JPH05139726A - 疎水性アルミナ - Google Patents

疎水性アルミナ

Info

Publication number
JPH05139726A
JPH05139726A JP3334113A JP33411391A JPH05139726A JP H05139726 A JPH05139726 A JP H05139726A JP 3334113 A JP3334113 A JP 3334113A JP 33411391 A JP33411391 A JP 33411391A JP H05139726 A JPH05139726 A JP H05139726A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
fluorine
powder
alumina
integer
hydrophobicity
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP3334113A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2946896B2 (ja
Inventor
Akihiro Nakamura
章宏 中村
Akira Nishihara
明 西原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Materials Corp
Original Assignee
Mitsubishi Materials Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Materials Corp filed Critical Mitsubishi Materials Corp
Priority to JP3334113A priority Critical patent/JP2946896B2/ja
Publication of JPH05139726A publication Critical patent/JPH05139726A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2946896B2 publication Critical patent/JP2946896B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C01INORGANIC CHEMISTRY
    • C01FCOMPOUNDS OF THE METALS BERYLLIUM, MAGNESIUM, ALUMINIUM, CALCIUM, STRONTIUM, BARIUM, RADIUM, THORIUM, OR OF THE RARE-EARTH METALS
    • C01F7/00Compounds of aluminium
    • C01F7/02Aluminium oxide; Aluminium hydroxide; Aluminates

