JPH05137983A - 選択性気体透過膜 - Google Patents

選択性気体透過膜

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JPH05137983A
JPH05137983A JP30174791A JP30174791A JPH05137983A JP H05137983 A JPH05137983 A JP H05137983A JP 30174791 A JP30174791 A JP 30174791A JP 30174791 A JP30174791 A JP 30174791A JP H05137983 A JPH05137983 A JP H05137983A
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JP
Japan
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membrane
porous support
group
formula
reactive polysiloxane
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Pending
Application number
JP30174791A
Other languages
English (en)
Inventor
Katsumi Ishii
勝視 石井
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Nitto Denko Corp
Original Assignee
Nitto Denko Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 反応性ポリシロキサンとシランを反応して得
られるポリマーを多孔質支持膜上に活性薄膜として形成
することにより、高透過速度かつ高分解能の選択性気体
透過膜とする。 【構成】 ポリエステル不織布基材に、有機溶剤に化学
的に安定なポリイミドを極性溶媒に溶解した溶液を塗布
し、次に水に浸漬することにより異方性構造の多孔質支
持体層を形成する。次に反応性ポリシロキサン(両末端
ヒドロキシ−ジメチルポリシロキサン)と、フェニルト
リメトキシシランの混合溶液を塗布し加熱して反応性ポ
リシロキサンとシランを反応させて、ポリイミド支持膜
の緻密層上に活性薄膜を有する選択性気体透過膜を形成
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は良好な気体透過性を有す
ると共に気体の選択的分離機能にすぐれた選択性気体透
過膜に関するものであり、とくに印刷工場、塗装工場等
において発生する有機溶剤蒸気の混合物から有機溶剤蒸
気を分離するのに好適に用いられる選択性気体透過膜に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】通常、印刷工場や塗装工場においては、
トルエン、キシレンを主とする芳香族炭化水素類、ヘキ
サン、ペンタン等の脂肪族炭化水素類、アセトン、メチ
ルエチルケトン等のケトン類、塩化メチレン、トリクロ
ロエタン、フロンガス等のハロゲン化炭化水素類、酢酸
エチル、酢酸ブチル等のエステル類等の有機溶剤の混合
物が多く用いられている。特に印刷や塗装工程において
は、これら有機溶剤が蒸発し、大量の有機溶剤蒸気を含
む気体混合物が生成され、排出される。
【0003】近年、これらの気体混合物から有機溶剤蒸
気を分離するための選択性気体透過膜を利用した選択的
ガス分離技術が、従来の冷凍法、吸着法、吸収法にかわ
る技術として注目されている。有機蒸気を分離するため
の選択性気体透過膜に要求される特性としては、有機蒸
気と空気の高分離性能を有し、かつ高透過速度を有する
ことであるが、現在試作されている透過膜では分離能が
不充分であり、分離能の高い透過膜が望まれている。
【0004】また、別の公知例としては、有機溶剤蒸気
分離膜としてはシリコーン樹脂と多孔質支持体とを複合
化させた複合膜が知られている(特開平1−23691
8号公報)。また、この膜を用いた有機溶剤の回収装置
が実際に市販されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来技
術のたとえば特開平1−236918号公報の発明は、
分離膜に用いられているシリコーン樹脂は、空気と有機
溶剤蒸気の分離性能が低く、この膜を用いた有機溶剤の
回収は他の方法、例えば、冷却法、吸着法、吸収法など
と比較して技術的にも経済的にも有利であるとはいえな
い。
【0006】本発明は、前記従来技術の課題を解決する
