JPH05140584A - 多価不飽和脂肪酸配合油脂の臭気抑制方法 - Google Patents

多価不飽和脂肪酸配合油脂の臭気抑制方法

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JPH05140584A
JPH05140584A JP3328288A JP32828891A JPH05140584A JP H05140584 A JPH05140584 A JP H05140584A JP 3328288 A JP3328288 A JP 3328288A JP 32828891 A JP32828891 A JP 32828891A JP H05140584 A JPH05140584 A JP H05140584A
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雅治 島谷
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陽一 山部
Noribumi Sato
則文 佐藤
Yuji Murakami
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【構成】 炭素数18以上で二重結合3個以上を有する
多価不飽和脂肪酸をその脂肪酸組成中に含む油脂にL−
アスコルビン酸エステル(特にパルミチン酸エステル)
を100〜2000ppm含有させることよりなる多価
不飽和脂肪酸をその脂肪酸組成中に含む油脂の臭気抑制
方法。 【効果】 魚油等が含む油脂の臭気(戻り臭)を長期間
抑制するとともに、油脂の酸化をも防止する。また、こ
のエステル100〜200ppmとトコロフェロール2
0〜2000ppm及び/又はレシチン0.01〜2%
を含有させると臭気抑制効果がいちじるしく増強され
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、魚油、月見草等の多価
不飽和脂肪酸配合油脂の臭気、特に戻り臭を抑制する方
法に関する。本発明の多価不飽和脂肪酸配合油脂は、臭
気がほとんどないので機能性食品、医薬品あるいは飼料
等の原材料として使用できる。
【0002】
【従来技術とその背景】α−リノレン酸(以下、ALA
という)、γ−リノレン酸(以下、GLAという)、ジ
ホモ−γ−リノレン酸(以下、DGLAという)、アラ
キドン酸(以下、ARAという)、エイコサペンタエン
酸(以下、EPAという)、ドコサヘキサエン酸(以
下、DHAという)等の炭素数18以上で二重結合3個
以上を有する多価不飽和脂肪酸(以下、PUFAとい
う)は、生体内ではそれ自体であるいはプロスタグラン
ジン類の形で血圧調節、ホルモン分泌調節、コレステロ
ール濃度調節等の生理活性を有している。また、197
0年代初頭ダイエルベングが、魚やアザラシを主食とす
るエスキモー人に心筋梗塞などの血栓性疾患が少ないと
いう疫学的報告をして以来、魚油中のPUFA、特にE
PAとDHAの生理活性およびその機能性に関する研究
が盛んに行われてきている。
【0003】近年、このように有用な機能を持つPUF
Aあるいはこれを脂肪酸組成中に含む魚油、エゴマ油、
シソ油、月見草油、大豆油等の油脂(以下、PUFA含
有油脂という)を機能性食品、医薬品あるいは飼料とし
て利用する試みがなされてきている。しかしながら、こ
れらPUFA含有油脂は酸化しやすいという欠点があ
り、また保存中にこれら油脂特有の戻り臭が発生するな
どの問題から、有効に利用されているとは言えない。
【0004】これら油脂の酸化を防止する方法として
は、これまでに各種の抗酸化剤、酸化防止剤、抗酸化相
乗剤等を組み合わせて添加する方法が示されている(例
えば、特公昭56−16196号公報、特開昭54−8
3910号公報、特開昭61−289835号公報、特
開昭63−256699号公報、特開平2−4899号
公報)。
【0005】一方、工場で製造されて日の浅い油脂を、
空気にさらして放置しておくと、数日のうちにいやな臭
いと味に変ることがある。これを一般に“戻り臭”とい
っているが、この戻り臭については、これまで油脂の酸
敗との関連が強いと言われてきた。しかし、油脂の酸敗
の程度を示すPOV値と戻り臭との間には明確な相関関
係はなく、戻り臭の成分及びその発生機構が複雑である
ことから、戻り臭の抑制方法についてはマスキング剤が
用いられている程度で、有効な方法は得られていない。
特に、現在実用化されている抗酸化剤では風味の“もど
り”までおさえることはできないといわれている〔昭和
55年11月20日株式会社幸書房発行原田一郎著「油
脂化学の知識」第114頁参照〕。現在、マスキング剤
としては、ハーブやタイムなどの香辛料、柚子やレモン
などの柑橘類、茶葉抽出物などが利用されているが、そ
の効果は一時的なもので、臭気(戻り臭)を抑制するこ
とはできない。また、酸化防止効果を付与したマスキン
グ剤としてレシチン等のリン脂質を用いる方法(特開平
