JPH05126030A - 斜板式可変ピストンポンプモータの斜板支承構造 - Google Patents
斜板式可変ピストンポンプモータの斜板支承構造Info
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- JPH05126030A JPH05126030A JP3315286A JP31528691A JPH05126030A JP H05126030 A JPH05126030 A JP H05126030A JP 3315286 A JP3315286 A JP 3315286A JP 31528691 A JP31528691 A JP 31528691A JP H05126030 A JPH05126030 A JP H05126030A
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- high pressure
- piston
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 斜板を傾動できるし、斜板の浮き上りを防止
する。 【構成】 弁板28の上死点側と下死点側に形成した制
御ポート36に切換弁37で高圧油を供給して斜板27
を傾動するようにし、前記斜板27の円弧状摺動面32
に静圧ポケット33を形成し、この静圧ポケット33を
通路34でピストンシュー摺動面に開口させ、前記通路
34を高圧領域のピストン本数が(Z+1)/2本の時
には高圧側のシリンダ室に連通するようにして、高圧領
域のピストン本数がZ+1/2本の時には傾転摩擦モー
メントを小さくして斜板を傾動でき、高圧領域のピスト
ン本数が(Z+1)/2本の時に開離力を小さくして斜
板の浮き上りを防止する。
する。 【構成】 弁板28の上死点側と下死点側に形成した制
御ポート36に切換弁37で高圧油を供給して斜板27
を傾動するようにし、前記斜板27の円弧状摺動面32
に静圧ポケット33を形成し、この静圧ポケット33を
通路34でピストンシュー摺動面に開口させ、前記通路
34を高圧領域のピストン本数が(Z+1)/2本の時
には高圧側のシリンダ室に連通するようにして、高圧領
域のピストン本数がZ+1/2本の時には傾転摩擦モー
メントを小さくして斜板を傾動でき、高圧領域のピスト
ン本数が(Z+1)/2本の時に開離力を小さくして斜
板の浮き上りを防止する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、斜板の傾転角を変える
ことにより、ピストンのストローク量を変え、押し除け
容積を変えるようにした可変容量式の斜板式アキシャル
ピストンポンプモータ、詳しくは弁板上の高圧ポートと
低圧ポートの中間に制御ポートを設け、この制御ポート
に制御弁あるいは2位置切換弁によって得られる制御圧
を導くことによって斜板の傾転角を変える斜板式可変ピ
ストンポンプモータの斜板支承構造に関する。
ことにより、ピストンのストローク量を変え、押し除け
容積を変えるようにした可変容量式の斜板式アキシャル
ピストンポンプモータ、詳しくは弁板上の高圧ポートと
低圧ポートの中間に制御ポートを設け、この制御ポート
に制御弁あるいは2位置切換弁によって得られる制御圧
を導くことによって斜板の傾転角を変える斜板式可変ピ
ストンポンプモータの斜板支承構造に関する。
【0002】
【従来の技術】図1に示すように、ケーシング1内に軸
2とともにシリンダブロック3を回転自在に配設し、こ
のシリンダブロック3のシリンダ孔4内にピストン5を
嵌挿してシリンダ室6を構成し、そのピストン5をピス
トンシュー7を介して斜板8に沿って摺動自在とし、前
記シリンダ室6を図2に示すように弁板9の高圧ポート
10と低圧ポート11に180度回転する毎に交互に連
通させ、斜板8の傾転角を変えることでピストン5のス
トローク量を変え押し除け容積を変えるようにした斜板
式可変ピストンポンプモータが知られている。
2とともにシリンダブロック3を回転自在に配設し、こ
のシリンダブロック3のシリンダ孔4内にピストン5を
嵌挿してシリンダ室6を構成し、そのピストン5をピス
トンシュー7を介して斜板8に沿って摺動自在とし、前
記シリンダ室6を図2に示すように弁板9の高圧ポート
10と低圧ポート11に180度回転する毎に交互に連
通させ、斜板8の傾転角を変えることでピストン5のス
トローク量を変え押し除け容積を変えるようにした斜板
式可変ピストンポンプモータが知られている。
【0003】かかるポンプモータにおける斜板8の傾転
