JPH05139900A - 酸化亜鉛結晶及びその製造方法 - Google Patents

酸化亜鉛結晶及びその製造方法

Info

Publication number
JPH05139900A
JPH05139900A JP3327134A JP32713491A JPH05139900A JP H05139900 A JPH05139900 A JP H05139900A JP 3327134 A JP3327134 A JP 3327134A JP 32713491 A JP32713491 A JP 32713491A JP H05139900 A JPH05139900 A JP H05139900A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
zinc
zinc oxide
tin
oxygen
powder
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP3327134A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2697431B2 (ja
Inventor
Motoi Kitano
基 北野
Sachiko Maeda
幸子 前田
Takeshi Hamabe
猛 浜辺
Takashige Sato
隆重 佐藤
Mitsumasa Oku
光正 奥
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Matsushita Electric Industrial Co Ltd filed Critical Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority to JP3327134A priority Critical patent/JP2697431B2/ja
Priority to CA002082689A priority patent/CA2082689C/en
Priority to US07/974,434 priority patent/US5279809A/en
Priority to EP92119448A priority patent/EP0542291B1/en
Priority to DE69201431T priority patent/DE69201431T2/de
Publication of JPH05139900A publication Critical patent/JPH05139900A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2697431B2 publication Critical patent/JP2697431B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C30CRYSTAL GROWTH
    • C30BSINGLE-CRYSTAL GROWTH; UNIDIRECTIONAL SOLIDIFICATION OF EUTECTIC MATERIAL OR UNIDIRECTIONAL DEMIXING OF EUTECTOID MATERIAL; REFINING BY ZONE-MELTING OF MATERIAL; PRODUCTION OF A HOMOGENEOUS POLYCRYSTALLINE MATERIAL WITH DEFINED STRUCTURE; SINGLE CRYSTALS OR HOMOGENEOUS POLYCRYSTALLINE MATERIAL WITH DEFINED STRUCTURE; AFTER-TREATMENT OF SINGLE CRYSTALS OR A HOMOGENEOUS POLYCRYSTALLINE MATERIAL WITH DEFINED STRUCTURE; APPARATUS THEREFOR
    • C30B25/00Single-crystal growth by chemical reaction of reactive gases, e.g. chemical vapour-deposition growth
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C30CRYSTAL GROWTH
    • C30BSINGLE-CRYSTAL GROWTH; UNIDIRECTIONAL SOLIDIFICATION OF EUTECTIC MATERIAL OR UNIDIRECTIONAL DEMIXING OF EUTECTOID MATERIAL; REFINING BY ZONE-MELTING OF MATERIAL; PRODUCTION OF A HOMOGENEOUS POLYCRYSTALLINE MATERIAL WITH DEFINED STRUCTURE; SINGLE CRYSTALS OR HOMOGENEOUS POLYCRYSTALLINE MATERIAL WITH DEFINED STRUCTURE; AFTER-TREATMENT OF SINGLE CRYSTALS OR A HOMOGENEOUS POLYCRYSTALLINE MATERIAL WITH DEFINED STRUCTURE; APPARATUS THEREFOR
    • C30B25/00Single-crystal growth by chemical reaction of reactive gases, e.g. chemical vapour-deposition growth
    • C30B25/005Growth of whiskers or needles
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C30CRYSTAL GROWTH
    • C30BSINGLE-CRYSTAL GROWTH; UNIDIRECTIONAL SOLIDIFICATION OF EUTECTIC MATERIAL OR UNIDIRECTIONAL DEMIXING OF EUTECTOID MATERIAL; REFINING BY ZONE-MELTING OF MATERIAL; PRODUCTION OF A HOMOGENEOUS POLYCRYSTALLINE MATERIAL WITH DEFINED STRUCTURE; SINGLE CRYSTALS OR HOMOGENEOUS POLYCRYSTALLINE MATERIAL WITH DEFINED STRUCTURE; AFTER-TREATMENT OF SINGLE CRYSTALS OR A HOMOGENEOUS POLYCRYSTALLINE MATERIAL WITH DEFINED STRUCTURE; APPARATUS THEREFOR
    • C30B29/00Single crystals or homogeneous polycrystalline material with defined structure characterised by the material or by their shape
    • C30B29/10Inorganic compounds or compositions
    • C30B29/16Oxides
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C30CRYSTAL GROWTH
    • C30BSINGLE-CRYSTAL GROWTH; UNIDIRECTIONAL SOLIDIFICATION OF EUTECTIC MATERIAL OR UNIDIRECTIONAL DEMIXING OF EUTECTOID MATERIAL; REFINING BY ZONE-MELTING OF MATERIAL; PRODUCTION OF A HOMOGENEOUS POLYCRYSTALLINE MATERIAL WITH DEFINED STRUCTURE; SINGLE CRYSTALS OR HOMOGENEOUS POLYCRYSTALLINE MATERIAL WITH DEFINED STRUCTURE; AFTER-TREATMENT OF SINGLE CRYSTALS OR A HOMOGENEOUS POLYCRYSTALLINE MATERIAL WITH DEFINED STRUCTURE; APPARATUS THEREFOR
    • C30B29/00Single crystals or homogeneous polycrystalline material with defined structure characterised by the material or by their shape
    • C30B29/60Single crystals or homogeneous polycrystalline material with defined structure characterised by the material or by their shape characterised by shape
    • C30B29/62Whiskers or needles

