JP2633725B2 - 可変容量型斜板式液圧回転機 - Google Patents

可変容量型斜板式液圧回転機

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JP2633725B2
JP2633725B2 JP2322545A JP32254590A JP2633725B2 JP 2633725 B2 JP2633725 B2 JP 2633725B2 JP 2322545 A JP2322545 A JP 2322545A JP 32254590 A JP32254590 A JP 32254590A JP 2633725 B2 JP2633725 B2 JP 2633725B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、油圧機器の油圧源として活用される油圧ポ
ンプや油圧機械の駆動源として活用される油圧モータ等
の可変容量型斜板式液圧回転機に関する。
〔従来の技術〕
第13図は、この種の従来の可変容量型斜板式液圧回転
機の一例を示す縦断面図、第14図(イ)、(ロ)はそれ
ぞれ第13図に示す液圧回転機に備えられる斜板を示す背
面図、側面図、第15図(イ)、(ロ)はそれぞれ斜板の
傾転位置を示す図、第16図は第14図(イ)、(ロ)に示
す斜板を傾転させる傾転制御ピストンの圧力角を説明す
る図である。上記した第13図〜第15図(イ)、(ロ)に
示す可変容量型斜板式液圧回転機は特開昭59−79078号
公報に開示されている。
第13図に示す液圧回転機は、本体を形成するケーシン
グ50と、このケーシング50内に回転可能に設けられ、そ
の回転方向に沿つて複数のシリンダ51が形成されたロー
タ52と、このロータ53の中央部分に挿入され、このロー
タ52にスプライン53を介して係合する出力軸54と、ロー
タ52のシリンダ51内を摺動可能なピストン55と、このピ
ストン55の端部に相対的回動自在に装着されたシユー56
と、このシユー56が摺接する平滑面57を有し、第14図
(イ)、(ロ)及び第15図(イ)、(ロ)で例示する支
点58を中心に傾転可能な斜板59と、この斜板59を傾転さ
せる傾転制御ピストン60とを備えている。なお、61、62
は出力軸54を回動自在に保持する軸受、63、64はロータ
52のシリンダ51内のピストン55を作動させる圧油の吸排
通路、65は傾転制御ピストン60を作動させる圧油の通路
である。
上記した斜板59は、第14図(イ)に示すように全体が
ドーナツ形を形成するとともに、その側面形状が第14図
(ロ)、第15図(イ)、(ロ)に示すように上方に行く
にしたがつて幅寸法が狭くなつており、また平滑面の反
対側に位置する面部は支点58を中心として180゜より小
さい角度を形成する2つの平面66、67を有する。
この液圧回転機は、例えば第13図に示す吸排通路63か
ら流体が複数のシリンダ51内に導かれることにより、ピ
ストン55からシユー56を介して斜板59に第15図(イ)、
(ロ)で例示する押圧力Fが作用し、この押圧力Fの横
方向成分によつてシユー56が斜板59の周方向に沿つて滑
動し、これと一体的にピストン55、ロータ52が回転し、
同時にスプライン53を介して出力軸54が回転し、排出流
体は吸排通路64から排出する。すなわち、吸排通路63か
ら供給され、吸排通路64から排出される流体によつて出
力軸54を回転し、モータとして機能する。また逆に、出
力軸54を外力で回転させることにより吸排通路64から吸
排通路63に流体が流れ、ポンプとして機能する。
そして、第15図(イ)に示すように傾転制御ピストン
60を収縮状態に保ち、ケーシング50の壁面68に斜板59の
平面66が当接する状態にすることにより、斜板59の傾転
角が大きくなり、第13図に示すピストン55のストローク
が大きくなつてロータ52が1回転するのに必要な流量が