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【構成】R1-(X)p-(CH2CH2O)q(CH2)mSiR2
3-n3 n (1) [式(1)中、R1はC1〜10のフッ素置換アルキル基;X
はSO2NR4(R4は水素またはC1〜5のアルキル
基);CONR4,CO2またはCH2O;R2はC1〜5
のアルキル基;R3はCl,BrまたはC1〜5のアルコ
キシ基;pは0または1;qは0から10;mは1から5
の整数;nは1から3の整数。]で示される化合物と; −(SiMe2O)a(SiR56O)b− (2) [式(2)中、R5、R6は同時にメチル基でなく、aが0
のとき同時に水素ではない有機基。)aは0または正整
数、bは正整数。]で示されるオルガノポリシロキサン
によって処理され、鉄に対する摩擦帯電量0μC/gから
−40μC/g、メタノール滴定試験による疎水化度が5
0以上のアルミナ(Al2O3)粉体。 【効果】 疎水性アルミナ粒子は、静電記録において現
像剤に添加する流動性改善剤など、摩擦帯電が問題とな
る応用場面において極めて有用である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は疎水性アルミナに関す
る。さらに詳しくは鉄に対する摩擦帯電量が小さく、か
つ安価に提供できることを特徴とする疎水性アルミナ粉
体に関する。
【0002】
【従来技術とその課題】酸化物粉体を担体や種々の添加
剤として使用することが様々な分野で幅広く行なわれて
いる。しかし、こうした粉体の使用に際しては、同時に
併用される物質との摩擦帯電性が大きな問題となること
がある。たとえば、静電写真用のトナー中には、その流
動性改善剤として酸化物粉体が使用されるが、トナーは
キャリアである鉄粉と併用されるため、この場合、鉄に
対する摩擦帯電性が低いことが条件になる。アルミナ粉
体は鉄に対する摩擦帯電量が−5μC〜+5μCと低く
その値が安定しているため、この分野では特に有用であ
る。
【0003】しかし、未処理のアルミナは親水性が高い
ため、トナーのような疎水性の高い物質に添加して用い
ると分散性や耐久性に問題が生じる。したがって、こう
した場合には、なんらかの方法によって表面を疎水化す
ることが必要である。具体的には後述するメタノール滴
定試験による疎水化度が50以上あることが実用上望ま
れている。
【0004】一般に、金属酸化物等の親水性表面を疎水
化する方法としては、シランカップリング剤あるいはポ
リシロキサンなどによって表面の水酸基を化学的あるい
は物理的に不活性化する方法が知られている。しかし、
これら従来の方法でアルミナ粉体を疎水化した場合には
いくつかの問題が生じる。
【0005】例えば、アルキルアルコキシシラン、アル
キルハロゲン化シラン、アルキルジシラザン等のシラン
化合物でアルミナを処理した場合、処理後の摩擦帯電性
は処理前とほとんど変化しないが、表面を疎水化する度
合が小さく、処理量を増やしてもそれにより達成される
疎水化度は30前後が限界である。また、一定した疎水
化度を得ることが困難である。したがって、このような
シラン化合物によって処理したアルミナを疎水性物質中
に添加した場合、その分散性の点で問題が生じる。
【0006】また、ポリシロキサンはそれ自体が負の帯
電性を示し、被処理アルミナの疎水化度が50以上とな
るまで疎水化処理を行なった場合、鉄に対する摩擦帯電
性もまた(絶対値の)大きな負の帯電性を示しアルミナ
本来の特長がいかされない。
【0007】一方、高い疎水性を与える表面処理剤とし
てフッ素置換シラン化合物が知られており、それによる
金属酸化物の表面処理も既に報告されている(特開昭6
0−93455)。実際にフッ素置換シラン化合物によ
ってアルミナを処理した場合、高い疎水化度と低い摩擦
帯電量を同時に達成することが可能である。しかし、比
表面積の大きなアルミナ粉体を多量に使用する場合、こ
うしたアルミナ粉体に十分な疎水化度を付与するために
は、高価なフッ素置換シラン化合物を多量に使用する必
要があり、製品価格の上から実用的ではない。
【0008】
【発明の目的】このように、従来のアルミナ粉末では疎
水化度と鉄に対する摩擦帯電性とを同時に満足の行く水
準とすることが困難であり、実用上、その分散性などに