Abstract

(57)【要約】 【目的】 八面体核の全面に針状体を有する新規な酸化
亜鉛結晶及びその製造方法を提供する。 【構成】 一つおきの各面が亜鉛面、他の各面が酸素面
である八面体核の各面上に針状体が成長した新規な酸化
亜鉛結晶であって、酸素面上に成長した針状体は3本に
平行に分岐し、かつ酸素面上の針状体が亜鉛面上のそれ
らより短い幾何学的形状をもつ。この新規な結晶は酸化
皮膜を有する亜鉛粉体に亜鉛−錫合金粉体または錫粉体
を錫濃度40重量%未満で混合し、酸化雰囲気中820
℃乃至1100℃の温度で加熱することにより均質的に
得ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【産業上の利用分野】本発明は新規な形状の酸化亜鉛結
晶及びその製造方法に係わり、本発明品は工業用、民生
用素材として利用できる。
【従来の技術】気相的な製法による酸化亜鉛結晶には粒
状、針状、板状、テトラポッド状等の幾何学的形状のも
のが得られる。なかでも、テトラポッド状の結晶の製造
時に制御性の低い方法や条件の下では、上記テトラポッ
ド状以外の形状のものが混成したり、テトラポッドより
針状体の数が多く、これらが一ヶ所で連結された形状の
結晶が混成されることがある。然るにこの複雑な形状の
結晶体群では、針状体の数は全くまちまちで均質性が見
られなく、針状体間の角度も一定ではない。また、結晶
生成、成長のメカニズムに板状結晶が関与し、これがそ
のまま付着した形状で生成したりする場合も多い。
【発明が解決しようとする課題】前述のように針状体
(以下足と記す)が一ヶ所で連結された形状の結晶で足
が無差別に4本以上成長する副産物的な結晶例があった
りするが、それらの形状的再現性が皆無で、且つ同一バ
ッチ内でも同一形状のものが捜し難い複雑な形状の混合
体である。また、従来、テトラポッドからの足数増加の
機構として、テトラポッドの足間に双晶的に発現、成長
した薄い板状晶のエッヂから新規な足がさらに双晶的に
成長してくるものが提案されているが、このような双晶
機構のみでは、その発現箇所、発現頻度等を制御し難
く、生成結晶の足数、それらの間の角度、板状晶の数、
成長度合等を考慮しても均質な形状の結晶を得るのは極
めて困難である。本発明者は上記のような一定形状を持
たない複雑な結晶をX線回折、電子線回折、エッチング
処理等の手法で種々研究、解析した結果、成長メカニズ
ムの要因数が多く、それらの要因の錯綜により種々のデ
ィスローケイション等の欠陥も多く発現して、これらが
含まれている結果であることを確認した。上記の複雑な
形状の酸化亜鉛結晶は、気相法での酸化亜鉛、とくにテ
トラポッド型酸化亜鉛結晶を得るいくつかの方法におい
ては、比較的酸素濃度の高い雰囲気で金属亜鉛を燃焼、
酸化させた時にテトラポッド型結晶と混成してくる。こ
のため、本発明の一定構造を持った全く新規な酸化亜鉛
の結晶を得るには、従来の製法とは異なる別種の成長メ
カニズムを含む新規な育成方法を確立し適用する必要が
ある。これに対して、幾何学的形状が一定しており、テ
トラポッド型結晶(足数4本)以上の足数を有する均質
な結晶はいまだ公表されたり、製造されたりはしていな
い。本発明の目的は上記の諸問題を解決して、4本以上
の足を有する新規な形状、構造の酸化亜鉛結晶とその新
規な育成方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明の酸化亜鉛結晶は、表面上に酸化皮膜を有
する亜鉛粉体に亜鉛−錫合金粉体または錫粉体を混合し
て加熱、酸化させながら成長させることを特徴とする。
具体的には、原料混合粉体中の錫濃度が40重量%未
満、望ましくは30重量%未満であり、反応炉内温度を
820℃乃至1100℃、望ましくは860℃乃至10
00℃に保持して、原料混合粉体を投入後、空気または
酸素ガスを炉内に流入させて酸化させる。原料の亜鉛粉
末の表面酸化は機械的すりつぶし後の純水浸漬法や、溶
湯化した亜鉛金属を空気中にスプレー状に噴霧する製粉
方法で達成できる。つぎにこの亜鉛粉末と亜鉛−錫合金
粉体や錫粉体を前述のように混合して皿状の容器に広げ
て入れ、網製のルツボ状容器に皿ごと設置した後、これ
を設定された条件下の炉に投入し、反応させる。適正な
空気或は酸素の流入量、反応時間等は炉内容積、原料混
合粉体の量、設定温度等により大きく左右される。また
酸素の流入量は、大略空気からの換算値に匹敵する量と
する。
【作用】以上のような種々の要素、条件を備えた本発明
の結晶育成、製造方法から得られる結晶の特徴は、一つ
おきの面がそれぞれ亜鉛面、酸素面である八面体核を有
し、各々の面上に足状に針状体が成長している幾何学的
形態のものである。詳細には、亜鉛面に成長した針状体
の足は1本であるのに対し、酸素面上に成長した足は、
それぞれ3本に分岐される。しかしながら、この3本の
足は同一の酸素面から成長したものであることから、大
きくは角度を変えずほぼ平行に成長するため、分岐の状
態が外観上明確でなく、1乃至3本に見える場合も含ま
れる。また、酸素面に成長した足は亜鉛面に成長した足
より長さが短いという特徴をも有している。さらにもう
一つの特徴は酸素面、亜鉛面を問わず各足がそれらの面
に直角に伸びた形状をもっているため、それらの足間の
角度も大きく変動しなくて、かつて見られなかった形状
で、かつ均質な酸化亜鉛結晶が得られる。次に、上記手
段による、各過程での作用について述べる。まず、本発
明の酸化亜鉛結晶を得るための原料組成物のうち錫成分
を除去した系では、本発明の製造条件下で、足の長さ1
0乃至300μmの大型で、均質なテトラポッド型酸化
亜鉛結晶が得られる。この時、同時にゼオライト等を共
存させておけば、この均質性がさらに向上する。このよ
うにして得られたテトラポッドは中心部に八面体核を有
し、その一つおきの面が亜鉛面、酸素面に配置されてい
る。テトラポッドの足はこの亜鉛面上に成長しており、
酸素面から足が全く成長しないことは、この八面体の核
粒子や足の成長途上のもの、さらに足成長が完成したも
の等の粒子の硝酸によるエッチング結果等から確認され
る。しかし、上記原料として錫を含む本発明の原料組成
物を用いて、他の本発明に用いる要件を満足させると、
先に述べた新規な幾何学的形状を有する酸化亜鉛結晶が
生成する。この結晶の特徴は、各酸素面上ごとに3本の
足が成長した形状となり、かつ亜鉛面上には上記錫を除
去した系でのテトロポッドと同様の形状で同寸法の足が
成長した粒子形を示す。この特異な形状の酸化亜鉛結晶
についての電子線回折法やX線マイクロアナライザー法
による解析によれば、酸素面上の足の先端に微量の錫金
属が検出でき、他の部分からは錫が検出できず全てが酸
化亜鉛の結晶であることから、限定的表現ではないが、
液状合金層が結晶成長に大きく寄与するVLS(気体−
液体−固体)メカニズムの作用と考えられる。すなわ
ち、原料粉末混合体中の錫と亜鉛が本発明の条件下で液
状合金となり、成長しつつあるテトラポッドの八面体核
の酸素面上に選択的に液滴として付着する。そして、本
発明の条件下の反応雰囲気中では亜鉛蒸気が亜鉛粒子の
表面酸化皮膜を拡散して蒸発してくるが、上記液滴はこ
の蒸気を気−液界面から選択的に吸収する能力があり、
吸収された成分は成長している足の先端、即ち、固−液
界面上に移動して酸化亜鉛となり、足の成長に組み込ま
れて行く。そして、この液状合金滴は足の成長、伸長に
応じて足の先端へ先端へと繰り上っていく。また、原料
粉体組成物中の錫が錫金属粉の場合は、反応初期に上記
の合金滴が蒸発してくる亜鉛とで形成され、以後、同様
なメカニズムで作用する。なお、足の成長速度はこの液
体合金層によって加速されるが、亜鉛面からの足成長は
時間的に早く成長を開始し、かつ亜鉛面が酸素面に比し
極めて高極性であることから成長速度が大で、最終的に
は亜鉛面の足寸法が大となる。また、酸素面からの足の
成長において生ずる3本足への分岐現象は、八面体核を
構成する各面は三角形であり、この三角形面の各頂点部
と面中央部で亜鉛蒸気との結合活性度が異なるいわゆる
ベルグ効果に基づき発生する。次に、VLSメカニズム
では、安定な錫−亜鉛の液体合金層の形成が重要な要因
であり、且つ、気相反応的な、制御された亜鉛蒸気の系
内への蒸発が必須である。後者の蒸発制御の点では、本
発明の条件下で、原料亜鉛粒子の酸化皮膜が安定に保持
され、皮膜内部からの亜鉛の蒸発速度を膜拡散機構的に
制御するし、前者の合金形成では錫成分の存在割合が影
響する。結果的には、錫濃度が40重量%を越えると、
錫合金量が多くなり過ぎ、成長中の結晶のいたるところ
に付着して、形状の複雑で均質性悪化の要因となる。し
かし、この錫の重量%値は、本発明の原料粉末の組成、
錫の存在形態、量等や炉内温度、供給空気量、酸素量等
により異なるため、これらの諸条件を総括的に考慮して
設定しなければならない。なお、酸素ガスは空気に比し
て低流速でも酸化能が大きいために、足の断面が大きな
結晶が得られ、空気の場合は足の細長い結晶が得られ
る。炉内温度についても上記諸要因に影響されるが、8
20℃より低い温度では、先述の亜鉛蒸気の発生速度が
小さくなりすぎ、錫との液状合金層が形成されにくい。
また1100℃より高い温度では、亜鉛蒸気の発生速度
が大きすぎ、かつ合金層が不安定となる。このため、8
20℃から1100℃の温度範囲の外ではVLSメカニ
ズムが効率よく進行せず、本発明の新規な形状の酸化亜
鉛結晶を得ることができない。
【実施例】本発明の新規な幾何学的形状を有する酸化亜
鉛結晶及びそれを形成させるための本発明の製造方法に
ついて、以下実施例、比較例により具体的に示す。 (実施例1)亜鉛金属線の溶射により得られた金属粉に
脱イオン水を注ぎ、乳鉢で20分間擂潰し、15時間浸
積後100℃で乾燥した。この酸化皮膜を増強させた亜
鉛粉末に、重量比1:1の錫亜鉛合金粉を加えて原料組
成物とした。組成物中の錫成分は16重量%とした。こ
の原料組成物160グラムをステンレス製の皿に、層厚
みが1cm以下となるように広げて入れ、これをさらに角
形ルツボ形状のステンレス金網容器に入れて、炉内温度
を940℃に保持した内容積28リットルのボックス炉
に投入し、3リットル/分の空気流中で30分間加熱、
酸化させた。その後、炉から試料を取り出し室温まで冷
却した。本発明の新規な形状の酸化亜鉛結晶は主にルツ
ボ内の中間部分層に高濃度で生成し、ルツボの下層部は
亜鉛、錫単独、または複合した極めて複雑な形状の結晶
が、上層部分はテトラポッドの亜鉛面の足は十分に伸び
ているものの酸素面上にはブッシュ状の結晶成長の痕跡
しか見られない形状のものがそれぞれ認められた。これ
らのうち、本発明品は総量で35重量%であり、亜鉛面
上の長い足の寸法は70μmで、酸素面上のより短い足
の寸法は25μmであった。これら亜鉛面上及び酸素面
上の足はともに、電子線回折の結果、酸化亜鉛の単結晶
であることが確認できた。また、極く希薄な塩酸による
エッチング、電子線回折を併用して解析した結果、酸素
面からの足の先端から微量の錫が検出できた。結晶の別
の部位では、酸化亜鉛のみしか検出できなかった。ま
た、八面体核の稜が明確に見られるほど中心核の成長も
良好で、これにバランスして足が成長しているため、足
間の角度も正確に保持されていた。さらに、酸素面から
の足はほぼ全部が縦に3本に割れ、その3本が平行に成
長していた。 (実施例2)実施例1と同じ炉を用いて、同じ原料組成
系を用いた。ただし原料中の錫濃度を25重量%とし
て、炉内温度を950℃に設定した。原料組成物量は2
00グラムとし、酸素ガスを1リットル/分で流入させ
て、45分間加熱反応させた。生成した結晶のうち本発
明の結晶は上記実施例1と同様のルツボの部分に存在し
ているが、上方の限界線は実施例1より表面近くにあ
り、本発明品は総量で44重量%であった。また、亜鉛
面上からの長い足群は平均寸法110μmで、酸素面上
からの短い足群の平均寸法は30μmであり、足間角度
の正確度も実施例1に匹敵していた。さらに、酸素面上
の足の割れは3本がほとんどであったが、外観上、僅か
に1乃至2本のものも見られた。何れの足も単結晶性を
示し、酸素面からの足先端には錫が検出できた。 (実施例3)実施例1と同じ炉を用いた。原料組成は実
施例1と同じ亜鉛粉体に錫粉体を加え、錫成分を10重
量%とした。炉内温度は910℃に保持して、原料組成
粉量は130グラムとした。空気を3.5リットル/分
で流し、40分間反応させた。他は実施例1と同様に条
件設定、操作を行なった。生成した本発明の結晶は実施
例1,2のように集中存在していて、総量は27重量%
であった。また、長い足群、短い足群の平均寸法はそれ
ぞれ50μm、15μmで単結晶であり、酸素面上の足
の割れは実施例2と類似していた。角度も同傾向であっ
た。 (実施例4)耐熱セラミックの炉芯管を有する管状炉を
用いた。有効炉内容積は1リットル、炉内温度は920
℃とし、原料組成粉のうち亜鉛粉体は実施例1の製法の
もので、脱イオン水による後処理を省いて用いた。ただ
し、薄い酸化皮膜が存在する事は確認できた。また錫系
粉は実施例1の50重量%のものを使用し、混合粉中の
錫濃度を13重量%とした。アルミナのボートにこの粉
体混合体を5グラム入れて炉芯管の中央に配置し、30
分間反応させた。なお、反応開始と同時に0.5リット
ル/分の空気を流した。生成した本発明の結晶の存在部
位、その他実施例1とあまり変化がなく、総量で21重
量%であった。また、長い足群、短い足群の平均寸法は
それぞれ50μm、10μmであり、足の割れの状況は
実施例2に類似していた。 (比較例1)実施例1のボックス炉を用いた。酸化皮膜
のない亜鉛粉体と錫粉体からなる原料混合組成物で錫濃
度50重量%のものを150グラム用いた。操作はすべ
て実施例1に従った。炉内温度は800℃に保持し、空
気量、反応時間も同一とした。生成物は複雑な多結晶の
みで、本発明の新規な形状のものは皆無であった。 (比較例2)実施例4の管状炉を用いた。比較例1と同
じ原料で実施例4と同様に操作した。ただし、炉内温度
は比較例1と同様に設定して、空気量、反応時間は実施
例4に合わせた。結果は比較例1と同様に本発明品は全
く成長していなかった。 (比較例3)実施例1の炉を用い、原料も同一とした、
炉内温度を1120℃に設定して、空気を2リットル/
分で流入させ、45分間反応させた。結果は本発明の新
規な形状の結晶を見いだすことができず、代わりに酸化
錫系の結晶成分が表面に付着した結晶や複雑に分岐した
り、互いに不規則に付着し合った形状のものばかりであ
った。
【発明の効果】以上の説明からも明らかなように、本発
明の新規な形状を有する酸化亜鉛結晶は原料粉末に40
重量%未満の錫金属粉末を添加し、酸化雰囲気中820
℃以上1100℃以下の温度で成長させる本発明の製造
方法で得ることができる。このため、本発明品は新規な
形状効果を発揮できる工業的な単結晶素材として、単
独、または他のマトリックスとの複合体として応用で
き、産業界における効果は極めて大きい。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は本発明の新規な幾何学的形状を有する
酸化亜鉛結晶の電子顕微鏡写真 (b)は図1(a)を拡大して詳細を明確化した酸化亜
鉛結晶の電子顕微鏡写真 (c)は図1(b)より酸素面上の足がより成長した本
発明の新規な酸化亜鉛結晶の電子顕微鏡写真
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 佐藤 隆重 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 奥 光正 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一つおきの面がそれぞれ亜鉛面、酸素面で
    ある八面体核を有し、各々の面上に針状体が成長した幾
    何学的形状を有することを特徴とする酸化亜鉛結晶。
  2. 【請求項2】酸素面上に成長した針状体が3本に分かれ
    た幾何学的形状を有することを特徴とする請求項1記載
    の酸化亜鉛結晶。
  3. 【請求項3】酸素面上に成長した針状体が亜鉛面上に成
    長した針状体より短い幾何学的形状を有することを特徴
    とする請求項1または2記載の酸化亜鉛結晶。
  4. 【請求項4】酸化皮膜を有する亜鉛粉体に亜鉛−錫合金
    粉体または錫粉体を混合して加熱、酸化させることを特
    徴とする酸化亜鉛結晶の製造方法。
  5. 【請求項5】混合粉体中の錫濃度が40重量%未満であ
    ることを特徴とする請求項4記載の酸化亜鉛結晶の製造
    方法。
  6. 【請求項6】反応炉内温度を820℃乃至1100℃に
    保持して、原料混合粉体を投入後、空気または酸素ガス
    を流入させて酸化させることを特徴とする請求項4また
    は5記載の酸化亜鉛結晶の製造方法。
JP3327134A 1991-11-14 1991-11-14 酸化亜鉛結晶及びその製造方法 Expired - Lifetime JP2697431B2 (ja)

Priority Applications (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3327134A JP2697431B2 (ja) 1991-11-14 1991-11-14 酸化亜鉛結晶及びその製造方法
CA002082689A CA2082689C (en) 1991-11-14 1992-11-12 Zinc oxide crystal and method of producing same
US07/974,434 US5279809A (en) 1991-11-14 1992-11-12 Zinc oxide crystal and method of producing same
EP92119448A EP0542291B1 (en) 1991-11-14 1992-11-13 Zinc oxide crystal and method of producing same
DE69201431T DE69201431T2 (de) 1991-11-14 1992-11-13 Zinkoxidkristall und Verfahren zu seiner Herstellung.

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3327134A JP2697431B2 (ja) 1991-11-14 1991-11-14 酸化亜鉛結晶及びその製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH05139900A true JPH05139900A (ja) 1993-06-08
JP2697431B2 JP2697431B2 (ja) 1998-01-14

Family

ID=18195697

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP3327134A Expired - Lifetime JP2697431B2 (ja) 1991-11-14 1991-11-14 酸化亜鉛結晶及びその製造方法

Country Status (5)

Country Link
US (1) US5279809A (ja)
EP (1) EP0542291B1 (ja)
JP (1) JP2697431B2 (ja)
CA (1) CA2082689C (ja)
DE (1) DE69201431T2 (ja)

Families Citing this family (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH07316546A (ja) * 1994-05-23 1995-12-05 Matsushita Electric Ind Co Ltd 撥水表面構造及びその形成方法
US6649824B1 (en) * 1999-09-22 2003-11-18 Canon Kabushiki Kaisha Photoelectric conversion device and method of production thereof
JP3715911B2 (ja) 2000-09-21 2005-11-16 キヤノン株式会社 酸化物針状結晶の製造方法、酸化物針状結晶および光電変換装置
JP2002356400A (ja) * 2001-03-22 2002-12-13 Canon Inc 酸化亜鉛の針状構造体の製造方法及びそれを用いた電池、光電変換装置
WO2006129650A1 (ja) * 2005-05-31 2006-12-07 Kyocera Corporation 針状結晶の配列体を含む複合体およびその製造方法、ならびに光電変換素子、発光素子およびキャパシタ
CA2560030C (en) * 2005-11-24 2013-11-12 Sulzer Metco Ag A thermal spraying material, a thermally sprayed coating, a thermal spraying method an also a thermally coated workpiece
CN113511668B (zh) * 2021-05-25 2023-11-21 扬州工业职业技术学院 一种空心六方体状Zn-Mg氧化物及其在协同双氧水降解罗丹明B中的应用

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR920009567B1 (ko) * 1987-12-29 1992-10-19 마쯔시다덴기산교 가부시기가이샤 산화아연위스커 및 그 제조방법
EP0407601B1 (en) * 1988-12-16 1995-10-25 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. Production method of zinc oxide whisker

Also Published As

Publication number Publication date
EP0542291B1 (en) 1995-02-15
CA2082689C (en) 1998-06-09
DE69201431D1 (de) 1995-03-23
CA2082689A1 (en) 1993-05-15
EP0542291A1 (en) 1993-05-19
DE69201431T2 (de) 1995-08-10
JP2697431B2 (ja) 1998-01-14
US5279809A (en) 1994-01-18

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CA1320625C (en) Zinc oxide whiskers having a novel crystalline form and method for making the same
US3406228A (en) Method of producing extremely finely-divided oxides
Takahashi et al. Single crystal growth of titanium carbide by chemical vapor deposition
JPH05139900A (ja) 酸化亜鉛結晶及びその製造方法
KR930007857B1 (ko) 산화아연위스커의 제조방법
JP2001527500A (ja) ランガサイト・ウェファーおよびその製造方法
JPH04500061A (ja) ペロブスキー構造支持体上のエピタキシャルBa―Y―Cu―O超伝導体フィルム
JP2563544B2 (ja) 酸化亜鉛ウイスカーの製造法
Poniatowski et al. Dispersion hardened gold: A new material of improved strength at high temperatures
JPS63239104A (ja) β相含有窒化ケイ素微粉末の製造方法
JP2605847B2 (ja) 酸化亜鉛ウイスカーの製造法
JPS59152285A (ja) 単結晶の製造法
JP2584032B2 (ja) 酸化亜鉛ウィスカーの製造法
JPS5891027A (ja) 炭化ケイ素粉末の製造方法
WO1985000392A1 (en) Chrysoberyl single crystal showing iridescent effect and process for its preparation
JPH0533082A (ja) 酸化物分散型強化白金の製造方法
JP2764318B2 (ja) 針状粒子を有する炭化チタニウムの製造方法
JPH0672712A (ja) 希土類元素を含む酸化物超電導材料およびその製造方法
JP2794245B2 (ja) Bi系酸化物超電導体単結晶の製造方法
JPH02175699A (ja) 酸化亜鉛ウイスカの製造方法
JPS62123100A (ja) 酸化レニウムウイスカ−およびその製造方法
JPH02175700A (ja) 酸化亜鉛ウィスカの製造方法
JPH0558740A (ja) 窒化珪素質結晶化ガラスセラミツクス及びその製造方法
JPH0380194A (ja) レアアース・ガリウム・ペロブスカイト単結晶およびその製造方法
JPH02175854A (ja) 多孔質溶射皮膜の形成方法