JPH08229366A - 水/有機溶媒分離または気体分離用の非対称分離膜の製造方法 - Google Patents

水/有機溶媒分離または気体分離用の非対称分離膜の製造方法

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JPH08229366A
JPH08229366A JP8002703A JP270396A JPH08229366A JP H08229366 A JPH08229366 A JP H08229366A JP 8002703 A JP8002703 A JP 8002703A JP 270396 A JP270396 A JP 270396A JP H08229366 A JPH08229366 A JP H08229366A
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鐘健 諸葛
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KANKOKU KAGAKU KENKYUSHO
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 膜表面においてピンホールの少ない薄いスキ
ン層を有し、そのため水/有機溶媒の分離度または気体
分離度および透過度が、一般のイミド系ポリマー非対称
中空繊維膜にくらべてすぐれている水/有機溶媒分離ま
たは気体分離用の非対称分離膜を提供する。 【解決手段】 イミド系高分子の溶液を紡糸または成膜
し、熱処理、アルカリ水溶液処理、蒸留水中保持および
真空下乾燥し、表面のイミド環の一部をアミド酸に改質
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、非対称分離膜およ
びその製造方法、とくに水/有機溶媒または気体分離に
適するポリイミド系非対称分離膜およびその製造方法に
関する。
【0002】
【従来の技術】分離膜は物質の分離にとって非常に経済
的で効果的であるから、久しい前から多くの研究がなさ
れている。 過去とくに多くの研究がなされた分野とし
て、膜分離工程を挙げることができるが、これに劣ら
ず、膜材質に対する研究も多く行なわれてきた。 これ
までいろいろな種類の膜材質が研究開発され、いまもこ
れに対する研究は活発である。 現在、複合膜の製造に
おいて支持体として有用なイミド系高分子の中では、ポ
リエーテルイミドが、水/有機溶媒の分離、とくにアル
コール/水の分離または気体分離にすぐれた分離膜の材
料として挙げられる(K.V.Peinemann:Journal
of Membrane Science,27(198
6)215〜216参照)。
【0003】ポリエーテルイミドは、ゼネラルエレクト
リック社により「ウルテム(Ultem)」という商標
を付した商品として開発され、これは非結晶質熱可塑性
樹脂として非常に高いガラス転移温度(215℃)を有
する。 このポリエーテルイミドは、膜材料として、優
秀な分離度に加えて機械的強度が高く熱的安定性がすぐ
れているので、非常に有用な膜材料の一つと考えられ
る。 このようなすぐれた性質を分離膜の分野で利用す
るため、このポリエーテルイミドを使用して非対称中空
繊維膜を製造した例が報告されている(K.Kneifelおよ
びK.V.Peinemann: Journal of Memb
rane Science,65(1992)295〜307参
照)。
【0004】しかし、ポリエーテルイミドを利用して非
対称中空繊維膜を製造する場合、非対称中空繊維膜の表
面にピンホールが生じやすいという問題がある。
【0005】非対称中空繊維膜は、図1に示すように、
ほぼ緻密な構造をもった表面スキン層と、大きい孔をも
った下部支持層から構成されている。 このような非対
称中空繊維膜は、膜製造工程の条件によって強く影響を
受ける。
【0006】従来の非対称中空繊維膜の製造方法を簡単
に説明する。 非対称中空繊維膜は、所望の材料の溶液
を湿式紡糸または乾湿式紡糸することにより製造され
る。製造される非対称中空繊維膜の構造に影響を及ぼす
主要な因子としては、高分子溶液の濃度および組成、高
