JPH05150417A - ハロゲン化銀写真感光材料 - Google Patents

ハロゲン化銀写真感光材料

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JPH05150417A
JPH05150417A JP14190192A JP14190192A JPH05150417A JP H05150417 A JPH05150417 A JP H05150417A JP 14190192 A JP14190192 A JP 14190192A JP 14190192 A JP14190192 A JP 14190192A JP H05150417 A JPH05150417 A JP H05150417A
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silver halide
present
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chemical
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JP14190192A
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English (en)
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Masao Sasaki
正男 佐々木
Toyoki Nishijima
豊喜 西嶋
Shiyun Takada
▲しゆん▼ 高田
Koji Kadowaki
孝司 門脇
Kaoru Onodera
薫 小野寺
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Konica Minolta Inc
Original Assignee
Konica Minolta Inc
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 シアン色素画像の堅牢性のうち、暗褪色性を
劣化させずに明褪色性、特に光Yステインを改良する。 【構成】 支持体上に少なくとも1層のハロゲン化銀
乳剤層が設けられたハロゲン化銀写真感光材料におい
て、前記ハロゲン化銀乳剤層の少なくとも1層に下記一
般式[IV]で表わされるイエローカプラーの少なくと
も1つを含有し、かつハロゲン化銀乳剤層の少なくとも
一層に誘電率が6.0以下である高沸点有機溶媒の少な
くとも1つを含有することを特徴とする。 【化40】 (式中、R20はアルキル基またはアリール基を表わ
し、R21はアリール基を表わし、Yは水素原子または
発色現像反応の過程で脱離する基を表わす。)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の背景】
技術分野 本発明はハロゲン化銀写真感光材料に関し、更にに詳し
くは、分散安定性に優れたシアンカプラーが含有され、
かつ形成される色素画像の保存性が良好なものとなるハ
ロゲン化銀カラー写真感光材料に関する。
【0002】ハロゲン化銀カラー写真感光材料を用いて
色素画像を形成するには、通常、芳香族第1級アミン系
発色現像主薬が、露光されたハロゲン化銀カラー写真感
光材料中のハロゲン化銀粒子を還元する際に、自らが酸
化され、この酸化体が、ハロゲン化銀カラー写真感光材
料中に予め含有されたカプラーと反応して色素を形成す
ることによって行なわれる。そして、通常はカプラーと
しては、減色法による色再現を行なうため、イエロー、
マゼンタ、シアンの3つの色素を形成する3種のカプラ
ーが用いられている。
【0003】各カプラーは、通常、実質的に水不溶性の
高沸点有機溶媒あるいはこの溶媒に必要に応じて補助溶
剤を併用して溶解してハロゲン化銀乳剤中に添加され
る。
【0004】各カプラーに要求される基本的性質として
は、先ず高沸点有機溶媒等に対する溶解性が大であり、
ハロゲン化銀乳剤中における分散性および分散安定性が
良好で容易に析出しないこと、良好な写真特性が得られ
ること、および得られる色素画像が光、熱、湿気等に対
して堅牢性を有することなどが挙げられる。とりわけ、
シアンカプラーにおいては、耐熱湿性(暗褪色性)の改
良が近年になって重要な課題となっている。
【0005】従来知られているシアンカプラーとして
は、フェノールの2位および5位がアシルアミノ基で置
換された2,5−ジアシルアミノフェノール系シアンカ
プラーが挙げられ、例えば米国特許第2,895,82
6号明細書、特開昭50−112038号、同53−1
09630号、ならびに同55−163537号各公報
に記載されている。
【0006】これら2,5−ジアシルアミノフェノール
系シアンカプラーは、暗褪色性の良好なシアン色素画像
が得られることから多用されているが、一般に発色色素