角を変える機構ととしては図2に示すように弁板9の上
死点側または下死点側の制御ポート12に切換弁13で
高圧を導き、それにより弁板上の高圧分布領域を斜板傾
転中心より上死点側あるいは下死点側に移動させ、ピス
トンの合計推力により斜板8を傾転させるものが知られ
ている。すなわち図2では上死点側の制御ポート12に
高圧を導き、下死点側の制御ポート12にタンク圧を導
いた場合を示す。この時弁板8上の高圧領域は斜板傾転
中心に対し、上死点側にずれる。このため、高圧領域に
あるピストン推力の合計着力中心は上死点側にずれ、傾
転中心から離れるため、ピストン推力を受けている斜板
8に傾転モーメントが作用し、斜板の傾転角が変わる。
一方ピストン推力の合計着力中心点はピストン本数が奇
数であるため図3のような軌跡を描く。ピストン本数が
z本とすれば、外側の円弧が(z−1)/2本、内側の
円弧が(z+1)/2本となり、各々が交差してつなが
れ略8の字状の軌跡を描く。斜板の傾転モーメントは、
ピストンの合計推力と斜板傾転中心からの離心量の積で
表わされ、ピストン本数(z−1)/2本と(z+1)
/2本の時はほぼ同じ振れ巾で傾転モーメントが変化す
る。ところが斜板に作用する傾転摩擦モーメントは、
(z+1)/2本の時の方が(z−1)/2本の時より
も(推力が大きいため)大きくなる。この結果、図4の
ように高圧領域のピストン本数が(z+1)/2本の時
に傾転モーメントAが傾転摩擦モーメントBより小さく
なり、斜板が傾転不可の部分が出てくる。この問題を解
決するには傾転摩擦モーメントを小さくするか傾転モー
メントを大きくするかの方法が考えられるが傾転モーメ
ントをこれ以上大きくすると高圧領域のねじれ角θが大
きくなり、ピストン5とシリンダ孔4内に閉じ込み圧が
発生し、騒音、振動が大きくなり、また容量低下、トル
クロスが大きくなるため実施不可である。このため傾転
摩擦モーメントを減少させねばならない。
角を変える機構ととしては図2に示すように弁板9の上
死点側または下死点側の制御ポート12に切換弁13で
高圧を導き、それにより弁板上の高圧分布領域を斜板傾
転中心より上死点側あるいは下死点側に移動させ、ピス
トンの合計推力により斜板8を傾転させるものが知られ
ている。すなわち図2では上死点側の制御ポート12に
高圧を導き、下死点側の制御ポート12にタンク圧を導
いた場合を示す。この時弁板8上の高圧領域は斜板傾転
中心に対し、上死点側にずれる。このため、高圧領域に
あるピストン推力の合計着力中心は上死点側にずれ、傾
転中心から離れるため、ピストン推力を受けている斜板
8に傾転モーメントが作用し、斜板の傾転角が変わる。
一方ピストン推力の合計着力中心点はピストン本数が奇
数であるため図3のような軌跡を描く。ピストン本数が
z本とすれば、外側の円弧が(z−1)/2本、内側の
円弧が(z+1)/2本となり、各々が交差してつなが
れ略8の字状の軌跡を描く。斜板の傾転モーメントは、
ピストンの合計推力と斜板傾転中心からの離心量の積で
表わされ、ピストン本数(z−1)/2本と(z+1)
/2本の時はほぼ同じ振れ巾で傾転モーメントが変化す
る。ところが斜板に作用する傾転摩擦モーメントは、
(z+1)/2本の時の方が(z−1)/2本の時より
も(推力が大きいため)大きくなる。この結果、図4の
ように高圧領域のピストン本数が(z+1)/2本の時
に傾転モーメントAが傾転摩擦モーメントBより小さく
なり、斜板が傾転不可の部分が出てくる。この問題を解
決するには傾転摩擦モーメントを小さくするか傾転モー
メントを大きくするかの方法が考えられるが傾転モーメ
ントをこれ以上大きくすると高圧領域のねじれ角θが大
きくなり、ピストン5とシリンダ孔4内に閉じ込み圧が
発生し、騒音、振動が大きくなり、また容量低下、トル
クロスが大きくなるため実施不可である。このため傾転
摩擦モーメントを減少させねばならない。
【0004】この問題を解決するための従来は斜板円筒
摺動面に静圧ポケットを設け、ポンプあるいはモータの
高圧油をケーシングに通路を設け斜板の背面から高圧油
を静圧ポケットに導いたり、実開昭58−64869号
公報および特開昭61−232389号公報で知られて
いるように斜板のピストンシュー摺動面に静圧ポケット
に開口した通路を形成し、ピストンシュー、ピストンに
シリンダ孔に開口する通路を設け、それら通路をへて、
シリンダブロック内の圧力を静圧ポケットに導くものが
知られている。
摺動面に静圧ポケットを設け、ポンプあるいはモータの
高圧油をケーシングに通路を設け斜板の背面から高圧油
