JPH08109871A - 斜板式油圧ポンプ・モータの可変容量機構 - Google Patents

斜板式油圧ポンプ・モータの可変容量機構

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JPH08109871A
JPH08109871A JP7138861A JP13886195A JPH08109871A JP H08109871 A JPH08109871 A JP H08109871A JP 7138861 A JP7138861 A JP 7138861A JP 13886195 A JP13886195 A JP 13886195A JP H08109871 A JPH08109871 A JP H08109871A
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piston
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JP7138861A
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English (en)
Inventor
Hyong-Eui Kim
キィム・ヒョング・エゥイ
Young-Bog Ham
ハム・ヨング・ボグ
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KOORIA INST OF MACH and METALS
Korea Institute of Machinery and Materials KIMM
Original Assignee
KOORIA INST OF MACH and METALS
Korea Institute of Machinery and Metals KIMM
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F04POSITIVE - DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; PUMPS FOR LIQUIDS OR ELASTIC FLUIDS
    • F04BPOSITIVE-DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; PUMPS
    • F04B1/00Multi-cylinder machines or pumps characterised by number or arrangement of cylinders
    • F04B1/12Multi-cylinder machines or pumps characterised by number or arrangement of cylinders having cylinder axes coaxial with, or parallel or inclined to, main shaft axis
    • F04B1/20Multi-cylinder machines or pumps characterised by number or arrangement of cylinders having cylinder axes coaxial with, or parallel or inclined to, main shaft axis having rotary cylinder block
    • F04B1/2014Details or component parts
    • F04B1/2078Swash plates
    • F04B1/2085Bearings for swash plates or driving axles

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  • Mechanical Engineering (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Reciprocating Pumps (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 油圧ポンプ・モータの回転中にも斜板の傾斜
