JPH05155361A - 形状可変式クローラ型走行車両 - Google Patents
形状可変式クローラ型走行車両Info
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- JPH05155361A JPH05155361A JP34389991A JP34389991A JPH05155361A JP H05155361 A JPH05155361 A JP H05155361A JP 34389991 A JP34389991 A JP 34389991A JP 34389991 A JP34389991 A JP 34389991A JP H05155361 A JPH05155361 A JP H05155361A
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- crawler
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 本発明は、クローラ型走行車両に関し、特に
クローラの形状を走行路面の形状に応じて変形可能とす
ることにより、山間地などの不整地における対地適応性
能の向上をはかった、形状可変式クローラ型走行車両に
関する。 【構成】 筐車3の左右両側にクローラ10と、各クロー
ラ10に駆動力を伝達する起動輪1と、各クローラを軌道
に誘導する誘導輪2と走行車両を支持する下部転輪12と
をそなえたクローラ型走行車両において、車筐3の左右
両側の前部および後部に前方アーム6および後方アーム
7を起伏可能に取付け、前方アーム6および後方アーム
7の各先端部に誘導輪2および起動輪1を取付けて、前
方アーム6および後方アーム7の起伏操作でクローラ10
の形状を変えて対地適応性を向上させた点に特徴を有す
る。
クローラの形状を走行路面の形状に応じて変形可能とす
ることにより、山間地などの不整地における対地適応性
能の向上をはかった、形状可変式クローラ型走行車両に
関する。 【構成】 筐車3の左右両側にクローラ10と、各クロー
ラ10に駆動力を伝達する起動輪1と、各クローラを軌道
に誘導する誘導輪2と走行車両を支持する下部転輪12と
をそなえたクローラ型走行車両において、車筐3の左右
両側の前部および後部に前方アーム6および後方アーム
7を起伏可能に取付け、前方アーム6および後方アーム
7の各先端部に誘導輪2および起動輪1を取付けて、前
方アーム6および後方アーム7の起伏操作でクローラ10
の形状を変えて対地適応性を向上させた点に特徴を有す
る。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、クローラ型走行車両に
関し、特にクローラの形状を走行路面の形状に応じて変
形可能とすることにより、山間地などの不整地における
対地適応性能の向上をはかった、形状可変式クローラ型
走行車両に関する。
関し、特にクローラの形状を走行路面の形状に応じて変
形可能とすることにより、山間地などの不整地における
対地適応性能の向上をはかった、形状可変式クローラ型
走行車両に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、山間地などの不整地用走行車両
として、クローラ型走行車両が広く用いられている。
として、クローラ型走行車両が広く用いられている。
【0003】従来の一般的なクローラ型走行車両の一例
を図11,図12により説明すると、その基本構成は、車筐
3の両側に配設されたクローラ10と、駆動力をクローラ
10に伝達する起動輪装置、クローラの張力を設定しクロ
ーラ軌道を誘導する誘導輪装置、車両を地面より支持す
る下部転輪装置などからなっている。
を図11,図12により説明すると、その基本構成は、車筐
3の両側に配設されたクローラ10と、駆動力をクローラ
10に伝達する起動輪装置、クローラの張力を設定しクロ
ーラ軌道を誘導する誘導輪装置、車両を地面より支持す
る下部転輪装置などからなっている。
【0004】通常、起動輪装置は、図12に示すように、
車筐3に装着され、アクチュエータ9からの動力を減速
機構8を介して起動輪1に伝達する構造となっており、
また誘導輪装置2は、図12に示すように、車筐3に装着
され、誘導輪シリンダ13の推力を誘導輪ホイール2を介
