JPH05147484A - 自動車の補機構造 - Google Patents

自動車の補機構造

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JPH05147484A
JPH05147484A JP3312184A JP31218491A JPH05147484A JP H05147484 A JPH05147484 A JP H05147484A JP 3312184 A JP3312184 A JP 3312184A JP 31218491 A JP31218491 A JP 31218491A JP H05147484 A JPH05147484 A JP H05147484A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 衝突時の客室内における補機部材と乗員の膝
との干渉を確実に緩和することを可能とした自動車の補
機構造を得る。 【構成】 車体パネル1の客室2側の壁面における乗員
5の膝6の位置に対して車両幅方向へオフセットする部
位に設けられた補機部材4と、衝突時に上記補機部材4
と上記乗員5の膝6との干渉を緩和する膝干渉緩和手段
とを備えており、該膝干渉緩和手段として上記補機部材
4の乗員5側の先端部に設けられた丸味形状部、衝撃吸
収部材及び上記先端部にて機能するガイド手段のうちの
一以上を有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、客室における自動車の
補機構造に関する。
【0002】
【従来の技術】自動車の客室前壁を構成する車体パネル
の客室側の壁面における助手席側には、空調装置のクー
リングユニットに代表されるような補機部材が設けられ
ることが多い。助手席に座る乗員の前方に設けられる上
記補機部材については、乗員との干渉を緩和するために
乗員の脚部の自由を妨げない位置に設けること及び補機
部材の形状をできるだけ平面的な外形を有するものにす
ること等の対策が重点的に採られてきた。
【0003】しかし、車種によっては客室における所要
機器と乗員座席との配置関係に種々の制約を受けること
もあって、上述したような車体パネルの客室側の壁面に
おける助手席側に設けられる補機部材についても乗員と
の間に充分なスペースをおいて設けることが困難となる
ことも多くなっている。
【0004】さらに、上記補機部材が当該補機部材に求
められる性能を充足させるのに必要な形状・寸法を有す
るときには、助手席の乗員と上記補機部材との間隔が狭
くなる傾向が避けられない。
【0005】したがって、従来の技術におけるものは図
14に示されるように、車体パネル1の客室2側の壁面
の助手席3側に設けられる補機部材4は、自動車の衝突
時の衝撃を受けた車体パネル1が1aのように変形する
ことにより客室2内で4aにて示される位置に後退す
る。同時に衝突時には助手席3に座る乗員5の膝6は6
aにて示される位置に前進し、この前進した膝6aと後
退した補機部材4aとが干渉する懸念が避けられなかっ
た。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上述したような衝突時
における上記助手席に座る乗員の膝とその前方位置の車
体パネルに設けられた上記補機部材との干渉の状態につ
いてみれば、衝突時における上記車体パネルの変形の状
況によっては該車体パネルに設置された補機部材は客室
内で車両前後方向に対して偏向して後退することもあっ
て上記補機部材は助手席に座る乗員の膝と干渉しやすい
という問題点があり、さらに上記補機部材と上記乗員の
膝との間隔が狭いときには両者間の干渉がより生じやす
くなるという問題点があった。
【0007】上記に鑑みて、本発明は、助手席に座る乗
員の前方に設けられた補機部材が、衝突時の車体パネル
の変形により客室内でどのような後退挙動をとっても上
記乗員の膝との間に生ずる干渉を抑制し又は緩和するこ
