JPH05154419A - Ｄｉ缶表面処理方法およびその装置 - Google Patents
Ｄｉ缶表面処理方法およびその装置Info
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- JPH05154419A JPH05154419A JP3348592A JP34859291A JPH05154419A JP H05154419 A JPH05154419 A JP H05154419A JP 3348592 A JP3348592 A JP 3348592A JP 34859291 A JP34859291 A JP 34859291A JP H05154419 A JPH05154419 A JP H05154419A
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- B08B9/30—Cleaning containers, e.g. tanks by using apparatus into or on to which containers, e.g. bottles, jars, cans are brought the apparatus cleaning by splash, spray, or jet application, with or without soaking and having conveyors
Abstract
(57)【要約】
【目的】 前後左右の隣接缶同士の外面接触を防ぎ、洗
浄ムラなどの表面処理不良をなくし、以て、塗料の密着
性等の缶品質を向上させる。 【構成】 ＤＩ缶２を、コンベア２３の進行方向Ｙに仕
切体２７で多列状態に仕切り、且つ各列の缶体を夫々隔
置させて、進行方向に倒立搬送させ、各列中央Ｘ−Ｘの
上下から、通過する缶に向かって処理液を対面噴霧し、
上方からは缶径よりも広い面積で均一に錐状に、下方か
らは同様の錐状に又は缶開口部径より長く、コンベヤ幅
方向に幅狭に扇状に噴霧して、缶頂部及び缶内部の表面
処理を行うと共に、缶の進行方向両側から、通過する缶
に向け、各列中央で左右対称にサイドノズル４０、４
０′から処理液を噴霧して、進行方向で隣合う缶同士を
接触させることなく側壁の洗浄を行い、しかも進行方向
の缶と缶の隙間部分での洗浄力を増加させ、缶内外面に
洗浄ムラを発生させないように均一に表面処理する。
浄ムラなどの表面処理不良をなくし、以て、塗料の密着
性等の缶品質を向上させる。 【構成】 ＤＩ缶２を、コンベア２３の進行方向Ｙに仕
切体２７で多列状態に仕切り、且つ各列の缶体を夫々隔
置させて、進行方向に倒立搬送させ、各列中央Ｘ−Ｘの
上下から、通過する缶に向かって処理液を対面噴霧し、
上方からは缶径よりも広い面積で均一に錐状に、下方か
らは同様の錐状に又は缶開口部径より長く、コンベヤ幅
方向に幅狭に扇状に噴霧して、缶頂部及び缶内部の表面
処理を行うと共に、缶の進行方向両側から、通過する缶
に向け、各列中央で左右対称にサイドノズル４０、４
０′から処理液を噴霧して、進行方向で隣合う缶同士を
接触させることなく側壁の洗浄を行い、しかも進行方向
の缶と缶の隙間部分での洗浄力を増加させ、缶内外面に
洗浄ムラを発生させないように均一に表面処理する。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、ＤＩ缶（円形に打抜い
た缶素材を絞り加工によってカップ状に成形し、ついで
直ちに又は再絞り加工後にアイアニング加工によって側
壁を薄く引伸ばして成形した缶）の表面処理方法及びそ
の装置に関する。さらに言えば、絞り・しごき加工を受
け、所定の缶高にトリミングされた直後のＤＩ缶を、互
いに外面接触させることなく、表面処理する方法及びそ
の装置に関する。ここで「表面処理」とは、ＤＩ缶の製
造工程中で使用された潤滑剤の除去を含む「前洗浄」、
それに続く「化成処理」と「後洗浄」とを含む一連の処
理工程をいう。
た缶素材を絞り加工によってカップ状に成形し、ついで
直ちに又は再絞り加工後にアイアニング加工によって側
壁を薄く引伸ばして成形した缶）の表面処理方法及びそ
の装置に関する。さらに言えば、絞り・しごき加工を受
け、所定の缶高にトリミングされた直後のＤＩ缶を、互
いに外面接触させることなく、表面処理する方法及びそ
の装置に関する。ここで「表面処理」とは、ＤＩ缶の製
造工程中で使用された潤滑剤の除去を含む「前洗浄」、
それに続く「化成処理」と「後洗浄」とを含む一連の処
理工程をいう。
【０００２】
【従来技術】近年ＤＩ缶の需要はめざましい。それは缶
詰用金属容器として、継目がなく、外観が平滑美麗なこ
とから、特にビールやジュースなどの飲料缶に多く使わ
れている。このＤＩ缶は、一般に次のような製造工程で
大量生産される。先ず、カップ成形工程で、金属薄板を
円形に切断したブランクから絞り加工によりカップが成
形され、次に、缶成形工程で、そのカップにＤＩ(Drawi
ng & Ironing) 加工が施される。次に、縁切り工程で、
所定の缶高寸法になるように開口端がトリミングされ
る。その後、缶内外表面に処理液（工業用水、薬液、イ
オン交換水を含めて以下「処理液」という）が噴霧され
る表面処理工程に送られる。次いで乾燥炉で乾かされ、
乾燥後、外面塗装工程で、缶外面にベースコートが施さ
れる。その乾燥後、外面印刷工程で、缶外面のベースコ
ート面上に印刷が施され、乾燥後、内面塗装工程で、缶
内面に塗料がスプレー塗布され、乾燥される。そして、
最終のネックインおよびフランジ成形工程で、缶の開口
端部にネックイン加工が施されてからフランジ加工が施
されて完成品となる。
詰用金属容器として、継目がなく、外観が平滑美麗なこ
とから、特にビールやジュースなどの飲料缶に多く使わ
れている。このＤＩ缶は、一般に次のような製造工程で
大量生産される。先ず、カップ成形工程で、金属薄板を
円形に切断したブランクから絞り加工によりカップが成
形され、次に、缶成形工程で、そのカップにＤＩ(Drawi
ng & Ironing) 加工が施される。次に、縁切り工程で、
所定の缶高寸法になるように開口端がトリミングされ
る。その後、缶内外表面に処理液（工業用水、薬液、イ
オン交換水を含めて以下「処理液」という）が噴霧され
る表面処理工程に送られる。次いで乾燥炉で乾かされ、
乾燥後、外面塗装工程で、缶外面にベースコートが施さ
れる。その乾燥後、外面印刷工程で、缶外面のベースコ
ート面上に印刷が施され、乾燥後、内面塗装工程で、缶
内面に塗料がスプレー塗布され、乾燥される。そして、
最終のネックインおよびフランジ成形工程で、缶の開口
端部にネックイン加工が施されてからフランジ加工が施
されて完成品となる。
【０００３】このような多工程を経る生産ライン設備の
全長は極めて長く、製缶メーカーではライン設備の配列
に苦慮している。そこで、各工程の設備をコンパクト化
することでラインの短縮化を計る努力が払われている。
その一つに、ライン設備の中で最大の設置面積を占めて
いる表面処理工程の設備をコンパクト化するため、表面
処理工程及びその後の乾燥処理を連続して行うようにし
ている。
全長は極めて長く、製缶メーカーではライン設備の配列
に苦慮している。そこで、各工程の設備をコンパクト化
することでラインの短縮化を計る努力が払われている。
その一つに、ライン設備の中で最大の設置面積を占めて
いる表面処理工程の設備をコンパクト化するため、表面
処理工程及びその後の乾燥処理を連続して行うようにし
ている。
【０００４】この表面処理を工業的に行える処理設備で
もっとも多く採用されている方式として、夫々密閉され
た前処理ゾーン、化成処理ゾーン、後処理ゾーンを順に
並べ、その中をエンドレスのネットコンベアベルト（本
明細書では噴霧される処理液が通過できる空所をもつコ
ンベアベルトをネットコンベアベルトと呼ぶ）を通過さ
せると共に、該ネットコンベアベルトの上、下に相対し
て、所要の処理液を噴霧するノズルを配設した装置を使
用するものがある。ここでは、被処理ＤＩ缶は倒立、即
ち、底部を上向きとし開口端を下向きとして、ネットコ
ンベアベルト上に並べられ、前記各ゾーンをそのネット
コンベアベルトと一緒に連続して通過し、その間に、
上、下から処理液を噴霧されて、所定の表面処理を受け
るようになっている（特開昭５０−７７４４０号公
報）。
もっとも多く採用されている方式として、夫々密閉され
た前処理ゾーン、化成処理ゾーン、後処理ゾーンを順に
並べ、その中をエンドレスのネットコンベアベルト（本
