JP3091750B1 - 油圧ポンプ - Google Patents

油圧ポンプ

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JP3091750B1
JP3091750B1 JP11223044A JP22304499A JP3091750B1 JP 3091750 B1 JP3091750 B1 JP 3091750B1 JP 11223044 A JP11223044 A JP 11223044A JP 22304499 A JP22304499 A JP 22304499A JP 3091750 B1 JP3091750 B1 JP 3091750B1
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哲弘 近藤
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Kawasaki Jukogyo KK
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Abstract

【要約】 【課題】 油圧ポンプの振動および騒音を抑制する。 【解決手段】 斜板式のスプリットポンプで、弁板60
には吐出領域S1に外側吐出弁孔70および内側吐出弁
孔71が、吸引領域S2に中心線Cに関して外側吐出弁
孔と内側吐出弁孔と対称に外側吸引弁孔72および内側
吸引弁孔73が形成される。またシリンダブロック35
には周方向に等間隔に偶数個のピストン挿入孔40が形
成される。ピストン挿入孔には外側連通ポート74もし
くは内側連通ポート75のいずれかがそれぞれ周方向に
交互に設けられる。ピストン挿入孔は一直径線上に2つ
配置され、一方に外側連通ポート74が、他方に内側連
通ポート75が設けられる。シリンダブロックが回転す
るとき、1組の連通ポートの一方が、吐出弁孔70また
は71との開口が塞がれて吸引弁孔72または73に露
出するタイミングと、他方の連通ポートが吸引弁孔との
開口が塞がれて吐出弁孔に露出するタイミングとがずれ
るように形成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、建設用機械および
産業用機械に用いられる油圧ポンプに関し、特にピスト
ンを偶数個備えるスプリット式の油圧ポンプに関する。
【0002】
【従来の技術】図7は典型的な従来のスプリット式の油
圧ポンプ1の構造を示す断面図である。油圧ポンプ1は
斜板式ピストンポンプであり、馬力一定制御を行うため
にレギュレータ2を備える。
【0003】油圧ポンプ1は回転軸線L1まわりに回転
軸4を回転自在に軸支するケーシング3と、ケーシング
3内に収容され、回転軸4に取付けられ、回転軸4と一
体に回転するシリンダブロック5と、シリンダブロック
5の軸線方向一方(図7の左方)に配置される斜板7と
を備える。ケーシング3は、シリンダブロックを収容す
るポンプケーシング9と、ポンプケーシング9の開口を
塞ぐバルブカバー10とから構成される。シリンダブロ
ック5には、軸線L1を中心として周方向に複数のピス
トン挿入孔17が形成される。ピストン挿入孔17は、
シリンダブロック5の一方側面で開口し、回転軸4に平
行に形成され、周方向に等間隔に偶数個、たとえば10
個配置される。各ピストン挿入孔17にはピストン6が
軸線方向に挿脱自在に挿入される。ピストン6の先端部
にはそれぞれシュー8が回動自在に装着され、各シュー
8は斜板7に押圧されて支持され、斜板7上を回転軸線
L1まわりに滑動する。
【0004】ポンプケーシング9を他方側から塞ぐバル
ブカバー10とシリンダブロック5との間には弁板12
が設けられる。弁板12はバルブカバー10に軸線L1
まわりの回転が阻止されて取付けられ、シリンダブロッ
ク5の他方側面に摺接する。図8は弁板12およびシリ
ンダブロック5を示す正面図であり、回転軸4の軸端側
からの透視図である。弁板12には軸線L1を通り、回
転するピストンの上下死点を結ぶ中心線Cに関して一方
側(図8の左方、図7の紙面に関して奥側)の吐出領域
S1に吐出弁孔18,19が形成され、中心線Cに関し
て他方側(図8の右方、図7の紙面の手前側)の吸引領