分子溶液の溶媒の種類、凝固剤の種類および組成、紡糸
温度および紡糸高さ等を挙げることができる。 従っ
て、非対称中空繊維膜の製造において、このような因子
を適度に調節することができれば、所望の構造を有する
非対称中空繊維膜を製造することができる(J.G.Wijm
ans,P.B.BaaijおよびC.A.Smolders: Journ
al of Membrance Science,14
(1983)266〜274; D.M.Koenhen,H.M.Mulderおよ
びC.A.Smolders: Journal of Appl
ied Polymer Science,21(1977)
199参照)。
【0007】このようにして製造される非対称中空繊維
膜は、いくつかの長所を有する。第一に、図1に示すよ
うに薄いスキン層を有しているため、単一素材の平膜に
くらべて高い透過度を示す。 それと同時に、下部が高
度に多孔性である支持体で構成されているから、透過度
を損なうことなく、高い機械的強度を維持できる。第二
の長所としては、多孔性の非対称中空繊維膜を複合膜の
支持体として使用できることである。 ここで複合膜と
いうのは、多孔性の支持体の上に分離度の高い膜材料
を、非常に薄い層としてコーティングして製造される膜
をいう。 これらの膜は優秀な分離度を維持するととも
に、透過度を改善することができるという長所を有す
る。
【0008】このような長所がある一方で、膜表面のピ
ンホールの数が少ない薄い層のスキンを有する非対称中
空繊維膜を製造するのは非常に困難である。 この困難
のため、現在市場で入手できる中空繊維膜のほとんど
は、非対称中空繊維膜を使用した複合膜の形のものであ
る。 しかしこのような複合膜はその製造工程が複雑で
あるため、単一素材の膜にくらべて機械的物性が劣ると
いう短所を有する。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】従って本発明の目的
は、単一の素材すなわち、疎水性イミド系ポリマーを使
用して、膜表面におけるピンホールが少ない、水/有機
溶媒分離または気体分離用の非対称分離膜およびその製
造方法を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】このような本発明の目的
は、イミド系ポリマー溶液を湿式紡糸し、非対称中空繊
維膜を熱処理して製造した非対称中空繊維膜を塩基の水
溶液に入れて一定時間浸漬することにより、スキン層の
一部のポリエーテルイミドを塩基水溶液でポリエーテル
アミド酸へ改質して、膜の表面におけるピンホールが少
ない非対称中空繊維膜とすることによって達成される。
【0011】すなわち本発明の非対称中空繊維膜の製造
方法は、1)イミド系高分子の溶液を湿式紡糸する段
階、2)上記紡糸されたイミド系高分子膜を熱処理する
段階、3)上記熱処理された膜を塩基の水溶液に一定時
間浸漬する段階、4)上記塩基処理された膜を蒸留水の
中に浸漬する段階、および5)上記膜を真空下で乾燥さ
せる段階からなる。 このようにして、膜表面における
ピンホールの少ない、薄いスキン層を有する水/有機溶
媒分離または気体分離用の非対称中空繊維膜が製造され
る。
【0012】本発明によれば、非対称平膜もまた製造で
きる。 本発明の非対称平膜の製造方法は、1)イミド
系高分子の溶液を不織布の上で相転移法により製膜する
段階、2)上記製膜されたイミド系高分子膜を熱処理す
る段階、および3)上記熱処理された膜を塩基水溶液に
一定時間浸漬する段階からなる。 このようにして、水
/有機溶媒分離または気体分離用の非対称平膜が製造さ
れる。
【0013】
【作用】本発明において、非対称中空繊維膜または平膜
の材料としては、ポリイミド、好ましくはポリエーテル
イミドが使用される。
【0014】本発明で使用する塩基水溶液は、イミド基
と反応してイミド環を開環させイミドをアミド酸へ変え
るに十分な活性を有する任意の塩基の水溶液である。
好ましい例は、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムのよ
うなアルカリ金属の化合物またはアルカリ土類金属の化
合物の水溶液である。
【0015】本発明による非対称中空繊維膜または平膜
