JPS641353B2 - - Google Patents

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Publication number
JPS641353B2
JPS641353B2 JP13337882A JP13337882A JPS641353B2 JP S641353 B2 JPS641353 B2 JP S641353B2 JP 13337882 A JP13337882 A JP 13337882A JP 13337882 A JP13337882 A JP 13337882A JP S641353 B2 JPS641353 B2 JP S641353B2
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JP
Japan
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track
ground
vehicle
vehicle body
type traveling
Prior art date
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Expired
Application number
JP13337882A
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English (en)
Other versions
JPS5923779A (ja
Inventor
Yosho Shishido
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ube Corp
Original Assignee
Ube Industries Ltd
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Filing date
Publication date
Application filed by Ube Industries Ltd filed Critical Ube Industries Ltd
Priority to JP13337882A priority Critical patent/JPS5923779A/ja
Publication of JPS5923779A publication Critical patent/JPS5923779A/ja
Publication of JPS641353B2 publication Critical patent/JPS641353B2/ja
Granted legal-status Critical Current

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Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B62LAND VEHICLES FOR TRAVELLING OTHERWISE THAN ON RAILS
    • B62DMOTOR VEHICLES; TRAILERS
    • B62D49/00Tractors
    • B62D49/08Tractors having means for preventing overturning or tipping

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は山地、丘陵等の急斜面、不斉な波状
地、不斉地表の斜面などにおける自在かつ安全な
走行を可能にした装軌車輛に関する。
通常、山地、丘陵等の不斉な地表面を持つ急斜
面を走行する車輛は、斜面横行(斜面と直交する
方向の走行)の際、車体本体が谷側方向に横滑り
したり、接地面の崩壊等により牽引力が低下しや
すく、そのため走行不能に陥ることがある。そこ
で、このような問題を解決する手段として従来か
ら種々の対策がなされている。すなわち、その一
つの手段として装輪(車輪)式車輛にあつては、
全輪駆動方式を採用して牽引力を増大させたり、
車輪数や車軸数を増すか逆にタイヤの空気圧を低
圧にして接地面積の増大化を図つたり、あるいは
また各車輪の懸架機構をそれぞれ独立させたり、