角度を変更させて、排除容積を変更させることができる
斜板式油圧ポンプ・モータの可変容量機構の提供。 【構成】 前側蓋6の底面と斜板4との間に、固定ピン
9と固定ピン9を受入れる固定ピン収容凹部10とを設
け、斜板4の連動回転を防止すると共に、斜板4を切換
えるための斜板切換用ピストン5を摺動自在に嵌合する
シリンダ孔を前側蓋6に形成し、かつ、案内壁をハウジ
ング14又は前側蓋6の内部に形成し、該斜板切換用ピ
ストン5の突出作動による斜板4の切換えのための傾斜
移動を、該案内壁によつて案内する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、斜板式油圧ポンプ・モ
ータの容量可変のための斜板の切換え及び連動回転防止
に関するものであり、特に油圧ポンプ・モータの回転中
及び斜板の角度切換え中にも、斜板が回転するとか転覆
離脱することなしに1回転当たり要求油量(排除容積)
を変更できるようにするために、所定の斜板、斜板案内
壁、斜板切換用ピストン及び斜板の切換え移動を案内可
能な斜板回転防止用ピンを備える斜板式油圧ポンプ・モ
ータの可変容量機構に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、アキシャルピストンポンプ・モー
タであつて斜板式油圧ポンプ・モータにおいては、斜板
の角度を変化させて、油圧ポンプの場合に同一速度で各
種の流量を得、また、油圧モータの場合に同一油量で各
種の速度を得るために、可変容量化してきた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来の斜板式油圧ポンプ・モータにあつては、シリ
ンダブロックと制御ピストン組立体の回転に従つて斜板
は回転しないで所定角度内で揺動運動だけしなければな
らない。そこで、斜板の連動回転を防止するために、斜
板の中心部に切換軸を連結した形態のトラニオン形式
と、斜板及び斜板を支持する底面の両側を半円筒形態に
して安定的に支持させたクレードル形式等が知られてい
る。しかして、その加工性と小形化の観点から複雑な構
造を有しているという術的課題がある。
【0004】本願発明は、上記のような技術的課題を解
決し、構造の単純化を図るために、斜板案内壁と斜板回
転防止用ピンで斜板の切換えを案内して、油圧ポンプ・
モータの回転と斜板角度の切換え中にも斜板は回転する
とか転覆離脱することなしに、傾斜角を変更することが
できる斜板式油圧ポンプ・モータの可変容量機構を提供
することをその目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、このような従
来の技術的課題に鑑みてなされたものであり、その構成
は次の通りである。請求項1の発明の構成は、ハウジン
グ14及びハウジング14と一体の前側蓋6内に配置さ
れ、非回転の斜板4及び斜板4に傾動可能に取付けた制
御ピストン13並びに主軸16と一体のシリンダブロッ
クを備え、斜板4の前側蓋6に対する傾斜角度を変更
し、制御ピストン13とシリンダブロックに形成したシ
リンダバレル1との間に区画される圧力室の容積を変更
することにより、可変容量型とした斜板式油圧ポンプ・
モータの可変容量機構において、前側蓋6の後面と斜板
4との間に、固定ピン9と固定ピン9を受入れる固定ピ
ン収容凹部10とを設け、斜板4の連動回転を防止する
と共に、斜板4を切換えるための斜板切換用ピストン5
を摺動自在に嵌合するシリンダ孔を前側蓋6に形成し、
かつ、斜板案内壁3をハウジング14又は前側蓋6の内
面に形成し、該斜板切換用ピストン5の作動による斜板
4の切換えのための傾斜移動を、該斜板案内壁3によつ
て案内することを特徴とする斜板式油圧ポンプ・モータ
の可変容量機構である。請求項2の発明の構成は、斜板
4の前面に、境界曲面8を介して滑らかに接続する第1
切換面4aと第2切換面4bとを形成し、かつ、斜板4
の側面を球面11に形成し、第1切換面4aが前側蓋6
に密着する状態と第2切換面4bが前側蓋6に密着する
状態との間での斜板4の切換えに伴う傾斜移動を、該球
面11を斜板案内壁3によつて案内して行うと共に、固
定ピン収容凹部10が、斜板4の第2切換面4bに形成
され、斜板4の切換えに伴う揺動方向に深さを有してい
ることを特徴とする請求項1の斜板式油圧ポンプ・モー