3−130042号公報)が示されているが、レシチン
はそれ自体特有の臭いを有しており、添加量によっては
レシチン臭を呈することとなることから、臭気抑制に対
してはあまり効果的とはいえない。このような理由によ
り、これらマスキング剤を使用するに際しては、マスキ
ング剤が持つ独特の香り(臭い)の問題から、利用する
食品が限定されることとなる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、このように
従来抑制することが困難であった戻り臭の生成を簡単な
手段によって抑制する方法を提供することを課題とす
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、ALA、GL
A、DGLA、ARA、EPA、DHA等の炭素数18
以上で二重結合3個以上を有する多価不飽和脂肪酸をそ
の脂肪酸組成中に含む油脂に、L−アスコルビン酸エス
テルを100〜2000ppm含有させることを特徴と
する多価不飽和脂肪酸配合油脂の臭気抑制方法である。
【0008】またL−アスコルビン酸エステルの脂肪酸
エステルがステアリン酸またはパルミチン酸であって、
更にこれらのL−アスコルビン酸エステルを含む多価不
飽和脂肪酸配合油脂に、トコフェロールを20〜200
0ppm及び/またはレシチンを0.01〜2%含有さ
せることで、多価不飽和脂肪酸配合油脂の臭気(戻り
臭)を抑制する方法である。
【0009】本発明で対象となる多価不飽和脂肪酸配合
油脂としては、魚油、エゴマ油、シソ油、月見草油、大
豆油、アマニ油及び糸状菌、藻類、原生動物、海洋性細
菌等の産生した油、及び/またはこれらの油脂に分別及
びエステル交換の1種または2種を施した加工油脂を少
なくとも1種以上配合し、これら油脂の他にパーム油、
ヤシ油、菜種油、米油、ヒマワリ油、サフラワー油、ト
ウモロコシ油、牛脂、乳脂、豚脂、カカオ脂等の天然油
脂、及び/またはこれら天然油脂に水素添加、分別及び
エステル交換の1種または2種以上を施した加工油脂を
1種以上配合してなる調製油脂である。
【0010】本発明に用いるL−アスコルビン酸エステ
ルとしては、L−アスコルビン酸ステアリン酸エステル
(以下、ASという)及びL−アスコルビン酸パルミチ
ン酸エステル(以下APという)が挙げられる。
【0011】その添加方法は、そのままPUFA含有油
脂または調製油脂に添加するか、エタノールに溶解して
添加してもよい。PUFA含有油脂または調製油脂への
添加量は、油脂に対して100〜2000ppmの範囲
が好ましい。この量が100ppm以下では、臭気(戻
り臭)抑制効果が不足し、また2000ppm以上では
添加量の割合に比較して顕著な効果がないためコスト的
に不経済である。
【0012】更に本発明に用いるトコフェロール(以
下、TLという)はα、β、γ、δの各トコフェロール
またはこれらの混合物である合成トコフェロール、天然
濃縮トコフェロール及びこれらを適当な油脂で希釈した
ものでもよく、食品添加用として市販されているものを
用いることができる。PUFA含有油脂または調製油脂
への添加量は、油脂に対して20〜2000ppmの範
囲が好ましい。この量が20ppm以下では、酸化防止
効果及び臭気(戻り臭)抑制相乗効果が不足し、また2
000ppm以上ではコスト的に不経済である。
【0013】更にまた本発明に用いるレシチン(LC)
は、ホスファチジルコリン、ホスファチジルエタノール
アミン、ホスファチジルイノシトール、ホスファチジル
セリン等が含む大豆レシチン、卵黄レシチン等、各種リ
ン脂質混合物として乳化剤用に市販されているものを使
用することができる。PUFA含有油脂または調製油脂
への添加量は、油脂に対して0.01〜2%の範囲が好
ましい。この量が0.01%以下では、酸化防止効果及
び臭気(戻り臭)抑制相乗効果が不足し、また2%以上
ではレシチン臭を呈するので好ましくない。
【0014】上記したように本発明では、L−アスコル
ビン酸エステルを主な有効成分として、多価不飽和脂肪
酸配合油脂の臭気(戻り臭)抑制方法であるが、本発明
者らの研究によると上記の各種の併用の中でもL−アス
コルビン酸パルミチン酸エステルとトコフェロールの併
用が最も臭気抑制効果が認められた。
【0015】
【発明の効果】本発明は、L−アスコルビン酸エステル
を有効成分として多価不飽和脂肪酸配合油脂に対して添
加することにより、魚油等が含む油脂の臭気(戻り臭)
を長期間抑制するとともに、油脂の酸化をも防止する効
果がある。
【0016】以下、実施例及び比較例により本発明を説
明する。
【実施例1】脱臭後の精製カツオ油(DHA25%,E
PA6%)、月見草油(GLA9%)、大豆油(ALA
6%)を配合してなる調製油脂(表2)に、AP(日本
ロシュ(株)製)、TL(エーザイ(株)製)、LC
(日清製油(株)製)を表3に示す割合で加え均一に混
合し調製油脂を得た。各調製油脂100gをビーカーに
とり60℃のオーブン状態で保存し、10名のパネラー
による臭気の官能検査により評価した。評価は、表1に