とができる自動車の補機構造の提供を目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上述したような目的を達
成するため、請求項1の発明は、助手席に座る乗員の膝
の位置と車体パネルの客室側の壁面に設けられる補機部
材の位置とが同じ車両前後方向に位置しないようにし且
つ自動車の衝突時に上記補機部材が客室内における車両
前後方向に対して偏向して後退するときにも上記乗員の
膝と上記補機部材との間に生じやすくなる干渉を緩和す
ることが可能な自動車の補機構造とするものである。
【0009】具体的に、請求項1の発明が講じた解決手
段は、客室前壁を構成するように車両幅方向へ延びる車
体パネルの客室側の壁面における助手席に座る乗員の膝
の位置に対して車両幅方向へオフセットする部位に設け
られた補機部材と、衝突時に該補機部材と上記乗員の膝
との干渉を緩和する膝干渉緩和手段とを備えた構成とす
るものである。
【0010】また、請求項2の発明は、衝突時の車体パ
ネルの変形による上記補機部材の客室内への偏向後退が
あったときに、上記補機部材の先端部が上記乗員の膝に
斜めに当りやすくするものであって、具体的には、請求
項1の構成に、上記膝干渉緩和手段は、上記補機部材に
おける上記乗員側の先端部に該補機部材の壁面に連続し
て形成された丸味形状部であるという構成を付加するも
のである。
【0011】また、請求項3の発明は、衝突時の車体パ
ネルの変形による上記補機部材の客室内での偏向後退が
あったときに、上記補機部材の先端部と上記乗員の膝と
の干渉ショックの緩和を行うものであって、具体的に
は、請求項1の構成に、上記膝干渉緩和手段は、上記補
機部材における上記乗員側の先端部に設けられた衝撃吸
収部材であるという構成を付加するものである。
【0012】また、請求項4の発明は、衝突時の車体パ
ネルの変形による上記補機部材の客室内での後退におけ
る車両前後方向に対する偏向をなくしようとするもので
あって、具体的には、請求項1の構成に、上記膝干渉緩
和手段は、衝突時に上記補機部材を車両前後方向へスト
レートに後退させるガイド手段であるという構成を付加
するものである。
【0013】
【作用】請求項1の発明の構成により、車体パネルの客
室側の壁面における助手席側乗員の膝の位置に対して車
両幅方向へオフセットして設けられた補機部材と、衝突
時に上記補機部材と上記乗員の膝との干渉を緩和する膝
干渉緩和手段とを備えるため、上記補機部材と上記乗員
の膝との各位置は同じ車両前後方向に位置しないことと
膝干渉緩和手段が配設されていることとにより、後退す
る上記補機部材と前進する上記乗員の膝との衝突時の干
渉力は分散され、又は抑制されることにより両者間の干
渉は大幅に緩和される。
【0014】請求項2の発明の構成により、上記膝干渉
緩和手段は、上記補機部材の乗員側の先端部に設けられ
た丸味形状部とされるため、衝突時の客室内における上
記補機部材の偏向後退があったときに後退する上記補機
部材と前進する上記乗員の膝とは互に斜めに当り合い分
力による干渉となる。
【0015】請求項3の発明の構成により、上記膝干渉
緩和手段は、上記補機部材の乗員側の先端部に設けられ
た衝撃吸収部材とされるため、衝突時の客室内における
上記補機部材の偏向後退があったときに上記補機部材の
上記乗員の膝に対する衝撃力は緩和される。
【0016】請求項4の発明の構成により、上記膝干渉
緩和手段は、衝突時に上記補機部材を車両前後方向にス
トレートに後退させるガイド手段であるため、衝突時に
上記補機部材は車両前後方向に対して偏向することなく
後退する。
【0017】
【実施例】次に本発明の実施例を図面に基づき説明す
る。
【0018】図1に示されるように、本発明における自
動車の補機を構成する補機部材4は、図上左右にて示さ
れる車両幅方向に延びて客室2の前壁となる車体パネル
1の客室2側の壁面に設けられるに際し、その設置部位
が上記車体パネル1に対面して助手席3に座る乗員5の
膝6の位置に対し車両幅方向へオフセットした部位とな
っている。
【0019】補機部材4の乗員5の膝6に対するオフセ