その懸架ばねの特性や支持機構に工夫を凝らして
有効牽引力を増し、急斜面での通過能力を向上さ
せるようにしている。
しかしながら、装輪車輛にあつては接地部材は
あくまでも車輪(タイヤ)であり、したがつてそ
の基本が地表面との点接触であることによる接地
面積の増大化に自ずと限界が在り、急斜面を自在
に走行することは困難であつた。
次に、装軌(履帯)車輛にあつては、前述の装
輪式車輛と異なり面接地を基本としているため、
横滑り等をある程度防ぐことができるが、対象地
形の如何によりその通過能力にも自ずと限界を生
ずるので、この能力向上には履帯の巾を拡げた
り、履帯の長さをより長くするなどして単位接地
面積当りの荷重をより少なくする必要がある。し
かし、履帯巾の増大は必然的に車輛巾の増大を伴
い、大平原、湿地走行用等の特殊車輛を除き、通
常地形、特に山地、丘陵等狭隘な地形では走行に
支障をきたす場合が多く、実用上制約を受ける。
また、従来形式の車輛が急斜面を横行する場合
は、車輛の重量は山側履帯が浮いて一方的に谷側
履帯に多くかかり、地面の支持力を超え、これを
崩壊させて走行力を損じたり、或いは車体が斜面
に平行に横に傾くので搭乗している運転手や作業
員を不安定にし、正常な車内での操作を妨げ、且
つ安全性に問題があつた。そのため、懸架脚を昇
降可能に取付け、斜面横行する場合、山側脚を縮
めて谷側脚を伸ばすことにより、車体を水平に保
持し、左右の懸架脚の荷重分担の偏りを防止する
等の方法も試みられているが、この場合も左右各
履帯の山側端部の局部接地となるため、事実上か
えつて接地圧の増大を招いて地面を崩壊させ、牽
引力を失うので、もつぱら畠地等で土質が柔かい
地面を走行し、且つ履帯巾の狭い小型の車輛に利
用されている外、実用的に充分に効果のある方法
は見出せないでいた。
本発明は上述したような点に鑑みてなされたも
ので、その目的とするところは、左右の履帯式走
行装置を車体本体に対して昇降自在に設けて該車
体本体を水平に保持して左右の荷重の偏りを防ぐ
と共に走行装置を左右方向に傾動自在とし履帯の
接地面を斜面に沿つて全巾接地させることによ
り、山地、丘陵等の急斜面、不斉な波状地、不斉
地表の斜面などの走行時における走行地面の崩壊
を防ぎ、走行能力および安全性を向上させるよう
にした可変懸架装置付装軌車輛を提供することに
ある。
以下、本発明を図面に示す実施例に基づいて詳
細に説明する。
第1図は本発明に係る装軌車輛の一実施例を示
す側面図、第2図は同車輛の履帯式走行装置を断
面して示す要部の拡大平面図、第3図は第2図
−線断面図、第4図は第2図−線断面図で
ある。第1図において、全体を符号1で示す装軌
車輛は、車体本体2を備え、この車体本体2には
エンジン3、同エンジン3によつて駆動されて油
圧を発生させる油圧動力装置4、同油圧動力装置
4よりの油圧を制御して後述する各種油圧装置を
作動させる油圧制御装置5をはじめ、各種装置が
搭載されている。また、車体本体2の両側には前
後一対ずつ合計4個の懸架脚8が、それぞれ独立
に昇降自在に配設されて可変懸架装置を構成して
おり、後述する履帯式走行装置9をそれぞれ保持
している。
前記懸架脚8は全て同一に構成されているた
め、その一つ、例えば車体前方から見て左側前方
の懸架脚を第2図および第3図において詳細に説
明すると、上下方向に長く延在し断面形状が略C
字型をなすスライド脚10を有している。このス
ライド脚10は車体側板11に固定されたガイド
ブロツク12に上下方向に摺動自在に嵌合され、
前記ガイドブロツク12には該スライド脚10を
昇降駆動させるための脚上下用油圧モータ14が
固定されている。また、前記ガイドブロツク12
の内部には前記油圧モータ14の軸端に固定され
た傘歯車15と、この傘歯車15とそれぞれ直角
に噛合しかつねじ棒16に螺合された受動傘歯車
17が配設され、この歯車17のスラストを前記
ガイドブロツク12の内側上面で受けている。前
記ねじ棒16はガイドブロツク12を貫通し、そ
の上下端が前記スライド脚10の上端と該脚10
の下端に一体的に設けられた軸受け19に固定さ
れている。したがつて、油圧モータ14の駆動に
よつて傘歯車15が回転し、これに伴つて受動傘
歯車17を回転させると、該歯車17はそのスラ
ストをガイドブロツク12によつて受けられてい
るので、これと咬み合うねじ棒16およびスライ
