JPH1077067A

JPH1077067A - ブリスターパック用台紙

Info

Publication number: JPH1077067A
Application number: JP24902096A
Authority: JP
Inventors: Kazuyoshi Manabe; 和敬真鍋; Tomoko Tokunaga; 智子徳永
Original assignee: Dai Nippon Printing Co Ltd
Current assignee: Dai Nippon Printing Co Ltd
Priority date: 1996-08-30
Filing date: 1996-08-30
Publication date: 1998-03-24
Anticipated expiration: 2016-08-30
Also published as: JP3776524B2

Abstract

(57)【要約】【課題】ブリスターパック用台紙において、内容物を
取り出して後に、別の目的で使用することができるブリ
スターパック用台紙を提供することを目的とするもので
ある。【解決手段】内容物収納用の凹部が形成されている合
成樹脂製の底材と該底材における内容物収納用の凹部を
閉塞する台紙とからなるブリスターパックにおいて、該
台紙が、片面が離型性を有するベース原紙、あるいは、
片面に離型層を積層して離型性を付与したベース原紙の
離型性面にポリオレフィン系樹脂層を設け、さらに、ポ
リオレフィン系樹脂層上にホットメルト接着層を設けて
なる台紙であって、かつ、該台紙の他の片面に感熱接着
層を設け、該感熱接着層上に離型材層を設けた構成から
なることを特徴とするブリスターパック用台紙。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、ブリスターパック
用台紙に関し、更に詳しくは、玩具、産業資材、食品、
薬品等のブリスターパックに使用されるブリスターパッ
ク用台紙に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来より、あらかじめ、内容物収納用の
凹部が形成された合成樹脂製の底材に１個１個内容物を
セットし、これに片面にワックスをコーティングしたカ
ード状の台紙をかぶせて、ヒートシールしてなるブリス
ターパックが、玩具、産業資材、食品、薬品などに用い
られている。

【０００３】また、上記のブリスターパックは、ワック
ス層を層間剥離して開封するものであり、一端開封後再
び密封し得る可能性があるものである。このことは、改
ざんすることができることに繋がるため、改ざんを発見
或いは、防止する手段が施されたタイプのものも食品な
どのブリスターパックに使われている。

【０００４】しかし、従来のブリスターパックは、いず
れも、内容物を取り出して後は、捨てさられる運命にあ
り、内容物を取り出して後に、別の目的で使用されるこ
とは全くといってない状態である。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】そこで本発明は、内容
物を取り出して後に、別の目的で使用することができる
ブリスターパック用台紙を提供することである。

【０００６】

【課題を解決するための手段】本発明者等は、上記のよ
うな課題を解決すべく種々研究した結果、内容物収納用
の凹部が形成されている合成樹脂製の底材と該底材にお
ける内容物収納用の凹部を閉塞する台紙とからなるブリ
スターパックにおいて、該台紙のベース原紙の一面に感
熱接着層と該感熱接着層を使用時まで保護する離型材層
を設けることで、該台紙をラベルシールとして利用でき
ることを発見して、本発明を完成させたものである。

【０００７】すなわち、本発明は、内容物収納用の凹部
が形成されている合成樹脂製の底材と該底材における内
容物収納用の凹部を閉塞する台紙とからなるブリスター
パックにおいて、該台紙が、片面が離型性を有するベー
ス原紙、あるいは、片面に離型層を積層して離型性を付
与したベース原紙の離型性面にポリオレフィン系樹脂層
を設け、さらに、ポリオレフィン系樹脂層上にホットメ
ルト接着層を設けてなる台紙であって、かつ、該台紙の
他の片面に感熱接着層を設け、該感熱接着層上に離型材
層を設けた構成からなることを特徴とするブリスターパ
ック用台紙に関するものである。

【０００８】

【発明の実施の形態】上記の本発明について、図面等を
用いて以下に更に詳しく説明する。まず、本発明のブリ
スターパック用台紙は、片面が離型性を有するベース原
紙、あるいは、片面に離型層を積層して離型性を付与し
たベース原紙の離型性面全面に、ポリオレフィン系樹脂
層が設けられ、さらに、ポリオレフィン系樹脂層上にホ
ットメルト接着層が設けられてなる台紙であり、該台紙
が内容物収納用の凹部が形成されている合成樹脂製の底
材とホットメルト接着層を介して閉塞されているもので
ある。