ットの関係は、図1に示されるものでは補機部材4が乗
員5の両膝6及び6の内側に位置を占めるものとなって
いるが、同じく乗員5の両膝のうちのいずれかの方の膝
6の外側に位置を占めるものであってもよい。
【0020】上述したような、自動車の衝突時における
車体パネルの変形についてみれば、斜方向の衝突時はも
とより正面衝突時でも上記車体パネルは一様に客室側に
後退せず屈曲を伴った変形状態となって後退することが
知られている。
【0021】すなわち、図2に示されるように、FR車
では衝突時に自動車に加わる力Pはフロントバンパ7に
付加され、次いでラジエータ及び電装関係機材用プーリ
等を介して車両前後方向中心線沿いに配設されたエンジ
ン8及びトランスミッション9に伝達されることにより
車体パネル1の車両幅方向の中央部に集中的に伝達され
ることが多い。その結果、上記車体パネル1は車両幅方
向中央部が車両前後方向の後方へ突出するような形状で
客室2側へ屈曲変形1aすることが多い。
【0022】また、図3に示されるように、FF車では
衝突時に自動車に加わる力Pはフロントバンパ7に付加
され、フロントバンパ7の取付けられるフロントサイド
メンバFに衝撃荷重を伝達し、該衝撃荷重が車体パネル
1に対しても作用する。その結果、上記車体パネル1と
上記サイドメンバFとの接合部FGが車両前後方向の後
方へ後退するような形状で客室2側へ屈曲変形1bする
ことが多い。尚、8はエンジン、9はトランスミッショ
ン、10はカウルサイドパネルである。
【0023】自動車が衝突時に受ける力Pにより上記車
体パネル1が上記1a又は1bのように客室2側へ屈曲
変形したときは、例えば図4に示されるように客室2内
の乗員5の膝6にオフセットした部位における上記車体
パネル1に設けられた補機部材4は車両前後方向に対し
て偏向しつつ後退することになり、同時に客室2内の乗
員5の膝6は慣性により車両前後方向に前進する。
【0024】したがって、後退する補機部材4aの乗員
5側の先端部と前進する膝6aとは干渉するに至るが、
このときの干渉を緩和するため図4に示される実施例で
は上記補機部材4の乗員5側の先端部に本発明における
膝干渉緩和手段としての丸味形状部11が設けられてい
る。このため、衝突時に偏向後退した補機部材4aにお
ける丸味形状部11と前進する乗員5の膝6aとは互に
斜めに当り合うことが容易となるものである。
【0025】膝干渉緩和手段としての丸味形状部11
は、図4に例示される実施例のものでは補機部材4の車
両幅方向左右の壁面を乗員側の先端部において彎曲させ
ることにより丸味形状部11を形成したものとなってい
るが、他の実施例として図5に平面図として示されるよ
うに、車体パネル1の客室側の壁面に設けられる補機部
材4の乗員側の壁面部分に乗員側に曲面を有する丸味形
状体11aを付設して得られる丸味形状部11とするこ
ともできる。
【0026】図6に平面図として示される実施例のもの
は、車体パネル1の客室側の壁面に設けられる補機部材
4の乗員側の先端部に膝干渉緩和手段としての衝撃吸収
部材12が設けられているものである。図6に例示され
る実施例のものは、上記補機部材4の壁面と該壁面によ
り包納される補機コア4bとの間に内挿された状態にて
上記補機部材4の乗員側の先端部に上記衝撃吸収部材1
2が形成されている。同じく膝干渉緩和手段としての衝
撃吸収部材12が設けられるものの実施例として図7に
平面図として示されるように、車体パネル1の客室側の
壁面に設けられる補機部材4の乗員側の壁面部分に衝撃
吸収部材12が付設されたものとすることもできる。
【0027】尚、膝干渉緩和手段として補機部材4にお
ける乗員側の先端部に設けられた衝撃吸収部材12が用
いられる各実施例においては、図6及び図7に平面図と
して例示される実施例のもののように乗員側の先端部が
丸味を有するものとされるときには、図4及び図5に平
面図として例示されるような膝干渉緩和手段として丸味
形状部11が用いられる実施例における膝干渉緩和機能
をも併せ有することが可能で至便なものである。
