JPH05186745A - 粘着テープ及びその製造方法 - Google Patents

粘着テープ及びその製造方法

Info

Publication number
JPH05186745A
JPH05186745A JP153692A JP153692A JPH05186745A JP H05186745 A JPH05186745 A JP H05186745A JP 153692 A JP153692 A JP 153692A JP 153692 A JP153692 A JP 153692A JP H05186745 A JPH05186745 A JP H05186745A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
layer
adhesive tape
polystyrene film
pressure
release agent
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP153692A
Other languages
English (en)
Inventor
Tetsuya Kawakado
哲也 川角
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sekisui Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sekisui Chemical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sekisui Chemical Co Ltd filed Critical Sekisui Chemical Co Ltd
Priority to JP153692A priority Critical patent/JPH05186745A/ja
Publication of JPH05186745A publication Critical patent/JPH05186745A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Adhesive Tapes (AREA)
  • Adhesives Or Adhesive Processes (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 ポリスチレンフィルムよりなる基材を用いな
がらも該基材の強度の劣化が生じ難い粘着テープを得
る。 【構成】 ポリスチレンフィルムよりなる基材2の一面
にエマルジョンタイプの離型剤よりなる離型剤層3を形
成し、他面にエマルジョンタイプの下塗り剤よりなる下
塗り剤層4を形成し、該下塗り剤層4上にエマルジョン
タイプのアクリル系粘着剤または溶剤タイプゴム系粘着
剤よりなる粘着剤層5を形成してなる粘着テープ1。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、発泡ポリスチレンより
なる箱の封緘や固定並びに該発泡ポリスチレンよりなる
箱に表示を施すのに適した粘着テープに関し、特に、ポ
リスチレンフィルムよりなる基材を用いながらも該ポリ
スチレンフィルムの強度等の劣化が生じ難い粘着テープ
及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】発泡ポリスチレンよりなる箱は、断熱性
に優れており、しかも軽量であるため、生鮮食料品の保
存や輸送等に幅広く用いられている。発泡ポリスチレン
箱を使用するに際しては、箱本体に内容物を収納し、蓋
で箱本体の開口部を閉塞し、しかる後粘着テープにより
蓋を箱本体に固定しているのが常である。上記粘着テー
プとしては、延伸ポリプロピレンフィルム、クラフト紙
または布等からなる基材の一面に粘着剤層を設けたもの
が一般的に用いられている。他方、発泡ポリスチレン箱
の外表面に内容物等の表示を施すことも多い。このよう
な表示は、通常、印刷により表示が施された粘着テープ
を箱の外表面に貼り付けることにより行われており、こ
の種の粘着テープとしても、上記のような基材を用いた
ものが使用されている。
【0003】近年、資源の有効利用及び公害防止の観点
から、発泡ポリスチレン箱の回収及び再生が強く求めら
れている。しかしながら、発泡ポリスチレン箱からポリ
スチレンを再生する場合、上記のような粘着テープが箱
に付着していると、再生されたポリスチレンに粘着テー