【０００９】本発明においてベース原紙としては、紙、
アルミニウム箔、プラスチックフィルム、または、プラ
スチックフィルムの片面に蒸着を施した蒸着フィルムよ
りなる第１層に接着剤、または、ポリエチレンよりなる
層間接着層を介してアルミニウム箔、プラスチックフィ
ルム、または、プラスチックフィルムの片面に蒸着を施
した蒸着フィルムよりなる第２層を積層してなる積層物
を用いることができる。

【００１０】しこうして、ベース原紙を構成するプラス
チックフィルムとしては、ポリスチレン、ポリ塩化ビニ
ル、セロハン、ポリエステル、ポリアミド、ポリプロピ
レン、エチレンー酢酸ビニル共重合体ケン化物、また
は、これらのフィルムにポリ塩化ビニリデンをコートし
たフィルムを用いることができる。

【００１１】また、第２層が２軸延伸ポリプロピレン、
２軸延伸ポリエチレンテレフタレート、２軸延伸ポリア
ミド等のフィルム、または、これらのフィルムにポリ塩
化ビニリデンをコートしたものよりなり、フィルムそれ
自体が離型性を有するときは、離型層を設ける必要はな
い。

【００１２】さらに、ベース原紙の第１層側面、あるい
は、第２層側面に文字、絵柄などを通常の印刷法によ
り、適宜に印刷できる。

【００１３】次に、離型層としては、ポリアミド系、ニ
トロセルロース系、ポリアミドーニトロセルロース系、
または、ゴム系、または、ウレタン系、または、塩素化
ポリプロピレン系の樹脂に０．１〜０．５％の範囲でシ
リコン等の離型剤を添加したもの、または、界面活性剤
を溶剤にとかしたもので、ポリオレフィン系樹脂層と１
０〜２００ｇ／３０ｍｍ巾の強度で剥離容易に接着する
ように調整した材料をコーティングしてなるものを使用
することができる。

【００１４】尚、ベース原紙の第２層が、アルミニウム
箔よりなるときは、塩化ビニル樹脂系、塩化ビニルー酢
酸ビニル共重合体系、または、アクリル樹脂系のアンカ
ーコート層を設けてから離型層を設け、ベース原紙との
接着強度が十分に得られるようにする。

【００１５】また、ポリオレフィン系樹脂層としては、
ポリエチレン、ポリプロピレンなどのポリオレフィン系
樹脂を押し出しコートするか、あるいは、ポリエチレ
ン、ポリプロピレンなどのポリオレフィン系樹脂フィル
ムをドライラミネートしてなるものを使用できる。この
層の厚みは、１５μｍ〜３０μｍが好ましい。ブリスタ
ーパック用台紙をラベルシールとして利用する本発明の
ブリスターパック用台紙においては、このポリオレフィ
ン系樹脂層は、ラベルシール表面の光沢を保証する重要
な働きをするものである。

【００１６】次に、ホットメルト接着層としては、パラ
フィンワックス、または、マイクロワックスと、ポリエ
チレン又はエチレンービニルアルコール又はこれらの変
成物と粘着付与剤などを混合し、さらに、必要に応じて
その他の添加剤を混合したものを使用できる。なお、ホ
ットメルト接着層の材料としては、シール相手の合成樹
脂製の底材と３００ｇ／１５ｍｍ巾以上の接着強度が得
られるものを選定する。３００ｇ／１５ｍｍ巾より弱い
接着強度では、保管中、あるいは、輸送中に、台紙が、
内容物が収納された合成樹脂製の底材より剥離してしま
う恐れがある。

【００１７】次に、透明樹脂インキ層としては、塩素化
ポリプロピレン系、又は、塩素化エチレンービニルアル
コール系、又は、ポリエステル系、又は、エチレンーア
クリル酸共重合体系の樹脂のエマルジョン、アイオノマ
ーエマルジョン、又は、ワックス等よりなるインキ組成
物をグラビア印刷法などの印刷法により印刷形成したも
のを使用できる。