【0028】上述したように、自動車が衝突時に受ける
力Pにより、客室2内の乗員5の膝6は慣性により車両
前後方向に前進しようとし、車体パネル1の客室2側の
壁面に設けられた補機部材4は予め乗員5の膝6にオフ
セットした部位に設けられていても上記車体パネル1の
屈曲変形により車両前後方向に対して偏向して後退する
のであれば、上記前進する乗員5の膝6と偏向して後退
する補機部材4とは干渉を生ずる状況とならざるを得な
いので、生ずる干渉を緩和するための膝干渉緩和手段の
今一つの実施例が図8〜10に示されている。
【0029】これらの実施例のものにおける膝干渉緩和
手段は、車体パネル1が屈曲変形するにも拘らず、上記
車体パネル1に設けられた補機部材4を客室2内にて車
両前後方向にストレートに後退させ得るガイド手段13
とされたものである。
【0030】このような膝干渉緩和手段としてのガイド
手段13は、車両幅方向に延びると共にカウルサイドパ
ネル10又はフロントピラ基部等に固着された車両幅方
向強度メンバに固定され且つ補機部材4の左右の側壁面
のうちの少なくとも一方に対し上記補機部材4を車両前
後方向にストレートに後退可能とするガイド位置に設け
られたガイド片13aにより構成されるものである。
【0031】図8に例示される膝干渉緩和手段としての
ガイド手段13は、上記車両幅方向強度メンバであるカ
ウルボックスメンバ14に固定されたガイド片13aと
なされており、上記カウルボックスメンバ14に固定さ
れる位置は上記ガイド片13aの腹板部が補機部材4の
側壁面に接触し得る部位が好ましい。
【0032】この実施例における膝干渉緩和手段として
のガイド手段13によれば、衝突時にフロントバンパ
(図示省略)から自動車に入る力Pにより車体パネル1
が1aにて示されるように屈曲変形することにより上記
車体パネル1の客室2側の壁面に設けられた補機部材4
が偏向して後退しようとするときには、剛性に富む上記
カウルボックスメンバ14に固定されたガイド片13a
のガイド機能により補機部材4の偏向は抑止されつつ上
記補機部材4は車両前後方向にストレートに後退し、車
両前後方向に沿って移動して4cの位置を占めることが
できる。
【0033】一方、衝突時の慣性により乗員5の膝6は
前進し6aにて示される位置を占めることになるが、上
記ガイド手段13のガイド機能に基いて車両前後方向に
ストレートに後退した補機部材4は、予め上記乗員5の
膝6と車両幅方向へオフセットする部位にあったため、
補機部材4cと乗員5の膝6aとは同じ車両前後方向に
位置することがなくて図8に示される状態のように両者
間の干渉は抑制され膝干渉は緩和されるのである。尚、
15はステアリング支持メンバであり、16はステアリ
ング支持メンバ15に配設されたニープロテクタであ
る。
【0034】膝干渉緩和手段としてガイド手段13が用
いられるときの他の実施例が図9に示されている。この
実施例におけるガイド手段13は、上記車両幅方向強度
メンバのうちの一つであるステアリング支持メンバ15
に固定されたガイド片13aとなされており、上記ステ
アリング支持メンバ15に固定される位置は図8に例示
される実施例と同様に上記ガイド片13aの腹板部がガ
イドしようとする補機部材4の側壁面に接する位置とさ
れている。
【0035】この図9に示される実施例のものも、衝突
時に自動車へ付加される力Pにより車体パネル1が屈曲
変形し、補機部材4が偏向して後退しようとするときに
は、剛性に富む上記ステアリング支持メンバ15に固定
されたガイド片13aのガイド機能により補機部材4の
偏向は抑止されて車両前後方向にストレートに後退し4
cにて示される位置を占める。
【0036】又、乗員5の膝6は前進して6aにて示さ
れる位置を占めるが、上記補機部材4と乗員5の膝6と
は予め互に車両幅方向にオフセットする位置関係に設定
されているため、車両前後方向にストレートとなるよう
にガイドされて後退した補機部材4cと前進した乗員5
の膝6aとは同じ車両前後方向に位置しないため両者間
の干渉は抑制され膝干渉は緩和される。