プ成分が不純物として混入することになる。その結果、
良質のポリスチレンを再生することができないという問
題があった。のみならず、上記のような粘着テープ残渣
が混入すると、再生装置に悪影響を与えるという問題も
あった。
【0004】従って、上記のような問題を解消するため
に、回収された発泡ポリスチレン箱から粘着テープを剥
離するという煩雑な作業が強いられていた。このような
煩雑な剥離作業を解消するには、発泡ポリスチレンと同
質の材料、すなわちポリスチレンからなる基材を用いて
粘着テープを構成すればよいと考えられる。しかしなが
ら、ポリスチレンは耐溶剤性が極めて低いため、ポリス
チレンフィルム上に粘着剤層や離型剤層を形成した場
合、十分な強度が得られない。
【0005】特開平3−131677号には、上記のよ
うな問題を解決するものとして、ポリスチレンからなる
基材の一方面に硬化型シリコーン系離型剤を、他面にア
クリル系粘着剤層を設けてなる粘着テープが開示されて
いる。ここでは、硬化型シリコーン系離型剤層の溶剤と
して、へキサンやヘプタン等のポリスチレンに対して影
響の少ない溶剤を含むものを用い、ポリスチレンフィル
ムに塗布した後に瞬時に乾燥させることにより、ポリス
チレンフィルムよりなる基材の劣化が防止されている。
しかしながら、ヘキサンやヘプタン等のポリスチレンに
対して影響の少ない溶剤といえども、ポリスチレンフィ
ルムの強度の低下を招き易い。従って、離型剤を塗布し
た後に瞬時に乾燥させるといった厳格な工程管理を実施
しなければならず、さもないと十分な強度を有する粘着
テープを得ることができないという問題があった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、発泡
ポリスチレン箱の封緘及び表示付与に適しており、ポリ
スチレンフィルムからなる基材を用いて構成されている
にも関わらず、ポリスチレンフィルムよりなる基材の劣
化が生じ難い粘着テープ及びその製造方法を提供するこ
とにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本願の請求項1に記載の
発明は、ポリスチレンフィルムよりなる基材と、前記ポ
リスチレンフィルムよりなる基材の一面側に形成されて
おり、かつエマルジョンタイプの離型剤よりなる離型剤
層と、前記ポリスチレンフィルムよりなる基材の他面側
に形成されたエマルジョンタイプの下塗り剤層と、前記
下塗り剤層上に形成されており、かつ溶剤タイプのゴム
系粘着剤またはエマルジョンタイプのアクリル系粘着剤
よりなる粘着剤層とを備えることを特徴とする、粘着テ
ープである。また、請求項2に記載の発明では、上記請
求項1に記載の発明の粘着テープにおいて、基材と離型
剤層との間に、及び/または基材と下塗り剤層との間
に、アルコール系溶剤含有インキよりなる印刷層が形成
されており、それによって発泡ポリスチレン箱の表示に
適した粘着テープが提供される。
【0008】請求項3に記載の発明は、請求項1に記載
の粘着テープを製造する方法であって、ポリスチレンフ
ィルムからなる基材を用意し、上記ポリスチレンフィル
ムよりなる基材の一面側にエマルジョンタイプの離型剤
を塗工して離型剤層を形成し、ポリスチレンフィルムよ
りなる基材の他面側にエマルジョンタイプの下塗り剤を
塗工して下塗り剤層を形成し、別途離型紙上に溶剤タイ
プのゴム系粘着剤またはエマルジョンタイプのアクリル
系粘着剤を塗工し、乾燥させることにより該離型紙上に
粘着剤層を形成し、しかる後離型紙上に形成された粘着
剤層を上記下塗り剤層上に転写させる、各工程を備える
ことを特徴とする。以下、本発明を詳細に説明する。
【0009】基材 本願の請求項1〜3に記載の発明では、粘着テープを構
成する基材として、両面にコロナ放電処理されたポリス
チレンフィルムを用いることにより基材に対する下塗り
剤層や印刷層の密着性が高くなり、好ましい。コロナ放
電処理は37〜45dyn/cm程度が適当である。ポ
リスチレンフィルムを基材とするため、発泡ポリスチレ
ン箱の封緘及び表示付与に用いた場合、発泡ポリスチレ
ン箱から剥離せずとも発泡ポリスチレン箱から高純度ポ
リスチレンを再生することができる。
【0010】使用するポリスチレンフィルムとしては、
十分な機械的強度を有するものが好ましく、従って2軸
延伸ポリスチレンフィルムが好ましく用いられ、該ポリ
スチレンフィルムの厚みとしては40〜60μmの範囲
のものが好ましく用いられる。ポリスチレンフィルムの
厚みが40μm未満では、加工時に切断し易く、かつ最