明細書では噴霧される処理液が通過できる空所をもつコ
ンベアベルトをネットコンベアベルトと呼ぶ）を通過さ
せると共に、該ネットコンベアベルトの上、下に相対し
て、所要の処理液を噴霧するノズルを配設した装置を使
用するものがある。ここでは、被処理ＤＩ缶は倒立、即
ち、底部を上向きとし開口端を下向きとして、ネットコ
ンベアベルト上に並べられ、前記各ゾーンをそのネット
コンベアベルトと一緒に連続して通過し、その間に、
上、下から処理液を噴霧されて、所定の表面処理を受け
るようになっている（特開昭５０−７７４４０号公
報）。
【０００５】また、最近では缶素材の合理化が行われ壁
厚が極めて薄い缶（軽量缶）が製造されるようになって
来た。この缶は軽量なため、表面処理中にスプレー圧力
の影響を受けてふらついたり、水平方向に移動して缶と
缶が接触したり、或は、転倒したりし易い。いくら平滑
美麗なＤＩ缶でも、表面処理中に起こるこのような原因
で、洗浄ムラや化成皮膜が粗悪になったりすれば、これ
は直ちに塗装後の耐食性、塗料密着性に関係するばかり
でなく、塗装の仕上がり光沢にいちじるしい悪影響を与
え、塗装の美観をそこない商品価値が失われてしまう。
厚が極めて薄い缶（軽量缶）が製造されるようになって
来た。この缶は軽量なため、表面処理中にスプレー圧力
の影響を受けてふらついたり、水平方向に移動して缶と
缶が接触したり、或は、転倒したりし易い。いくら平滑
美麗なＤＩ缶でも、表面処理中に起こるこのような原因
で、洗浄ムラや化成皮膜が粗悪になったりすれば、これ
は直ちに塗装後の耐食性、塗料密着性に関係するばかり
でなく、塗装の仕上がり光沢にいちじるしい悪影響を与
え、塗装の美観をそこない商品価値が失われてしまう。
【０００６】そこでこのような軽量缶を表面処理する場
合、例えば、図８（表面処理槽の要部を示す側面断面
図）、図９（図８のIX−IX線に沿う断面図）に示すよう
な装置、方法が提案されている（米国特許第３２９１１
４８号明細書）。これは前述のような表面処理を行う槽
１５と、この中を缶Ｋを載せて通過するエンドレスの下
ネットコンベアベルト１１と、該下コンベアベルト１１
の下側にある複数の下ノズル１３と、槽内を通る被処理
缶Ｋの上方で、下ノズル１３と直交する方向にある複数
の上ノズル１４と、これら上ノズル１４を取囲み、コン
ベアベルト１１と同方向に移動するエンドレスの上ネッ
トコンベアベルト１２とを備えており、この上コンベア
ベルト１２の下側通路１２ａと缶Ｋの底面との間隔は約
０．３センチ〜０．６センチ（１／８インチ〜１／４イ
ンチ）が好ましいとされている。
合、例えば、図８（表面処理槽の要部を示す側面断面
図）、図９（図８のIX−IX線に沿う断面図）に示すよう
な装置、方法が提案されている（米国特許第３２９１１
４８号明細書）。これは前述のような表面処理を行う槽
１５と、この中を缶Ｋを載せて通過するエンドレスの下
ネットコンベアベルト１１と、該下コンベアベルト１１
の下側にある複数の下ノズル１３と、槽内を通る被処理
缶Ｋの上方で、下ノズル１３と直交する方向にある複数
の上ノズル１４と、これら上ノズル１４を取囲み、コン
ベアベルト１１と同方向に移動するエンドレスの上ネッ
トコンベアベルト１２とを備えており、この上コンベア
ベルト１２の下側通路１２ａと缶Ｋの底面との間隔は約
０．３センチ〜０．６センチ（１／８インチ〜１／４イ
ンチ）が好ましいとされている。
【０００７】さて、缶Ｋは、下ネットコンベアベルト１
１に倒立状態で載せられ、矢印Ｚ方向に連続して送ら
れ、その間に上、下のノズル１３、１４から夫々所要の
処理液を噴霧される。その際、下ノズルの圧力を上ノズ
ルの圧力より高くすることで、缶は下から上に吹上げら
れ、その缶底を上コンベアベルト１２に押しあて乍ら、
搬送されるので、軽量缶であっても、表面処理中にふら
ついたり、接触したり、或いは転倒したりすることがな
いというものである。
１に倒立状態で載せられ、矢印Ｚ方向に連続して送ら
れ、その間に上、下のノズル１３、１４から夫々所要の
処理液を噴霧される。その際、下ノズルの圧力を上ノズ
ルの圧力より高くすることで、缶は下から上に吹上げら
れ、その缶底を上コンベアベルト１２に押しあて乍ら、
搬送されるので、軽量缶であっても、表面処理中にふら
ついたり、接触したり、或いは転倒したりすることがな
いというものである。
【０００８】
【発明が解決しようとする問題点】大量の缶の処理を効
率良く行うことを考えた場合、前者の特開昭５０−７７
４４０号公報のものは、缶を載せるネットコンベアベル
トには何の仕切りもないので、多くの缶をコンベアベル
ト上に密に並べることが出来、その点で、大量生産向き
と言えるが、その際、処理中に缶と缶とが接触して搬送
されることがあり、そうなると、その接触部分およびそ
の近傍には処理液が噴霧されにくくなり、又、処理液を
噴霧するスプレーも、上、下に相対して配設されている
だけであるから、そのスプレー圧を利用して、互いに接
触している缶体を引き離すことも期待出来ず、結局、表
面処理不良缶が多発し易い結果となる。
率良く行うことを考えた場合、前者の特開昭５０−７７
４４０号公報のものは、缶を載せるネットコンベアベル
トには何の仕切りもないので、多くの缶をコンベアベル
ト上に密に並べることが出来、その点で、大量生産向き
と言えるが、その際、処理中に缶と缶とが接触して搬送
されることがあり、そうなると、その接触部分およびそ
の近傍には処理液が噴霧されにくくなり、又、処理液を
噴霧するスプレーも、上、下に相対して配設されている
だけであるから、そのスプレー圧を利用して、互いに接
触している缶体を引き離すことも期待出来ず、結局、表
面処理不良缶が多発し易い結果となる。
【０００９】これは、仮に、進行方向の缶と缶との間に
狭い間隙があったとしても、その狭い隙間に上、下のノ
ズルから処理液が供給されても隙間を通過するだけで、
缶の側壁部分に処理液が有効に供給されず、缶の進行に
よって、処理液が隙間に供給されなくなる瞬間に、その
部分の圧力が負圧となり、進行方向に隣合う缶同士が引
き付け合い接触するためと推測される。
狭い間隙があったとしても、その狭い隙間に上、下のノ
ズルから処理液が供給されても隙間を通過するだけで、
缶の側壁部分に処理液が有効に供給されず、缶の進行に
よって、処理液が隙間に供給されなくなる瞬間に、その
部分の圧力が負圧となり、進行方向に隣合う缶同士が引
き付け合い接触するためと推測される。
【００１０】その上、缶が相互に接触しながら搬送され
る場合において、缶の供給が速められ、次々と後から送
給されてくる缶によって、前方に在る缶が押される（即
ち、静立しているのではなく、缶自体がコンベアベルト
上を押されて動く）形で搬送されるようになると、さら
に別の問題が派生する。即ち、剛体化している缶のテー
パー部分に近い側壁周囲がこすれ合い、この部分に鉢巻
状の擦り傷（黒すじ）を発生させたり、また、コンベア
ベルト面との摩擦で缶の開口端に傷付き（ニック）を起
こしたり、押され過ぎて缶が弾き出されたり、転倒する
缶を発生させ易いということである。
る場合において、缶の供給が速められ、次々と後から送
給されてくる缶によって、前方に在る缶が押される（即
ち、静立しているのではなく、缶自体がコンベアベルト
上を押されて動く）形で搬送されるようになると、さら
に別の問題が派生する。即ち、剛体化している缶のテー
パー部分に近い側壁周囲がこすれ合い、この部分に鉢巻
状の擦り傷（黒すじ）を発生させたり、また、コンベア
ベルト面との摩擦で缶の開口端に傷付き（ニック）を起
こしたり、押され過ぎて缶が弾き出されたり、転倒する
缶を発生させ易いということである。
【００１１】一方、米国特許第３２９１１４３号明細書
のものは、スプレー圧力に影響され易いためにスプレー
圧力を高くできない軽量缶の場合でも、缶の上方に上コ
ンベアのベルト面があるので、缶の下からのスプレー圧
力を強くして、上コンベアのベルト下面に缶底部を押し
当てて搬送することができる点で、缶内、外面の洗浄を
効率良く行うことができるが、処理効率をさらに上げよ
うとして大量の缶を間隙を狭くして搬送する（これは、
コンベアベルトに格別の仕切りがないから、充分可能で
ある）場合には、缶が軽いのに加えて、側壁が薄く容易
にたわみ易く、缶の側壁にかかる横方向（ベルト面と平
行な方向）のコントロールされていない圧力バランスの
影響で、缶が横方向に移動して処理中に隣り合う缶同士
が接触し不良缶が発生する虞れがある。構造的にも、
上、下のノズルは、正確に相対していない（即ち、上、
下のノズルの軸芯が一致していない）ので、噴射方向の
