JPH0733144B2 - クロ−ラ走行装置 - Google Patents
クロ−ラ走行装置Info
- Publication number
- JPH0733144B2 JPH0733144B2 JP4300687A JP30068792A JPH0733144B2 JP H0733144 B2 JPH0733144 B2 JP H0733144B2 JP 4300687 A JP4300687 A JP 4300687A JP 30068792 A JP30068792 A JP 30068792A JP H0733144 B2 JPH0733144 B2 JP H0733144B2
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、運搬車等の各種車輌
(以下、単に運搬車という)に適用されるクロ−ラ走行
装置に係り、殊に、階段などの非平坦路走行を有利に行
なえるように配慮されたクロ−ラ走行装置に関するもの
である。
(以下、単に運搬車という)に適用されるクロ−ラ走行
装置に係り、殊に、階段などの非平坦路走行を有利に行
なえるように配慮されたクロ−ラ走行装置に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】クロ−ラ走行車輌は、不整地や軟弱地走
行、或いは階段等の非平坦路走行に有利であることが広
く知られている。そして、この種の車輌におけるクロ−
ラ走行装置は、階段等の非平坦路を走行する際は接地長
の長い状態で車体を安定よく支えることができ、また、
一般の平坦路走行の際には接地長を短縮して走行抵抗の
少ない状態で走行できるように構成されるのが好まし
く、その従来例としては、例えば、特公昭63−193
91号公報や、特公平1−15433号公報にみられる
ようなものが知られている。
行、或いは階段等の非平坦路走行に有利であることが広
く知られている。そして、この種の車輌におけるクロ−
ラ走行装置は、階段等の非平坦路を走行する際は接地長
の長い状態で車体を安定よく支えることができ、また、
一般の平坦路走行の際には接地長を短縮して走行抵抗の
少ない状態で走行できるように構成されるのが好まし
く、その従来例としては、例えば、特公昭63−193
91号公報や、特公平1−15433号公報にみられる
ようなものが知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述した従
来のクロ−ラ走行装置は、車体の前後方向中央部に配設
する大径輪とその前後に配設する遊動輪および駆動輪の
三輪にわたって無端履帯を掛回し、進行方向の前端部に
位置する遊動輪(又は駆動輪)を位置調整手段で上下方
向に移動して無端履帯の掛回形状を変えることによって
無端履帯の接地長を変更することができるように構成さ
れているのであるが、無端履帯の接地長を長じるべく遊
動輪を下方に移動すると、無端履帯の接地部分が大径輪
と遊動輪に外接する接線状態に変化して、進行前端部に
離床角が確保されなくなるものであったから、進行前端
部が階段のエッジ部を乗り越えできないという事態にな
り易くて円滑な階段上昇走行が行なわれ難いという問題
点があった。本発明は、このような問題点に鑑みてなさ
れたものであり、その目的とするところは、無端履帯を
巻き掛ける輪体を移動して無端履帯の掛回形状を変える
ことによって無端履帯の接地長を変更することができる
クロ−ラ走行装置でありながら、常にクロ−ラ走行装置
に離床角が確保されて階段のエッジ部分の乗り越え走行
などが良好に行なわれるようにしたクロ−ラ走行装置を
提供することにある。
来のクロ−ラ走行装置は、車体の前後方向中央部に配設
する大径輪とその前後に配設する遊動輪および駆動輪の
三輪にわたって無端履帯を掛回し、進行方向の前端部に
位置する遊動輪(又は駆動輪)を位置調整手段で上下方
向に移動して無端履帯の掛回形状を変えることによって
無端履帯の接地長を変更することができるように構成さ