終的に得られた粘着テープを使用する際に切断トラブル
や皺が入るといったトラブルが発生し易いからである。
なお、60μmを超えるポリスチレンフィルムを用いた
場合には、十分な機械的強度を有するため上記のような
トラブルは生じないが、柔軟性が低下し、コストが高く
なる。さらに、特に、請求項2に記載の発明のようにポ
リスチレンフィルムのいずれか一面に印刷層を形成する
場合には、ポリスチレンフィルムの少なくとも印刷層が
形成される面がコロナ放電処理されたものであることが
好ましい。該コロナ放電処理を行うことにより、印刷層
の基材への密着性を高め得るからである。
【0011】離型剤層 請求項1〜3に記載の発明では、粘着剤層が形成される
側とは反対側の面に離型剤層が形成される。この離型剤
層を構成する離型剤としては、エマルジョンタイプの離
型剤が用いられるが、溶剤型の離型剤を用いた場合に
は、溶剤によりポリスチレンフィルムの劣化が生じ易い
のに対し、エマルジョンタイプの離型剤を用いているた
め、このようなポリスチレンフィルムの劣化が生じ難
い。
【0012】使用し得る離型剤としては、エマルジョン
タイプの1液常温硬化型アクリル変成シリコーン離型剤
あるいは非シリコーン離型剤が挙げられる。上記1液常
温硬化型アクリル変成シリコーン離型剤としては、例え
ば信越化学社製、商品名;X−52−575、X−52
−575A等が例示される。また、非シリコーン系エマ
ルジョンタイプの離型剤としては、日本触媒化学工業社
製、商品名;RP−18を例示することができる。
【0013】上記離型剤を、ポリスチレンフィルムより
なる基材の一面に例えばグラビアコーティング等の適宜
の塗工方法により塗工し、乾燥させることにより上記離
型剤層を形成することができる。上記塗工厚みは、通
常、4〜6g/m2 程度とされる。4g/m2 未満では
十分な離型剤層の作用を期待することができないからで
あり、6g/m2 を超えても離型剤層の効果は変わらな
いからである。また、塗工された離型剤の乾燥は、適宜
の乾燥炉あるいは乾燥装置を用いて行われ、通常、50
〜80℃程度の熱風乾燥炉内を速度20〜60m/分で
搬送することにより行い得る。
【0014】下塗り剤層 下塗り剤層は、後述の粘着剤層とポリスチレンフィルム
よりなる基材との密着性を高めるために形成されてお
り、使用し得る下塗り剤としては、使用する粘着剤の種
類等に応じて適宜選択されるが、一例を挙げるとメタク
リル酸メチル(MMA)グラフト重合物と、カルボキシ
変成NBRと、pH安定剤もしくは分散剤等のその他の
添加物とからなるエマルジョンタイプの下塗り剤を好適
に用いることができる。上記MMAグラフト重合物とし
ては、例えば日本合成ゴム社製、商品名;MG−40を
用いることができる。
【0015】下塗り剤の塗工は、グラビアコーティング
等の適宜の塗工方法により行われ、通常、6〜8g/m
2 の厚みに塗工される。塗工された下塗り剤層は、適宜
の乾燥炉を用いて乾燥されるが、通常、50〜80℃の
熱風乾燥炉内を20〜60m/分の条件で搬送すること
により行い得る。上記のようなエマルジョンタイプの下
塗り剤を用いることにより、基材であるポリスチレンフ
ィルムの強度の劣化を招くことなく下塗り剤層を形成す
ることができる。
【0016】粘着剤層 請求項1〜3に記載の発明では、粘着剤層は、溶剤タイ
プのゴム系粘着剤またはエマルジョンタイプのアクリル
系粘着剤で構成されている。溶剤タイプゴム系粘着剤と
しては、適宜の天然ゴムまたは合成ゴム、粘着樹脂、及
び必要に応じて軟化剤等を溶剤に溶解したものが用いら
れる。また、エマルジョンタイプのアクリル系粘着剤と
しては、例えば、ローム&ハースジャパン社製、商品
名;TK−8005Dを用いることができる。
【0017】粘着剤層の形成 請求項3に記載の粘着テープの製造方法では、上記粘着
剤は、別途用意された離型紙上に塗工され、乾燥させる
ことにより粘着剤層として形成される。使用し得る離型
紙としては、上記粘着剤層を形成し、後述の転写に際し
粘着剤層を容易に剥離し得るものである限り、任意のも
のを用いることができる。例えば、耐熱性のよいクレー
コートシリコーン離型紙が好適に用いられる。離型紙上
への粘着剤の塗工は、コンマロールコーティング等の適
宜の方法により行われ、通常、60〜150g/m2
範囲で塗工される。もっとも、この数値は、目的とする
粘着剤層の厚みに応じて適宜変更され得る。
【0018】塗工された粘着剤の乾燥は、適宜の乾燥炉