の製造方法において、塩基水溶液の濃度は0.01ない
し10モルが好ましい。 塩基水溶液の濃度が0.01
モル未満であると、塩基水溶液がポリエーテルイミドの
イミド官能基と十分に反応しなくなる。 一方、塩基水
溶液の濃度が10モルより高いときは、あまり多量のイ
ミド環が反応して、ポリイミドの改質というよりはポリ
マーの分解を結果し、結局、製造される膜の物理的、化
学的安定性がひどく劣ったものとなる。
【0016】浸漬時間は数秒間ないし数十時間であり、
好ましくは1秒間ないし10時間である。 浸漬時間が
1秒間未満である場合と10時間を超過する場合は、塩
基水溶液の濃度について述べたところと同じく、塩基水
溶液とイミド機能基との反応が不十分となるか、また
は、イミド環が反応しすぎてポリマーの分解を誘発する
ことになり、製造される膜の物理的、化学的安定性がや
はり劣ったものとなる。
【0017】上記の塩基水溶液中で非対称中空繊維膜を
反応させたのち、適量の蒸留水中に10ないし30時間
保持することが好ましい。
【0018】
【実施例】以下、実施例をあげて本発明を説明するが、
実施例は本発明をより詳しく説明するために提供される
ものであって、本発明の範囲がこれらの実施例に限定さ
れるわけではない。
【0019】[実施例1]N−メチルピロリドンに濃度
25重量%で溶解させたポリエーテルイミド溶液を、外
部凝固剤である水中で湿式紡糸して非対称中空繊維膜を
製造した。 製造された中空繊維膜を50℃の水に24
時間浸漬して、熱処理を行なった。 熱処理された非対
称中空繊維膜を別に準備した1M−水酸化ナトリウム水
溶液に入れ、30分間反応させた。 このように処理さ
れた膜を大量の蒸留水の中に24時間保持したのち、真
空下で乾燥して、膜表面にピンホールの少ない薄いスキ
ン層を有する非対称中空繊維膜を得た。
【0020】[実施例2]湿式紡糸により製造された非
対称中空繊維膜を、1時間、1M−水酸化ナトリウム溶
液と反応させた以外は実施例1と同一の方法で実施し
て、膜表面にピンホールの少ない薄いスキン層を有する
非対称中空繊維膜を製造した。
【0021】[実施例3]湿式紡糸により製造した非対
称中空繊維膜を、1.5時間、1M−水酸化ナトリウム
溶液と反応させた以外は実施例1と同一の方法で実施し
て、膜表面にピンホールの少ない薄いスキン層を有する
非対称中空繊維膜を製造した。
【0022】[実施例4]湿式紡糸により製造した非対
称中空繊維膜を、2時間、1M−水酸化ナトリウム溶液
と反応させた以外は実施例1と同一の方法で実施して、
膜表面にピンホールの少ない薄いスキン層を有する非対
称中空繊維膜を製造した。
【0023】[実施例5]湿式紡糸により製造した非対
称中空繊維膜を、3時間、1M−水酸化ナトリウム溶液
と反応させた以外は実施例1と同一の方法で実施して、
膜表面にピンホールの少ない薄いスキン層を有する非対
称中空繊維膜を製造した。
【0024】[実施例6]湿式紡糸により製造した非対
称中空繊維膜を、4時間、1M−水酸化ナトリウム溶液
と反応させた以外は実施例1と同一の方法で実施して、
膜表面にピンホールの少ない薄いスキン層を有する非対
称中空繊維膜を製造した。
【0025】[比較例1]実施例1で説明したように、
N−メチルピロリドンに濃度25重量%で溶解させたポ
リエーテルイミド溶液を、外部凝固剤である水中で湿式
紡糸して、非対称中空繊維膜を製造した。 製造した中
空繊維膜を50℃の水に24時間浸漬して、熱処理を行
なった。
【0026】本発明に従って実施例1ないし6で製造し
た、膜表面におけるピンホールの少ない薄いスキン層を
有する非対称中空繊維膜と、比較例1で製造した既存の
中空繊維膜とを使用して、水/エタノールの分離実験を
実施し、その結果を下記の表1に示した。 表1:水/イソプロパノール(10/90重量比)混合物の分離 選択度 透過度(kg/M 2・h) 実施例1 25 0.44 実施例2 33 0.37 実施例3 47 0.32 実施例4 52 0.29 実施例5 52 0.29 実施例6 53 0.28 比較例1 11 0.18
【0027】[実施例7]N−メチルピロリドンに濃度
25重量%で溶解させたポリエーテルイミド溶液を、外