を静圧ポケットに導いたり、実開昭58−64869号
公報および特開昭61−232389号公報で知られて
いるように斜板のピストンシュー摺動面に静圧ポケット
に開口した通路を形成し、ピストンシュー、ピストンに
シリンダ孔に開口する通路を設け、それら通路をへて、
シリンダブロック内の圧力を静圧ポケットに導くものが
知られている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従来の第1のものだ
と、高圧側ピストン本数に関係なく、常に高圧が静圧ポ
ケットに導かれる。このため高圧側ピストン本数が(z
+1)/2本の時に動くようにすると(z−1)/2本
の時には高圧油によって斜板が浮き上がってしまう問題
がある。すなわち、今ピストン本数を9本とすると、高
圧領域のピストン本数は4本と5本の場合がある。5本
の場合に斜板を作動させるため5本に対応した推力を静
圧ポケットで作用させると、高圧領域のピストン本数が
4本の時静圧ポケットの高圧油による開離力が大きくな
り、斜板が浮き上がる。すなわち、図5、図6に示すよ
うに斜板8の円筒摺動面14に形成した静圧ポケット1
5の高圧による斜板浮き上げ力FV が高圧領域のピスト
ンによる斜板押付力FP より大きくなると斜板8の円筒
摺動面14がケーシング1のガイド部16より離れてし
まう。前述のように斜板が浮き上がると円筒摺動面14
の当りが悪くなり、カジリが発生したり、高圧油がもれ
るためロスが大きくなる問題がある。また、実開昭58
−64869号公報のものは、静圧ポケットに通じる通
路を上死点付近に設けているが、上死点付近は制御ポー
トがあるため、設けることができないし、また騒音低減
のため低圧と高圧の移動を滑らかにすると、上死点近辺
では安定した圧力を得ることが困難であるという問題が
ある。また、特開昭61−232389号公報のもので
は、静圧ポケットに通じる通路を、ほぼ真横で規定して
ないがこの位置では斜板が作動しない部分で摩擦を低減
することができな場合がある。したがって、前記問題を
解決することができない。
と、高圧側ピストン本数に関係なく、常に高圧が静圧ポ
ケットに導かれる。このため高圧側ピストン本数が(z
+1)/2本の時に動くようにすると(z−1)/2本
の時には高圧油によって斜板が浮き上がってしまう問題
がある。すなわち、今ピストン本数を9本とすると、高
圧領域のピストン本数は4本と5本の場合がある。5本
の場合に斜板を作動させるため5本に対応した推力を静
圧ポケットで作用させると、高圧領域のピストン本数が
4本の時静圧ポケットの高圧油による開離力が大きくな
り、斜板が浮き上がる。すなわち、図5、図6に示すよ
うに斜板8の円筒摺動面14に形成した静圧ポケット1
5の高圧による斜板浮き上げ力FV が高圧領域のピスト
ンによる斜板押付力FP より大きくなると斜板8の円筒
摺動面14がケーシング1のガイド部16より離れてし
まう。前述のように斜板が浮き上がると円筒摺動面14
の当りが悪くなり、カジリが発生したり、高圧油がもれ
るためロスが大きくなる問題がある。また、実開昭58
−64869号公報のものは、静圧ポケットに通じる通
路を上死点付近に設けているが、上死点付近は制御ポー
トがあるため、設けることができないし、また騒音低減
のため低圧と高圧の移動を滑らかにすると、上死点近辺
では安定した圧力を得ることが困難であるという問題が
ある。また、特開昭61−232389号公報のもので
は、静圧ポケットに通じる通路を、ほぼ真横で規定して
ないがこの位置では斜板が作動しない部分で摩擦を低減
することができな場合がある。したがって、前記問題を
解決することができない。
【0006】そこで、本発明は前述の課題を解決できる
ようにした斜板式可変ピストンポンプモータの斜板支承
構造を提供することを目的とする。
ようにした斜板式可変ピストンポンプモータの斜板支承
構造を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】ケーシング20内にシリ
ンダブロック22を軸21とともに回転自在に支承し、
このシリンダブロック22のシリンダ孔23内にピスト
ン24を嵌挿してシリンダ室25を構成し、前記ピスト
ン24に設けたピストンシュー26を斜板27のピスト
ンシュー摺動面に沿って摺動自在とし、前記シリンダ室
25を弁板28の高圧ポート29と低圧ポート30に順
次連通させ、前記弁板28の高圧ポート29と低圧ポー
ト30の中間の上死点側、下死点側に制御ポート36を
それぞれ形成し、この一方の制御ポート36に高圧油を