してクローラに伝達しクローラ張力を設定する構造とな
っている。
車筐3に装着され、アクチュエータ9からの動力を減速
機構8を介して起動輪1に伝達する構造となっており、
また誘導輪装置2は、図12に示すように、車筐3に装着
され、誘導輪シリンダ13の推力を誘導輪ホイール2を介
してクローラに伝達しクローラ張力を設定する構造とな
っている。
【0005】なお下部転輪12は車筐3に直接または懸架
バネ31を介して装着され、これら起動輪1、誘導輪2、
下部転輪12により形成される外接線によってクローラ10
の形態は設定される。そしてこのクローラ10の形態は、
走行時の外乱などにより若干変動はするもののほぼ一定
であり、接近角14と、離脱角15、接地長16などの諸元は
その車両固有の一定の数値となっている。
バネ31を介して装着され、これら起動輪1、誘導輪2、
下部転輪12により形成される外接線によってクローラ10
の形態は設定される。そしてこのクローラ10の形態は、
走行時の外乱などにより若干変動はするもののほぼ一定
であり、接近角14と、離脱角15、接地長16などの諸元は
その車両固有の一定の数値となっている。
【0006】なお図11中の符号17はクローラ部の全長
を、また符号18はクローラ部の高さをそれぞれ示してい
る。
を、また符号18はクローラ部の高さをそれぞれ示してい
る。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述のよう
な従来のクローラ型走行車両の場合、クローラの形状寸
法が設定されると走破できる障害が幾何学的に制限され
る。
な従来のクローラ型走行車両の場合、クローラの形状寸
法が設定されると走破できる障害が幾何学的に制限され
る。
【0008】例えば壕を超える場合は、クローラ部の全
長17が基本的に壕の全長の2倍以上なければ走破できな
い。また堤を超える場合についてもクローラ部の高さ18
が堤の高さより高くなければ走破できず、したがって大
きな障害を走破するためには車両寸法を障害の大きさに
比例させて大きくする必要がある。
長17が基本的に壕の全長の2倍以上なければ走破できな
い。また堤を超える場合についてもクローラ部の高さ18
が堤の高さより高くなければ走破できず、したがって大
きな障害を走破するためには車両寸法を障害の大きさに
比例させて大きくする必要がある。
【0009】さらに不整地走破能力という観点から軟弱
地走行を考慮すると、従来型の車両の場合クローラの接
地長が車両により固定されるため、その通過能力も車両
寸法に依存することになる等の問題点がある。
地走行を考慮すると、従来型の車両の場合クローラの接
地長が車両により固定されるため、その通過能力も車両
寸法に依存することになる等の問題点がある。
【0010】また、従来不整地用クローラ型走行車両と
して、図13に示すものも提案されている。すなわちクロ
ーラ型走行車両61は左右両側に一対のクローラ63,63を
有し、各クローラ63が車体62に固定された起動輪と誘導
輪64,65および基端部を車体に枢支されたアーム67の先
端部に取付けられた変位可能な遊星輪66の3輪に巻張さ
れており、遊星輪66の変位によってクローラ63が変形
し、図14における(A)→(B) の動作シーケンスで障害
物Oを乗り越えたり、図15における (A)→(B)→(C)
あるいは(C)→(B)→(A)の動作シーケンスで坂や階段
状の路面を昇降できるような構成となっている。
して、図13に示すものも提案されている。すなわちクロ
ーラ型走行車両61は左右両側に一対のクローラ63,63を
有し、各クローラ63が車体62に固定された起動輪と誘導
輪64,65および基端部を車体に枢支されたアーム67の先
端部に取付けられた変位可能な遊星輪66の3輪に巻張さ
れており、遊星輪66の変位によってクローラ63が変形
し、図14における(A)→(B) の動作シーケンスで障害
物Oを乗り越えたり、図15における (A)→(B)→(C)
あるいは(C)→(B)→(A)の動作シーケンスで坂や階段
状の路面を昇降できるような構成となっている。
【0011】この(図13に示した)ようなクローラ型走
行車両は、上述のように一応対地適応性を有しているも
のの、アームを可動させても接地長を十分に長くできな
いので、長い壕を超えることができず、また、車高をア
ームにより高くするといった動作ができない等の問題点