ド脚10が前記ガイドブロツク12に沿つて昇降
し、履帯式走行装置9の高さを任意に変化させ
る。この昇降制御は駆動モータ14の回転方向、
速度を制御することにより行われ、走行地形に応
じて各懸架脚8が個々独立に或いは左右または前
後を同時に作動させることにより車体本体2をほ
ぼ水平に保持する。
前記履帯式走行装置9は、前記軸受け19によ
つて回転自在に軸支された左右方向に延在する水
平な軸21を有し、この軸21の外端には前後軸
23を回転自在に軸支するT型軸受け22が固定
されている。前記前後軸23は車体本体2と平行
に設けられて一対のフランジ24a,24bによ
つて軸方向の移動を規制防止され、前端には前記
フランジ24aを介してブラケツト26が固定さ
れている。このブラケツト26の前端部は軸受け
構造をなして車軸30を回転自在に軸支してい
る。前記車軸30は前記前後軸23と直交し、そ
の両端には一対の誘導車輪31A,31Bが嵌合
固定されている。そして各誘導車輪31A,31
Bの外周面の前半部は履帯32の前端側屈曲部内
側面に接触し、車体荷重を該履帯32に伝えてい
る。なお、履帯32の外側面には全周に亘つてグ
ローサ34が一体的に設けられている。
一方、前記前後軸23の後端には前記フランジ
24bを介して駆動輪ブラケツト35が固定され
ており、このブラケツト35には一対のハウジン
グ37A,37Bが一体的に設けられている。内
側のハウジング37Aには油圧モータ38が内蔵
され、このモータ38の駆動軸39は外側のハウ
ジング37B内に挿入位置され、その軸端には遊
星歯車減速機構40を構成する太陽歯車41が嵌
合固定されている。前記減速機構40は前記太陽
歯車41と、前記外側のハウジング37Bの内周
壁に一体的に設けられた内歯歯車42と、これら
両歯車41,42にそれぞれ噛合する、例えば3
個の遊星歯車43,44,45(45は図示せ
ず)とを備え、これら遊星歯車43,44,45
が前記外側ハウジング37B内にベアリング46
を介して回転自在に配設されたキヤリヤ47の一
端面にピン48を介して回転自在に配設されてい
る。また、前記キヤリヤ47の他端面には前記一
対のハウジング37Aと37B間に位置された駆
動スプロケツト49が一体的に設けられている。
この駆動スプロケツト49の歯50は前記履帯3
2の内側面でかつ幅方向中央部に全周に亘つて設
けられた駆動チエン51に常時噛合されている。
前記一対のハウジング37A,37Bの外側面
にはそれぞれガイドホイール53A,53Bがベ
アリング54A,54Bを介して回転自在に配設
され、これら両ホイール53A,53Bの後半部
が前記履帯32の後端側屈曲部内側面に接触して
いる。なお、前記ガイドホイール53A,53B
は前記スプロケツト49と駆動チエン51の咬合
いを正しく保持すべく左右方向の移動、傾き等を
防止されている。
したがつて、油圧モータ38を駆動すると、駆
動軸39の回転が遊星歯車減速機構40によつて
減速され、キヤリヤ49に伝達され、さらにこの
キヤリヤ49の回転が駆動チエン51を介して履
帯32に伝達され、これを回転走行させる。この
結果、車体本体2は駆動モータ38の回転方向に
より前進もしくは後退し、左右への旋回は左右の
駆動モータ38の回転速度を変えたりカーブ内側
の履帯を制動することにより行われる。すなわ
ち、各履帯式走行装置9は個々独立に駆動される
駆動モータ38を備え、独立に或いは連動して走
行制御されることにより、車体本体2の前後進お
よび左右への旋回を可能にしている。
さらに、各履帯式走行装置9は第2図および第
4図に示す傾斜機構60によつて左右方向に回動
されるように構成されている。すなわち、この傾
斜機構60は、油圧シリンダ61を有し、このシ
リンダ61の一端はT型軸受け22の外周面にブ
ラケツト62を介して回動自在に連結保持され、
他端はブラケツト26のフランジ26aにブラケ
ツト63を介して回動自在に連結保持されてい
る。したがつて、斜面横行の際、油圧シリンダ6
1を駆動してブラケツト62、換言すれば前後軸
23を回動させると、履帯式走行装置9自在が左
もしくは右に傾斜(第5図参照)し、履帯32の
下面を全巾に亘つて斜面に接地させることができ
る。この場合、車体本体2は懸架脚8の伸縮によ
つてほぼ水平に保持されているため、急斜面での
安定かつ確実な横行を可能にする。前記油圧シリ
