JPH05137691A - 食器洗い機 - Google Patents

食器洗い機

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JPH05137691A
JPH05137691A JP3304422A JP30442291A JPH05137691A JP H05137691 A JPH05137691 A JP H05137691A JP 3304422 A JP3304422 A JP 3304422A JP 30442291 A JP30442291 A JP 30442291A JP H05137691 A JPH05137691 A JP H05137691A
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亘 内山
Takayuki Ishihara
隆行 石原
Kyosuke Kimura
恭介 木村
Wataru Hamaguchi
渉 濱口
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    • A47L2501/30—Regulation of machine operational steps within the washing process, e.g. performing an additional rinsing phase, shortening or stopping of the drying phase, washing at decreased noise operation conditions

Abstract

(57)【要約】 【目的】 食器洗い機の設置される環境下の電源電圧事
情に影響を受けずに食器の容量を正確に検知することを
目的とする。 【構成】 洗浄工程が開始される洗浄槽１に所定水量給
水され、ヒータ７による洗浄水の加熱が開始され、洗浄
水の温度がＴ１からＴ２まで上昇するのに要した時間ｄ
ｔを知る。電源電圧値Ｖａと標準電源電圧値（１００
Ｖ）との差に応じた補正時間値△ｄｔを算出し、これを
時間ｄｔに加減算する事によって補正後の温度上昇時間
ｄｔ’を算出する。この補正後の温度上昇時間ｄｔ’
は、すべて標準状態における洗浄水のヒータ加熱による
温度上昇時間ｄｔｈと同等に扱う事ができ、これによっ
て食器洗い機の設置される環境下の電源電圧事情に影響
を受けず、一律の基準をもって食器の容量検知がおこな
う事ができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は食器の洗浄を行う食器洗
い機に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】最近、食器洗い機に入れられた食器容量
を簡易的に判断してこれに応じて運転時間をよりきめ細
かく制御しようとする食器洗い機が提案されている。
【０００３】以下に従来の食器洗い機について説明す
る。図７は従来の食器洗い機の断面図を示すものであ
る。図７において、１は食器類２を内部に収納し底部に
洗浄水を溜る洗浄槽、３は回転自在に指示され食器類２
に向け洗浄水を噴出する洗浄ノズル、４は洗浄水を前記
洗浄ノズル３に送り込む洗浄ポンプであり、前記洗浄ポ
ンプ４はモータ５によって駆動される。６は前記洗浄槽
１を支える台枠部、７は前記洗浄槽１の底部に配設され
洗浄水を加熱するヒータである。８は前記洗浄槽１の底
部に外側より密着するように取り付けられるサーミスタ
である。９は前記洗浄槽１内に外気を送り込む送風ファ
ンであり、洗浄槽１内の空気は排気口１０より機外へ排
出される。
【０００４】以上のように構成された食器洗い機につい
て、以下その動作について説明する。利用者が食器類２