タの可変容量機構である。請求項3の発明の構成は、固
定ピン9の円筒形部分が前側蓋6に形成した設置孔に埋
められ、固定ピン9の二面幅部9aが斜板4に形成した
固定ピン収容凹部10に係合することを特徴とする請求
項1又は2の斜板式油圧ポンプ・モータの可変容量機構
である。請求項4の発明の構成は、斜板切換用ピストン
5の直径と該ピストン5が設置される位置が、FR を制
御ピストン13の合力とし、FC を斜板4の切換えに作
用する斜板切換用ピストン5の力とし、aを斜板切換用
ピストン5の中心(OC )から境界曲面8の前側蓋6へ
の接触位置である切換え中心(Om )までの距離とし、
bを主軸16の中心(OR )から切換え中心(Om )ま
での距離とし、cを斜板4が転覆する際の支点である端
点(OX )から切換え中心(Om )までの距離とし、斜
板4が転覆せずに安定に切換えられて可変容量が得られ
る条件式(FR ×b)<(FC ×a)及び〔(FC ×
(a+c)〕<〔FR ×(b+c)〕を充足して設定さ
れていることを特徴とする請求項2又は3の斜板式油圧
ポンプ・モータの可変容量機構である。
【0006】
【作用】請求項1の発明によれば、シリンダ孔内部に圧
力油を供給すれば、斜板切換用ピストン5が作動する。
これにより、斜板4の一部が押され、斜板4が切換え揺
動を行い、傾斜角度が変更される。かくして、制御ピス
トン13の前後方向の摺動移動長さが変更され、排除容
積が変更される。そして、前側蓋6の後面と斜板4との
間に設けた固定ピン9と固定ピン9を受入れる固定ピン
収容凹部10との係合により、斜板4の切換え揺動が許
容され、連動回転が防止される。従つて、斜板切換用ピ
ストン5に回転力が作用することが防止される。
【0007】請求項2の発明によれば、斜板4が切換え
揺動を行うことにより、第1切換面4a又は第2切換面
4bのいずれかが前側蓋6に密着する。そして、第1切
換面4aと第2切換面4bとの間は、境界曲面8を介し
て滑らかに接続させてあると共に、斜板4の側面の球面
11が、ハウジング14又は前側蓋6の内部に形成した
斜板案内壁3によつて案内されるので、斜板4の切換え
揺動が円滑になされる。その結果、斜板式油圧ポンプ・
モータの可変容量機構の耐久性及び信頼性が共に向上す
る。
【0008】請求項3の発明によれば、固定ピン9の円
筒形部分が前側蓋6に形成した設置孔に埋められるの
で、固定ピン9が前側蓋6に堅固に固定される。また、
固定ピン9の二面幅部9aが斜板4に形成した固定ピン
収容凹部10に係合するので、該凹部10を矩形断面溝
とすることによつて接触面積が増大し、連動回転の防止
が長期に渡つて良好に確保される。
【0009】請求項4の発明によれば、斜板切換用ピス
トン5の直径と該ピストン5が設置される位置が、斜板
4が転覆離脱せずに安定に切換えられて可変容量が得ら
れる所定の条件式を充足して設定されている。しかし
て、シリンダ孔内部に所定圧力の圧力油を供給すること
により、斜板4の転覆、つまり斜板4の過度の揺動作動
が確実に防止され、斜板式油圧ポンプ・モータの可変容
量機構の安定的作動が得られる。
【0010】
【実施例】以下、本発明の実施例について図面を参照し
て説明する。図1〜図10は斜板式油圧ポンプ・モータ
の可変容量機構の1実施例を示す。図1は従来の斜板式
油圧モータに本発明の斜板と斜板切換案内機構を適用し
た断面図であり、以下、図1を参照して本発明の全体的
構成について説明する。
【0011】可変容量型とした斜板式油圧ポンプ・モー
タの可変容量機構は、ハウジング14及びハウジング1
4と一体をなして前部を閉塞する前側蓋6内に配置され
る。すなわち、可変容量機構は、斜板4及び制御ピスト
ン13並びに主軸16と一体のシリンダブロックを備
え、非回転の斜板4の傾斜角度を変更し、斜板4に傾動
可能に取付けた制御ピストン13と、シリンダブロック
に形成したシリンダバレル1との間に区画される圧力室
の容積を変更することにより、容量可変である。前側蓋
6の前面には、斜板4が当接配置され、斜板4の前側に
配置したプレート12に対してスリッパヘッド組立体2
が滑り運動し、プレート12に対して回転運動をする9
個の制御ピストン13を有する。各制御ピストン13
は、主軸16の回りに周方向の所定間隔で配置され、シ
リンダブロックのシリンダバレル1にそれぞれ個別に摺