がある。
行車両は、上述のように一応対地適応性を有しているも
のの、アームを可動させても接地長を十分に長くできな
いので、長い壕を超えることができず、また、車高をア
ームにより高くするといった動作ができない等の問題点
がある。
【0012】本発明は、このような問題点の解決をはか
ろうとするもので、車筐の左右両側にクローラを配設さ
れた走行車両において、各クローラに転接可能な起動輪
および誘導輪のいずれかをそれぞれ先端部にそなえた前
部アームおよび後部アームをそれぞれ車筐の前部および
後部に起伏可能に取付け、これらの前部アームおよび後
部アームを回動させることにより、クローラの全体形状
を変形して、不整地における適応性を向上できるように
した、形状可変式クローラ型走行車両を提供することを
目的とする。
ろうとするもので、車筐の左右両側にクローラを配設さ
れた走行車両において、各クローラに転接可能な起動輪
および誘導輪のいずれかをそれぞれ先端部にそなえた前
部アームおよび後部アームをそれぞれ車筐の前部および
後部に起伏可能に取付け、これらの前部アームおよび後
部アームを回動させることにより、クローラの全体形状
を変形して、不整地における適応性を向上できるように
した、形状可変式クローラ型走行車両を提供することを
目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するた
め、本発明の特許請求の範囲第1項に記載の形状可変式
クローラ型走行車両は、車筐と、同筐車の左右両側に配
設されたクローラと、同各クローラに駆動力を伝達する
起動輪と、上記各クローラを軌道に誘導する誘導輪と上
記走行車両を支持する下部転輪とをそなえ、上記車筐の
左右両側の前部および後部にそれぞれ前方アームおよび
後方アームがそれらの基端部を枢着されて起伏可能に取
付けられ、上記の各前方アームあるいは後方アームのい
ずれかのアームの各先端部に上記起動輪が取付けられる
とともに他のアームの各先端部に上記誘導輪が取付けら
れ、これら各起動輪および各誘導輪ならびに上記下部転
輪を捲回して上記各クローラがそれぞれ装着される一
方、クローラ張力調整用のテンショナローラが上記各ク
ローラに転接可能に取付けられていることを特徴として
いる。
め、本発明の特許請求の範囲第1項に記載の形状可変式
クローラ型走行車両は、車筐と、同筐車の左右両側に配
設されたクローラと、同各クローラに駆動力を伝達する
起動輪と、上記各クローラを軌道に誘導する誘導輪と上
記走行車両を支持する下部転輪とをそなえ、上記車筐の
左右両側の前部および後部にそれぞれ前方アームおよび
後方アームがそれらの基端部を枢着されて起伏可能に取
付けられ、上記の各前方アームあるいは後方アームのい
ずれかのアームの各先端部に上記起動輪が取付けられる
とともに他のアームの各先端部に上記誘導輪が取付けら
れ、これら各起動輪および各誘導輪ならびに上記下部転
輪を捲回して上記各クローラがそれぞれ装着される一
方、クローラ張力調整用のテンショナローラが上記各ク
ローラに転接可能に取付けられていることを特徴として
いる。
【0014】また本発明の特許請求の範囲第2項に記載
の形状可変式クローラ型走行車両は、車筐と、同筐車の
左右両側に配設されたクローラと、同各クローラに駆動
力を伝達する起動輪と、上記各クローラを軌道に誘導す
る誘導輪と上記走行車両を支持する下部転輪とをそな
え、上記車筐の左右両側の前部および後部にそれぞれ前
方アームおよび後方アームがそれらの基端部を枢着され
て起伏可能に取付けられ、上記の各前方アームあるいは
後方アームのいずれかのアームの各先端部に上記起動輪
が取付けられるとともに他のアームの各先端部に上記誘
導輪が取付けられ、これら各起動輪および各誘導輪なら
びに上記下部転輪を捲回して上記各クローラがそれぞれ
装着される一方、上記の前方アームあるいは後方アーム
に当該方アームを伸縮可能な伸縮機構が組込まれている
ことを特徴としている。
の形状可変式クローラ型走行車両は、車筐と、同筐車の
左右両側に配設されたクローラと、同各クローラに駆動
力を伝達する起動輪と、上記各クローラを軌道に誘導す
る誘導輪と上記走行車両を支持する下部転輪とをそな
え、上記車筐の左右両側の前部および後部にそれぞれ前
方アームおよび後方アームがそれらの基端部を枢着され
て起伏可能に取付けられ、上記の各前方アームあるいは