部凝固剤である水中で湿式紡糸して、非対称中空繊維膜
を製造した。 製造した中空繊維膜を、90℃の水に2
4時間浸漬したのち70℃の水に3時間浸漬して、熱処
理を行なった。 熱処理された非対称中空繊維膜を、準
備した0.25M−水酸化ナトリウム水溶液に入れ、3
0分間反応させた。 このように処理された膜を大量の
蒸留水の中に24時間保持したのち、真空下で乾燥し
た。
【0028】[実施例8]湿式紡糸により製造した非対
称中空繊維膜を、1時間、0.25M−水酸化ナトリウ
ム水溶液と反応させた以外は実施例7と同一の方法で実
施して、膜表面におけるピンホールの少ない、非常に親
水性のすぐれた、薄いスキン層を有する非対称中空繊維
膜を製造した。
【0029】[比較例2]実施例7で説明したように、
N−メチルピロリドンに濃度25重量%で溶解させたポ
リエーテルイミド溶液を、外部凝固剤である水中で湿式
紡糸して、非対称中空繊維膜を製造した。 製造された
中空繊維膜を、90℃の水に24時間浸漬したのち、7
0℃の水に3時間浸漬して熱処理した。
【0030】上記比較例2で製造した膜と、実施例7,
8,9で製造した本発明に従う膜表面にピンホールの少
ない薄いスキン層を有する非対称中空繊維膜とを使用し
て、窒素/二酸化炭素からなる混合気体の透過実験を実
施した。 その結果を下記の表2に示す。 透過実験の
方法は、次のとおりである。
【0031】気体透過実験中、水蒸気を使用して膜表面
に湿りを与え、圧力差は真空ポンプを使用して1.5気
圧に維持した。 また膜を透過した気体はガスクロマト
グラフィー(GC)により成分を分析した。 実験は2
5℃で行なった。 表2:窒素/二酸化炭素(80/20濃度比)混合気体の分離 選択度 透過度(Q×10 -7cm -3・cm 2cmHg・sec) 実施例7 42 2.07 実施例8 43 1.99 実施例9 42 1.78 比較例2 8 4.76
【0032】本発明により製造した非対称中空繊維膜を
使用して、ヘリウム、窒素、二酸化炭素など、単一気体
の透過実験を実施した。 得られた結果を、図5および
図6に示す。 図5は比較例2で製造した非対称中空繊
維膜の気体透過実験の結果であり、図6は本発明に従っ
て実施例7で製造した非対称中空繊維膜に対する透過実
験の結果である。 透過実験の方法は次のとおりであ
る。
【0033】気体透過実験中、膜表面は乾燥した状態を
維持し、膜下部の圧力は大気圧を維持し、一定の圧力で
圧力調節計を操作して膜上部の圧力を変更しながら、質
量流量計(Mass flow meter)を使用して気体の透過度
を測定した。 実験は25℃で行なった。
【0034】
【発明の効果】上記のデータから、本発明に従って製造
されたポリエーテルイミド非対称中空繊維膜の水/イソ
プロパノールおよび混合気体の分離性能は、既存のもの
の性能よりはるかに優秀であることがわかる。 従っ
て、本発明により製造したイミド系ポリマーの非対称中
空繊維膜は、一般に水/有機溶媒の分離および混合気体
の分離に使用したとき、よい結果がえられることが期待
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 ポリエーテルイミドをN−メチルピロリドン
に溶解した25重量%溶液を湿式紡糸して製造した、非
対称中空繊維膜の断面の電子顕微鏡写真。
【図2】 本発明に従って、図1に示した非対称中空繊
維膜を塩基水溶液で処理して製造した、表面におけるピ
ンホールの少ない非対称中空繊維膜の一例の断面の電子
顕微鏡写真。
【図3】 本発明に従って、図1に示した非対称中空繊
維膜を塩基水溶液で処理して製造した、表面におけるピ
ンホールの少ない非対称中空繊維膜の別の例の断面の電
子顕微鏡写真。
【図4】 本発明に従って、図1に示した非対称中空繊
維膜を塩基水溶液で処理して製造した、表面におけるピ
ンホールの少ない非対称中空繊維膜のさらに別の例の断
面の電子顕微鏡写真。
【図5】 比較例2において製造した非対称中空繊維膜
の気体透過実験の結果を示したグラフ。
【図6】 本発明に従って実施例7で製造した、非対称
中空繊維膜に対する透過実験の結果を示したグラフ。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成8年1月11日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項10
