JPH0515919Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ［考案の目的］ （産業上の利用分野） 本考案は、槽を洗浄する槽洗浄運転機能を有す
る洗濯機に関する。

（従来の技術） 洗濯機は使用時間が長くなつてくると、洗い槽
が水垢等によつて汚れてくることがあり、使用者
側においては、その槽を適宜洗浄することが行わ
れている。しかし、その洗浄作業が面倒で手間も
かかることから、その対策として、従来では、洗
い槽を洗浄する槽洗浄運転機能を備えた洗濯機が
供されている。而して、この種洗濯機における槽
洗浄運転の内容は、給水弁により所定量の水を供
給し、その貯水状態で、槽内部の撹拌体を所定時
間撹拌動作させてその水を撹拌し、これにて槽内
面等の汚れを落とし、その後排水弁により槽内の
水を排出するというものであつた。

（考案が解決しようとする問題点） しかしながら、上記従来のものでは、槽洗浄運
転の排水時に、水が略静止状態のまま槽内を沈降
するため、給水貯水状態での撹拌動作により落と
した汚れが、撹拌動作終了後の排水時に、槽の内
底部に再付着して残留し、結果的にみれば洗浄効
果が低くなるという問題があつた。

従つて本考案の目的は、槽洗浄運転において、
落とした汚れを再付着させることなく排出でき、
結果的に洗浄効果を高め得る洗濯機を提供するに
ある。

［考案の構成］ （問題点を解決するための手段） 本考案は、給水弁による槽への給水動作、前記
槽の内部に設けた撹拌体による撹拌動作、排水弁
による排水動作等を実行して洗い運転を制御する
他に、前記各動作を順次実行して洗い槽を洗浄す
る槽洗浄運転を制御する運転制御回路を具備する
ものであつて、前記運転制御回路を、槽洗浄運転
での排水動作時には撹拌動作を同時に実行させる
ように構成したものである。

（作用） 槽洗浄運転での排水動作時には、撹拌動作も同
時に実行されるから、槽内の水が絶えず撹拌され
ながら、排出されるようになり、この結果、汚れ
も槽内底部に再付着せずにその水と共に排出され
る。

（実施例） 以下本考案の一実施例につき図面を参照して説
明する。

まず、第３図において、１は二槽式洗濯機の外
箱であり、その内部には、洗い槽２及び脱水槽３
が設けられている。４は洗い槽２内下部に配置し
た容器状の撹拌体、５はこの撹拌体４をベルト伝
達機構６を介して駆動するモータである。７は洗
い槽２内へ給水するための電磁弁から成る給水
弁、８は洗い槽２内の水を排出するための排水弁
であり、この排水弁８は電磁マグネツト９の通電
駆動により開放される。尚、１０は脱水槽３に給
水するための給水弁である。１１は操作箱１２に
設けられた操作パネルであり、この操作パネル１
１には、第２図に示すように、洗い運転及びすす
ぎ運転についての各種スイツチ、例えば水流切換
スイツチ１３、洗い時間設定スイツチ１４、すす
ぎ時間設定スイツチ１５、排水設定スイツチ１
６、一時停止スイツチを兼用する洗い運転開始ス
イツチ１７、一時停止スイツチを兼用するすすぎ
運転開始スイツチ１８が設けられている。特に上
記洗い時間設定スイツチ１４は、洗い時間の設定
又は槽洗浄運転の設定を行なうためのものであ
り、オン操作回数に応じてそれらの設定がなされ
る。尚、１９は脱水運転について脱水時間を設定
するための脱水時間設定スイツチ、２０は一時停
止兼用の脱水運転開始スイツチである。

次に第１図において、２１は洗い槽２側で行な
う運転を制御するための運転制御回路、２２は前
記各スイツチ１３乃至１８を有して成る操作部入
力回路、２３は洗い槽２内の水位を検出する水位
センサ、２４乃至２６は駆動回路で、夫々前記モ
ータ５、給水弁７及び電磁マグネツト９を運転制
御回路２１からの制御信号に応じ駆動する。