示すように5段階評価とし、10名の平均値で示した。
また、酸化の程度については、POVを測定した。(表
4、図1)APを添加した調製油脂の臭気は良好であ
り、TLの併用により顕著な戻り臭(魚臭)抑制効果が
認められた。
【0017】
【表1】 臭気の5段階評価基準 ─────────────────────── 評価点 評 価 基 準 ─────────────────────── 5 臭いの良好なもの 4 わずかに変敗臭を呈するもの 3 明らかに変敗臭を呈するもの 2 強い変敗臭を呈するもの 1 刺激臭のある変敗臭を呈するもの ───────────────────────
【0018】
【表2】 調製油脂配合割合 ────────────────── 油 脂 配合割合(%) ──────── ───────── 精製カツオ油 5.0 月見草油 1.5 大豆油 33.5 パーム油 60.0 ──────────────────
【0019】
【表3】 AP、TL、LCの添加割合 ─────────────────────────── 調 製 油 脂 ─────────────────── A-1 A-2 A-3 A-4 A-5 A-6 ─────────────────────────── AP ppm 0 0 500 500 500 500 TL ppm 500 0 0 500 0 500 LC % 0 0.1 0 0 0.1 0.1 ───────────────────────────
【0020】
【表4】 臭気及びPOVの評価結果 ─────────────────────────────── 保 存 期 間(日) 0 5 10 15 20 25 30 ─────────────────────────────── A-1 臭 気 5.0 3.8 2.1 1.2 1.0 1.0 1.0 POV 0.4 1.2 5.0 11.6 20.5 35.3 63.3 ─────────────────────────────── A-2 臭 気 4.8 2.3 1.4 1.0 1.0 1.0 1.0 POV 0.6 1.5 8.2 21.8 46.3 80.2 ── ─────────────────────────────── A-3 臭 気 5.0 4.7 4.5 4.3 4.1 4.0 3.8 POV 0 0 0 0.2 1.0 2.5 5.2 ─────────────────────────────── A-4 臭 気 5.0 5.0 4.9 4.9 4.8 4.7 4.6 POV 0 0 0 0 0.2 0.5 1.0 ─────────────────────────────── A-5 臭 気 4.8 4.5 4.3 4.2 4.0 3.7 3.5 POV 0 0 0 0.4 1.5 3.2 6.3 ─────────────────────────────── A-6 臭 気 4.9 4.9 4.8 4.7 4.6 4.6 4.5 POV 0 0 0 0 0.2 0.5 0.9 ───────────────────────────────
【0021】
【実施例2】脱臭後の精製マグロ眼窩油(DHA30
%,EPA6%)、月見草油(GLA9%)、エゴマ油
(ALA55%)を配合してなる調製油脂(表5)に、
AP(日本ロシュ(株)製)、TL(エーザイ(株)
製)を表6に示す割合で加え均一に混合し調製油脂を得
た。各調製油脂100gをビーカーにとり60℃のオー
ブン状態で保存し、10名のパネラーによる臭気の官能
検査により評価した。評価は、表1に示すように5段階
評価とし、10名の平均値で示した。また、酸化の程度
については、POVを測定した。(表7、図2) APを100ppm以上添加した調製油脂の臭気は良好
であり、500ppm以上の添加で戻り臭(魚臭)の抑
制効果が顕著に認められた。
【0022】
【表5】 調製油脂配合割合 ─────────────────── 油 脂 配合割合(%) ────────── ─────── マグロ眼窩油 4.0 月見草油 1.0 エゴマ油 10.0 トウモロコシ油 85.0 ──────────────────
【0023】
【表6】 AP、TLの添加割合 ─────────────────────────── 調 製 油 脂 ─────────────────── B-1 B-2 B-3 B-4 B-5 B-6 ─────── ─────────────────── AP ppm 50 100 200 500 1000 2000 TL ppm 300 300 300 300 300 300 ───────────────────────────
【0024】
