JPH0733144B2 - クロ−ラ走行装置 - Google Patents

クロ−ラ走行装置

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JPH0733144B2
JPH0733144B2 JP4300687A JP30068792A JPH0733144B2 JP H0733144 B2 JPH0733144 B2 JP H0733144B2 JP 4300687 A JP4300687 A JP 4300687A JP 30068792 A JP30068792 A JP 30068792A JP H0733144 B2 JPH0733144 B2 JP H0733144B2
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JP
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idler
wheel
diameter wheel
small
endless track
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JP4300687A
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省二 寺元
東一 木科
幹夫 松井
普之 森下
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工業技術院長
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、運搬車等の各種車輌
(以下、単に運搬車という)に適用されるクロ−ラ走行
装置に係り、殊に、階段などの非平坦路走行を有利に行
なえるように配慮されたクロ−ラ走行装置に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】クロ−ラ走行車輌は、不整地や軟弱地走
行、或いは階段等の非平坦路走行に有利であることが広
く知られている。そして、この種の車輌におけるクロ−
ラ走行装置は、階段等の非平坦路を走行する際は接地長
の長い状態で車体を安定よく支えることができ、また、
一般の平坦路走行の際には接地長を短縮して走行抵抗の
少ない状態で走行できるように構成されるのが好まし
く、その従来例としては、例えば、特公昭63−193
91号公報や、特公平1−15433号公報にみられる
ようなものが知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述した従
来のクロ−ラ走行装置は、車体の前後方向中央部に配設
する大径輪とその前後に配設する遊動輪および駆動輪の
三輪にわたって無端履帯を掛回し、進行方向の前端部に
位置する遊動輪(又は駆動輪)を位置調整手段で上下方
向に移動して無端履帯の掛回形状を変えることによって
無端履帯の接地長を変更することができるように構成さ
れているのであるが、無端履帯の接地長を長じるべく遊
動輪を下方に移動すると、無端履帯の接地部分が大径輪
と遊動輪に外接する接線状態に変化して、進行前端部に
離床角が確保されなくなるものであったから、進行前端
部が階段のエッジ部を乗り越えできないという事態にな
り易くて円滑な階段上昇走行が行なわれ難いという問題
点があった。本発明は、このような問題点に鑑みてなさ
れたものであり、その目的とするところは、無端履帯を
巻き掛ける輪体を移動して無端履帯の掛回形状を変える
ことによって無端履帯の接地長を変更することができる
クロ−ラ走行装置でありながら、常にクロ−ラ走行装置
に離床角が確保されて階段のエッジ部分の乗り越え走行
などが良好に行なわれるようにしたクロ−ラ走行装置を
提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】そして、上記の目的を達
成するため、本発明におけるクロ−ラ走行装置は、車体
の重心位置付近に配設する大径輪とその前後部に配設す
る小径輪体とに無端履帯を掛回し、一方の小径輪体を位
置調整手段で移動して無端履帯の掛回形状を変えること
によって無端履帯の接地長を変更することができるよう
に構成されるクロ−ラ走行装置において、前記大径輪と
他方の小径輪体との間の部位に、無端履帯当接部分が大
径輪と他方の小径輪体を結ぶ接線よりも外方に突出する
アイドラ−を設けて、該アイドラ−と他方の小径輪体間
の無端履帯に離床角が確保されるようにしたものであ
る。そして、前記アイドラ−は、大径輪に近接装設し
て、そのアイドラ−と大径輪とが無端履帯の内周側に形
設される被駆動突起に内外齟齬して係合するように構成
するのが好ましい。
【0005】
【作用】本発明によるクロ−ラ走行装置においては、大
径輪とその前後部に配設される二個の小径輪体にわたっ
て掛回される無端履帯が、大径輪と二個の小径輪体のう
ちの他方小径輪体との間ではアイドラ−に当接して大径
輪と他方小径輪体を結ぶ接線よりも外方に突出する状態
に掛回される。しかして、二個の小径輪体のうちの一方
の小径輪体を、位置調整手段の作動で常態位置に移動さ
せて保持すると、無端履帯は、大径輪と一方小径輪体の
軸間距離に相当する通常の接地長になり、その際、大径
輪と他方の小径輪体間の接地がわ部分の無端履帯は、平
坦路面に対して上方に傾斜する離床角を備えた掛回状態
となる。ついで、常態位置に保持されている一方の小径
輪体を、位置調整手段の作動でもって下降動させて所定
の位置に維持すると、無端履帯の接地長が、大径輪とア
イドラ−の軸間距離に相当する長さに長じられることと
なるのであるが、そのように接地長が長くなるように変
更されても、アイドラ−と他方の小径輪体間の接地がわ
部分の無端履帯は、依然として平坦路面に対し上方に傾
斜する離床角を備えた掛回状態に維持されるのである。
【0006】
【実施例】つぎに、本発明の実施例について図面を参照
して説明する。図1は本発明によるクロ−ラ走行装置を
備えた運搬車の側面図、図2はその運搬車の一部切欠平
面図、図3は図1の一部分を拡大した部分図、図4は図
3の図示部分を縦断した平面図、図5と図6は本発明の
作用説明図であり、図1および図2に全体状態が示され
ている運搬車は、原動機()によって駆動される左右一
対のクロラ−走行装置を備えた車体()に荷台(10)
装設し、車体()の後尾部分又は前方部分に歩行追従運
転部(11)を設けて構成されている。
【0007】車体()は、側面視(図1参照)で前低後
高に傾斜する左右一対の上枠(12)と、同じく側面視に
おいて略逆L字状を呈する左右一対の下枠(13)とで枠
組み形成されており、該車体()の前方下端部に前記荷
(10)の一端部が回動自在に軸着されると共に、上枠
(12)部分の後方上端部に前記歩行追従運転部(11)
連設され、さらに、下枠(13)部分に、前方から順に油
圧機器(14)、原動機()、走行ミッション(15)が配
設されている。
【0008】そして、前記走行ミッション(15)は、前
進および後進速度の双方を無段階に変速設定できるもの
となっていて、その入力部が伝動機構(16)で原動機(
)の出力部に連動連結されており、また、油圧機器(
)も別の伝動機構(17)によって前記原動機()の出
力部に連動連結されている。さらに、車体()に回動自
在に軸着装備される荷台(10)は、その後方寄り部位と
前記下枠(13)との間に介装される荷台起倒用の油圧シ
リンダ(18)で起倒動されるようになっており、その油
圧シリンダ(18)は、前記油圧機器(14)によって作動
制御されるものとなっている。
【0009】上記のように諸装置が配設される車体()
に、左右一対のクロ−ラ走行装置が設けられて運搬車が
構成されるのであるが、本発明にあっては、このクロ−
ラ走行装置が以下のような構成で設けられている。原動
()等の諸装置が配設された車体()の重心位置もし
くは重心位置付近に車軸(19)が横設されて、その車軸
(19)の左右両端部に大径輪()()が遊転状に嵌着装
備されている。また、大径輪()()より内側において
車軸(19)にトラックフレ−ム(20) (20)の後端部が
回動自在に嵌着され、それぞれのトラックフレ−ム(
)の前方延出端部に緊張機構(21)を介して一方の小
径輪体である遊動輪()が設けられるとともに、反対方
向の車体()の後端部においては、走行ミッション(
)から左右に突出する出力軸(22)(22)の各端部に
他方の小径輪体である駆動輪 ()が嵌着され、さらに、
大径輪()と駆動輪()間において大径輪()に近接す
る部位にはアイドラ−()が設けられ、これらの大径輪
()、遊動輪()、駆動輪()およびアイドラ−()
外方に無端履帯()が掛回されて左右一対のクロ−ラ走
行装置が構成されている。なお、上記アイドラ−(
)は、無端履帯()との当接部分が大径輪()と駆動輪(
)を結ぶ接線()よりも稍々外方に突出する状態とな
るようにして車体()の下枠(13)に遊転状に枢支して
設けられている。また、大径輪()とアイドラ−()
近接とは、両者の一部分が側面視で互いに重なり合う状
態になる場合をも包含するものであり、要は、大径輪(
)とアイドラ−()がそれぞれの作動に支障を生じな
い範囲で可及的に両者の軸間距離を短縮して設けるのが
好ましいものである。
【0010】前記トラックフレ−ム(20)と、車体の上
(12)との間には、位置調整手段()である油圧シリ
ンダが介装され、この油圧シリンダの作動によってトラ
ックフレ−ム(20)を揺動させると、その前端部に設け
られている遊動輪()が上下移動して無端履帯()の掛
回形状が変更されるようになっている。そして、油圧シ
リンダ()が通常状態に保たれると、図1にみられるよ
うに遊動輪()が常態位置に保持されて、無端履帯()
は、大径輪()と遊動輪()の軸間距離に相当する部分
で接地する通常の接地長(L1)になり、また、油圧シリ
ンダ()の作動でトラックフレ−ム(20)を下方に揺動
して遊動輪()を所定位置に下降動させると、図5およ
び図6にみられるように、無端履帯()は、大径輪()
とアイドラ−()の軸間距離に相当する部分で接地する
長い接地長(L2)状態となるように構成されている。
【0011】無端履帯()は、スチ−ルコ−ドが埋設さ
れたゴム等の弾性材によってベルト状に形成され、その
掛回外がわに適宜パタ−ンのラグ(23)群を形設し、且
つ掛回内がわに左右2条の被駆動突起()群を所定ピッ
チで突設したものになっており、その被駆動突起()
に前記駆動輪()の駆動部(24)が順次係合して回動す
ることによって強制回転されるようになっている。
【0012】そして、駆動輪()は、その外周部分が無
端履帯()の左右2条の被駆動突起()の間に嵌入し、
その嵌入部分から左右両側方に突設される駆動部(24)
が上述の如く被駆動突起()群に順次係合するものとな
っており、また、遊動輪()と大径輪()も、駆動輪(
)と同様に外周部分が左右2条の被駆動突起()の間
に嵌まり込んで回転するものとなっているに対し、アイ
ドラ−()は、その外周部分が前記左右2条の被駆動突
()群を外方から抱く状態に外嵌して転動するものと
なっている、つまり、大径輪()とそれに近接して設け
られるアイドラ−()とが、無端履帯()の内周側に形
設される被駆動突起()群に内外齟齬して係合するよう
に構成されているのである。
【0013】実施例のように構成されるクロ−ラ走行装
置にあっては、大径輪()とその前後に配設される遊動
()と駆動輪()の外方に掛回される無端履帯(
)が、大径輪()と駆動輪()を結ぶ接線()よりも稍
々外方に無端履帯当接部分を突出させて大径輪()に近
接配設されているアイドラ−()にも同時に当接される
から、アイドラ−()と駆動輪()間において無端履帯
が平坦路面に対して斜め上方に立ち上がる離床角()
できることになる。しかして、運搬車を平坦地運行する
場合には、油圧シリンダ()が通常位置に保たれて遊動
()が上方の常態位置に保持され、図1にみられる如
く無端履帯()は、大径輪()と遊動輪()の軸間距離
に相当する短い接地長(L1)で接地し、走行抵抗の少な
い状態で走行することとなるのであり、この走行時に
は、大径輪()と駆動輪()間の接地がわ部分の無端履
()に大きな離床角が確保されるのである。
【0014】ついで、階段等の非平坦地を走行する場合
は、油圧シリンダ()を所定の伸長状態に作動させれ
ば、その作動によってトラックフレ−ム(20)が下方に
揺動されて遊動輪()が所定位置に下降され、無端履帯
()の接地長が遊動輪()とアイドラ−()の軸間距離
に相当する長さ(L2)に長じられることとなって、図5
にみられるように、無端履帯()が複数の階段のエッジ
部に同時に接当する安定のよい支持状態のもとでの走行
が行なわれる。そして、階段を登り走行するときは、図
5に示しているように、運搬車を後進()運行すれば、
無端履帯()の進行方向前端部が、前述の離床角()
よって進行方向斜め前上方に立ち上がる状態になるか
ら、階段のエッジ部分に無端履帯の前端が衝突して乗り
越えできないといった事態になることがなくて円滑な登
り走行が行なわれる。
【0015】また、平坦あるいは略平坦な傾斜路を登り
走行する場合には、図6に示しているように、運搬車を
前進()運行すればよく、この運行体勢においては、前
述の離床角()が無端履帯の後部に確保された状態にな
るから、運搬車が不測に後傾するようなことがあって
も、駆動輪()が傾斜路面に直接激突するような事態に
なることは回避される。そして、平坦地運行、階段等の
非平坦地運行、傾斜路運行のいずれの運行体勢において
も、大径輪()とアイドラ−()は互いに近接した儘で
位置不変に保たれて、一方の大径輪()が左右2条の被
駆動突起()の間に嵌まり込んで回転するに対し、アイ
ドラ−()は前記左右2条の被駆動突起()群を外方か
ら抱く状態に外嵌して回転する状態が維持されるから、
どの運行体勢でも無端履帯脱輪の心配がない良好な走行
が行なわれる。
【0016】
【発明の効果】以上に説明したように、本発明によれ
ば、大径輪()とその前後に配設する小径輪体()()
に掛回する無端履帯()の掛回形状を一方の小径輪体(
)の位置移動でもって変えることによって無端履帯の
接地長を長短に変更することができるクロ−ラ走行装置
でありながら、接地長が如何様に変更されようとも、無
端履帯の必要部分には必ず離床角()が確保されるの
で、階段などの非平坦地を走行するに際して階段のエッ
ジ部分を乗り越えできないような事態になることがなく
て常に良好な走行が行なわれ、また、平坦な傾斜路走行
時において車体が不測に後傾することがあっても、他方
の小径輪体()が路面に直接激突するような事態になる
ことは回避されて安全性が向上される。そして、大径輪
()と他方の小径輪体()間に配設するアイドラ−()
を大径輪()に近接装設し、アイドラ−()と大径輪(
)とが無端履帯内周の被駆動突起()に内外齟齬して
係合するように構成することにより、無端履帯の脱輪を
確実に阻止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るクロ−ラ走行装置を備えた運搬車
の側面図である。
【図2】本発明に係るクロ−ラ走行装置を備えた運搬車
の一部切欠平面図である。
【図3】図1の一部分を拡大した部分図である。
【図4】図3の図示した一部分の縦断平面図である。
【図5】運搬車が階段を登り走行する状態を示した作用
説明図である。
【図6】運搬車が平坦な傾斜地を登り走行する状態を示
した作用説明図である。
【符号の説明】
1 車体 2 大径輪 3 一方の小径輪体(遊動輪) 4 他方の小径輪体(駆動輪) 5 無端履帯 6 位置調整手段(油圧シリンダ) 7 アイドラ− 8 被駆動突起 T 大径輪と他方の小径輪体を結ぶ接線 b 離床角

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車体()の重心位置付近に配設する大径
    ()とその前後部に配設する小径輪体()()とに無
    端履帯()を掛回し、一方の小径輪体()を位置調整手
    ()で移動して無端履帯の掛回形状を変えることによ
    って無端履帯()の接地長を変更することができるよう
    に構成されるクロ−ラ走行装置において、前記大径輪(
    )と他方の小径輪体()との間の部位に、無端履帯当
    接部分が大径輪()と他方の小径輪体()を結ぶ接線(
    )よりも外方に突出するアイドラ−()を設けて、該
    アイドラ−()と他方の小径輪体()間の無端履帯に離
    床角()が確保されるようにしてあることを特徴とする
    クロ−ラ走行装置。
  2. 【請求項2】 車体()の重心位置付近に配設する大径
    ()と、その前後に配設する小径輪体()()と、大
    径輪()と他方の小径輪体()間に配設するアイドラ−
    ()とに無端履帯()を掛回して構成される請求項1記
    載のクロ−ラ走行装置において、前記アイドラ−()
    大径輪()に近接装設し、該アイドラ−()と大径輪(
    )とが無端履帯()の内周側に形設される被駆動突起(
    )に内外齟齬して係合するようにしてあることを特徴
    とするクロ−ラ走行装置。
JP4300687A 1992-10-14 1992-10-14 クロ−ラ走行装置 Expired - Lifetime JPH0733144B2 (ja)

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JPH06127442A JPH06127442A (ja) 1994-05-10
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KR20020084886A (ko) * 2000-07-19 2002-11-13 주식회사 단왕자손 운반기
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JP7033357B1 (ja) * 2021-08-31 2022-03-10 宣之 嘉来 運搬器具

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