増えるため、例えば出力軸54を低速で回転させることが
できる。また、第13図に示す通路65から流体を供給して
第15図(ロ)に示すように傾転制御ピストン60を伸長さ
せることにより、斜板59が支点58を中心に傾転し、その
平面67がケーシング50の壁面68に当接し、斜板59の傾転
角が小さくなる。これに伴つて第13図に示すピストン55
のストロークが小さくなつてロータ52が1回転するのに
必要な流量が減るため、出力軸54を比較的高速で回転さ
せることができる。
〔発明が解決しようとする課題〕
ところで、このような従来の液圧回転機にあつては、
可変容量の範囲を数%ずつ異ならせた複数の液圧回転機
を製作する場合には、斜板59の形状を異ならせたもの、
すなわち平面66と平面67とのなす角度を異ならせたもの
を複数用意しなければならない。しかしながら、斜板59
は高精度を要求される平滑面57を有するものであること
から、このような場合に製作工数がかかり。そのため、
複数の液圧回転機全体を含めた製作費が高くなりやす
い。
また、従来技術にあつては、第16図に例示するよう
に、鉛直面を形成するケーシング50の壁面68に斜板59の
2つの平面66、67を当接させることによりその傾転量を
規定するものであることから、斜板59の平面66にその軸
方向が垂直となるように当接する傾転制御ピストン60の
揺動範囲、すなわち圧力角βは、平面66が壁面68に当
接したときの傾転角である最大傾転角αmaxと、平面67
が壁面68に当接したときの傾転角である最小傾転角αmi
nとの差(β=αmax−αmin)に一致し、このため傾
転制御ピストン60の摺動動作に伴う摩擦力が大きくなり
当該傾転制御ピストン60の耐焼付性が劣化しやすい問題
もある。
本発明は、上記した従来技術における実情に鑑みてな
されたもので、その目的は、可変容量の範囲を異ならせ
た複数の液圧回転機の製作に際して同一形状の斜板を設
けることができ、しかも傾転制御ピストンの摺動時の摩
擦力を軽減することができる可変容量型斜板式液圧回転
機を提供することにある。
〔課題を解決するための手段〕
この目的を達成するために、本発明は、ケーシング
と、このケーシング内に回転可能に設けられ、複数のシ
リンダが形成されたロータと、このロータに係合する出
力軸と、シリンダ内に摺動可能に設けたピストンと、こ
のピストンの端部に装着されたシユーと、このシユーが
摺接する平滑面を有し、所定の支点を中心に傾転可能な
斜板と、この斜板を傾転させる傾転制御ピストンとを備
えた可変容量型斜板式液圧回転機において、斜板とケー
シングとの間に斜板の傾転位置を規定する傾転制御板を
設け、この傾転制御板は、上記支点を境として一方の側
に斜板の平滑面と反対側に位置する面が当接可能な第1
の支持部を有し、他方の側に斜板の平滑面と反対側に位
置する面が当接可能な第2の支持部を有するとともに、
上記第1の支持部の位置、上記第2の支持部の位置、及
び上記第1の支持部と上記第2の支持部との間の位置の
うちのいずれかの位置であって、上記斜板側の位置に、
最も斜板側に接近する部分を有し、 上記最も斜板側に接近する部分が含まれる鉛直面を基
準面としたとき、この基準面と、上記第1の支持部及び
上記第2の支持部との位置関係を、 上記第1の支持部及び上記第2の支持部のうちの一方
は、当該傾転制御板の一部を上記基準面から反斜板方向
に所定寸法後退させて設けるように設定し、 上記第1の支持部及び上記第2の支持部のうちの他方
は、上記基準面に含まれる位置、及び該基準面から反斜
板方向に所定寸法後退させた位置のどちらか一方に位置
するように設定した構成にしてある。
〔作用〕
本発明は上記のように、斜板の傾転位置を規定する傾
転制御板を設けたことから、斜板の傾転量つまり可変容
量の範囲は傾転制御板の形状に依存し、複数の可変容量
の範囲の異なる液圧回転機の製作に際して、高精度な平