画像の光褪色性及び未反応シアンカプラーの光による黄
変(以下光Yステインと称す。)が著しく劣るという欠
点があった。この光褪色性については特に低濃度部がピ
ンクに変色するという現象もみられ、視感上の褪色が増
幅されるという問題をひき起こしかねない。
【0007】そこで2,5−ジアシルアミノフェノール
系シアンカプラーの光褪色性を改良する手段としては、
例えば特開昭50−151149号公報に記載されてい
る如くに、ベンゾトリアゾール化合物を併用することが
提案されている。ところがこの化合物は析出性が大きい
ことや、紫外線に対する光褪色性にしか効果を発揮しな
いことなどから実用的ではない。また、従来用いられて
きたフタル酸ジブチルの如き高沸点有機溶媒を増量して
用いることも知られており、これによれば、光褪色性が
僅かながら改良されるものの、色調等の写真特性に悪影
響を及ぼしたり、暗褪色性を劣化させるなどの問題が生
じた。また光Yステインの抑制効果もほとんどない。
【0008】特開昭57−173835号公報には、フ
ェノールの2位がオルトスルホンアミドフェニルアシル
アミノ基で置換された2,5−ジアシルアミノフェノー
ルシアンカプラーを特定の誘電率を有する高沸点有機溶
媒を用いて分散することにより、色調および色素の堅牢
性を改良する方法が提案されているが、この方法によっ
ては、シアン色素画像の光褪色性が著しく損なわれるこ
とが確認された。
【0009】
【発明の目的】本発明の第1の目的は光Yステインの改
良された暗褪色性改良方法を提供することである。
【0010】本発明の第2の目的はシアン色素画像の明
褪色性において、特に低濃度部の変色が解消されたハロ
ゲン化銀写真感光材料を提供することにある。
【0011】本発明の第3の目的は、耐光性、耐熱性お
よび耐湿性がバランス良く改良され、特に高温、高湿下
においても優れた画像保存性を発揮する色素画像を形成
し得るハロゲン化銀写真感光材料を提供することにあ
る。
【0012】本発明の第4の目的は、シアン色素画像の
堅牢性のうち、暗褪色性を劣化させずに明褪色性が改良
されたハロゲン化銀写真感光材料を提供することにあ
る。
【0013】本発明の第5の目的は、写真特性に悪影響
を及ぼさずに画像保存性が改良された色素画像を形成し
得るハロゲン化銀写真感光材料を提供することにある。
【0014】本発明の第6の目的は、極めて安定に分散
し得る高沸点有機溶媒を用いて分散されたシアンカプラ
ーを含有し、したがってシアンカプラーの分散安定性が
良好で析出故障を起こすことのないハロゲン化銀写真感
光材料を提供することにある。
【0015】
【発明の構成】本発明者等は、支持体上に少なくとも1
層のハロゲン化銀乳剤層が設けられたハロゲン化銀写真
感光材料において、前記ハロゲン化銀乳剤層の少なくと
も1層に下記一般式〔I〕で表わされるシアンカプラー
の少なくとも1つが誘電率が6.0以下である高沸点有
機溶媒の少なくとも1つを用いて分散して含有させるこ
とにより、上記目的が達成されることを見出し、本発明
を完成するに至った。
【0016】
【化2】 (式中、Rは炭素原子数2〜4個の直鎖又は分岐のア
ルキル基を表わし、Xは水素原子またはカップリング反
応により離脱する基を表わし、Rは水素原子または炭
素数1〜12のアルキル基を表わし、Arはアリール基
を表わす。)
【0017】本発明において、前記一般式〔I〕のR
で表わされる炭素原子数2〜4の直鎖又は分岐のアルキ
ル基は、例えばエチル基、プロピル基、ブチル基であ
る。
【0018】 る部分はバラスト基であって、カプラーが適用される層
からカプラーを実質的に他層へ拡散できないようにする
のに十分なかさばりをカプラー分子に与えるところの大
きさと形状を有する有機基である。代表的なバラスト基
としては、全炭素数が8から32のアルキル基またはア
リール基が挙げられる。これらのアルキル基と、アリ−
ル基は置換基を有してもよく、このアリール基の置換基
としては、たとえば、アルキル基、アリール基、アルコ
キシ基、アリルオキシ基、カルボキシ基、アシル基、エ
ステル基、ヒドロキシ基、シアノ基、ニトロ基、カルバ
モイル基、カルボンアミド基、アルキルチオ基、アリー
ルチオ基、スルホニル基、スルホンアミド基、スルファ
モイル基、ハロゲンが挙げられ、またアルキル基の置換
基としては、アルキル基を除く前記アリール基に挙げた
置換基が挙げられる。
【0019】該バラスト基として好ましいものは下記一
般式で表わされるものである。 は炭素原子数1から12のアルキル基を表わし、A
rは、フェニル基等のアリール基を表わし、このアリー
ル基は置換基を有してもよい。置換基としては、アルキ
ル基、ヒドロキシ基、アルキルスルホンアミド基等が挙
げられるが、最も好ましいものはt−ブチル基等の分岐
のアルキル基が挙げられる。
【0020】前記一般式〔I〕でXにより定義されるカ
ップリングで離脱する基は、当業者によく知られている