ズレが生ずる可能性があり、そのため、横方向の圧力バ
ランスがとりにくくなる惧れがある。このように、従来
方式のいずれのものも、隣り合う缶同士の接触によって
生ずる表面処理不良化防止、又、附随的に起こる若干の
問題への対策が未だとられていない。
のものは、スプレー圧力に影響され易いためにスプレー
圧力を高くできない軽量缶の場合でも、缶の上方に上コ
ンベアのベルト面があるので、缶の下からのスプレー圧
力を強くして、上コンベアのベルト下面に缶底部を押し
当てて搬送することができる点で、缶内、外面の洗浄を
効率良く行うことができるが、処理効率をさらに上げよ
うとして大量の缶を間隙を狭くして搬送する（これは、
コンベアベルトに格別の仕切りがないから、充分可能で
ある）場合には、缶が軽いのに加えて、側壁が薄く容易
にたわみ易く、缶の側壁にかかる横方向（ベルト面と平
行な方向）のコントロールされていない圧力バランスの
影響で、缶が横方向に移動して処理中に隣り合う缶同士
が接触し不良缶が発生する虞れがある。構造的にも、
上、下のノズルは、正確に相対していない（即ち、上、
下のノズルの軸芯が一致していない）ので、噴射方向の
ズレが生ずる可能性があり、そのため、横方向の圧力バ
ランスがとりにくくなる惧れがある。このように、従来
方式のいずれのものも、隣り合う缶同士の接触によって
生ずる表面処理不良化防止、又、附随的に起こる若干の
問題への対策が未だとられていない。
【００１２】本発明は、上記問題を解決して、軽量缶の
表面処理においても、特別な缶の保持機構を設ける必要
がなく、表面処理中の缶の転倒や、隣り合う缶同士の接
触を皆無とさせ、洗浄ムラや化成処理不良のない平滑美
麗な表面処理が確実に行える缶表面処理方法及び装置を
提供することを目的とする。
表面処理においても、特別な缶の保持機構を設ける必要
がなく、表面処理中の缶の転倒や、隣り合う缶同士の接
触を皆無とさせ、洗浄ムラや化成処理不良のない平滑美
麗な表面処理が確実に行える缶表面処理方法及び装置を
提供することを目的とする。
【００１３】
【問題点を解決するための手段】本発明は、上記問題解
決のため、絞り・しごき成形し、所定の缶高にトリミン
グした直後のＤＩ缶を無端ネットコンベアベルト上に多
数倒立載置して、表面処理装置内を通過させ、その間に
該ネットコンベアベルトの上下から缶の内外表面に処理
液を錐状、あるいは扇形で幅狭に連続的に噴霧し、缶の
表面処理を行うＤＩ缶表面処理方法において、多数の被
処理ＤＩ缶を、互いに接触することのない複数の缶列に
配分し、且つ、各列の缶体を相互に少なくとも２ｍｍ以
上離隔して、該コンベアベルト上に載置、搬送し、各缶
列ごとに通過する倒立缶の缶頂部に向け上方から処理液
を、缶頂部面で缶外周円の平面積よりは広い面積の方形
あるいは円形に且つ該面内に均一に錐状に噴霧すると同
時に、該上方からの噴霧に相対して前記ネットコンベア
ベルトの下方から缶開口部に向け処理液を、該開口部面
で缶外周円の平面積よりは広い面積の方形あるいは円形
に且つ該面内に均一に錐状に噴霧するか、あるいは該開
口部面で缶開口部の直径長さよりは長く且つ該開口部面
の中心を通該コンベアベルト幅方向に長く扇形で幅狭に
噴霧するかいずれかを選択すると共に、各缶列の中央に
向けて、各列の左右両側対称位置から、相対して、処理
液を等圧で扇状に、且つ、缶の左右側壁面で各々側壁長
さよりも長く、幅狭に噴霧し、さらに、缶に対して上方
から噴霧される処理液のスプレー圧力を、下方からのス
プレー圧力により、缶を該コンベアベルト面から浮上さ
せることのない大きさとすることを特徴とするＤＩ缶表
面処理方法、及び、それを実施する装置として、前処理
槽、化成処理槽及び後処理槽を備え、これら各槽内を、
被処理ＤＩ缶を倒立載置させて通過する無端ネットコン
ベアベルトと、それら処理槽内で、該ネットコンベアベ
ルトの下側及び上側から、被処理ＤＩ缶の内外表面に処
理液を錐状に噴霧するフルコーン型スプレーノズル、あ
るいは扇状で幅狭に噴霧するフラット型スプレーノズル
のいずれか一方のノズルを複数有する、ＤＩ缶表面処理
装置において、該ネットコンベアベルトは、夫々、缶の
載置されるベルト面から突出して缶の進行方向に延びる
複数の仕切体によって仕切られ且つ缶径より若干広い幅
をもつ、複数の缶体搬送部を有し、該上ノズルは、フル
コーン型もしくは角形フルコーン型スプレーノズルであ
り、該下ノズルは、フルコーン型もしくは角形フルコー
ン型スプレーノズルか、あるいはフラット型スプレーノ
ズルのいずれかのノズルであって、各缶体搬送部上の缶
列の中央で上下の該ノズルの軸芯が一致し相対して配設
された一対のノズルが、複数組設けられており、さら
に、各缶列の左右両側対称位置に缶径に等しいかあるい
はそれ以上の間隔を以て配設された一対のフラット型ス
プレーノズルが、サイドスプレーノズルとして、複数組
設けられていることを特徴とする、ＤＩ缶表面処理装置
を使用するものである。
決のため、絞り・しごき成形し、所定の缶高にトリミン
グした直後のＤＩ缶を無端ネットコンベアベルト上に多
数倒立載置して、表面処理装置内を通過させ、その間に
該ネットコンベアベルトの上下から缶の内外表面に処理
液を錐状、あるいは扇形で幅狭に連続的に噴霧し、缶の
表面処理を行うＤＩ缶表面処理方法において、多数の被
処理ＤＩ缶を、互いに接触することのない複数の缶列に
配分し、且つ、各列の缶体を相互に少なくとも２ｍｍ以
上離隔して、該コンベアベルト上に載置、搬送し、各缶
列ごとに通過する倒立缶の缶頂部に向け上方から処理液
を、缶頂部面で缶外周円の平面積よりは広い面積の方形
あるいは円形に且つ該面内に均一に錐状に噴霧すると同
時に、該上方からの噴霧に相対して前記ネットコンベア
ベルトの下方から缶開口部に向け処理液を、該開口部面
で缶外周円の平面積よりは広い面積の方形あるいは円形
に且つ該面内に均一に錐状に噴霧するか、あるいは該開
口部面で缶開口部の直径長さよりは長く且つ該開口部面
の中心を通該コンベアベルト幅方向に長く扇形で幅狭に
噴霧するかいずれかを選択すると共に、各缶列の中央に
向けて、各列の左右両側対称位置から、相対して、処理
液を等圧で扇状に、且つ、缶の左右側壁面で各々側壁長
さよりも長く、幅狭に噴霧し、さらに、缶に対して上方
から噴霧される処理液のスプレー圧力を、下方からのス
プレー圧力により、缶を該コンベアベルト面から浮上さ
せることのない大きさとすることを特徴とするＤＩ缶表
面処理方法、及び、それを実施する装置として、前処理
槽、化成処理槽及び後処理槽を備え、これら各槽内を、
被処理ＤＩ缶を倒立載置させて通過する無端ネットコン
ベアベルトと、それら処理槽内で、該ネットコンベアベ
ルトの下側及び上側から、被処理ＤＩ缶の内外表面に処
理液を錐状に噴霧するフルコーン型スプレーノズル、あ
るいは扇状で幅狭に噴霧するフラット型スプレーノズル
のいずれか一方のノズルを複数有する、ＤＩ缶表面処理
装置において、該ネットコンベアベルトは、夫々、缶の
載置されるベルト面から突出して缶の進行方向に延びる
複数の仕切体によって仕切られ且つ缶径より若干広い幅
をもつ、複数の缶体搬送部を有し、該上ノズルは、フル
コーン型もしくは角形フルコーン型スプレーノズルであ
り、該下ノズルは、フルコーン型もしくは角形フルコー
ン型スプレーノズルか、あるいはフラット型スプレーノ
ズルのいずれかのノズルであって、各缶体搬送部上の缶
列の中央で上下の該ノズルの軸芯が一致し相対して配設
された一対のノズルが、複数組設けられており、さら
に、各缶列の左右両側対称位置に缶径に等しいかあるい
はそれ以上の間隔を以て配設された一対のフラット型ス
プレーノズルが、サイドスプレーノズルとして、複数組
設けられていることを特徴とする、ＤＩ缶表面処理装置
を使用するものである。
【００１４】なお、本発明において、各缶列の缶体同士
の間のスペースを、２ｍｍ以上と規定する理由は、２ｍ
ｍ未満にした場合には、サイドスプレーノズルから噴霧
された処理液が、表面張力のため、流れることなく、そ
の隙間に膜状に残留してしまい、完全な処理が出来なく
なるためであり、又、上方から缶頂部に向けて処理液が
連続噴霧されている中を、缶体が進行して行くわけであ
るが、その場合、缶底が凹んだＤＩ缶の場合には、その
くぼみ部分に作用するスプレー圧力は、厳密にいえば、
缶がスプレーノズルの真下にあるときは全面に均一にか
かるが、缶が該ノズルの真下に到着するまで、又、真下
から離れてゆくときは、多少とも圧力にブレを生ずるの
で、僅かとは言え、缶体が前後に揺れることがあり、缶