ため、反応性ポリシロキサンとシランを反応して得られ
るポリマーを多孔質支持膜上に活性薄膜として形成する
ことにより、空気と有機溶剤蒸気の分離性能が優れた分
離膜を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するた
め、本発明の選択性気体透過膜は、前記一般式(化1)
(ただし式中R1 ,R2 は同一の基でも異なった基でも
良く、メチル基、フェニル基、フロロアルキル基が単独
あるいは混在していてもよい、nは10〜10000の
整数)で示される反応性ポリシロキサンに、一般式Aa
Si 4-a (式中のaは0〜3の整数、式中Aは水
素、アルキル基、フェニル基、式中Bは塩素、アルコキ
シル基)で示されるシラン化合物、またはポリシラン化
合物を反応させて得られるポリマーを多孔質支持膜上に
活性薄膜として形成してなることを特徴とする。
【0008】また前記構成においては、多孔質支持膜が
ポリイミド、ポリスルホン、ポリアクリロニトリル及び
ポリフッ化ビニリデンから選ばれる少なくとも一つであ
ることが好ましい。
【0009】
【作用】前記本発明の構成によれば、反応性ポリシロキ
サンとシランを反応して得られるポリマーを多孔質支持
膜上に活性薄膜として形成することにより、高透過速度
かつ高分離能の選択性気体透過膜が得られる。またシラ
ンが多官能基を有し、架橋している部分もあるので、有
機溶剤蒸気(有機ガス)等に安定であり、溶解したり膨
潤することがなく、長期間使用することができる。
【0010】また、多孔質支持膜がポリイミド、ポリス
ルホン、ポリアクリロニトリル及びポリフッ化ビニリデ
ンから選ばれる少なくとも一つであるという本発明の好
ましい構成によれば、多孔質支持膜自体も有機ガスに耐
性があり、長期間安定して使用することができる。
【0011】
【実施例】以下実施例を用いて本発明をさらに具体的に
説明する。本発明において用いる反応性ポリシロキサン
とは前記一般式(化1)で示され、式中R1 ,R2 はメ
チル基、フェニル基またはフロロアルキル基が単独ある
いは混在している。
【0012】本発明において好ましく用いられるシラン
とは一般式 Aa Si 4-a で示され、式中aは0〜
3の数字、式中Aは水素、アルキル基またはフェニル
基、式中Bは塩素またはアルコキシル基である。また、
ポリシラン化合物を使用する場合は、塩素またはアルコ
キシル基を少なくとも3個有するジシラン、トリシラ
ン、テトラシラン、ペンタシラン化合物が好ましい。前
記一般式(化1)で示される反応性ポリシロキサンと、
シラン化合物の一例であるフェニルトリクロロシランと
を反応させると、下記式(化2)で示す架橋構造の膜が
得られる。
【0013】
【化2】
【0014】上記のような反応性ポリシロキサン及びシ
ランは既に種々のものが知られており、市販品として入
手することができる。上記の反応性ポリシロキサンとシ
ランを有機溶剤中で反応させたポリマー溶液を多孔質支
持膜に塗布し、溶剤を蒸発揮散させ薄膜を形成させる、
あるいは、反応性ポリシロキサンとシランを有機溶剤に
溶解し多孔質支持膜に塗布し溶剤を蒸発散させながら、
あるいは蒸発揮散させた後反応性ポリシロキサンとシラ
ンを反応させて薄膜を形成することにより選択性気体透
過膜が得られる。
【0015】反応性ポリシロキサンとシランを溶解する
ための有機溶剤は反応性ポリシロキサンとシランに対し
て反応性の無いものが適宜に選ばれ、例えば、脂肪族炭
化水素溶剤、芳香族炭化水素溶剤等が用いられる。
【0016】上記多孔質支持膜としては透過しようとす
る気体に膨潤しないものであれば任意のものを用いるこ
とができるが、特に多くの気体や有機溶剤蒸気に膨潤し
ない性質にすぐれるポリイミド、ポリスルホン、ポリア
クリロニトリル、ポリフッ化ビニリデン等からなる多孔
質膜が好ましい。
【0017】これら多孔質膜は通常、膜形成素材として
の樹脂を含む有機溶剤を適宜の基材上に塗布し、これを
樹脂を溶解しない溶剤中に浸漬して、樹脂を凝固させる
と共に、脱溶剤する相転換法または湿式製膜法によって
限外ろ過膜や精密ろ過膜等の分離水準を有する所謂湿潤
膜として得ることができる。このようにして得られる多
孔質膜は表面層としての緻密層と、この緻密層を一体に
支持する多孔質層とからなる異方性構造を有し、本発明
においては多孔質支持膜としては、このような異方性膜
が透過膜の製造上の有利性から好ましく用いられる。
【0018】本発明の選択性気体透過膜が使用できる有
機ガスとしては、トルエン、キシレンを主とする芳香族
炭化水素類、ヘキサン、ペンタン等の脂肪族炭化水素
類、アセトン、メチルエチルケトン等のケトン類、塩化
メチレン、トリクロロエタン、フロンガス等のハロゲン