様に、カプラーの当量数を決定すると共に、カップリン
グの反応性を左右する。代表例としては、塩素、フッ素
に代表されるハロゲン、アリールオキシ基、置、未置換
のアルコキシ基、アシルオキシ基、スルホンアミド基、
アリールチオ基、ヘテロイルチオ基、ヘテロイルオキシ
基、スルホニルオキシ基、カルバモイルオキシ基、等が
挙げられる。さらに具体的な例としては、特開昭50−
10135号、同50−120334号、同50−13
0441号、同54−48237号、同51−1468
28号、同54−14736号、同47−37425
号、同50−123341号、同58−95346号、
特公昭48−36894号、米国特許第3,476,5
63号、同3,737,316号、同3,227,55
1号の各公報に記載されている。
【0021】次に本発明の例示化合物を記載する。
【化3】
【0022】
【化4】
【0023】
【化5】
【0024】以下に本発明例示化合物の合成法を示す
が、他の例示化合物も同様の方法により合成することが
出来る。 例示化合物(1)の合成 (1)−a 2−ニトロ−4,6−ジクロロ−5−エチ
ルフェノールの合成 2−ニトロ−5−エチルフェノール33g、沃素0.6
g及び塩化第2鉄1.5gを氷酢酸150mlに溶解す
る。これに40℃でスルフリルクロライド75mlを3
時間で滴下する。滴下途中で生成した沈澱はスルフリル
クロライド滴下終了後、加熱還流することにより、反応
溶解する。加熱還流は約2時間を要する。反応液を水中
に注ぎ生成した結晶はメタノールにより再結精製する。
(1)−aの確認は核磁気共鳴スペクトル及び元素分析
により行った。
【0025】(1)−b 2−アミノ−4,6−ジクロ
ロ−5−エチルフェノールの合成 (1)−a21.2gを300mlのアルコールに溶解
し、これに触媒量のラネーニッケルを加え、常圧にて水
素吸収がなくなるまで水素を通じた。反応後ラネーニッ
ケルを除去し、アルコールを減圧にて留去した。残渣の
(1)−bは精製することなく次のアシル化を行った。
【0026】(1)−c 2〔(2,4−ジ−tert
−アシルフェノキシ)アセトアミド〕−4,6−ジクロ
ロ−5−エチルフェノールの合成 (1)−bで得たクルードなアミノ体18.5gを50
mlの氷酢酸と16.7gの酢酸ソーダよりなる混液に
溶解し、これに2,4−ジ−tert−アミノフェノキ
シ酢酸クロリド28.0gを酢酸50mlに溶解した酢
酸溶液を室温にて滴下する。30分で滴下し、更に30
分攪拌後、反応液を氷水中に注入する。生成した沈澱を
ロ取し乾燥後、アセトニトリルにて2回再結晶すると目
的物が得られる。目的物の確認は元素分析及び核磁気共
鳴スペクトルにて行った。 C2135NOCl C H N Cl (%) 計算値 65.00 7.34 2.92 14.76 測定値 64.91 7.36 2.99 14.50
【0027】本発明において一般式〔I〕で表わされる
シアンカプラーは、本発明の目的に反しない範囲におい
て、従来公知のシアンカプラーと組合せて用いることが
できる。
【0028】一般式〔I〕で表わされる本発明に係るシ
アンカプラーをハロゲン化銀乳剤層中に含有させるとき
は、通常、ハロゲン化銀1モル当り約0.05〜2モ
ル、好ましくは0.1〜1モルの範囲で用いられる。
【0029】本発明に係る有機溶媒は誘電率6.0以下
の化合物であればいづれでも用いることができる。例え
ば誘電率6.0以下のフタル酸エステル、リン酸エステ
ル等のエステル類、有機酸アミド類、ケトン類、炭化水
素化合物等である。好ましくは誘電率6.0以下1.9
以上で100℃に於ける蒸気圧が0.5mmHg以下の
高沸点有機溶媒である。またより好ましくは、該高沸点
有機溶媒中のフタル酸エステル類或はリン酸エステル類
である。尚、有機溶媒は、2種以上の混合物であっても
よく、この場合は混合物の誘電率が6.0以下であれば
よい。尚、本発明での誘電率とは、30℃に於ける誘電
率を示している。
【0030】本発明において有利に用いられるフタル酸
エステルとしては、下記一般式〔II〕で示されるもの
が挙げられる。
【0031】
【化6】 式中、RおよびRは、それぞれアルキル基、アルケ
ニル基またはアリール基を表わす。但し、RおよびR
で表わされる基の炭素原子数の総和は8乃至32であ
る。またより好ましくは炭素原子数の総和が16乃至2
4である。
【0032】本発明において、前記一般式〔II〕のR
およびRで表わされるアルキル基は、直鎖もしくは
分岐のものであり、例えばブチル基、ペンチル基、ヘキ
シル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル
基、ウンデシル基、ドデシル基、トリデシル基、テトラ
デシル基、ペンタデシル基、ヘキサデシル基、ヘプタデ
シル基、オクタデシル基等である。RおよびRで表
わされるアリール基はフェニル基、ナフチル基等であ