れているのであるが、無端履帯の接地長を長じるべく遊
動輪を下方に移動すると、無端履帯の接地部分が大径輪
と遊動輪に外接する接線状態に変化して、進行前端部に
離床角が確保されなくなるものであったから、進行前端
部が階段のエッジ部を乗り越えできないという事態にな
り易くて円滑な階段上昇走行が行なわれ難いという問題
点があった。本発明は、このような問題点に鑑みてなさ
れたものであり、その目的とするところは、無端履帯を
巻き掛ける輪体を移動して無端履帯の掛回形状を変える
ことによって無端履帯の接地長を変更することができる
クロ−ラ走行装置でありながら、常にクロ−ラ走行装置
に離床角が確保されて階段のエッジ部分の乗り越え走行
などが良好に行なわれるようにしたクロ−ラ走行装置を
提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】そして、上記の目的を達
成するため、本発明におけるクロ−ラ走行装置は、車体
の重心位置付近に配設する大径輪とその前後部に配設す
る小径輪体とに無端履帯を掛回し、一方の小径輪体を位
置調整手段で移動して無端履帯の掛回形状を変えること
によって無端履帯の接地長を変更することができるよう
に構成されるクロ−ラ走行装置において、前記大径輪と
他方の小径輪体との間の部位に、無端履帯当接部分が大
径輪と他方の小径輪体を結ぶ接線よりも外方に突出する
アイドラ−を設けて、該アイドラ−と他方の小径輪体間
の無端履帯に離床角が確保されるようにしたものであ
る。そして、前記アイドラ−は、大径輪に近接装設し
て、そのアイドラ−と大径輪とが無端履帯の内周側に形
設される被駆動突起に内外齟齬して係合するように構成
するのが好ましい。
成するため、本発明におけるクロ−ラ走行装置は、車体
の重心位置付近に配設する大径輪とその前後部に配設す
る小径輪体とに無端履帯を掛回し、一方の小径輪体を位
置調整手段で移動して無端履帯の掛回形状を変えること
によって無端履帯の接地長を変更することができるよう
に構成されるクロ−ラ走行装置において、前記大径輪と
他方の小径輪体との間の部位に、無端履帯当接部分が大
径輪と他方の小径輪体を結ぶ接線よりも外方に突出する
アイドラ−を設けて、該アイドラ−と他方の小径輪体間
の無端履帯に離床角が確保されるようにしたものであ
る。そして、前記アイドラ−は、大径輪に近接装設し
て、そのアイドラ−と大径輪とが無端履帯の内周側に形
設される被駆動突起に内外齟齬して係合するように構成
するのが好ましい。
【0005】
【作用】本発明によるクロ−ラ走行装置においては、大
径輪とその前後部に配設される二個の小径輪体にわたっ
て掛回される無端履帯が、大径輪と二個の小径輪体のう
ちの他方小径輪体との間ではアイドラ−に当接して大径
輪と他方小径輪体を結ぶ接線よりも外方に突出する状態
に掛回される。しかして、二個の小径輪体のうちの一方
の小径輪体を、位置調整手段の作動で常態位置に移動さ
せて保持すると、無端履帯は、大径輪と一方小径輪体の
軸間距離に相当する通常の接地長になり、その際、大径
輪と他方の小径輪体間の接地がわ部分の無端履帯は、平
坦路面に対して上方に傾斜する離床角を備えた掛回状態
となる。ついで、常態位置に保持されている一方の小径
輪体を、位置調整手段の作動でもって下降動させて所定
の位置に維持すると、無端履帯の接地長が、大径輪とア
イドラ−の軸間距離に相当する長さに長じられることと
なるのであるが、そのように接地長が長くなるように変
更されても、アイドラ−と他方の小径輪体間の接地がわ
部分の無端履帯は、依然として平坦路面に対し上方に傾
斜する離床角を備えた掛回状態に維持されるのである。
径輪とその前後部に配設される二個の小径輪体にわたっ
て掛回される無端履帯が、大径輪と二個の小径輪体のう
ちの他方小径輪体との間ではアイドラ−に当接して大径
輪と他方小径輪体を結ぶ接線よりも外方に突出する状態
に掛回される。しかして、二個の小径輪体のうちの一方
の小径輪体を、位置調整手段の作動で常態位置に移動さ