動自在に嵌合している。
【0012】また、前側蓋6は、スリッパヘッド組立体
2の回転運動に伴つて、摩擦トルクにより斜板4が共に
回転しようとするのを防止する固定ピン9の設置孔が加
工され、斜板4を受け入れる斜板案内壁3が簡単な円形
断面として内面に加工されている。斜板4は、その傾斜
角度の切換えに際し、斜板案内壁3に案内されて移動
し、同時に固定ピン9と共同して連動回転が防止され
る。斜板案内壁3は、ハウジング14の内面に加工する
こともできる。
【0013】更に、前側蓋6の後部には、斜板4を切換
えるための斜板切換用ピストン5を摺動自在に嵌合する
1個のシリンダ孔が加工されている。すなわち、このシ
リンダ孔は、斜板切換用ピストン5を前後方向の摺動自
在に嵌合している。また、シリンダ孔内部に圧力油を供
給するために、切換圧力供給用圧力油供給路7が前側蓋
6の前部に加工されている。斜板切換用ピストン5にオ
イルリングを使用すれば、シリンダ孔の内径寸法の精密
度が厳格には要求されないが、オイルリングを使用せず
に、該ピストン5の外周とシリンダ孔の内壁との間の機
械的な密封を行う場合には、切換え圧力の損失及び漏油
を防止するために、内径寸法の精密度は該ピストン5の
外径加工公差を考慮して精密に加工されて、該ピストン
5が組付けられる。
【0014】固定ピン9の構造は、図7〜図9に示され
るように前側蓋6に埋められて固着される前端部分は円
筒形に加工され、斜板4の固定ピン収容凹部10に係合
する後端部分は四角面9aが二部分に加工されて二面幅
部を形成している。しかして、固定ピン9は、斜板4を
前側蓋6に正確に位置決めして密着させることができる
と共に、固定ピン収容凹部10に係合して斜板4の回転
を拘束し、かつ、斜板4が切換えられる間、固定ピン収
容凹部10と面接触して切換え運動を案内するようにな
る。なお、固定ピン収容凹部10は、斜板4の第2切換
面4bに形成され、斜板4が切換えられる揺動方向に延
び、固定ピン9の後端部と干渉しない深さを有してい
る。
【0015】斜板4は、図4〜図6に示すように前面
(図5上で右側面)に、境界曲面8を介して滑らかに接
続する第1切換面4aと第2切換面4bとを形成し、第
1切換面4aは、プレート12に対する大きな傾斜角θ
1 を有し、第2切換面4bは、大きな傾斜角θ1 よりも
小さい傾斜角θ2 で第1切換面4aに接続している。
【0016】しかして、プレート12には、第1切換面
4aが前側蓋6の内底面(後面)に密着して大きな傾斜
角θ1 によつて傾斜する状態と、第2切換面4bが前側
蓋6の内底面(後面)に密着して小さな傾斜角(θ1
θ2 )によつて傾斜する状態とが、それぞれ与えられ得
る。また、第1切換面4aと第2切換面4bとの間に形
成した円筒形の境界曲面8は、斜板4の切換え揺動に際
し、前側蓋6の内底面(後面)に円滑に接触する。更
に、斜板4の円滑な切換え運動を阻害しないために斜板
4の側面が球面11に形成され、前側蓋6(又はハウジ
ング14)の内面が形成する斜板案内壁3と滑り運動を
するようにし、斜板4の切換え揺動を案内すると同時
に、斜板4が、制御ピストン13、スリッパヘッド組立
体2等と連動回転することが、固定ピン9が固定ピン収
容凹部10に収容されることで防止される。
【0017】次に、上記実施例の作用について説明す
る。いま、図2に示すように第1切換面4aが前側蓋6
の内底面に密着し、プレート12は大きな傾斜角θ1
傾斜しているものとする。斜板式油圧ポンプとして機能
する場合には、主軸16が回転すれば、シリンダブロッ
クのシリンダバレル1が一体回転し、各シリンダバレル
1に摺動自在に嵌合する各制御ピストン13も同様に回
転する。従つて、各制御ピストン13は、斜板4及びプ
レート12の大きな傾斜角θ1 の斜面に接触するスリッ
パヘッド組立体2を介して前後運動を伴いながら回転す
る。これにより、シリンダバレル1内の制御ピストン1
3で区画される圧力室の容積が周期的に増減変動するの
で、油圧ポンプとしての機能が得られる。
【0018】次に、切換圧力供給用圧力油供給路7から
シリンダ孔内部に圧力油を供給すれば、斜板切換用ピス
トン5が後方に向けて突出移動する。これにより、斜板
4の図上での上部が押し出され、境界曲面8が前側蓋6
の内底面に円滑に接触しながら斜板4が切換え揺動を行