滑面を必要としない傾転制御板の形状の異なるものを複
数用意すれば良く、したがつて複数の液圧回転機に対し
て同一形状の斜板を設けることができる。
また、斜板の平滑面が当接される傾転制御板の第1の
支持部、第2の支持部は斜板の傾転の支点を境に互いに
反対側に位置し、第1の支持部、第2の支持部の状態を
適宜に設定することにより支点を含む鉛直線に対する斜
板の揺動範囲を決めることができ、したがつて、斜板の
必要とされる最大傾転角αmaxと最小傾転角αminを確保
しつつ傾転制御ピストンの圧力角βを斜板の最大傾転
角αmaxと最小傾転角αminの差よりも小さな角度に設定
できる(0≦β<αmax−αmin)、これにより傾転制
御ピストンの摺動時の摩擦力を比較的小さなものとする
ことができる。
〔実施例〕
以下、本発明の可変容量型斜板式液圧回転機の実施例
を図に基づいて説明する。
第1図は本発明の第1の実施例を示す縦断面図、第2
図、第3図は第1図に示す実施例に備えられる斜板の傾
転位置をそれぞれ示す縦断面図、第4図は第2図、第3
図に示す斜板を動作させる傾転制御ピストンの圧力角β
を説明する図である。
第1図に示す第1の実施例は、本体を形成するケーシ
ング1と、このケーシング1に固定されるリアケーシン
グ2と、ケーシング1内に配置され、かつリアケーシン
グ2に固定され流体通路を有する切換弁3と、この切換
弁3に当接するようにケーシング1内に設けられ、回転
可能なロータ4と、このロータ4の周方向に沿つて複数
形成されたシリンダ5と、このシリンダ5内に摺動可能
に設けられたピストン6と、このピストン6の端部に係
着されたシユー7と、このシユー7が当接する斜板8
と、ロータ4にスプライン5bを介して係合する出力軸9
と、斜板8の傾転中心となる支点10とを備えている。な
お、支点10は半球凸部を有し、斜板8にはこの支点10の
半球凸部に適合する凹部を有し、これにより斜板8は支
点10に対して傾転可能になつている。また、斜板8の下
方位置に対向してケーシング1に形成されたシリンダ11
と、このシリンダ11内に摺動可能に設けた傾転制御ピス
トン12と、斜板8の上方位置に対向してケーシング1に
形成されたシリンダ13と、このシリンダ13内に摺動可能
に設けた傾転制御ピストン14とを備えている。また、出
力軸9の一方を回転自在に保持し、ケーシング1に設け
られる軸受21と、出力軸9の他方を回転自在に保持し、
リアケーシング2に設けられる軸受22と、リアケーシン
グ2に設けられ、ロータ4のピストン6を作動させる流
体が流れるポートと、傾転制御ピストン12を作動させる
流体を導く油路31、32と、傾転制御ピストン14を作動さ
せる流体を導く油路33、34とを備えている。なお、上記
したロータ4には切換弁3を介してポート40に連通する
ポート穴5aを設けてあり、このポート穴5aはシリンダ5
に連通している。また上記した斜板8は、シユー7が当
接する面が平滑面8aからなつており、この平滑面8aの反
対側に位置する面が1つの平面8bからなつている。
そして、この第1の実施例では、斜板8とケーシング
1との間に、斜板8の傾転位置を規定する傾転制御板20
を設けてある。この傾転制御板20は第2図に示すように
ピン23でケーシング1に固定してあり、また斜板8の傾
転中心を形成する支点10はこの傾転制御板20に嵌合させ
てある。また傾転制御板20は第4図に示すように支点10
を境として一方の側すなわち上方側に斜板8の平面8bが
当接可能な第1の支持部、例えば第1の平面20aを有
し、支点10を境として他方の側すなわち下方側に第2の
支持部、例えば第1の平面20aとの間で180゜より小さい
所定の角度をなし、かつ斜板8の平面8bが当接可能な第
2の平面20bを有している。すなわち、斜板8側に位置
する傾転制御板20の部分のうち、最も斜板8側に接近す
