JPH0516876U - 水洗タンクの薬剤容器 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 水洗タンク内の水に消臭剤、洗浄剤等の薬剤
を適量ずつ自動的に流出混入させる水洗タンクの薬剤容
器を提案する。 【構成】 水洗タンクの上に載置する受皿部材２の上に
容器体３を倒立支持させ、又、容器体口頚部12基端部を
閉塞する隔壁15に常時は液の表面張力で封止可能な小透
孔16を穿設させて構成した。そして容器上方から流下す
るタンク充填用の水が口頚部12内を上昇し、口頚部内の
空気を圧縮してその一部を小透孔16より容器体内に押し
込んで容器体内を加圧し、次いで水の流下が停止すると
口頚部内に浸入した水が受皿部材に設けた流出孔８より
排出され、それに伴って容器体内の加圧液体が加圧分の
略所定量だけ隔壁15下方に流出する如く構成した。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案はトイレ用の水洗タンク内の流し水に消臭剤、洗浄剤等の薬液を適量ず つ自動的に流出混入させる水洗タンクの薬剤容器に関する。

【０００２】

【従来の技術】 【考案が解決しようとする課題】

この種の水洗タンクの薬剤容器として、水洗タンク内につり下げて水中に容器 内の薬液を混入させるものが知られている。この場合、トイレの使用の都度適量 の薬液をタンク内に流出させる必要があり、従来種々の構造のものが提案されて いる。その１例として実公昭６２−２７５８３号公報に記載された水洗タンクの 薬剤容器がある。この容器は、容器のキャップに流し水の放流、貯留で昇降する 浮動栓を設け、この浮動栓の作用によりトイレ使用の都度適量ずつの薬液を自動 的に流し水に流出混入できるようにしたものである。

【０００３】 しかしながら、この種の容器では、上記の如くタンク内に吊り下げる様構成し ているため、その設置が面倒であり、又、その吊り下げ位置にも注意しなければ ならない。

【０００４】 本考案は上記した従来技術の欠点を解消した優れた薬剤容器を提案すものであ る。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

本考案の薬剤容器は上記課題を解決するため、上端面を開口した皿部５の底壁 5a上面中央より筒壁の一部を縦断する縦切り溝７を設けた支持筒６を立設してな る受皿部材２と、上記支持筒６内上部に下方に間隙をあけて口頚部12外周縁を嵌 合させるとともに、上方から流下するタンク充填用の水が皿部５内に流入可能に 倒立支持させた容器体３と、上記口頚部12内に外周縁を液密に嵌合させて口頚部 12基端部を横断閉塞する隔壁15とからなり、上記支持筒６内の皿部底壁5a中央に 流出孔８を穿設するとともに、上記隔壁15中央に常時は液の表面張力で封止可能 な小透孔16を穿設させ、上記受皿部材２を水洗タンク17の蓋19上に隙間を介して 載置可能に構成した。

【０００６】

【作用】

容器１上方から流れ落ちる水は皿部５下方を通りタンク17内に通じる流水孔18 を通ってタンク内に流入するが、その一部が容器１の皿部５より縦切り溝７を通 り支持筒６内に浸入する。この際、支持筒内に浸入した水は皿部底壁5aの流出孔 ８から流下する水よりも大量であるため、口頚部12（嵌合筒部14）内を上昇し、 口頚部内（嵌合筒部内）の空気を圧縮してその一部を隔壁15の小透孔16より容器 体３内に押し込み、容器体３内を加圧する。次いで、タンク充填用の水の流出が 停止すると、口頚部12内に浸入した水は流出孔８より排出されるため、それに伴 って容器体内の加圧液体が加圧分の略所定量だけ隔壁15下方に流出し、流出孔８ を介してタンク内に流入する。

【０００７】 尚、タンク充填用の水の供給が停止した状態では、容器体３内の液は隔壁15の 小透孔16において液の表面張力で封止されて漏出することはない。

【０００８】

【実施例】

以下、本考案の実施例を図面を参照して説明する。

【０００９】 図１は本考案の一実施例を示すもので、図中１は薬剤容器を示す。該容器１は 、受皿部材２と、容器体３と、隔壁部材４とから構成している。

【００１０】 受皿部材２は、上端面を開口した略半球状の皿部５を有し、該皿部の底壁5a上 面中央より円筒状の支持筒６を立設している。この支持筒６は、前後に一対の幅 広の縦切り溝７を縦設し、その内周上部に螺条を施している。又、底壁5aの支持 筒内中央に流出孔８を穿設している。更に、底壁5a裏面には、周方向等間隔をあ けて支持突起９を垂設し、底壁5a下部に所定の隙間を設けてタンク上への載置が 可能に構成している。

【００１１】 容器体３は，円筒状の胴部10より肩部11を介して円筒状の口頚部12を立設して 構成しており、口頚部12外周には螺条を施している。そして、容器体３を倒立状 態で、その口頚部12外周を上記支持筒６の内周上部に、その下部に隙間13が生じ る如く嵌合させて受皿部材２に倒立支持させている。この容器体３の胴部10の径 は、皿部５の上端面開口部より小さく構成して、倒立した容器体３上部より流下 するタンク充填用の水が皿部５内に流入可能に構成している。

【００１２】 隔壁部材４は、容器体口頚部12内周に液密に嵌合させた嵌合筒部14上端縁より 容器体口頚部12内基端部を閉塞する隔壁15を延設するとともに、該隔壁15の中央 に容器体内外を連通する小透孔16を穿設させている。この小透孔16は、容器体胴 部内に内容液が収納されていても、その表面張力により常時は該透孔16から液が 漏出しない大きさに構成している。

【００１３】 上記の如く構成した薬剤容器１は、図１に示す如く、その小透孔16を水洗タン ク17内に通じる流水孔18上方に位置させるとともに、タンク17の蓋19上に載置さ せて使用する。

【００１４】 尚、上記各部材は全て合成樹脂により形成すると良い。

【００１５】

【考案の効果】

以上説明した如く、本考案薬剤容器は、記述構成としたとこにより、タンク上 に載置させるという簡単な取り付け操作により使用することができ、交換が容易 で使用上すこぶる便利である。しかも、常時略定量の薬剤をタンク内に供給する ことができるため、経済的に効率良く薬剤を使用することができる。

【００１６】 又、構造も極めて簡単であるため、廉価に製造出来る利点もある。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の一実施例を示す縦断面図である。

【符号の説明】

２ 受皿部材 ３ 容器体 ５ 皿部 ６ 支持筒 ７ 縦切り溝 ８ 流出孔 12 口頚部 15 隔壁 16 小透孔 17 水洗タンク 19 水洗タンク蓋

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】上端面を開口した皿部５の底壁5a上面中央
   より筒壁の一部を縦断する縦切り溝７を設けた支持筒６
   を立設してなる受皿部材２と、上記支持筒６内上部に下
   方に間隙をあけて口頚部12外周縁を嵌合させるととも
   に、上方から流下するタンク充填用の水が皿部５内に流
   入可能に倒立支持させた容器体３と、上記口頚部12内に
   外周縁を液密に嵌合させて口頚部12基端部を横断閉塞す
   る隔壁15とからなり、上記支持筒６内の皿部底壁5a中央
   に流出孔８を穿設するとともに、上記隔壁15中央に常時
   は液の表面張力で封止可能な小透孔16を穿設させ、上記
   受皿部材２を水洗タンク17の蓋19上に隙間を介して載置
   可能に構成してなることを特徴とする水洗タンクの薬剤
   容器。