い、第2切換面4bが前側蓋6の内底面に密着する。第
2切換面4bは、第1切換面4aのプレート12に対す
る大きな傾斜角θ1 よりも小さい傾斜角θ2 で第1切換
面4aに接続しているので、図3に示すようにプレート
12は小さな傾斜角(θ1 −θ2 )になる。かくして、
制御ピストン13の前後方向の運動長さが減少し、油圧
ポンプの吐出量が減少する。このような斜板4の切換え
動作は、主軸16の回転中でも可能である。
【0019】斜板4を切換えるために重要なものは、斜
板切換用ピストン5の直径と該ピストン5が設置される
位置にあるから、以下、図5及び図10により詳細に説
明することにする。
【0020】斜板切換用ピストン5の直径は斜板4の切
換えに作用する該ピストン5の力(FC )と直接的な関
係があるし、斜板4を切換えるための斜板切換トルク
(TC)は、斜板4の切換えに及ぼす該ピストン5の力
(FC )に斜板切換用ピストン5の中心(OC )から境
界曲面8の前側蓋6の内底面への接触位置である切換え
中心(Om )までの距離(a)を乗じたものになる。ま
た、斜板切換トルク(TC )は、9個のシリンダバレル
1が形成されたシリンダブロックと一体回転する9個の
制御ピストン13(油圧ポンプ・モータの制御ピストン
13を主軸16の回りに周方向の所定間隔で9個形成し
た場合)の合力(FR )と油圧ポンプ・モータの主軸1
6の中心(OR )から切換え中心(Om )までの距離
(b)を乗じたトルク、つまり斜板4の切換えを抑制す
る斜板切換抑制トルク(TR )と対峙するようになる
が、この際、斜板切換抑制トルク(TR )より斜板切換
トルク(TC )があまりに大きくなると、円形の斜板4
の端点(OX )が過度切換え中心点、つまり支点になつ
て斜板4が転覆するようになる。
【0021】しかして、過度切換え中心点となつた端点
(OX )を基準として生ずる斜板過度切換トルク
(TCX)は、斜板4の切換えに及ぼす斜板切換用ピスト
ン5の力(FC )に端点(OX )から斜板切換用ピスト
ン5の中心(OC )までの距離(a+c)を乗じたもの
であり、また、斜板過度切換抑制トルク(TRX)は、9
個の制御ピストン13の合力(FR )と過度切換え中心
となつた端点(OX )から主軸16の中心(OR )まで
の距離(b+c)を乗じたものになる。但し、距離c
は、端点(OX )から切換え中心(Om )までの距離で
ある。これにより、斜板4が転覆離脱せずに安定に切換
えられるために斜板切換トルク(TC =FC ×a)は斜
板切換抑制トルク(TR =FR ×b)より大きくなけれ
ばならないが、斜板過度切換トルク〔TCX=FC ×(a
+c)〕は斜板過度切換抑制トルク〔TRX=FR ×(b
+c)〕より小さくなければならないという条件が成立
する。
【0022】従つて、(FR ×b)<(FC ×a)の条
件から、FR 、b、aが決定された状態であれば、FC
を決定でき、シリンダ孔内部に供給する圧力油の圧力を
考慮して斜板切換用ピストン5の直径を決定できる。ま
た、FR 、b、aのみならずFC が決定されれば、〔F
C ×(a+c)〕<〔FR ×(b+c)〕の条件から、
cを決定でき、斜板切換用ピストン5が設置されるべき
位置を決定できる。
【0023】
【発明の効果】以上の説明によつて理解されるように、
本発明によれば、斜板、斜板切換用ピストン、固定ピン
による斜板切換案内機構等を採用することにより、従来
の油圧ポンプ・モータに対して小形化、加工容易化及び
軽量化された状態での可変容量化を期待できるばかりで
なく、油圧ポンプ・モータが回転中にも排除容積を変更
させて、同一速度で油圧ポンプの吐出油量を変更させる
か、同一油量で油圧モータの回転を変速できるような多
技能化の観点で大きな効果があるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の1実施例に係る斜板式油圧ポンプ・
モータを示す断面図。
【図2】 同じく斜板の最大傾斜角切換え状態を示す
図。
【図3】 同じく斜板の最小傾斜角切換え状態を示す
図。
【図4】 同じく斜板を示す斜視図。
【図5】 同じく斜板を示す断面図。
【図6】 同じく斜板を示す正面図。
【図7】 同じく固定ピンを示す斜視図。
【図8】 同じく固定ピンを示す断面図。
【図9】 同じく固定ピンを示す正面図。
【図10】 同じく斜板に作用する力の関係を示す図。
【符号の説明】
1:シリンダバレル、2:スリッパへッド組立体、3:
斜板案内壁、4:斜板、4a:第1切換面、4b:第2
切換面、5:斜板切換用ピストン、6:前側蓋、7:切
換圧力供給用圧力油供給路、8:境界曲面、9:固定ピ
ン、9a:四角面(二面幅部)、10:固定ピン収容凹
部、11:球面、12:プレート、13:制御ピスト
ン、14:ハウジング、FC :斜板の切換えに作用する
斜板切換用ピストンの力、FR :制御ピストンの合力、
a:斜板切換用ピストンの中心から境界曲面の前側蓋へ
の接触位置である切換え中心までの距離、b:主軸の中
心から切換え中心までの距離、c:斜板が転覆する際の
支点である端点から切換え中心までの距離。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ハウジング(14)及びハウジング(1
    4)と一体の前側蓋(6)内に配置され、非回転の斜板
    (4)及び斜板(4)に傾動可能に取付けた制御ピスト
    ン(13)並びに主軸(16)と一体のシリンダブロッ
    クを備え、斜板(4)の前側蓋(6)に対する傾斜角度
    を変更し、制御ピストン(13)とシリンダブロックに
    形成したシリンダバレル(1)との間に区画される圧力
    室の容積を変更することにより、可変容量型とした斜板
    式油圧ポンプ・モータの可変容量機構において、前側蓋
    (6)の後面と斜板(4)との間に、固定ピン(9)と
    固定ピン(9)を受入れる固定ピン収容凹部(10)と
    を設け、斜板(4)の連動回転を防止すると共に、斜板
    (4)を切換えるための斜板切換用ピストン(5)を摺
    動自在に嵌合するシリンダ孔を前側蓋(6)に形成し、
    かつ、斜板案内壁(3)をハウジング(14)又は前側
    蓋(6)の内面に形成し、該斜板切換用ピストン(5)
    の作動による斜板(4)の切換えのための傾斜移動を、
    該斜板案内壁(3)によつて案内することを特徴とする
    斜板式油圧ポンプ・モータの可変容量機構。
  2. 【請求項2】 斜板(4)の前面に、境界曲面(8)を
    介して滑らかに接続する第1切換面(4a)と第2切換
    面(4b)とを形成し、かつ、斜板(4)の側面を球面
    (11)に形成し、第1切換面(4a)が前側蓋(6)
    に密着する状態と第2切換面(4b)が前側蓋(6)に
    密着する状態との間での斜板(4)の切換えに伴う傾斜
    移動を、該球面(11)を斜板案内壁(3)によつて案
    内して行うと共に、固定ピン収容凹部(10)が、斜板
    (4)の第2切換面(4b)に形成され、斜板(4)の
    切換えに伴う揺動方向に深さを有していることを特徴と
    する請求項1の斜板式油圧ポンプ・モータの可変容量機
    構。
  3. 【請求項3】 固定ピン(9)の円筒形部分が前側蓋
    (6)に形成した設置孔に埋められ、固定ピン(9)の
    二面幅部(9a)が斜板(4)に形成した固定ピン収容
    凹部(10)に係合することを特徴とする請求項1又は
    2の斜板式油圧ポンプ・モータの可変容量機構。
  4. 【請求項4】 斜板切換用ピストン(5)の直径と該ピ
    ストン(5)が設置される位置が、 FR を制御ピストン(13)の合力とし、FC を斜板
    (4)の切換えに作用する斜板切換用ピストン(5)の
    力とし、aを斜板切換用ピストン(5)の中心(OC
    から境界曲面(8)の前側蓋(6)への接触位置である
    切換え中心(Om)までの距離とし、bを主軸(16)
    の中心(OR )から切換え中心(Om )までの距離と
    し、cを斜板(4)が転覆する際の支点である端点(O
    X )から切換え中心(Om )までの距離とし、 斜板(4)が転覆せずに安定に切換えられて可変容量が
    得られる条件式(FR×b)<(FC ×a)及び〔(F
    C ×(a+c)〕<〔FR ×(b+c)〕を充足して設
    定されていることを特徴とする請求項2又は3の斜板式
    油圧ポンプ・モータの可変容量機構。
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