る部分(支点10で例示する第1の平面20aと第2の平面2
0bとが接続する部分)が含まれる鉛直線10aで例示する
鉛直面を基準面としたとき、第1の平面20aは、上述の
基準面から反斜板8方向に所定寸法後退させて設けるよ
うに設定してある。つまり、支点10で例示する第1の平
面20aと第2の平面20bとが接続する部分を図示下端部と
する右上がりのテーパ状に形成してある。また、第2の
平面部20bも、上述の基準面から反斜板8方向に所定寸
法後退させるように設定して設けてある。つまり、支点
10で例示する第1の平面20aと第2の平面20bとが接続す
る部分を図示上端部とする右下がりのテーパ状に形成し
てある。なお、前述した第1図に示す軸受21は、この傾
転制御板20を介してケーシング1に離脱しなうように固
定されており、また出力軸9に固定した係止部材9a、9b
間に配置されている。すなわち上記の傾転制御板20は、
出力軸9の軸方向の移動を規制する規制手段を兼ねてい
る。
このように構成した実施例の動作については、傾転制
御板20に対する斜板8の動作以外については、基本的に
前述した第13図に示す液圧回転機と同様である。
すなわち、例えば第1図に示すポート40から流体が切
換弁3、ポート穴5aを介してロータ4の複数のシリンダ
5に供給されることにより、該当するピストン6からシ
ユー7を介して斜板8に押圧力Fが作用し、この押圧力
Fの横方向成分によつてシユー7が斜板8の周方向に沿
つて滑動し、これと一体的にピストン6、ロータ4が回
転し、同時にスプライン5bを介して出力軸9が回転し排
出流体は図示しない排出通路から排出する。すなわち、
ポート40から供給される流体によつて出力軸9を回転し
てモータとして機能する。また逆に、出力軸9を外力で
回転させるようにすればポート40から流体が流出しポン
プとして機能する。
また、第2図に示すように油路32を介してシリンダ11
に流体を供給し、傾転制御ピストン12を伸長させ、一方
の傾転制御ピストン14を収縮させた状態にすることによ
り、斜板8の平面8bが傾転制御板20の第1の平面20aに
当接し、斜板8の傾転角αが大きくなり、ロータ4のピ
ストン6のストロークが大きくなつてロータ4が1回転
するのに必要な流量が増えるため、これにより例えば出
力軸9を低速で回転させることができる。また、第3図
に示すように油路34を介してシリンダ13に流体を供給
し、傾転制御ピストン14を伸長させ、他方の傾転制御ピ
ストン12を収縮させた状態にすることにより、斜板8が
支点10を中心に傾転し、斜板8の平面8bが傾転制御板20
の第2の平面20bに当接し、斜板8の傾転角αが小さく
なり、ロータ4のピストン6のストロークが小さくなつ
てロータ4が1回転するのに必要な流量が減るため、こ
れにより例えば出力軸9を高速で回転させることができ
る。
そして、上述の斜板8の傾転制御板20への当接動作に
際しては、第4図に模式的に示すように、傾転制御ピス
トン14が伸長した状態では、斜板8の平面8bが傾転制御
板20の第2の平面20bに当接することから、支点10を通
る鉛直線10aに対して斜板8の平滑面8aが所望の最も最
小傾転角αminをなし、傾転制御ピストン14が収縮した
状態では斜板8の平面8bが傾転制御板20の第1の平面20
aに当接することから、上記鉛直線10aに対して斜板8の
平滑面8aが所望の最大傾転角αmaxをなす。すなわち、
最小傾転角αminを形成するとき、斜板8の平面8bの下
端は鉛直線10aを越えて傾転制御板20側に入り込み、最
大傾転角αmaxを形成するとき斜板8の平面8bの上端は
鉛直線10aを越えて傾転制御板20側に入り込む。したが
つて、傾転制御ピストン14は、その軸方向が斜板8の平
面8bと直交するように当該平面8bに当接するものの、そ
の揺動範囲である圧力角βは、傾転制御板20の第1の
平面20a、第2の平面20bの形態に依存し、β<αmax
