JP3263636B2 - 不揮発性半導体メモリ装置 - Google Patents

不揮発性半導体メモリ装置

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JP3263636B2
JP3263636B2 JP25359497A JP25359497A JP3263636B2 JP 3263636 B2 JP3263636 B2 JP 3263636B2 JP 25359497 A JP25359497 A JP 25359497A JP 25359497 A JP25359497 A JP 25359497A JP 3263636 B2 JP3263636 B2 JP 3263636B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、不揮発性半導体メ
モリ装置に関するもので、特に書き換え可能回数が増加
可能であるとともに、保持時間が長くなってもセル電流
の低下が少ない不揮発性半導体メモリ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、FRAM(Ferro-electric Rando
m Access Memory )、EPROM(Erasable and Progr
ammable Read Only Memory)、EEPROM(Electric
al Erasable and Programmable Read Only Memory)な
どの不揮発性半導体メモリが注目されている。EPRO
MやEEPROMでは、浮遊ゲートに電荷を蓄積し、電
荷の有無による閾値電圧の変化を制御ゲートによって検
出することで、データの記憶を行わせるようになってい
る。また、EEPROMには、メモリチップ全体でデー
タの消去を行うか、あるいは、メモリセルアレイを任意
のブロックに分けてその各ブロック単位でデータの消去
を行うフラッシュEEPROMがある。
【0003】フラッシュEEPROMを構成するメモリ
セルは、スプリットゲート型とスタックトゲート型に大
きく分類される。スプリットゲート型のフラッシュEE
PROMは、WO92/18980(G11C 13/00)に開
示されている。図3に、同公報(WO92/1898
0)に記載されているスプリットゲート型メモリセル1
01の断面構造を示す。
【0004】P型単結晶シリコン基板102上にN型の
ソースSおよびドレインDが形成されている。ソースS
とドレインDに挟まれたチャネルCH上に、第1の絶縁
膜103を介して浮遊ゲートFGが形成されている。浮
遊ゲートFG上に第2の絶縁膜104を介して制御ゲー
トCGが形成されている。制御ゲートCGの一部は、第
1の絶縁膜103を介してチャネルCH上に配置され、
選択ゲート105を構成している。第2の絶縁膜104
に囲まれた浮遊ゲートFGに電子を蓄えることでデータ
の記憶を行う。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、浮遊ゲート
FGに電子を蓄えるものでは書き換え回数が多くなると
メモリセルに流れるセル電流が減少し、データの安定な
書き込み及び読み出しが出来なくなるという問題があ
る。これは、書き換え回数が多くなると第2の絶縁膜1
04の劣化が生じ、浮遊ゲートFGから電子が抜けにく
くなるとともに、一旦抜けた電子が第2の絶縁膜104
にトラップされてから再び浮遊ゲートFGに戻るように
なり、浮遊ゲートFGの電位が低下して、浮遊ゲートF
G下にチャネルが形成されずらくなることが原因と思わ
れる。
【0006】又、記憶されたデータの保持期間にも限度
があり、ある期間を過ぎるとデータが変化してしまい信
頼性が失われる欠点がある。これは、消去状態にあるF
Gに電子がリークして入り込み結果的に電子の注入状態
に変化してしまうためである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、上述の課題を
解決するために成されたもので、複数のメモリセクタ中
の特定のメモリセクタを高信頼性領域として設定し、該