つき問題が指摘されてきた。本発明の目的は、上記従来
技術の問題点を考慮し、鉄に対する摩擦帯電性が小さ
く、充分な疎水性を有するとともに実用的な価格で提供
し得るアルミナ粉体を提供することにある。
【0009】
【問題解決に至る知見】発明者等は上記の目的を達成す
べく鋭意研究を行った結果、フッ素置換シラン化合物と
オルガノポリシロキサンを組み合わせて表面処理したア
ルミナは、意外にも、フッ素置換シラン化合物あるいは
オルガノポリシロキサンを単独で用いて処理した場合と
比較して、著しく少ない処理量で同等の疎水化度を示す
ことを見いだした。この結果、フッ素置換シラン化合物
の使用量を実用的に許容される範囲に抑え、かつ鉄に対
する摩擦帯電量と疎水化度をそれぞれ実用的に望まれる
値にすることが可能となった。実際にこの表面処理粉を
トナーに添加した場合、そのトナー自体の帯電量の変化
は極めて小さいため、添加剤を比較的多量に用いること
が可能で、結果的に充分な流動性が得られることを確認
し、本発明の目的を達成するに到った。
【発明の構成】
【0010】すなわち、本発明によれば、フッ素置換シ
ラン化合物とオルガノポリシロキサンによって処理さ
れ、鉄に対する摩擦帯電量が0μC/gから−40μC/gの
範囲にあり、かつメタノール滴定試験によって測定され
た疎水化度が50以上の値を示すアルミナ(Al2O3)粉
体が提供される。
【0011】本発明に用いられるフッ素置換シラン化合
物とは、一般式(1): R1-(X)p-(CH2CH2O)q(CH2)mSiR2 3-n3 n [但し式中それぞれ、R1は炭素数1から10のフッ素置
換アルキル基;XはSO2 NR4(但しR4は水素または
炭素数1から5のアルキル基);CONR4,CO2 また
はCH2Oより選ばれる2価の置換基;R2は炭素数1か
ら5のアルキル基;R3はCl,Brまたは炭素数1か
ら5のアルコキシ基;pは0または1の整数・;qは0
から10の整数;mは1から5の整数(但しp,qが同時
に0の場合は、mは2から5の整数);nは1から3の
整数を表す。]で示される化合物であり、具体的には、
以下のような化合物が例示される。
【0012】C613CH2CH2Si(OCH3)3 CF3CH2CH2OCH2CH2CH2Si(OCH3)349CH2CH2OCH2CH2SiCH3(OC25)2613CH2CH2O(CH2CH2O)2(CH2)3Si(O
CH3)3715CH2O(CH2)3Si(OC25) C715CONEt(CH2)3Si(OCH3)3817SO2NEt(CH2)3Si(OCH3)3817SO2NPr(CH2)3Si(OCH3)3817SO2NEt(CH2)3SiCH3Cl2
【0012】本発明で用いられるオルガノポリシロキサ
ンは、一般式(2): −(SiMe2a(SiR56O)b− [式中、R5、R6は、有機置換基およびハイドロジェン
基より選ばれる同一または異なる置換基を表わす(但
し、R5、R6は、同時にメチル基であってはならず、a
が0である場合には同時にハイドロジェン基であっては
ならない)。また、aは0または正整数、bは正整数を
表わす]で示される化合物である。
【0013】一般式(2)中の置換基R5、R6は、被処理
粉体を疎水化するに足るものであればよいが、好ましく
は、アルキル基、フェニル基、フェニル置換アルキル
基、アルコキシ基およびハイドロジェン基より選ばれる
同一または異なる置換基を表わす(但し、R5、R6は、
同時にメチル基であってはならず、aが0である場合に
は同時にハイドロジェン基であってはならない)。疎水
化度を高めるためには炭素数2以上の有機基を少なくと
も1含有することが好ましい。ただし、上記式中R5
たはR6の一方が水素の場合は、理由は不明であるが必
要な疎水化度が達成されるので、R5とR6の一方は水素
であってもよく、この場合、他方はメチル基であっても
よい。有機置換基の組合せとしては、メチル基とハイド
ロジェン基、フェニル基とフェニル基、メチル基とメチ
ルスチリル基、メチル基と長鎖アルキル基、メチル基と
長鎖アルコキシ基等が例示される。
【0014】これらのオルガノポリシロキサンの重合度
は、アルミナ粉体表面に均一に付着する程度の流動性を
有する程度であればよい。処理操作の面から、10csか