−αminの関係にすることができる。
なお、第5図は傾転制御板を第4図に示すものと異な
らせた第2の実施例を示しているが、この第5図に示す
傾転制御板20の第2の平面20bは支点10を通る鉛直線10a
に一致させてある。すなわち、斜板8側に位置する傾転
制御板20の部分のうち、最も斜板8側に接近する部分
(支点10で例示する部分、及び同第5図の支点10の下方
部分)が含まれる鉛直線10aで例示する鉛直面を基準面
としたとき、第1の平面20aは、上述の基準面から反斜
板8方向に所定寸法後退させるように設定してある。つ
まり、支点10部分を図示下端部とする右上がりのテーパ
状に形成してある。一方、第2の平面部20bは、上述し
たように、鉛直線10aが含まれる基準面上に位置するよ
うに設定してある。このように傾転制御板20の第1の平
面20aと第2の平面20bの形態を設定したものでは、所望
の最大傾転角αmax、最小傾転角αminを確保できるとと
もに、傾転制御ピストン14の圧力角をほぼ0にすること
ができる。
上述のように構成した第1、第2の実施例では、可変
容量の異なる複数の液圧回転機を製作する場合には、傾
転制御板20の第1の平面20aと第2の平面20bの形態の異
なるものを複数用意すればよく、斜板8の形状を全ての
液圧回転機に対して同一にすることができる。そして、
傾転制御板20は平滑面を形成することを要しないので製
作が容易であり、これにより全ての液圧回転機を含む全
体の製造費を安くすることができる。
また、第4、第5図に例示したように、傾転制御ピス
トン14(12)の圧力角βを斜板8の最大傾転角αmax
と最小傾転角αminとの差よりも小さくすることがで
き、これにより当該傾転制御ピストン14(12)の摺動摩
擦力を小さく抑えることができ、耐焼付性を向上させる
ことができる。
なお、傾転制御板20が出力軸9の軸方向の移動を規制
する手段を兼ねることから、この出力軸9の保持構造を
比較的簡単な構造とすることができ、全体形状の小型化
及び軽量化に貢献する。
第6図〜第8図は本発明の第3の実施例を示す説明図
で、第6図、第7図は斜板の傾転位置をそれぞれ示す縦
断面図、第8図は斜板を傾転させる圧力角βを説明す
る図である。
これらの第6〜8図に示す第3の実施例は、斜板8の
平滑面8aと反体側に位置する面8bが当接可能な第1支持
部を傾転制御板20の表面に形成され、支点10中心を通る
鉛直線10aに平行な第1の平面20aとするとともに、第2
の支持部を傾転制御板20の表面に形成され、支点10中心
を通る鉛直線10aに平行な第2の平面20bとするととも
に、第2の平面20bを第1の平面20aよりも若干鉛直線10
a方向に突出させ、かつ鉛直線10aよりも若干手前に位置
させた構成にしてある。すなわち、斜板8側に位置する
傾転制御板20の部分のうち、最も斜板8側に接近する部
分(傾転制御板20の支点10付近の部分及び支点10の図示
下側に位置する部分)が含まれる鉛直面、つまり、鉛直
線10aが含まれる鉛直面と平行な鉛直面を基準面とした
とき、第1の平面20aは、上述の基準面から反斜板8方
向に所定寸法後退させるように設定してある。また、第
2の平面20bは、上述のように基準面上に位置するよう
に設定してある。その他の構成は前述した第1の実施例
と同等である。
このように構成してある第3の実施例にあつても、第
6図に示すように、傾転制御ピストン12、14を適宜作動
させることにより、斜板8の裏側の平面8bの上縁部が傾
転制御板20の第1の平面20aに当接することにより、最
大傾転角αmaxを確保することができ、第7図に示すよ
うに、斜板の平面8bの下縁部が傾転制御板20の第2の平
面20bに当接することにより、最小傾転角αminを確保す
ることができ、また第8図に示すように、斜板8を鉛直
線10aを中心に揺動させるようにしてあるから、第4図