ンダ61は前後軸23が第5図に示すようにその
中心S1,S2を中心として傾いた場合、各走行装置
9が支持する車体荷重Bに等しく方向が反対に作
用する履帯接地中心Pからの反力Rと、この反力
Rの作用線と前記P点の水平距離γによつて生ず
る走行装置9の回転モーメント(R×γ)を相殺
する如く作動し、履帯32をその傾斜角度θに応
じて所定の傾斜位置に設定保持する。そして、こ
の油圧シリンダ61は左右の懸架脚8の昇降量等
より走行斜面の傾斜角θを電算機等によつて自動
演算するか或いは手動等により前記油圧制御装置
5(第1図参照)を通じて制御される。
第6図は傾斜機構60の他の実施例を示す正面
図である。この傾斜機構60は前述した油圧シリ
ンダ61の代りに左右対称に配設された一対のス
プリング71A,71Bを使用したもので、各ス
プリング71A,71Bの一端部は筒形のスプリ
ング受け箱72A,72Bにそれぞれ収納され
て、該受け箱の内底面に圧接され、他端部はこれ
ら受け箱72A,72Bより外部に突出してフラ
ンジ付ボルト74A,74Bのフランジ73a,
73bにそれぞれ圧接されている。前記フランジ
付ボルト74A,74Bは前記受け箱72A,7
2Bの底部を貫通し、その突出端にはストツパ7
5がナツト76によつて取付けられ、前記受け箱
72A,72Bからの抜けを防止されると共に前
記スプリング71A,71Bに所要の初期設定圧
を付与している。この場合、各ボルト74A,7
4Bはスプリング71A,71Bの圧縮方向に対
して移動可能で、伸長方向に対しては前記ストツ
パ75によつて移動を規制防止されている。ま
た、これらボルト74A,74Bの間には該ボル
ト74A,74Bのフランジ73a,73bが圧
接することによりボルト74A,74Bを通常中
立位置に保持する球頭付ブラケツト79が前記ブ
ラケツト26に配設されて位置している。そし
て、前記スプリング受け箱72A,72Bはそれ
ぞれブラケツト80,81を介して前述したT型
軸受け22の外周面に固定保持されている。
したがつて、履帯32が接地面よりの反力によ
る回転モーメントにより、例えば第6図反時計方
向に回動すると、球頭付ブラケツト79が前後軸
23の回動に伴いブラケツト26と一体に左方に
傾き、フランジ付ボルト74Aを介して左側のス
プリング71Aを圧縮させる。このスプリング7
1Aはスプリング受け箱72Aによつてブラケツ
ト80を介して車体側に固定されているので、該
スプリング71Aの反力と履帯32の回転モーメ
ントとが釣合状態を保つ位置に前記履帯32、換
言すれば履帯式走行装置9を保持する。
この場合、回転モーメントは傾斜面の角度がθ
度の場合、sinθに略比例して大きくなるので、前
記スプリング71A,71Bのばね特性もこれに
見合つた非線型ばね特性を持たせれば、更に有効
である。
なお、地面が水平の場合は、一対のスプリング
71A,71Bの初期設定圧により、球頭付ブラ
ケツト79を介して履帯32は略々水平に保持さ
れる。換言すれば、この第6図に示した傾斜機構
60は自己平衡が可能で、また第4図に示したも
のに比べて油圧制御を必要とせず、構造上簡略化
し得る利点を有する。
ところで、本発明の如く可変懸架装置を介して
履帯式走行装置9を車体本体2に配置した車輛1
においては、一般に車体側から機械的に駆動する
場合、構造が複雑化するため、前記実施例のよう
に走行装置9自体に油圧モータ38等を内蔵する
方法が有効とされるが、スプロケツト49や誘導
車輪31A,31B(第2図参照)等の大きさに
制約を受ける場合には、第7図〜第9図に示す外
部駆動方式を採用することも可能である。
すなわち、これらの図において、フレーム90
は略コ字形に形成されてその前後端下部に前後一
対の車軸30A,30Bの内外端が回転自在に軸
支されている。また、このフレーム90の上面に
は油圧モータ92が載置固定され、このモータ9
2の出力軸93にはスプロケツト94が固定され
ている。一方、後方側の車軸30Bの外端にもス
プロケツト96が固定されており、これと前記ス
プロケツト94との間にチエン95が張設されて
いる。なお、第2図および第3図に示した構成部
材と同一のものは同一符号を以つて示し、その説
明を省略する。
以上の構成により油圧モータ92が駆動する
と、出力軸93の回転はスプロケツト94−チエ