化炭化水素類、酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル類
等の有機溶剤の混合物などその種類は問わない。
【0019】以下に具体的実施例をあげて本発明を説明
するが、本発明はこれら実施例により何ら限定されるも
のではない。 実施例1 繰り返し単位が下記式(化3)で示されるポリイミドを
多孔質膜素材として使用した。
【0020】
【化3】
【0021】前記式(化3)で示されるポリイミドを1
6重量%の割合で次の混合溶媒(極性溶媒を含む)に加
えて均一溶液とし塗布液を調整した。混合溶媒として
は、ジエチレングリコールジメチルエーテル16重量%
及びジメチルホルムアミド27重量%を含むN−メチル
−2−ピロリドン溶液とした。この調整塗布液を厚さ1
50μmでポリエステル不織布に塗布し、これを水に浸
漬することにより、窒素ガス透過速度が350Nm3
(m2 ・h・atm)の異方性構造を有する多孔質膜を
作成した。
【0022】次に、反応性ポリシロキサン(両末端ヒド
ロキシ−ジメチルポリシロキサン、東レ・ダウコーニン
グ・シリコーン株式会社製、品番;SE9140D)1
0重量%、フェニルトリメトキシシラン5重量%、キシ
レン20重量%を含むヘプタン溶液に前記ポリイミド膜
を約3秒間浸漬して、ポリイミド膜の緻密層上に溶液を
均一に付着させた後、この塗膜を130℃の温度に15
分間加熱して塗膜からキシレンとヘプタンを蒸発揮散さ
せると共に、上記反応性ポリシロキサンとシランを反応
させて、ポリイミド支持膜の緻密層上に活性薄膜を有す
る選択性気体透過膜を調製した。
【0023】以上のようにして調製した選択性気体透過
膜についてn−ブタン及び窒素の透過速度を測定した。
結果を表1に示す。但し、この測定においては透過膜の
供給側に上記気体をそれぞれ単独にて1kg/cm2
Gの圧力にて接触させ、他方、透過側は0kg/cm2
・Gの圧力とした。
【0024】実施例2 シランをイソブチルトリメトキシシランに変えた以外は
実施例1と同様にして選択性透過膜を調製し、実施例1
と同様に透過速度を測定した結果を表1に示す。
【0025】
【表1】
【0026】
【発明の効果】以上説明した通り本発明によれば、反応
性ポリシロキサンとシランを反応して得られるポリマー
を多孔質支持膜上に活性薄膜として形成することによ
り、高透過速度かつ高分離能の選択性気体透過膜が得ら
れる。またシランが多官能基を有し、架橋している部分
もあるので、有機ガス等に安定であり、溶解したり膨潤
することがなく、長期間使用することができる。
【0027】また、多孔質支持膜がポリイミド、ポリス
ルホン、ポリアクリロニトリル及びポリフッ化ビニリデ
ンから選ばれる少なくとも一つであるという本発明の好
ましい構成によれば、多孔質支持膜自体も有機ガスに耐
性があり、長期間安定して使用することができる。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式 【化1】 (ただし式中R1 ,R2 は同一の基でも異なった基でも
    良く、メチル基、フェニル基、フロロアルキル基が単独
    あるいは混在していてもよい、nは10〜10000の
    整数)で示される反応性ポリシロキサンに、一般式Aa
    SiB4-a (式中のaは0〜3の整数、式中Aは水素、
    アルキル基、フェニル基、式中Bは塩素、アルコキシル
    基)で示されるシラン化合物、またはポリシラン化合物
    を反応させて得られるポリマーを多孔質支持膜上に活性
    薄膜として形成してなることを特徴とする選択性気体透
    過膜。
  2. 【請求項2】 多孔質支持膜がポリイミド、ポリスルホ
    ン、ポリアクリロニトリル及びポリフッ化ビニリデンか
    ら選ばれる少なくとも一つである請求項1に記載の選択
    性気体透過膜。
JP30174791A 1991-11-18 1991-11-18 選択性気体透過膜 Pending JPH05137983A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101144105B1 (ko) * 2009-06-16 2012-05-24 (주)에어레인 휘발성 유기화합물 분리 회수용 중공사막
WO2017098802A1 (ja) * 2015-12-10 2017-06-15 富士フイルム株式会社 保護層付きガス分離膜、保護層付きガス分離膜の製造方法、ガス分離膜モジュール及びガス分離装置
CN111054224A (zh) * 2020-01-17 2020-04-24 南京大学 一种用于气体分离的高分子复合膜制备方法

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