領域においては書き込みを行う際に2個以上のメモリセ
ルに対して同時に書き込みを行うとともに読み出しの際
には同時に書き込みされた前記メモリセルを同時に読み
出すようにするとともに、高信頼性領域のメモリセクタ
の大きさを外部から調整できるようにしたことを特徴と
する。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明の不揮発性半導体メモリ装
置を説明する。本発明の不揮発性半導体メモリ装置では
不揮発性半導体メモリの一部のセクタをスペシャルセク
タ(高信頼性領域)として設定し、該セクタにおいては
書き込みを行う際に2個以上のメモリセルに対して同時
に書き込みを行うとともに読み出しの際には同時に書き
込みされた前記メモリセルを同時に読み出すようにして
いる。これにより、読みだし時のセル電流が通常の2倍
流れることとなり、書き換え可能回数と保持時間を長く
できる。
【0009】図6は、本発明の不揮発性半導体メモリを
セクタ単位で分割した図である。図6ではスペシャルセ
クタとするセクタの数を増減できる。例えば、第1セク
タのみをスペシャルセクタとし、他は通常の使用とす
る。又、第1及び第2セクタをスペシャルセクタとし、
他は通常の使用としてもよい。今までのメモリでは全て
のセクタのアドレスデコーダにA0乃至A3及びその反転信
号*A0乃至A3が共通に印加されるのであるが、本発明で
はアドレス信号A0及びその反転信号*A0が各々独立し、
且つ独立して制御可能なように印加され、その他のセク
タにはA0及びその反転信号*A0が共通に印加される構成
とする。
【0010】従って、各セクタ毎にA0及びその反転信号
*A0が同じ値、例えば「H」となるようにすることで、
スペシャルセクタの設定が選択される。図4は、各セク
タのアドレスデコーダの例を示す。図4のA0,A1,A2,A3
の4ビットには、アドレスデータが各々印加される。こ
のアドレスデータを16個のアンドゲート400乃至4
15でデコードする。一般的なデコーダであれば、1つ
のアドレスに対して1つのアンドゲートが「H」とな
る。
【0011】しかしながら、図4では1つのアドレスに
対して2つのアンドゲートが「H」となるようにするた
め、A0及び*A0(但し、*は反転を示す)をつねに
「H」とする。これにより、例えば、アンドゲート40
0、401は同時に「H」となり、ワード線を2本同時
選択できる。今、図6において、第1セクタ用のA0のビ
ットを無視するとする。即ち、第1セクタ用のA0及び*
A0を入力アドレスに拘わらず常に「H」とする。そし
て、第2乃至第4セクタ用のA0及び*A0に通常の入力ア
ドレス信号を加える。すると、第1セクタのみがスペシ
ャルセクタとなる。
【0012】次に、第2セクタ用のA0及び*A0のビット
のみを同様に無視するとする。すると、第2セクタがス
ペシャルセクタとなる。このように、各セクタ用のA0及
び*A0のビットを無視すれば、それに対応するセクタが
スペシャルセクタとなる。従って、高信頼性領域のメモ
リセクタの大きさ(量)を外部から調整することができ
る。図7に、スプリットゲート型メモリセル101を用
いたフラッシュEEPROM121の全体構成を示す。
【0013】メモリセルアレイ122は、複数のメモリ
セル101がマトリックス状に配置されて構成されてい
る。行(ロウ)方向に配列された各メモリセル101の
制御ゲートCGは、共通のワード線WLa〜WLzに接
続されている。列(カラム)方向に配列された各メモリ
セル101のドレインDは、共通のビット線BLa〜B
Lzに接続されている。全てのメモリセル101のソー
スSは共通ソース線SLに接続されている。
【0014】各ワード線WLa〜WLzはロウデコーダ
123に接続され、各ビット線BLa〜BLzはカラム
デコーダ124に接続されている。外部から印加された
ロウアドレスおよびカラムアドレスは、アドレスピン1
25に入力される。そのロウアドレスおよびカラムアド
レスは、アドレスピン125からアドレスバッファ12
6を介してアドレスラッチ127へ転送される。アドレ