ン95−スプロケツト96−車軸30B−駆動ス
プロケツト49を経て駆動チエン51に伝達され
るため、履帯32は走行駆動される。この履帯3
2の前後進、速度等は、前記油圧モータ92を制
御することにより行われるが、更に必要な場合は
適宜な減速機構を組込んでもよいことは勿論であ
る。かくして、このような外部駆動方式において
は、フレーム90上に充分広い設置スペースを確
保し得ることから、前述した内部駆動方式に比べ
制約を受けることが少ないという利点を有してい
る。
次に、本発明の他の実施例を第10図〜第12
図に基づいて説明する。
この実施例は第1図〜第3図に示した夫々独立
した前後2連の履帯式走行装置9に代えて前後一
連となし、左右一対の走行装置103をそれぞれ
懸架装置100によつて保持し、これらをそれぞ
れ独立して動作させるようにしたものである。こ
の場合、左右の懸架装置100は同一構造をなし
て対象に取付けられているので、その一方のみに
ついて説明すると、前後一対の懸架脚101A,
101Bによつて履帯式走行装置103を昇降自
在に保持している。
前記一対の懸架脚101A,101Bは第1図
〜第3図に示した懸架脚8と同様に構成されて車
体本体2に取付けられ、油圧モータ14によつて
昇降されるようになつている。各懸架脚101
A,101Bの下端には軸受105,106がそ
れぞれ設けられ、これら軸受105,106によ
つてピン107,108を回転自在に軸支してい
る。前記各ピン107,108にはそれぞれアー
ム110,111の一端がそれぞれ固定保持され
ており、これらアーム110,111の他端は前
記履帯式走行装置103のフレーム112の前後
部の内側にそれぞれ連結固定されている。前記フ
レーム112の前端部には油圧モータ(図示せ
ず)を内蔵した駆動装置113が固定されてお
り、この駆動装置113の出力軸114の各軸端
には履帯32の内側面に設けられた一対の駆動ピ
ン115,116にそれぞれ咬合する一対の駆動
スプロケツト117,118が固定されている。
一方、前記フレーム112の前端部にはブラケ
ツト120が固定され、このブラケツト120に
は左右一対の誘導車輪121a,121b(12
1bは図示せず)が固定された車軸122が回転
自在に配設されている。
さらに、前記各懸架脚101A〜101Bとア
ーム110,111の間には履帯式走行装置10
3の傾斜機構を構成する一対の油圧シリンダ12
5,126がそれぞれ配設されている。したがつ
て、これら一対の油圧シリンダ125,126を
同時に同量作動させると、走行装置103は地面
に対して任意に傾けられる。なお、前記油圧シリ
ンダ125,126の制御も第4図に示した油圧
シリンダ61と同様、地面の傾斜角を検出する等
によつて行われる。また、油圧シリンダ125,
126によらず、第6図に示した一対のスプリン
グ71A,71B等を用いた自己平衡型の傾斜機
構を組込むことも可能である。
次に、本発明による装軌車輛の走行動作を従来
装置と比較しながら説明する。
第13図は平地走行の場合の正面図で、この時
左右の懸架脚8は何れも同量だけ伸縮して車体本
体2の水平および所要の地上高hを保持してい
る。また、傾斜機構60(第4図参照)は何ら作
動せず、履帯32を地面に面接触させている。
この時、車体本体2の中心から各履帯32の接
地中心までの距離m、lは通常等しく、また車体
重心Gが車体本体2の略中心にあり、車輛重量を
Wとすると、点P1,P2における荷重W1,W2はそ
れぞれW/2となる。
次に、第14図は斜面横行時における従来装置
130の走行状態を示すもので、左右の懸架脚1
34,135の伸縮量を変えない場合、車体本体
131と走行装置132が地面の傾斜に対して一
体的に傾むいている。したがつて、その重心G1
は平地走行の場合第13図に示す如く車体中心に
あつたものが、谷側にnだけ変位する。この時、
点P1,P2における荷重W3,W4は、重心Gの変位
に伴い、車体131の傾きに比例してW3/W4=l1/m1 で表わされ、谷側履帯132の荷重W4が大きく
なる。したがつて、この荷重W4が地面の耐荷支
持力を上まると、地面を崩壊させ、牽引力を減少
させ、或いは横滑りを誘起し、走行方向を狂わせ
る(通常谷側に車体が首を振る)。また、搭乗の
運転手140は横に傾き、不安感を増す上、操縦
が妨げられる。