り、アルケニル基はヘキセニル基、ヘプテニル基、オク
タデセニル基等である。これらのアルキル基、アルケニ
ル基およびアリール基は単一もしくは複数の置換基を有
していても良く、アルキル基およびアルケニル基の置換
基としては例えばハロゲン原子、アルコキシ基、アリー
ル基、アリーロキシ基、アルケニル基、アルコキシカル
ボニル基等が挙げられ、アリール基の置換基としては例
えばハロゲン原子、アルキル基、アリコキシ基、アリー
ル基、アリーロキシ基、アルケニル基、アルコキシカル
ボニル基を挙げることができる。これらの置換基の2つ
以上がアルキル基、アルケニル基またはアリール基に導
入されていても良い。
【0033】本発明において有利に用いられるリン酸エ
ステルとしては、下記一般式〔III〕で示されるもの
が挙げられる。
【0034】
【化7】 式中、R、RおよびRはそれぞれアルキル基、ア
ルケニル基またはアリール基を表わす。但し、R、R
およびRで表わされる炭素原子数の総和は24乃至
54である。
【0035】一般式(III〕のR、RおよびR
で表わされるアルキル基は、例えばブチル基、ペンチル
基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、
デシル基、ウンデシル基、ドデシル基、トリデシル基、
テトラデシル基、ペンタデシル基、ヘキサデシル基、ヘ
プタデシル基、オクタデシル基、ノナデシル基等であ
る。
【0036】これらのアルキル基、アルケニル基および
アリール基は単一もしくは複数の置換基を有していても
良い。好ましくはR、RおよびRはアルキル基で
あり、例えば、2−エチルヘキシル基、n−オクチル
基、3,5,5−トリメチルヘキシル基、n−ノニル
基、n−デシル基、sec−デシル基、sec−ドデシ
ル基、t−オクチル基等が挙げられる。
【0037】以下に本発明に係る有機溶媒の具体例を示
すが本発明はこれらに限定されるものではない。
【0038】
【化8】
【0039】
【化9】
【0040】
【化10】
【0041】
【化11】
【0042】
【化12】
【0043】これらの有機溶媒は、本発明に係るシアン
カプラーに対し、25乃至150重量%の割合で用いら
れる。好ましくはカプラーに対し50乃至100重量%
である。
【0044】本発明に用いられるシアンカプラーと高沸
点有機溶媒の組合せとしては、誘電率6.0以下の高沸
有機溶媒の組合せであればいづれでも使用できるが、好
ましくは一般式〔II〕および〔III〕で示される高
沸有機溶媒の組合せである。
【0045】本発明のハロゲン化銀写真感光材料は、支
持体上に少なくとも1層のハロゲン化銀乳剤層が設けら
れたものであれば何れであっても良く、ハロゲン化銀乳
剤層および非感光性層の層数および層順に特に制限はな
い。代表的具体例としてはカラーのポジもしくはネガフ
ィルム、カラー印画紙、カラースライド、あるいは色素
画像を用いた白黒感光材料などが挙げられるが、特にカ
ラー印画紙用として適切である。通常は、前記ハロゲン
化銀乳剤層および非感光性層の大部分が親水性バインダ
ーを含有する親水性コロイド層となっている。この親水
性バインダーとしては、ゼラチン、あるいはアシル化ゼ
ラチン、グアニジル化ゼラチン、カルバミル化ゼラチ
ン、シアノエタノール化ゼラチン、エステル化ゼラチン
等のゼラチン誘導体が好ましく用いられる。
【0046】式〔I〕で表わされる本発明に係るシアン
カプラー(以下、本発明に係るシアンカプラーという)
および誘電率が6.0以下である高沸点有機溶媒(以
下、本発明に係る高沸点有機溶媒という)は、通常のシ
アン色素形成カプラーにおいて用いられる方法が同様に
適用でき、本発明に係るシアンカプラーを本発明に係る
高沸点有機溶媒を用いて分散して含有するハロゲン化銀
乳剤層を支持体上に被覆してハロゲン化銀写真感光材料
を形成する。
【0047】このハロゲン化銀写真感光材料は単色用ハ
ロゲン化銀写真感光材料であっても多色用ハロゲン化銀
写真感光材料であっても良い。多色用ハロゲン化銀写真
感光材料の場合、本発明に係るシアンカプラーは、通常
赤感光性ハロゲン化銀乳剤層に含有させるが、非増感乳
剤または赤色以外のスペクトルの三原色領域に感光性を
有する乳剤層中に含有させても良い。本発明における色
素画像を形成せしめる各構成単位は、スペクトルの或る
一定領域に対して感光性を有する単乳剤層または多層乳
剤層である。
【0048】本発明に係るシアンカプラーを乳剤に含有
させるには、従来公知の方法に従えば良い。例えば、本
発明に係る高沸点有機溶媒と、酢酸メチル、酢酸エチ
ル、酢酸プロピル、酢酸ブチル、プロピオン酸ブチル、
シクロヘキサノール、シクロヘキサン、テトラヒドロフ
ラン、メチルアルコール、アセトニトリル、ジメチルホ
ルムアミド、ジオキサン、メチルエチルケトン、メチル
イソブチルケトン、ジエチレングリコールモノアセテー