【００１８】また、透明樹脂インキ層は、文字、絵柄、
地紋或いは、全面ベタ等の印刷を施した部分或いは全面
接着層であり、改ざんを発見或いは、防止することを目
的に施されるものであり、必要に応じて適宜用いること
ができるが、内容物取り出し時に、透明樹脂インキ層の
層間で剥離し、必然的に白濁状態になるために、透明樹
脂インキ層を設ける場合は、ラベルシールとして利用す
る印刷絵柄をいかした絵柄にして使用する。

【００１９】次に、本発明のブリスターパック用台紙
は、上記記載の層構成にプラスして、さらに、ベース原
紙のホットメルト接着層を有する面の他の片面全面に感
熱接着層が設けられ、該感熱接着層上に離型材層が設け
られてなる台紙であり、ブリスターパックから内容物を
取り出した後に、該台紙をラベルシールとして利用でき
るものである。

【００２０】上記の感熱接着層としては、ディレイドタ
ック接着剤を用い、本接着剤の基本的な組成は、高分子
材料、粘着付与剤、固体可塑剤よりなる。一般的には、
常温では粘着性がないが、加熱することで粘着性が発現
し、それが冷却後もかなりの時間持続する接着層であ
る。ここで、高分子材料は、接着力を与える成分であ
り、ポリ酢酸ビニル、コポリエチレンー酢酸ビニル、ポ
リアクリル酸エステル系、ポリ塩化ビニル系、天然ゴ
ム、合成ゴム、コポリ酢酸ビニルーアクリル酸エステ
ル、ポリエステル系、ポリウレタン系等の高分子化合物
類である。粘着付与剤は、加熱により活性化された際に
粘着性を増強するための成分であり、ロジン誘導体、テ
ルペン樹脂系、石油樹脂系、フェノール樹脂系、キシレ
ン樹脂系等の樹脂類である。また、固体可塑剤は、常温
で固体であって、その融点以上に加熱させると溶解し、
高分子材料や粘着付与剤を膨潤、溶解し、粘着性を発現
させ、一旦溶解した後は、なかなか結晶化しないで、熱
活性化後の粘着保持時間を長くとることができる。フタ
ル酸ジフェニル、フタル酸ジヘキシル、フタル酸ジシク
ロヘキシル、フタル酸ジヒドロアビエル、イソフタル酸
ジメチル、安息香酸スクロース、ジ安息香酸エチレング
リコール、トリ安息香酸トリメチロールエタン、トリ安
息香酸グリセリド、テトラ安息香酸ペンタエリエット、
オクタ酢酸スクロース、クエン酸トリシクロヘキシル、
ＮーシクロヘキシルーＰートルエンスルホンアミド、Ｏ
ートルエンスルホンアミド、Ｐートルエンスルホンアミ
ド等である。

【００２１】また、感熱接着層は、上記の高分子材料、
粘着付与剤、固体可塑剤の１種ないしそれ以上、およ
び、その他の所望の添加剤を任意に加えて、水と充分に
混練してなる樹脂組成物を用いて、ロールコート法、グ
ラビアコート法、あるいは、グラビア印刷法等の一般的
方法で形成することができる。

【００２２】尚、上記樹脂組成物は、一度目の活性化温
度が、６０℃〜７０℃であり、二度目以降の再活性化温
度が、３７℃〜４５℃になるように調整したものを用い
ることが好ましい。また、上記樹脂組成物のコート量
（コート厚）、すなわち、感熱接着層のコート量（コー
ト厚）は、ドライ時で７ｇ／ｍ²〜１５ｇ／ｍ²、特
に、ドライ時で１０ｇ／ｍ²〜１３ｇ／ｍ²が好まし
い。

【００２３】また、本発明のブリスターパック用台紙に
おいて、感熱接着剤を用いる理由は、常温（２０〜３５
℃）において粘着性がないためである。すなわち、従来
の感圧接着剤では、ブリスターパック用台紙の製造時や
内容物を収納する際の加工時に生じる粘着性があるが故
の問題、たとえば、粘着剤のはみ出しによる台紙相互間
のブロッキングや台紙の切断加工時の切断刃への粘着剤
の付着による生産性の悪化等があり、製造や加工の適性
が極めて悪い。また、使用時も粘着性のために、ベタベ
タし、取り扱いずらい。こういった問題を改善するため
に、感熱接着剤を用いる。