そこで、第15図に示す如く、谷側の懸架脚1
35を伸ばし、山側の懸架脚134を縮めて車体
本体131をほぼ水平に保持すると、重心Gが山
側に変位し、車体本体131の中心から各履帯1
32までの距離m2、l2は概ね第13図水平状態に
おけるm、lの比に復元する。したがつて、点
P4,P5における荷重W5,W6も略々同様に改善さ
れほぼ等しくなる。
しかしながら、この場合各履帯132の地面に
実際に接触する部分は、山側端に局限され、その
接地幅Sは履帯式にしたにも拘らず、タイヤ式等
に比べて小さなものとなり、接地圧力を著しく増
大させる。そのため、地面の崩壊、車体の横滑り
等が起り易く、安定かつ確実な斜面横行を困難に
する。
これに対して、本発明の傾斜機構60を備えた
装軌車輛1においては上述の不都合を防止でき、
急斜面での安定かつ確実な走行を可能にする。
すなわち、第5図において説明した通り各履帯
式走行装置9を傾斜機構60(第4図参照)によ
つて斜面に沿う如く傾斜させると、各履帯32の
下面全体が全巾に亘つて接地されるので、斜面横
行時においても単位面積当りの接地圧力は平地走
行時の場合と略々等しくなる。この結果、装軌車
輛1は走行能力を低下させることなく、自在に急
斜面を横行することができる。
また、不斉な波状地走行においても、履帯32
の局部接地による荷重集中を防ぐことができるの
で、地面を崩壊することがなく、安定した走行を
可能にする。すなわち、左右の履帯式走行装置9
はそれぞれ独立に傾動されるため、地面の変化に
追従して箇々独立に傾斜すれば、常時履帯32の
下面が全巾に亘つて接地するため、荷重集中を防
止し、不斉波状地等における走行を容易にする。
加えて、本実施例中第1図〜第4図に示す車輛
1にあつては、軸21(第3図参照)を中心とし
て履帯式走行装置9が垂直方向に回動し得るよう
に構成されているので、前述の不斉波状地等にお
いては、より一層履帯32の接地性を良くし、走
行性能を向上させる。
以上説明したように本発明に係る装軌車輛は、
左右の履帯式走行装置を懸架脚によつて昇降自在
に保持すると共に傾斜機構によつて左右に傾動さ
せるように構成したので、急斜面、不斉波状地等
においても履帯下面を全巾に亘つて確実に接地す
ることができる。そのため、地面の崩壊、横滑り
等を防止でき、安定かつ自在な走行を可能にし、
また、不斉波状地または斜面横行時の路面が雪
面、軟弱土質の場合には、一層効果的で、その実
質接地圧を低下させることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明に係る装軌車輛の一実施例を示
す側面図、第2図は同車輛の履帯式走行装置を断
面して示す要部の拡大平面図、第3図は第2図
−線断面図、第4図は第2図−線断面図、
第5図は斜面走行時の状態を示す正面図、第6図
は傾斜機構の他の実施例を示す正面図、第7図は
履帯式走行装置の他の実施例を示す側面図、第8
図は第7図−線断面図、第9図は第7図−
線断面図、第10図は本発明のさらに他の実施
例を示す側面図、第11図は同装置の一部破断平
面図、第12図は第11図XII−XII線断面図、第1
3図〜第15図は本発明に関係する従来装置の走
行動作を説明するための図である。 1……装軌車輛、2……車体本体、8……懸架
脚、9……履帯式走行装置、60……傾斜機構。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 車体本体の両側にそれぞれ懸架脚を介して独
    立に昇降自在に配設された左右の履帯式走行装置
    と、これらの履帯式走行装置を車体本体に対して
    それぞれ左右方向に独立に傾動させる傾斜機構と
    を備え、前記懸架脚は、車体本体の側面に設けら
    れたガイドブロツクと、このガイドブロツクに上
    下方向に摺動自在に配設されたスライド脚と、こ
    のスライド脚を前記ガイドブロツクに沿つて昇降
    させるスライド脚用駆動装置とで構成され、前記
    履帯式走行装置は、履帯と、この履帯を走行させ
    る履帯用駆動装置を備えて前記スライド脚の下端
    に左右方向に傾動自在に配設されていることを特
    徴とする装軌車輛。
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