を用いて行い得るが、例えば、80〜150℃の熱風乾
燥炉内で粘着剤層を40〜60m/分の速度で搬送する
ことにより行い得る。上記乾燥により形成された粘着剤
層は、前述した下塗り剤層上に転写され、それによって
請求項1〜3に記載の粘着テープの粘着剤層が形成され
る。このように別途用意した離型紙上に形成された粘着
剤層を転写することにより、粘着テープの粘着剤層を形
成するのは、粘着剤中に含まれている溶剤等を基材へ塗
布する前に蒸発させることによりポリスチレンフィルム
よりなる基材の劣化を防止するためである。
【0019】印刷層 請求項2に記載の発明では、発泡ポリスチレン箱の表示
付与のために、請求項1に記載の発明の粘着テープに、
さらに印刷層が形成されている。印刷層は、上述したよ
うに基材と離型剤層との間に、及び/または基材と下塗
り剤層との間に形成される。使用し得る印刷インキとし
ては、アルコール系溶剤を含有するものである。そし
て、これにセルロース系樹脂と、顔料もしくは染料とを
含むものが用いられる。アルコール系溶剤を用いるのは
ポリスチレンフィルムに対する劣化作用を避けるためで
あり、セルロース系樹脂を用いるのはアルコール系溶剤
に対する溶解性と、ポリスチレンフィルムへの接着性、
印刷後の乾燥性がよいためである。セルロース系樹脂と
しては、例えばニトロセルロース、アセチルセルロー
ス、その他セルロース誘導体等が、アルコール系溶剤と
してはイソプロパノール、メタノール、エタノール等が
用いられる。このようなセルロース系樹脂及びアルコー
ル系溶剤を用いるのは、ポリスチレンフィルムよりなる
基材に悪影響を与えるのを防止するためである。なお、
使用し得る顔料としては、適宜のものを物を用い得る
が、例えば大日本インキ社製、商品名;ブライトフレッ
クスG等が例示される。
【0020】印刷工程は、上記印刷インキをフレキソ印
刷またはグラビア印刷等の適宜の印刷方法により行わ
れ、印刷インキの使用量は、通常2〜10g(インキ
量)/m2 とされる。また、印刷後、約1.5mの長さ
を有する50〜80℃の熱風乾燥炉内において20〜6
0m/分の速度で搬送・乾燥させることにより上記印刷
されたインキを乾燥させ、それによって印刷層を完成さ
せることができる。
【0021】後加工 本発明の粘着テープの製造方法では、離型紙に支持され
た粘着剤層を下塗り剤層上に転写した後に、該離型紙を
剥離し、次に離型紙の剥離された粘着テープを巻き取る
ことにより、ロール状の粘着テープとして保管される。
そして、実際の粘着テープ製品は、上記粘着テープロー
ルを製品の幅に応じて切断することにより、供給され
る。
【0022】
【作用】請求項1,2に記載の発明の粘着テープでは、
エマルジョンタイプの離型剤及び下塗り剤を用いて離型
剤層及び下塗り剤層が形成されているため、ポリスチレ
ンフィルムよりなる基材が、溶剤によって損傷を受け難
い。また、請求項2に記載の粘着テープでは、アルコー
ル系溶剤含有印刷インキを用いて印刷層が形成されてい
るため、ポリスチレンフィルムよりなる基材の溶剤によ
る劣化が生じ難い。
【0023】さらに、請求項3に記載の粘着テープの製
造方法では、離型剤及び下塗り剤がエマルジョンタイプ
のもので構成されているため、ポリスチレンフィルムよ
りなる基材の溶剤による劣化が生じ難いだけでなく、粘
着剤層が転写方式で形成されるため、粘着剤層中に含有
されている溶剤による基材の劣化や、粘着剤層を形成す
る際の乾燥時の熱により基材が損傷を受けることがな
い。
【0024】
【実施例】以下、本発明の実施例を説明することによ
り、本発明を明らかにする。実施例1 50μmの厚みの2軸延伸ポリスチレンフィルムからな
る基材を用意し、その一面に下記の組成の下塗り剤をグ
ラビヤコーティング法により7g(wet)/m2 の割
合で塗工した。 〔組成〕 MMAグラフト重合物(日本合成ゴム社製、商品名;MG−40) … 50重量部 カルボキシ変成NBR … 50重量部 乳化剤(アルキルベンゼンスルホン酸ソーダ) … 適量 増粘剤(ポリアクリル酸ソーダ) … 適量
【0025】つぎに、上記配合よりなる下塗り剤を塗工
した後、約1.5m長の70℃の熱風乾燥炉内におい
て、下塗り剤の塗工された基材を40m/分で搬送する
ことにより下塗り剤層を形成した。次に、上記のように
して下塗り剤層の形成された基材の他面に、1液常温硬
化型アクリル変成シリコーン離型剤として信越化学社
製、商品名;X−52−575を5g(wet)/m2
の割合でグラビアコーティング法により塗工し、約1.