後方アームのいずれかのアームの各先端部に上記起動輪
が取付けられるとともに他のアームの各先端部に上記誘
導輪が取付けられ、これら各起動輪および各誘導輪なら
びに上記下部転輪を捲回して上記各クローラがそれぞれ
装着される一方、上記の前方アームあるいは後方アーム
に当該方アームを伸縮可能な伸縮機構が組込まれている
ことを特徴としている。
【0015】
【作用】上述の本発明の形状可変式クローラ型走行車両
では、前部アームおよび/あるいは後部アームを回動さ
せることにより、それらの先端部に取付けられている起
動輪および/あるいは誘導輪の車筐に対する相対位置を
変えて、クローラの全体形状を走行地の地形に適応した
形状に変えることができる。
では、前部アームおよび/あるいは後部アームを回動さ
せることにより、それらの先端部に取付けられている起
動輪および/あるいは誘導輪の車筐に対する相対位置を
変えて、クローラの全体形状を走行地の地形に適応した
形状に変えることができる。
【0016】また、特許請求の範囲第1項に記載のもの
では、テンショナローラが上述の操作に伴うクローラの
周回長さや張力の調整を行ない、特許請求の範囲第2項
に記載のものでは、前部アームあるいは後部アームに組
込まれている伸縮機構が上述の操作に伴うクローラの周
回長さや張力の調整を行なう。
では、テンショナローラが上述の操作に伴うクローラの
周回長さや張力の調整を行ない、特許請求の範囲第2項
に記載のものでは、前部アームあるいは後部アームに組
込まれている伸縮機構が上述の操作に伴うクローラの周
回長さや張力の調整を行なう。
【0017】
【実施例】以下図面により本発明の実施例を説明する。
【0018】図1乃至図6は第1実施例としての形状可
変式クローラ型走行車両を示すもので、図1は側面図、
図2は平面図、図3は後部アーム部の詳細平面図、図4
は前部アーム部の詳細平面図、図5および図6は障害物
および壕を乗り越える状態を示す模式図である。
変式クローラ型走行車両を示すもので、図1は側面図、
図2は平面図、図3は後部アーム部の詳細平面図、図4
は前部アーム部の詳細平面図、図5および図6は障害物
および壕を乗り越える状態を示す模式図である。
【0019】また、図7乃至図10は第2実施例としての
形状可変式クローラ型走行車両を示すもので、図7は側
面図、図8は壕を越える状態を示す側面図、図9は車高
を高くした状態を示す側面図、図10は傾斜路の走行状態
を示す側面図である。
形状可変式クローラ型走行車両を示すもので、図7は側
面図、図8は壕を越える状態を示す側面図、図9は車高
を高くした状態を示す側面図、図10は傾斜路の走行状態
を示す側面図である。
【0020】まず第1実施例を説明する。
【0021】図1,図2において、符号6は前方アーム
を、また符号7は後方アームをそれぞれ示していて、前
方アーム6および後方アーム7はそれらの基端部をそれ
ぞれ車筐3の前部回転軸4および後部回転軸5を介して
車筐3に起伏可能に取付けられている。前方アーム6は
その先端部に誘導輪2が左右に装着され、図2に示すよ
うなフレーム構造にて左右一体の起伏アームを形成して
いる。前方アーム6の両サイドほぼ中央にアームまわり
のクローラ10が接地した際に車重を支持するためのアー
ム中央部転輪18が設けられる。
を、また符号7は後方アームをそれぞれ示していて、前
方アーム6および後方アーム7はそれらの基端部をそれ
ぞれ車筐3の前部回転軸4および後部回転軸5を介して
車筐3に起伏可能に取付けられている。前方アーム6は
その先端部に誘導輪2が左右に装着され、図2に示すよ
うなフレーム構造にて左右一体の起伏アームを形成して
いる。前方アーム6の両サイドほぼ中央にアームまわり
のクローラ10が接地した際に車重を支持するためのアー
ム中央部転輪18が設けられる。
【0022】前方アーム6の起伏機構は、図4に示すよ
うに、前方アーム6の中心部にセクタギヤ20が固定さ
れ、このセクタギヤ20をピニオンギヤ21、減速機構8を
介してアクチュエータ9に連結し、このアクチュエータ
9により前方アーム6の起伏操作が行なわれ、アクチュ
エータ9に付属のエンコーダ22等の位置検出器により規
定した起伏角に設定される構造となっている。
うに、前方アーム6の中心部にセクタギヤ20が固定さ
れ、このセクタギヤ20をピニオンギヤ21、減速機構8を
