JPH0515646U - 直流モータ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】本考案は、小型の直流モータにおいて、内挿さ
れたマグネットの位置決め、保持を確実に行い得るマグ
ネット固定構造を備えた直流モータを提供することを目
的とする。 【構成】直流モータ２０のマグネット２８は、ケース２
１内に内挿されて、ケース２１の内方突起２１ａで位置
決めされるとともに、ケース２１の蓋部材となるブラケ
ット３１の絶縁樹脂部３２に一体的に設けられ、マグネ
ット２８の一端と対向して突出し、当接する、マグネッ
トストッパーとして作用する突起部３４によって押圧さ
れて位置決め保持される構成とされて、マグネットの外
れや、位置ずれの発生が防止されているものである。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、小型の直流モータに関して、詳しくは直流モータのマグネットの固 定位置決め構造に関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来、小型の直流モータとしては図４の一部断面図に示す構造のものがあり、 これについて説明する。

【０００３】 図示するように、従来の直流モータ１は筒状のケース２と、ケース２から突出 する回転軸３が軸受部４、５に軸支されている。そして、回転軸３には、コイル ６を巻回した複数極のロータ７と、コイル６の導線が接続される摺動子部８が配 設されている。また、ケース２内には、その内周面にロータ７と対向したマグネ ット９が接着等により固着されて設けられている。さらに、コイル６に電圧を印 加するための電源接続端子１０、１１がケース２の蓋体となるブラケット１２に 絶縁部材１３により、摺動子部８と接触するブラシ部材１４と導通一体化された 状態で配設されている。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、上記した従来の直流モータ１にあっては、マグネット９は一端 ９ａがケース２の内方突起２ａに当接されて、位置決めされた状態で、ケース２ の内側面に、マグネット９の磁力による吸着と接着済等による接着固定手段とに よって固着された構造となっている。

【０００５】 このため、直流モータ１に振動及び衝撃が加えられた際、マグネット７の固着 が弱い場合、マグネット９が外れたり、摺動子８側に移動し、直流モータとして 機能し得なくなるという課題が生じていた。

【０００６】 本考案は上記した課題に鑑みて考案されたもので、ケース内におけるマグネッ トの固着を確実に行なえるようにした直流モータを提供することを目的とする。

【０００７】

【課題を解決するための手段】

そこで、本考案は課題を解決するための手段として、直流モータのマグネット の固定構造において、電源接続端子及びブラシを固定するブラケットの絶縁樹脂 部にマグネットの端面に対向して突出する突起部を設け、この突起部をマグネッ トのストッパーとした構成としたものである。

【０００８】

【作用】

ケース内に配設されたマグネットは、ケース内で一端をケースの内方突起で位 置決めされ、他方は直流モータの蓋体となるブラケットの絶縁樹脂部の突起部に より回転軸方向のストッパーとして位置決めされるため、振動や衝撃に対し、マ グネットが移動することがなくなる。

【０００９】

【実施例】

以下、本考案の実施例を図面に基づいて説明すると、図１は本考案の一実施例 を示す直流モータの一部断面図で、図２はそのブラケット部の正面図で、図３は 図２で示したブラケット部のＸ−Ｙ線断面図である。

【００１０】 図示するように、本考案に係る小型の直流モータ２０は、筒状のケース２１と 、ケース２１から突出する回転軸２２が、軸受部２３、２４に軸支されている。

【００１１】 この回転軸２２には、コイル２５を巻回した複数極のロータ２６と、コイル２ ５の導線が接続される摺動子部２７が配設されている。また、ケース２１内には その内周面に前記したロータ２６と対向してマグネット２８が接着等の手段によ り固着されている。

【００１２】 さらに、コイル２５に電圧を印加するための電源接続端子２９、３０がケース ２１の蓋体となるブラケット３１に絶縁樹脂部材３２により、摺動子部２７と接 触するブラシ部材３３と導通一体化された状態で設けられている。

【００１３】 ここで、ブラケット部材３１に電源接続端子２９、３０並びにブラシ部材３３ を保持する絶縁樹脂部材３２には、ケース２１の軸方向内方へ、内挿されたマグ ネット２８の一端と対向して当接するよう突出し、マグネットストッパーとして 作用する突起部３４が一体的に配設されている。

【００１４】 このため、マグネット２８は、ケース２１に設けた内方突起２１ａによって、 一端を位置決めされるとともに、他端は、プラケット３１に設けたマグネットス トッパーとして作用する突起部３４によって、押圧保持されて位置決めされて固 着されることとなる。

【００１５】

【考案の効果】

従って、上記した構成からなる本考案に係る直流モータによれば、直流モータ のマグネットを、ケースの内方突起と、ブラケットに設けたマグネットストッパ ーとして作用する突起部によって位置決め、保持されるとともに、接着手段によ り固着される構造とされるため、振動や衝撃によって、内挿されたマグネットが 外れたり、位置がずれたりすることが確実に防止されるという効果が得られる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の一実施例を示す一部断面図。

【図２】本考案に係る直流モータのブラケット部の内側
面を示す正面図。

【図３】本考案に係る直流モータのブラケット部のＸ−
Ｙ線断面図。

【図４】従来例を示す直流モータの一部断面図。

【符号の説明】 ２０ 直流モータ ２０ａ 内方突起 ２１ ケース ２２ 回転軸 ２３、２４ 軸受部 ２５ コイル ２６ ロータ ２７ 摺動子部 ２８ マグネット ２９、３０ 電源接続端子 ３１ ブラケット ３２ 絶縁樹脂部 ３３ ブラシ ３４ 突起部（マグネットストッパー）

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 直流モータのマグネットの固定構造にお
   いて、電源接続端子及びブラシを固定するブラケットの
   絶縁樹脂部に、該マグネットの端面に対向して突出する
   突起部を設け、該突起部を該マグネットのストッパーと
   したことを特徴とする直流モータ。