JPS608530Y2 - 小型モ−タにおける給電装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はカーボン刷子を使用する小型モータにおける給
電装置に関するものである。

モータの給電装置として比較的大電流を給電する為にカ
ーボン刷子を使用することは良く知られている。

しかしながら、このカーボン刷子を使用する給電装置で
問題となる点は部品点数が多く、これらの部品を順次組
付けて行かねばならない訳けであるが、組立が複雑で作
業性が悪いと言う問題点を有していた。

本考案は係る従来の問題点に鑑みなされたものであって
、部品点数を減らし、且つ、組立が容易なモータの給電
装置を提供し、又整流子に対するカーボン刷子の摺接位
置精度の向上を簡易な構成で容易に戒り得るモータの給
電装置を提供することを目的とする。

以下、本考案に係るモータの給電装置の一実施例を図面
を用いて詳細に説明する。

第１図は本考案に係る給電装置を用いたモータの軸方向
縦断面図である。

第２図は給電装置の平面図で、第３図はその背面図、第
４図はその側面図であり、第５図は第２図乃至第４図に
示される給電装置の分解斜視図である。

図に於いて、１はモータケースで、２は該モータケース
の一端開口に配設されたエンドブラケットである。

３はケース１とエンドブラケット２に夫々設けられた軸
受５，６にて回転可能に枢支された回転軸４上に固設さ
れた積層鉄心で、７は該積層鉄心３に巻回された電機子
巻線である。

８は積層鉄心３と対抗した関係でケース１の内筒面に固
設されている環状の界磁用永久磁石である。

９は回転軸４上に固設された周波数発電機用永久磁石、
１０は該永久磁石９の外周面と対抗した関係でケース１
の内筒面に固設されている周波数発電機用コイルである
。

１１は回転軸４上に固設された絶縁性の筒体上に複数の
整流子セグメントを配設してなる円筒状の整流子である
。

前記エンドブラケット２は絶縁性の合成樹脂で一体に成
形されており、その局面には前記ケース１の一端開口に
受は入れられた際、該開口縁と当接し該エンドブラケッ
ト２がケース１内に収納される量を規制する為の鍔部２
Ａを有している。

又その外側面における外周縁の両端の対向位置から所定
巾を有する脚部２ｂ、２ｂが立上げられて掛渡されたブ
リッジ部２Ｂが設けられており、該ブリッジ部２Ｂの下
端は開口２Ｃとされていて、更に、該ブリッジ部２Ｂの
頂点部分に前記軸受６が保持されている。

又、その平面側に於いて、前記ブリッジ部２Ｂを挾む左
右対称な位置には位置決め貫通孔２Ｄ及び位置決め突出
ピン２Ｅ、位置決め溝２Ｆが夫々設けられていて、これ
ら貫通孔２Ｄ１ピン２ＥＪ１２Ｆにて位置決めた状態で
後述する刷子ホルダー１２等を配設するようになされて
いる。

この刷子ホルダー１２は金属性の板材から基板部１２Ａ
１筒体部１２Ｂを一体に成形してなる。

そして、該基板部１２Ａは前記エンドブラケット２の貫
通孔２Ｄと対応した貫通孔１２Ｃと、前記突出ピン２Ｅ
と対応した係合切欠部１２Ｄと、リード線接続端子１２
Ｅとを有し、前記筒体部１２Ｂは基板部１２Ａの一端か
ら略直角に下方へ折曲されることから始まって順次折曲
されて最終端が再び基板部１２Ａの一端近傍に戻り、切
１１１１２Ｆが基板１２Ａの面に沿った状態で形威され
るようになっている。

そして、前記筒体部１２Ｂの上面壁１２Ｂ１には切起し
保合片１２Ｇが形威されている。

そして、この刷子ホルダー１２は筒体部１２Ｂの底部を
位置決め溝２Ｆに、切欠部１２Ｄを突出ピン２Ｅに夫々
係止した状態でエンドブラケット２の平面部に配設され
、刷子ホルダー１２の貫通孔１２Ｃとエンドブラケット
２の貫通孔２Ｄとが対応した状態で枢軸１４の一端小径
部１４Ａを貫通孔１２Ｃ，２Ｄに貫装させて、エンドブ
ラケット２の他面に延出した小径部１４Ａの一部をカシ
メることによって、エンドブラケット２に固定されるよ
うになっている。