をカゴ１１に配置し洗浄槽１に収納して洗剤を入れた後
運転を開始すると、まず、洗浄槽１の底部に所定量の水
道水が給水される。そしてモータ５およびヒータ７に通
電され、洗浄水は加熱されながら洗浄ポンプ４により食
器類２に向けて洗浄ノズル３から噴出される。このと
き、サーミスタ８により洗浄水の温度を検知し制御手段
１２は常に洗浄水の温度を把握している。洗浄水の温度
が所定温度に到達し、かつ、洗浄開始から所定時間経過
したとき、制御手段１２は洗浄工程を終了し一旦洗浄水
を排水する。次に新たに水道水が給水され前述の洗浄工
程と同様の動作を数分間行い排水する。このすすぎ工程
を数回繰り返した後、加熱すすぎ工程と称する洗浄工程
と同様の動作を行い所定温度に到達した時点でこれを終
了して排水する。最後に送風ファン９を運転して洗浄槽
１内の蒸気を機外へ排出すると同時にヒータ７に間欠に
通電を行い食器類２を加熱して付着している水滴を乾燥
させるものである。
【０００５】そして、食器の容量検知については前記洗
浄工程における洗浄水の温度上昇の度合を調べその度合
に応じて洗浄、すすぎ、乾燥の各工程の運転時間を変え
ようとするものである。つまり、ヒータ７の入力値が一
定のとき食器容量が少なければ熱容量がそれだけ少なく
なり図２に示すように洗浄水の温度上昇は早くなる。実
際にはサーミスタ８の検知温度がＴ１からＴ２まで上昇
する時間ｄｔを制御手段１２が測定してこの時間ｄｔに
より食器の容量を判定しようとするものである。一般に
食器容量が少ない場合には洗浄ノズル３から噴出される
洗浄水が食器に当たる機会が多いため、それだけよく洗
える。また、乾燥についても同じことが言え、逆にその
分運転時間を短くすれば、食器容量によらず常に一定の
洗浄性能と乾燥性能が得られると同時に省エネルギー化
や時間の節約になるというものである。
【０００６】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記の従
来の構成において、洗浄水の温度上昇時間は食器洗い機
の設置される周囲の電源電圧の値に大きく影響を受け、
例えば低電圧（８５Ｖ）と高電圧（１１５Ｖ）の場合で
は、実際のヒータ加熱による洗浄水の温度上昇時間に対
して、標準状態（１００Ｖ）における洗浄水の温度上昇
時間との差は大きく、標準状態における食器の容量差に
よる温度上昇時間の差より大きくなる場合が多く、しば
しば正確な食器の容量判定を行う事が出来ないという問
題を有していた。
【０００７】本発明は上記従来の問題点を解決しようと
するもので、食器洗い機の設置される環境下の電源電圧
事情に影響を受けずヒータ加熱による洗浄水の温度上昇
時間を補正する手段を有した食器洗い機を提供すること
を第１の目的とする。
【０００８】次に、食器洗い機の様々な使用条件下にお
ける電源電圧値の変動に対しても安定して電源電圧値を
検出することを第２の目的とする。
【０００９】さらに、頻繁に瞬時停電が発生する等の電
源電圧事情が特に悪い環境においても安定して電源電圧
値を検出することを第３の目的とする。
【００１０】また、検出された電源電圧値が、あらかじ
め決めておいた所定の電源電圧値の範囲を越え、標準状
態における電源電圧値との差に対応した補正時間値が大
きすぎ、または小さすぎる場合においても、適切に食器
の容量判定を行うことを第４の目的とする。
【００１１】さらに、回路の故障や何らかの要因により
電源電圧の値を検出できない場合おいても、適切に食器
の容量判定を行うことを第５の目的とする。
【００１２】
【課題を解決するための手段】第１の目的を達成するた
めに本発明の食器洗い機は、食器類を収める洗浄槽と、
洗浄水を食器類に向けて噴出する洗浄ノズルと、前記洗
浄槽に溜られた洗浄水を洗浄ノズルに送り込む洗浄ポン