ト、アセチルアセトン、ニトロメタン、四塩化炭素、ク
ロロホルム等で代表される低沸点有機溶媒とのそれぞれ
単独の溶媒に、または必要に応じてそれらの溶媒の混合
液に本発明に係るシアンカプラーを溶解した後、界面活
性剤を含有するゼラチン水溶液と混合し、次いで撹拌
機、ホモジナイザー、コロイドミル、フロージエットミ
キサー、超音波分散装置等の分散手段を用いて乳化分散
した後、ハロゲン化銀乳剤に加えて本発明に使用するハ
ロゲン化銀乳剤を調製することができるが、分散後また
は分散と同時に低沸点有機溶媒を除去する工程を入れて
も良い。
【0049】本発明において、本発明に係る高沸点有機
溶媒と低沸点有機溶媒の比率は、1:0.1乃至1:5
0、更には1:1乃至1:20であることが好ましい。
【0050】本発明において用いることのできる界面活
性剤としては、例えばアルキルベンゼンスルホン酸塩、
アルキルナフタレンスルホン酸塩、アルキルスルホン酸
塩、アルキル硫酸エステル類、アルキルリン酸エステル
類、スルホコハク酸エステル類、およびスルホアルキル
ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテルなどのよ
うなアニオン系界面活性剤、ステロイド系サポニン、ア
ルキレンオキサイド誘導体およびグリシドール誘導体な
どのようなノニオン系界面活性剤、アミノ酸類、アミノ
アルキルスルホン酸類およびアルキルベタイン類などの
ような両性界面活性剤、および第4級アンモニウム塩類
などのようなカチオン系界面活性剤を用いることができ
る。これらの界面活性剤の具体例は「界面活性剤便覧」
(産業図書、1966年)や「乳化剤・乳化装置研究・
技術データ集」(科学汎論社、1978年)に記載され
ている。
【0051】本発明に係るシアンカプラーおよび高沸点
有機溶媒には、他の疎水性化合物、例えば、ハイドロキ
ノン誘導体、紫外線吸収剤、変褪色防止剤、蛍光増白剤
などを、必要に応じて、同時に添加することができる。
【0052】本発明のハロゲン化銀写真感光材料が多色
要素である場合、上記の画像形成構成単位の層を含めて
写真要素に必要な層は、当業界で知られている様に種々
の順序で配列することができる。典型的な多色用ハロゲ
ン化銀写真感光材料は、シアン色素形成カプラーを有す
る少なくとも1つの赤感光性ハロゲン化銀乳剤層からな
るシアン色素画像形成構成単位(シアン色素形成カプラ
ーの少なくとも1つが式〔I〕で表わされる本発明に係
るシアンカプラーである。)、少なくとも1つのマゼン
タ色素形成カプラーを有する少なくとも1つの緑感光性
ハロゲン化銀乳剤層からなるマゼンタ色素画像形成構成
単位、少なくとも1つの黄色色素形成カプラーを有する
少なくとも1つの青感光性ハロゲン化銀乳剤層からなる
黄色色素画像形成構成単位を支持体に担持させたものか
らなる。
【0053】写真要素は追加の層、例えばフィルター
層、中間層、保護層、ハレーション防止層、下塗り層等
の非感光性層を有することができる。
【0054】本発明に用いられるイエロー色素形成カプ
ラーとしては、下記一般式〔IV〕で表わされる化合物
が好ましい。
【0055】
【化13】 式中、R20はアルキル基(例えば、メチル基、エチル
基、プロピル基、ブチル基等)またはアリール基(例え
ば、フェニル基、P−メトキシフェニル等)を表わし、
21はアリール基を表わし、Yは水素原子または発色
現像反応の過程で脱離する基を表わす。
【0056】さらに本発明に係る色素画像を形成するイ
エローカプラーとして、特に好ましいものは、下記一般
式〔V〕で表わされる化合物が好ましい。
【0057】
【化14】
【0058】式中R22は、ハロゲン原子、アルコキシ
基またはアリーロキシ基を表わし、R23、R24およ
びR25は、それぞれ水素原子、ハロゲン原子、アルキ
ル基、アルケニル基、アルコキシ基、アリール基、アリ
ーロキシ基、カルボニル基、スルフォニル基、カルボキ
シル基、アルコキシカルボニル基、カルバミル基、スル
フォン基、スルファミル基、スルフォンアミド基、アシ
ルアミド基、ウレイド基またはアミノ基を表わし、Yは
前述の一般式〔I〕のXと同義の意味を有する。
【0059】マゼンタ色素画像形成カプラーとしては、
下記一般式〔VI〕で表わされるカプラーを好ましく用
いることができる。
【0060】
【化15】 式中、Arはアリール基を表わし、R26は水素原子、
ハロゲン原子、アルキル基、またはアルコキシ基を表わ
し、R27はアルキル基、アミド基、イミド基、N−ア
ルキルカルバモイル基、N−アルキルスルファモイル
基、アルコキシカルボニル基、アシルオキシ基、スルホ
ンアミド基、またはウレタン基などを示す。Yは一般式
〔V〕におけるものと同一であり、Wは−NH−、−N
HCO−(N原子はピラゾロン核の炭素原子に結合)ま
たは−NHCONH−を表わす。
【0061】前記のイエローカプラー及びマゼンタカプ
ラーを乳剤に含有させるには、前記シアンカプラーに関
して述べた従来公知の方法に従えばよい。
【0062】次に本発明において好ましく用いられるイ
エローおよびマゼンタ色素形成カプラーの具体的代表例
を挙げるが、これらに限定されるものではない。
【0063】
【化16】
【0064】
【化17】
【0065】
【化18】
【0066】
【化19】
【0067】
【化20】
【0068】
【化21】
【1169】
【化22】
【0070】
【化23】
【0071】
【化24】
【0072】
【化25】
【0073】
【化26】
【0074】
【化27】
【0075】
【化28】
【0076】
【化29】
【0077】
【化30】
【0078】
【化31】
【0079】
【化32】
【0080】
【化33】
【0081】
【化34】
【0082】
【化35】
【0083】
【化36】
【0084】これらイエロー色素形成カプラーおよびマ
ゼンタ色素形成カプラーは、ハロゲン化銀乳剤層中に、
ハロゲン化銀1モル当り、0.05〜2モル程度含有さ
れる。
【0085】本発明に係る支持体としては、例えばバラ
イタ紙、ポリエチレン被覆紙、ポリプロピレン合成紙;
反射層を併設しあるいは反射体を併用した透明支持体等
が挙げられる。これらの支持体はそれぞれ本発明のハロ
ゲン化銀写真感光材料の使用目的に合わせて適宜選択さ
れる。
【0086】本発明に用いられるハロゲン化銀乳剤層お
よび非感光性層の塗設には、デイツピング塗布、エアー
ドクター塗布、カーテン塗布、ホツパー塗布など種々の
塗布方法が用いられる。
【0087】本発明に係るハロゲン化銀乳剤に用いられ
るハロゲン化銀としては、臭化銀、塩化銀、沃臭化銀、
塩臭化銀、塩沃臭化銀等の通常のハロゲン化銀乳剤に使
用される任意のものが含まれる。これらのハロゲン化銀
粒子は粗粒のものでも微粒のものでもよく、粒径の分布
は狭くても広くても良い。
【0088】また、これらのハロゲン化銀粒子の結晶
は、正常晶、双晶でもよく、〔100〕面と〔111〕
面の比率は任意のものが使用できる。更に、これらのハ
ロゲン化銀粒子の結晶構造は、内部から外部まで均一な
ものであつても、内部と外部が異質の層状構造をしたも
のであつてもよい。また、これらのハロゲン化銀は潜像
を主として表面に形成する型のものでも、粒子内部に形
成する型のものでもよい。更に、これらのハロゲン化銀
は、中性法、アンモニア法、酸性法の何れで製造された
ものであつても良く、また、同時混合法、順混合法逆混
合法、コンバージヨン法等何れで製造されたハロゲン化
銀粒子も適用できる。
【0089】本発明に係るハロゲン化銀乳剤は、硫黄増
感剤、例えばアリールチオカルバミド、チオ尿素、シス
チン等、また活性あるいは不活性のセレン増感剤そして
還元増感剤、例えば第1スズ塩、ポリアミン等、貴金属
増感剤、例えば金増感剤、具体的にはカリウムオーリチ
オシアネート、カリウムクロロオーレート、2−オーロ
スルホベンズチアゾールメチルクロリド等、あるいは例
えばルテニウム、ロジウム、イリジウム等の水溶性塩の
増感剤、具体的にはアンモニウムクロロパラデート、カ
リウムクロロプラチネートおよびナトリウムクロロパラ
ダイド等の単独であるいは適宜併用で化学的に増感する
ことができる。
【0090】また本発明に係るハロゲン化銀乳剤は、種
々の公知の写真用添加剤を含有させることができる。本
発明に係るハロゲン化銀は赤感性乳剤に必要な感光波長
域に感光性を付与するために、適当な増感色素の選択に
より分光増感がなされる。この分光増感色素としては種
々のものが用いられ、これらは1種あるいは2種以上併
用することができる。
【0091】本発明においては有利に使用される分光増
感色素としては、例えば米国特許第2,270,378
号、同第2,442,710号、同第2,454,62
0号の各明細書に記載されている如きシアニン色素、メ
ロシアニン色素または複合シアニン色素を代表的なもの
として挙げることができる。
【0092】本発明のハロゲン化銀カラー写真感光材料
のハロゲン化銀乳剤層および非感光性層には他の各種写
真用添加剤を含有させることができる。例えばカブリ防
止剤、色汚染防止剤、蛍光増白剤、帯電防止剤、硬膜
剤、可塑剤、湿潤剤および紫外線吸収剤等を適宜用いる
ことができる。
【0093】かくして構成された本発明のハロゲン化銀
カラー写真感光材料は、露光した後発色現像として種々
の写真処理方法が用いられる。本発明に用いられる好ま
しい発色現像液は、芳香族第1級アミン系発色現像主薬
を主成分とするものである。この発色現像主薬の具体例
としては、p−フエニレンジアミン系のものが代表的で
あり、例えばジエチル−p−フエニレンジアミン塩酸
塩、モノメチル−p−フエニレンジアミン塩酸塩、ジメ
チル−p−フエニレンジアミン塩酸塩、2−アミノ−5
−ジエチルアミノトルエン塩酸塩、2−アミノ−5−
(N−エチル−N−ドデシルアミノ)−トルエン、2−