スラッチ127でラッチされた各アドレスのうち、ロウ
アドレスはロウデコーダ123へ転送され、カラムアド
レスはカラムデコーダ124へ転送される。
【0015】メモリセルアレイ122は、スペシャルセ
クタアレイ(例えば、ワード線WLa〜WLn)と通常
のセクタアレイ(例えば、ワード線WLy〜WLz)と
に分かれており、スペシャルセクタを指定するアドレス
が到来すると、ロウデコーダ123は、アドレスラッチ
127でラッチされたロウアドレスに対応した2本のワ
ード線WLa〜WLn(例えば、WLmとWLn)を選
択し、その選択したワード線WLm及びWLnとゲート
電圧制御回路134とを接続する。
【0016】カラムデコーダ124は、アドレスラッチ
127でラッチされたカラムアドレスに対応したビット
線BLa〜BLz(例えば、BLm)を選択し、その選
択したビット線BLmとドレイン電圧制御回路133と
を接続する。ゲート電圧制御回路134は、ロウデコー
ダ123を介して接続されたワード線WLm及びWLn
の電位を、図2に示す各動作モードに対応して制御す
る。ドレイン電圧制御回路133は、カラムデコーダ1
24を介して接続されたビット線BLmの電位を、図2
に示す各動作モードに対応して制御する。
【0017】共通ソース線SLはソース電圧制御回路1
32に接続されている。ソース電圧制御回路132は、
共通ソース線SLの電位を、図2に示す各動作モードに
対応して制御する。外部から指定されたデータは、デー
タピン128に入力される。そのデータは、データピン
128から入力バッファ129を介してカラムデコーダ
124へ転送される。カラムデコーダ124は、前記の
ように選択したビット線BLa〜BLzの電位を、その
データに対応して後記するように制御する。
【0018】任意のメモリセル101から読み出された
データは、ビット線BLa〜BLzからカラムデコーダ
124を介してセンスアンプ群130へ転送される。セ
ンスアンプ群130は、数個のセンスアンプ(図示略)
から構成されている。カラムデコーダ124は、選択し
たビット線BLmと各センスアンプとを接続する。後記
するように、センスアンプ群130で判別されたデータ
は、出力バッファ131からデータピン128を介して
外部へ出力される。
【0019】尚、上記した各回路(123〜134)の
動作は制御コア回路140によって制御される。本発明
ではワード線WLa〜WLzの中からソースが共通に接
続されているメモリセルに対応した2つのワード線(例
えば、WLmとWLn)を同時選択する。これにより同
じデータが2つのメモリセルに書き込まれることとな
る。そこで、この2つのメモリセルを同時に読み出せば
読み出しセル電流は2倍となる。
【0020】同じデータが書き込まれるスペシャルセク
タ用メモリセルとして今、メモリセル300及びメモリ
セル301を選択するとする。メモリセル300及びメ
モリセル301は、共通のソース及びビット線を有する
ページ(セクター)単位の関係となっている。メモリセ
ル300及びメモリセル301のワード線WLm及びW
Lnを同時に選択する方法は、前述の図6に従う。
【0021】図1は、図7のアドレスバッファ126、
アドレスラッチ127、ロウデコーダ123の具体例を
示す。図1ではA0のビットを無視し、A0によって指定さ
れる2本のワード線を同時選択する構成である。入力ア
ドレス中のA0のビット信号はアドレスピン301に印加
される。前記入力アドレス中のA1,A2のビット信号はア
ドレスピン302、303に印加される。
【0022】A0のビット信号は、アドレスバッファとし
て機能を有するチップイネーブル用のノアゲート304
を介してアドレスラッチとしてのラッチ回路305(フ
リップフロップで構成)でラッチされる。端子306に
はチップイネーブル信号が、端子307にはクロック信
号が印加される。ラッチ回路305からは、反転信号*
A0と非反転信号A0が発生し、第1乃至第4選択回路30
8乃至311に印加されると共にスペシャルセクタとし
て選択可能でないセクタのアドレスデコーダには共通に