プ部と、前記洗浄ポンプ部を駆動するモータと、洗浄水
を加熱するヒータと、洗浄水の水温を検出する温度検出
手段と、電源の電圧値を検出する電源電圧検出手段と、
食器類の洗浄、すすぎ、乾燥工程の一連の逐次動作を制
御する制御手段とを備え、前記電源電圧検知手段により
検出した電源電圧値と標準状態における電源電圧値との
差に対応した補正時間値を、前記温度検出手段により検
出する所定温度区間における温度上昇時間に加減し、こ
の補正後の温度上昇時間により食器量を判定するという
構成である。
【００１３】第２の目的を達成するために本発明の食器
洗い機は、食器類を収める洗浄槽と、洗浄水を食器類に
向けて噴出する洗浄ノズルと、前記洗浄槽に溜られた洗
浄水を洗浄ノズルに送り込む洗浄ポンプ部と、前記洗浄
ポンプ部を駆動するモータと、洗浄水を加熱するヒータ
と、洗浄水の水温を検出する温度検出手段と、電源の電
圧値を検出する電源電圧検出手段と、食器類の洗浄、す
すぎ、乾燥工程の一連の逐次動作を制御する制御手段
と、前記電圧検知手段により検出した電源電圧値を所定
時間毎に記憶する記憶手段を備え、前記記憶手段を用い
て所定時間毎に過去所定経過時間における電源電圧値の
平均値を算出し、この平均電源電圧値と標準状態におけ
る電源電圧値との差に対応した補正時間値を、前記温度
検出手段により検出する所定温度区間における温度上昇
時間に加減し、この補正後の温度上昇時間により食器量
を判定するという構成である。
【００１４】第３の目的を達成するために本発明の食器
洗い機は、食器類を収める洗浄槽と、洗浄水を食器類に
向けて噴出する洗浄ノズルと、前記洗浄槽に溜られた洗
浄水を洗浄ノズルに送り込む洗浄ポンプ部と、前記洗浄
ポンプ部を駆動するモータと、洗浄水を加熱するヒータ
と、洗浄水の水温を検出する温度検出手段と、電源の電
圧値を検出する電源電圧検出手段と、食器類の洗浄、す
すぎ、乾燥工程の一連の逐次動作を制御する制御手段
と、前記電圧検知手段により所定時間毎に検出した電源
電圧値を、前記制御手段を用いて所定電圧値ごとにラン
ク分けを行う演算手段と、そのランクに応じた発生度合
い、または発生回数を記憶する記憶手段と備え、前記記
憶手段により一番検出度合いの高いランクの電源電圧値
を真の電源電圧値とし、この電源電圧値と標準状態にお
ける電源電圧値との差に対応した補正時間値を、前記温
度検出手段により検出する所定温度区間における温度上
昇時間に加減し、この補正後の温度上昇時間により食器
量を判定するという構成である。
【００１５】第４の目的を達成するために本発明の食器
洗い機は、食器類を収める洗浄槽と、洗浄水を食器類に
向けて噴出する洗浄ノズルと、前記洗浄槽に溜られた洗
浄水を洗浄ノズルに送り込む洗浄ポンプ部と、前記洗浄
ポンプ部を駆動するモータと、洗浄水を加熱するヒータ
と、洗浄水の水温を検出する温度検出手段と、電源の電
圧値を検出する電源電圧検出手段と、食器類の洗浄、す
すぎ、乾燥工程の一連の逐次動作を制御する制御手段
と、食器量を判定する際に使用する変数値や、判定した
食器量を記憶する記憶手段を備え、前記電圧検知手段に
より検出した電源電圧値が、あらかじめ設定しておいた
所定電源電圧値の範囲に満たない、あるいは越える場
合、前記記憶手段にあらかじめ保持させておいた以前に
食器量を判定する際に使用した変数値や、判定した食器
量を用いて、今回の食器量を決定するという構成であ
る。
【００１６】第５の目的を達成するために本発明の食器
洗い機は、食器類を収める洗浄槽と、洗浄水を食器類に
向けて噴出する洗浄ノズルと、前記洗浄槽に溜られた洗
浄水を洗浄ノズルに送り込む洗浄ポンプ部と、前記洗浄
ポンプ部を駆動するモータと、洗浄水を加熱するヒータ
と、洗浄水の水温を検出する温度検出手段と、電源の電