【補正方法】変更
【補正内容】

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 1)イミド系高分子の溶液を湿式紡糸す
    る段階、2)上記紡糸されたイミド系高分子膜を熱処理
    する段階、3)上記熱処理された膜を塩基の水溶液に一
    定時間浸漬する段階、4)上記塩基処理された膜を蒸留
    水の中で一定時間保持する段階、および5)上記膜を真
    空下で乾燥させる段階からなる、膜表面にピンホールの
    少ない薄いスキン層を有する水/有機溶媒分離または気
    体分離用の非対称中空繊維膜の製造方法。
  2. 【請求項2】 非対称中空繊維膜の材料がポリイミドで
    あることを特徴とする請求項1に記載の水/有機溶媒分
    離または気体分離用の非対称中空繊維膜の製造方法。
  3. 【請求項3】 ポリイミドがポリエーテルイミドである
    ことを特徴とする請求項2に記載の水/有機溶媒分離ま
    たは気体分離用の非対称中空繊維膜の製造方法。
  4. 【請求項4】 塩基水溶液がアルカリ金属またはアルカ
    リ土類金属の化合物の水溶液であることを特徴とする請
    求項1に記載の水/有機溶媒分離または気体分離用の非
    対称中空繊維膜の製造方法。
  5. 【請求項5】 塩基水溶液が水酸化ナトリウムまたは水
    酸化カリウムの水溶液であることを特徴とする請求項4
    に記載の水/有機溶媒分離または気体分離用の非対称中
    空繊維膜の製造方法。
  6. 【請求項6】 塩基水溶液の濃度が0.01〜10モル
    であることを特徴とする請求項5に記載の水/有機溶媒
    分離または気体分離用の非対称中空繊維膜の製造方法。
  7. 【請求項7】 塩基水溶液中の反応時間が1秒間ないし
    10時間であることを特徴とする請求項1に記載の水/
    有機溶媒分離または気体分離用の非対称中空繊維膜の製
    造方法。
  8. 【請求項8】 非対称中空繊維膜を蒸留水の中に保持す
    る時間が10ないし30時間であることを特徴とする請
    求項1に記載の水/有機溶媒分離または気体分離用の非
    対称中空繊維膜の製造方法。
  9. 【請求項9】 請求項1の方法により製造されたピンホ
    ールの少ない薄いスキン層を有する水/有機溶媒分離ま
    たは気体分離用の非対称中空繊維膜。
  10. 【請求項10】 1)イミド系高分子溶液を不織布の上
    で相転移法により製膜する段階、2)上記製膜されたイ
    ミド系高分子の膜を熱処理する段階、および3)上記熱
    処理された膜を塩基の水溶液に一定時間浸漬する段階、
    また必要ならば4)上記塩基処理された膜を蒸留水の中
    に浸漬したのち、乾燥させる段階からなる、水/有機溶
    媒分離または気体分離用の非対称平膜の製造方法。
  11. 【請求項11】 イミド系高分子がポリエーテルイミド
    であることを特徴とする請求項10に記載の水/有機溶
    媒分離または気体分離用の非対称平膜の製造方法。
  12. 【請求項12】 塩基水溶液が水酸化ナトリウムまたは
    水酸化カリウムの水溶液であることを特徴とする請求項
    10に記載の水/有機溶媒分離または気体分離用の非対
    称平膜の製造方法。
  13. 【請求項13】 塩基水溶液の濃度が0.01〜10モ
    ルであることを特徴とする請求項12に記載の水/有機
    溶媒分離または気体分離用の非対称平膜の製造方法。
  14. 【請求項14】 塩基水溶液中の浸漬時間が1秒間ない
    し10時間であることを特徴とする請求項12に記載の
    水/有機溶媒分離または気体分離用の非対称平膜の製造
    方法。
  15. 【請求項15】 請求項10の方法により製造されたピ
    ンホールの少ない水/有機溶媒分離または気体分離用の
    非対称平膜。
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