ら1000cs程度の粘度のものを用いることが好まし
い。
【0015】本発明のアルミナ粉体の形状は特に限定さ
れない。その用途に適した形状・粒径であればよい。電
子写真用トナー中に使用する場合には、特に比表面積が
50m2/g以上200m2/g以下、通常、均一な球状粉が好
ましい。
【0016】本発明において、処理されたアルミナの鉄
に対する摩擦帯電量は、0μC/gから−40μC/gの範囲
とする。摩擦帯電量が40μC/gを超えるとトナーの帯
電性に大きく影響するようになり、特にその温度依存性
や経時変化が大きくなる。摩擦帯電量の測定方法は、例
えば《色材,55[9]630-636.1982》などの文献に規定さ
れている。
【0017】本明細書においては疎水化度はメタノール
滴定試験により測定した値が50以上であることを要す
る。疎水化度が50未満であると、トナーとの相溶性が
不十分で分散性が悪くなる。メタノール滴定試験は、処
理されたアルミナ粉体の疎水化度を実験的に求める方法
で、本明細書においては次のように規定される。処理さ
れたアルミナ粉体0.2gをビーカー中の水50mlに添
加する。この混合物をマグネティックスターラーで攪拌
しながら、メタノールを滴下していく。アルミナ微粉体
全体が溶液中に湿潤した時点を終点とし、疎水化度はそ
れに用したメタノールの体積(Qml)から次の式によっ
て規定される。 疎水化度={Q/(50+Q)}×100
【0018】本発明に用いられるアルミナ粉体の処理方
法には、従来公知の方法を適応することができる。すな
わち、被処理アルミナ粉体を機械的に十分攪拌をしなが
ら、これにフッ素置換シラン化合物、続いてあるいは同
時にオルガノポリシロキサンを滴下あるいは噴霧して加
える。このときフッ素置換シラン化合物の反応性を高め
る触媒としてジエチルアミンなどを加える、あるいはア
ンモニアガスを吹き込むことが望ましい。また用いるフ
ッ素置換シラン化合物及びオルガノポリシロキサンの粘
度に応じて、エタノール、アセトンあるいはヘキサン等
の溶剤を希釈剤として用いることも可能である。処理剤
添加後、窒素雰囲気下で100℃から300℃の範囲の
温度で加熱して反応を完結させるとともに、溶剤を除去
する。
【0019】本発明の目的とする疎水性アルミナ、すな
わち鉄に対する摩擦帯電量が0μC/gから−40μC/gの
範囲にあり、かつメタノール滴定試験によって測定され
た疎水化度が50以上の値を示すことを特徴とするアル
ミナ(Al2O3)微粉体は、被処理アルミナ粉体の比表面
積に応じてフッ素置換シラン化合物及びオルガノポリシ
ロキサンを併用することにより与えられる。例えば、比
表面積100m2/gのアルミナ粉体の場合、被処理アルミ
ナの重量に対してフッ素置換シラン化合物とオルガノポ
リシロキサンの合計使用量が2.5重量%から12.0
重量%、好ましくは2.5重量%から6.0重量%の範
囲であることによって上記疎水化度が達成される。種々
の比表面積の粉体に対しては、上記関係に準じて、その
比表面積に比例してフッ素置換シラン化合物とオルガノ
ポリシロキサンの合計使用量を増減することによって目
的が達成される。この場合、フッ素置換シラン化合物と
オルガノポリシロキサンとの量比は、0.2から10の
範囲とする。また、フッ素置換シラン化合物の使用量は
被処理アルミナに対して1.0重量%から10.0重量
%の範囲とする。1.0重量%未満では、添加剤として
効果が十分ではない。一方、10.0重量%を超えると
製品価格の見地から実用的でなくなる。好ましい範囲は
1.0重量%から5.0重量%の範囲である。オルガノ
ポリシロキサンの使用量は1.0重量%から5.0重量
%の範囲とする。1.0重量%未満では、添加剤として
効果が十分ではない。一方、5.0重量%を超えると本
発明で規定する摩擦帯電性を達成できない。好ましい範
囲は1.0重量%から2.5重量%である。
【0020】本発明においては、フッ素置換シラン化合
物とオルガノポリシロキサンとを併用することが本質的
に重要である。これらを個別に用いてアルミナ粒子を処
理しても所望の疎水化度を達成することはできない。疎
水化度に対してフッ素置換シラン化合物とオルガノポリ
シロキサンとが相乗効果を示す原因については、フッ素
置換シラン化合物が結合したアルミナ表面の近傍にオル
ガノポリシロキサンが存在することによって、フッ素置