5m長の70℃熱風乾燥炉内において、40m/分の速
度で搬送することにより離型剤を乾燥させ、離型剤層を
完成させた。
【0026】他方、下記の組成の粘着剤を厚み85μm
のクレーコートシリコーン離型紙上に125g/m2
なわち25μmの厚みに塗工し、約36mの長さの熱風
乾燥炉において50℃から130℃へ順次昇温させた熱
風を吹きつけつつ、50m/分の速度で搬送することに
より粘着剤を乾燥させて粘着剤を形成した。
【0027】〔粘着剤組成〕天然ゴム100重量部、粘
着樹脂(荒川化学社製、商品名;アルコン)120重量
部及び老化防止剤2重量部を、トルエン854重量部と
メタノール34重量部との混合溶剤に溶解して得た。次
に、離型紙上で乾燥された粘着剤層を、上記下塗り剤層
上に積層し、しかる後離型紙を剥離することにより粘着
剤層を転写して、図1に示す粘着テープを得た。図1に
おいて、1は粘着テープ、2はポリスチレンフィルムよ
りなる基材、3は離型剤層、4は下塗り剤層、5は粘着
剤層を示す。上記のようにして得られた粘着テープ1を
発泡ポリスチレン箱の封緘に用いたところ、作業に際し
て粘着テープの切断等は全く生じなかった。
【0028】実施例2 厚さ50μmの2軸延伸ポリスチレンフィルムの両面を
45dyn/cmの強度でコロナ放電処理した。しかる
後、コロナ放電処理されたポリスチレンフィルムよりな
る基材の一面に、下記の組成の印刷インキを3g(we
t)/m2 の割合で印刷し、さらに1.5m長の乾燥炉
内において75℃の温度の熱風を吹きつけつつ、速度2
0〜60m/分で搬送することより印刷層を形成した。
【0029】 〔印刷インキの組成〕 インキ(大日本インキ社製、商品名;ブライトフレックスG)…100重量部 添加物(硬化成分) … 3重量部 エタノール、n−プロパノール、IPA等の希釈溶剤 … 20重量部 上記のようにして、ポリスチレンフィルムよりなる基材
の一面に印刷層を形成した後は、実施例1と同様にして
粘着テープを作製した。得られた粘着テープは、図2に
示す通りである。図2において、6は粘着テープを、7
は印刷層を示す。なお、その他の部分については、図1
に示した部分と相当の部分については相当の参照番号を
付することにより説明は省略する。
【0030】実施例2で得られた粘着テープを、発泡ポ
リスチレン箱の外表面に貼り合わせ表示を付与したが、
この貼り合わせ作業に際し粘着テープの所望でない切断
やしわの発生等は全く認められなかった。
【0031】実施例3 実施例2で用意したコロナ放電処理された基材を用い、
実施例1と同様にして基材の一面に離型剤層を形成し、
次に他面に実施例2と同様にして印刷層を形成した。後
の工程は、実施例1と全く同様にして図3に示す粘着テ
ープを得た。図3において、8は粘着テープを、9は印
刷層を示す。その他の部分については、図1に示した部
分と相当の部分については相当の参照番号を付すること
により説明は省略する。実施例3で得られた粘着テープ
8を用いて、発泡ポリスチレン箱の外表面に表示を付与
したところ、該作業中に粘着テープの所望でない切断等
は全く認められなかった。
【0032】
【発明の効果】以上のように、請求項1,2に記載の発
明にかかる粘着テープでは、基材がポリスチレンフィル
ムよりなるため、発泡ポリスチレン箱からのポリスチレ
ンの再生に際して、該発泡ポリスチレン箱に付着したま
まであっても、良質なポリスチレンを再生することがで
きる。従って、発泡ポリスチレン箱から粘着テープを剥
離するといった煩雑な作業を省略することができる。の
みならず、請求項1,2に記載の粘着テープでは、離型
剤層及び下塗り剤層がエマルジョンタイプの離型剤及び
下塗り剤を用いて構成されているため、基材であるポリ
スチレンフィルムの強度の劣化が生じ難いため、ポリス
チレン箱の封緘や表示付与作業に際し、粘着テープの所
望でない破断等が生じることもない。
【0033】また、請求項2に記載の発明にかかる粘着
テープでは、アルコール系溶剤含有インキを用いて印刷
層が形成されているため、ポリスチレンフィルムよりな
る基材が印刷用インキ中の溶剤によって損傷を受けるお
それもない。さらに、請求項3に記載の発明にかかる粘
着テープの製造方法では、上記請求項1に記載の発明に
かかる優れた粘着テープが得られるだけでなく、粘着テ
ープが転写方式で形成されるため、粘着剤層中の溶剤に