体同士の間隔が２ｍｍ未満だと、その接触の危険性が高
いからでもある。
の間のスペースを、２ｍｍ以上と規定する理由は、２ｍ
ｍ未満にした場合には、サイドスプレーノズルから噴霧
された処理液が、表面張力のため、流れることなく、そ
の隙間に膜状に残留してしまい、完全な処理が出来なく
なるためであり、又、上方から缶頂部に向けて処理液が
連続噴霧されている中を、缶体が進行して行くわけであ
るが、その場合、缶底が凹んだＤＩ缶の場合には、その
くぼみ部分に作用するスプレー圧力は、厳密にいえば、
缶がスプレーノズルの真下にあるときは全面に均一にか
かるが、缶が該ノズルの真下に到着するまで、又、真下
から離れてゆくときは、多少とも圧力にブレを生ずるの
で、僅かとは言え、缶体が前後に揺れることがあり、缶
体同士の間隔が２ｍｍ未満だと、その接触の危険性が高
いからでもある。
【００１５】従って、その間隔は２ｍｍ以上に保つ要が
あるが、あまり大きくとることは、缶の配置が徒らに粗
となる結果になるし、又、サイドスプレーノズルからの
噴霧処理液の量が多くなるだけであって不経済であるの
で、５ｍｍ程度で止めておくのが望ましい。
あるが、あまり大きくとることは、缶の配置が徒らに粗
となる結果になるし、又、サイドスプレーノズルからの
噴霧処理液の量が多くなるだけであって不経済であるの
で、５ｍｍ程度で止めておくのが望ましい。
【００１６】又、サイドスプレーノズルから噴霧される
処理液の幅を狭くし、具体的には、そのスプレーパター
ンの幅を２〜１０ｍｍとするのは、２ｍｍ未満では充分
な表面処理効果が得られず、又、１０ｍｍを超すと、衝
撃力が強くなりすぎて、缶の転倒が生じ易くなるためで
ある。
処理液の幅を狭くし、具体的には、そのスプレーパター
ンの幅を２〜１０ｍｍとするのは、２ｍｍ未満では充分
な表面処理効果が得られず、又、１０ｍｍを超すと、衝
撃力が強くなりすぎて、缶の転倒が生じ易くなるためで
ある。
【００１７】
【作用】本発明方法においては、被処理缶は、複数の、
互いに仕切られた缶列に配分され、さらに、その各列内
で、前後の缶は、間をあけて搬送され、その上方から処
理液が、缶頂部で缶の外周円の平面積よりも広い面に均
一に錐状に噴霧され缶頂部の表面処理が均一に行われ、
上方からの噴霧に相対するネットコンベアベルトの下方
からの処理液が、缶開口部面で缶の外周円の平面積より
も広い面に均一、あるいは缶開口部面で缶開口部の直径
よりも長く、且つ、缶開口部面の中心を通りコンベアベ
ルト幅方向に長く扇状で幅狭に噴霧することで、缶開口
端を含めた缶内部の表面処理が行われる。
互いに仕切られた缶列に配分され、さらに、その各列内
で、前後の缶は、間をあけて搬送され、その上方から処
理液が、缶頂部で缶の外周円の平面積よりも広い面に均
一に錐状に噴霧され缶頂部の表面処理が均一に行われ、
上方からの噴霧に相対するネットコンベアベルトの下方
からの処理液が、缶開口部面で缶の外周円の平面積より
も広い面に均一、あるいは缶開口部面で缶開口部の直径
よりも長く、且つ、缶開口部面の中心を通りコンベアベ
ルト幅方向に長く扇状で幅狭に噴霧することで、缶開口
端を含めた缶内部の表面処理が行われる。
【００１８】しかも、缶列の中央に向け、各缶列の左右
両側対称位置に配設されたサイドノズルから処理液を扇
状に等圧で、且つ、缶の側壁長さより長く幅狭に噴霧す
ることで、缶を安定させて、缶側壁部分の表面処理が均
一に行われる。その際、左右のサイドノズルから噴霧さ
れた処理液同士が進行方向の缶と缶の隙間部分で互いに
衝突、乱流となることにより、隙間部分で缶と缶の対面
する側壁部分に処理液が十分供給され、また、その部分
の圧力が増加し、この圧力が缶と缶とを進行方向に分離
させる力として作用する。その結果、その缶列にある缶
同士の間隔は確実に維持され、又、コンベアベルトに
は、コンベアベルト進行方向に延在する複数の仕切体が
あるので、缶の進行方向で隣り合う缶列同士の接触は当
初から、生じないように規制されているから、結局、ど
の缶も、前、後、左、右の隣りの缶と接触することがな
くなる。
両側対称位置に配設されたサイドノズルから処理液を扇
状に等圧で、且つ、缶の側壁長さより長く幅狭に噴霧す
ることで、缶を安定させて、缶側壁部分の表面処理が均
一に行われる。その際、左右のサイドノズルから噴霧さ
れた処理液同士が進行方向の缶と缶の隙間部分で互いに
衝突、乱流となることにより、隙間部分で缶と缶の対面
する側壁部分に処理液が十分供給され、また、その部分
の圧力が増加し、この圧力が缶と缶とを進行方向に分離
させる力として作用する。その結果、その缶列にある缶
同士の間隔は確実に維持され、又、コンベアベルトに
は、コンベアベルト進行方向に延在する複数の仕切体が
あるので、缶の進行方向で隣り合う缶列同士の接触は当
初から、生じないように規制されているから、結局、ど
の缶も、前、後、左、右の隣りの缶と接触することがな
くなる。
【００１９】更に、上方から噴霧される処理液のスプレ
ー圧力を下方からのスプレー圧力により缶がコンベアベ
ルトから浮上することのない程度の大きさとするので、
軽量缶でも、格別な缶保持機構なしで、安定した搬送が
行われる。
ー圧力を下方からのスプレー圧力により缶がコンベアベ
ルトから浮上することのない程度の大きさとするので、
軽量缶でも、格別な缶保持機構なしで、安定した搬送が
行われる。
【００２０】この点は、缶進行方向両側のサイドノズル
から、缶頂部面の中心で互いに重なるように斜め下方に
処理液を噴霧すると、缶を押える力が強くなると共に、
左右方向（進行方向両側）からのスプレー圧力は等しく
加えられるため、さらに確実となる。
から、缶頂部面の中心で互いに重なるように斜め下方に
処理液を噴霧すると、缶を押える力が強くなると共に、
左右方向（進行方向両側）からのスプレー圧力は等しく
加えられるため、さらに確実となる。
【００２１】
【実施例】以下本発明方法の一例を、その装置の一例と
ともに、図面により説明する。
ともに、図面により説明する。
【００２２】図１は本実施例に用いられる缶表面処理装
置を示す概略平面図である。図中２１は、それぞれの処
理工程を連続して行えるようにハウジングで囲んだ表面
処理槽全体を示し、２１Ａは脱脂処理槽３０、第１水洗
処理槽３１から成る前洗浄領域、２１Ｂは化成処理槽３
２から成る化成処理領域、２１Ｃは第２水洗処理槽３
３、純水（脱イオン水）処理槽３４から成る後洗浄領域
を示す。
置を示す概略平面図である。図中２１は、それぞれの処
理工程を連続して行えるようにハウジングで囲んだ表面
処理槽全体を示し、２１Ａは脱脂処理槽３０、第１水洗
処理槽３１から成る前洗浄領域、２１Ｂは化成処理槽３
２から成る化成処理領域、２１Ｃは第２水洗処理槽３
３、純水（脱イオン水）処理槽３４から成る後洗浄領域
を示す。
【００２３】図２は図１のII−II線に沿う断面側面図、
図３は図２の III−III 線に沿う断面正面図である。
図３は図２の III−III 線に沿う断面正面図である。
【００２４】これらの図から判るように、前記各領域内
を、被処理ＤＩ缶２、２………を、缶底を上側にして、
倒立載置して搬送する無端ネットコンベアベルト２３
が、配設されている。これらのＤＩ缶は何れも所定缶高
にトリミングされたばかりのものである。
を、被処理ＤＩ缶２、２………を、缶底を上側にして、
倒立載置して搬送する無端ネットコンベアベルト２３
が、配設されている。これらのＤＩ缶は何れも所定缶高
にトリミングされたばかりのものである。
【００２５】コンベアベルト２３上に倒立されて載置さ
れた缶２は、コンベアベルト２３の上流２４から下流２
５へ、矢印Ｙ方向に進行し、表面処理槽２１の中を通過
中に前洗浄領域２１Ａで脱脂、第１水洗処理され、化成
処理領域２１Ｂで化成処理され、後洗浄領域２１Ｃで第
２水洗、純水（脱イオン水）処理される。その後、熱風
乾燥炉（図示せず）で乾燥させられる。
れた缶２は、コンベアベルト２３の上流２４から下流２
５へ、矢印Ｙ方向に進行し、表面処理槽２１の中を通過
中に前洗浄領域２１Ａで脱脂、第１水洗処理され、化成
処理領域２１Ｂで化成処理され、後洗浄領域２１Ｃで第
２水洗、純水（脱イオン水）処理される。その後、熱風
乾燥炉（図示せず）で乾燥させられる。
【００２６】このコンベアベルト２３の下と上とに、夫
々、所定の処理液を、缶体に噴霧する下ノズルと上ノズ
ルとが設けられている。
々、所定の処理液を、缶体に噴霧する下ノズルと上ノズ
ルとが設けられている。
【００２７】これを詳述すると、図中３５は、コンベア
ベルト２３の搬送側ベルト２３ａの下方でベルト幅方向