【0037】膝干渉緩和手段としてのガイド手段13
は、図10に例示されるように車両幅方向強度メンバで
ある例えばステアリング支持メンバ15に固定され且つ
補機部材4の左右両側面各々と接触する二個のガイド片
13aを有するものが好ましく使用され、このようなガ
イド手段13は衝突時の補機部材4の車両前後方向から
の偏向を抑止し車両前後方向にストレートに後退させる
ガイド機能が優れている。中でも図10に示されるガイ
ド手段13は、特に補機部材4における内部の硬い補機
コア4bに近くガイド片13aが位置することが可能な
ように補機部材4の壁面に凹部を設けその凹部内にガイ
ド片13aが位置するようになされている。 このよう
なガイド手段13は、衝突時に上記補機部材4が客室内
にて偏向後退しようとするときに、上記補機コア4bよ
りも脆弱な、例えば合成樹脂材又は金属薄板等よりなる
補機部材4の周壁部は車両幅方向強度メンバに固定され
たガイド片13a各々により強圧を受けて排除されると
共に、補機部材4はその内部の硬い補機コア4bが上記
ガイド片13aによって直接ガイドされることになるた
め、補機部材4が車両前後方向に後退するときの車両幅
方向の偏差が最少となるストレートな後退となし得る。
【0038】膝干渉緩和手段として上述したようなガイ
ド手段13を用いる実施例では、上記図10に例示され
るように補機部材4の車両幅方向の両側面に対して位置
する2個のガイド片13aを有するものの他に、衝突時
に上記補機部材4が後退するに際し車両前後方向に対し
て偏向する側となる上記補機部材4との接触可能位置
に、1個のガイド片13aを設けたものとしても補機部
材4を車両前後方向にストレートに後退させるガイド機
能を奏することができる。
【0039】尚、衝突時に補機部材4が後退するときに
車両前後方向に対して偏向する側、換言すればガイド手
段13を構成するガイド片13aが一方だけ設けられる
側は、右運転台のFR車及び左運転台のFF車では上記
補機部材4の車両幅方向の左側に、又左運転台のFR車
及び右運転台のFF車では上記補機部材4の車両幅方向
の右側に設けることを基準に選択すればよい。
【0040】また、自動車は低ボンネット高とする要望
等により車両幅方向強度メンバであるステアリング支持
メンバ15の取付位置が低くなる傾向があり、上述した
ような衝突時の補機部材4の車両前後方向への後退時に
上記補機部材4の上部と上記ステアリング支持メンバ1
5とが接触する懸念がある。したがって、補機部材4と
ステアリング支持メンバ15とが接触する部域には、接
触によるステアリング支持メンバ15の屈曲等の支障を
回避するための接触支障回避手段を設けることが望まし
い。図中17として示される上記接触支障回避手段とし
ては、図11に示されるようにステアリング支持メンバ
15に設けられるガイドブラケットよりなるもの、図1
2に示されるように補機部材4の乗員側の先端部の上部
に設けられるガイドカバーよりなるもの及び図13に示
されるように補機部材4の乗員側の先端部の上部に設け
られるガイドカム面よりなるもの等のうちから適宜選択
することができる。
【0041】上記各実施例における補機部材4は客室2
内に突出した状態にて設けられたものであるが、常時は
客室2内に突出しておらず衝突時に突出するような補機
部材4であっても同様に膝干渉緩和手段と共働する補機
構造となし得ることはいうまでもない。
【0042】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1の発明に
係る自動車の補機構造によると、助手席側乗員の膝の位
置に対して車両幅方向へオフセットして設けられた補機
部材と、衝突時に上記補機部材と上記乗員の膝との干渉
を緩和する膝干渉緩和手段とを備えるため、衝突時に上
記補機部材が車両前後方向に対して偏向して後退すると
きに、上記補機部材と上記乗員の膝との各位置は同じ車
両前後方向に位置することがないことと膝干渉緩和手段
が配設されていることとにより、後退する上記補機部材
と前進する上記乗員の膝との衝突時の干渉力は分散さ