アミノ−5−(N−エチル−N−β−メタンスルホンア
ミドエチル)アミノトルエン硫酸塩、4−(N−エチル
−N−β−メタンスルホンアミドエチルアミノ)アニリ
ン、4−(N−エチル−N−β−ヒドロキシエチルアミ
ノ)アニリン、2−アミノ−5−(N−エチル−β−メ
トキシエチル)アミノトルエン等が挙げられる。これら
の発色現像主薬は単独であるいは2種以上を併用して、
また必要に応じて白黒現像主薬、例えばハイドロキノン
等と併用して用いられる。更に発色現像液は、一般にア
ルカリ剤、例えば水酸化ナトリウム、水酸化アンモニウ
ム、炭酸ナトリウム、亜硫酸ナトリウム等を含み、更に
種々の添加剤例えばハロゲン化アルカリ金属例えば臭化
カリウム、あるいは現像調節剤例えばヒドラジン酸等を
含有しても良い。
【0094】本発明のハロゲン化銀写真感光材料は、親
水性コロイド層中に、前記の発色現像主薬を、発色現像
主薬そのものとして、あるいは、そのプレカーサーとし
て含有していてもよい。発色現像主薬プレカーサは、ア
ルカリ性条件下、発色現像主薬を生成しうる化合物であ
り、芳香族アルデヒド誘導体とのシツフベース型プレカ
ーサー、多価金属イオン錯体プレカーサー、フタル酸イ
ミド誘導体プレカーサー、リン酸アミド誘導体プレカー
サー、シユガーアミン反応物プレカーサー、ウレタン型
プレカーサーが挙げられる。これら芳香族第1級アミン
発色現像主薬のプレカーサーは、例えば米国特許3,3
42,599号、同第2,507,114号、同第2,
695,234号、同第3,719,492号、英国特
許第803,783号明細書、特開昭53−135,6
28号、同54−79,035号の各公報、リサーチ・
デイスクロージヤー誌15,159号、同12,146
号、同13,924号に記載されている。
【0095】これらの芳香族第1級アミン発色現像主薬
又はそのプレカーサーは、現像処埋する際に十分な発色
が得られる量を添加しておく必要がある。この量は感光
材料の種類等によつて大分異なるが、おおむね感光性ハ
ロゲン化銀1モル当り0.1モルから5モルの間、好ま
しくは、0.5モルから3モルの範囲で用いられる。こ
れらの発色現像主薬またはそのプレカーサーは、単独で
または、組合わせて用いることもできる。前記化合物を
写真感光材料中に内蔵するには、水、メタノール、エタ
ノール、アセトン等の適当な溶媒に溶解して加えること
もでき、又、ジブチルフタレート、ジオクチルフタレー
ト、トリクレジルフオスフエート等の高沸点有機溶媒を
用いた乳化分散液として加えることもでき、リサーチ・
デイスクロージヤー誌14850号に記載されているよ
うにラテツクスポリマーに含浸させて添加することもで
きる。
【0096】本発明のハロゲン化銀カラー写真感光材料
には通常、発色現像後に漂白および定着、または漂白定
着、ならびに水洗が行なわれる。漂白剤としては、多く
の化合物が用いられるが、中でも鉄(III),コバル
ト(III)、錫(II)など多価金属化合物、とりわ
け、これらの多価金属カチオンと有機酸の錯塩、例え
ば、エチレンジアミン四酢酸、ニトリロ三酢酸、N−ヒ
ドロキシエチルエチレンジアミン二酢酸のようなアミノ
ポリカルボン酸、マロン酸、酒石酸、リンゴ酸、ジグリ
コール酸、ジチオグリコール酸などの金属錯塩あるいは
フエリシアン酸塩類、重クロム酸塩などが単独または適
当な組合わせで用いられる。
【0097】
【発明の効果】本発明のハロゲン化銀写真感光材料によ
れば含有されるシアンカプラーの分散安定性に優れ、か
つ形成される色素画像が写真特性を損なうことなく、画
像保存性の良好なものとなる。とりわけ、耐光性、耐熱
性、耐湿性がバランス良く改良され、特に光Yステイン
および明褪色性が著しく改良される。
【0098】
【実施例】以下実施例を示して本発明を具体的に説明す
るが、本発明の実施の態様がこれにより限定されるもの
ではない。
【0099】実施例1 表1 に示した層構成の多色写真要素を作成した。
【0100】
【表1】
【0101】表中、塗布量はmg/100cmで表わ
し、DBPはジブチルフタレート、TCPはトリクレジ
ルホスフエイトを表わす。紫外線吸収剤としては下記の
(UV−1)と(UV−2)で示される化合物を重量比
で3:1の併用で用いた。
【0102】ここで層5に用いたシアンカプラー及び高
沸点有機溶媒を表2の如く変化させて試料1〜11を作
成した。
【0103】ここで比較に用いたシアンカプラー1およ
び2の構造を下記に示す。
【0104】
【化37】
【0105】
【化38】
【0106】なお、層5に用いるシアンカプラー分散液
は以下の(a)〜(c)の要領で作成した。 (a) 表2 に示したシアンカプラー(C−1)33
g、2,5−ジ−t−オクチルハイドロキノン0.45
g、および表2 に示した高沸点有機溶媒26.4g、
酢酸エチル60gを混合し、60℃に加熱して溶解す
る。 (b) 写真用ゼラチン40g、純水500mlを室温