（ベルトの進行方向と直交する方向）にベルト幅と略同
じ長さで延びる下側ノズル管であり、３６は、搬送側ベ
ルト２３ａを挟んで下側ノズル管３５と対面するように
缶２の上方でベルト幅方向にベルト幅と略同じ長さで延
びる上側ノズル管である。上下一対のノズル管３５、３
６は各処理槽にそれぞれベルト進行方向に所定間隔をあ
けて複数組設けられている。この上下のノズル管３５、
３６の一端３５ａ、３６ａはふさがれ、他端３５ｂ、３
６ｂは脱脂液タンク３７（各処理槽ごとに処理液タンク
は異なる）に配管されており、周知技術の通りポンプで
汲み上げられた処理液はノズル管３５、３６を経て下ノ
ズル３８、上ノズル３９から缶に噴霧され再びタンク３
７に戻される。
ベルト２３の搬送側ベルト２３ａの下方でベルト幅方向
（ベルトの進行方向と直交する方向）にベルト幅と略同
じ長さで延びる下側ノズル管であり、３６は、搬送側ベ
ルト２３ａを挟んで下側ノズル管３５と対面するように
缶２の上方でベルト幅方向にベルト幅と略同じ長さで延
びる上側ノズル管である。上下一対のノズル管３５、３
６は各処理槽にそれぞれベルト進行方向に所定間隔をあ
けて複数組設けられている。この上下のノズル管３５、
３６の一端３５ａ、３６ａはふさがれ、他端３５ｂ、３
６ｂは脱脂液タンク３７（各処理槽ごとに処理液タンク
は異なる）に配管されており、周知技術の通りポンプで
汲み上げられた処理液はノズル管３５、３６を経て下ノ
ズル３８、上ノズル３９から缶に噴霧され再びタンク３
７に戻される。
【００２８】これらノズルは、何れも公知のフルコーン
型（円形のスプレーパターンを形成する）又は角形フル
コーン型（方形のスプレーパターンが形成される）スプ
レーノズルであって、その中、下ノズル３８にはその
他、公知のフラット型スプレーノズル（扇形で幅狭のス
プレーパターンが形成される）も適用される。下ノズル
３８は、、下側ノズル管３５の管壁上面に、通過する缶
２の真下（缶体搬送部（後述）上の缶列の中央）に相当
する位置に取り付けられ、この下ノズル３８に対面して
上側ノズル管３６の管壁下面に上ノズル３９が、通過す
る缶２の真上に相当する位置に取り付けられている。各
ノズル管にはそれぞれ流量制御弁が設けられ、各ノズル
管は独立して圧力調整できるようになっている。なお、
下ノズルにフラット型スプレーノズルを用いる場合は、
コンベアベルト幅方向に長いスプレーパターンが形成さ
れるようにし、進行中に缶と缶が移動して接触を起さな
い様にすることはもちろんである。
型（円形のスプレーパターンを形成する）又は角形フル
コーン型（方形のスプレーパターンが形成される）スプ
レーノズルであって、その中、下ノズル３８にはその
他、公知のフラット型スプレーノズル（扇形で幅狭のス
プレーパターンが形成される）も適用される。下ノズル
３８は、、下側ノズル管３５の管壁上面に、通過する缶
２の真下（缶体搬送部（後述）上の缶列の中央）に相当
する位置に取り付けられ、この下ノズル３８に対面して
上側ノズル管３６の管壁下面に上ノズル３９が、通過す
る缶２の真上に相当する位置に取り付けられている。各
ノズル管にはそれぞれ流量制御弁が設けられ、各ノズル
管は独立して圧力調整できるようになっている。なお、
下ノズルにフラット型スプレーノズルを用いる場合は、
コンベアベルト幅方向に長いスプレーパターンが形成さ
れるようにし、進行中に缶と缶が移動して接触を起さな
い様にすることはもちろんである。
【００２９】また、処理中の缶２が隣り合う処理槽へ移
る手前には、倒立缶２の缶頂部の窪み内に残っている液
を吹き飛ばすエアー噴射ノズル４１と、缶側壁２ｃから
流下して開口部に溜まっている処理液及びコンベアベル
トに付着している処理液を吸引するための吸引ノズル４
１′が、図２に示すように、それぞれ搬送側ベルト２３
ａを挟んで上下に対面して設けられている。
る手前には、倒立缶２の缶頂部の窪み内に残っている液
を吹き飛ばすエアー噴射ノズル４１と、缶側壁２ｃから
流下して開口部に溜まっている処理液及びコンベアベル
トに付着している処理液を吸引するための吸引ノズル４
１′が、図２に示すように、それぞれ搬送側ベルト２３
ａを挟んで上下に対面して設けられている。
【００３０】次に、ネットコンベアベルト２３の構造を
説明する。このコンベアベルト２３は、上、下のノズル
から噴霧される処理液が通過できる孔２６をもち、缶を
コンベアベルト進行方向（Ｙ方向）に多列に仕切る仕切
体２７（本例では、図示のように、短いコ字型部材をリ
ンクしたものを使用）を複数列設けた、仕切体付き無端
格子状ベルトを備える。各仕切体２７はコンベアベルト
面から僅かに突出する。相隣る仕切体２７、２７で形成
される一列分の搬送部２３ｂの幅Ｗは、缶１缶を載置で
きるように、缶径より若干広い幅としてあり（本例では
缶径より４ｍｍ広幅とした）、ベルト幅方向への缶の移
動を仕切体２７で規制し、隣の列の缶に接触しないよう
にしてある。
説明する。このコンベアベルト２３は、上、下のノズル
から噴霧される処理液が通過できる孔２６をもち、缶を
コンベアベルト進行方向（Ｙ方向）に多列に仕切る仕切
体２７（本例では、図示のように、短いコ字型部材をリ
ンクしたものを使用）を複数列設けた、仕切体付き無端
格子状ベルトを備える。各仕切体２７はコンベアベルト
面から僅かに突出する。相隣る仕切体２７、２７で形成
される一列分の搬送部２３ｂの幅Ｗは、缶１缶を載置で
きるように、缶径より若干広い幅としてあり（本例では
缶径より４ｍｍ広幅とした）、ベルト幅方向への缶の移
動を仕切体２７で規制し、隣の列の缶に接触しないよう
にしてある。
【００３１】なお、コンベアベルト２３は仕切体２７部
分のチェンと駆動軸２８に複数取り付けたスプロケット
２９の歯が噛み合うことで駆動される。
分のチェンと駆動軸２８に複数取り付けたスプロケット
２９の歯が噛み合うことで駆動される。
【００３２】図３は、缶２が仕切体２７で仕切られた多
数の搬送部２３ｂ上に整列搬送される状態を示してい
る。
数の搬送部２３ｂ上に整列搬送される状態を示してい
る。
【００３３】上側ノズル管３６の管壁下面には、上ノズ
ル３９を挟んで、各搬送部上を搬送されてゆく缶列の左
右対称位置に、缶径より小さくはない間隔（本例では缶
径が６６ｍｍのＤＩ缶を用いたので、この間隔は１００
ｍｍに設定した）で、サイドスプレーノズル４０、４
０′が該ノズル３９と同一直線上に取り付けられてい
る。
ル３９を挟んで、各搬送部上を搬送されてゆく缶列の左
右対称位置に、缶径より小さくはない間隔（本例では缶
径が６６ｍｍのＤＩ缶を用いたので、この間隔は１００
ｍｍに設定した）で、サイドスプレーノズル４０、４
０′が該ノズル３９と同一直線上に取り付けられてい
る。
【００３４】これらサイドスプレーノズルは、扇形で幅
狭のスプレーパターンを形成する公知のフラット型スプ
レーノズルであり、本例では、搬送される缶の缶頂部面
よりも斜め上方に位置させた。而して、これらサイドス
プレーノズルへの給液は、上側ノズル管３６から行われ
る。
狭のスプレーパターンを形成する公知のフラット型スプ
レーノズルであり、本例では、搬送される缶の缶頂部面
よりも斜め上方に位置させた。而して、これらサイドス
プレーノズルへの給液は、上側ノズル管３６から行われ
る。
【００３５】次に、上記装置による表面処理の態様を説
明する。
明する。
【００３６】まず、コンベアベルト２３の缶体搬送各部
２３ｂに缶体２を配分し、さらに、その各缶列につき、
缶体を互いに５ｍｍ間隔（図１にｄで示される）で、倒
立させて配置、搬送する。
２３ｂに缶体２を配分し、さらに、その各缶列につき、
缶体を互いに５ｍｍ間隔（図１にｄで示される）で、倒
立させて配置、搬送する。
【００３７】図４、図５は、１組のノズル３８、３９、
４０、４０′について、各ノズルから、処理液がどのよ
うに噴霧されるかを説明するための模式図であり、図４
は被処理缶Ｑが、これらノズルの真下にきたときの状態
を示し、図５は、缶列全体がＹ方向に１／２ピッチ進行
し、先行缶Ｑと後続缶Ｒの間隙部分がそれらノズルの真
下にきたときの状態（このとき、サイドスプレーノズル
４０、４０′から噴霧される処理液は、その間隙部分で
互いに衝突し、乱流となって飛散している）を示す。
４０、４０′について、各ノズルから、処理液がどのよ
うに噴霧されるかを説明するための模式図であり、図４
は被処理缶Ｑが、これらノズルの真下にきたときの状態
を示し、図５は、缶列全体がＹ方向に１／２ピッチ進行
し、先行缶Ｑと後続缶Ｒの間隙部分がそれらノズルの真
下にきたときの状態（このとき、サイドスプレーノズル