【表7】 臭気及びPOVの評価結果 ─────────────────────────────── 保 存 期 間(日) 0 5 10 15 20 25 30 ─────────────────────────────── B-1 臭 気 4.8 4.2 4.1 3.9 3.5 3.2 2.9 POV 0.1 0.3 1.1 4.0 11.2 22.5 35.6 ─────────────────────────────── B-2 臭 気 4.9 4.8 4.6 4.5 4.0 3.9 3.5 POV 0 0 0.2 0.6 2.1 4.7 9.8 ─────────────────────────────── B-3 臭 気 5.0 4.8 4.6 4.6 4.3 4.0 3.8 POV 0 0 0.1 0.3 0.7 1.8 3.7 ─────────────────────────────── B-4 臭 気 5.0 4.9 4.9 4.8 4.7 4.6 4.5 POV 0 0 0 0 0.2 0.5 1.2 ─────────────────────────────── B-5 臭 気 5.0 5.0 4.9 4.9 4.9 4.8 4.8 POV 0 0 0 0 0 0.1 0.3 ─────────────────────────────── B-6 臭 気 5.0 5.0 5.0 4.9 4.9 4.9 4.9 POV 0 0 0 0 0 0 0.1 ───────────────────────────────
【0025】
【実施例3】脱臭後の精製イワシ油(DHA12%,E
PA9%)、月見草油(GLA9%)、菜種油(ALA
9%)を配合してなる調製油脂(表8)に、AP(日本
ロシュ(株)製)、TL(エーザイ(株)製)、LC
(ツルーレシチン(株)製)を表9に示す割合で加え均
一に混合し調製油脂を得た。各調製油脂100gをビー
カーにとり60℃のオーブン状態で保存し、10名のパ
ネラーによる臭気の官能検査により評価した。評価は、
表1に示すように5段階評価とし、10名の平均値で示
した。また、酸化の程度についてはPOVを測定した。
(表10、図3) TL、LCを添加した調製油脂の臭気は良好であり、特
にTLの添加量により戻り臭(魚臭)の抑制効果が顕著
に改善された。
【0026】
【表8】 調製油脂配合割合 ─────────────────── 油 脂 配合割合(%) ───────── ───────── 精製イワシ油 8.0 月見草油 2.0 菜種油 25.0 ヤシ油 65.0 ───────────────────
【0027】
【表9】 AP、TL、LCの添加割合 ─────────────────────────── 調 製 油 脂 ─────────────────── C-1 C-2 C-3 C-4 C-5 C-6 ─────────────────────────── AP ppm 250 250 250 250 250 250 TL ppm 50 100 500 100 100 100 LC % 0.02 0.02 0.02 0.01 0.1 1.0 ───────────────────────────
【0028】
【表10】 臭気及びPOVの評価結果 ─────────────────────────────── 保 存 期 間(日) 0 5 10 15 20 25 30 ─────────────────────────────── C-1 臭 気 4.9 4.8 4.7 4.3 4.0 3.8 3.5 POV 0 0 0.3 1.5 3.1 6.7 11.4 ─────────────────────────────── C-2 臭 気 4.9 4.8 4.7 4.5 4.3 4.1 3.9 POV 0 0 0.2 1.1 2.7 4.6 7.9 ─────────────────────────────── C-3 臭 気 4.9 4.9 4.8 4.7 4.5 4.4 4.2 POV 0 0 0 0.1 0.8 1.9 4.0 ─────────────────────────────── C-4 臭 気 5.0 4.9 4.6 4.3 4.1 3.9 3.6 POV 0 0 0.2 1.0 2.7 4.5 7.8 ─────────────────────────────── C-5 臭 気 4.9 4.8 4.6 4.3 4.0 3.8 3.6 POV 0 0 0.1 0.8 2.2 4.0 6.8 ─────────────────────────────── C-6 臭 気 4.8 4.8 4.6 4.3 4.0 3.8 3.5 POV 0 0 0.1 0.4 1.8 3.0 5.2 ───────────────────────────────
【0029】
【実施例4】脱臭後の精製藻油(DHA33%,EPA
0%)、大豆油(ALA9%)を配合してなる調製油脂
(表11)に、AP、AS(日本ロシュ(株)製)、T
L(エーザイ(株)製)を表12に示す割合で加え均一
に混合し調製油脂を得た。各調製油脂100gをビーカ
ーにとり60℃のオーブン状態で保存し、10名のパネ
ラーによる臭気の官能検査により評価した。評価は、表
1に示すように5段階評価とし、10名の平均値で示し
た。また、酸化の程度については、POVを測定した。
(表13、図4) AP及びASを添加した調製油脂の臭気は良好であり、