介してアクチュエータ9に連結し、このアクチュエータ
9により前方アーム6の起伏操作が行なわれ、アクチュ
エータ9に付属のエンコーダ22等の位置検出器により規
定した起伏角に設定される構造となっている。
【0023】さらに設定した起伏位置に前方アーム6を
保持するために、ブレーキ23がアクチュエータ9に付設
されている。
保持するために、ブレーキ23がアクチュエータ9に付設
されている。
【0024】次に、後方アーム7はその先端部に起動輪
1が左右に装着され図2に示すようなフレーム構造によ
り左右一体型の起伏アームを形成している。
1が左右に装着され図2に示すようなフレーム構造によ
り左右一体型の起伏アームを形成している。
【0025】そして、前方アーム6と同様に、両サイド
中央にアーム中央部転輪18aが設けられる。
中央にアーム中央部転輪18aが設けられる。
【0026】後方アーム7にも、図3に示すように、前
方アーム6とほぼ同様の起伏機構が設けられている。さ
らに後方アーム7にはアーム内部を通して走行用の駆動
力を車体側の動力源から左右それぞれの起動輪1へと伝
達するための伝動機構が設けられている。すなわち符号
27はアーム重量軽減のために車体側に設置されたアクチ
ュエータを示しており、各アクチュエータ27から減速用
ギヤ29,30、ベベルギヤボックス24,26、等速ジョイント
25を介して、両起動輪2へ駆動力を伝達する構造の伝動
機構が設けられている。
方アーム6とほぼ同様の起伏機構が設けられている。さ
らに後方アーム7にはアーム内部を通して走行用の駆動
力を車体側の動力源から左右それぞれの起動輪1へと伝
達するための伝動機構が設けられている。すなわち符号
27はアーム重量軽減のために車体側に設置されたアクチ
ュエータを示しており、各アクチュエータ27から減速用
ギヤ29,30、ベベルギヤボックス24,26、等速ジョイント
25を介して、両起動輪2へ駆動力を伝達する構造の伝動
機構が設けられている。
【0027】なお、アクチュエータ27は走行と操向とに
兼用されるもので、停止用のブレーキ28が付設されてい
る。
兼用されるもので、停止用のブレーキ28が付設されてい
る。
【0028】そして、上述の起伏機構を持つ前方および
後方の各アームに取付けられた誘導輪2および起動輪1
ならびに下部転輪12を捲回して図1に示すようにクロー
ラ10が装着されて無限軌道式の走行装置を形成する。さ
らに、前方および後方の両アームの起伏時に、クローラ
の周回長さおよび張力を一定に保持するため、推力を発
生するテンショナシリンダ11とクローラ10の背面に転接
してクローラ軌道を誘導しかつクローラ10に直接張力を
与えるテンショナローラ19とより成るクローラテンショ
ナが車筐に4ケ所設けられている。
後方の各アームに取付けられた誘導輪2および起動輪1
ならびに下部転輪12を捲回して図1に示すようにクロー
ラ10が装着されて無限軌道式の走行装置を形成する。さ
らに、前方および後方の両アームの起伏時に、クローラ
の周回長さおよび張力を一定に保持するため、推力を発
生するテンショナシリンダ11とクローラ10の背面に転接
してクローラ軌道を誘導しかつクローラ10に直接張力を
与えるテンショナローラ19とより成るクローラテンショ
ナが車筐に4ケ所設けられている。
【0029】なおテンショナローラの標準設置位置は、
図1に示すように、幾何学的にクローラ長さが変化しな
い位置が適切である。
図1に示すように、幾何学的にクローラ長さが変化しな
い位置が適切である。
【0030】以上によってクローラ形状可変機構が形成
される。
される。
【0031】なおこの実施例のものでは、不整地走行を
想定して下部転輪12に懸架ばね31を装着し高い不整地走
破能力が付与される構成となっている。
想定して下部転輪12に懸架ばね31を装着し高い不整地走
破能力が付与される構成となっている。
【0032】上述の構成において、前方アーム6および
後方アーム7を共に、あるいは一方のアームだけを起伏
させてクローラ10の全体形態を変化させることができ、
そうすることによりクローラの接近角、離脱角、接地長
などを当面する障害、不整地に応じて設定することがで
きる。これにより走行車両の車両寸法、形状に比べて卓
越した超壕、超堤能力を達成することが可能となる。
後方アーム7を共に、あるいは一方のアームだけを起伏
させてクローラ10の全体形態を変化させることができ、
そうすることによりクローラの接近角、離脱角、接地長
などを当面する障害、不整地に応じて設定することがで
きる。これにより走行車両の車両寸法、形状に比べて卓
越した超壕、超堤能力を達成することが可能となる。
【0033】また軟弱地の通過性においても、クローラ
10の接地長さを長くすることにより接地圧を低く設定で
きるため、軟弱地の通過能力を向上することが可能とな
る。さらに、前後の各アームの中央に設けられたアーム
用中央転輪18,18aは、アームまわりのクローラが接地し
た際の負荷支持機構として機能する。
10の接地長さを長くすることにより接地圧を低く設定で
きるため、軟弱地の通過能力を向上することが可能とな
る。さらに、前後の各アームの中央に設けられたアーム
用中央転輪18,18aは、アームまわりのクローラが接地し
た際の負荷支持機構として機能する。
【0034】さらにテンショナローラ19がクローラの周
回長さ、張力をアームの起伏に拘わらず一定に保持する
よう作用するほか、クローラの外れを防止する作用も行
なう。
回長さ、張力をアームの起伏に拘わらず一定に保持する
よう作用するほか、クローラの外れを防止する作用も行
なう。
【0035】図5および図6は、この実施例の走行車両
の具体的な障害乗越え例としての超堤時の車両形態およ
び超壕時の車両形態を示したもので、いずれも(a)→(b)
→(c)→(d)→(e)〔(e)は図5の場合のみ)の順に走行車
両は矢印A方向へ進行する。そしてこの際、障害物40や
壕41を乗り越えるために、前方アームおよび後方アーム
がそれぞれ矢印B方向に回動させられて、走行車両の障
害物の乗り越えや超堤をスムーズに行なわせることがで
きる。
の具体的な障害乗越え例としての超堤時の車両形態およ
び超壕時の車両形態を示したもので、いずれも(a)→(b)
→(c)→(d)→(e)〔(e)は図5の場合のみ)の順に走行車
両は矢印A方向へ進行する。そしてこの際、障害物40や
壕41を乗り越えるために、前方アームおよび後方アーム
がそれぞれ矢印B方向に回動させられて、走行車両の障
害物の乗り越えや超堤をスムーズに行なわせることがで
きる。
【0036】次に図7乃至図10に示した第2実施例を説
明する。
明する。
【0037】この実施例のクローラ型走行車両も、車筐
3の左右両側にそれぞれ起伏可能な前方アーム35および
後方アーム34をそなえ、前方アーム35はその先端部に誘
導輪2が左右に装着されて、第1実施例の場合と同様
に、フレーム構造にて左右一体の起伏アームを形成し、
また、後方アーム34はその先端部に起動輪1が左右に装
着されて、第1実施例の場合と同様に、フレーム構造に
より左右一体型の起伏アームを形成している。
3の左右両側にそれぞれ起伏可能な前方アーム35および
後方アーム34をそなえ、前方アーム35はその先端部に誘
導輪2が左右に装着されて、第1実施例の場合と同様
に、フレーム構造にて左右一体の起伏アームを形成し、
また、後方アーム34はその先端部に起動輪1が左右に装
着されて、第1実施例の場合と同様に、フレーム構造に
より左右一体型の起伏アームを形成している。
【0038】さらに、前方アーム35および後方アーム34
に第1実施例の場合と同様の起伏機構が設けられ、後方
アーム34に走行駆動力を起動輪1へ伝達するために第1
実施例の場合と同様の伝動機構が設けられている。
に第1実施例の場合と同様の起伏機構が設けられ、後方
アーム34に走行駆動力を起動輪1へ伝達するために第1
実施例の場合と同様の伝動機構が設けられている。
【0039】ただこの第2実施例の場合、前方アーム35
および後方アーム34のそれぞれに伸縮機構37および36が
組込まれている点で第1実施例の場合と異なる。
および後方アーム34のそれぞれに伸縮機構37および36が
組込まれている点で第1実施例の場合と異なる。
【0040】この伸縮機構37,36はスライド式アクチュ
エータで構成されていて、図示しない圧油源から圧力油
の供給を受けて、前方アーム35および/あるいは後方ア
ーム34の起伏操作時に、前方アーム35および後方アーム
34の長さをそれぞれ変更して、クローラ10の周回長さ、
張力を一定に保持する作用を行なう。
エータで構成されていて、図示しない圧油源から圧力油
の供給を受けて、前方アーム35および/あるいは後方ア