で示した第1の実施例と同様に圧力角βを、β<α
max−αminの関係にすることができ、前述した第1の実
施例と同等の作用効果を奏する他、第1の平面20a、第
2の平面20bが鉛直線10aに対して平行な平面であるので
傾転制御板20の製作が容易となる効果がある。
第9図は本発明の第4の実施例を模式的に示した図で
ある。
この第4の実施例では、傾転制御板20の第1の支持部
を鉛直線10aに平行な第1の平面20aとして鉛直線10aの
十分に手前に位置させるとともに、第2の支持部を鉛直
線10aに一致する平面20bに構成してある。すなわち、斜
板8側に位置する傾転制御板20の部分のうち、最も斜板
8側に接近する部分(傾転制御板20の図示下側の平面20
b部分)が含まれる鉛直線10aで例示する鉛直面を基準面
としたとき、第1の平面20aは、上述の基準面から反斜
板8方向に所定寸法後退させるように設定してある。一
方、第2の平面20bは、上述したように、鉛直線10aが含
まれる基準面上に位置するように設定してある。その他
の構成は前述した第1の実施例と同等である。
このように構成した第4の実施例は、前述した第5図
に示す第2の実施例と同様に、所望の最大傾転角αma
x、最小傾転角αminを確保でき、しかも傾転角制御ピス
トン14の圧力角をほぼ0にすることができるとともに、
前述した第3の実施例と同様に、第1の平面20aが鉛直
線10aに平行な平面、第2の平面20bが鉛直線10aに一致
する平面であるので傾転制御板20の製作が容易となる効
果がある。
第10図は本発明の第5の実施例を模式的に示した図で
ある。
この第5の実施例は、傾転制御板20に設ける第1の支
持部を第1の角部20cに設定し、第2の支持部を第2の
角部20dに設定し、これらの第1の角部20c、第2の角部
20dの位置を鉛直線10aの手前に位置させた構成にしてあ
る。すなわち、斜板8側に位置する傾転制御板20の部分
のうち、最も斜板8側に接近する部分(第1の角部20c
と第2の角部20dの間に位置する支点10付近の部分)が
含まれる鉛直面、つまり鉛直線10aが含まれる鉛直面に
対して平行な鉛直面を基準面としたとき、第1の角部20
cは、上述の傾転制御板20の図示上側部分の一部を基準
面から反斜板8方向に所定寸法後退させることにより設
けてある。同様に、第2の角部20dも、傾転制御板20の
図示下側部分の一部を基準面から反斜板8方向に所定寸
法後退させることにより設けてある。その他の構成は前
述した第1の実施例と同等である。
このように構成した第5の実施例では、同第10図の実
線で示すように、傾転制御ピストン14が伸長した状態で
は斜板8の平面8bが第2の角部20dに当接し、支点10を
通る鉛直線10aに対して斜板8の平滑面8aが所望の最小
傾転角αminをなし、同第10図の2点鎖線で示すよう
に、傾転制御ピストン14が収縮した状態では斜板8の平
面8bが傾転制御板20の第1の角部20cに当接し、鉛直線
に対して斜板8の平滑面8aが所望の最大傾転角αmaxを
なす。したがって、前述した第4図に示す第1の実施例
と同等の斜板8の傾転状態にすることができ、第1の実
施例と同等の作用効果を奏する他、第1の角部20c、第
2の角部20dの形成は簡単であるので傾転制御板20の製
作が容易となる効果がある。
第11図、第12図は本発明の第6の実施例を示す説明図
で、第11図は最大傾転角αmaxを形成する斜板の傾転位
置を示す縦断面図、第12図は最小傾転角αminを形成す
る斜板の傾転位置を示す縦断面図である。
これらの図に示す第6の実施例は、前述した第2、3
図に示す実施例と同等の傾転制御板20、すなわち斜板8
の面8bが当接可能な第1の支持部が第1の平面20bから
成り、第2の支持部が第2の平面20bから成り、これら
の第1の平面20aと第2の平面20bとがなす角度を180゜
より小さい所定角度に形成したい傾転制御板20を設ける
とともに、この傾転制御板20に穴20e、20fを形成し、傾
転制御ピストン14、12のそれぞれの大径部14a、12a、小
径部14b、12bを有する構成にし、傾転制御ピストン14、
12の段差面14c、12cのそれぞれが傾転制御板20に係止可
能になつている。すなわち、傾転制御板20が傾転制御ピ
ストン14、12の斜板8方向の移動を規制する規制手段を
兼ねている。
このように構成した第6の実施例では、第11図に示す
ように傾転制御ピストン12が伸長した状態では、斜板8
の平面8bが傾転制御板20の第1の平面20aに当接するこ
とから、支点10を通る鉛直線10aに対して斜板8の平滑
面8aが所望の最大傾転角αmaxをなす。このとき、傾転
制御ピストン12はその小径部12bの先端12dが斜板8に当
接し、大径部12aと小径部12bの段差面12cは傾転制御板2
0の平面20gとの間にわずかな隙間42を形成する。同様
に、第12図に示すように傾転制御ピストン14が伸長した
状態では、斜板8の平面8bが傾転制御板20の第2の平面
20bに当接することから、支点10を通る鉛直線10aに対し
て斜板8の平滑面8aが最小傾転角αminをなす。このと
き、傾転制御ピストン14は先端14dが斜板8に当接し、
段差面14cは傾転制御板20の平面20gとの間にわずかな隙
間43を有する。
上述のように、最大傾転角αmaxと最小傾転角αminは
傾転制御板20の形状に依存する。また、例えば第11図に
示すように、傾転制御ピストン12に作用する流体圧力が
ピストン6に作用する流体圧力より大きくなり、斜板8
に作用する傾転制御ピストン12による作用力fが斜板8
を安定維持できる範囲を越えてピスト6の作用力Fより
大きくなると、傾転制御ピストン12は斜板8の方向に移
動し、斜板8は浮き上り始める。しかし、傾転制御ピス
トン12は隙間42の量だけ移動すると段差面12dが傾転制
御板20の平面20gに当接し係止するため、斜板8は隙間4
2に相当する浮き上り量だけ浮き上り、停止する。
このように構成した第6の実施例では、前述した第1
の実施例と同様の作用効果を奏する他、隙間42および隙
間43を実用上問題のない範囲に設定することで斜板8の
浮き上りを実用上問題のない範囲にすることが可能とな
り、構造の簡単な最小部材数で安価に斜板8の浮き上り
を防止することができる。
〔発明の効果〕
本発明の可変容量型斜板式液圧回転機は、以上述べた
ように構成してあることから、可変容量の範囲を異なら
せた複数の液圧回転機の製作に際して同一形状の斜板を
設けることができ、傾転制御板は平滑面を要しないので
安価に製作でき、それ故、複数の液圧回転機全体を含め
た製造費用を従来に比べて安くすることができる。
また、傾転制御ピストンの圧力角を従来に比べて小さ
くすることができ、これにより摺動時の摩擦力を軽減で
き、従来に比べて耐焼付性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の可変容量型斜板式液圧回転機の第1の
実施例を示す縦断面図、第2図、第3図は第1図に示す
実施例に備えられる斜板の傾転位置をそれぞれ示す縦断
面図、第4図は第2、3図に示す斜板を傾転させる傾転
制御ピストンの圧力角を示す説明図、第5図は本発明の
第2の実施例を模式的に示した図、第6図〜第8図は本
発明の第3の実施例を示す説明図で、第6図、第7図は
斜板の傾転位置をそれぞれ示す縦断面図、第8図は斜板
を傾転させる圧力角βを説明する図、第9図は本発明
の第4の実施例を模式的に示した図、第10図は本発明の
第5の実施例を模式的に示した図、第11図、第12図は本
発明の第6の実施例を示す説明図で、第11図は最大傾転
角αmaxを形成する斜板の傾転位置を示す縦断面図、第1
2図は最小傾転角αminを形成する斜板の傾転位置を示す
縦断面図、第13図は、この種の従来の可変容量型斜板式
