JPH05128877A - 不揮発性半導体記憶装置 - Google Patents

不揮発性半導体記憶装置

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JPH05128877A
JPH05128877A JP29130091A JP29130091A JPH05128877A JP H05128877 A JPH05128877 A JP H05128877A JP 29130091 A JP29130091 A JP 29130091A JP 29130091 A JP29130091 A JP 29130091A JP H05128877 A JPH05128877 A JP H05128877A
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JP
Japan
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memory cell
bit
erasing
source line
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JP29130091A
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English (en)
Inventor
Osamu Ueda
修 上田
Shinichi Mori
真一 森
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Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 メモリセルアレイ100が、2ビットD0,
D1の入出力データを担うメモリセルを有する2つのブ
ロック1−0,1−1に分割され、かつ、ブロック単位
でのデータ消去が可能な構成のフラッシュEEPROM
において、最下位ビットD0のメモリセルMC1〜MC
8と第1位ビットD0のメモリセルMC9〜MC15と
に個別にソース線280a,281a,280b,28
1bおよびソース線スイッチ30a,30b,31a,
31bが設けられ、かつ、消去モードにおいて各ソース
線スイッチに対応して、これに高電位Vp p の発生を許
可または禁止するための信号を与えるデータビット選択
回路33が設けられる。 【効果】 メモリセルアレイ100の記憶データを、ビ
ット単位で消去することができるので、メモリセルアレ
イ100の記憶データの一部を変更するようなデータ書
換えも、効率よくかつ正確に行なうことができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、不揮発性半導体記憶装
置に関し、特に、所望のメモリセルの記憶データだけ消
去することが可能な不揮発性半導体記憶装置に関する。
【0002】
【従来の技術】不揮発性半導体記憶装置は、DRAM
(Dynamic Random Access Me
mory)やSRAM(スタテック型 Random
Access Memory)等の揮発性半導体記憶装
置と異なり、電源切断後も記憶データが保持されること
が特徴である。このような不揮発性半導体記憶装置とし
て代表的なものにPROM(Programmable
Read Only Memory)がある。PRO
Mは、ユーザ側で情報を書込める不揮発性半導体記憶装
置である。このPROMとして現在既に商品化されてい
る代表的なものとして、データ消去およびデータ書込み
のいずれも電気的に行なわれるEEPROM(Elec
trically Erasable and Pro
grammable Read Only Memor
y)がある。図11は、EEPROMにおけるメモリセ
ルの構造を示す断面図である。
【0003】図11を参照して、EEPROMにおいて
各メモリセルは同一の基板上に形成される、単一のFA
MOSトランジスタ10と単一のMOSトランジスタ1
1とによって構成される。FAMOSトランジスタ10
は、P型基板1上にソースおよびドレインとしてそれぞ
れ形成されるN型不純物拡散層2および3と、コントロ
ールゲート4と、フローティングゲート5とを含む。フ
ローティングゲート5は、ドレイン2および3間にまた
がるように、P型基板1上に酸化膜6を介して形成され
る。コントロールゲート4は、フローティングゲート5
上に酸化膜7を介して形成される。このFAMOSトラ
ンジスタ10において、フローティングゲート5と基板
1との間に設けられる酸化膜6は、ソース2およびドレ
イン3間に対応する部分においては、トンネル現象が生
じないような膜厚(通常200オングストローム以上)
で形成され、ドレイン2端部に対応する部分において
は、トンネル現象が生じ得るように薄く(通常100オ
ングストローム程度)形成される。酸化膜6のうちこの
膜厚の薄い部分6bはトンネル酸化膜と呼ばれる。この
トンネル酸化膜6bを利用してデータ書込みおよびデー
タ消去が行なわれる。
【0004】データ書込時には、ドレイン2およびコン
トロールゲート4間に、コントロールゲート4を高電位
側とする高電圧が印加される。これによってトンネル酸
化膜6bにフローティングゲート5側を高電位側とする
高電界が発生してトンネル現象が生じる。すなわち、ド
レイン2近傍で発生するホットエレクトロンが酸化膜6
bをトンネルしてフローティングゲート5に注入され
る。フローティングゲート5は、酸化膜6によって他か
ら電気的に切離されているので、いったんフローティン
グゲート5に注入されたエレクトロンは長時間フローテ
ィングゲート5に残留する。
【0005】データ消去時には、データ書込時とは逆
に、ドレイン2およびコントロールゲート4間に、ドレ
イン2を高電位側とする高電圧が印加される。これによ
って、酸化膜6bにデータ書込み時とは逆方向の高電界
が発生するので、フローティングゲート5のエレクトロ
ンが酸化膜6bをトンネルしてドレイン2に放出され
る。したがって、フローティングゲート5に捕獲されて
いたエレクトロンはフローティングゲート5から除去さ
れる。もちろん、フローティングゲート5にエレクトロ
ンが捕獲されているFAMOSトランジスタ10のしき
い値電圧は、エレクトロンを注入されていないフローテ
ィングゲート5を有するFAMOSトランジスタ10の
それよりも高い。したがって、データ書込みおよびデー
タ消去は、各メモリセルを構成するFAMOSトランジ
スタ10のしきい値電圧を変化させることによって行な
われる。
【0006】データ読出時には、コントロールゲート4
に適当な電位(エレクトロンを注入されたフローティン
グゲートを有するFAMOSトランジスタ10のしきい
値電圧よりも低く、かつ、エレクトロンを注入されてい
ないフローティングゲート5を有するFAMOSトラン
ジスタ10のしきい値電圧よりも高い電位)を与え、ド
レイン2およびソース3間に流れる電流の有無を判別す
れば、このメモリセルの記憶データが“0”であるか
“1”であるかが判別できる。
【0007】このようなデータ消去,データ書込み,お
よびデータ読出しを1メモリセル単位で行なうために、
EEPROMの各々にはMOSトランジスタ11が設け
られる。MOSトランジスタ11は、ソースとしてP型
基板1上にFAMOSトランジスタ10のドレインと共
通に形成される不純物拡散層2と、ドレインとしてP型
基板1上に形成されるN型不純物拡散層8と、不純物拡
散層2および8間にまたがるようにP型基板1上に形成
されるゲート電極9とを含む。ゲート電極9とP型基板
1とは酸化膜6によって電気的に絶縁される。
【0008】EEPROMのメモリセルアレイにおいて
は、図11に示される構造のメモリセルが行および列の
マトリクス状に配列され、同じ行に配列されるすべての
メモリセルをそれぞれ構成するMOSトランジスタ11
のゲート9が同一のワード線に接続され、同じ列に配列
されるすべてのメモリセルをそれぞれ構成するMOSト
ランジスタ11のドレイン8が同一のビット線に接続さ
れる。そして、データ書込時には、すべてのFAMOS
トランジスタ10のコントロールゲート4に高電位が付
与され、かつ、1本のワード線および1本のビット線に
それぞれ、MOSトランジスタ11のしきい値電圧以上
の電位および接地電位が与えられる。これによって、こ
の1本のワード線とこの1本のビット線にそれぞれゲー
ト9およびドレイン8を接続されるメモリセルにだけデ
ータが書込まれる。データ消去時には、すべてのFAM
OSトランジスタ10のコントロールゲート4が接地さ
れ、かつ、1本のワード線および1本のビット線にそれ
ぞれ、MOSトランジスタ11のしきい値電圧以上の電
位および高電位が与えられる。これによって、この1本
のワード線およびこの1本のビット線にそれぞれゲート
9およびドレイン8を接続されるメモリセルのデータだ
けが消去される。そして、データ読出時には、すべての
FAMOSトランジスタ10のコントロールゲート4に
前記適当な電位が付与され、かつ、1本のワード線にM
OSトランジスタ11のしきい値電圧以上の電位が付与
された状態で、1本のビット線に流れる電流の有無が検
知される。これによって、この1本のワード線およびこ
の1本のビット線にそれぞれゲート9およびドレイン8
を接続されるメモリセルの記憶データのみが読出され
る。
【0009】以上のように、EEPROMのメモリセル
の各々は2つのトランジスタによって構成される。この
ため、EEPROMは、ビットコストが高く高集積化が
難しい。一方、動作的には、データ消去が電気的に行な
われるので、EEPROMにおけるデータ消去は選択的
に、たとえば1バイト分のメモリセルごとに(バイト単
位で)行なうことができる。
【0010】このようなEEPROM以外の不揮発性半
導体記憶装置として、すべてのメモリセルの記憶データ
を一括して電気的に消去できる、フラッシュEEPRO
Mが注目されつつある。図10は、フラッシュEEPR
OMにおける各メモリセルの断面構造を示す図である。
図10を参照して、各メモリセルは1つのFAMOSト
ランジスタによって構成される。このFAMOSトラン
ジスタは、フローティングゲート5とP型基板1との間
に介在される酸化膜6の厚さがトンネル現象が生じるよ
うに薄く、通常100オングストローム程度に設定され
る。データ書込み時には、コントロールゲート4および
ドレイン2に高電圧が印加され、これによって発生した
ホットエレクトロンがフローティングゲート5に注入さ
れる。データ消去時には、コントロールゲート4が接地
され、ソース3に高電圧が印加される。これによってフ
ローティングゲート5およびソース3間にトンネル現象
が生じ、フローティングゲート5に蓄積されたエレクト
ロンが酸化膜6をトンネルしてソース3に放出される。
なお、コントロールゲート4およびフローティングゲー
ト5間の酸化膜7の厚さは通常200オングストローム
以上である。
【0011】フラッシュEEPROMにおいても、複数
のメモリセルが行および列のマトリクス状に配列され、
かつ、同一の行に配列されるメモリセルをそれぞれ構成
するFAMOSトランジスタのコントロールゲート4が
同一のワード線に接続され、同一の列に配列されるメモ
リセルをそれぞれ構成するFAMOSトランジスタのド
レイン2が同一のビット線に接続される。データ書込み
時およびデータ消去時における、コントロールゲート4
およびドレイン2への電圧印加は、それぞれ、ワード線
およびビット線を介して行なわれる。フラッシュEEP
ROMにおいては、すべてのメモリセルを構成するFA
MOSトランジスタのソース3が共通の信号線(以下、
ソース線と呼ぶ)に接続される。データ消去時には、こ
のソース線に高電圧が印加され、かつ、すべてのワード
線が接地される。したがって、フラッシュEEPROM
におけるデータ消去は全ビット同時に行なわれる。な
お、ソース線は通常接地電位にある。
【0012】このように、フラッシュEEPROMは、
各メモリセルが1つのトランジスタによって構成される
ので、ビットコストが安く高集積化に有利である。一
方、動作的には、フラッシュEEPROMはすべてのメ
モリセルの記憶データが一括して電気的に消去されるよ
うに構成される。
【0013】図8は、“IEEE Journal o
f Solid−State Circuits,vo
l.23,No.5,October 1988pp.
1157〜1163”に示された従来のフラッシュEE
PROMの全体構成を示す概略ブロック図である。
【0014】図9は、メモリセルアレイ100およびY
ゲート200の構成を示す回路図である。
【0015】以下、図8ないし図10を参照しながら、
従来のフラッシュEEPROMの構成および動作につい
て説明する。
【0016】メモリセルアレイ1は、行方向,列方向に
マトリクス状に配列された複数のメモリセルMCを含
む。図9には、メモリセルアレイ100において、同一
の入出力線に対応して3行×3列のマトリクス状に配列
された9個のメモリセルMCおよびこれらの関与する回
路部のみが代表的にされる。
【0017】図9に示されるように、メモリセルアレイ
100において、各メモリセル行および各メモリセル列
にそれぞれ対応して、1本のワード線WL1〜WL3お
よび1本のビット線BL1〜BL3が設けられる。
【0018】各メモリセル行を構成するFAMOSトラ
ンジスタのコントロールゲート4は、対応する1本のワ
ード線に共通に接続される。各メモリセル列を構成する
FAMOSトランジスタのドレイン2は、対応する1本
のビット線に共通に接続される。すべてのメモリセルM
Cを構成するFAMOSトランジスタのソース3は、1
本のソース線28に共通に接続される。
【0019】次に、図9を参照しながら、データ書込
時,データ消去時,およびデータ読出時における具体的
な回路動作について説明する。
【0020】まず、データ書込時の回路動作について説
明する。Xデコーダ40は、メモリセルアレイ1内のワ
ード線WL1〜WL3のうちのいずれか1本に、選択的
に12Vの高電位VP P を付与する。
【0021】Yゲート20は、書込回路700およびセ
ンスアンプ800に接続される入出力線27と、入出力
線27とメモリセルアレイ1内のビット線BL1〜BL
3のそれぞれとの間にトランスファゲートとして設けら
れるNチャネルMOSトランジスタ26とを含む。トラ
ンジスタ26の各ゲートは、互いに異なる接続線Y1〜
Y3を介してYデコーダ50に接続される。つまり、接
続線Y1〜Y3は、ビット線BL1〜BL3と1対1に
対応するように設けられる。
【0022】Yデコーダ50は、Yゲート20内のトラ
ンジスタ26のうちのいずれか1つのみをON状態とす
るために、接続線Y1〜Y3のうちのいずれか1本にの
み選択的にハイレベルの電位を付与する。これによっ
て、メモリセルアレイ1内のビット線BL1〜BL3の
うち、ハイレベルの電位が付与された接続線(Y1〜Y
3のうちのいずれか)に対応する1本のみが、入出力線
27に電気的に接続される。
【0023】書込回路700は、図8の入出力バッファ
90から与えられるデータに応じて活性化されて、入出
力線27に高圧VP P を印加する。入出力線27は、1
本のビット線(BL1〜BL3のうちのいずれか)にの
み電気的に接続されるため、書込回路700から入出力
線27に印加された高圧VP P は、この1本のビット線
にのみ印加される。
【0024】ソース線スイッチ30は、ソース線28に
接地電位を与える。入出力バッファ90は、データ書込
時において、入出力端子VO0〜VO7に外部より与え
られたデータ信号を増幅して書込回路7に与える。
【0025】このような回路動作の結果、メモリセルア
レイ100内の1つのメモリセルにおいてのみ、コント
ロールゲート4およびドレイン2の両方に高電位が付与
される。したがって、この1つのメモリセルにおいての
み、ホットエレクトロンが発生し、フローティングゲー
ト5に注入される。つまり、この1つのメモリセルMC
にデータ“0”が書込まれる。
【0026】たとえば、Xデコーダ40がワード線WL
1に高電圧VP Pを印加し、Yデコーダ50が接続線Y
1にハイレベルの電位を印加し、書込回路700が活性
化されれば、図中点線で囲まれたメモリセルMCにデー
タ“0”が書込まれる。
【0027】なお、図8の入出力バッファ90から書込
回路群70に与えられたデータが“1”であれば、書込
回路700は活性化されない。したがって、このような
場合には、Yデコーダ50によってハイレベルの電位を
付与された1本の接続線(Y1〜Y3のうちのいずれ
か)に対応する1本のビット線(BL1〜BL3のうち
のいずれか)は高電位とならない。このため、この1本
のビット線と、Xデコーダ40によって高圧VP P を印
加された1本のワード線(WL1〜WL3のうちのいず
れか)にそれぞれドレイン2およびコントロールゲート
4を接続された1つのメモリセルMCにおいて、フロー
ティングゲート5に注入され得るホットエレクトロンは
発生しない。したがって、このメモリセルMCの記憶デ
ータは“1”のままである。
【0028】このように、データ書込時には、Xデコー
ダ40およびYデコーダ50によってそれぞれ1本のワ
ード線および1本のビット線が選択され、かつ、書込回
路700が選択されたビット線に、入出力バッファ90
からのデータに応じて高電位を与えることによって、1
つのメモリセルMCに、外部データが書込まれる。
【0029】次に、データ消去時の回路動作について説
明する。Xデコーダ40は、非活性化されて、メモリセ
ルアレイ100内のすべてのワード線WL1〜WL3が
接地電位VS S となる。これによって、すべてのメモリ
セルMCのコントロールゲート4は接地電位となる。
【0030】同様に、Yデコーダ50も非活性化され
て、Yゲート20内のすべてのトランジスタ26にそれ
ぞれ接続される接続線Y1〜Y3の電位がローレベルと
なる。これによって、Yゲート20内のすべてのトラン
ジスタ26がOFF状態となるので、すべてのメモリセ
ルMCのドレイン2はフローティング状態となる。
【0031】ソース線スイッチ30は、ソース線28に
高圧VP P を付与する。このような回路動作によって、
すべてのメモリセルMCにおいて、フローティングゲー
ト5とソース3との間に、ソース18を高電位側とする
高電界が発生しトンネル現象が生じる。このため、すべ
てのメモリセルMCにおいてフローティングゲート5か
ら電子が流出する。すなわち、メモリセルアレイ100
内のすべてのメモリセルMCの記憶データが一括して消
去される。
【0032】次に、データ書込時における回路動作につ
いて説明する。Xデコーダ40は、メモリセルアレイ1
内のワード線WL1〜WL3のうちの1本の電位のみを
ハイレベルにし、他のワード線の電位をすべてローレベ
ルにする。これによって、この1本のワード線に接続さ
れるすべてのメモリセルのコントロールゲート4に5V
が印加される。
【0033】Yデコーダ50は、Yゲート20内のトラ
ンジスタ26のうちの1つのゲートにのみハイレベルの
電位を付与する。これによって、この1つのトランジス
タ26に接続される1本のビット線(BL1〜BL3の
うちのいずれか)のみが入出力線27を介してセンスア
ンプ800に電気的に接続される。
【0034】ソース線スイッチ30は、ソース線28を
データ書込時と同様に接地する。このような回路動作に
よって、Yデコーダ50によってON状態とされた1つ
のトランジスタ26およびXデコーダ40によってハイ
レベルの電位を与えられた1本のワード線にそれぞれド
レイン2およびコントロールゲート4を接続された1つ
のメモリセルMCの記憶データが、センスアンプ800
によって読出される。
【0035】たとえば、接続線Y1およびワード線WL
1にハイレベルの電位が付与される場合を想定する。こ
のような場合には、入出力線27に電気的に接続される
ビット線BL1に流れる電流の有無は、図において点線
で囲まれたメモリセルMCの記憶データによって決定さ
れる。
【0036】すなわち、記憶データが“1”であるメモ
リセルのしきい値電圧は、ローレベルの電位Vssより
も高いので、ローレベルの電位にあるワード線WL2,
WL3にコントロールゲートを接続されるメモリセル
は、その記憶データに関わらずOFF状態である。これ
に対し、ハイレベルの電位Vccは、記憶データが
“1”であるメモリセルのしきい値電圧よりも高く、か
つ、記憶データが“0”であるメモリセルのしきい値電
圧よりも低い。したがって、ハイレベルの電位にあるワ
ード線WL1にコントロールゲートを接続されるメモリ
セルがON状態であるかOFF状態であるかは、このメ
モリセルの記憶データによって決定される。
【0037】したがって、図中点線で囲まれたメモリセ
ルMCの記憶データが“0”であれば、このメモリセル
MCはOFF状態であるので、入出力線27から、接続
線Y1にゲートを接続されるトランジスタ26,ビット
線BL1,およびこのメモリセルMCを介してソース線
28に流れる電流は生じない。しかし、このメモリセル
MCの記憶データが“1”であれば、このメモリセルM
CはON状態となるので、入出力線27から、接続線Y
1にゲートを接続されるトランジスタ26,ビット線B
L1,およびこのメモリセルMCを介してソース線28
に電流が流れる。
【0038】入出力線27に電気的に接続されるビット
線からソース線28に電流が流れると、入出力線27の
電位は低下するが、入出力線27に電気的に接続される
ビット線からソース線28に電流が流れなければ、入出
力線27の電位は低下しない。センスアンプ8は、この
ような入出力線27の電位変化を検出することによっ
て、入出力線27に電気的に接続されているビット線に
流れる電流の有無を検知する。
【0039】入出力線27に電気的に接続されたビット
線に電流が流れなければ、センスアンプ800はデータ
“0”に対応する電圧信号を図8の入出力バッファ90
に与える。入出力線27に電気的に接続されたビット線
に電流が流れれば、センスアンプ800は、データ
“1”に対応する電圧信号を図8の入出力バッファ90
に与える。
【0040】入出力バッファ90は、データ読出時にお
いて、センスアンプ800から与えられたデータ信号を
入出力端子VO0〜VO7に供給する。
【0041】次に、フラッシュEEPROMの全体的な
回路動作について説明する。なお、以下、明細書中では
負活性な信号を、それを表わす記号の前に/を付して示
す。
【0042】図8において、制御信号バッファ14は、
各外部制御信号/WE,/OE,/CEをバッファリン
グして、他の回路部を制御するのに必要な内部制御信号
を発生する。
【0043】フラッシュEEPROMにおいて、書込お
よび消去のモード設定は、外部からの入力信号の組合わ
せで行なわれる。つまり、書込イネーブル信号/WEの
立上がり時の入力データによってモード設定が行なわれ
る。
【0044】書込を行なう場合、まず、通常の駆動電圧
C C および高電圧Vp p が本来の値に立上げられる。
次に、書込イネーブル信号/WEが立下げられる。その
後、書込イネーブル信号/WEの立上がりに同期して、
入出力端子VO0〜VO7に外部から与えられたデータ
信号が入出力バッファ90を介してコマンドレジスタ1
2にラッチされる。次に、このデータ信号がコマンドデ
コーダ13によってデコードされて、このフラッシュE
EPROMの動作モードが、データ書込のためのプログ
ラムモードに設定される。
【0045】次に、書込イネーブル信号/WEが再度立
下げられて、アドレスレジスタ6に外部からのアドレス
信号がラッチされる。さらに、書込イネーブル信号/W
Eの立上がりに応答して、入出力端子VO0〜VO7に
外部から与えられたデータ信号が入出力バッファ90を
介して書込回路7にラッチされる。
【0046】その後、プログラム電圧発生回路110か
ら高圧Vp p のパルスが発生され、Xデコーダ40およ
びYデコーダ50に供給される。Yデコーダ50は、こ
の高圧パルスを、Yゲート20内のトランジスタ26の
うち、アドレスレジスタ60にラッチされたアドレス信
号が示すメモリセル列に対応して設けられた1本のビッ
ト線に接続される1つのゲートにのみ与える。Xデコー
ダ40は、この高圧パルスを、アドレスレジスタ60に
ラッチされたアドレス信号が示すメモリセル行に対応し
て設けられた1本のワード線にのみ与える。この結果、
前述のような原理でメモリセルアレイ1内の1つのメモ
リセルMCにのみ書込回路群70にラッチされたデータ
が書込まれる。
【0047】次に、書込イネーブル信号/WEが立下げ
られ、入出力端子VO0〜VO7に外部から与えられた
データ信号がコマンドレジスタ12にラッチされる。続
いて、書込イネーブル信号/WEの立上がりに同期し
て、データが正しく書込まれたか否かを検査するための
プログラムベリファイモードとされる。このとき、ベリ
ファイ電圧発生回路111は、高圧Vp p から、6.5
V程度の、通常のデータ読出時にメモリセルMCのコン
トロールゲートに付与される電圧5Vよりも高い電圧
を、いわゆるプログラムベリファイ電圧として発生し、
Xデコーダ40およびYデコーダ50に与える。
【0048】Xデコーダ40は、このプログラムベリフ
ァイ電圧を、アドレスレジスタ60にラッチされている
アドレス信号が示すメモリセル行に対応して設けられた
1本のワード線に供給する。同様に、Yデコーダ50
は、プログラムベリファイ電圧を、アドレスレジスタ6
0にラッチされているアドレス信号が示すメモリセル列
に対応して設けられた1本のビット線に接続された、Y
ゲート20内の1つのトランジスタ26のゲートに供給
する。この結果、アドレスレジスタ60にラッチされて
いるアドレス信号が示すメモリセル行およびメモリセル
列に共通に接続される1つのメモリセルMCの記憶デー
タが、前述のような原理で、センスアンプ群80によっ
て読出される。
【0049】ただし、データが読出されるべきメモリセ
ルのコントロールゲートには通常の読出時よりも高い電
位が付与されるため、このメモリセルにデータ“0”が
書込まれていても、そのしきい値電圧が十分に高くなけ
れば、このメモリセルはON状態となってセンスアンプ
群80によりデータ“1”が読出される。つまり、デー
タ“0”の書込時にメモリセルのフローティングゲート
に電子が十分に注入されず、このメモリセルのしきい値
電圧が十分に高くシフトしない、いわゆる書込不良の発
見を容易にするために、ベリファイ電圧発生回路111
がこのようなプログラムベリファイ電圧を発生する。
【0050】次に、センスアンプ群80によって読出さ
れたデータが書込回路群70にラッチされているデータ
と一致しなければ、上述の回路動作が再度繰返されて、
先程と同じメモリセルに再度データが書込まれる。セン
スアンプ群80によって読出されたデータが、書込回路
群70にラッチされているデータと一致すれば、データ
が正しく書込まれたと判断できるので、次のアドレスの
メモリセルに対して、データ書込およびプログラムベリ
ファイが行なわれる。そして、すべてのメモリセルに対
するデータ書込およびプログラムベリファイが終了する
と、コマンドデコーダ13は、このフラッシュEEPR
OMを、通常のデータ読出のための回路動作が実行可能
な読出モードに設定する。
【0051】さて、EEPROMでは、データ消去時に
メモリセルのコントロールゲート4とソース3との間に
高電圧を印加することによって、フローティングゲート
5とソース3との間でのエネルギーバンドの曲がりを、
フローティングゲート5からソース3に電子がトンネル
するように強制することによりデータ消去が行なわれ
る。
【0052】しかしながら、メモリセルアレイ1内のす
べてのメモリセルMCに一括してデータ消去のための高
圧を印加しても、すべてのメモリセルMCのしきい値電
圧を同じ値に低下させることは実際には困難である。
【0053】つまり、データ消去のための高圧を一括し
て印加されたメモリセルのうちの幾つかにおいては、フ
ローティングゲート5から、データ“0”の書込時に注
入された電子のみが完全に除去され、他の幾つかのメモ
リセルにおいては、フローティングゲート5から、デー
タ“0”の書込時に注入された以上の量の電子が引き抜
かれ、さらに他の幾つかのメモリセルにおいては、フロ
ーティングゲートから、データ“0”の書込時に注入さ
れた電子のごく一部しか除去されない。
【0054】フローティングゲートから、データ書込に
よって注入された以上の電子が引き抜かれる現象は過消
去もしくは過剰消去と呼ばれる。
【0055】過消去は、メモリセルのしきい値電圧の極
性を負に反転させて、その後のデータ読出およびデータ
書込に支障を来す。そこで、このような過消去を防ぐた
めに、現在次のような方法が用いられている。
【0056】すなわち、データ消去のためにソース線2
8に印加する高圧パルスのパルス幅を短くし、このパル
ス幅の短い高圧パルスをソース線28に一回印加する毎
にメモリセルアレイ1内のすべてのメモリセルMCの記
憶データを読出してこれらがすべて“1”となったか否
かを確認する。そして、記憶データが“1”でないメモ
リセルが1つでも検出されれば、再度前述のような短い
パルス幅の消去をパルスをソース線28に印加する。
【0057】データ消去のための高圧パルスがソース線
28に印加されることによってメモリセルMCの記憶デ
ータが“1”となったか否か、すなわち、メモリセルの
記憶データが完全に消去されたか否かを確認することを
消去ベリファイという。
【0058】このような消去ベリファイと、データ消去
のための高圧パルスのソース線28への印加とが、メモ
リセルアレイ1内のすべてのメモリセルMCのデータが
完全に消去されるまで繰返される。
【0059】次に、データ消去のためのフラッシュEE
PROM全体の回路動作について説明する。
【0060】まず、通常の電源電圧Vc c および高電圧
p p が立上げられる。続いて、プログラムモードにお
ける回路動作が、メモリセルアレイ100におけるすべ
てのアドレスに関して繰返されることによって、メモリ
セルアレイ100内のすべてのメモリセルMCにデータ
“0”が書込まれる。
【0061】次に、書込イネーブル信号/WEが立下げ
られ、入出力端子VO0〜VO7に外部から入力された
データ信号が入出力バッファ90を介してコマンドレジ
スタ12にラッチされる。これは、メモリセルアレイ1
00の記憶データの消去を指示する命令である消去コマ
ンドがこのフラッシュEEPROMに与えられたことを
意味する。
【0062】続いて、コマンドデコーダ13が、コマン
ドレジスタ12にラッチされた消去コマンドを示すデー
タ信号をデコードして、このフラッシュEEPROM
を、メモリセルアレイ100の記憶データを消去するた
めの消去モードに設定する。
【0063】フラッシュEEPROMが消去モードに設
定されると、ソース線スイッチ30が、ライトイネーブ
ル信号/WEの立下がり時から立上がり時までの短い期
間、高圧Vp p をメモリセルアレイ100内のソース線
28に印加する。この結果、前述のような原理で、メモ
リセルアレイ100内のすべてのメモリセルMCにトン
ネル現象が生じ、フローティングゲートからソースに電
子が引き抜かれる。
【0064】なお、ソース線28への高圧Vp p の印加
が終了する、書込イネーブル信号/WEの立下がり時に
は、アドレスレジスタ60に、外部アドレス信号とは無
関係に、メモリセルアレイ100における読出開始アド
レスを示すアドレス信号がラッチされる。
【0065】次に、書込イネーブル信号/WEの立上が
りに応答して、メモリセルアレイ1の記憶データが完全
に消去されたか否かを確認するための回路動作の実行を
指示する命令である消去ベリファイコマンドとして、入
出力端子VO0〜VO7に外部から入力されたデータ信
号が入出力バッファ90を介してコマンドレジスタ12
にラッチされる。コマンドデコーダ13は、コマンドレ
ジスタ12にラッチされたこのデータ信号をデコードし
て、フラッシュEEPROMを、メモリセルアレイ10
0の記憶データが完全に消去されたか否かを確認するた
めの消去ベリファイモードに設定する。
【0066】フラッシュEEPROMが消去ベリファイ
モードに設定されると、ベリファイ電圧発生回路111
が、通常のデータ読出時にメモリセルのコントロールゲ
ートに供給される電圧5Vよりも若干低い電圧(3.2
V程度)を発生し、Xデコーダ40およびYデコーダ5
0に与える。
【0067】Xデコーダ40は、この若干低い電圧を、
アドレスレジスタ60にラッチされているアドレス信号
が示すメモリセル行に対応して設けられた1本のワード
線に供給する。同様に、Yデコーダ50は、この若干低
い電圧を、Yゲート20内のトランジスタ26のうち、
アドレスレジスタ60にラッチされているアドレス信号
が示すメモリセル列に対応して設けられた1本のビット
線に接続される1つのゲートにのみ供給する。したがっ
て、通常のデータ読出時と同様の原理で、アドレスレジ
スタ60にラッチされているアドレス信号が示す1つの
メモリセルMCの記憶データがセンスアンプ8によって
読出される。
【0068】ただし、データが読出されるべきメモリセ
ルのコントロールゲートに付与される電位は通常のデー
タ読出時よりも低いため、このメモリセルMCのしきい
値電圧が先程のデータ消去によって十分に低い値にシフ
トしていない限り、このメモリセルMCがON状態とな
ってセンスアンプ群80による読出データがデータ
“1”となることはない。
【0069】メモリセルMCのフローティングゲートに
注入された電子が先程のデータ消去のための回路動作に
よって完全に除去されていなければ、このメモリセルM
Cのしきい値電圧は十分に低下しない。しかし、コント
ロールゲートに印加される電圧がある程度高く、このし
きい値電圧以上であれば、このメモリセルMCはデータ
消去が不十分であるにもかかわらずON状態となる。コ
ントロールゲートに与えられる電圧が低ければ、しきい
値電圧が十分に低いメモリセルしかON状態とならな
い。
【0070】そこで、各メモリセルMCの記憶データが
完全に消去されたか否かをより確実に確認するために、
消去ベリファイモードにおけるデータ読出のためにコン
トロールゲートに供給される電圧は通常のデータ読出時
よりも低く設定される。
【0071】センスアンプ群80によって読出されたデ
ータが“0”であれば、現在アドレスレジスタ60にラ
ッチされているアドレス信号が示すメモリセルMCの記
憶データはまだ完全に消去されていないと判断できるの
で、データ消去のための高電圧Vp p の印加および消去
ベリファイのためのデータ読出の回路動作が再度繰返さ
れる。
【0072】センスアンプ群80によって読出されたデ
ータが“1”であれば、現在アドレスレジスタ60にラ
ッチされているアドレス信号が示すメモリセルの記憶デ
ータは完全に消去されたと判断できる。そこで、この場
合には、アドレスレジスタ60にラッチされているアド
レス信号がメモリセルアレイ100における最終アドレ
スを示すものでなければ、アドレスレジスタ60にラッ
チされているアドレス信号がインクリメントされて上述
の回路動作が繰返される。
【0073】このような回路動作の結果、アドレスレジ
スタ60にラッチされているアドレス信号がメモリセル
アレイ100における最終アドレスを示すものになる
と、メモリセルアレイ100内のすべてのメモリセルM
Cの記憶データが完全に消去されたと判断できるので、
コマンドレジスタ12がこのフラッシュEEPROM
を、通常のデータ読出モードに設定する。
【0074】さて、実際には、メモリセルアレイ100
は複数のブロックに分割される場合が多い。図12に
は、メモリセルアレイ100が2つのブロック1−1,
1−2に分割され、各ブロックが2ビットの入出力デー
タD0,D1を担う場合の、メモリセルアレイ100お
よびその周辺回路の構成が例示される。また、図12に
おいては、各ビットの入出力データに対応して、2行×
2列に配列されたメモリセルが設けられるものとする。
【0075】図12を参照して、メモリセルアレイ10
0が複数のブロックに分割される場合、ソース線スイッ
チ300,310は、各ブロック1−1,1−2に対応
して個別に設けられ、かつ、これらのソース線スイッチ
300,310を制御するためのソース線デコーダ32
が新たに設けられる。なお、メモリセルアレイがブロッ
ク分割されたこのようなフラッシュEEPROMの他の
部分の構成は、図8に示されるフラッシュEEPROM
と同様である。
【0076】各ブロック1−1,1−2は、2本のワー
ド線WL1、WL2(WL3,WL4)と、4本のビッ
ト線BL1〜BL4と、これら4本のワード線とこれら
2本のビット線との交点にそれぞれ対応して設けられた
8個のメモリセルMC1,MC2,MC5,MC6,M
C9,MC10,MC13,MC14(MC3,MC
4,MC7,MC8,MC11,MC12,MC15,
MC16)とを含む。
【0077】各ブロック1−1,1−2内のすべてのメ
モリセルのソースは、共通のソース線280,281を
介して、このブロックに対応して設けられたソース線ス
イッチ300,310に接続される。
【0078】このようにブロックごとに個別にソース線
スイッチおよびソース線が設けられることによって、メ
モリセルアレイ100の記憶データをブロック単位で一
括消去することが可能となる。
【0079】各ソース線スイッチ300,310は、デ
ータ書込時およびデータ読出時において、対応するソー
ス線280,281を接地電位またはフローティング状
態にし、データ消去時には、ソース線デコーダ32によ
って高電位の出力を指示された場合にのみ、対応するソ
ース線280,281に12V程度の高電位Vp p を付
与する。
【0080】ビット線BL1〜BL4はすべてのブロッ
ク1−1,1−2に共通に設けられるが、ワード線WL
1〜WL4は各ブロック1−1,1−2に個別に設けら
れる。一方、Yゲート2において、ビット線BL1およ
びBL3はそれぞれ異なるNチャネルMOSトランジス
タ260を介して、入出力線270に接続され、ビット
線BL2およびBL4はそれぞれ異なるNチャネルMO
Sトランジスタ261を介して入出力線271に接続さ
れる。同一の入出力線に接続されたトランジスタ同士は
Yデコーダ5によって一括して制御される。
【0081】したがって、データ書込時には、Xデコー
ダ40がいずれか1本のワード線にのみ高電位を付与
し、Yデコーダ50がYゲート20内の信号線Y1,Y
2のうちのいずれか1本にのみハイレベルの電位を付与
することによって、いずか1つのブロックにのみデータ
を書込むことが可能となる。
【0082】たとえば、Xデコーダ40によってワード
線WL1に高電位Vp p が付与されると、ブロック1−
1においてこのワード線WL1に接続された4つのメモ
リセルMC1,MC5,MC9,MC13のコントロー
ルゲートが高電位Vppとなる。一方、Yデコーダ50
によって信号線Y1にハイレベルの電位が付与される
と、2つのトランジスタ260がON状態となるので、
2本のビット線BL1およびBL3がそれぞれ入出力線
270および271に電気的に接続される。
【0083】各入出力線270,271には、書込回路
700およびセンスアンプ800が接続される。各入出
力線は、1ビットの入出力データに対応して設けられ
る。データ書込時には、各書込回路700が、これに接
続される入出力線270,271に、この入出力線に対
応するビットの書込データが論理値“0”である場合に
のみ6.5V程度の高電位を付与する。
【0084】各書込回路700の動作によって各入出力
線270,271には、対応するビットの書込データに
応じた電位が付与されているので、ビット線BL1およ
びBL3はそれぞれ、最下位ビットD0のデータおよび
第1位ビットD1のデータに応じた電位となる。したが
って、最下位ビットD0のデータおよび第1位ビットD
1のデータがそれぞれ、メモリセルMC1およびMC9
に書込まれる。
【0085】同様に、データ読出時には、Xデコーダ4
0によっていずれか1本のワード線にのみハイレベルの
電位が付与され、Yデコーダ50によってYゲート2内
の信号線Y1,Y2のうちのいずれか一方にのみハイレ
ベルの電位が付与されることによって、いずれか1つの
ブロックのみから2ビットのデータが読出される。
【0086】たとえば、Xデコーダ40によってワード
線WL1にハイレベルの電位が付与されれば、ブロック
1−1内の4つのメモリセルMC1,MC5,MC9,
MC13のみがそれぞれ、その記憶データに応じてON
状態またはOFF状態となる。したがって、Yデコーダ
50によって信号線Y1にハイレベルの電位が付与され
れば、2つのトランジスタ260がON状態となるの
で、ビット線BL1およびBL3がそれぞれ、入出力線
270および271を介して異なるセンスアンプ800
に電気的に接続される。データ読出時には、各センスア
ンプ800が、これに接続された入出力線270,27
1に流れる電流の有無に応じたデータ信号を、この入出
力線に対応するビットの読出データとして入出力バッフ
ァ90に与える。
【0087】このため、入出力線270に接続されたセ
ンスアンプ800は、ビット線BL1からメモリセルM
C1を介してソース線280に流れる電流の有無を検知
し、入出力線271に接続されたセンスアンプ800
は、ビット線BL3からメモリセルMC9を介してソー
ス線280に流れる電流の有無を検知する。この結果、
入出力線270に接続されたセンスアンプ800およ
び、入出力線271に接続されたセンスアンプ800か
らはそれぞれ、メモリセルMC1の記憶データに応じた
信号が最下位ビットD0の読出データとして、および、
メモリセルMC9の記憶データに応じた信号が第1位ビ
ットD1の読出データとして出力される。
【0088】データ消去時には、ソース線デコーダ32
は、図8のアドレスレジスタ60からのアドレス信号を
デコードしていずれか1つのソース線スイッチにのみ、
高電位Vp p の出力を指示する。一方、Xデコーダ4に
よって接地電位が付与され、かつ、すべてのビット線B
L1〜BL4は、Yデコーダ50によってYゲート20
内のすべてのトランジスタ260,261がOFF状態
とされることによって、すべてのワード線WL1〜WL
4は、フローティング状態となる。したがって、ソース
線デコーダ32によって高電位の出力を指示された1つ
のソース線スイッチに対応して設けられた1つのブロッ
クにのみ消去パルスが印加されて、この1つのブロック
の記憶データのみが消去される。
【0089】たとえば、ソース線デコーダ32がソース
線スイッチ300に高電位の出力を指示すると、ソース
線スイッチ300からソース線280には高電位Vp p
が印加されるが、ソース線スイッチ310からはソース
線281に高電位Vpp p 付与されない。このため、ソ
ース線280にソースを接続されたすべてのメモリセ
ル、すなわち、ブロック1−1内のすべてのメモリセル
MC1,MC2,MC5,MC6,MC9、MC10,
MC13,MC14において、コントロールゲートおよ
びソース間にソースを高電位側とする高電位が誘起され
て、フローティングゲートから電子が引き抜かれる。一
方、高電位Vp p を付与されないソース線281に接続
されたソースを有するすべてのメモリセル、すなわち、
ブロック1−2内のすべてのメモリセルMC3,MC
4,MC7,MC8,MC11,MC12,MC15,
MC16においては、フローティングゲートおよびソー
ス間にこのような高電界は誘起されないので、フローテ
ィングゲートから電子は引き抜かれない。
【0090】ソース線デコーダ32には、Xデコーダ4
0に与えられるアドレス信号が共通に与えられればよ
い。すなわち、ソース線デコーダ32には、図8のアド
レスレジスタ60の出力信号のうち、いずれか1つのブ
ロック内のメモリセルのアドレスを示すビットの外部ア
ドレス信号に対応するもの(以下ブロックアドレス信号
と呼ぶ)が与えられる。
【0091】このようにメモリセルアレイ100が行方
向に複数のブロックに分割されている場合には、ソース
線デコーダ32はXデコーダ40と同じく、ロウアドレ
ス信号を受けるように構成されればよい。この結果、デ
ータ消去時には、ブロックアドレス信号が示すアドレス
に配置されたメモリセルが属する1つのブロックの記憶
データのみが一括して消去される。
【0092】しかしながら、各ブロック1−1,1−2
は、入出力データのそれぞれのビットD0,D1のデー
タを担うメモリセルを含む。
【0093】具体的には、ブロック1−1は、最下位ビ
ットD0の書込データを書込まれることができる4つの
メモリセルMC1,MC2,MC5,MC6と、第1位
ビットD1の書込データを書込まれることができる4つ
のメモリセルMC9,MC10,MC13,MC14と
を含む。同様に、ブロック1−2も、最下位ビットD0
のデータを書込まれ得る4つのメモリセルMC3,MC
4,MC7,MC8と、第1位ビットD1のデータを書
込まれ得る4つのメモリセルMC11,MC12,MC
15,MC16とを含む。
【0094】データ書込時に信号線Y1にハイレベルの
電位が付与されれば、最下位ビットD0および第1ビッ
トD1のデータはそれぞれ、ビット線BL1に接続され
たメモリセルMC1〜MC4のうち高電位のワード線に
接続されたもの1つおよび、ビット線BL3に接続され
たメモリセルMC9〜MC12のうち高電位のワード線
に接続されたもの1つに書込まれる。信号線Y2にハイ
レベルの電位が付与された場合には、最下位ビットD0
のデータおよび、第1位ビットD1のデータがそれぞ
れ、ビット線BL2に接続されたメモリセルMC5〜M
C8のうち高電位のワード線に接続されたもの1つおよ
び、ビット線BL4に接続されたメモリセルMC13〜
MC16のうち高電位のワード線に接続されたもの1つ
に書込まれる。
【0095】それゆえ、1回のデータ消去によって、い
ずれか1つのブロックにおいて、すべてのビットのデー
タが一括して消去される。図12に示された例では、い
ずれか1つのブロックにおいて2ビットのデータが一括
して消去されるが、一般に、入出力データは8ビットや
16ビットである場合が多い。このような場合には、入
出力線数が8本や16本であり、かつ、各ブロックはこ
れらの入出力線にそれぞれ電気的に接続され得るメモリ
セルを含む。したがって、データ消去時にはいずれか1
つのブロックにおいて8ビットや16ビットのデータが
一括して消去される。
【0096】なお、データ書込時およびデータ消去時
に、ワード線,ビット線,およびソース線に印加される
高電圧Vp p (=12V)および、通常の電源電圧(V
cc=5V)はそれぞれ、異なる電源端子に外部から供
給される。実際には、スイッチ回路190が、これらの
電源端子に供給された電圧のうちのいずれか一方をを選
択的にソース線スイッチ300,310,Xデコーダ4
0,およびYデコーダ50に供給する。
【0097】このように、1回のデータ消去によって、
メモリセルアレイ100内の各ブロックにおいてすべて
のメモリセルの記憶データが消去される。すなわち、デ
ータ消去はデータ書込みおよびデータ読出しのようにバ
イト単位で行なわれず、全ビット同時または、メモリセ
ルアレイ100を構成するブロック単位で行なわれる。
【0098】このように、フラッシュEEPROMは、
構造的には1つのメモリセルが1つのトランジスタによ
って構成されるので、ビットコストが安く高集積化に有
利である一方、動作的には、データ消去がメモリアレイ
を構成するブロック単位で行なわれるので、メモリセル
アレイの記憶データを選択的に消去することはできな
い。
【0099】
【発明が解決しようとする課題】以上のように、従来の
不揮発性半導体記憶装置は、構造的にビットコストが安
く高集積化が可能なフラッシュEEPROM等と、構造
的にビットコストが高く高集積化が困難なEEPROM
等とに大別される。
【0100】近年の半導体記憶装置の記憶容量の大容量
化、すなわち、1つの半導体記憶装置に含まれるメモリ
セルの数の増大に伴い、ビットコストが安く高集積化に
有利なメモリセル構造が要求されつつある。このような
要求に応えるには、前者の不揮発性半導体記憶装置が有
利である。しかしながら、従来のフラッシュEEPRO
Mにおいて、データ消去は全ビット同時にまたはメモリ
セルアレイを構成するブロック単位で一括して行なわれ
る。このため、メモリセルアレイ内の一部のメモリセル
の記憶データを選択的に消去したり、新たなデータに書
換えることは不可能である。このような点で、フラッシ
ュEEPROMは、機能性が低いという欠点を有する一
方、後者の不揮発性半導体記憶装置(EEPROM)
は、ビットコストが高く高集積化が困難であるという欠
点を有するものの、データ消去がバイト単位で行なわれ
るので、機能性が高いという利点も有する。このよう
に、従来の不揮発性半導体記憶装置には、記憶容量の大
容量化に適した構造を有し、かつ、任意のメモリセルの
記憶データを選択的に消去できる高い機能性を有するも
のがなかった。
【0101】1つのメモリセルアレイブロックの記憶デ
ータのみを書換える場合、このメモリセルアレイブロッ
クの記憶データのみを消去した後、このメモリセルアレ
イブロック内のすべてのメモリセルに順に新たなデータ
を書込む必要がある。このため、記憶データをブロック
単位で一括して消去することができるフラッシュEEP
ROMによれば、すべてのメモリセルブロックにデータ
が書込まれた後、任意の1つのブロックの記憶データの
みを書換えたり消去したりすることができる。
【0102】しかしながら、1つのメモリセルブロック
内のすべてのビットのデータを変更する必要が生じるこ
とは実際には少なく、いくつかのビットのデータは変更
する必要がないことが多い。しかし、データ書換時には
1つのメモリセルブロック内のすべてのメモリセルの記
憶データが消去されるので、データを変更される必要の
ないビットのメモリセルに対しても外部から再び書込デ
ータを入力しなければならない。このため、従来のフラ
ッシュEEPROMによれば、データ書換の際このよう
な同じデータの再入力という面倒な作業が必要となり、
データを変更される必要のないビットのメモリセルに対
して再度データを書込むのに要する無駄な時間によっ
て、データ書換えに要する時間が長くなる、。
【0103】また、ごく一部のビットのメモリセルのデ
ータのみを書換える場合には、多くのビットのメモリセ
ルに対して同じデータをたとえば外部から再び入力する
必要がある。このようなビット長の長いデータの再入力
の際には、入力ミス等の人為的な原因によって書込デー
タに誤りが生じやすいため、データ書換後のメモリセル
ブロックの記憶データが誤ったものとなりやすい。
【0104】このように、従来のフラッシュEEPRO
Mによれば、複数ビットのデータが一括して消去される
ため、効率よく、かつ、精度よくデータを書換えること
が困難であった。
【0105】それゆえに、本発明の目的は、上記の問題
点を解決し、ビットコストが安く高集積化に有利であ
り、かつ、所望のビットのデータのみを選択的に消去で
き、さらに、効率よく精度の高いデータ書換えを行なう
ことができる不揮発性半導体記憶装置を提供することで
ある。
【0106】
【課題を解決するための手段】上記のような目的を達成
するために、本発明にかかる不揮発性半導体記憶装置
は、複数ビットのデータに対応して設けられた複数のメ
モリセル群と、これら複数のメモリセル群に対応して設
けられた複数の消去手段と、これら複数のメモリセル群
の各々のデータの消去の許可または禁止を指示する指示
手段と、指示手段の出力に応答して複数の消去手段の各
々を能動化または不能化する制御手段とを備える。
【0107】複数のメモリセル群の各々は、電気的に書
込および消去可能な複数の不揮発性メモリセルを含む。
複数の消去手段の各々は、制御手段によって能動化され
たときに、対応するメモリセル群内のすべてのメモリセ
ルに、その記憶データを消去することができる電界を一
括して生じさせる。
【0108】好ましい実施例によれば、各不揮発性メモ
リセルは、第1の導通端子と、第2の導通端子と、制御
端子と、これら3つの端子の印加電位に応じて電子の注
入および放出が生じるフローティングゲート領域とを含
み、各メモリセル群において、すべての不揮発性メモリ
セルの第1導通端子は共通に接続され、各消去手段は、
制御手段によって能動化されたときに、対応するメモリ
セル群において共通に接続された第1導通端子に所定の
高電位を印加する手段を含む。
【0109】
【作用】本発明にかかる不揮発性半導体記憶装置は、上
記のように構成されるので、記憶データの消去の許可を
指示されたメモリセル群に対応して設けられた消去手段
が能動化され、記憶データの消去の禁止を指示されたメ
モリセル群に対応して設けられた消去手段が消去モード
において不能化されれば、消去モードにおいて、複数ビ
ットのデータのうち、記憶データの消去の許可を指示さ
れたメモリセル群に対応するビットのデータのみが消去
され、他のビットのデータは消去されない。
【0110】
【実施例】図1は、本発明の一実施例のフラッシュEE
PROMの全体構成を示す概略ブロック図である。
【0111】図1を参照して、このフラッシュEEPR
OMにおいて、メモリセルアレイ100はn個のブロッ
ク1−0〜1−nに分割される。各ブロック1−0〜1
−nは、このフラッシュEEPROMの入出力データD
0〜Dmのそれぞれのビットのデータを担うメモリセル
を含む。従来と異なり、各ブロック1−0〜1−nに
は、入出力データD0〜Dmのビット数8と同数のソー
ス線(図示せず)が設けられ、かつ、これらのソース線
の電位を制御するための複数のソース線スイッチを含む
ソース線スイッチ群30が設けられる。
【0112】さらに、ブロック単位でのデータ消去が可
能な従来のフラッシュEEPROMと異なり、ソース線
スイッチ群30はソース線デコーダ32によって直接制
御されるのではなく、ソース線デコーダ32の出力とレ
ジスタ書込回路34の出力とに応答して動作するデータ
ビット選択回路33によって制御される。
【0113】データビット選択回路33は、データ消去
モードにおいて、メモリセルアレイ100を構成する各
ブロック1−0〜1−nにおいて所望のビットの入出力
データを担うメモリセルの記憶データのみが消去される
ようにソース線スイッチ群30を制御するために設けら
れる。レジスタ書込回路34は、各ブロック1−0〜1
−nにおいてどのビットの入出力データを担うメモリセ
ルの記憶データが消去されるべきかを指示する信号を、
入出力バッファ90を介して外部から与えられるデータ
信号に応答して出力する。
【0114】本実施例では、フラッシュEEPROM
は、ソース線スイッチのデータ消去のための機能が能動
化される消去モードに設定される前に、メモリセルアレ
イ100内の各ブロックにおいて、どのビットの入出力
データを担うメモリセルの記憶データが消去されるべき
かを指示するデータをデータビット選択回路33に記憶
させるためのデータビット設定モードとされる。
【0115】一方、ソース線デコーダ32は、従来と同
様に、アドレスレジスタ60からのアドレス信号に応答
して、メモリセルアレイ100内のいずれのブロックの
記憶データが消去されるべきかを消去されるべきかを示
す信号を出力する。
【0116】したがって、データビット選択回路33
は、メモリセルアレイ100内のどのブロックにおいて
どのビットの入出力データを担うメモリセルの記憶デー
タが消去されるべきかを指示する信号を出力することが
できる。この結果、データ消去時には、ソース線デコー
ダ32によって指示されたブロックにおけるすべてのビ
ットのデータではなく、ソース線デコーダ32よって指
示されたブロックに記憶されたデータのうち、レジスタ
書込回路34によって指示されたビットのデータのみが
消去される。
【0117】次に、図2を参照しながらこのフラッシュ
EEPROMにおけるデータ消去時の回路動作について
詳細に説明する。
【0118】なお、Xデコーダ40およびYデコーダ5
0は、消去モードにおいて従来と同様に動作する。すな
わち、Xデコーダ40は、すべてのワード線WL1〜W
L4にローレベルの電位を与え、Yデコーダ50は、Y
ゲート20内のすべてのトランジスタ260,261を
OFF状態にする。
【0119】図2は、メモリセルアレイ100およびデ
ータ消去のための周辺回路の構成をより具体的に示す回
路図である。図2には、入出力データが2ビットであ
り、メモリセルアレイ100が2つのブロック1−0,
1−1に分割され、かつ、各ブロックが、各ビットに対
応して2行×2列のマトリクス状に配列されたメモリセ
ルを含む場合が例示される。
【0120】ブロック1−0は、2本のソース線280
a,280bを含み、もう1つのブロック1−1は、こ
れらのソース線とは独立な2本のソース線281a,2
81bを含む。各ソース線280a,280b,281
a,281bは、異なるソース線スイッチ300a,3
00b,310a,310bにそれぞれ接続される。こ
れらのソース線スイッチ300a,300b,310
a,310bは図1におけるソース線スイッチ群30に
含まれる。
【0121】最下位ビットD0の入出力データに対応し
て設けられた入出力線270に電気的に接続され得るビ
ット線BL1,BL2と、第1位ビットD1の入出力デ
ータに対応して設けられた入出力線271に電気的に接
続され得るビット線BL3,BL4とは、両方のブロッ
ク1−0,1−1に共通に設けられる。ブロック1−0
に設けられる2本のワード線WL1,WL2と、ブロッ
ク1−1に設けられた2本のワード線WL3,WL4と
は互いに独立である。
【0122】ブロック1−0において、最下位ビットD
0の入出力データを担うメモリセルMC1,MC2,M
C5,MC6のソースはソース線280aに共通に接続
され、第1位ビットD1の入出力データを担うメモリセ
ルMC9,MC10,MC12,MC13のソースはも
う1本のソース線280bに共通に接続される。
【0123】同様に、ブロック1−1においても、最下
位ビットD0の入出力データを担うメモリセルMC3,
MC4,MC7,MC8のソースは1本のソース線28
1aに共通に接続され、第1位ビットD1の入出力デー
タを担うメモリセルMC11,MC12,MC14,M
C15のソースはもう1本のソース線281bに共通に
接続される。
【0124】各ソース線スイッチ310a,300b,
310a,310bは、データ消去時において、データ
ビット選択回路33の出力信号に応じて、対応するソー
ス線280a,280b,281a,281bに選択的
に12V程度の高電位Vp p を付与する。
【0125】データビット選択回路33は、ソース線デ
コーダ32およびレジスタ書込回路34の出力に応答し
て、各ソース線スイッチ30a,30b,31a,31
bにに、高電位Vp p の出力の許可または禁止を指示す
る。
【0126】次に、図3を参照しながら、データビット
選択回路33の構成について説明する。図3は、データ
ビット選択回路33およびソース線スイッチ300a,
300b,310a,310bの構成例を示す回路図で
ある。
【0127】データビット選択回路33は、レジスタ書
込回路34の出力信号を一時記憶するためのレジスタ3
30と、4つのソース線スイッチ300a,300b,
310a,310bに対応して設けられた4つの2入力
ANDゲート331〜334とを含む。
【0128】ソース線スイッチ300aおよび300b
にそれぞれ対応して設けられたANDゲート331およ
び332と、ソース線スイッチ31aおよび31bにそ
れぞれ対応して設けられたANDゲート333および3
34とは、互いに異なる信号線L1,L2を介してソー
ス線デコーダ32に接続される。
【0129】レジスタ回路部330は、ANDゲート3
31および333に共通に対応して設けられたレジスタ
330aと、ANDゲート333および334に共通に
対応して設けられたレジスタ330bとを含む。レジス
タ書込回路34は、入力バッファ35からのデータ信号
をこれら2つのレジスタ330a,330bに書込む。
【0130】入出力バッファ90とレジスタ書込回路3
4との間には、実際には、このような入力バッファ35
が設けられる。入力バッファ35は,メモリセルアレイ
100の記憶データのうちどのビットのデータを消去す
るかを設定するための消去ビット設定モードにおいて動
作して、入出力バッファ90からのデータ信号をバッフ
ァリングしてレジスタ書込回路34に与える。
【0131】消去ビット設定モードにおいて最下位ビッ
トD0の入出力データを受ける外部端子に供給された外
部データおよび、第1位ビットD1の入出力データを受
ける外部端子に供給された外部データに対応する入力バ
ッファ35の出力データ信号は、それぞれ、レジスタ書
込回路34において、レジスタ330aおよび330b
に書込まれる。
【0132】各レジスタ330a,330bは、レジス
タ書込回路34によって書込まれたデータに対応する論
理レベルの電位を、対応するANDゲート331〜33
4に与える。したがって、論理値“1”および“0”を
それぞれハイレベルの電位およびローレベルの電位に対
応させれば、データビット選択回路33において、各N
ANDゲート331〜334の出力信号は、対応するレ
ジスタ(330aまたは330b)に書込まれたデータ
が論理値“1”である場合にのみ、ソース線デコーダ3
2からのハイレベルの電位に応答してローレベルとな
り、対応するレジスタに書込まれたデータが論理値
“0”である場合には、ソース線デコーダ32からの信
号にかかわらず、ハイレベルとなる。各ANDゲート3
31〜334の出力信号は、対応するソース線スイッチ
300a,300b,310a,310bに与えられ
る。
【0133】各ソース線スイッチ300a,300b,
310a,310bは、データビット選択回路33内の
対応するANDゲートの出力信号と、図1のコマンドレ
ジスタ13からの消去タイミング信号とを受ける2入力
ANDゲート301を含む。このNANDゲート300
は、データビット選択回路33内のANDゲート331
〜334と異なり、ハイレベルの電位として通常の電源
電位Vccではなく高電位Vp p を出力するANDゲー
トであり、高電系ANDゲートと呼ばれる。各高電系A
NDゲート301の出力信号は、対応するソース線28
0a,280b,281a,281bに与えられる。
【0134】一方、消去タイミング信号は、消去モード
においてコマンドデコーダ13が、各ソース線スイッチ
のデータ消去のための機能、すなわち、データビット選
択回路からの指示に応答して対応するソース線に高電位
p p を付与する機能を能動化するために発生する信号
であり、従来のフラッシュEEPROMにおいてもこれ
と等価な信号がソース線スイッチに入力された。本実施
例では、コマンドデコーダ13は、この消去タイミング
信号としてハイレベルのパルスを消去モードにおいて発
生するものとする。
【0135】したがって、消去モードにおいて、各高電
系ANDゲート301は、データビット選択回路33内
の対応するANDゲート(331〜334のうちのいず
れか)の出力信号がハイレベルである場合にのみ、消去
タイミング信号に応答して対応するソース線(280
a,280b,281a,281bのうちのいずれか)
に高電位Vp p を付与し、データビット選択回路33内
の対応するANDゲートの出力信号がローレベルである
場合には、消去タイミング信号にかかわらず、対応する
ソース線の電位をローレベルにする。
【0136】消去モードにおいて、ソース線デコーダ3
2は、アドレスレジスタ60からのアドレス信号をデコ
ードしてデータビット選択回路33内のANDゲート3
31〜334に接続された信号線L1,L2のうちのい
ずれか一方にのみローレベルの電位を与え、他をすべて
ハイレベルにする。
【0137】具体的には、このブロックアドレス信号が
指示するいずれか1つのブロック1−1または1−2に
対応して設けられた2つのソース線スイッチ300a,
300bまたは310a,310bに対応する2つのA
NDゲート331,332または333,334に接続
された信号線L1またはL2にのみハイレベルの電位が
ソース線デコーダ32によって付与される。
【0138】したがって、消去ビット設定モードにおい
てデータ“1”を書込まれたレジスタに対応して設けら
れたANDゲート331〜334のうち、ブロックアド
レス信号が示すブロックに対応して設けられたものだけ
がハイレベルの信号を出力し、他はすべてローレベルの
信号を出力する。
【0139】それゆえ、メモリセルアレイ100を構成
するブロック1−0,1−2のうち、ブロックアドレス
信号が示すいずれか1つにおいて、レジスタ330aお
よび330bに書込まれたデータに応じて、いずれかの
ビットの入出力データを担うメモリセルのソースにのみ
高電位Vp p が供給される。
【0140】たとえばレジスタ330aおよび330b
に書込まれたデータがそれぞれ論理値“1”および
“0”である場合を想定する。このような場合、消去モ
ードにおいて信号線L1にソース線デコーダ32からハ
イレベルの電位が付与されると、データビット選択回路
33において、ANDゲート331のみがソース線デコ
ーダ32およびレジスタ回路部330からともにハイレ
ベルの電位を受けてハイレベルの信号を出力する。した
がって、1つのソース線スイッチ300aだけが消去タ
イミング信号に応答して高電位Vp p を出力する。した
がって、図2において、1本のソース線280aにのみ
高電位Vp pが付与され、他のソース線280b,28
1a,281bにはこのような高電位Vp p は付与され
ない。この結果、ブロック1−0内のメモリセルMC
1,MC2,MC5,MC6,MC9,MC10,MC
12,MC13のうち、最下位ビットD0の入出力デー
タを担うメモリセルMC1,MC2,MC5,MC6の
記憶データのみが一括して消去される。
【0141】ソース線デコーダ32によって信号線L2
にハイレベルの電位が付与されると、データビット選択
回路33においてANDゲート333の出力信号のみが
ハイレベルとなるので、ソース線スイッチ310aの高
電系ANDゲート301からのみ高電位Vp p が出力さ
れ、他のソース線スイッチ300a,300b,310
b内の高電位系ANDゲート300からはローレベルの
信号が出力される。この結果、図2において、ブロック
1−1内のメモリセルMC3,MC4,MC7,MC
8,MC11,MC12,MC14,MC15のうち、
最下位ビットD0に対応して設けられた4つのメモリセ
ルMC3,MC4,MC7,MC8の記憶データのみが
ソース線281aに印加された高電位Vp p に応答して
記憶データを消去される。
【0142】このように、レジスタ330aに書込まれ
たデータが“1”であれば,消去モードにおいて、ブロ
ックアドレス信号が示すいずれか1つのメモリセルアレ
イブロックにおいて、最下位ビットD0に対応して設け
られたメモリセルの記憶データのみが消去され、他のす
べてのメモリセルの記憶データは保持される。
【0143】逆に、レジスタ330aおよび330bに
書込まれたデータがそれぞれ“0”および“1”である
場合を想定する。このような場合には、消去モードにお
いて、ソース線デコーダ32から信号線L1にハイレベ
ルの電位が付与されると、ANDゲート332のみがハ
イレベルの信号を出力し、他のANDゲート331,3
33,334はすべてハイレベルの信号を出力する。し
たがって、ソース線スイッチ300b内の高電系AND
ゲート301の出力だけが高電位Vp p となり、他の高
電系ANDゲート301の出力電位はローレベルとな
る。それゆえ、ブロック1−0において、1本のソース
線280bにのみ高電位Vppが供給されるので、第1
位ビットD1に対応して設けられたメモリセルMC9,
MC10,MC12,MC13の記憶データのみが一括
して消去される。
【0144】ソース線デコーダ32によって信号線L2
にハイレベルの電位が付与されると、NANDゲート3
34だけがハイレベルの信号を出力し、他のANDゲー
ト331〜333はすべてローレベルの信号を出力す
る。このため、ソース線スイッチ310b内の高電位系
ANDゲート301だけが対応するソース線281bに
高電位Vp p を供給し、他の高電位系ANDゲート30
1は対応するソース線280a,280b,281aに
ローレベルの電位を与える。それゆえ、ブロック1−1
において、1本のソース線281bに接続されたメモリ
セル、すなわち、第1位ビットD1に対応て設けられた
メモリセルMす11,MC12,MC14,MC15の
記憶データのみが一括して消去される。
【0145】このように、消去ビット設定モードにおい
てレジスタ330bにデータ“1”が書込まれると、消
去モードにおいてブロックアドレス信号が示すいずれか
1つのブロックにおいて、第1位ビットD1のデータが
選択的に消去される。
【0146】したがって、消去ビット設定モードにおい
て、消去したいビットに対応するレジスタ330aおよ
び330bに書込まれるデータが“1”に設定されるよ
うに、最下位ビットD0の入出力データを受ける外部端
子と、第1位ビットD1の入出力データを受ける外部端
子とにデータを入力し、消去モードにおいて、データを
消去したいブロックを指示するアドレス信号がソース線
デコーダ32に入力されるように外部アドレス信号を設
定すれば、所望のブロック内の所望のビットのデータの
みを選択的に消去することができる。
【0147】なお、データ読出時およびデータ書込時に
は、各ソース線スイッチ300a,300b,310
a,310bは従来と同様に、対応するソース線280
a,280b,281a,281bを接地電位またはフ
ローティング状態にする。したがって、本実施例のフラ
ッシュEEPROMにおいて、データ書込およびデータ
読出は従来とまったく同様に行なわれる。
【0148】上記のように、本実施例のフラッシュEE
PROMによれば、ソース線がビット単位で分割され、
かつ、分割されたソース線のうちのいずれに消去パルス
を印加するかを指示するためのデータが、これら分割さ
れたソース線にそれぞれ接続されたソース線スイッチを
制御するためのデータビット選択回路33に予め記憶さ
せられる。このため、データ消去モードにおいて、外部
アドレス信号を、所望のブロックを指示するブロックア
ドレス信号がソース線デコーダ32に供給されるように
設定するだけで、所望のブロックにおいて所望のビット
のデータのみが消去される。
【0149】上記説明においては、各ブロックが2ビッ
トの入出力データを担うメモリセルによって構成された
が、各ブロックがさらに多くのビットの入出力データを
担うメモリセルによって構成される場合でも、上記実施
例の場合と同様の回路構成によって上記実施例の場合と
同様の効果が得られる。
【0150】また、説明の簡略化のため、メモリセルア
レイが2つのブロックに分割された場合を例にとって本
実施例のフラッシュEEPROMの回路動作が説明され
てきたが、メモリセルアレイがいかなる数のブロックに
分割されても、上記実施例から類推できる回路構成によ
って同様の効果が得られる。さらに、メモリセルアレイ
がブロック単位で消去不可能な構成である場合でも、す
なわち、ソース線デコーダ32が不要である場合でも、
同様の効果が得られる。
【0151】すなわち、メモリセルアレイがブロックに
分割されておらず、ソース線スイッチおよびソース線が
ブロックごとに個別に設けられていない場合、メモリセ
ルアレイ内の同一のビット線に接続されたすべてのメモ
リセルのソースが共通のソース線を介して1つのソース
線スイッチに接続され、ソース線デコーダ32が不要と
なる。したがって、データビット選択回路33内のレジ
スタ回路部330に書込まれたデータに応じて、消去モ
ードにおいてメモリセルアレイの記憶データがビット単
位で消去される。
【0152】たとえば、図2において、ソース線280
aおよび281aが共通であり、かつ、ソース線280
bおよび281bが共通である場合、図3において、レ
ジスタ330aおよび330bに書込まれたデータがそ
れぞれ論理値“1”および“0”ならば、消去モードに
おいて2つのブロック1−0,1−1内の最下位ビット
D0に対応するすべてのメモリセルMC1〜MC8のソ
ースに高電位Vp p が印加されるので、最下位ビットD
0のデータのみが消去される。逆に、レジスタ330a
および330bに書込まれたデータがそれぞれ“0”お
よび“1”であれば、消去モードにおいて、2つのブロ
ック1−0,1−1内の第1位ビットD1に対応て設け
られたすべてのメモリセルMC9〜MC15のソースに
のみ高電位Vp p が印加されるので、第1位ビットD1
のデータのみが消去される。
【0153】図4ないし図7は、上記実施例のフラッシ
ュEEPROMによって可能となるデータ消去の概念を
アドレス空間を用いて示す図である。これらの図におい
て、縦方向はフラッシュEEPROMのアドレスを示
し、横方向は、各アドレスに記憶されるべきデータのビ
ット幅を示す。これらの図には、メモリセルアレイが、
アドレス空間におけるアドレス0000からアドレスF
FFFまでの各アドレスに対応して配置された複数のメ
モリセルを含み、かつ各アドレスに配置された複数のメ
モリセルは、8ビットまたは16ビットのデータに対応
して設けられる場合が例示される。
【0154】メモリセルアレイ100がブロック単位で
は消去不可能な構成である場合、データビット選択回路
33において、前半のビットの入出力データを担うメモ
リセルの記憶データの消去を禁止または許可するための
レジスタと、後半のビットの入出力データを担うメモリ
セルの記憶データの消去を禁止または許可するためのレ
ジスタとにそれぞれ、消去ビット設定モードにおいて論
理値“1”および“0”が書込まれれば、1回のデータ
消去において、図4(a)や図5(a)で示されるよう
に、すべてのアドレスから前半のビットのデータのみが
消去される。
【0155】メモリセルアレイ100がアドレス空間に
おける、アドレス0000からアドレス3FFFFま
で,アドレス4000からアドレス7FFFまで,アド
レス8000からアドレスBFFFまで,および、アド
レスC000からアドレスFFFFまでにそれぞれ対応
する4つのブロックに分割され、ブロック単位でのデー
タ消去が可能な構成である場合には、データビット選択
回路33内の、前半のビットの入出力データを担うメモ
リセルのデータ消去を制御するために設けられたレジス
タと、後半のビットの入出力データを担うメモリセルの
データ消去を禁止または許可するためのレジスタとにそ
れぞれ消去ビット設定モードにおいて論理値“1”およ
び“0”が書込まれた後、消去モードにおいてこれら4
つのブロックを指示するブロックアドレス信号が順次ソ
ース線デコーダ32に供給されるように外部アドレス信
号が切換えられれば、図4(b)や図5(b)に示され
るように、すべてのブロックにおいて、すべてのアドレ
スから前半のビットのデータが消去されている。
【0156】このように、各アドレスから一括して消去
したいデータが前半のビットまたは後半のビットという
ように、複数のビットであるならば、一括して消去され
るべき複数のビットの入出力データをそれぞれ担うメモ
リセルのデータ消去を許可または禁止するために、必ず
しも複数のレジスタがデータビット選択回路33内に設
けられる必要はなく、これらのメモリセルに対応して共
通のレジスタが1つ設けられればよい。
【0157】たとえば、各アドレスから前半または後半
のビットのデータを一括して消去したければ、データビ
ット選択回路33内のレジスタ回路部330が、前半の
ビットの入出力データを担うメモリセルのデータ消去の
許可または禁止を指示するためのレジスタと、後半のビ
ットの入出力データを担うメモリセルのデータ消去を許
可または禁止するためのレジスタという2つのレジスタ
によって構成されてもよい。
【0158】データビット選択回路33がこのように構
成されると、データビット選択回路33の構成素子数が
低減されるので、チップサイズの増大を抑制することが
できる。
【0159】もちろん、データ消去の許可および禁止
を、後半のビットと前半のビットというような大きい単
位で設定せず、図3に示された実施例のように、ビット
単位で設定する方が、任意のビットのデータのみを消去
することができるので、チップサイズの増大が抑制され
ないもののフラッシュEEPROMとしての機能性は向
上される。
【0160】たとえば、メモリセルアレイ100が先の
例のように4つのブロックに分割され、かつ、ブロック
単位でのデータ消去が可能な構成であれば、データビッ
ト選択回路33における、第5位ビットの入出力データ
を担うメモリセルのデータ消去のためのレジスタおよび
第10および第11ビットの入出力データを担うメモリ
セルのデータ消去のためのレジスタと、他のレジスタと
にそれぞれ、消去ビット設定モードにおいて論理値
“1”および“0”が書込まれた後、消去モードにおい
てこれら4つのブロックを指示するブロックアドレス信
号が順次ソース線デコーダ32に供給されるように外部
アドレス信号を切換えれば、消去モードの終わりには、
図6に示されるように、すべてのブロックにおいてすべ
てのアドレスから第5位,第10位,および第11位ビ
ットのデータのみが消去されている。
【0161】上記実施例では、各ビットに対応してその
ビットのデータの消去を許可するか禁止するかを示すデ
ータを格納するためのレジスタが設けられるので、デー
タ消去に先立ってこのレジスタに一旦データを書込め
ば、すべてのブロックにおいて消去されるべきビットが
同一である場合には、以後このレジスタのデータを書換
えなくても、外部アドレス信号を切換えるだけですべて
のブロックにおいて所望のビットのデータのみを消去す
ることができる。
【0162】ブロックごとに消去されるべきビットが異
なる場合には、各ブロックのデータ消去に先立って、デ
ータビット選択回路33内のレジスタ回路部330のデ
ータを書換えればよい。たとえば、メモリセルアレイ1
00が上記例のように4つのブロックに分割され、か
つ、ブロック単位でのデータ消去が可能な構成である場
合、アドレス0000からアドレス3FFFまでに対応
するブロックを指示するアドレス信号がアドレスレジス
タ60に供給されて行なわれるデータ消去に先立つ消去
ビット設定モードにおいて、データビット選択回路33
の、前半のビットの入出力データを担うメモリセルに対
応して設けられたレジスタおよび後半のビットの入出力
データを担うメモリセルに対応して設けられたレジスタ
にそれぞれデータ“0”および“1”が書込まれ、アド
レス4000からアドレス7FFFまでに対応するブロ
ックを指示するアドレス信号がアドレスレジスタ60に
供給されて行なわれるデータ消去に先立つ消去ビット設
定モードにおいて、最下位ビットの入出力データを担う
メモリセルに対応して設けられたレジスタおよび他のビ
ットの入出力データを担うメモリセルに対応して設けら
れたレジスタにそれぞれデータ“1”および“0”が書
込まれ、アドレス8000からアドレスBFFFまでに
対応するブロックを指示するアドレス信号がアドレスレ
ジスタ60に供給されて行なわれるデータ消去に先立つ
消去ビット設定モードにおいて、前半のビットのメモリ
セルに対応して設けられたレジスタおよび後半のビット
のメモリセルに対応して設けられたレジスタにそれぞれ
データ“1”および“0”が書込まれ、アドレスC00
0からFFFFまでに対応するブロックを指示するアド
レス信号がアドレスレジスタ60に供給されて行なわれ
るデータ消去に先立つ消去ビット設定モードにおいて、
第10位ビットおよび第11位ビットのメモリセルに対
して設けられたレジスタにおよび他のビットのメモリセ
ルに対応して設けられたレジスタにそれぞれデータ
“1”および“0”が書込まれれば、図7に示されるよ
うに、1つのブロックにおいてはすべてのアドレスから
後半のビットのデータのみが消去され、他の1つのブロ
ックにおいては、すべてのアドレスから前半のビットの
データのみが消去され、さらに他の1つのブロックにお
いては、すべてのアドレスから最下位ビットのデータの
みが消去され、残り1つのブロックにおいては、すべて
のアドレスから第10位ビットおよび第11位ビットの
データが消去される。
【0163】なお、上記実施例において、フラッシュE
EPROMを消去ビット設定モードに設定するために
は、たとえば、チップイネーブル信号/CEやアウトプ
ットイネーブル信号/OE等の外部制御信号を受ける外
部端子に、通常与えられるハイレベルの電位(5V)よ
りも高い電圧が入力される。すなわち、このような高電
圧が外部制御信号を受けるべき所定の外部端子に入力さ
れたことに応答して、レジスタ書込回路34が能動化さ
れて消去ビット設定モードにおける上述のような回路動
作が実現されるように、ソース線デコーダ32,データ
ビット選択回路33,およびレジスタ書込回路34等の
データ消去に関与する回路部が構成される。
【0164】しかしながら、フラッシュEEPROMを
消去ビット設定モードに設定するための方法は、このよ
うな方法に限定されず他のいかなる方法であってもよ
く、たとえば、データ読出モード,データ書込モード
(プログラムモード),およびデータ消去モードに設定
するための3つのコマンドの他にデータビット消去モー
ドに設定するための新たなコマンドが設けられてもよ
い。
【0165】以上のように、上記実施例では、消去ビッ
ト設定モードにおいてデータ消去の禁止を指示するデー
タ“0”が書込まれたレジスタに対応するビットのメモ
リセルのソースには、データ消去のための高電位Vp p
を付与しないことによって、所望のビットのメモリセル
の記憶データのみの消去が実現される。しかしながら、
消去ビット設定モードにおいてデータ消去の禁止が指示
されたビットのメモリセルの記憶データが消去モードに
おいて消去されないようにするための方法は、このよう
な方法に限定されず、これらのメモリセルのフローティ
ングゲートと、ソースまたはドレインとの間に、フロー
ティングゲートから電子が放出されるのに要する高電界
が誘起されないように、これらのメモリセルのドレイ
ン,ソース,およびコントロールゲートの電位が制御さ
れればよい。
【0166】たとえば、FAMOSトランジスタのフロ
ーティングゲートおよびソース間の酸化膜に誘起された
電界の強さは、ドレイン電位にも影響される。そこで、
たとえば、消去ビット設定モードにおいてデータ消去の
禁止が指示されたビットのメモリセルのドレインが接続
されたビット線にのみ、消去モードにおいて適当な高電
位を付与するなどして、これらのメモリセルのフローテ
ィングゲートおよびソース間の酸化膜に誘起される電界
の強さが、フローティングゲートから電子が放出される
のに要する強さよりも小さくなるように制御されれば、
これらのメモリセルの記憶データは消去されず、他のビ
ット線に接続されたメモリセルの記憶データのみが消去
される。
【0167】このように、本発明によれば、消去モード
において、所望のビットの記憶データのみを消去するこ
とができるので、一部のビットのデータのみを変更する
データ書換え行なった場合、このデータ書換えに先立つ
データ消去によって、この一部のビット以外のビットの
データは消去されないので、データを変更する必要のな
いビットのメモリセルに再度同じデータを書込む必要が
ない。それゆえ、データ書換えに要する時間が短縮さ
れ、かつ、精度よくデータを書換えることができる。
【0168】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、全ブロ
ック一括消去またはブロック単位のデータ消去が可能な
不揮発性半導体記憶装置において、所望のビットのデー
タのみを消去し、他のビットのデータを消去しないよう
にすることができるので、この不揮発性半導体記憶装置
の記憶データの書換えを従来よりも効率よく、かつ、正
確に行なうことが可能となる。したがって、本発明がた
とえばフラッシュEEPROMに適用されれば、ビット
コストが安く高集積化に有利であり、かつ、データ書換
時の効率および精度が向上された不揮発性半導体記憶装
置が提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例のフラッシュEEPROMの
全体構成を示す概略ブロック図である。
【図2】実施例のフラッシュEEPROMの主要部分の
構成を詳細に示す回路図である。
【図3】図2のデータビット選択回路およびソース線ス
イッチの構成例を示す回路図である。
【図4】本発明にかかるフラッシュEEPROMによっ
て可能となるデータ消去の一例を示す図である。
【図5】本発明にかかるフラッシュEEPROMによっ
て可能となるデータ消去の他の例を示す図である。
【図6】本発明にかかるフラッシュEEPROMによっ
て可能となるデータ消去のさらに他の例を示す図であ
る。
【図7】本発明にかかるフラッシュEEPROMによっ
て可能となるデータ消去のさらに他の例を示す図であ
る。
【図8】従来のフラッシュEEPROMの全体構成を示
す概略ブロック図である。
【図9】従来のフラッシュEEPROMの主要部分の構
成を詳細に示す回路図である。
【図10】フラッシュEEPROMのメモリセルの構造
を示す断面図である。
【図11】EEPROMのメモリセルの構造を示す断面
図である。
【図12】ブロック単位でのデータ消去が可能な従来の
フラッシュEEPROMの主要部分の構成を示す回路図
である。
【符号の説明】
100 メモリセルアレイ 1−0〜1−n メモリセルアレイブロック 20 Yゲート 30 ソース線スイッチ群 40 Xデコーダ 50 Yデコーダ 60 アドレスレジスタ 32 ソース線デコーダ 33 データビット選択回路 34 レジスタ書込回路 300,310,300a,300b,310a,31
0b ソース線スイッチ 280,281,280a,280b,281a,28
1b ソース線 なお、図中、同一符号は同一または相当部分を示す。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数ビットのデータに対応して設けられ
    た複数のメモリセル群を備え、 前記複数のメモリセル群の各々は、各々が電気的に書込
    および消去可能な複数の不揮発性メモリセルを含み、 前記複数のメモリセル群に対応して設けられ、各々が、
    対応するメモリセル群内の前記複数のメモリセルにデー
    タ消去のための高電界を一括して生じさせる複数の消去
    手段と、 前記複数のメモリセル群の各々の記憶データの消去の許
    可または禁止を指示する指示手段と、 前記指示手段の出力に応答して、前記複数の消去手段の
    各々を能動化または不能化する制御手段とをさらに備え
    た、不揮発性半導体記憶装置。
  2. 【請求項2】 前記複数の不揮発性メモリセルの各々
    は、第1の導通端子と、第2の導通端子と、制御端子
    と、前記第1の導通端子,前記第2の導通端子,および
    前記制御端子の電位に応じて電子の注入および電子の放
    出が行なわれるフローティングゲート領域とを含み、 前記複数のメモリセル群の各々において、前記複数の不
    揮発性メモリセルの前記第1導通端子は共通に接続さ
    れ、 前記複数の消去手段の各々は、前記制御手段によって能
    動化されて、対応するメモリセル群において前記共通に
    接続された第1導通端子に所定の高電位を付与する手段
    を含む、請求項1記載の不揮発性半導体記憶装置。
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