せて保持すると、無端履帯は、大径輪と一方小径輪体の
軸間距離に相当する通常の接地長になり、その際、大径
輪と他方の小径輪体間の接地がわ部分の無端履帯は、平
坦路面に対して上方に傾斜する離床角を備えた掛回状態
となる。ついで、常態位置に保持されている一方の小径
輪体を、位置調整手段の作動でもって下降動させて所定
の位置に維持すると、無端履帯の接地長が、大径輪とア
イドラ−の軸間距離に相当する長さに長じられることと
なるのであるが、そのように接地長が長くなるように変
更されても、アイドラ−と他方の小径輪体間の接地がわ
部分の無端履帯は、依然として平坦路面に対し上方に傾
斜する離床角を備えた掛回状態に維持されるのである。
【0006】
【実施例】つぎに、本発明の実施例について図面を参照
して説明する。図1は本発明によるクロ−ラ走行装置を
備えた運搬車の側面図、図2はその運搬車の一部切欠平
面図、図3は図1の一部分を拡大した部分図、図4は図
3の図示部分を縦断した平面図、図5と図6は本発明の
作用説明図であり、図1および図2に全体状態が示され
ている運搬車は、原動機(9)によって駆動される左右一
対のクロラ−走行装置を備えた車体(1)に荷台(10)を
装設し、車体(1)の後尾部分又は前方部分に歩行追従運
転部(11)を設けて構成されている。
して説明する。図1は本発明によるクロ−ラ走行装置を
備えた運搬車の側面図、図2はその運搬車の一部切欠平
面図、図3は図1の一部分を拡大した部分図、図4は図
3の図示部分を縦断した平面図、図5と図6は本発明の
作用説明図であり、図1および図2に全体状態が示され
ている運搬車は、原動機(9)によって駆動される左右一
対のクロラ−走行装置を備えた車体(1)に荷台(10)を
装設し、車体(1)の後尾部分又は前方部分に歩行追従運
転部(11)を設けて構成されている。
【0007】車体(1)は、側面視(図1参照)で前低後
高に傾斜する左右一対の上枠(12)と、同じく側面視に
おいて略逆L字状を呈する左右一対の下枠(13)とで枠
組み形成されており、該車体(1)の前方下端部に前記荷
台(10)の一端部が回動自在に軸着されると共に、上枠
(12)部分の後方上端部に前記歩行追従運転部(11)が
連設され、さらに、下枠(13)部分に、前方から順に油
圧機器(14)、原動機(9)、走行ミッション(15)が配
設されている。
高に傾斜する左右一対の上枠(12)と、同じく側面視に
おいて略逆L字状を呈する左右一対の下枠(13)とで枠
組み形成されており、該車体(1)の前方下端部に前記荷
台(10)の一端部が回動自在に軸着されると共に、上枠
(12)部分の後方上端部に前記歩行追従運転部(11)が
連設され、さらに、下枠(13)部分に、前方から順に油
圧機器(14)、原動機(9)、走行ミッション(15)が配
設されている。
【0008】そして、前記走行ミッション(15)は、前
進および後進速度の双方を無段階に変速設定できるもの
となっていて、その入力部が伝動機構(16)で原動機(
9)の出力部に連動連結されており、また、油圧機器(1
4)も別の伝動機構(17)によって前記原動機(9)の出
力部に連動連結されている。さらに、車体(1)に回動自
在に軸着装備される荷台(10)は、その後方寄り部位と
前記下枠(13)との間に介装される荷台起倒用の油圧シ
リンダ(18)で起倒動されるようになっており、その油
圧シリンダ(18)は、前記油圧機器(14)によって作動
制御されるものとなっている。
進および後進速度の双方を無段階に変速設定できるもの
となっていて、その入力部が伝動機構(16)で原動機(
9)の出力部に連動連結されており、また、油圧機器(1
4)も別の伝動機構(17)によって前記原動機(9)の出
力部に連動連結されている。さらに、車体(1)に回動自
在に軸着装備される荷台(10)は、その後方寄り部位と
前記下枠(13)との間に介装される荷台起倒用の油圧シ
リンダ(18)で起倒動されるようになっており、その油