圧値を検出する電源電圧検出手段と、食器類の洗浄、す
すぎ、乾燥工程の一連の逐次動作を制御する制御手段と
を備え、前記電圧検知手段により検出した電源電圧値
が、あらかじめ設定しておいた所定電源電圧値の範囲に
満たない、あるいは越える場合、一義的に食器量を決定
するという構成である。
【００１７】
【作用】この構成によって、実際に食器洗い機が設置さ
れる環境下における電源電圧の値を検出し、この値と標
準状態における電源電圧値との差に対応した補正時間値
を、実際に洗浄水をヒータ加熱し所定温度区間における
温度上昇に要する時間に加減算する。これによって得た
補正後の温度上昇時間は、標準状態において測定される
温度上昇時間の値と同等に扱えるため、これを用いてよ
り正確な食器量を判定することができるものである。
【００１８】次に、検出した電源電圧値を所定時間ごと
に記憶しておき、これを用いて所定時間毎に過去所定経
過時間における電源電圧値の平均値を算出し、これを最
新の電源電圧値として採用する事により、様々な使用条
件下における電源電圧値の変動に対しても、安定して電
源電圧値を検出することができ、ひいては正確に食器量
を判定することができるものである。
【００１９】さらに検出した電源電圧値を、所定電圧値
ごとにランク分けを行い、そのランクに応じた発生度合
い、または発生回数を記憶しておき、この記憶値の中で
一番検出度合いの高いランクの電源電圧値を最新の電源
電圧値として採用する事により、頻繁に瞬時停電が発生
する等の電源電圧事情が特に悪い環境においても安定し
て電源電圧値を検出することができるものである。
【００２０】また、食器量を判定する際に使用する変数
値や、判定した食器量をあらかじめ記憶しておく手段を
用いる事によって、検出された電源電圧値が、あらかじ
め決めておいた所定の電源電圧値の範囲を越え、標準状
態におけるその値との差に対応した補正時間値が大きす
ぎ、または小さすぎる場合においても、あらかじめ記憶
させておいた以前に食器量を判定する際に使用した変数
値、または判定した食器量を用いて、今回の食器量を決
定する事ができるものである。
【００２１】さらに、検出した電源電圧値が、あらかじ
め設定しておいた所定電源電圧値の範囲に満たない、あ
るいは越える場合、一義的に食器量を決定する制御手段
を用いる事によって、回路の故障や何らかの要因により
電源電圧の値を検出できない場合おいても、適切に食器
の容量判定を行うことができるものである。
【００２２】
【実施例】
（実施例１）以下本発明の一実施例について、図面を参
照しながら説明する。
【００２３】図１において、１は食器類２を内部に収納
し底部に洗浄水を溜る洗浄槽、３は回転自在に指示され
食器類２に向け洗浄水を噴出する洗浄ノズル、４は洗浄
水を前記洗浄ノズル３に送り込む洗浄ポンプであり、前
記洗浄ポンプ４はモータ５によって駆動される。６は前
記洗浄槽１を支える台枠部、７は前記洗浄槽１の底部に
配設され洗浄水を加熱するヒータである。８は前記洗浄
槽１の底部に外側より密着するように取り付けられるサ
ーミスタで、洗浄水温を検出するものである。９は前記
洗浄層１内に外気を送り込む送風ファンであり、洗浄槽
１内の空気は排気口１０より機外へ排出される。（５）
は電源の電圧値を検出する電源電圧検知手段、１６は食
器類の洗浄、すすぎ、乾燥をモータ５、ヒータ７等の通
電を制御することで実行する制御手段である。
【００２４】以上のように構成された食器洗い機につい
て、以下その動作について説明する。利用者が食器類２
をカゴ１１に配置し洗浄槽１に収納して洗剤を入れた後
運転を開始すると、まず、洗浄槽１の底部に所定量の水
道水が給水される。そしてモータ５およびヒータ７に通
電され、洗浄水は加熱されながら洗浄ポンプ４により食
器類２に向けて洗浄ノズル３から噴出される。このと
き、サーミスタ８により洗浄水の温度を検知し制御手段
１２は常に洗浄水の温度を把握している。洗浄水の温度
が所定温度に到達し、かつ、洗浄開始から所定時間経過
したとき、制御手段１２は洗浄工程を終了し一旦洗浄水
を排水する。次に新たに水道水が給水され前述の洗浄工
程と同様の動作を数分間行い排水する。このすすぎ工程
を数回繰り返した後、加熱すすぎ工程と称する洗浄工程
と同様の動作を行い所定温度に到達した時点でこれを終
了して排水する。最後に送風ファン９を運転して洗浄槽
１内の蒸気を機外へ排出すると同時にヒータ７に間欠に
通電を行い食器類２を加熱して付着している水滴を乾燥
させるものである。
【００２５】次に、食器容量の検知についての過程を図
２、図３、そして図４のフローチャートにより説明す
る。洗浄工程が開始されると図４のステップ１５の給水
工程にて洗浄槽１に所定水量給水され、ステップ１６に
てヒータ７による洗浄水の加熱が開始され、ステップ１
７にて洗浄水がサーミスタ８にて所定温度Ｔ１になった
事を確認したら、ステップ１８にて洗浄水温度上昇時間
の測定を開始し、ステップ１９にてサーミスタ８により
洗浄水が所定温度Ｔ２に達した事を判断したら、ステッ
プ２０にて、洗浄水温度上昇時間の測定を終了し、この
洗浄水の温度がＴ１からＴ２まで上昇するのに要した時
間ｄｔを知る事ができる。つまり、ヒータ７の入力値が
一定のとき食器容量が少なければ熱容量がそれだけ少な
くなり図２に示すように洗浄水の温度上昇は早くなる。
こうして、この時間ｄｔにより食器の容量を判定しよう
とするものである。
【００２６】しかしながら、洗浄水の温度上昇時間は食
器洗い機の設置される周囲の電源電圧の値に大きく影響
を受け、例えば図３において低電圧（８５Ｖ）と高電圧
（１１５Ｖ）の場合では、実際のヒータ加熱による洗浄
水の温度上昇時間に対して、標準状態における洗浄水の
温度上昇時間ｄｔｈとの差△ｄｔ１または△ｄｔ２は大
きく、また標準状態における食器の容量差による温度上
昇時間の差より大きくなる場合が多く、食器量判定の際
には大きな誤差要因となり、電源電圧値に応じて洗浄水
の温度上昇時間ｄｔを補正する必要がある。
【００２７】以下、電源電圧値に対する温度上昇時間補
正について説明する。図４のステップ２１にて電源電圧
値Ｖａを検出し、ステップ２２にて電源電圧値Ｖａと標
準電源電圧値（１００Ｖ）との差に応じた補正時間値△
ｄｔを算出し、ステップ２３にてこの補正時間値△ｄｔ
を実際に洗浄水の温度がＴ１からＴ２まで上昇するのに
要した時間ｄｔに加減算する事によって補正後の温度上
昇時間ｄｔ’を算出する。この補正後の温度上昇時間ｄ
ｔ’は、すべて標準状態における洗浄水のヒータ加熱に
よる温度上昇時間ｄｔｈと同等に扱う事ができ、これに
よって食器洗い機の設置される環境下の電源電圧事情に
影響を受けず、ステップ２４にて一律の基準をもって食
器の容量検知がおこなう事ができる。
【００２８】（実施例２）次に、図４のステップ２１に
て電源電圧値を検出する際に実際の電源電圧値が変動し
ている場合、安定して電源電圧値を検出する方法を図５
を用いて説明する。図５において２１ａは実際の電源電
圧値波形であり、２１ｂ，２１ｃ，２１ｄの様に１秒毎
に電源電圧値を検出し、これらの値を図１の記憶手段１
３に記憶させておき、実際にステップ２１にて電源電圧
値を使う段階になると、記憶手段１３にあらかじめ記憶
しておいた過去１６秒間の電源電圧値１６個を呼び出
し、これらの平均を算出し、この算出された平均電圧値
を最新の電源電圧値としてステップ２１で使用する事に
より、電源電圧値の変動やノイズに対しても安定した電
源電圧値を検出する事ができる。
【００２９】なお、本実施例では電源電圧値を検出する
するタイミングや、検出する数、また電源電圧値の平均
値を算出するタイミングを具体的に示したが、これは特
に電源電圧値の平均値を算出する手段を限定するもので
はない。
【００３０】（実施例３）さらに、頻繁に瞬時停電が発
生する等の電源電圧事情が特に悪い環境において食器洗
い機を使用する場合、安定して電源電圧値を検出する方
法を６図のフローチャートを用いて説明する。図６にお
いてステップ２５にて電源電圧値Ｖｂを検出すると図１
の演算部１３を用いて、ステップ２６から３２でこの電
源電圧値Ｖｂがどのランクに属するかを判断し、もし電
源電圧値が１１６Ｖの時にはステップ２６ａにてランク
を１とし、ステップ２６ｂにてランク１の発生回数を数
えるランクカウンタ１の値に１を加算する。
【００３１】その後ステップ３３にて、この時点におけ
るランクカウンタの数が一番大きなランクを判定し、こ
のランクに属する電源電圧値Ｖｃを算出する。この算出
された電源電圧値Ｖｃを最新の電源電圧値としてステッ
プ２１で使用する事により、電源電圧事情が特に悪い環
境において食器洗い機を使用する場合にも安定した電源
電圧値を検出する事ができる。
【００３２】なお、本実施例では検出した電源電圧値を
ランク分けする数やランク分けするタイミング、また一
番検出度合いの高い電源電圧値の算出するタイミング等
を具体的に示したが、これは特に一番検出度合いの高い
電源電圧値を算出する手段を限定するものではない。
【００３３】（実施例４）また、検出された電源電圧値
が、あらかじめ決めておいた電源電圧値の範囲（９０Ｖ
から１０５Ｖの範囲）を越える場合、標準状態（電源電
圧値が１００Ｖの状態）における電源電圧値との差に対
応した補正時間値を算出すると、この値がヒータ加熱に
よる洗浄水の温度上昇時間に対して大きすぎ、または小
さすぎるために補正としての効果が小さくなる。
【００３４】そこで、あらかじめ食器量を判定する際に
使用した温度上昇時間や補正時間値等の変数値や判定し
た食器量を洗浄工程終了毎に記憶手段１３に記憶させて
おき、上記のように検出された電源電圧値が、所定の電
源電圧値の範囲を越える場合に、記憶手段１３より前回
の食器量判定の際に使用した電源電圧値を引き出してこ
れを用いて今回の食器量を判定する。
【００３５】また、検出した電源電圧値に応じては直接
食器量を決定する事もある。例えば、検出した電源電圧
値が８５Ｖ未満の場合、ヒーターパワーが小さすぎるた
め期待の洗浄効果をあげるためには洗浄時間を、食器量
が最大の時の洗浄時間と同じくする必要があるため、上
記の様に検出した電源電圧値が８５Ｖ未満の場合、無条
件に食器量を最大容量に決定するものである。逆に検出
した電源電圧値が１１５Ｖ以上の時には、ヒーターパワ
ーが十分大きく最大容量の食器をセットされていたとし
ても、中容量の洗浄時間だけ洗浄するだけで期待の洗浄
効果をあげる事ができるので、無条件で食器容量を中容
量に決定するものである。
【００３６】（実施例５）さらに、回路の故障や何らか
の要因により、全く電源電圧の値を検出できない場合、
電源電圧の値を一義的に低電圧、例えば８５Ｖに決定し
容量判定を行う。または、一義的に食器容量を最大容量
に決定する事により、期待の洗浄効果をあげる事ができ
る。
【００３７】
【発明の効果】以上のように本発明は、実際に食器洗い
機が設置される環境下における電源電圧の値を検出し、
この値と標準状態における電源電圧値との差に対応した
補正時間値を、実際に洗浄水をヒータ加熱し所定温度区
間における温度上昇に要する時間に加減算する手段を用
いるため、電源電圧値に対する補正が極めて容易になる
と同時に食器容量の判定基準が一律になり簡素化がはか
れるものである。
【００３８】次に、検出した電源電圧値を所定時間ごと
に記憶しておき、これを用いて所定時間毎に過去所定経
過時間における電源電圧値の平均値を算出し、これを最
新の電源電圧値として採用する事により、様々な使用条
件下における電源電圧値の変動に対しても、極めて安定
した電源電圧値を容易に検出することができ、ひいては
正確に食器量を判定することができるものである。
【００３９】さらに検出した電源電圧値を、所定電圧値
ごとにランク分けを行い、そのランクに応じた発生度合
い、または発生回数を記憶しておき、この記憶値の中で
一番検出度合いの高いランクの電源電圧値を最新の電源
電圧値として採用する事により、頻繁に瞬時停電が発生
する等の電源電圧事情が特に悪い環境においても、容易
に安定した電源電圧値を検出することができるものであ
る。
【００４０】また、食器量を判定する際に使用する変数
値や、判定した食器量をあらかじめ記憶しておく手段を
用いる事によって、検出された電源電圧値が、あらかじ
め決めておいた所定の電源電圧値の範囲を越え、標準状
態における電源電圧値との差に対応した補正時間値が大
きすぎ、または小さすぎる場合においても、あらかじめ
記憶させておいた以前に食器量を判定する際に使用した
変数値、または判定した食器量を用いて、今回の食器量
を決定する事ができるものである。
【００４１】さらに、検出した電源電圧値が、あらかじ
め設定しておいた所定電源電圧値の範囲に満たない、あ
るいは越える場合、一義的に食器量を決定する制御手段
を用いる事によって、回路の故障や何らかの要因により
電源電圧の値を検出できない場合おいても、容易に食器
の容量判定を行うことができるものである。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明の一実施例を示す食器洗い機のブロック
図
【図２】ヒータ加熱による洗浄水の温度上昇と食器容量
との関係を示すグラフ
【図３】同食器容量における検知温度と電源電圧値との
関係を示すグラフ
【図４】本発明における電源電圧値に対する補正の過程
を示すフローチャート
【図５】電源電圧値を検出するタイミングを示すグラフ
【図６】本発明における電源電圧値をランク分けする過
程を示すフローチャート
【図７】従来の食器洗い機のブロック図
【符号の説明】
１ 洗浄槽 ３ 洗浄ノズル ４ 洗浄ポンプ ７ ヒータ ８ サーミスタ（温度検出手段） １５ 電源電圧検知手段 １６ 制御手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 濱口 渉 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項１】食器類を収める洗浄槽と、洗浄水を食器類
    に向けて噴出する洗浄ノズルと、前記洗浄槽に溜られた
    洗浄水を洗浄ノズルに送り込む洗浄ポンプ部と、前記洗
    浄ポンプ部を駆動するモータと、洗浄水を加熱するヒー
    タと、洗浄水の水温を検出する温度検出手段と、電源の
    電圧値を検出する電源電圧検出手段と、食器類の洗浄、
    すすぎ、乾燥工程の一連の逐次動作を制御する制御手段
    とを備え、前記電源電圧検知手段により検出した電源電
    圧値と標準状態における電源電圧値との差に対応した補
    正時間値を、前記温度検出手段により検出する所定温度
    区間における温度上昇時間に加減し、この補正後の温度
    上昇時間により食器量を判定する事を特徴とする食器洗
    い機。
  2. 【請求項２】食器類を収める洗浄槽と、洗浄水を食器類
    に向けて噴出する洗浄ノズルと、前記洗浄槽に溜られた
    洗浄水を洗浄ノズルに送り込む洗浄ポンプ部と、前記洗
    浄ポンプ部を駆動するモータと、洗浄水を加熱するヒー
    タと、洗浄水の水温を検出する温度検出手段と、電源の
    電圧値を検出する電源電圧検出手段と、食器類の洗浄、
    すすぎ、乾燥工程の一連の逐次動作を制御する制御手段
    と、前記電圧検知手段により検出した電源電圧値を所定
    時間毎に記憶する記憶手段を備え、前記記憶手段を用い
    て所定時間毎に過去所定経過時間における電源電圧値の
    平均値を算出し、この平均電源電圧値と標準状態におけ
    る電源電圧値との差に対応した補正時間値を、前記温度
    検出手段により検出する所定温度区間における温度上昇
    時間に加減し、この補正後の温度上昇時間により食器量
    を判定する事を特徴とする食器洗い機。
  3. 【請求項３】食器類を収める洗浄槽と、洗浄水を食器類
    に向けて噴出する洗浄ノズルと、前記洗浄槽に溜られた
    洗浄水を洗浄ノズルに送り込む洗浄ポンプ部と、前記洗
    浄ポンプ部を駆動するモータと、洗浄水を加熱するヒー
    タと、洗浄水の水温を検出する温度検出手段と、電源の
    電圧値を検出する電源電圧検出手段と、食器類の洗浄、
    すすぎ、乾燥工程の一連の逐次動作を制御する制御手段
    と、前記電圧検知手段により所定時間毎に検出した電源
    電圧値を、前記制御手段を用いて所定電圧値ごとにラン
    ク分けを行う演算手段と、そのランクに応じた発生度合
    い、または発生回数を記憶する記憶手段と備え、前記記
    憶手段により一番検出度合いの高いランクの電源電圧値
    を真の電源電圧値とし、この電源電圧値と標準状態にお
    ける電源電圧値との差に対応した補正時間値を、前記温
    度検出手段により検出する所定温度区間における温度上
    昇時間に加減し、この補正後の温度上昇時間により食器
    量を判定する事を特徴とする食器洗い機。
  4. 【請求項４】食器類を収める洗浄槽と、洗浄水を食器類
    に向けて噴出する洗浄ノズルと、前記洗浄槽に溜られた
    洗浄水を洗浄ノズルに送り込む洗浄ポンプ部と、前記洗
    浄ポンプ部を駆動するモータと、洗浄水を加熱するヒー
    タと、洗浄水の水温を検出する温度検出手段と、電源の
    電圧値を検出する電源電圧検出手段と、食器類の洗浄、
    すすぎ、乾燥工程の一連の逐次動作を制御する制御手段
    と、食器量を判定する際に使用する変数値や、判定した
    食器量を記憶する記憶手段を備え、前記電圧検知手段に
    より検出した電源電圧値が、あらかじめ設定しておいた
    所定電源電圧値の範囲に満たない、あるいは越える場
    合、前記記憶手段にあらかじめ保持させておいた以前に
    食器量を判定する際に使用した変数値や、判定した食器
    量を用いて、今回の食器量を決定する事を特徴とする食
    器洗い機。
  5. 【請求項５】食器類を収める洗浄槽と、洗浄水を食器類
    に向けて噴出する洗浄ノズルと、前記洗浄槽に溜られた
    洗浄水を洗浄ノズルに送り込む洗浄ポンプ部と、前記洗
    浄ポンプ部を駆動するモータと、洗浄水を加熱するヒー
    タと、洗浄水の水温を検出する温度検出手段と、電源の
    電圧値を検出する電源電圧検出手段と、食器類の洗浄、
    すすぎ、乾燥工程の一連の逐次動作を制御する制御手段
    とを備え、前記電圧検知手段により検出した電源電圧値
    が、あらかじめ設定しておいた所定電源電圧値の範囲に
    満たない、あるいは越える場合、一義的に食器量を決定
    する事を特徴とする食器洗い機。
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