換シラン化合物の配向性が高まるためとも推測される
が、必ずしも明確ではない。
【0021】
【発明の具体的開示】以下、実施例および比較例によっ
て、本発明を具体的に説明する。これらは説明のための
ものであって、本発明はこれらによって限定されるもの
ではない。なお、以下の実施例中ポリシロキサンの名称
に表わされている置換基名は、上記一般式(2)中のR5
6に対応する。
【0022】
【実施例1】加熱乾燥させたアルミナ(比表面積100
m2/g)20gをステンレス製の容器に仕込み、窒素雰囲
気下に攪拌しながら、下記の組成の処理剤1を室温で噴
霧した。 処理剤1: フッ素置換シラン化合物 C817SO2NPr(CH2)3Si(OMe)3 0.50g メチルハイドロジェンポリシロキサン 0.25g (信越化学工業社製KF−99(20cs)) ジエチルアミン 数滴 n−ヘキサン 5.0ml 噴霧終了後、さらに室温で30分攪拌した後、窒素気流
下で外部加熱を行なった。40分かけて250℃まで昇
温させ、この温度で30分保持した後、室温まで放冷し
た。得られた粉体の特性を測定した。メタノール滴定試
験による疎水化度及び鉄に対する摩擦帯電量は、それぞ
れ64、−15μC/gであった。
【0023】
【実施例2】この例においては、フッ素置換シラン化合
物とポリシロキサンとを順次使用してアルミナの処理を
行なった。加熱乾燥させたアルミナ(比表面積100m2
/g)20gをステンレス製の容器に仕込み、窒素雰囲気
下攪拌しながら、下記の組成の処理剤2aを室温で噴霧
した後、続けて処理剤2bを同じく室温で噴霧した。 処理剤2a: フッ素置換シラン化合物 C817SO2NPr(CH2)3Si(OMe)3 0.50g ジエチルアミン 数滴 n−ヘキサン 3.0ml 処理剤2b: メチルハイドロジェンポリシロキサン 0.25g (信越化学工業社製KF−99(20cs)) n−ヘキサン 2.0ml 噴霧終了後、さらに室温で30分攪拌した後、窒素気流
下で外部加熱を行なった。40分かけて250℃まで昇
温させ、この温度で30分保持した後、室温まで放冷し
た。得られた粉体の特性を測定した。メタノール滴定試
験による疎水化度及び鉄に対する摩擦帯電量は、それぞ
れ59、−8μC/gであった。
【0024】
【実施例3】加熱乾燥させたアルミナ(比表面積100
m2/g)20gをステンレス製の容器に仕込み、窒素雰囲
気下に攪拌しながら、下記の組成の処理剤3を室温で噴
霧した。 処理剤3: フッ素置換シラン化合物 C613CH2CH2Si(OMe)3 0.50g ジフェニルポリシロキサン 0.50g (信越化学工業社製KF−55(100cs)) ジエチルアミン 数滴 n−ヘキサン 5.0ml 噴霧終了後、さらに室温で30分攪拌した後、窒素気流
下で外部加熱を行なった。40分かけて230℃まで昇
温させ、この温度で30分保持した後、室温まで放冷し
た。得られた粉体の特性を測定した。メタノール滴定試
験による疎水化度及び鉄に対する摩擦帯電量は、それぞ
れ54、−38μC/gであった。
【0025】
【実施例4】加熱乾燥させたアルミナ(比表面積100
m2/g)20gをステンレス製の容器に仕込み、窒素雰囲
気下に攪拌しながら、下記の組成の処理剤4を室温で噴
霧した。 処理剤4: フッ素置換シラン化合物 C715CH2O(CH23Si(OEt)3 1.00g メチルアルキルポリシロキサン* 0.25g (信越化学工業社製KF−413(100cs)) ジエチルアミン 数滴 アセトン 5.0ml *R5がメチル基、R6が長鎖アルキル基 噴霧終了後、さらに室温で30分攪拌した後、窒素気流
下で外部加熱を行なった。40分かけて200℃まで昇
温させ、この温度で30分保持した後、室温まで放冷し
た。得られた粉体の特性を測定した。メタノール滴定試
験による疎水化度及び鉄に対する摩擦帯電量は、それぞ
れ74、−22μC/gであった。
【0026】
【実施例5】加熱乾燥させたアルミナ(比表面積100
m2/g)20gをステンレス製の容器に仕込み、窒素雰囲
気下に攪拌しながら、下記の組成の処理剤5を室温で噴