圧シリンダ(18)は、前記油圧機器(14)によって作動
制御されるものとなっている。
【0009】上記のように諸装置が配設される車体(1)
に、左右一対のクロ−ラ走行装置が設けられて運搬車が
構成されるのであるが、本発明にあっては、このクロ−
ラ走行装置が以下のような構成で設けられている。原動
機(9)等の諸装置が配設された車体(1)の重心位置もし
くは重心位置付近に車軸(19)が横設されて、その車軸
(19)の左右両端部に大径輪(2)(2)が遊転状に嵌着装
備されている。また、大径輪(2)(2)より内側において
車軸(19)にトラックフレ−ム(20) (20)の後端部が
回動自在に嵌着され、それぞれのトラックフレ−ム(2
0)の前方延出端部に緊張機構(21)を介して一方の小
径輪体である遊動輪(3)が設けられるとともに、反対方
向の車体(1)の後端部においては、走行ミッション(1
5)から左右に突出する出力軸(22)(22)の各端部に
他方の小径輪体である駆動輪 (4)が嵌着され、さらに、
大径輪(2)と駆動輪(4)間において大径輪(2)に近接す
る部位にはアイドラ−(7)が設けられ、これらの大径輪
(2)、遊動輪(3)、駆動輪(4)およびアイドラ−(7)の
外方に無端履帯(5)が掛回されて左右一対のクロ−ラ走
行装置が構成されている。なお、上記アイドラ−(7
)は、無端履帯(5)との当接部分が大径輪(2)と駆動輪(
4)を結ぶ接線(T)よりも稍々外方に突出する状態とな
るようにして車体(1)の下枠(13)に遊転状に枢支して
設けられている。また、大径輪(2)とアイドラ−(7)の
近接とは、両者の一部分が側面視で互いに重なり合う状
態になる場合をも包含するものであり、要は、大径輪(
2)とアイドラ−(7)がそれぞれの作動に支障を生じな
い範囲で可及的に両者の軸間距離を短縮して設けるのが
好ましいものである。
に、左右一対のクロ−ラ走行装置が設けられて運搬車が
構成されるのであるが、本発明にあっては、このクロ−
ラ走行装置が以下のような構成で設けられている。原動
機(9)等の諸装置が配設された車体(1)の重心位置もし
くは重心位置付近に車軸(19)が横設されて、その車軸
(19)の左右両端部に大径輪(2)(2)が遊転状に嵌着装
備されている。また、大径輪(2)(2)より内側において
車軸(19)にトラックフレ−ム(20) (20)の後端部が
回動自在に嵌着され、それぞれのトラックフレ−ム(2
0)の前方延出端部に緊張機構(21)を介して一方の小
径輪体である遊動輪(3)が設けられるとともに、反対方
向の車体(1)の後端部においては、走行ミッション(1
5)から左右に突出する出力軸(22)(22)の各端部に
他方の小径輪体である駆動輪 (4)が嵌着され、さらに、
大径輪(2)と駆動輪(4)間において大径輪(2)に近接す
る部位にはアイドラ−(7)が設けられ、これらの大径輪
(2)、遊動輪(3)、駆動輪(4)およびアイドラ−(7)の
外方に無端履帯(5)が掛回されて左右一対のクロ−ラ走
行装置が構成されている。なお、上記アイドラ−(7
)は、無端履帯(5)との当接部分が大径輪(2)と駆動輪(
4)を結ぶ接線(T)よりも稍々外方に突出する状態とな
るようにして車体(1)の下枠(13)に遊転状に枢支して
設けられている。また、大径輪(2)とアイドラ−(7)の
近接とは、両者の一部分が側面視で互いに重なり合う状
態になる場合をも包含するものであり、要は、大径輪(
2)とアイドラ−(7)がそれぞれの作動に支障を生じな
い範囲で可及的に両者の軸間距離を短縮して設けるのが
好ましいものである。
【0010】前記トラックフレ−ム(20)と、車体の上
枠(12)との間には、位置調整手段(6)である油圧シリ
ンダが介装され、この油圧シリンダの作動によってトラ
ックフレ−ム(20)を揺動させると、その前端部に設け
られている遊動輪(3)が上下移動して無端履帯(5)の掛
回形状が変更されるようになっている。そして、油圧シ
リンダ(6)が通常状態に保たれると、図1にみられるよ