４０、４０′から噴霧される処理液は、その間隙部分で
互いに衝突し、乱流となって飛散している）を示す。
【００３８】下ノズル３８は公知の四角形フルコーンス
プレーノズルであり、搬送側の格子状ベルト２３ａの下
方から上方に向けて処理液を噴霧する上向きノズルで、
缶開口部２ａの面（格子状ベルト上面）で、缶の外周円
の平面積よりは僅かに広い面積の方形のスプレーパター
ン３８ａを形成させ、しかもその面内に均一に噴霧を行
う。
プレーノズルであり、搬送側の格子状ベルト２３ａの下
方から上方に向けて処理液を噴霧する上向きノズルで、
缶開口部２ａの面（格子状ベルト上面）で、缶の外周円
の平面積よりは僅かに広い面積の方形のスプレーパター
ン３８ａを形成させ、しかもその面内に均一に噴霧を行
う。
【００３９】一方、この下ノズル３８に相対して配置さ
れた上ノズル３９も、同じく、四角形フルコーンスプレ
ーノズルであり、倒立缶頂部２ｂに向けて下向きに処理
液を噴霧する。その噴霧の仕方は、缶頂部２ｂ面で、缶
外周円の平面積よりも僅かに広い面積の方形のスプレー
パターン３９ａが形成されるように、しかも面内に均一
に噴霧するものである。
れた上ノズル３９も、同じく、四角形フルコーンスプレ
ーノズルであり、倒立缶頂部２ｂに向けて下向きに処理
液を噴霧する。その噴霧の仕方は、缶頂部２ｂ面で、缶
外周円の平面積よりも僅かに広い面積の方形のスプレー
パターン３９ａが形成されるように、しかも面内に均一
に噴霧するものである。
【００４０】一方サイドノズル４０、４０′は公知のフ
ラットスプレーノズルであって、同一垂直面内で、缶列
の中央Ｘ−Ｘに関して左右対称に、缶頂部２ｂに向けて
斜め下向きに処理液を扇状に等圧（本例では４ｋｇ／ｃ
ｍ2 ）で噴霧する。その処理液は、缶頂部２ｂ面で互い
に衝突し、スプレー重合部４０''ａをもつスプレーパタ
ーン４０ａ、４０′ａが形成される。又、両ノズル４
０、４０′は、缶径よりも広い間隙をおいて配置されて
いるから、処理液は、缶の左右側壁２ｃの長さよりも長
く噴霧される。なお、本例では、このスプレーパターン
４０ａ、４０′ａの幅Ｄを８ｍｍに規制した。
ラットスプレーノズルであって、同一垂直面内で、缶列
の中央Ｘ−Ｘに関して左右対称に、缶頂部２ｂに向けて
斜め下向きに処理液を扇状に等圧（本例では４ｋｇ／ｃ
ｍ2 ）で噴霧する。その処理液は、缶頂部２ｂ面で互い
に衝突し、スプレー重合部４０''ａをもつスプレーパタ
ーン４０ａ、４０′ａが形成される。又、両ノズル４
０、４０′は、缶径よりも広い間隙をおいて配置されて
いるから、処理液は、缶の左右側壁２ｃの長さよりも長
く噴霧される。なお、本例では、このスプレーパターン
４０ａ、４０′ａの幅Ｄを８ｍｍに規制した。
【００４１】又、上ノズル３９からのスプレー圧力を５
ｋｇ／ｃｍ2 とし、下ノズル３８からのスプレー圧力を
４ｋｇ／ｃｍ2 として、缶体の浮上を防止した。
ｋｇ／ｃｍ2 とし、下ノズル３８からのスプレー圧力を
４ｋｇ／ｃｍ2 として、缶体の浮上を防止した。
【００４２】図７は、サイドノズル４０、４０′からの
処理液が、進行方向Ｙに隣り合う缶（例えば、Ｑ、Ｒ）
の隙間部分ｄに噴霧され、処理液が互いに衝突し乱流す
る状態を示している。
処理液が、進行方向Ｙに隣り合う缶（例えば、Ｑ、Ｒ）
の隙間部分ｄに噴霧され、処理液が互いに衝突し乱流す
る状態を示している。
【００４３】その結果、従来から洗浄しにくいとされて
いる隙間部分ｄで缶と缶の対面する側壁２ｃ、２ｃに処
理液が十分供給、攪拌され、隙間部分で缶と缶の対面す
る側壁部分の処理が均一に且つ効率良く行われると共
に、隙間部分ｄの圧力が処理液の一時滞留により上昇
し、進行方向の缶と缶を分離させる力として作用し、進
行方向の缶との接触（従来のように処理液を通過させる
だけのものは、缶が進行し処理液が隙間部分に供給され
なくなる瞬間に負圧になり、缶同士の引き付け合い接触
による不良缶を発生させる）も防げるので、処理中にお
ける表面処理不良缶の発生は皆無となる。
いる隙間部分ｄで缶と缶の対面する側壁２ｃ、２ｃに処
理液が十分供給、攪拌され、隙間部分で缶と缶の対面す
る側壁部分の処理が均一に且つ効率良く行われると共
に、隙間部分ｄの圧力が処理液の一時滞留により上昇
し、進行方向の缶と缶を分離させる力として作用し、進
行方向の缶との接触（従来のように処理液を通過させる
だけのものは、缶が進行し処理液が隙間部分に供給され
なくなる瞬間に負圧になり、缶同士の引き付け合い接触
による不良缶を発生させる）も防げるので、処理中にお
ける表面処理不良缶の発生は皆無となる。
【００４４】また、上下のスプレー圧力をバランスさ
せ、缶の中心から見て前後左右方向（ベルト面と平行な
方向）のスプレー圧力をコントロールすることで、スプ
レーバランスの僅かな崩れによっても前後、或いは左右
（横方向）に移動し易い軽量缶の場合でも、接触防止が
可能となる。
せ、缶の中心から見て前後左右方向（ベルト面と平行な
方向）のスプレー圧力をコントロールすることで、スプ
レーバランスの僅かな崩れによっても前後、或いは左右
（横方向）に移動し易い軽量缶の場合でも、接触防止が
可能となる。
【００４５】次に具体例を比較例とともに示す。
【００４６】コンベア速度約１５ｍ／分、表面処理時間
約３０秒、上ノズルの型番１／８ＧＧＳＳ３．６ＳＱ
（スプレーイングシステムジャパン社製）上方スプレー
圧力５ｋｇ／ｃｍ2 、下ノズルの型番Ｈ１／８Ｕ−３．
６ＳＱ（スプレーイングシステムジャパン社製）下方ス
プレー圧力４ｋｇ／ｃｍ2 、サイドノズルの型番１／４
ＫＳＨ０４４０（エバーロイ社製）サイドスプレー圧力
４ｋｇ／ｃｍ2 、流量６．６リットル／分、噴霧幅８ｍ
ｍ（なお、化成処理、後洗浄処理では必要に応じてスプ
レー圧力を下げる。）とする条件の元で、軽量缶である
アルミ３５０ｍｌ缶（缶重量約１２ｇ）を各列の缶間隔
５ｍｍで１００００缶搬送して表面処理を行い、表面処
理装置出口で転倒缶の有無と進行方向の缶同士の接触状
態を目視確認した結果、処理した中には転倒したり接触
した缶は皆無であった。なお、従来リム部に近い側壁に
発生していた鉢巻状の黒ずみや、開口端のニックもな
く、更に、従来、汚れ落ちが完全でない場合に見える缶
内面のくすみもなく、仕上がり状態が格段と良くなって
いるのが認められた。
約３０秒、上ノズルの型番１／８ＧＧＳＳ３．６ＳＱ
（スプレーイングシステムジャパン社製）上方スプレー
圧力５ｋｇ／ｃｍ2 、下ノズルの型番Ｈ１／８Ｕ−３．
６ＳＱ（スプレーイングシステムジャパン社製）下方ス
プレー圧力４ｋｇ／ｃｍ2 、サイドノズルの型番１／４
ＫＳＨ０４４０（エバーロイ社製）サイドスプレー圧力
４ｋｇ／ｃｍ2 、流量６．６リットル／分、噴霧幅８ｍ
ｍ（なお、化成処理、後洗浄処理では必要に応じてスプ
レー圧力を下げる。）とする条件の元で、軽量缶である
アルミ３５０ｍｌ缶（缶重量約１２ｇ）を各列の缶間隔
５ｍｍで１００００缶搬送して表面処理を行い、表面処
理装置出口で転倒缶の有無と進行方向の缶同士の接触状
態を目視確認した結果、処理した中には転倒したり接触
した缶は皆無であった。なお、従来リム部に近い側壁に
発生していた鉢巻状の黒ずみや、開口端のニックもな
く、更に、従来、汚れ落ちが完全でない場合に見える缶
内面のくすみもなく、仕上がり状態が格段と良くなって
いるのが認められた。
【００４７】なお、上記具体例のサイドスプレーの条件
を種々変化させてみたところ、サイドスプレー圧力、流
量、噴霧幅Ｄが次の条件を全て満足する範囲内であれ
ば、特に問題なく上記具体例ど同様な結果が得られた。 圧力＝２〜５ｋｇ／ｃｍ2 流量＝６〜１０リットル／分 噴霧幅Ｄ＝２〜１０ｍｍ
を種々変化させてみたところ、サイドスプレー圧力、流
量、噴霧幅Ｄが次の条件を全て満足する範囲内であれ
ば、特に問題なく上記具体例ど同様な結果が得られた。 圧力＝２〜５ｋｇ／ｃｍ2 流量＝６〜１０リットル／分 噴霧幅Ｄ＝２〜１０ｍｍ
【００４８】また、上記具体例において下ノズルを、角
形フルコーンノズルからフラットスプレーノズル（型番
ＨＩ／８Ｕ−８０１０：スプレーイングシステムジャパ
ン社製）に変更した以外は上記具体例と同条件で行った
結果も、上記具体例と同様であった。
形フルコーンノズルからフラットスプレーノズル（型番
ＨＩ／８Ｕ−８０１０：スプレーイングシステムジャパ
ン社製）に変更した以外は上記具体例と同条件で行った
結果も、上記具体例と同様であった。
【００４９】そして、表面処理したこれらの缶に塗装印
刷を施したが、塗装仕上がりや塗料の密着性などの品質