切換弁37で供給して斜板27の傾転角を変えるように
した斜板式可変ピストンポンプモータにおいて、前記斜
板27の円弧状摺動面32に静圧ポケット33を形成
し、この静圧ポケット33を通路34を斜板27のピス
トンシュー摺動面に開口させ、この通路34を高圧領域
のピストン本数が(z+1)/2本時のシリンダ室25
に開口連通する位置とした斜板式可変ピストンポンプモ
ータの斜板支承構造。ケーシング20内にシリンダブロ
ック22を軸21とともに回転自在に支承し、このシリ
ンダブロック22のシリンダ孔23内にピストン24を
嵌挿してシリンダ室25を構成し、前記ピストン24に
設けたピストンシュー26を斜板27のピストンシュー
摺動面に沿って摺動自在とし、前記シリンダ室25を弁
板28の高圧ポート29と低圧ポート30に順次連通さ
せ、前記弁板28の高圧ポート29と低圧ポート30の
中間の上死点側、下死点側に制御ポート36をそれぞれ
形成し、この一方の制御ポート36に高圧油を切換弁3
7で供給して斜板27の傾転角を変えるようにした斜板
式可変ピストンポンプモータにおいて、前記斜板27の
円弧状摺動面32に面積の大きな第1の静圧ポケット3
31 と面積の小さな第2の静圧ポケット332 を形成
し、この第1・第2の静圧ポケット331 ,332 を第
1・第2の通路341 ,342 を斜板27のピストンシ
ュー摺動面に開口させ、この第1通路341 を高圧領域
のピストン本数が(z+1)/2本時に高圧のシリンダ
室25に開口連通する位置とし、第2の通路342 を高
圧領域のピストン本数が(z−1)/2本の時に高圧の
シリンダ室25に開口連通する位置とした斜板式可変ピ
ストンポンプモータの斜板支承構造。
ンダブロック22を軸21とともに回転自在に支承し、
このシリンダブロック22のシリンダ孔23内にピスト
ン24を嵌挿してシリンダ室25を構成し、前記ピスト
ン24に設けたピストンシュー26を斜板27のピスト
ンシュー摺動面に沿って摺動自在とし、前記シリンダ室
25を弁板28の高圧ポート29と低圧ポート30に順
次連通させ、前記弁板28の高圧ポート29と低圧ポー
ト30の中間の上死点側、下死点側に制御ポート36を
それぞれ形成し、この一方の制御ポート36に高圧油を
切換弁37で供給して斜板27の傾転角を変えるように
した斜板式可変ピストンポンプモータにおいて、前記斜
板27の円弧状摺動面32に静圧ポケット33を形成
し、この静圧ポケット33を通路34を斜板27のピス
トンシュー摺動面に開口させ、この通路34を高圧領域
のピストン本数が(z+1)/2本時のシリンダ室25
に開口連通する位置とした斜板式可変ピストンポンプモ
ータの斜板支承構造。ケーシング20内にシリンダブロ
ック22を軸21とともに回転自在に支承し、このシリ
ンダブロック22のシリンダ孔23内にピストン24を
嵌挿してシリンダ室25を構成し、前記ピストン24に
設けたピストンシュー26を斜板27のピストンシュー
摺動面に沿って摺動自在とし、前記シリンダ室25を弁
板28の高圧ポート29と低圧ポート30に順次連通さ
せ、前記弁板28の高圧ポート29と低圧ポート30の
中間の上死点側、下死点側に制御ポート36をそれぞれ
形成し、この一方の制御ポート36に高圧油を切換弁3
7で供給して斜板27の傾転角を変えるようにした斜板
式可変ピストンポンプモータにおいて、前記斜板27の
円弧状摺動面32に面積の大きな第1の静圧ポケット3
31 と面積の小さな第2の静圧ポケット332 を形成
し、この第1・第2の静圧ポケット331 ,332 を第
1・第2の通路341 ,342 を斜板27のピストンシ
ュー摺動面に開口させ、この第1通路341 を高圧領域
のピストン本数が(z+1)/2本時に高圧のシリンダ
室25に開口連通する位置とし、第2の通路342 を高
圧領域のピストン本数が(z−1)/2本の時に高圧の
シリンダ室25に開口連通する位置とした斜板式可変ピ
ストンポンプモータの斜板支承構造。
【0008】
【作 用】高圧領域のピストン本数が(z+1)/2
本の時には静圧ポケット33に高圧油が供給され傾転摩
擦モーメントが小さくなって斜板27を傾動できるし、
高圧領域のピストン本数が(z−1)/2本の時には静
圧ポケット33に高圧油が供給されずに開離力が大きく
ならないから斜板が浮き上ることがない。高圧領域のピ
ストン本数が(z+1)/2本の時には面積の大きな第
1の静圧ポケット331 に高圧油が供給され傾転摩擦モ
ーメントが著しく小さくなって斜板27を傾動できる
し、高圧領域のピストン本数が(z−1)/2本の時に