うに遊動輪(3)が常態位置に保持されて、無端履帯(5)
は、大径輪(2)と遊動輪(3)の軸間距離に相当する部分
で接地する通常の接地長(L1)になり、また、油圧シリ
ンダ(6)の作動でトラックフレ−ム(20)を下方に揺動
して遊動輪(3)を所定位置に下降動させると、図5およ
び図6にみられるように、無端履帯(5)は、大径輪(2)
とアイドラ−(7)の軸間距離に相当する部分で接地する
長い接地長(L2)状態となるように構成されている。
枠(12)との間には、位置調整手段(6)である油圧シリ
ンダが介装され、この油圧シリンダの作動によってトラ
ックフレ−ム(20)を揺動させると、その前端部に設け
られている遊動輪(3)が上下移動して無端履帯(5)の掛
回形状が変更されるようになっている。そして、油圧シ
リンダ(6)が通常状態に保たれると、図1にみられるよ
うに遊動輪(3)が常態位置に保持されて、無端履帯(5)
は、大径輪(2)と遊動輪(3)の軸間距離に相当する部分
で接地する通常の接地長(L1)になり、また、油圧シリ
ンダ(6)の作動でトラックフレ−ム(20)を下方に揺動
して遊動輪(3)を所定位置に下降動させると、図5およ
び図6にみられるように、無端履帯(5)は、大径輪(2)
とアイドラ−(7)の軸間距離に相当する部分で接地する
長い接地長(L2)状態となるように構成されている。
【0011】無端履帯(5)は、スチ−ルコ−ドが埋設さ
れたゴム等の弾性材によってベルト状に形成され、その
掛回外がわに適宜パタ−ンのラグ(23)群を形設し、且
つ掛回内がわに左右2条の被駆動突起(8)群を所定ピッ
チで突設したものになっており、その被駆動突起(8)群
に前記駆動輪(4)の駆動部(24)が順次係合して回動す
ることによって強制回転されるようになっている。
れたゴム等の弾性材によってベルト状に形成され、その
掛回外がわに適宜パタ−ンのラグ(23)群を形設し、且
つ掛回内がわに左右2条の被駆動突起(8)群を所定ピッ
チで突設したものになっており、その被駆動突起(8)群
に前記駆動輪(4)の駆動部(24)が順次係合して回動す
ることによって強制回転されるようになっている。
【0012】そして、駆動輪(4)は、その外周部分が無
端履帯(5)の左右2条の被駆動突起(8)の間に嵌入し、
その嵌入部分から左右両側方に突設される駆動部(24)
が上述の如く被駆動突起(8)群に順次係合するものとな
っており、また、遊動輪(3)と大径輪(2)も、駆動輪(
4)と同様に外周部分が左右2条の被駆動突起(8)の間
に嵌まり込んで回転するものとなっているに対し、アイ
ドラ−(7)は、その外周部分が前記左右2条の被駆動突
起(8)群を外方から抱く状態に外嵌して転動するものと
なっている、つまり、大径輪(2)とそれに近接して設け
られるアイドラ−(7)とが、無端履帯(5)の内周側に形
設される被駆動突起(8)群に内外齟齬して係合するよう
に構成されているのである。
端履帯(5)の左右2条の被駆動突起(8)の間に嵌入し、
その嵌入部分から左右両側方に突設される駆動部(24)
が上述の如く被駆動突起(8)群に順次係合するものとな
っており、また、遊動輪(3)と大径輪(2)も、駆動輪(
4)と同様に外周部分が左右2条の被駆動突起(8)の間
に嵌まり込んで回転するものとなっているに対し、アイ
ドラ−(7)は、その外周部分が前記左右2条の被駆動突
起(8)群を外方から抱く状態に外嵌して転動するものと
なっている、つまり、大径輪(2)とそれに近接して設け
られるアイドラ−(7)とが、無端履帯(5)の内周側に形
設される被駆動突起(8)群に内外齟齬して係合するよう
に構成されているのである。
【0013】実施例のように構成されるクロ−ラ走行装
置にあっては、大径輪(2)とその前後に配設される遊動
輪(3)と駆動輪(4)の外方に掛回される無端履帯(5
)が、大径輪(2)と駆動輪(4)を結ぶ接線(T)よりも稍
々外方に無端履帯当接部分を突出させて大径輪(2)に近