液圧回転機の一例を示す縦断面図、第14図(イ)、
(ロ)はそれぞれ第13図に示す液圧回転機に備えられる
斜板を示す背面図、側面図、第15図(イ)、(ロ)はそ
れぞれ斜板の傾転位置を示す図、第16図は第14図
(イ)、(ロ)に示す斜板を傾転させる傾転制御ピスト
ンの圧力角を説明する図である。 1……ケーシング、4……ロータ、5……シリンダ、6
……ピストン、7……シユー、8……斜板、9……出力
軸、10……支点、11……シリンダ、12……傾転制御ピス
トン、13……シリンダ、14……傾転制御ピストン、20…
…傾転制御板、20a……第1の平面、20b……第2の平
面、20c……第1の角部、20d……第2の角部、20e、20f
……穴、20g……平面。

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ケーシングと、このケーシング内に回転可
    能に設けられ、複数のシリンダが形成されたロータと、
    このロータに係合する出力軸と、上記シリンダ内に摺動
    可能に設けたピストンと、このピストンの端部に装着さ
    れたシユーと、このシユーが摺接する平滑面を有し、所
    定の支点を中心に傾転可能な斜板と、この斜板を傾転さ
    せる傾転制御ピストンとを備えた可変容量型斜板式液圧
    回転機において、 上記斜板と上記ケーシングとの間に該斜板の傾転位置を
    規定する傾転制御板を設け、 この傾転制御板は、 上記支点を境として一方の側に上記斜板の上記平滑面と
    反対側に位置する面が当接可能な第1の支持部を有し、
    他方の側に上記斜板の上記平滑面と反対側に位置する面
    が当接可能な第2の支持部を有するとともに、上記第1
    の支持部の位置、上記第2の支持部の位置、及び上記第
    1の支持部と上記第2の支持部との間の位置のうちのい
    ずれかの位置であって、上記斜板側の位置に、最も斜板
    側に接近する部分を有し、 上記最も斜板側に接近する部分が含まれる鉛直面を基準
    面としたとき、この基準面と、上記第1の支持部及び上
    記第2の支持部との位置関係を、 上記第1の支持部及び上記第2の支持部のうちの一方
    は、当該傾転制御板の一部を上記基準面から反斜板方向
    に所定寸法後退させて設けるように設定し、 上記第1の支持部及び上記第2の支持部のうちの他方
    は、上記基準面に含まれる位置、及び該基準面から反斜
    板方向に所定寸法後退させた位置のどちらか一方に位置
    するように設定したことを特徴とする可変容量型斜板式
    液圧回転機。
  2. 【請求項2】第1の支持部が第1の平面であり、第2の
    支持部が第2の平面であることを特徴とする請求項
    (1)記載の可変容量型斜板式液圧回転機。
  3. 【請求項3】第1の平面と第2の平面との間に180゜よ
    り小さい所定の角度を形成するように、これらの第1の
    平面と第2の平面を設けたことを特徴とする請求項
    (2)記載の可変容量型斜板式液圧回転機。
  4. 【請求項4】第1の支持部が第1の角部であり、第2の
    支持部が第2の角部であることを特徴とする請求項
    (1)記載の可変容量型斜板式液圧回転機。
  5. 【請求項5】傾転制御板が傾転制御ピストンの斜板方向
    の移動を規制する規制手段を兼ねることを特徴とする請
    求項(1)〜(4)のいずれかに記載の可変容量型斜板
    式液圧回転機。
  6. 【請求項6】傾転制御板が出力軸の軸方向の移動を規制
    する規制手段を兼ねることを特徴とする請求項(1)〜
    (5)のいずれかに記載の可変容量型斜板式液圧回転
    機。
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