反転信号*A0と非反転信号A0が印加される。
【0023】第1乃至第4選択回路308乃至311
は、SSE(スペシャルセクタイネーブル)回路312
からの制御信号に応じて反転信号*A0と非反転信号A0を
そのまま通過させるか、2つの信号を強制的に「H」レ
ベルとするかを選択する。例えば、SSE回路312か
ら「L、H、H、H」の制御信号が第1乃至第4選択回
路308乃至311に印加されたとすると、第1選択回
路308は、「H、H」を発生し、第2乃至第4選択回
路309乃至311は、入力された反転信号*A0と非反
転信号A0をそのまま通過させる。このようにして、第1
セクタ313ののデコーダには「H」の反転信号*A0と
非反転信号A0が、又第2セクタ乃至第4セクタ314乃
至316には第2乃至第4選択回路309乃至311か
らA0と*A0の信号が印加される。
【0024】又、この時、アドレスピン302からA1ビ
ットの信号がノアゲート317及びラッチ回路318を
介して第1乃至第4セクタ313乃至316及び全ての
セクタのデコーダに印加される。アドレスピン303か
らのA2ビットの信号も同様である。その結果、第1セク
タ313のみにA0ビットが無視された信号が印加され、
第1セクタ313では2本のワード線を同時選択する。
【0025】スペシャルセクタの領域を増やすには、例
えば、第1セクタ313に加えて第2セクタ314にも
A0ビットが無視された信号を加えればよい。即ち、SS
E回路312から「L、L、H、H」の制御信号を第1
乃至第4選択回路308乃至311に印加する。このよ
うに図1のブロックを使用すれば、メモリの外部からユ
ーザーがSSE回路312の制御信号を切り換えること
により、スペシャルセクタの選択使用ができる。
【0026】尚、図1の不揮発性メモリにおいて、スペ
シャルセクタとして選択されたセクタを選択する場合に
はアドレス入力A0が無視されるため外部からのアドレス
データはA1〜Anに印加し、通常のセクタをアクセスする
場合にはA0〜Anに印加する。図8は、第1乃至第4選択
回路308乃至311の具体回路例を示す。端子31
9、320には反転信号*A0と非反転信号A0がラッチ回
路305から印加される。端子321にはSSE回路3
12から制御信号が印加される。端子321に「L」を
印加すると、ナンドゲート322、323の出力端子3
24、325は強制的に「H」となる。端子321に
「H」を印加すると、出力端子324、325には反転
信号*A0と非反転信号A0がそのまま現れる。
【0027】次に、フラッシュEEPROM121の各
動作モード(消去モード、書き込みモード、読み出しモ
ード)について、図2及び図7を参照して説明する。 (a)消去モード 消去モードにおいて、共通ソース線SLおよび全てのビ
ット線BLa〜BLzの電位はグランドレベル(=0
V)に保持される。選択されたワード線WLmには14
〜15Vが供給され、それ以外のワード線(非選択のワ
ード線)WLa〜WLl,WLn〜WLzの電位はグラ
ンドレベルにされる。そのため、選択されたワード線W
Lmに接続されている各メモリセル101の制御ゲート
CGは14〜15Vに持ち上げられる。
【0028】ところで、ソースSおよび基板102と浮
遊ゲートFGとの間の静電容量と、制御ゲートCGと浮
遊ゲートFGの間の静電容量とを比べると、前者の方が
圧倒的に大きい。そのため、制御ゲートCGが14〜1
5V、ソースが0Vの場合、制御ゲートCGと浮遊ゲー
トFGの間には高電界が生じる。その結果、ファウラー
ノルドハイム・トンネル電流(Fowler-Nordheim Tunnel
Current、以下、FNトンネル電流という)が流れ、浮
遊ゲートFG中の電子が制御ゲートCG側へ引き抜かれ
て、メモリセル101に記憶されたデータの消去が行わ
れる。
【0029】この消去動作は、選択されたワード線WL
mに接続されている全てのメモリセル101に対して行
われる。尚、複数のワード線WLa〜WLzを同時に選
択することにより、その各ワード線に接続されている全
てのメモリセル101に対して消去動作を行うこともで