上記運転制御回路２１は、設定された運転内容
に従つて、適宜、給水弁７による給水動作、モー
タ５の駆動に基づく撹拌体４による撹拌動作、電
磁マグネツト９の駆動に基づく排水弁８の排水動
作を実行して洗い運転及びすすぎ運転を制御する
他に、槽洗浄運転を制御するようになつている。
而して、この運転制御回路２１は槽洗浄運転を制
御するについて給水弁７、モータ５、電磁マグネ
ツト９を次のように動作させる構成となつてい
る。

即ち、運転制御回路２１は、洗い時間設定スイ
ツチ１４により槽洗浄運転が設定され、次いで、
洗い運転開始スイツチ１７により槽洗浄運転が開
始されると、第４図に示すように、まず、給水弁
７を通電駆動して、給水を開始し、そして水位セ
ンサ２３の検出動作に基づいて所定給水量（洗い
運転及びすすぎ運転で規定された最低水量よりも
少ない水量）が検知されると、給水を停止する。
次に、洗いモータ５を正逆回転させるべく所定モ
ードで間欠的に通電駆動し、以て撹拌体４による
洗い槽２内の水を撹拌する。これにて、洗い槽２
が洗浄される。この場合、洗い槽２内に貯水した
状態で撹拌体４を駆動するから、洗い槽２を隅々
まで効果的に洗浄できる。この後、電磁マグネツ
ト９に通電して排水弁８を開放させる。この開放
時間従つて排水動作時間Thは、前記単独の撹拌
動作時間Tkより短く設定してある。この排水動
作時には、モータ５は上述の撹拌動作をそのまま
実行し、この排水動作終了と共に撹拌動作も停止
する。斯様に、排水動作時に撹拌動作も同時に実
行するから、洗い槽２内の水は、この排水動作時
に槽内を絶えず撹拌されながら排出されることに
なり、この結果、洗い槽２内面等から落とした汚
れは、洗い槽２内底部に再付着せずに、その水と
共に排出される。よつて、結果的に洗浄効果を高
めることができる。

尚、上記実施例では、排水動作時に実行する撹
拌動作と、この排水動作前に実行する単独の撹拌
動作とを、同一のモータ通断電パターンにより実
行したが、排水動作時に実行する撹拌動作につい
ては、モータ通断電パターンを変えてもよい。

その他、本考案は上記実施例に限定されず、例
えば脱水兼用洗濯機にも適用できる等、要旨を逸
脱しない範囲で種々変更して実施できるものであ
る。

［考案の効果］ 本考案は、以上の記述にて明らかなように、貯
水状態で撹拌体を駆動することで洗い槽を良好に
洗浄することができることはもとより、槽洗浄運
転での排水動作時には撹拌動作を同時に実行させ
るようにしたので、洗浄時に落とした汚れが槽に
残留することをなくし得、結果的に洗浄効果を高
めることができるものである。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の一実施例を示し、第１図は電気
的構成のブロツク図、第２図は操作パネルの正面
図、第３図は洗濯機の破断正面図、第４図は槽洗
浄運転内容を示すためのタイムチヤートである。 図中、２は洗い槽、４は撹拌体、５は洗いモー
タ、７は給水弁、８は排水弁、９電磁マグネツ
ト、２１は運転制御回路である。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 給水弁による槽への給水動作、前記槽の内部に
   設けた撹拌体による撹拌動作、排水弁による排水
   動作等を実行して洗い運転を制御する他に、前記
   各動作を順次実行して洗い槽を洗浄する槽洗浄運
   転を制御する運転制御回路を具備するものであつ
   て、前記運転制御回路を、槽洗浄運転での排水動
   作時には撹拌動作を同時に実行させるように構成
   したことを特徴とする洗濯機。