は面積の小さな第2の静圧ポケット332 に高圧油を供
給して傾転摩擦モーメントをある程度小さくできるし、
開離力が大きくならずに傾斜が浮き上ることがない。
本の時には静圧ポケット33に高圧油が供給され傾転摩
擦モーメントが小さくなって斜板27を傾動できるし、
高圧領域のピストン本数が(z−1)/2本の時には静
圧ポケット33に高圧油が供給されずに開離力が大きく
ならないから斜板が浮き上ることがない。高圧領域のピ
ストン本数が(z+1)/2本の時には面積の大きな第
1の静圧ポケット331 に高圧油が供給され傾転摩擦モ
ーメントが著しく小さくなって斜板27を傾動できる
し、高圧領域のピストン本数が(z−1)/2本の時に
は面積の小さな第2の静圧ポケット332 に高圧油を供
給して傾転摩擦モーメントをある程度小さくできるし、
開離力が大きくならずに傾斜が浮き上ることがない。
【0009】
【実 施 例】図7と図8に示すように、ケーシング2
0内に軸21とともにシリンダブロック22を回転自在
に配設し、このシリンダブロック22のシリンダ孔23
内にピストン24を嵌挿してシリンダ室25を構成し、
そのピストン24をピストンシュー26を介して斜板2
7に沿って摺動自在とし、前記シリンダ室25を弁板2
8の高圧ポート29と低圧ポート30に180度回転す
る毎に交互に連通させ、斜板27の傾転角を変えること
でピストン24のストローク量を変え押し除け容積を変
えるようにした斜板可変ピストンモータを構成してい
る。図7、図9に示すように、前記斜板27の背面に一
体的に形成した円弧状摺動面31がケーシング20の円
弧状ガイド面32に沿って傾転可能に支承され、この円
弧状摺動面31に静圧ポケット33が形成され、この静
圧ポケット33は斜板味27に形成した通路34、ピス
トンシュー26に形成した通路35でシリンダ室25に
開口している。図8に示すように、前記弁板28の上死
点側と下死点側には制御ポート36がそれぞれ形成さ
れ、この制御ポート36は切換弁37で高圧側と低圧側
に連通制御される。前記切換弁37はスプール孔38に
スプール39を摺動自在に嵌挿し、そのスプール39を
スプリング40で第1位置に保持し、受圧室41の圧油
で第2位置に摺動するようになり、スプール39が第1
位置の時には上死点側の制御ポート36が第1油孔4
2、第1ポート43、小径部39a、第2ポート44よ
り高圧ポート45に連通し、かつ下死点側の制御ポート
36が第2油孔46、第2油孔47、第3ポート48、
孔50よりケーシング20内に連通し、スプール39が
第2位置の時には下死点側の制御ポート36が第2油孔
46、第3ポート47、小径部39a、第2ポート44
より高圧ポート45に連通し、かつ上死点側の制御ポー
ト36が第1油孔42、第1ポート43、小径51、孔
50よりケーシング20内に連通し、高圧ポート45は
チェック又はシャトル弁を介して高圧ポート29と低圧
ポート30に連通して高圧油が供給され、受圧室41は
第3油孔52を経て図示しない切換弁によって油圧源と
タンクの一方に連通制御される。
0内に軸21とともにシリンダブロック22を回転自在
に配設し、このシリンダブロック22のシリンダ孔23
内にピストン24を嵌挿してシリンダ室25を構成し、
そのピストン24をピストンシュー26を介して斜板2
7に沿って摺動自在とし、前記シリンダ室25を弁板2
8の高圧ポート29と低圧ポート30に180度回転す
る毎に交互に連通させ、斜板27の傾転角を変えること
でピストン24のストローク量を変え押し除け容積を変
えるようにした斜板可変ピストンモータを構成してい
る。図7、図9に示すように、前記斜板27の背面に一
体的に形成した円弧状摺動面31がケーシング20の円
弧状ガイド面32に沿って傾転可能に支承され、この円
弧状摺動面31に静圧ポケット33が形成され、この静
圧ポケット33は斜板味27に形成した通路34、ピス
トンシュー26に形成した通路35でシリンダ室25に
開口している。図8に示すように、前記弁板28の上死
点側と下死点側には制御ポート36がそれぞれ形成さ
れ、この制御ポート36は切換弁37で高圧側と低圧側
に連通制御される。前記切換弁37はスプール孔38に
スプール39を摺動自在に嵌挿し、そのスプール39を
スプリング40で第1位置に保持し、受圧室41の圧油
で第2位置に摺動するようになり、スプール39が第1
位置の時には上死点側の制御ポート36が第1油孔4
2、第1ポート43、小径部39a、第2ポート44よ
り高圧ポート45に連通し、かつ下死点側の制御ポート