ーム34の起伏操作時に、前方アーム35および後方アーム
34の長さをそれぞれ変更して、クローラ10の周回長さ、
張力を一定に保持する作用を行なう。
【0041】つまり、この伸縮機構は第1実施例のクロ
ーラテンショナに相当するものである。
ーラテンショナに相当するものである。
【0042】なお、起動輪2の駆動はアクチュエータを
直接起動輪2の中心軸に取付けてもよく、また伸縮機構
37,36は前方アーム35および後方アーム36のうちのいず
れか一方のアームにだけ取付けてもよい。上述の構成に
より、長い壕41を超える場合は図8のように前方アーム
35および後方アーム34を水平にしてクローラ10の接地長
を長くする。この時、図7の時と比べて、クローラ10の
周回長さが変化するが、各アームの伸縮機構36.37を縮
めてこれに対処しているる また、車高を上げたい場合は、前方アーム35および後方
アーム34を図9に示すように設定することで車筐3を両
アームで持ち上げることができる。
直接起動輪2の中心軸に取付けてもよく、また伸縮機構
37,36は前方アーム35および後方アーム36のうちのいず
れか一方のアームにだけ取付けてもよい。上述の構成に
より、長い壕41を超える場合は図8のように前方アーム
35および後方アーム34を水平にしてクローラ10の接地長
を長くする。この時、図7の時と比べて、クローラ10の
周回長さが変化するが、各アームの伸縮機構36.37を縮
めてこれに対処しているる また、車高を上げたい場合は、前方アーム35および後方
アーム34を図9に示すように設定することで車筐3を両
アームで持ち上げることができる。
【0043】さらに傾斜路において車筐3を水平に保ち
たい場合は各アームを図10に示す設定とすればよい。
たい場合は各アームを図10に示す設定とすればよい。
【0044】なお、これらの各場合におけるクローラ10
の周回長さの変化に伴うクローラ10の張力調節およびク
ローラ10の脱落防止が、伸縮機構36,37の操作で後方ア
ーム34および前方アーム35の長さの調節により行なわれ
ることは言うまでもない。
の周回長さの変化に伴うクローラ10の張力調節およびク
ローラ10の脱落防止が、伸縮機構36,37の操作で後方ア
ーム34および前方アーム35の長さの調節により行なわれ
ることは言うまでもない。
【0045】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明の形状可変
式クローラ型走行車両によれば、次のような効果ないし
利点が得られる。 (1) 前方アームおよび後方アームをそれぞれ単独あるい
は同時に起伏させることにより、クローラの接近角、離
脱角および接地長や車高等を障害物や不整地の状況に応
じて変化対応させることが可能になり、車両寸法に比し
卓越した障害、不整地走破性を達成ではる。 (2) 障害乗越時以外の通常走行形態においては、前方ア
ームおよび後方アームをそれぞれ内側に起こすことによ
り、車両寸法を小さく収めることが可能となり、これに
より車両の収納スペースの低減、秘匿性といった効果が
奏される。
式クローラ型走行車両によれば、次のような効果ないし
利点が得られる。 (1) 前方アームおよび後方アームをそれぞれ単独あるい
は同時に起伏させることにより、クローラの接近角、離
脱角および接地長や車高等を障害物や不整地の状況に応
じて変化対応させることが可能になり、車両寸法に比し
卓越した障害、不整地走破性を達成ではる。 (2) 障害乗越時以外の通常走行形態においては、前方ア
ームおよび後方アームをそれぞれ内側に起こすことによ
り、車両寸法を小さく収めることが可能となり、これに
より車両の収納スペースの低減、秘匿性といった効果が
奏される。
【図1】本発明の第1実施例としての形状可変式クロー
ラ型走行車両を示す側面図。
ラ型走行車両を示す側面図。
【図2】同平面図。
【図3】同後部アーム部の詳細平面図。
【図4】同前部アーム部の詳細平面図。
【図5】,
【図6】同障害物および壕を乗り越える状態を示す模式
図。
図。
【図7】本発明の第2実施例としての形状可変式クロー
ラ型走行車両を示す側面図。
ラ型走行車両を示す側面図。
【図8】同壕を超える状態を示す側面図。
【図9】同車両を高くした状態を示す側面図。
【図10】同傾斜路の走行状態を示す側面図。
【図11】,