霧した。 処理剤5: フッ素置換シラン化合物 2.00g C49CH2CH2OCH2CH2CH2SiMe(OEt)2 メチルアルコキシポリシロキサン 0.25g (信越化学工業社製KF−851(80cs)) ジエチルアミン 数滴 n−ヘキサン 5.0ml 噴霧終了後、さらに室温で30分攪拌した後、窒素気流
下で外部加熱を行なった。40分かけて250℃まで昇
温させ、この温度で30分保持した後、室温まで放冷し
た。得られた粉体の特性を測定した。メタノール滴定試
験による疎水化度及び鉄に対する摩擦帯電量は、それぞ
れ58、−15μC/gであった。
【0027】
【実施例6】加熱乾燥させたアルミナ(比表面積100
m2/g)20gをステンレス製の容器に仕込み、窒素雰囲
気下に攪拌しながら、下記の組成の処理剤6を室温で噴
霧した。 処理剤6: フッ素置換シラン化合物 C817SO2NEt(CH2)3SiMeCl2 0.50g メチルハイドロジェンポリシロキサン 0.25g (信越化学工業社製KF−99(20cs)) ジエチルアミン 数滴 n−ヘキサン 5.0ml 噴霧終了後、さらに室温で30分攪拌した後、アンモニ
アガスを30分間吹き込んだ。その後、窒素気流下で外
部加熱を行なった。40分かけて250℃まで昇温さ
せ、この温度で30分保持した後、室温まで放冷した。
得られた粉体の特性を測定した。メタノール滴定試験に
よる疎水化度及び鉄に対する摩擦帯電量は、それぞれ7
4、−22μC/gであった。
【0028】
【実施例7】加熱乾燥させたアルミナ(比表面積100
m2/g)20gをステンレス製の容器に仕込み、窒素雰囲
気下に攪拌しながら、下記の組成の処理剤6を室温で噴
霧した。 処理剤7: フッ素置換シラン化合物 C817SO2NPr(CH2)3Si(OMe)3 1.00g メチルスチリルポリシロキサン 0.25g (信越化学工業社製KF−410(1000cs)) ジエチルアミン 数滴 アセトン 5.0ml 噴霧終了後、さらに室温で30分攪拌した後、窒素気流
中で外部加熱を行なった。40分かけて250℃まで昇
温させ、この温度で30分保持した後、室温まで放冷し
た。得られた粉体の特性を測定した。メタノール滴定試
験による疎水化度及び鉄に対する摩擦帯電量は、それぞ
れ58、−38μC/gであった。
【0029】
【比較例1】この例では、アルミナをフッ素置換シラン
化合物のみで処理した。加熱乾燥させたアルミナ(比表
面積100m2/g)20gをステンレス製の容器に仕込
み、窒素雰囲気下攪拌しながら、下記の組成の処理剤を
室温で噴霧した。 処理剤: フッ素置換シラン化合物 C817SO2NPr(CH2)3Si(OMe)3 0.50g ジエチルアミン 数滴 n−ヘキサン 5.0ml 噴霧終了後、さらに室温で30分攪拌した後、窒素気流
中で外部加熱を行なった。40分かけて250℃まで昇
温させ、この温度で30分保持した後、室温まで放冷し
た。得られた粉体の特性を測定した。メタノール滴定試
験による疎水化度及び鉄に対する摩擦帯電量は、それぞ
れ15、−8μC/gであった。なお、疎水化度を高める
ため、処理剤中のフッ素置換シラン化合物の量を変えて
同様のアルミナ粉体の処理を行なった。メタノール滴定
試験による疎水化度を50以上とするためには最低でも
1.6gのフッ素置換シラン化合物が必要であった。
【0030】
【比較例2】この例では、アルミナをポリオルガノシロ
キサンのみで処理した。加熱乾燥させたアルミナ(比表
面積100m2/g)20gをステンレス製の容器に仕込
み、窒素雰囲気下攪拌しながら、下記の組成の処理剤を
室温で噴霧した。 処理剤: メチルハイドロジェンポリシロキサン 0.50g (信越化学工業社製KF−99(20cs)) n−ヘキサン 5.0ml 噴霧終了後、さらに室温で30分攪拌した後、窒素気流
中で外部加熱を行なった。40分かけて250℃まで昇
温させ、この温度で30分保持した後、室温まで放冷し
た。得られた粉体の特性を測定した。メタノール滴定試
験による疎水化度及び鉄に対する摩擦帯電量は、それぞ
れ26、−68μC/gであった。なお、疎水化度を高め
るため、処理剤中のポリシロキサンの量を1.0gおよ
び3.0gに代えて同様のアルミナ粉体の処理を行なっ
た。結果は、メタノール滴定試験による疎水化度および
鉄に対する摩擦帯電量が、それぞれ27、−65μC/g
および56、−77μC/gであった。
【0031】
【実施例8】この例では、処理剤の重量(合計量)を上