【００２４】次に、離型材層としては、紙ベースにポリ
オレフィン系樹脂を押し出しコートした積層体、又は、
前記積層体のポリオレフィン系樹脂面にシリコンコート
を施した積層体、或いは、ポリエチレンやポリプロピレ
ン等のプラスチックフィルム、及びそれらの積層体、又
は、それらのプラスチックフィルムの片面にシリコンコ
ートを施したものなどを使用できる。

【００２５】前記のようなラベルシールとして利用でき
るブリスターパック用台紙の層構成について、図面を用
いて示すと、図１、図２は本発明のブリスターパック用
台紙の層構成を示す断面図である。まず、本発明にかか
るブリスターパック用台紙は、図１に示すように、紙、
アルミニウム箔、プラスチックフィルム、又は、プラス
チックフィルムの片面に蒸着を施した蒸着フィルムより
なる第１層（１）に接着剤又はポリエチレンよりなる層
間接着層（２）を介してアルミニウム箔、又は、プラス
チックフィルム、又は、プラスチックフィルムの片面に
蒸着を施した蒸着フィルムよりなる第２層（３）を積層
してなるべース原紙（４）の片面に、内容物を取り出す
際の剥離面になるとともに、ラベルシールの美麗な表面
となる離型層（５）を設け、該離型層（５）上に、ポリ
オレフィン系樹脂層（７）を設け、更に、該ポリオレフ
ィン系樹脂層（７）上に、ホットメルト接着層（８）を
設け、次に、ベース原紙（４）の他の片面に、ラベルシ
ールとして利用するための感熱接着層（９）を設け、該
感熱接着層（９）上に離型材層（１０）を設けた層構成
からなる台紙（１１）である。

【００２６】また、本発明にかかるブリスターパック用
台紙は、図２に示すように、図１の層構成の離型層
（５）とポリオレフィン系樹脂層（７）の層間に、透明
樹脂インキ層（６）を設けた以外は、図１の層構成と同
じ層構成からなる台紙（１２）である。これは、先記し
たように、改ざんを発見或いは、防止するために設けら
れている層であり、必要に応じて適宜に設けることがで
きる。この場合は、内容物を取り出す際の剥離面は、透
明樹脂インキ層の層間ないしは、離型層（５）面にな
る。透明樹脂インキ層の層間剥離は、透明であったもの
が白く濁って可視状態となり、再密封しても透明樹脂イ
ンキ層の白濁状態は消えずに残るため、改ざんの発見或
いは防止になる。

【００２７】次に、図３は、本発明のブリスターパック
用台紙（１１）を用いて、内容物収納用の凹部が賦形さ
れている合成樹脂製の底材（１３）の賦形凹部に内容物
（１４）を収納した状態で合わせ、台紙（１１）と合成
樹脂製の底材（１３）間をヒートシールしてブリスター
パック（１５）を形成したときの層構成の断面図であ
る。

【００２８】このブリスターパック（１５）から内容物
（１４）を取り出すときは、台紙（１１）を合成樹脂製
の底材（１３）から引き離すと、図４に示すように離型
層（５）とポリオレフィン系樹脂層（７）間に沿ってベ
ース原紙（４）と感熱接着層（９）と離型材層（１０）
が一体となったラベルシールとして利用する積層体（１
６）として剥離する。その後にポリオレフィン層（７）
とホットメルト接着層（８）を破ることにより、内容物
（１４）を取り出すことができる。

【００２９】また、剥離されたラベルシールとして利用
する積層体（１６）は、感熱接着層（９）と離型材層
（１０）の間で剥がされて、所望の場所に貼ることがで
きるが、感熱接着層の再活性化温度が３７℃〜４５℃に
調整されており、常温（２０〜３５℃）では、粘着力が
殆どない状態であり、一般的に用いられる感圧接着剤に
くらべて取り扱いも容易であり、貼る場所の位置決めも
簡単に行うことができ、あとは体温を与えることやドラ
イヤーあるいはアイロン等で熱を与えることで貼ること
ができる。