36が第2油孔46、第2油孔47、第3ポート48、
孔50よりケーシング20内に連通し、スプール39が
第2位置の時には下死点側の制御ポート36が第2油孔
46、第3ポート47、小径部39a、第2ポート44
より高圧ポート45に連通し、かつ上死点側の制御ポー
ト36が第1油孔42、第1ポート43、小径51、孔
50よりケーシング20内に連通し、高圧ポート45は
チェック又はシャトル弁を介して高圧ポート29と低圧
ポート30に連通して高圧油が供給され、受圧室41は
第3油孔52を経て図示しない切換弁によって油圧源と
タンクの一方に連通制御される。
【0010】前記斜板27の静圧ポケット33を前面に
開口する通路34は斜板傾転中心Aに対して上下死点方
向にピストン本数に応じて所定角度ずれた位置となっ
て、高圧領域のピストン本数が(z+1)/2本の時に
は高圧油が供給され、高圧領域のピストン本数が(z−
1)/2本の時には高圧油が供給されないようにしてあ
る。
開口する通路34は斜板傾転中心Aに対して上下死点方
向にピストン本数に応じて所定角度ずれた位置となっ
て、高圧領域のピストン本数が(z+1)/2本の時に
は高圧油が供給され、高圧領域のピストン本数が(z−
1)/2本の時には高圧油が供給されないようにしてあ
る。
【0011】次にピストン本数が9本の場合について詳
細に説明する。図10の(a)〜(h)に示すように、
ピストン本数が9本の時にはシリンダブロックが40度
回転する間に高圧領域のピストン本数が5本と4本に変
化する。すなわち、1つのピストンが下死点に合致して
いる時を図10(a)に示すように0度とし、以下シリ
ンダブロックが5度毎に回転した状態を図10(b)〜
(h)に示すと、5度、10度、15度の時に高圧領域
のピストン本数が4本となり、それ以外の時には5本と
なり、前記斜板27の静圧ポケット33に開口した通路
34は5度、10度、15度の範囲の時にシリンダ孔2
5、つまりピストンシュー26の通路35に連通しない
ように傾転中心に対して上死点側又は下死点側に20度
ずれた位置としてある。図10において、斜線のピスト
ンが高圧領域である。ピストン本数が11本、7本の時
には通路34は傾転中心上に開口させれば良く、5本の
時には36度ずれた位置に開口させれば良い。
細に説明する。図10の(a)〜(h)に示すように、
ピストン本数が9本の時にはシリンダブロックが40度
回転する間に高圧領域のピストン本数が5本と4本に変
化する。すなわち、1つのピストンが下死点に合致して
いる時を図10(a)に示すように0度とし、以下シリ
ンダブロックが5度毎に回転した状態を図10(b)〜
(h)に示すと、5度、10度、15度の時に高圧領域
のピストン本数が4本となり、それ以外の時には5本と
なり、前記斜板27の静圧ポケット33に開口した通路
34は5度、10度、15度の範囲の時にシリンダ孔2
5、つまりピストンシュー26の通路35に連通しない
ように傾転中心に対して上死点側又は下死点側に20度
ずれた位置としてある。図10において、斜線のピスト
ンが高圧領域である。ピストン本数が11本、7本の時
には通路34は傾転中心上に開口させれば良く、5本の
時には36度ずれた位置に開口させれば良い。
【0012】第2実施例を説明する。図11と図12に
示すように、斜板27の円弧状摺動面31に面積の大き
な第1の静圧ポケット331 と面積の小さな第2の静圧
ポケット332 を形成し、この第1の静圧ポケット33
1 と第2の静圧ポケット332 を第1の通路341と第
2の通路342 で斜板27のピストンシュー摺動面に開
口させ、その第1の通路341 を前述と同様に高圧領域
のピストン本数が(z+1)/2本の時にピストンシュ
ー26の通路35に連通し、第2の通路342 を高圧領
域のピストン本数が(z−1)/2本の時にピストンシ
ュー26の通路35に連通するようにする。これによっ
て、高圧領域のピストン本数が(z−1)/2本の時で
も斜板27の円弧状摺動面31とガイド面32との間に
高圧油を供給して傾転摩擦モーメントを低減できるし、
第2の静圧ポケット332 の面積が小さいから開離力を
小さくして浮き上りを防止できる。前記第1の静圧ポケ
ット331 を図13に示すようにリング状とし、第2の
静圧ポケット332 をリング状の第の静圧ポケット33
1 の内部に形成して面積を小さくしても良い。
示すように、斜板27の円弧状摺動面31に面積の大き
な第1の静圧ポケット331 と面積の小さな第2の静圧
ポケット332 を形成し、この第1の静圧ポケット33
1 と第2の静圧ポケット332 を第1の通路341と第