記各比較例と同じく0.50gとし、フッ素置換シラン
化合物とオルガノポリシロキサンとの併用の効果を示
す。加熱乾燥させたアルミナ(比表面積100m2/g)2
0gをステンレス製の容器に仕込み、窒素雰囲気下攪拌
しながら、下記の組成の処理剤を室温で噴霧した。 処理剤: フッ素置換シラン化合物 C817SO2NPr(CH2)3Si(OMe)3 0.25g メチルハイドロジェンポリシロキサン 0.25g (信越化学工業社製KF−99(20cs)) ジエチルアミン 数滴 n−ヘキサン 5.0ml 噴霧終了後、さらに室温で30分攪拌した後、窒素気流
中で外部加熱を行なった。40分かけて250℃まで昇
温させ、この温度で30分保持した後、室温まで放冷し
た。得られた粉体の特性を測定した。メタノール滴定試
験による疎水化度及び鉄に対する摩擦帯電量は、それぞ
れ72、−32μC/gであった。このように、本発明の
アルミナ粉体では、フッ素置換シラン化合物の使用量を
単独使用の場合(比較例1)の10ないし20%という
著しく低い量に抑えても充分な疎水化度が達成されてい
ることがわかる。
【0032】
【発明の効果】本発明の疎水性アルミナ粒子は、大きな
疎水性を示すと同時に、摩擦帯電量が小さくかつ安定で
ある。このため、電子写真に代表される静電記録におい
て現像剤に添加する流動性改善剤など、摩擦帯電が問題
となる応用場面において極めて有用である。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式(1): R1-(X)p-(CH2CH2O)q(CH2)mSiR2 3-n3 n [式中それぞれ、R1は炭素数1から10のフッ素置換
    アルキル基;XはSO2NR4(但しR4は水素または炭
    素数1から5のアルキル基);CONR4,CO2または
    CH2Oより選ばれる2価の置換基;R2は炭素数1から
    5のアルキル基;R3はCl,Brまたは炭素数1から
    5のアルコキシ基;pは0または1の整数;qは0から
    10の整数;mは1から5の整数( 但しp,qが同時に
    0の場合は、mは2から5の整数);nは1から3の整
    数を表す。]で示されるフッ素置換シラン化合物と; 一般式(2): −(SiMe2O)a(SiR56O)b− [式中、R5、R6は、有機置換基およびハイドロジェン
    基より選ばれる同一または異なる置換基を表わす(但
    し、R5、R6は、同時にメチル基であってはならず、a
    が0である場合には同時にハイドロジェン基であっては
    ならない)。また、aは0または正整数、bは正整数を
    表す]で示されるオルガノポリシロキサンによって処理
    され、鉄に対する摩擦帯電量が0μC/gから−40μC/g
    の範囲にあり、かつメタノール滴定試験によって測定さ
    れた疎水化度が50以上の値を示すアルミナ(Al2O3
    粉体。
  2. 【請求項2】 オルガノポリシロキサンを表わす一般式
    (2): −(SiMe2O)a(SiR56O)b− において、R5、R6が、アルキル基、フェニル基、フェ
    ニル置換アルキル基、アルコキシ基およびハイドロジェ
    ン基より選ばれる同一または異なる置換基を表わす(但
    し、R5、R6は、同時にメチル基であってはならず、a
    が0である場合には同時にハイドロジェン基であっては
    ならない)ものである請求項1のアルミナ粉体。
  3. 【請求項3】 被処理アルミナの比表面積が50m2/g以
    上200m2/g以下である請求項1または2のアルミナ粉
    体。
JP3334113A 1991-11-24 1991-11-24 疎水性アルミナ Expired - Fee Related JP2946896B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3334113A JP2946896B2 (ja) 1991-11-24 1991-11-24 疎水性アルミナ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3334113A JP2946896B2 (ja) 1991-11-24 1991-11-24 疎水性アルミナ