【図12】従来のクローラ型走行車両の側面図および平面
図。
図。
【図13】従来の不整地用クローラ型走行車両の斜視図。
【図14】,
【図15】同走行状態を示す模式側面図。
1 起動輪 2 誘導輪 3 車筐 4 前部回転軸 5 後部回転軸 6 前方アーム 7 後方アーム 10 クローラ 11 テンショナシリンダ 12 下部転輪 14 接近角 15 離脱角 16 接地長 18,18a アーム中央部転輪 19 テンショナローラ
Claims (2)
- 【請求項1】 走行車両において、車筐と、同筐車の左
右両側に配設されたクローラと、同各クローラに駆動力
を伝達する起動輪と、上記各クローラを軌道に誘導する
誘導輪と上記走行車両を支持する下部転輪とをそなえ、
上記車筐の左右両側の前部および後部にそれぞれ前方ア
ームおよび後方アームがそれらの基端部を枢着されて起
伏可能に取付けられ、上記の各前方アームあるいは後方
アームのいずれかのアームの各先端部に上記起動輪が取
付けられるとともに他のアームの各先端部に上記誘導輪
が取付けられ、これら各起動輪および各誘導輪ならびに
上記下部転輪を捲回して上記各クローラがそれぞれ装着
される一方、クローラ張力調整用のテンショナローラが
上記各クローラに転接可能に取付けられていることを特
徴とする、形状可変式クローラ型走行車両。 - 【請求項2】 走行車両において、車筐と、同筐車の左
右両側に配設されたクローラと、同各クローラに駆動力
を伝達する起動輪と、上記各クローラを軌道に誘導する
誘導輪と上記走行車両を支持する下部転輪とをそなえ、
上記車筐の左右両側の前部および後部にそれぞれ前方ア
ームおよび後方アームがそれらの基端部を枢着されて起
伏可能に取付けられ、上記の各前方アームあるいは後方
アームのいずれかのアームの各先端部に上記起動輪が取
付けられるとともに他のアームの各先端部に上記誘導輪
が取付けられ、これら各起動輪および各誘導輪ならびに
上記下部転輪を捲回して上記各クローラがそれぞれ装着
される一方、上記の前方アームあるいは後方アームのい
ずれかに当該アームを伸縮可能な伸縮機構が組込まれて
いることを特徴とする、形状可変式クローラ型走行車
両。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP34389991A JPH05155361A (ja) | 1991-12-02 | 1991-12-02 | 形状可変式クローラ型走行車両 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP34389991A JPH05155361A (ja) | 1991-12-02 | 1991-12-02 | 形状可変式クローラ型走行車両 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05155361A true JPH05155361A (ja) | 1993-06-22 |
Family
ID=18365102
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP34389991A Withdrawn JPH05155361A (ja) | 1991-12-02 | 1991-12-02 | 形状可変式クローラ型走行車両 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH05155361A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2015098212A (ja) * | 2013-11-18 | 2015-05-28 | 学校法人 名古屋電気学園 | 形状可変クローラ型移動体 |
-
1991
- 1991-12-02 JP JP34389991A patent/JPH05155361A/ja not_active Withdrawn
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2015098212A (ja) * | 2013-11-18 | 2015-05-28 | 学校法人 名古屋電気学園 | 形状可変クローラ型移動体 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 19990311 |