【００３０】一方、内容物収納用の凹部が賦形されてい
る合成樹脂製の底材の成形素材としては、バリアー性、
透明性、成型性、経済性、内容物適用性等の点から、例
えば、ポリ塩化ビニル、ポリプロピレン、ポリエチレ
ン、飽和ポリエチレンテレフタレート、ポリスチレン等
のプラスチックシートの単層シート、または、これらの
積層シート、或いは、上記のプラスチックシートにバリ
ヤー層を積層させた積層シート、具体的には、シリカ等
の無機物の蒸着層を積層させた飽和ポリエチレンテレフ
タレートシート、ポリ塩化ビニリデンのコート層を有す
るポリ塩化ビニルシート、ポリ塩化ビニル層／ポリ塩化
ビニリデン層／ポリ塩化ビニル層の積層シート、ポリ塩
化ビニル層／エチレン・ビニルアルコール共重合体層／
ポリ塩化ビニル層の積層シート等が利用できる。

【００３１】また、上記成型素材に内容物収納用の凹部
を賦形する方法（以下、成形方法という）としては、一
般的に良く知られている真空成型法、圧空成型法などの
方法により、内容物収納用の凹部を形成することができ
る。内容物収納用の凹部の一成型処理当たりの賦形個数
は、成型方法が連続方法であるか、或いは、バッチ方法
であるかで異なるが、内容物保護性、成型性、経済性等
の点から適宜決定することができる。

【００３２】次にまた、本発明にかかるブリスターパッ
ク用台紙と内容物収納用の凹部が賦形されている上記底
材とを閉塞する方法としては、例えば、ヒートシール、
インパルスシール、誘電加熱シールなどの方法で閉塞す
ることができる。

【００３３】

【実施例】上記の本発明について、以下に実施例をあげ
て、更に詳しく説明する。実施例１１０４．７ｇ／ｍ²のコート紙の片面にカラー調の多色
印刷、又、他の片面に内容物表示を主体とした文字印刷
を通常の印刷方式で行い、ラベルシールとして利用する
際の印刷絵柄を形成する。その後、上記コート紙のカラ
ー調の多色印刷を施した面とポリ塩化ビニリデンコート
を施された２軸延伸ポリプロピレンフィルム（商品名：
ダイセル製ＫＯＰであり、以下「ＫＯＰ」という）のポ
リ塩化ビニリデンコート面をウレタン系接着剤を用いて
ドライラミネートして、ベース原紙を作製する。次に、
表１に記載の樹脂組成物からなる感熱接着剤をグラビア
コート法を用いて、ベース原紙の文字印刷面にコーティ
ングを行うと同時に１２０℃熱風で乾燥後、ラベルシー
ルの離型材層として用いる２軸延伸ポリプロピレンフィ
ルムと８０℃、１０kg／ｃｍ²のニップロールで圧着し
て、感熱接着層と離型材層を形成し、ラベルシールとし
て利用する積層体を作製する。この時の感熱接着層のド
ライ時のコート量は、１０ｇ／ｍ²である。次に、前記
積層体のＫＯＰの２軸延伸ポリプロピレンフィルム（フ
ィルムそれ自体に離型性がある）面に一般汎用の低密度
ポリエチレンを押し出しコーティングして、１５μｍ厚
みのポリオレフィン系樹脂層を形成し、更に、ポリオレ
フィン系樹脂層の上にパラフィンワックスとエチレンー
酢酸ビニル共重合体を主成分とするホットメルト接着剤
を押し出しコーティングして、２０ｇ／ｍ²のホットメ
ルト接着層を形成し、本発明のブリスターパック用台紙
を作製した。一方、上記ブリスターパック用台紙と閉塞
する、内容物収納用の凹部が賦形された合成樹脂製の底
材を、０．２５ｍｍ厚みの塩化ビニル樹脂のプラスチッ
クシートの単層シートを用いて、９０℃で加熱後、圧空
成型法で成型し、内容物収納用の独立した複数の凹部を
有する底材を作製した。しかる後に、上記の本発明にか
かるブリスターパック用台紙を用いて、上記で作製した
底材の凹部に、凹部に丁度フィットする立体物を収納し
た後に、シールヘッド温度７０℃、シール時間３．０
秒、シール圧３kgｆ／cm²のシール条件でヒートシール
して、本発明にかかるブリスターパック用台紙を使った
ブリスターパックを作製した。上記の本発明にかかるブ
リスターパックを用いて、内容物の取り出し操作を行
い、まず、ラベルシールとして利用する積層体を分離し
た。ＫＯＰの２軸延伸ポリプロピレンフィルム面の離型
層とポリオレフィン系樹脂層の間でスムーズに剥がすこ
とができ、また、ポリオレフィン系樹脂層を破ること
で、容易に内容物を取り出すことができた。次に、ブリ
スターパックから分離したラベルシールとして利用する
積層体を用いて、ラベルシールとしての機能を確認し
た。ラベルシールとして利用する積層体から離型材層を
剥離したが、感熱接着層は活性化されておらず、さらり
とした状態であり、指先で体温を与えることやドライヤ
ーあるいはアイロン等で熱を与えることで活性化され、
ラベルシールとして利用可能な状態となり、本発明のラ
ベルシール用台紙としての効果が認められた。

【００３４】実施例２１０４．７ｇ／ｍ²のコート紙の片面にカラー調の多色
印刷、又、他の片面に内容物表示を主体とした文字印刷
を通常の印刷方式で行い、ラベルシールとして利用する
際の印刷絵柄を形成する。その後、上記コート紙のカラ
ー調の多色印刷を施した面とポリ塩化ビニリデンコート
を施された２軸延伸ポリプロピレンフィルム（商品名：
ダイセル製ＫＯＰであり、以下「ＫＯＰ」という）のポ
リ塩化ビニリデンコート面をウレタン系接着剤を用いて
ドライラミネートして、ベース原紙を作製する。次に、
表１に記載の樹脂組成物からなる感熱接着剤をグラビア
コート法を用いて、ベース原紙の文字印刷面にコーティ
ングを行い感熱接着剤層を形成する。この時の感熱接着
剤層のドライ時のコート量は、１０ｇ／ｍ²である。次
に、前記感熱接着剤層面に一般汎用の低密度ポリエチレ
ンを１５μｍの厚さで押し出し、アンカーコートを施し
た１２μｍ２軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィル
ムのアンカーコート面とサンドラミネーションを行い離
型材層を形成すると同時に、ラベルシールとして利用す
る積層体を作製する。次に、前記積層体のＫＯＰの２軸
延伸ポリプロピレンフィルム（フィルムそれ自体に離型
性がある）面に一般汎用の低密度ポリエチレンを押し出
しコーティングして、１５μｍ厚みのポリオレフィン系
樹脂層を形成し、更に、ポリオレフィン系樹脂層の上に
パラフィンワックスとエチレンー酢酸ビニル共重合体を
主成分とするホットメルト接着剤を押し出しコーティン
グして、２０ｇ／ｍ²のホットメルト接着層を形成し、
本発明のブリスターパック用台紙を作製した。一方、上
記ブリスターパック用台紙と閉塞する、内容物収納用の
凹部が賦形された合成樹脂製の底材を、０．２５ｍｍ厚
みの塩化ビニル樹脂のプラスチックシートの単層シート
を用いて、９０℃で加熱後、圧空成型法で成型し、内容
物収納用の独立した複数の凹部を有する底材を作製し
た。しかる後に、上記の本発明にかかるブリスターパッ
ク用台紙を用いて、上記で作製した底材の凹部に、凹部
に丁度フィットする立体物を収納した後に、シールヘッ
ド温度７０℃、シール時間３．０秒、シール圧３kgｆ／
cm²のシール条件でヒートシールして、本発明にかかる
ブリスターパック用台紙を使ったブリスターパックを作
製した。上記の本発明にかかるブリスターパックを用い
て、内容物の取り出し操作を行い、まず、ラベルシール
として利用する積層体を分離した。ＫＯＰの２軸延伸ポ
リプロピレンフィルム面の離型層とポリオレフィン系樹
脂層の間でスムーズに剥がすことができ、また、ポリオ
レフィン系樹脂層を破ることで、容易に内容物を取り出
すことができた。次に、ブリスターパックから分離した
ラベルシールとして利用する積層体を用いて、ラベルシ
ールとしての機能を確認した。ラベルシールとして利用
する積層体から離型材層（高圧法低密度ポリエチレン１
５μｍ／２軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム
１２μｍ）を剥離したが、感熱接着層は活性化されてお
らず、さらりとした状態であり、指先で体温を与えるこ
とやドライヤーあるいはアイロン等で熱を与えることで
活性化され、ラベルシールとして利用可能な状態とな
り、本発明のラベルシール用台紙としての効果が認めら
れた。

【００３５】

【表１】

【００３６】

【発明の効果】本発明のブリスターパック用台紙は、従
来は内容物を取り出して後は、捨て去られる運命にあっ
たものが、上記で詳述したように、ラベルシールとして
の機能を付加することにより、資源の有効利用になると
ともに、消費者の興味をそそり、購買意欲を増大させる
ブリスターパックを提供することができる。また、一般
にラベルシールに用いられている感圧接着剤を感熱接着
剤にすることにより、製造や加工適性の向上もあわせて
図ることができ、また、使用時の取り扱いも容易になる
ことから、消費者に好感をもたれるブリスターパックを
提供することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明にかかるブリスターパック用台紙の層構
成の一例を示す断面図である。

【図２】本発明にかかるブリスターパック用台紙の層構
成の一例を示す断面図である。

【図３】図１に示す本発明にかかるブリスターパック用
台紙を使用し、これと内容物を収納した底材を閉塞して
なるブリスターパックの一例を示す断面図である。

【図４】図３に示す本発明にかかるブリスターパックの
ラベルシールとして利用する積層体を分離した状態のブ
リスターパックの一例を示す断面図である。

【図５】実施例１のラベルシールとして利用する積層体
の一例を示す断面図

【符号の説明】

１第１層２層間接着層３第２層４、４’ ベース原紙５離型層６透明樹脂インキ層（接着層）７ポリオレフィン系樹脂層８ホットメルト接着層９感熱接着層１０離型材層１１、１２台紙１３合成樹脂製底材１４内容物１５ブリスターパック１６、１６’ ラベルシールとして利用する積層体１７コート紙１８低密度ポリエチレン層１９ＫＯＰ２０カラー調多色印刷層２１文字印刷層

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】内容物収納用の凹部が形成されている合
成樹脂製の底材と該底材における内容物収納用の凹部を
閉塞する台紙とからなるブリスターパックにおいて、該
台紙が、片面が離型性を有するベース原紙、あるいは、
片面に離型層を積層して離型性を付与したベース原紙の
離型性面にポリオレフィン系樹脂層を設け、さらに、ポ
リオレフィン系樹脂層上にホットメルト接着層を設けて
なる台紙であって、かつ、該台紙の他の片面に感熱接着
層を設け、該感熱接着層上に離型材層を設けた構成から
なることを特徴とするブリスターパック用台紙。
【請求項２】前記台紙において、ベース原紙と該ベー
ス原紙上の感熱接着層とその上に設けた離型材層が、ラ
ベルシール機能を有することを特徴とする請求項１に記
載のブリスターパック用台紙。
【請求項３】前記台紙において、片面が離型性を有す
るベース原紙、あるいは、片面に離型層を積層して離型
性を付与したベース原紙の離型性面とポリオレフィン系
樹脂層の間に、透明樹脂インキ層を設けてなることを特
徴とする請求項１、２に記載のブリスターパック用台
紙。
【請求項４】前記の透明樹脂インキ層が、文字、絵
柄、地紋、あるいは、全面ベタ等の印刷を施した部分あ
るいは全面接着層であることを特徴とする請求項３に記
載のブリスターパック用台紙。
【請求項５】前記感熱接着層が、ディレイドタック接
着剤であることを特徴とする請求項１、２、３、４に記
載のブリスターパック用台紙。
【請求項６】前記ディレイドタック接着剤が、一度目
の活性化温度が、６０℃〜７０℃であり、二度目以降の
再活性化温度が、３７℃〜４５℃であることを特徴とす
る請求項１、２、３、４、５に記載のブリスターパック
用台紙。