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH05139726A true JPH05139726A (ja) 1993-06-08
JP2946896B2 JP2946896B2 (ja) 1999-09-06

Family

ID=18273674

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP3334113A Expired - Fee Related JP2946896B2 (ja) 1991-11-24 1991-11-24 疎水性アルミナ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2946896B2 (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0959533A (ja) * 1995-08-21 1997-03-04 Nippon Aerojiru Kk 表面改質金属酸化物微粉末およびその製造方法
WO2001048094A1 (fr) * 1999-12-24 2001-07-05 Nippon Aerosil Co., Ltd. Poudre d'oxyde inorganique a surface modifiee, procede de production associe et utilisation de cette poudre
WO2021199476A1 (ja) * 2020-03-31 2021-10-07 株式会社アドマテックス 表面改質粒子材料及びスラリー組成物
CN115770594A (zh) * 2021-09-06 2023-03-10 浙江省化工研究院有限公司 一种疏水性催化剂的制备方法及其应用

Cited By (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0959533A (ja) * 1995-08-21 1997-03-04 Nippon Aerojiru Kk 表面改質金属酸化物微粉末およびその製造方法
WO2001048094A1 (fr) * 1999-12-24 2001-07-05 Nippon Aerosil Co., Ltd. Poudre d'oxyde inorganique a surface modifiee, procede de production associe et utilisation de cette poudre
EP1249475A1 (en) * 1999-12-24 2002-10-16 Nippon Aerosil Co., Ltd. Surface-modified inorganic oxide powder, process for producing the same, and use thereof
EP1249475A4 (en) * 1999-12-24 2003-01-15 Nippon Aerosil Co Ltd INORGANIC OXIDE POWDER WITH MODIFIED SURFACE, METHOD FOR THE PRODUCTION THEREOF AND USE THEREOF
US7109256B2 (en) 1999-12-24 2006-09-19 Nippon Aerosil Co., Ltd. (Nac) Surface-modified inorganic oxide powder, process for producing the same, and use thereof
JP5003988B2 (ja) * 1999-12-24 2012-08-22 日本アエロジル株式会社 表面改質無機酸化物粉末とその製造方法および用途
WO2021199476A1 (ja) * 2020-03-31 2021-10-07 株式会社アドマテックス 表面改質粒子材料及びスラリー組成物
JP2021160998A (ja) * 2020-03-31 2021-10-11 株式会社アドマテックス 表面改質粒子材料及びスラリー組成物
KR20220136488A (ko) * 2020-03-31 2022-10-07 가부시키가이샤 아도마텍쿠스 표면 개질 입자 재료 및 슬러리 조성물
CN115770594A (zh) * 2021-09-06 2023-03-10 浙江省化工研究院有限公司 一种疏水性催化剂的制备方法及其应用

Also Published As

Publication number Publication date
JP2946896B2 (ja) 1999-09-06

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4512872B2 (ja) 表面改質シリカ微粉末とその製造方法
JP3318997B2 (ja) 疎水性シリカ粉体、その製法および電子写真用現像剤
US4902570A (en) Process for preparing highly dispersed metal oxides whose surfaces are modified by an ammonium-functional organopolysiloxane as a positive chargeable controlling agent for toners
US4845004A (en) Fluidity improver for positively-charging resin powder
EP0799791B1 (en) Hydrophobic metal oxide powder and use thereof
JPH0959533A (ja) 表面改質金属酸化物微粉末およびその製造方法
JP2006096641A (ja) 改質疎水化シリカ及びその製造方法
WO2012111452A1 (ja) 表面改質シリカ粉末及びその製造方法並びに電子写真用トナー組成物
JPH11278845A (ja) 疎水性酸化チタン微粉末及びその製造方法
JP2988085B2 (ja) 電子写真用現像剤
JP3166014B2 (ja) 疎水性酸化チタンおよび電子写真用現像剤
JPH05139726A (ja) 疎水性アルミナ
JP2827454B2 (ja) 疎水性アルミナ
JPH01203478A (ja) 負帯電性樹脂粉末の流動性向上剤
JPH0132161B2 (ja)
JPH0393605A (ja) 金属酸化物微粉末の流動性の改善の方法
JPS63101855A (ja) 静電荷像現像剤
JP2964750B2 (ja) 疎水性シリカ
JPH08319115A (ja) 疎水性金属酸化物粉体およびこれを含有する電子写真用現像剤
JP3267087B2 (ja) 疎水性金属酸化物粉体
JP2023056202A (ja) 表面改質無機酸化物及び表面改質無機酸化物を含有するトナー組成物
JP3367349B2 (ja) 疎水性金属酸化物粉体とその用途
JP3367350B2 (ja) 疎水性金属酸化物粉体とその用途
JPH0594037A (ja) 電子写真用現像剤
JP2002316819A (ja) 正帯電性疎水性酸化チタン微粉末とその製法および用途

Legal Events

Date Code Title Description
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 19990601

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080702

Year of fee payment: 9

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees