JPH0513171A - 有機薄膜電界発光素子 - Google Patents
有機薄膜電界発光素子Info
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- JPH0513171A JPH0513171A JP15827291A JP15827291A JPH0513171A JP H0513171 A JPH0513171 A JP H0513171A JP 15827291 A JP15827291 A JP 15827291A JP 15827291 A JP15827291 A JP 15827291A JP H0513171 A JPH0513171 A JP H0513171A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 電子輸送層として優れた材料を使用すること
により、有機薄膜電界発光素子の特性を安定させると共
に、素子の生産性を上げる。 【構成】 少なくとも一方が透明である対向する電極間
に、それぞれ有機物からなる電界発光層と電子輸送層と
を積層するか、またはそれぞれ有機物からなる正孔輸送
層と電界発光層と電子輸送層とを順次積層してなる有機
薄膜電界発光素子において、前記有機物からなる電子輸
送層が電解重合法により得られた導電性高分子の溶液よ
り形成した層からなる。
により、有機薄膜電界発光素子の特性を安定させると共
に、素子の生産性を上げる。 【構成】 少なくとも一方が透明である対向する電極間
に、それぞれ有機物からなる電界発光層と電子輸送層と
を積層するか、またはそれぞれ有機物からなる正孔輸送
層と電界発光層と電子輸送層とを順次積層してなる有機
薄膜電界発光素子において、前記有機物からなる電子輸
送層が電解重合法により得られた導電性高分子の溶液よ
り形成した層からなる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、液晶表示装置のバック
ライト、密着センサの照明用光源や、表示素子等の発光
体として使用される有機薄膜電界発光素子に関する。
ライト、密着センサの照明用光源や、表示素子等の発光
体として使用される有機薄膜電界発光素子に関する。
【0002】
【従来の技術】電界発光(以下、ELと略称する。)素
子は、従来から無機薄膜EL素子や分散型EL素子およ
び有機EL素子等が広く知られており、この中で、無機
薄膜EL素子と分散型EL素子はOA機器用のディスプ
レイ、液晶表示装置のバックライト等に実用化されてい
る。
子は、従来から無機薄膜EL素子や分散型EL素子およ
び有機EL素子等が広く知られており、この中で、無機
薄膜EL素子と分散型EL素子はOA機器用のディスプ
レイ、液晶表示装置のバックライト等に実用化されてい
る。
【0003】近年、有機EL素子のなかで、有機薄膜を
2層ないし3層積層することにより、低電圧で極めて高
輝度な発光を得ることができる有機薄膜EL素子が実現
され、注目を集めている(C.W.Tang and S.A.Vanslyke:A
ppl. Phys. Lett.,51(12) ,913-915(1987)),(S.Saito e
t al.: Jpn. J.Appl. Phys., 27, L269(1988))。
2層ないし3層積層することにより、低電圧で極めて高
輝度な発光を得ることができる有機薄膜EL素子が実現
され、注目を集めている(C.W.Tang and S.A.Vanslyke:A
ppl. Phys. Lett.,51(12) ,913-915(1987)),(S.Saito e
t al.: Jpn. J.Appl. Phys., 27, L269(1988))。
【0004】この積層構造の有機薄膜EL素子は、10
[V]以下の直流電圧で500 〜 1000[cd/m2 ] の高輝
度を得ている。このため、従来の分散型EL素子や無機
薄膜EL素子を上回る高輝度、低駆動電圧の発光体とし
て、各所で活発な研究開発が行われている。
[V]以下の直流電圧で500 〜 1000[cd/m2 ] の高輝
度を得ている。このため、従来の分散型EL素子や無機
薄膜EL素子を上回る高輝度、低駆動電圧の発光体とし
て、各所で活発な研究開発が行われている。
【0005】2層構造の有機薄膜EL素子の一例を図1
に示す。透明なガラス基板1上に陽極として透明電極2
を形成し、その上に電界発光層3と電子輸送層4とをそ
れぞれ数100 〜 2000 オングストロームの厚さに積層
し、さらにその上に陰極として金属薄膜5を積層した構
造が一般的である。また、電子輸送層4に代えて正孔輸
送層を積層することもある。
に示す。透明なガラス基板1上に陽極として透明電極2
を形成し、その上に電界発光層3と電子輸送層4とをそ
れぞれ数100 〜 2000 オングストロームの厚さに積層
し、さらにその上に陰極として金属薄膜5を積層した構
造が一般的である。また、電子輸送層4に代えて正孔輸
送層を積層することもある。
【0006】3層構造の有機薄膜EL素子は、図2に示
すように、透明なガラス基板1上に陽極として透明電極
2を形成し、正孔輸送層6と電界発光層3と電子輸送層
4をそれぞれ数100 〜 2000 オングストロームの厚さに
積層し、さらにその上に陰極として金属薄膜5を積層し
た構造が一般的である。
すように、透明なガラス基板1上に陽極として透明電極
2を形成し、正孔輸送層6と電界発光層3と電子輸送層
4をそれぞれ数100 〜 2000 オングストロームの厚さに
積層し、さらにその上に陰極として金属薄膜5を積層し
た構造が一般的である。
【0007】これらの有機薄膜EL素子は、透明電極と
金属電極との間に、順方向に直流電圧を印加すれば発光
層が発光する。
金属電極との間に、順方向に直流電圧を印加すれば発光
層が発光する。
【0008】正孔輸送層に芳香族系化合物の薄膜を形成
した後、この薄膜を電解酸化処理した薄膜を使用するこ
とは既に知られている(特開平2−195681号公
報)。しかし、電子輸送層についての検討はなされてい
ない。
した後、この薄膜を電解酸化処理した薄膜を使用するこ
とは既に知られている(特開平2−195681号公
報)。しかし、電子輸送層についての検討はなされてい
ない。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】電子輸送層を有する2
層構造あるいは3層構造の有機薄膜EL素子において
は、電子輸送層は素子特性の安定化に寄与する。しかし
ながら、電子輸送層に最適な材料および形成プロセスは
確立されていないのが現状である。例えば、現在用いら
れている真空蒸着法による方法は、将来的に素子の生産
性に問題が生ずると考えられる。
層構造あるいは3層構造の有機薄膜EL素子において
は、電子輸送層は素子特性の安定化に寄与する。しかし
ながら、電子輸送層に最適な材料および形成プロセスは
確立されていないのが現状である。例えば、現在用いら
れている真空蒸着法による方法は、将来的に素子の生産
性に問題が生ずると考えられる。
【0010】電子輸送層の材料は、電荷移動度や電気伝
導率等が大きく、容易に薄膜形成できることが望まし
い。本発明は、電子輸送層として優れた材料および成膜
プロセスを提供することにより、素子の特性安定性と、
生産性に優れた、有機薄膜電界発光素子を提供すること
を目的とする。
導率等が大きく、容易に薄膜形成できることが望まし
い。本発明は、電子輸送層として優れた材料および成膜
プロセスを提供することにより、素子の特性安定性と、
生産性に優れた、有機薄膜電界発光素子を提供すること
を目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明の有機薄膜電界発
光素子は、少なくとも一方が透明である対向する電極間
に、それぞれ有機物からなる電界発光層と電子輸送層と
を積層するか、またはそれぞれ有機物からなる正孔輸送
層と電界発光層と電子輸送層とを順次積層してなる有機
薄膜電界発光素子において、前記有機物からなる電子輸
送層が電解重合法により得られた導電性高分子の溶液よ
り形成した層からなることを特徴とする。
光素子は、少なくとも一方が透明である対向する電極間
に、それぞれ有機物からなる電界発光層と電子輸送層と
を積層するか、またはそれぞれ有機物からなる正孔輸送
層と電界発光層と電子輸送層とを順次積層してなる有機
薄膜電界発光素子において、前記有機物からなる電子輸
送層が電解重合法により得られた導電性高分子の溶液よ
り形成した層からなることを特徴とする。
【0012】本発明の有機薄膜電界発光素子に用いられ
る、電子輸送層として使用する電解重合法により得られ
る導電性高分子としては、ポリアニリン、ポリチオフェ
ン、ポリチエニレンビニレン等が挙げられるがこれらに
限定されるものではない。
る、電子輸送層として使用する電解重合法により得られ
る導電性高分子としては、ポリアニリン、ポリチオフェ
ン、ポリチエニレンビニレン等が挙げられるがこれらに
限定されるものではない。
【0013】電解重合条件は、重合する物質によって異
なるが、導電性高分子の重合に用いられている通常の条
件でよく、特に限定されるものでもない。例えば、電解
重合液はプロピレンカーボネート、エチレンカーボネー
ト等の溶媒に支持塩としてアルカリ金属塩やテトラアル
キルアンモニウム塩等を添加したものを、電極として白
金等を用い、重合する高分子のモノマーの酸化電位付近
の電位で重合することにより導電性高分子が得られる。
なお、本発明に使用する導電性高分子の電気伝導率は10
-1〜103 [s/cm]の範囲が好ましい。
なるが、導電性高分子の重合に用いられている通常の条
件でよく、特に限定されるものでもない。例えば、電解
重合液はプロピレンカーボネート、エチレンカーボネー
ト等の溶媒に支持塩としてアルカリ金属塩やテトラアル
キルアンモニウム塩等を添加したものを、電極として白
金等を用い、重合する高分子のモノマーの酸化電位付近
の電位で重合することにより導電性高分子が得られる。
なお、本発明に使用する導電性高分子の電気伝導率は10
-1〜103 [s/cm]の範囲が好ましい。
【0014】本発明の有機薄膜電界発光素子に用いられ
る電界発光層となる材料は、電界を印加することにより
発光するものであれば特に制限はない。例えば、ナフタ
レン、アントラセン等の縮合芳香族化合物、1,1,
4,4−テトラフェニル−1,3−ブタジエン等の共役
二重結合を有する化合物等がある。また、正孔輸送層と
なる材料は、正孔を効率よく輸送できるものであれば特
に制限はない。例えば、チオフェン類、ピロール類、芳
香族アミン類等の化合物がある。
る電界発光層となる材料は、電界を印加することにより
発光するものであれば特に制限はない。例えば、ナフタ
レン、アントラセン等の縮合芳香族化合物、1,1,
4,4−テトラフェニル−1,3−ブタジエン等の共役
二重結合を有する化合物等がある。また、正孔輸送層と
なる材料は、正孔を効率よく輸送できるものであれば特
に制限はない。例えば、チオフェン類、ピロール類、芳
香族アミン類等の化合物がある。
【0015】なお、本発明における電子輸送層とは、電
子注入電極より多量の電子の注入が可能であり、しかも
注入された電子は容易に移動できるが、一方、正孔は注
入が困難であるか、注入は可能でも注入された正孔が移
動できない性質を有する層をいう。また、これと逆の性
質を有する層を正孔輸送層という。
子注入電極より多量の電子の注入が可能であり、しかも
注入された電子は容易に移動できるが、一方、正孔は注
入が困難であるか、注入は可能でも注入された正孔が移
動できない性質を有する層をいう。また、これと逆の性
質を有する層を正孔輸送層という。
【0016】本発明の有機薄膜電界発光素子は、以下の
方法で作ることができる。
方法で作ることができる。
【0017】ガラスなどの透明な基板の上に透明電極
を、例えばスパッタリング法により形成し陽極とする。
この透明電極には、金、ニッケル、酸化スズ、酸化イン
ジウム、酸化スズ酸化インジウム(ITO)等の薄膜が
好適である。
を、例えばスパッタリング法により形成し陽極とする。
この透明電極には、金、ニッケル、酸化スズ、酸化イン
ジウム、酸化スズ酸化インジウム(ITO)等の薄膜が
好適である。
【0018】次に、電界発光層を積層する。電界発光層
となる薄膜は真空蒸着法、スパッタリング法、スピンコ
ート法等を用いて形成することができる。
となる薄膜は真空蒸着法、スパッタリング法、スピンコ
ート法等を用いて形成することができる。
【0019】なお、透明電極の上に正孔輸送層を電界発
光層と同様な方法で積層した後、電界発光層を積層する
こともできる。
光層と同様な方法で積層した後、電界発光層を積層する
こともできる。
【0020】次に、電界発光層の上に電子輸送層となる
電解重合法により得られた導電性高分子の薄膜を積層す
る。この薄膜は、導電性高分子の溶液を電界発光層の上
に塗布・乾燥させて形成する。導電性高分子の溶媒は、
導電性高分子を溶解するものであれば水性あるいは非水
性のいずれの溶媒であってもよい。また塗布方法は、均
一に塗布できる方法であれば特に制限はないが、容易に
均一な薄膜を形成できるスピンコート法が好ましい。乾
燥条件は、導電性高分子の酸化や分解を防ぐため、不活
性雰囲気中で 100℃〜 200℃の範囲で行うのが好まし
い。
電解重合法により得られた導電性高分子の薄膜を積層す
る。この薄膜は、導電性高分子の溶液を電界発光層の上
に塗布・乾燥させて形成する。導電性高分子の溶媒は、
導電性高分子を溶解するものであれば水性あるいは非水
性のいずれの溶媒であってもよい。また塗布方法は、均
一に塗布できる方法であれば特に制限はないが、容易に
均一な薄膜を形成できるスピンコート法が好ましい。乾
燥条件は、導電性高分子の酸化や分解を防ぐため、不活
性雰囲気中で 100℃〜 200℃の範囲で行うのが好まし
い。
【0021】次に、電子輸送層の上に陰極として金属薄
膜を積層する。この電極はアルミニウム、インジウム、
銀、錫、チタン、鉛、マグネシウム、またはこれらの合
金等の比較的仕事関数の小さいものが好ましい。
膜を積層する。この電極はアルミニウム、インジウム、
銀、錫、チタン、鉛、マグネシウム、またはこれらの合
金等の比較的仕事関数の小さいものが好ましい。
【0022】最後に、二つの電極からそれぞれリード線
を引き出した後、保護層を形成することにより、有機薄
膜電界発光素子が完成する。
を引き出した後、保護層を形成することにより、有機薄
膜電界発光素子が完成する。
【0023】なお、電極層、電界発光層、電子輸送層ま
たは正孔輸送層は、それぞれ数100〜 2000 オングスト
ロームの厚さに積層するのが好ましい。
たは正孔輸送層は、それぞれ数100〜 2000 オングスト
ロームの厚さに積層するのが好ましい。
【0024】
【作用】電解重合法により得られる導電性高分子の溶液
を塗布・乾燥させて形成した薄膜は、電解重合法により
直接電極上に形成した薄膜に比較して、比較的大きな面
積を表面が平滑で、かつピンホールのない均一な電子輸
送層となる。
を塗布・乾燥させて形成した薄膜は、電解重合法により
直接電極上に形成した薄膜に比較して、比較的大きな面
積を表面が平滑で、かつピンホールのない均一な電子輸
送層となる。
【0025】また、電極上に生成した導電性高分子を溶
媒に溶解して使用するため、未反応物や低分子量物の除
去が容易である。さらに、塗布・乾燥条件の設定が容易
となる。
媒に溶解して使用するため、未反応物や低分子量物の除
去が容易である。さらに、塗布・乾燥条件の設定が容易
となる。
【0026】したがって、電子輸送層の電荷移動度、電
気伝導率、等を大きくすることが可能となる。また、有
機薄膜電界発光素子の特性を安定させ、生産性も優れた
ものとなる。
気伝導率、等を大きくすることが可能となる。また、有
機薄膜電界発光素子の特性を安定させ、生産性も優れた
ものとなる。
【0027】
【実施例】以下、本発明の実施例について説明する。
【0028】図3は実施例の有機薄膜電界発光素子の断
面を示している。
面を示している。
【0029】ガラス板からなる透明な基板1の片面を表
面研磨して平滑にした後、純水とイソプロピルアルコー
ル中で超音波洗浄を行い、最後に紫外線とオゾン処理を
行って、清浄にした。この透明基板1の表面に酸化スズ
酸化インジウム(ITO)の薄膜を、スパッタリング法
により、膜厚 200オングストロームの厚さに積層し、シ
ート抵抗20Ω/□の導電性の透明電極2を形成し、陽極
とした。
面研磨して平滑にした後、純水とイソプロピルアルコー
ル中で超音波洗浄を行い、最後に紫外線とオゾン処理を
行って、清浄にした。この透明基板1の表面に酸化スズ
酸化インジウム(ITO)の薄膜を、スパッタリング法
により、膜厚 200オングストロームの厚さに積層し、シ
ート抵抗20Ω/□の導電性の透明電極2を形成し、陽極
とした。
【0030】続いて、透明電極2の上に、以下の化学式
で示される、ベンジジン誘導体を真空蒸着法により、厚
さ500 オングストロームの厚さに積層して、正孔輸送層
6を形成した。
で示される、ベンジジン誘導体を真空蒸着法により、厚
さ500 オングストロームの厚さに積層して、正孔輸送層
6を形成した。
【0031】
【化1】
【0032】正孔輸送層6の上に、以下の化学式で示さ
れる、1,1,4,4−テトラフェニル−1,3−ブタ
ジエンを、真空蒸着法により、厚さ500 オングストロー
ムの厚さに積層して、電界発光層3を形成した。
れる、1,1,4,4−テトラフェニル−1,3−ブタ
ジエンを、真空蒸着法により、厚さ500 オングストロー
ムの厚さに積層して、電界発光層3を形成した。
【0033】
【化2】
【0034】続いて、電界発光層3の上に、以下の化学
式で示される、導電性ポリアニリンをアルカリ処理し
て、アセトニトリルに溶解させた溶液をスピンコート法
により厚さ1000オングストロームの厚さに塗布し 100℃
〜 200℃の範囲で乾燥させ、電子輸送層4を形成した。
ポリアニリンは電解重合法により合成した。
式で示される、導電性ポリアニリンをアルカリ処理し
て、アセトニトリルに溶解させた溶液をスピンコート法
により厚さ1000オングストロームの厚さに塗布し 100℃
〜 200℃の範囲で乾燥させ、電子輸送層4を形成した。
ポリアニリンは電解重合法により合成した。
【0035】
【化3】
【0036】電子輸送層4の上に、マグネシウムと銀の
合金からなる金属薄膜5を電子ビーム蒸着法により、厚
さ800 オングストロームの厚さに形成し、陰極とした。
透明な陽極と、陰極からそれぞれリード7を引き出した
後、シリコン樹脂からなる保護層8を形成し、有機薄膜
電界発光素子を完成した。
合金からなる金属薄膜5を電子ビーム蒸着法により、厚
さ800 オングストロームの厚さに形成し、陰極とした。
透明な陽極と、陰極からそれぞれリード7を引き出した
後、シリコン樹脂からなる保護層8を形成し、有機薄膜
電界発光素子を完成した。
【0037】本実施例に使用した導電性ポリアニリンの
合成は以下のようにして行った。
合成は以下のようにして行った。
【0038】プロピレンカーボネートを溶媒として、ア
ニリンモノマーと過塩素酸リチウムをそれぞれ、0.05
[mol/dm3 ]と 0.1[mol/dm3 ]溶解させ
て重合液を作成した。重合液中に白金電極と、これに対
向する白金線からなる対向電極、およびリチウムからな
る参照電極を浸漬し、白金電極と対向電極間に、白金電
極の電位が0.45[VvsLi/Li+]となるように電
圧を印加し、白金電極上にポリアニリンを合成した。
ニリンモノマーと過塩素酸リチウムをそれぞれ、0.05
[mol/dm3 ]と 0.1[mol/dm3 ]溶解させ
て重合液を作成した。重合液中に白金電極と、これに対
向する白金線からなる対向電極、およびリチウムからな
る参照電極を浸漬し、白金電極と対向電極間に、白金電
極の電位が0.45[VvsLi/Li+]となるように電
圧を印加し、白金電極上にポリアニリンを合成した。
【0039】本実施例で作成した有機電界発光素子に、
陽極を正極、陰極を負極として、室温で、10Vの電圧を
印加した結果、輝度1340[cd/m2 ]の発光を得た。
次に、初期輝度1000[cd/m2 ]となる点灯条件で、
25℃で60%RHの常温常湿環境下で寿命試験を行った結
果、輝度半減期は 670時間であった。
陽極を正極、陰極を負極として、室温で、10Vの電圧を
印加した結果、輝度1340[cd/m2 ]の発光を得た。
次に、初期輝度1000[cd/m2 ]となる点灯条件で、
25℃で60%RHの常温常湿環境下で寿命試験を行った結
果、輝度半減期は 670時間であった。
【0040】比較例として、電子輸送層4に以下の化学
式で示されるオキサジアゾール誘導体を真空蒸着法によ
り厚さ500 オングストロームの厚さに積層した以外は本
実施例と同一の構造の素子を作製した。
式で示されるオキサジアゾール誘導体を真空蒸着法によ
り厚さ500 オングストロームの厚さに積層した以外は本
実施例と同一の構造の素子を作製した。
【0041】
【化4】
【0042】比較例を本実施例と同一の条件で評価した
結果、10Vの電圧印加で輝度1050[cd/m2 ]を示
し、寿命試験では輝度半減期 300時間であった。このこ
とから、電子輸送層として導電性高分子を用いた本発明
の素子は、初期輝度および寿命特性で、従来の素子より
も優れている。
結果、10Vの電圧印加で輝度1050[cd/m2 ]を示
し、寿命試験では輝度半減期 300時間であった。このこ
とから、電子輸送層として導電性高分子を用いた本発明
の素子は、初期輝度および寿命特性で、従来の素子より
も優れている。
【0043】
【発明の効果】以上説明したように、本発明は、少なく
とも一方が透明である対向する電極間に、それぞれ有機
物からなる電界発光層と電子輸送層とを積層するか、ま
たはそれぞれ有機物からなる正孔輸送層と電界発光層と
電子輸送層とを順次積層してなる有機薄膜電界発光素子
において、前記有機物からなる電子輸送層が電解重合法
により得られた導電性高分子の溶液より形成した層から
なっているので、電子輸送層の電荷移動度、電気伝導
率、等が大きく、しかも容易に薄膜形成できるので、素
子の特性安定性および生産性に優れた有機薄膜電界発光
素子を実現する事が出来る。
とも一方が透明である対向する電極間に、それぞれ有機
物からなる電界発光層と電子輸送層とを積層するか、ま
たはそれぞれ有機物からなる正孔輸送層と電界発光層と
電子輸送層とを順次積層してなる有機薄膜電界発光素子
において、前記有機物からなる電子輸送層が電解重合法
により得られた導電性高分子の溶液より形成した層から
なっているので、電子輸送層の電荷移動度、電気伝導
率、等が大きく、しかも容易に薄膜形成できるので、素
子の特性安定性および生産性に優れた有機薄膜電界発光
素子を実現する事が出来る。
【図1】従来の2層構造の有機薄膜電界発光素子の断面
を表す図である。
を表す図である。
【図2】従来の3層構造の有機薄膜電界発光素子の断面
を表す図である。
を表す図である。
【図3】実施例の有機薄膜電界発光素子の断面を表す図
である。
である。
1……ガラス基板、2……透明電極、3……電界発光
層、4……電子輸送層、5……金属薄膜、6……正孔輸
送層、7……リード、8……保護膜。
層、4……電子輸送層、5……金属薄膜、6……正孔輸
送層、7……リード、8……保護膜。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 【請求項1】少なくとも一方が透明である対向する電極
間に、それぞれ有機物からなる電界発光層と電子輸送層
とを積層するか、またはそれぞれ有機物からなる正孔輸
送層と電界発光層と電子輸送層とを順次積層してなる有
機薄膜電界発光素子において、前記有機物からなる電子
輸送層が電解重合法により得られた導電性高分子の溶液
より形成した層からなることを特徴とした有機薄膜電界
発光素子。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP15827291A JPH0513171A (ja) | 1991-06-28 | 1991-06-28 | 有機薄膜電界発光素子 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP15827291A JPH0513171A (ja) | 1991-06-28 | 1991-06-28 | 有機薄膜電界発光素子 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0513171A true JPH0513171A (ja) | 1993-01-22 |
Family
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Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2000051404A1 (fr) * | 1999-02-23 | 2000-08-31 | Nissan Chemical Industries, Ltd. | Element electroluminescent |
JP2004330788A (ja) * | 2003-04-30 | 2004-11-25 | Bayer Materialscience Ag | 金属化プラスチック成形品 |
JP2005093728A (ja) * | 2003-09-17 | 2005-04-07 | Toyoda Gosei Co Ltd | 発光装置 |
-
1991
- 1991-06-28 JP JP15827291A patent/JPH0513171A/ja not_active Withdrawn
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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WO2000051404A1 (fr) * | 1999-02-23 | 2000-08-31 | Nissan Chemical Industries, Ltd. | Element electroluminescent |
US6632545B1 (en) | 1999-02-23 | 2003-10-14 | Junji Kido | Electroluminescent element |
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JP2011235644A (ja) * | 2003-04-30 | 2011-11-24 | Bayer Materialscience Ag | 金属化プラスチック成形品 |
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