上の問題は全く発生しなかった。
刷を施したが、塗装仕上がりや塗料の密着性などの品質
上の問題は全く発生しなかった。
【００５０】尚、比較のため、従来方式（缶の保持機構
がない特開昭５０−７７４４０号公報タイプの装置）で
コンベアベルト速度を上げ、本具体例同様、表面処理し
た缶の不良状態を調べた結果を表１の比較例１に示す。
また、上記具体例のサイドスプレーの条件を種々変化さ
せた比較結果を表１の比較例２（圧力、流量、幅Ｄとも
小さい場合）比較例３（圧力、流量が大きい場合）、比
較例４（圧力、幅Ｄが大きい場合）にそれぞれ示す。ま
た、下ノズルにフラットスプレーを使用した場合、スプ
レーパターンの長い方をコンベアベルトの進行方向と同
一にした比較結果も合せて、表１の比較例５に示す。接
触や転倒による表面処理不良缶が多発し実質的に高速化
できないことが知られた。
がない特開昭５０−７７４４０号公報タイプの装置）で
コンベアベルト速度を上げ、本具体例同様、表面処理し
た缶の不良状態を調べた結果を表１の比較例１に示す。
また、上記具体例のサイドスプレーの条件を種々変化さ
せた比較結果を表１の比較例２（圧力、流量、幅Ｄとも
小さい場合）比較例３（圧力、流量が大きい場合）、比
較例４（圧力、幅Ｄが大きい場合）にそれぞれ示す。ま
た、下ノズルにフラットスプレーを使用した場合、スプ
レーパターンの長い方をコンベアベルトの進行方向と同
一にした比較結果も合せて、表１の比較例５に示す。接
触や転倒による表面処理不良缶が多発し実質的に高速化
できないことが知られた。
【００５１】
【表１】
【００５２】上記実施例では、下、上のノズル３８、３
９を、四角形フルコーンスプレーノズルを用いたので、
スプレーパターン３８ａ、３９ａは夫々方形になった
が、フルコーンスプレーノズルを用いれば、形成される
スプレーパターンは円形となる。しかし、缶体の安定と
いう点からは方形に噴霧できる四角形フルコーンスプレ
ーノズルの方が好ましい。即ち、スプレーパターンが方
形であると、図６に示すように、缶２の進行方向に亙り
連続して均一な噴霧を行い、搬送路のどの位置でも缶に
かかる力を均一にして、缶の位置を安定させることがで
きるからである。
９を、四角形フルコーンスプレーノズルを用いたので、
スプレーパターン３８ａ、３９ａは夫々方形になった
が、フルコーンスプレーノズルを用いれば、形成される
スプレーパターンは円形となる。しかし、缶体の安定と
いう点からは方形に噴霧できる四角形フルコーンスプレ
ーノズルの方が好ましい。即ち、スプレーパターンが方
形であると、図６に示すように、缶２の進行方向に亙り
連続して均一な噴霧を行い、搬送路のどの位置でも缶に
かかる力を均一にして、缶の位置を安定させることがで
きるからである。
【００５３】又、上記実施例では、サイドスプレーノズ
ル４０、４０′を、上ノズルと同一線上で、又、缶頂部
に対して斜め上方に配設置したので、処理液は、缶側壁
と缶頂部との両方に噴霧されたが、コンベアベルト２３
の缶体搬送部同士の間隔が充分大きくとれる場合は、こ
れらサイドスプレーノズルを、缶列の中央に対し、左右
対称位置で、缶頂部面より下の缶側壁に沿って配置する
ことも可能である。その場合は、処理液は缶側壁に向け
て左右から噴霧されることになる。なお、缶の間隔部分
で衝突、乱流を生ずることは、上記実施例におけると同
様である。
ル４０、４０′を、上ノズルと同一線上で、又、缶頂部
に対して斜め上方に配設置したので、処理液は、缶側壁
と缶頂部との両方に噴霧されたが、コンベアベルト２３
の缶体搬送部同士の間隔が充分大きくとれる場合は、こ
れらサイドスプレーノズルを、缶列の中央に対し、左右
対称位置で、缶頂部面より下の缶側壁に沿って配置する
ことも可能である。その場合は、処理液は缶側壁に向け
て左右から噴霧されることになる。なお、缶の間隔部分
で衝突、乱流を生ずることは、上記実施例におけると同
様である。
【００５４】また更に、サイドノズルの位置を本例のよ
うに、上ノズルと同一直線上に設けることに限定され
ず、両側サイドスプレーノズルを相対して配設し、それ
らノズルからの噴霧が、各列の中央で衝突するものであ
れば、上ノズルの位置とサイドノズルの位置は進行方向
で前後にズレても差支えはない。
うに、上ノズルと同一直線上に設けることに限定され
ず、両側サイドスプレーノズルを相対して配設し、それ
らノズルからの噴霧が、各列の中央で衝突するものであ
れば、上ノズルの位置とサイドノズルの位置は進行方向
で前後にズレても差支えはない。
【００５５】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明方法によれ
ば、互いに分離されている複数の缶列の夫々に対して、
その缶列の中央に対する、左右対称位置からのサイドス
プレーノズルによる噴霧により、各缶列内で隣り合う缶
同士の外面接触が防止されるので、従来、表面処理しに
くいとされていた隙間部分で缶と缶の対面する側壁部分
も確実に表面処理が行われることになり、被処理缶のす
べてについて、洗浄ムラなどの表面処理不良がなく、塗
料の密着性等の缶品質を向上させることができる。
ば、互いに分離されている複数の缶列の夫々に対して、
その缶列の中央に対する、左右対称位置からのサイドス
プレーノズルによる噴霧により、各缶列内で隣り合う缶
同士の外面接触が防止されるので、従来、表面処理しに
くいとされていた隙間部分で缶と缶の対面する側壁部分
も確実に表面処理が行われることになり、被処理缶のす
べてについて、洗浄ムラなどの表面処理不良がなく、塗
料の密着性等の缶品質を向上させることができる。
【００５６】また、コンベアベルト上に載置された缶を
コンベアベルト面から浮かせないように上下のスプレー
バランスをコントロールし、処理時の缶の上からの押え
力を均一化させることで、従来必要としていた機械的な
保持機構やアッパーガイドなしに缶を安定して搬送し、
しかも接触不良を起こさないで表面処理を行うことがで
きる。これは、サイドノズルからの処理液を斜め下向き
に噴霧することにより、一層確実となる。
コンベアベルト面から浮かせないように上下のスプレー
バランスをコントロールし、処理時の缶の上からの押え
力を均一化させることで、従来必要としていた機械的な
保持機構やアッパーガイドなしに缶を安定して搬送し、
しかも接触不良を起こさないで表面処理を行うことがで
きる。これは、サイドノズルからの処理液を斜め下向き
に噴霧することにより、一層確実となる。
【００５７】さらに、又、側壁部分に噴霧された処理液
や隙間部分で衝突した処理液の水切り性も、缶同士の接
触がないので、良くなり、表面処理に要する時間も短く
なる。
や隙間部分で衝突した処理液の水切り性も、缶同士の接
触がないので、良くなり、表面処理に要する時間も短く
なる。
【００５８】本発明装置は、上述のような諸効果を奏す
る方法を実施する装置として、その能力を発揮するもの
である。
る方法を実施する装置として、その能力を発揮するもの
である。
【図１】 本発明実施例の表面処理装置の概要を示す平
面図
面図
【図２】 図１のII−IIで切断した横断面図
【図３】 図２のIII − IIIで切断した縦断面図
【図４】 本発明実施例の１組のノズルから噴霧された
スプレーパターン状態を示す模式図
スプレーパターン状態を示す模式図
【図５】 図４の状態から１／２ピッチ前進した状態で
の、図４類似の模式図
の、図４類似の模式図
【図６】 複数列の缶頂部面におけるスプレーパターン
状態を示す部分平面図
状態を示す部分平面図
【図７】 サイドノズルから隙間部分に噴霧された処理
液が衝突する状態を示す平面図
液が衝突する状態を示す平面図
【図８】 従来缶表面処理装置の一例の要部を示す側面
断面図
断面図
【図９】 図８のIX−IXで切断した横断面図
２…ＤＩ缶、２ａ…缶開口部、２ｂ…缶頂部、２ｃ…側
壁、２１…表面処理槽、２３…無端ネットコンベアベル
ト、２３ａ…搬送側ベルト、２３ｂ…缶体搬送部、Ｗ…
缶体搬送部の幅、２７…仕切体、３０…脱脂処理槽、３
１…第１水洗処理槽、３２…化成処理槽、３３…第２水
洗処理槽、３４…純水処理槽、３５…下側ノズル管、３
６…上側ノズル管、３８…下ノズル、３８ａ…下ノズル
スプレーパターン、３９…上ノズル、３９ａ…上ノズル
スプレーパターン、４０、４０′…サイドスプレーノズ
ル、４０ａ、４０′ａ…サイドスプレーパターン、４
０''ａ…重合部、Ｄ…サイドスプレーパターンの幅、ｄ
…各缶列の缶体相互の間隙部分、Ｘ−Ｘ…缶列の中央を
示す仮想線、Ｙ…コンベアベルト２３の進行方向。