きる。このように、メモリセルアレイ122を複数組の
ワード線WLa〜WLz毎の任意のブロックに分けてそ
の各ブロック単位でデータの消去を行う消去動作は、ブ
ロック消去と呼ばれる。
【0030】(b)書き込みモード 書き込みモードにおいて、ビット線BLa〜BLzの電
位はプログラム(浮遊ゲートFGに電子を注入)を行う
セルに対してはグランドとし、それ以外のセルに対して
は高電位にする。ここで、本発明では書き換え回数が増
加しても安定に保持したい1つのデータをメモリセル3
00及びメモリセル301に同時に記憶させる。
【0031】この場合にはワード線WLm及びWLnに
は2Vが供給され、それ以外のワード線(非選択のワー
ド線)WLa〜WLl,WLo〜WLzの電位はグラン
ドレベルにされる。共通ソース線SLには12Vが供給
される。すると、メモリセル300及びメモリセル30
1に対して書き込みが同時に行われる。
【0032】ところで、メモリセル101において、制
御ゲートCGとソースSおよびドレインDによって構成
されるトランジスタの閾値電圧Vthは0.5Vであ
る。従って、選択されたメモリセル101では、ドレイ
ンD中の電子は反転状態のチャネルCH中へ移動する。
そのため、ソースSからドレインDへ電流(セル電流)
が流れる。一方、ソースSに12Vが印加されるため、
ソースSと浮遊ゲートFGとの間の容量を介したカップ
リングにより、浮遊ゲートFGの電位が持ち上げられ
る。そのため、制御ゲートCGと浮遊ゲートFGの間に
は高電界が生じる。従って、チャネルCH中の電子は加
速されてホットエレクトロンとなり、図3の矢印Aに示
すように、そのホットエレクトロンは浮遊ゲートFGへ
注入される。その結果、選択されたメモリセル101の
浮遊ゲートFGには電荷が蓄積され、1ビットのデータ
が書き込まれて記憶される。
【0033】(c)読み出しモード 読み出しモードにおいて、選択されたメモリセル101
の制御ゲートCGに接続されているワード線WLmとワ
ード線WLnには4Vが供給され、それ以外のワード線
(非選択のワード線)WLa〜WLl,WLo〜WLz
の電位はグランドレベルにされる。選択されたメモリセ
ル300、301のドレインDに接続されているビット
線BLmには2Vが供給され、それ以外のビット線(非
選択のビット線)BLa〜BLl,BLn〜BLzの電
位はグランドレベルにされる。
【0034】前記したように、消去状態にあるメモリセ
ル101の浮遊ゲートFG中からは電子が引き抜かれて
いるため、浮遊ゲートFGはプラスに帯電している。ま
た、書き込み状態にあるメモリセル101の浮遊ゲート
FG中には電子が注入されているため、浮遊ゲートFG
はマイナスに帯電している。従って、消去状態にあるメ
モリセル101の浮遊ゲートFG直下のチャネルCHは
オンしており、書き込み状態にあるメモリセル101の
浮遊ゲートFG直下のチャネルCHはオフしている。そ
のため、制御ゲートCGに4Vが印加されたとき、ドレ
インDからソースSへ流れる電流(セル電流)は、消去
状態のメモリセル101の方が書き込み状態のメモリセ
ル101よりも大きくなる。
【0035】即ち、メモリセル300、301には微少
なセル電流しか流れない。逆に、メモリセル300、3
01に対してプログラムが行われず(消去状態)、メモ
リセル300、301の浮遊ゲートFGがプラスに帯電
しているとすると通常セル電流の2倍の電流が流れる。
この各メモリセル101間のセル電流値Idの大小をセ
ンスアンプ群130内の各センスアンプで判別すること
により、メモリセル101に記憶されたデータの値を読
み出すことができる。例えば、消去状態のメモリセル1
01のデータの値を「1」、書き込み状態のメモリセル
101のデータの値を「0」として読み出しを行う。つ
まり、各メモリセル101に、消去状態のデータ値
「1」と、書き込み状態のデータ値「0」の2値を記憶
させることができる。
【0036】書き換え回数とセル電流の関係を図5に示
す。書き換え回数は対数表示しており、セル電流Aは通
常行われる1つのメモリセル読み出す場合を示し、セル