で混合し、20分間膨潤させる。次に60℃に加熱し溶
解させた後にアルカノ−ルB(デユポン社製)の5%水
溶液を50ml添加し、均一に攪拌する。 (c) (a)および(b)にて得られた各溶液を混合
し、超音波分散機にて30分間分散し、分散液を得た。
【0107】
【化39】
【0108】かくして得られた11 種の試料に対し
て、赤色光で露光した後、下記の処理を施して、シアン
(C)の分解試料を得た。これらの試料について下記の
色素画像保存性試験を施した。結果を第2表に示した。 (発色現像液組成) 純 水 700ml ベンジルアルコール 15ml ジエチレングリコール 15ml ヒドロキシルアミン硫酸塩 2g N−エチル−N−β−メタンスルホンアミド エチル−3−メチル−4−アミノアニリン硫 酸塩 4.4g 炭酸カリウム 30g 臭化カリウム 0.4g 塩化カリウム 0.5g亜硫酸カリウム 2g 純水加えて1lとする(pH=10.20) (漂白定着液組成) エチレンジアミンテトラ酢酸鉄アンモニウム 61g エチレンジアミンテトラ酢酸2アンモニウム 5g チオ硫酸アンモニウム 125g メタ重亜硫酸ナトリウム 13g 亜硫酸ナトリウム 2.7g 水を合加えて1lとする(pH=7.2) <色素画像保存性試験> 1. 光褪色性 A.キセノン・フエードメータ 1.5×10 lux 150時間 B.蛍光灯褪色試験機 1.6×10 lux 800時間 2.暗褪色性 C.77℃ 加湿なし 14日間 D.70℃,80%RH 14日間
【0109】なお、色素画像保存性は、初濃度(D
=1.0に対する試験后の濃度(D)の百分率(%)で
表わした。光Yステインは、未発色部の青色濃度
(D)の試験前後の差で表わした。
【0110】又、シアン色素画像の変色の程度を示すの
に「P変度」を下記の如く定義した。シアン初濃度(D
)0.50が試験後に褪色し、褪色後の赤色濃度
′、緑色濃度Dの比率(%)で示す。すなわち、 を用いた。
【0111】
【表2】
【0112】表2 より明らかなように、本発明外のシ
アンカプラー1を用いた試料1および2では、本発明の
高沸点有機溶媒を用いても明褪色性光Yステイン、およ
び暗褪色性に対してほとんど効果を示さない。また、本
発明外のシアンカプラー2を用いた試料3および4で
は、暗褪色性が著じるしく改良されるが、明褪色性およ
び光Yステインは著じるしく劣化してしまう。また高沸
点有機溶媒の選択による効果はほとんど得られない。こ
れに対して本発明に係るシアンカプラーを用いた試料
6,8〜11では暗褪色性が改良されると共に明褪色性
および光Yステインも著じるしく改良された。しかしな
がら、本発明外の高沸点有機溶媒を用いた試料5および
7では、明褪色性および光Yステインが良好でない。す
なわち、本発明に係るシアンカプラーと本発明の高沸点
有機溶媒の組み合せによる相乗効果が確認された。な
お、本発明に係る試料6,8〜11では析出等による塗
布異常が見られず分散物安定性が良好であつた。また、
本発明の試料ではセンシトメトリー性能は比較試料1と
同様に良好であつた。
【0113】また、「P変度」で比較すれば本発明に係
る試料のシアン色素の光による変色が特異的に改良され
ていることが明らかである。
【0114】実施例2 表3 に示した層構成の多色写真要素を作成した。
【0115】
【表3】 実施例1と同様にして表4 に示したシアンカプラーと
高沸点有機溶媒を変化することによつて試料を作成しこ
れらの試料の画像保存性を調べた。結果を表4 に示
す。
【0116】
【表4】
【0117】本発明に係る試料15〜18では、明褪
色、明変色性および光Yステインの全てについて本発明
外の試料よりも格段に優れていることが確認された。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 門脇 孝司 神奈川県小田原市堀ノ内28番地 コニカ株 式会社内 (72)発明者 小野寺 薫 神奈川県小田原市堀ノ内28番地 コニカ株 式会社内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持体上に少なくとも1層のハロゲン化
    銀乳剤層が設けられたハロゲン化銀写真感光材料におい
    て、前記ハロゲン化銀乳剤層の少なくとも1層に下記一
    般式[IV]で表わされるイエローカプラーの少なくと
    も1つを含有し、かつハロゲン化銀乳剤層の少なくとも
    一層に誘電率が6.0以下である高沸点有機溶媒の少な
    くとも1つを含有することを特徴とするハロゲン化銀写
    真感光材料。 【化1】 (式中、R20はアルキル基またはアリール基を表わ
    し、R21はアリール基を表わし、Yは水素原子または
    発色現像反応の過程で脱離する基を表わす。)
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