よって、あるいは粘着剤層の形成の際に加えられる熱に
よって、ポリスチレンフィルムよりなる基材が損傷を受
けることもない。
【0034】よって、請求項1〜3に記載の発明によれ
ば、回収された発泡ポリスチレン箱からポリスチレンを
高純度に再生することができるため、資源の有効利用及
び無公害化に大きく寄与することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1で得られた粘着テープを示す断面図。
【図2】実施例2で得られた粘着テープを示す断面図。
【図3】実施例3で得られた粘着テープを示す断面図。
【符号の説明】
1…粘着テープ 2…ポリスチレンフィルムよりなる基材 3…離型剤層 4…下塗り剤層 5…粘着剤層 6…粘着テープ 7…印刷層 8…粘着テープ 9…印刷層

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリスチレンフィルムからなる基材と、 前記ポリスチレンフィルムからなる基材の一面側に形成
    されており、かつエマルジョンタイプの離型剤よりなる
    離型剤層と、 前記ポリスチレンフィルムからなる基材の他面側に形成
    されており、かつエマルジョンタイプの下塗り剤よりな
    る下塗り剤層と、 前記下塗り剤層上に形成されておりかつ溶剤タイプのゴ
    ム系粘着剤またはエマルジョンタイプのアクリル系粘着
    剤よりなる粘着剤層とを備えることを特徴とする、粘着
    テープ。
  2. 【請求項2】 前記ポリスチレンフィルムよりなる基材
    と、前記離型剤層との間に、及び/または前記ポリスチ
    レンフィルムよりなる基材と前記下塗り剤層との間に、
    アルコール系溶剤含有インキからなる印刷層が形成され
    ていることを特徴とする、請求項1に記載の粘着テー
    プ。
  3. 【請求項3】 ポリスチレンフィルムからなる基材を用
    意し、 前記ポリスチレンフィルムよりなる基材の一面にエマル
    ジョンタイプの離型剤を塗工し、離型剤層を形成し、 前記ポリスチレンフィルムよりなる他面にエマルジョン
    タイプの下塗り剤層を塗工して下塗り剤層を形成し、 別途離型紙上に溶剤タイプのゴム系粘着剤またはエマル
    ジョンタイプのアクリル系粘着剤を塗工し、乾燥させる
    ことにより該離型紙上に粘着剤層を形成し、 しかる後離型紙上に形成された粘着剤層を前記下塗り剤
    層上に転写する、各工程を備えることを特徴とする、粘
    着テープの製造方法。
JP153692A 1992-01-08 1992-01-08 粘着テープ及びその製造方法 Pending JPH05186745A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP153692A JPH05186745A (ja) 1992-01-08 1992-01-08 粘着テープ及びその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP153692A JPH05186745A (ja) 1992-01-08 1992-01-08 粘着テープ及びその製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH05186745A true JPH05186745A (ja) 1993-07-27

Family

ID=11504248

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP153692A Pending JPH05186745A (ja) 1992-01-08 1992-01-08 粘着テープ及びその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH05186745A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2012165449A1 (ja) * 2011-05-31 2012-12-06 電気化学工業株式会社 プライマー組成物及び粘着テープ
JP2015045675A (ja) * 2013-08-27 2015-03-12 日東電工株式会社 タイヤ用粘着シート及びタイヤ