2の通路342 で斜板27のピストンシュー摺動面に開
口させ、その第1の通路341 を前述と同様に高圧領域
のピストン本数が(z+1)/2本の時にピストンシュ
ー26の通路35に連通し、第2の通路342 を高圧領
域のピストン本数が(z−1)/2本の時にピストンシ
ュー26の通路35に連通するようにする。これによっ
て、高圧領域のピストン本数が(z−1)/2本の時で
も斜板27の円弧状摺動面31とガイド面32との間に
高圧油を供給して傾転摩擦モーメントを低減できるし、
第2の静圧ポケット332 の面積が小さいから開離力を
小さくして浮き上りを防止できる。前記第1の静圧ポケ
ット331 を図13に示すようにリング状とし、第2の
静圧ポケット332 をリング状の第の静圧ポケット33
1 の内部に形成して面積を小さくしても良い。
【0013】
【発明の効果】高圧領域のピストン本数が(z+1)/
2本の時には静圧ポケット33に高圧油が供給され傾転
摩擦モーメントが小さくなって斜板27を傾動できる
し、高圧領域のピストン本数が(z−1)/2本の時に
は静圧ポケット33に高圧油が供給されずに開離力が大
きくならないから斜板が浮き上ることがない。高圧領域
のピストン本数が(z+1)/2本の時には面積の大き
な第1の静圧ポケット331 に高圧油が供給され傾転摩
擦モーメントが著しく小さくなって斜板27を傾動でき
るし、高圧領域のピストン本数が(z−1)/2本の時
には面積の小さな第2の静圧ポケット332 に高圧油を
供給して傾転摩擦モーメントをある程度小さくできる
し、開離力が大きくならずに傾斜が浮き上ることがな
い。
2本の時には静圧ポケット33に高圧油が供給され傾転
摩擦モーメントが小さくなって斜板27を傾動できる
し、高圧領域のピストン本数が(z−1)/2本の時に
は静圧ポケット33に高圧油が供給されずに開離力が大
きくならないから斜板が浮き上ることがない。高圧領域
のピストン本数が(z+1)/2本の時には面積の大き
な第1の静圧ポケット331 に高圧油が供給され傾転摩
擦モーメントが著しく小さくなって斜板27を傾動でき
るし、高圧領域のピストン本数が(z−1)/2本の時
には面積の小さな第2の静圧ポケット332 に高圧油を
供給して傾転摩擦モーメントをある程度小さくできる
し、開離力が大きくならずに傾斜が浮き上ることがな
い。
【図1】従来の斜板式可変ピストンポンプモータの断面
図である。
図である。
【図2】斜板を傾転する部分の説明図である。
【図3】ピストン推力の合計着力中心軌跡の説明図であ
る。
る。
【図4】傾転モーメントと傾転摩擦モーメントの関係を
示す図表である。
示す図表である。
【図5】従来の斜板支承部の正面図である。
【図6】従来の斜板支承部の断面図である。
【図7】本発明の実施例を示す斜板式可変ピストンポン
プモータの断面図である。
プモータの断面図である。
【図8】図7のC−C断面図である。
【図9】斜板の斜視図である。
【図10】(a)ないし(h)に静圧ポケットの通路の
位置を示す説明図である。
位置を示す説明図である。
【図11】第2実施例を示す斜板の斜視図である。
【図12】第2実施例を示す斜板の背面図である。
【図13】第1・第2の静圧ポケットの他の例を示す斜
板背面図である。
板背面図である。
20…ケーシング、21…軸、22…シリンダブロッ
ク、23…シリンダ孔、24…ピストン、25…シリン
ダ室、26…ピストンシュー、27…斜板、28…弁
板、29…高圧ポート、30…低圧ポート、31…円弧
状摺動面、32…ガイド面、33…静圧ポケット、33
1 …第1の静圧ポケット、332 …第2の静圧ポケッ
ト、34…通路、341 …第1の通路、342 …第2の
通路、35…通路、36制御ポート、37…切換弁。
ク、23…シリンダ孔、24…ピストン、25…シリン
ダ室、26…ピストンシュー、27…斜板、28…弁
板、29…高圧ポート、30…低圧ポート、31…円弧
状摺動面、32…ガイド面、33…静圧ポケット、33
1 …第1の静圧ポケット、332 …第2の静圧ポケッ
ト、34…通路、341 …第1の通路、342 …第2の
通路、35…通路、36制御ポート、37…切換弁。
Claims (2)
- 【請求項1】 ケーシング20内にシリンダブロック2
2を軸21とともに回転自在に支承し、このシリンダブ
ロック22のシリンダ孔23内にピストン24を嵌挿し
てシリンダ室25を構成し、前記ピストン24に設けた
ピストンシュー26を斜板27のピストンシュー摺動面
に沿って摺動自在とし、前記シリンダ室25を弁板28