壁、２１…表面処理槽、２３…無端ネットコンベアベル
ト、２３ａ…搬送側ベルト、２３ｂ…缶体搬送部、Ｗ…
缶体搬送部の幅、２７…仕切体、３０…脱脂処理槽、３
１…第１水洗処理槽、３２…化成処理槽、３３…第２水
洗処理槽、３４…純水処理槽、３５…下側ノズル管、３
６…上側ノズル管、３８…下ノズル、３８ａ…下ノズル
スプレーパターン、３９…上ノズル、３９ａ…上ノズル
スプレーパターン、４０、４０′…サイドスプレーノズ
ル、４０ａ、４０′ａ…サイドスプレーパターン、４
０''ａ…重合部、Ｄ…サイドスプレーパターンの幅、ｄ
…各缶列の缶体相互の間隙部分、Ｘ−Ｘ…缶列の中央を
示す仮想線、Ｙ…コンベアベルト２３の進行方向。
Claims (7)
- 【請求項１】 絞り・しごき成形し、所定の缶高にトリ
ミングした直後のＤＩ缶を無端ネットコンベアベルト上
に多数倒立載置して、表面処理装置内を通過させ、その
間に該ネットコンベアベルトの上下から缶の内外表面に
処理液を錐状、あるいは扇形で幅狭に連続的に噴霧し、
缶の表面処理を行うＤＩ缶表面処理方法において、 多数の被処理ＤＩ缶を、互いに接触することのない複数
の缶列に配分し、且つ、各列の缶体を相互に少なくとも
２ｍｍ以上離隔して、該コンベアベルトに載置、搬送
し、 各缶列ごとに通過する倒立缶の缶頂部に向け上方から処
理液を、缶頂部面で缶外周円の平面積よりは広い面積の
方形あるいは円形に且つ該面内に均一に錐状に噴霧する
と同時に、 該上方からの噴霧に相対して前記ネットコンベアベルト
の下方から缶開口部に向け処理液を、該開口部面で缶外
周円の平面積よりは広い面積の方形あるいは円形に且つ
該面内に均一に錐状に噴霧するか、あるいは該開口部面
で缶開口部の直径長さよりは長く且つ該開口部面の中心
を通り該コンベアベルト幅方向に長く扇形で幅狭に噴霧
するか、いずれかを選択すると共に、 各缶列の中央に向けて、各列の左右両側対称位置から、
相対して、処理液を等圧で扇状に、且つ、缶の左右側壁
面で各々側壁長さよりも長く、幅狭に噴霧し、 さらに、缶に対して上方から噴霧される処理液のスプレ
ー圧力を、下方からのスプレー圧力により、缶を該コン
ベアベルト面から浮上させることのない大きさとするこ
とを特徴とするＤＩ缶表面処理方法。 - 【請求項２】 各缶列の缶体を、相互に２〜５ｍｍ離隔
して搬送することを特徴とする、請求項１記載のＤＩ缶
表面処理方法。 - 【請求項３】 缶列の中央に向けて、各列の左右両側対
称位置から、缶の斜め上方から缶頂部面と缶側壁面に処
理液を扇状に等圧で、且つ左右側壁面で各々側壁長さよ
りも長く、幅狭に、しかも缶頂部面で互いに重なるよう
に噴霧することを特徴とする、請求項１記載のＤＩ缶表
面処理方法。 - 【請求項４】 各缶列の中央に向けて、各列の左右両側
対称位置から、処理液を等圧で噴霧するに際し、左右両
側壁面で各々側壁長さよりも長く且つ２〜１０ｍｍ幅に
噴霧することを特徴とする請求項１又は３記載のＤＩ缶
表面処理方法。 - 【請求項５】 前処理槽、化成処理槽及び後処理槽を備
え、これら各槽内を、被処理ＤＩ缶を倒立載置させて通
過する無端ネットコンベアベルトと、それら処理槽内
で、該ネットコンベアベルトの下側及び上側から、被処
理ＤＩ缶の内外表面に処理液を、錐状もしくは扇形幅狭
に噴霧するスプレーノズルを複数有する、ＤＩ缶表面処
理装置において、 該ネットコンベアベルトは、夫々、缶の載置されるベル
ト面から突出して缶の進行方向に延びる複数の仕切体に
よって仕切られ且つ缶径より若干広い幅をもつ、複数の
缶体搬送部を有し、 該上ノズルは、フルコーン型もしくは角形フルコーン型
スプレーノズルであり、該下ノズルは、フルコーン型も
しくは角形フルコーン型スプレーノズルか、あるいはフ
ラット型スプレーノズルのいずれかのノズルであって、
各缶体搬送部上の缶列の中央で上下の該ノズルの軸芯が
一致し相対して配設された一対のノズルが、複数組設け
られており、 さらに、各缶列の左右両側対称位置に缶径に等しいかあ
るいはそれ以上の間隔を以て配設された一対のフラット
型スプレーノズルが、サイドスプレーノズルとして、複
数組設けられていることを特徴とする、ＤＩ缶表面処理
装置。 - 【請求項６】 該左右のサイドスプレーノズルが、搬送
される缶の缶頂部面より上方に位置する請求項５記載の
ＤＩ缶表面処理装置。 - 【請求項７】 該左右のサイドスプレーノズルが、上ノ
ズルと同一線上に位置する請求項５又は６記載のＤＩ缶
表面処理装置。
Priority Applications (7)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP3348592A JP2754300B2 (ja) | 1991-12-06 | 1991-12-06 | Ｄｉ缶表面処理方法およびその装置 |
| TW81109574A TW241210B (en) | 1991-10-15 | 1992-11-30 | Method of and apparatus for DI can surface treatment |
| GB9225243A GB2263244B (en) | 1991-12-06 | 1992-12-02 | Method of and apparatus for di can surface treatment |
| AU29879/92A AU654887B2 (en) | 1991-12-06 | 1992-12-03 | Method of and apparatus for di can surface treatment |
| CA002084637A CA2084637C (en) | 1991-12-06 | 1992-12-04 | Method of and apparatus for di can surface treatment |
| US07/986,038 US5356481A (en) | 1991-12-06 | 1992-12-04 | Method of DI can surface treatment |
| US08/083,295 US5335682A (en) | 1991-12-06 | 1993-06-29 | Apparatus for di can surface treatment |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP3348592A JP2754300B2 (ja) | 1991-12-06 | 1991-12-06 | Ｄｉ缶表面処理方法およびその装置 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH05154419A true JPH05154419A (ja) | 1993-06-22 |
| JP2754300B2 JP2754300B2 (ja) | 1998-05-20 |
Family
ID=18398049
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP3348592A Expired - Fee Related JP2754300B2 (ja) | 1991-10-15 | 1991-12-06 | Ｄｉ缶表面処理方法およびその装置 |
Country Status (5)
| Country | Link |
|---|---|
| US (2) | US5356481A (ja) |
| JP (1) | JP2754300B2 (ja) |
| AU (1) | AU654887B2 (ja) |
| CA (1) | CA2084637C (ja) |
| GB (1) | GB2263244B (ja) |
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| CN106513222A (zh) * | 2016-09-28 | 2017-03-22 | 煌盛集团重庆管业有限公司 | 喷涂均匀的金属管道喷涂系统 |
| CN112403993A (zh) * | 2018-04-13 | 2021-02-26 | 合肥市夕颜科技咨询服务有限公司 | 一种用于泵体的清洗机 |
| CN113909241A (zh) * | 2021-10-12 | 2022-01-11 | 深圳市麦迪康包装技术有限公司 | 一种医用试剂瓶余料自动分离装置及工艺 |
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