電流Bは本発明の2つのメモリセルに同時に読み出した
場合を示している。0と1の判別基準電流をIrefとす
ると、書き換え回数が10倍に増加していることが解
る。書き換え回数が大幅に増加していることが明らかで
ある。
【0037】尚、本発明によれば、メモリセルのフロー
テイングゲートに電子を保持させられるデータ保持時間
も同様に改良される。メモリセルのフローテイングゲー
トは電子が抜き取られ高いプラス状態にある。フローテ
イングゲートが高いプラス状態にあると、フローテイン
グゲートは周囲から電子を多く取り込むため、その電位
が徐徐に低下する。すると、フローテイングゲート下の
チャンネルが形成しずらくなり、セル電流値が低下す
る。しかしながら、本発明によればその低下が半分とな
るので寿命が長くなる。
【0038】
【発明の効果】本発明によれば、書き換え回数が増えて
もセル電流の低下が少ない不揮発性半導体メモリ装置が
得られる。本発明によれば、2つ以上のメモリセルに対
して同じデータを同時に書き込み及び読み出すしている
ので重要なデータを長期間保持できるとともに書き換え
可能回数を増加できる。更に、本発明によれば、高信頼
性領域のメモリセクタの大きさ(量)を外部から調整で
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の不揮発性半導体メモリ装置を示すブロ
ック図である。
【図2】本発明の不揮発性半導体メモリ装置のメモリセ
ルに加わる動作モードを示す図である。
【図3】本発明の不揮発性半導体メモリ装置のメモリセ
ルの断面図である。
【図4】本発明の不揮発性半導体メモリ装置のロウデコ
ーダ123の具体回路例である。
【図5】不揮発性半導体メモリ装置の書き換え回数とセ
ル電流の関係を示す図である。
【図6】スペシャルセクタを有するメモリのアドレスマ
ップである。
【図7】本発明の不揮発性半導体メモリ装置の全体を示
すブロック図である。
【図8】図1の第1乃至第4選択回路の具体回路例を示
す回路図である。
【符号の説明】
101 メモリセル 122 メモリセルアレイ WLA〜WLZ ワード線 BLA〜BLZ ビット線 SL 共通ソース線 308〜311 第1乃至第4選択回路 313〜316 第1乃至第4セクタ

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 共通のビット線に接続され同時に選択可
    能な複数のメモリセルを含む複数のメモリセクタと、前
    記共通のビット線に流れる前記メモリセルのセル電流を
    検出するセンスアンプと、制御信号に応じて前記複数の
    メモリセクタ中の特定のメモリセクタを高信頼性領域と
    して設定すると共に、該メモリセクタ中の複数のメモリ
    セルを同時に選択する制御回路と、を備え、 前記制御回路により同時に選択された複数のメモリセル
    に対して、同一のデータを同時に書き込みを行うと共
    に、読み出し時には同時に書き込みが行われた前記複数
    のメモリセルから前記共通のビット線に各メモリセルの
    セル電流が加算されて出力され、この加算されたセル電
    流を前記センスアンプにより判別することを特徴とする
    不揮発性半導体メモリ装置。
  2. 【請求項2】 前記制御回路は、アドレスデータの中の
    1つのビットのデータの反転信号及び非反転信号をラッ
    チするラッチ回路と、該ラッチ回路からの反転信号及び
    非反転信号を前記複数のメモリセクタにそれぞれ供給す
    る複数の選択回路とを含み、制御信号に応じて前記複数
    の選択回路の中の1つの選択回路から発生する前記反転
    信号及び非反転信号が等しくなるようにすることを特徴
    とする請求項1記載の不揮発性半導体メモリ装置。
JP25359497A 1997-09-18 1997-09-18 不揮発性半導体メモリ装置 Expired - Lifetime JP3263636B2 (ja)

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