の高圧ポート29と低圧ポート30に順次連通させ、前
記弁板28の高圧ポート29と低圧ポート30の中間の
上死点側、下死点側に制御ポート36をそれぞれ形成
し、この一方の制御ポート36に高圧油を切換弁37で
供給して斜板27の傾転角を変えるようにした斜板式可
変ピストンポンプモータにおいて、 前記斜板27の円弧状摺動面32に静圧ポケット33を
形成し、この静圧ポケット33を通路34で斜板27の
ピストンシュー摺動面に開口させ、この通路34を高圧
領域のピストン本数が(z+1)/2本時のシリンダ室
25に開口連通する位置としたことを特徴とする斜板式
可変ピストンポンプモータの斜板支承構造。 - 【請求項2】 ケーシング20内にシリンダブロック2
2を軸21とともに回転自在に支承し、このシリンダブ
ロック22のシリンダ孔23内にピストン24を嵌挿し
てシリンダ室25を構成し、前記ピストン24に設けた
ピストンシュー26を斜板27のピストンシュー摺動面
に沿って摺動自在とし、前記シリンダ室25を弁板28
の高圧ポート29と低圧ポート30に順次連通させ、前
記弁板28の高圧ポート29と低圧ポート30の中間の
上死点側、下死点側に制御ポート36をそれぞれ形成
し、この一方の制御ポート36に高圧油を切換弁37で
供給して斜板27の傾転角を変えるようにした斜板式可
変ピストンポンプモータにおいて、 前記斜板27の円弧状摺動面32に面積の大きな第1の
静圧ポケット331と面積の小さな第2の静圧ポケット
332 を形成し、この第1・第2の静圧ポケット3
31 ,332 を第1・第2の通路341 ,342 を斜板
27のピストンシュー摺動面に開口させ、この第1の通
路341 を高圧領域のピストン本数が(z+1)/2本
時に高圧のシリンダ室25に開口連通する位置とし、第
2の通路342 を高圧領域のピストン本数が(z−1)
/2本の時に高圧のシリンダ室25に開口連通する位置
としたことを特徴とする斜板式可変ピストンポンプモー
タの斜板支承構造。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3315286A JPH05126030A (ja) | 1991-11-05 | 1991-11-05 | 斜板式可変ピストンポンプモータの斜板支承構造 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3315286A JPH05126030A (ja) | 1991-11-05 | 1991-11-05 | 斜板式可変ピストンポンプモータの斜板支承構造 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05126030A true JPH05126030A (ja) | 1993-05-21 |
Family
ID=18063574
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3315286A Pending JPH05126030A (ja) | 1991-11-05 | 1991-11-05 | 斜板式可変ピストンポンプモータの斜板支承構造 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH05126030A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2012251459A (ja) * | 2011-06-01 | 2012-12-20 | Yuken Kogyo Co Ltd | 双方向回転型アキシャルピストンポンプ |
CN114320808A (zh) * | 2021-12-04 | 2022-04-12 | 中铁工程装备集团有限公司 | 一种具有动压效应的滑靴 |
-
1991
- 1991-11-05 JP JP3315286A patent/JPH05126030A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2012251459A (ja) * | 2011-06-01 | 2012-12-20 | Yuken Kogyo Co Ltd | 双方向回転型アキシャルピストンポンプ |
CN114320808A (zh) * | 2021-12-04 | 2022-04-12 | 中铁工程装备集团有限公司 | 一种具有动压效应的滑靴 |
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