この枢軸１４にてエンドブラケット２に固定された刷子
ホルダー１，２の筒体部１２Ｂ内には、整流子１１と対
接される側と反対側の端部に切割１３Ａが設けられたカ
ーボン刷子１３が摺動可能に配設されており、又、枢軸
１４にはコイルスプリング１５の中央巻回部が配設され
ると共に該コイルスプリング１５の一端１５Ａが係合片
１２Ｇに係止され、他端１５Ｂは筒体部１２Ｂの割溝１
２Ｆより筒体部１２Ｂ内に挿入されてカーボン刷子１３
の切割１３Ａに係合当接され、該カーボン刷子１３を整
流子１１に対して当接付勢するようになす。

尚、コイルスプリング１５の巻回部の高さは、基板部１
２Ａと係合片１２Ｇの高さと略等しく形威されている。

すなわち、本考案に係る給電装置はエンドブラケット２
上に配設される刷子ホルダー１２とカーボン刷子１３と
枢軸１４とコイルスプリング１５とで形威され、しかも
枢軸１４にて簡単にエンドブラケットに固定することが
できる。

以上説明した様に、本考案に係る小型モータに於ける給
電装置は、モータケースの一端に固着されるエンドブラ
ケットと、このエンドブラケットの外側面における外周
縁の対向位置から所定の巾を有して立上げられた脚部上
のブリッジ部に回転軸を軸支する軸受が形威され、該エ
ンドブラケットに該ブリッジを挟む左右対称な位置に溝
部及び位置決め突出ピンが設けられ、該位置決め突出ピ
ンにて位置決め規制される基板部と該基板部に連設して
設けられ下端が開口し側面に切溝を設けた筒体部が該溝
部に位置決めされる刷子ホルダーと、該ホルダーの筒体
部内に摺動可能に配設されるカーボン刷子と、前記ホル
ダーの基板部上に突設された枢軸に巻回部が枢支され、
その巻回部から延出された一端を前記ホルダー上面の係
合片に、又、他端を前記筒体部の前記切溝を通って前記
刷子の一端に当接させ、前記刷子を整流子面に当接付勢
させるコイルスプリングとよりなるものであるから部品
点数も少なく組立作業が簡単でコスト的に安いモータを
得ることができる。

又エンドブラケット外側面にブリッジ部を形威し、その
下端及びその左右に開放空間部を有するエンドブラケッ
トに刷子ホルダー、カーボン刷子、コイルスプリング等
の組付部品が組付られる為、それら各部品の組付を極め
て容易に威し得るという特徴を有する。

又刷子ホルダーが位置決めされる溝部を有している為、
容易に刷子ホルダーを位置決めでき、且つ刷子ホルダー
を整流子に対し、確実に精度良く摺接させる事ができる
。

又、コイルスプリングにおいて、カーボン刷子を押圧付
勢する一端とは別の他端は、ホルダー上の保合片に係止
される為、コイルスプリングの端子同志の開広角度が小
さい為、コイルスプリングの弾性力が強くなり、整流子
にカーボンブラシを確実に摺接させる事ができるもので
ある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案に係る給電装置を用いたモータの軸方向
縦断面図である。 第２図は給電装置の平面図で、第３図はその背面図、第
４図はその側面図、第５図はその分解斜視図である。 １・・・・・・モータケース、２・・・・・・エンドブ
ラケット、２Ｄ・・・・・・位置決め孔、２Ｅ・・・・
・・位置決めピン、２Ｆ・・・・・・位置決め溝、１２
・・・・・・刷子ホルダー、１２Ａ・・・・・・基板部
、１２Ｂ・・・・・・筒体部、１２Ｇ・・・・・・保合
片、１２Ｆ・・・・・・切溝、１３・・・・・・カーボ
ン刷子、１４・・・・・・枢軸、１５・・・・・・コイ
ルスプリング、１１・・・・・・整流子。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. モータケースの一端に固着されるエンドブラケットと、
   このエンドブラケットの外側面における外周縁の対向位
   置から所定の巾を有して立上げられた脚部上のブリッジ
   部に回転軸を軸支する軸受が形成され、該エンドブラケ
   ットに該ブリッジを挟む左右対称な位置に溝部及び位置
   決め突出ピンが設けられ、該位置決め突出ピンにて位置
   決め規制される基板部と該基板部に連設して設けられ下
   端が開口し側面に切溝を設けた筒体部が該溝部に位置決
   めされる刷子ホルダーと、該ホルダーの筒体部内に摺動
   可能に配設されるカーボン刷子と、前記ホルダーの基板
   部上に突設された枢軸に巻回部が枢支され、その巻回部
   から延出された一端を前記ホルダー上面の係合片に、又
   、他端を前記筒体部の前記切溝を通って前記刷子の一端
   に当接させ、前記刷子を整流子面に当接付勢させるコイ
   ルスプリングとを備えた小型モータにおける給電装置。