接配設されているアイドラ−(7)にも同時に当接される
から、アイドラ−(7)と駆動輪(4)間において無端履帯
が平坦路面に対して斜め上方に立ち上がる離床角(b)が
できることになる。しかして、運搬車を平坦地運行する
場合には、油圧シリンダ(6)が通常位置に保たれて遊動
輪(3)が上方の常態位置に保持され、図1にみられる如
く無端履帯(5)は、大径輪(2)と遊動輪(3)の軸間距離
に相当する短い接地長(L1)で接地し、走行抵抗の少な
い状態で走行することとなるのであり、この走行時に
は、大径輪(2)と駆動輪(3)間の接地がわ部分の無端履
帯(5)に大きな離床角が確保されるのである。
置にあっては、大径輪(2)とその前後に配設される遊動
輪(3)と駆動輪(4)の外方に掛回される無端履帯(5
)が、大径輪(2)と駆動輪(4)を結ぶ接線(T)よりも稍
々外方に無端履帯当接部分を突出させて大径輪(2)に近
接配設されているアイドラ−(7)にも同時に当接される
から、アイドラ−(7)と駆動輪(4)間において無端履帯
が平坦路面に対して斜め上方に立ち上がる離床角(b)が
できることになる。しかして、運搬車を平坦地運行する
場合には、油圧シリンダ(6)が通常位置に保たれて遊動
輪(3)が上方の常態位置に保持され、図1にみられる如
く無端履帯(5)は、大径輪(2)と遊動輪(3)の軸間距離
に相当する短い接地長(L1)で接地し、走行抵抗の少な
い状態で走行することとなるのであり、この走行時に
は、大径輪(2)と駆動輪(3)間の接地がわ部分の無端履
帯(5)に大きな離床角が確保されるのである。
【0014】ついで、階段等の非平坦地を走行する場合
は、油圧シリンダ(6)を所定の伸長状態に作動させれ
ば、その作動によってトラックフレ−ム(20)が下方に
揺動されて遊動輪(3)が所定位置に下降され、無端履帯
(5)の接地長が遊動輪(3)とアイドラ−(7)の軸間距離
に相当する長さ(L2)に長じられることとなって、図5
にみられるように、無端履帯(5)が複数の階段のエッジ
部に同時に接当する安定のよい支持状態のもとでの走行
が行なわれる。そして、階段を登り走行するときは、図
5に示しているように、運搬車を後進(R)運行すれば、
無端履帯(5)の進行方向前端部が、前述の離床角(b)に
よって進行方向斜め前上方に立ち上がる状態になるか
ら、階段のエッジ部分に無端履帯の前端が衝突して乗り
越えできないといった事態になることがなくて円滑な登
り走行が行なわれる。
は、油圧シリンダ(6)を所定の伸長状態に作動させれ
ば、その作動によってトラックフレ−ム(20)が下方に
揺動されて遊動輪(3)が所定位置に下降され、無端履帯
(5)の接地長が遊動輪(3)とアイドラ−(7)の軸間距離
に相当する長さ(L2)に長じられることとなって、図5
にみられるように、無端履帯(5)が複数の階段のエッジ
部に同時に接当する安定のよい支持状態のもとでの走行
が行なわれる。そして、階段を登り走行するときは、図
5に示しているように、運搬車を後進(R)運行すれば、
無端履帯(5)の進行方向前端部が、前述の離床角(b)に
よって進行方向斜め前上方に立ち上がる状態になるか
ら、階段のエッジ部分に無端履帯の前端が衝突して乗り
越えできないといった事態になることがなくて円滑な登
り走行が行なわれる。
【0015】また、平坦あるいは略平坦な傾斜路を登り
走行する場合には、図6に示しているように、運搬車を
前進(F)運行すればよく、この運行体勢においては、前
述の離床角(b)が無端履帯の後部に確保された状態にな
るから、運搬車が不測に後傾するようなことがあって
も、駆動輪(4)が傾斜路面に直接激突するような事態に
なることは回避される。そして、平坦地運行、階段等の
非平坦地運行、傾斜路運行のいずれの運行体勢において
も、大径輪(2)とアイドラ−(7)は互いに近接した儘で
位置不変に保たれて、一方の大径輪(2)が左右2条の被
駆動突起(8)の間に嵌まり込んで回転するに対し、アイ
ドラ−(7)は前記左右2条の被駆動突起(8)群を外方か
ら抱く状態に外嵌して回転する状態が維持されるから、
どの運行体勢でも無端履帯脱輪の心配がない良好な走行
が行なわれる。
走行する場合には、図6に示しているように、運搬車を
前進(F)運行すればよく、この運行体勢においては、前
述の離床角(b)が無端履帯の後部に確保された状態にな
るから、運搬車が不測に後傾するようなことがあって
も、駆動輪(4)が傾斜路面に直接激突するような事態に
なることは回避される。そして、平坦地運行、階段等の
非平坦地運行、傾斜路運行のいずれの運行体勢において
も、大径輪(2)とアイドラ−(7)は互いに近接した儘で
位置不変に保たれて、一方の大径輪(2)が左右2条の被
駆動突起(8)の間に嵌まり込んで回転するに対し、アイ
ドラ−(7)は前記左右2条の被駆動突起(8)群を外方か
ら抱く状態に外嵌して回転する状態が維持されるから、
どの運行体勢でも無端履帯脱輪の心配がない良好な走行
が行なわれる。
【0016】
【発明の効果】以上に説明したように、本発明によれ
ば、大径輪(2)とその前後に配設する小径輪体(3)(4)
に掛回する無端履帯(5)の掛回形状を一方の小径輪体(
3)の位置移動でもって変えることによって無端履帯の
接地長を長短に変更することができるクロ−ラ走行装置
でありながら、接地長が如何様に変更されようとも、無
端履帯の必要部分には必ず離床角(b)が確保されるの
で、階段などの非平坦地を走行するに際して階段のエッ
ジ部分を乗り越えできないような事態になることがなく
て常に良好な走行が行なわれ、また、平坦な傾斜路走行
時において車体が不測に後傾することがあっても、他方
の小径輪体(4)が路面に直接激突するような事態になる
ことは回避されて安全性が向上される。そして、大径輪
(2)と他方の小径輪体(4)間に配設するアイドラ−(7)
を大径輪(2)に近接装設し、アイドラ−(7)と大径輪(
2)とが無端履帯内周の被駆動突起(8)に内外齟齬して
係合するように構成することにより、無端履帯の脱輪を
確実に阻止することができる。
ば、大径輪(2)とその前後に配設する小径輪体(3)(4)
に掛回する無端履帯(5)の掛回形状を一方の小径輪体(
3)の位置移動でもって変えることによって無端履帯の
接地長を長短に変更することができるクロ−ラ走行装置
でありながら、接地長が如何様に変更されようとも、無
端履帯の必要部分には必ず離床角(b)が確保されるの
で、階段などの非平坦地を走行するに際して階段のエッ
ジ部分を乗り越えできないような事態になることがなく
て常に良好な走行が行なわれ、また、平坦な傾斜路走行
時において車体が不測に後傾することがあっても、他方
の小径輪体(4)が路面に直接激突するような事態になる
ことは回避されて安全性が向上される。そして、大径輪
(2)と他方の小径輪体(4)間に配設するアイドラ−(7)
を大径輪(2)に近接装設し、アイドラ−(7)と大径輪(
2)とが無端履帯内周の被駆動突起(8)に内外齟齬して
係合するように構成することにより、無端履帯の脱輪を
確実に阻止することができる。
【図1】本発明に係るクロ−ラ走行装置を備えた運搬車
の側面図である。
の側面図である。
【図2】本発明に係るクロ−ラ走行装置を備えた運搬車
の一部切欠平面図である。
の一部切欠平面図である。
【図3】図1の一部分を拡大した部分図である。
【図4】図3の図示した一部分の縦断平面図である。
【図5】運搬車が階段を登り走行する状態を示した作用
説明図である。
説明図である。
【図6】運搬車が平坦な傾斜地を登り走行する状態を示
した作用説明図である。
した作用説明図である。
1 車体 2 大径輪 3 一方の小径輪体(遊動輪) 4 他方の小径輪体(駆動輪) 5 無端履帯 6 位置調整手段(油圧シリンダ) 7 アイドラ− 8 被駆動突起 T 大径輪と他方の小径輪体を結ぶ接線 b 離床角
Claims (2)
- 【請求項1】 車体(1)の重心位置付近に配設する大径
輪(2)とその前後部に配設する小径輪体(3)(4)とに無
端履帯(5)を掛回し、一方の小径輪体(3)を位置調整手
段(6)で移動して無端履帯の掛回形状を変えることによ
って無端履帯(5)の接地長を変更することができるよう
に構成されるクロ−ラ走行装置において、前記大径輪(
2)と他方の小径輪体(4)との間の部位に、無端履帯当
接部分が大径輪(2)と他方の小径輪体(4)を結ぶ接線(
T)よりも外方に突出するアイドラ−(7)を設けて、該
アイドラ−(7)と他方の小径輪体(4)間の無端履帯に離
床角(b)が確保されるようにしてあることを特徴とする
クロ−ラ走行装置。 - 【請求項2】 車体(1)の重心位置付近に配設する大径
輪(2)と、その前後に配設する小径輪体(3)(4)と、大
径輪(2)と他方の小径輪体(4)間に配設するアイドラ−
(7)とに無端履帯(5)を掛回して構成される請求項1記
載のクロ−ラ走行装置において、前記アイドラ−(7)を
大径輪(2)に近接装設し、該アイドラ−(7)と大径輪(
2)とが無端履帯(5)の内周側に形設される被駆動突起(
8)に内外齟齬して係合するようにしてあることを特徴
とするクロ−ラ走行装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4300687A JPH0733144B2 (ja) | 1992-10-14 | 1992-10-14 | クロ−ラ走行装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4300687A JPH0733144B2 (ja) | 1992-10-14 | 1992-10-14 | クロ−ラ走行装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06127442A JPH06127442A (ja) | 1994-05-10 |
JPH0733144B2 true JPH0733144B2 (ja) | 1995-04-12 |
Family
ID=17887872
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4300687A Expired - Lifetime JPH0733144B2 (ja) | 1992-10-14 | 1992-10-14 | クロ−ラ走行装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0733144B2 (ja) |
Families Citing this family (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR20020084886A (ko) * | 2000-07-19 | 2002-11-13 | 주식회사 단왕자손 | 운반기 |
KR100421085B1 (ko) * | 2001-07-18 | 2004-03-04 | 주식회사 단왕 | 운반기 |
JP2004098895A (ja) * | 2002-09-10 | 2004-04-02 | Seirei Ind Co Ltd | 走行車両 |
JP3868393B2 (ja) * | 2003-04-21 | 2007-01-17 | 八鹿鉄工株式会社 | 除雪機の走行装置 |
JP7033357B1 (ja) * | 2021-08-31 | 2022-03-10 | 宣之 嘉来 | 運搬器具 |
-
1992
- 1992-10-14 JP JP4300687A patent/JPH0733144B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH06127442A (ja) | 1994-05-10 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
EXPY | Cancellation because of completion of term |