WO2015118950A1 (ja) * 2014-02-05 2015-08-13 日東電工株式会社 粘着シート

Cited By (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2012165449A1 (ja) * 2011-05-31 2012-12-06 電気化学工業株式会社 プライマー組成物及び粘着テープ
CN103562327A (zh) * 2011-05-31 2014-02-05 电气化学工业株式会社 底涂剂组合物及粘合带
KR20140025511A (ko) * 2011-05-31 2014-03-04 덴키 가가쿠 고교 가부시기가이샤 프라이머 조성물 및 점착 테이프
JPWO2012165449A1 (ja) * 2011-05-31 2015-02-23 電気化学工業株式会社 プライマー組成物及び粘着テープ
TWI596183B (zh) * 2011-05-31 2017-08-21 Denka Company Ltd Adhesive tape
US9879158B2 (en) 2011-05-31 2018-01-30 Denka Company Limited Primer composition and adhesive tape
US10435592B2 (en) 2011-05-31 2019-10-08 Denka Company Limited Primer composition and adhesive tape
JP2015045675A (ja) * 2013-08-27 2015-03-12 日東電工株式会社 タイヤ用粘着シート及びタイヤ
WO2015118950A1 (ja) * 2014-02-05 2015-08-13 日東電工株式会社 粘着シート
JP2015147837A (ja) * 2014-02-05 2015-08-20 日東電工株式会社 粘着シート

Similar Documents

Publication Publication Date Title
RU2494133C2 (ru) Этикетка и способ прикрепления этикетки к предмету
JPH05186745A (ja) 粘着テープ及びその製造方法
EP2376289B1 (en) Method of making a digitally printed heat transfer label and method of decorating a container using said label
JP4550964B2 (ja) 水性印刷インキ用アンカーコート組成物及び熱収縮性ラベル
JP2001288431A (ja) 印刷媒体
US5525375A (en) Process for producing hot melt release coating
US20180163096A1 (en) Dry functional coating tape
JP2515607B2 (ja) ポリスチレン粘着テ―プ
JP2006106234A (ja) 感熱ラベル
US11386813B2 (en) Haptic adhesive article and a method of forming the same
JPH1077067A (ja) ブリスターパック用台紙
JPH04239080A (ja) 粘着テープ及びその製造方法
JP4710285B2 (ja) ロール状粘着ラベル
JP2008023882A (ja) 表面に印刷層を有する熱可塑性樹脂成形品の製造方法
JP2003228287A (ja) 粘着ラベル及びその製造方法
JP2757346B2 (ja) 液圧転写用シート及び液圧転写された印刷模様層を有する成形体
JPH1170607A (ja) スティック状包装体用外装材及びその製造方法
JPH0353242Y2 (ja)
JP4064725B2 (ja) 剥離紙の製造方法
JP2003238913A (ja) 粘着ラベル原反及び粘着ラベルの製造方法
JPH01266178A (ja) 粘着剤付シート
JPS6112799B2 (ja)
JP2002256177A (ja) 裏面コーティング層の剥離方法
JPH0525442A (ja) 粘着テープ及びその製造方法
JPH11158443A (ja) 二軸延伸ポリスチレンフィルム粘着シート