特にASに比べAPに戻り臭(魚臭)の抑制効果が認め
られた。
【0030】
【表11】 調製油脂配合割合 ───────────────── 油 脂 配合割合(%) ──────── ──────── 精製藻油 7.0 豚 脂 13.0 大豆油 30.0 ヤシ油 50.0 ─────────────────
【0031】
【表12】 AP、AS、TLの添加割合 ─────────────────────────── 調 製 油 脂 ─────────────────── D-1 D-2 D-3 D-4 D-5 D-6 ─────── ─────────────────── AP ppm 100 500 1000 0 0 0 AS ppm 0 0 0 100 500 1000 TL ppm 500 500 500 500 500 500 ───────────────────────────
【0032】
【表13】 臭気及びPOVの評価結果 ─────────────────────────────── 保 存 期 間(日) 0 5 10 15 20 25 30 ─────────────────────────────── D-1 臭 気 5.0 4.9 4.8 4.7 4.5 4.3 4.0 POV 0 0 0.1 0.5 1.4 3.2 6.1 ─────────────────────────────── D-2 臭 気 5.0 5.0 4.9 4.9 4.8 4.7 4.6 POV 0 0 0 0 0.2 0.5 1.0 ─────────────────────────────── D-3 臭 気 5.0 5.0 5.0 5.0 4.9 4.9 4.9 POV 0 0 0 0 0 0.1 0.2 ─────────────────────────────── D-4 臭 気 4.9 4.8 4.6 4.4 4.2 3.9 3.7 POV 0 0 0.2 0.7 1.7 3.6 7.0 ─────────────────────────────── D-5 臭 気 4.9 4.9 4.8 4.6 4.5 4.3 4.1 POV 0 0 0 0.1 0.4 0.9 1.8 ─────────────────────────────── D-6 臭 気 5.0 4.9 4.9 4.8 4.7 4.5 4.5 POV 0 0 0 0 0 0.2 0.4 ───────────────────────────────
【0033】
【実施例5】精製カツオ油5.0%、月見草油1.5
%、大豆油33.5%及びパーム油60.0%を混合し
て調製油とし、これにAP500ppm及びTL500
ppmを添加した。この油脂を栄養組成物の原料油とし
て用いた。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1の方法による調製油脂の臭気及び過酸
化物価の経日変化をそれぞれ示す。
【図2】実施例2の方法による調製油脂の臭気及び過酸
化物価の経日変化をそれぞれ示す。
【図3】実施例3の方法による調製油脂の臭気及び過酸
化物価の経日変化をそれぞれ示す。
【図4】実施例4の方法による調製油脂の臭気及び過酸
化物価の経日変化をそれぞれ示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 村上 雄二 埼玉県所沢市西狭山ケ丘1丁目3110−28

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 炭素数18以上で二重結合3個以上を有
    する多価不飽和脂肪酸をその脂肪酸組成中に含む油脂
    に、L−アスコルビン酸エステルを100〜2000p
    pm含有させることを特徴とする多価不飽和脂肪酸配合
    油脂の臭気抑制方法。
  2. 【請求項2】 請求項(1)記載のL−アスコルビン酸
    エステルがL−アスコルビン酸ステアリン酸エステルま
    たはL−アスコルビン酸パルミチン酸エステルである多
    価不飽和脂肪酸配合油脂の臭気抑制方法。
  3. 【請求項3】 請求項(1)または(2)記載のL−ア
    スコルビン酸エステル含有多価不飽和脂肪酸配合油脂
    に、レシチンを0.01〜2%含有させることを特徴と
    する多価不飽和脂肪酸配合油脂の臭気抑制方法。
  4. 【請求項4】 請求項(1)または(2)記載のL−ア
    スコルビン酸エステル含有多価不飽和脂肪酸配合油脂
    に、トコフェロールを20〜2000ppm含有させる
    ことを特徴とする多価不飽和脂肪酸配合油脂の臭気抑制
    方法。
  5. 【請求項5】 請求項(4)記載のL−アスコルビン酸
    エステル及びトコフェロール含有多価不飽和脂肪酸配合
    油脂に、レシチンを0.01〜2%含有させることを特
    徴とする多価不飽和脂肪酸配合油脂の臭気抑制方法。
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