れ、又は抑制されることにより両者間の干渉は大幅に緩
和されるので、衝突時に補機部材と助手席に座る乗員の
膝との間に生じやすくなる膝干渉を確実に緩和すること
ができる。
【0043】また、請求項2の発明によると、膝干渉緩
和手段は、補機部材の乗員側の先端部に設けられた丸味
形状部とされるため、衝突時の上記補機部材の偏向後退
があったときに補機部材と乗員の膝とは互に斜めに当り
合い分力による干渉となるので、乗員の膝への伝達干渉
力は大幅に軽減される。
【0044】また、請求項3の発明によると、膝干渉緩
和手段は、補機部材の乗員側の先端部に設けられた衝撃
吸収部材とされるため、衝突時の上記補機部材の偏向後
退があったときに補機部材の乗員の膝に対する衝撃力は
緩和されるので、乗員の膝が受ける衝撃力は弱められ
る。
【0045】また、請求項4の発明によると、膝干渉緩
和手段は、衝突時に補機部材を車両前後方向にストレー
トに後退させるガイド手段であるため、衝突時に補機部
材が偏向することなく後退するので、補機部材と乗員の
膝との各位置が同じ車両前後方向に位置することがない
状態が維持されることになり上記補機部材と上記乗員の
膝との干渉を防止することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例を説明する平面図である。
【図2】衝突時の車体パネルの変形状態を説明する平面
図である。
【図3】衝突時の車体パネルの変形状態を説明する平面
図である。
【図4】本発明の一実施例における乗員の膝と補機部材
及び膝干渉緩和手段との関係を説明する平面図である。
【図5】本発明における膝干渉緩和手段の一例を示す平
面図である。
【図6】本発明における膝干渉緩和手段の一例を示す平
面図である。
【図7】本発明における膝干渉緩和手段の一例を示す平
面図である。
【図8】本発明における膝干渉緩和手段の他の例を示す
要部断面側面図である。
【図9】本発明における膝干渉緩和手段の他の例を示す
要部断面側面図である。
【図10】本発明の他の実施例における補機部材と膝干
渉緩和手段との係合状態を示す要部斜視図である。
【図11】本発明における接触支障回避手段の一例を示
す要部側面図である。
【図12】本発明における接触支障回避手段の一例を示
す要部側面図である。
【図13】本発明における接触支障回避手段の一例を示
す要部側面図である。
【図14】従来例における補機部材と乗員の膝との干渉
を説明する側面図である。
【符号の説明】
1 車体パネル 2 客室 3 助手席 4 補機部材 5 乗員 6 膝 11 丸味形状部 12 衝撃吸収部材 13 ガイド手段 13a ガイド片 14 カウルボックスメンバ 15 ステアリング支持メンバ 17 接触支障回避手段

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 客室前壁を構成するように車両幅方向へ
    延びる車体パネルの客室側の壁面における助手席に座る
    乗員の膝の位置に対して車両幅方向へオフセットする部
    位に設けられた補機部材と、衝突時に該補機部材と上記
    乗員の膝との干渉を緩和する膝干渉緩和手段とを備えた
    ことを特徴とする自動車の補機構造。
  2. 【請求項2】 上記膝干渉緩和手段は、上記補機部材に
    おける上記乗員側の先端部に該補機部材の壁面に連続し
    て形成された丸味形状部であることを特徴とする請求項
    1に記載の自動車の補機構造。
  3. 【請求項3】 上記膝干渉緩和手段は、上記補機部材に
    おける上記乗員側の先端部に設けられた衝撃吸収部材で
    あることを特徴とする請求項1に記載の自動車の補機構
    造。
  4. 【請求項4】 上記膝干渉緩和手段は、衝突時に上記補
    機部材を車両前後方向へストレートに後退させるガイド
    手段であることを特徴とする請求項1に記載の自動車の
    補機構造。
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