JPS6131091Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本案は、水槽内吊下げ用の液体流出容器に係
る。

トイレの水洗用水槽内に、防臭用の薬液を入れ
た容器体を吊下げておき、水槽内の水使用の都
度、容器体内の所定量の液体が水槽内水中に混入
するようにすることが行われているが、常に適量
の薬液が混入するよう設けることは困難であり、
バラツキを生じ易く、又構造も複雑となり易い欠
点があつた。

本案は上記欠点を除去したもので、以下第１図
について説明すると、１は容器体で、該容器体は
口頚部２先端の口部を下向きにさせた倒立状態で
水槽３内への吊下げが可能とする吊下げ手段４
を、容器体一部に付設させたものである。

上記容器体口部には、口栓５が嵌着させてあ
る。容器体倒立状態で説明すると、該口栓は、頂
壁６周縁から起立させた周壁７を容器体口部外面
に嵌合させ、その頂壁中心からは突子状の弁体８
を垂設させ、又該弁体側方の頂壁部分には液体流
入孔９を穿設させたものである。該流入孔は複数
穿設させるとよく、又上記周壁上端外周には突条
１０を周設させるとよい。該口栓は軟質の合成樹
脂材で成形させることが望ましい。

容器体口頚部２には、キヤツプ状部材１１の第
２周壁１２が水密にかつ締弛自在に螺合させてあ
る。その水密な螺合は、上記突条を第２周壁内面
に圧接させることで行えばよい。

キヤツプ状部材は、第２周壁下端に上壁１３を
横設させ、該上壁周縁から下端やゝ上方に底壁１
４を有する第３周壁１５を垂設させて、底壁と第
３周壁と上壁６とで液溜め室１６を、又底壁１４
と底壁下方の第３周壁部分とで空気室１７を、そ
れぞれ形成させるものであり、底壁１４は別部材
で形成させておき、第３周壁内面へ嵌合させると
よい。

上記液溜め室内へは、上壁から液体流入筒１８
と、液体流出筒１９とを垂設させ、又底壁１４か
ら空気流入筒２０を起立させる。液体流入筒１８
は、上壁中心を開口させて該開口周縁から垂設さ
せ、又液体流出筒１９は第３周壁一部を流出筒一
部として上端を第３周壁上端に開口２１させると
共に下端を液体流入筒下端よりも下方に位置させ
て垂設させる。更に空気流入筒２０は、下端を空
気室１７に開口させ、かつ上端を液体流入筒下端
よりも上方に位置させて設ける。液体流入筒上端
の開口は、第２周壁１２締付け時において弁体８
により閉塞されるものとし、又このとき液体流入
孔９は、上壁１３上面により閉塞されるものとす
る。但し第２周壁を弛めることで、液体流入孔と
液体流入筒上端はそれぞれ開き、液溜め室１６内
に容器体内液体から入るよう設けておく。

上記構成において、容器体内に薬液を入れてお
き、水槽３内に倒立状態に吊下げる。第２周壁を
弛めると、容器体内液体は、液体流入筒１８の下
端開口面が液面によつて閉塞され、空気が容器体
内に入れなくあるまで液溜め室内に入る。該状態
から水槽内に水が入ると、水面上昇によつて第３
周壁下端面が閉塞された後、更に水面上昇によつ
て空気室１６内の空気は液溜め室内に押込まれて
該液溜め室内空気を高圧化し、空気室内および空
気流入筒２０の中間部まで水が入る。すると液溜
め室内高圧空気の液面加圧によつて、液体流出筒
１９を通つて液体が水槽３内に押出され、又高圧
空気の一部は容器体内に入つて容器体内液体を液
溜め室内に流入させる。次に水槽内の水が排出さ
れて水面が第３周壁下端よりも下方まで下ると、
空気室１７内に外気が入り、液溜め室内の高圧状
態も解消され、以後水槽内水面の上昇毎に、上記
のように適当量の液体が液体流出筒から流出する
ものである。

本案は、上記構成とするもので、キヤツプ状部
材の第２周壁１２を容器体口頚部へ締弛自在に螺
合させ、該周壁締付け時に上壁１３が液体流入孔
９を、又弁体８が液体流入筒１８の上端開口を、
それぞれ閉塞するよう設けたから、該第２周壁を
弛めない限り容器体内液体が洩れることがなく、
よつてキヤツプ状部材はキヤツプ兼用となつて別
に輸送時のためのキヤツプを設ける必要がなく、
又第２周壁を弛め水槽内に倒立状態に吊下げるだ
けで、水槽内水面の上下動によつて自動的にほゞ
定量の液体が水槽内に排出されて便利であり、液
溜め室内下方に空気室を設け、水槽内水面の上昇
によつて液溜め室内空気が高圧化され、該高圧空
気によつて液溜め室内の液体が排出されるう設け
たから、従来の浮子利用の液体流出容器のように
故障することがなく、構造も簡易であつて廉価に
製作することが出来る。

【図面の簡単な説明】

図面は倒立状態で示す本案容器の縦断面図であ
る。 １……容器体、５……口栓、１１……キヤツプ
状部材。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 口部を下向きにした倒立状態で、水槽３内への
   吊下げが可能とする吊下げ手段４を有する液体収
   納用容器体１と、該容器体口部へ嵌合させた周壁
   ７を有し、該周壁下端に横設された頂壁６の中心
   から弁体８を垂設させ、弁体側方頂壁部分に液体
   流入孔９を穿設させた口栓５と、上記容器体の口
   頚部へ水密にかつ締弛自在に螺合させた第２周壁
   １２を有し、該第２周壁下端に横設させた上壁１
   ３から下端やゝ上方に底壁１４を有する第３周壁
   １５を垂設させて、底壁と第３周壁と上壁とで液
   溜め室１６を、又底壁と底壁下方の第３周壁部分
   とで空気室１７をそれぞれ形成させたキヤツプ状
   部材１１とからなり、上記液溜め室内へ上壁中心
   を開口させて該開口周縁から液体流入筒１８を、
   又上壁側部からは上端を第３周壁上端外面に開口
   すると共に下端開口を液体流入筒下端よりも下方
   に位置させた液体流出筒１９をそれぞれ垂設さ
   せ、更に底壁１４からは下端を空気室に、上端を
   液体流入筒下端よりも上方にそれぞれ開口する空
   気流入筒２０を起立させ、上記第２周壁の締付け
   で上壁が液体流入孔９を、又弁体が液体流入筒上
   端開口を、それぞれ閉塞可能に設けたことを特徴
   とする水槽内吊下げ用の液体流出容器。