域S2に吸引弁孔20,21が形成される。吐出弁孔1
8,19は軸線L1を中心として半円弧状に形成され、
半径方向外方に配置される外側吐出弁孔18と外側吐出
弁孔18よりも内側に配置される内側吐出弁孔19とか
ら成る。同様に各吸引弁孔20,21も軸線L1を中心
として半径方向外側に配置される外側吸引弁孔20と内
側に配置される内側吸引弁孔21とから成る。外側およ
び内側吐出弁孔18,19にはシリンダブロック5の回
転方向と逆側の端部に断面積が徐々に増加する三角溝が
形成され中心線Cに関して外側および内側吸引弁孔2
0,21に対称に形成される。
【0005】シリンダブロック5に形成される各ピスト
ン挿入孔17にはそれぞれ連通ポート22,23が設け
られる。連通ポート22,23はシリンダブロック5の
他方側面側で開口し、ピストン挿入孔17に連通する。
この連通ポートは外側吐出弁孔18および外側吸引弁孔
20に対応して開口する外側連通ポート22と、内側吐
出弁孔19および内側吸引弁孔21に対応して開口する
内側連通ポート23とから成り、外側連通ポート22と
内側連通ポート23とは周方向に交互に設けられる。
【0006】したがって、図8に示すようにピストン挿
入孔17が10個設けられる場合、外側連通ポート22
と内側連通ポート23とはそれぞれ5個ずつ設けられ
る。弁板12の外側吐出弁口18はバルブカバー10に
形成される第1吐出口15に連通し、内側吐出口17は
第2吐出口16に連通する。また弁板12の外側吸引弁
孔20および内側吸引弁孔21はバルブカバー10に形
成される吸引口25に連通する。
【0007】エンジンなどで回転軸4を図7の左方から
見て時計まわりに回転駆動させると、図7の紙面の手前
側に配置されるピストン6はシリンダブロック5から引
出されて吸引口25から作動油を吸引し、図7の紙面の
奥側に配置されるピストン6はシリンダブロック5に押
し込まれて作動油を吐出する。外側連通ポート22から
吐出された油は弁板12の外側吐出弁孔18を経由して
バルブカバー10の第1吐出口から吐出される。同様に
内側連通ポート23から吐出された油は弁板12の内側
吐出弁孔19を経由してバルブカバー10の第2吐出口
16から吐出される。このようにスプリット式油圧ポン
プ1では10個のピストン挿入孔17を外側連通ポート
22が連なる5個のピストン挿入孔17と、内側連通ポ
ート23が連なる5個のピストン挿入孔17とに分割す
ることによって、ピストン6を5個ずつ備える2台のピ
ストンポンプを構成することになる。
【0008】油圧ポンプ1にはポンプの出力馬力を一定
にするためにレギュレータ2が備えられる。レギュレー
タ2は制御弁11と傾転ピストン13とリンク機構26
とから構成される。傾転ピストン13は回転軸4に平行
にケーシング3に装着され、軸線L1方向に変位するこ
とによって斜板7の傾転角度を変化させる。制御弁11
はスリーブ24と、このスリーブ24に挿嵌されるスプ
ール29と、スプール29を変位させる制御ピストン1
4とを有する。リンク機構26は傾転ピストン13と制
御弁11のスリーブ24とに連結され、傾転ピストン1
3の変位に連動してスリーブ24を変位させる。傾転ピ
ストン13の一方側の第1油圧室27には油圧ポンプ1
からの吐出圧が導かれ、他方側の第2油圧室28は制御
弁11に連通しており、吐出圧が一定の状態では図7に
示すように斜板に働く傾転中心回りの外力のモーメント
の代数和が0となるように第2油圧室28の圧力は制御
される。
【0009】油圧ポンプ1からの吐出圧が高くなると制
御ピストン14がスプール29を図7において左方に押
圧し、これによってスプール・スリーブの間の開度が大
きくなるとともにドレンに通じる開度が小さくなって傾
転ピストン13の第2油圧室28により高い制御圧が導
かれる。傾転ピストン13は第1油圧室27に臨む一方
側の受圧面より第2油圧室28に臨む他方側の受圧面が
大きいので、これによって傾転ピストン13は一方側
(図7の左方)に変位する。すると斜板7の傾転角度が
小さくなり、吐出流量が小さくなる。この傾転ピストン
13の変位に連動してリンク機構26が制御弁11のス
リーブ24を図7の左方に変位させる。すると吐出口1
5,16と第2油圧室28とを連通していた油路の開度
が減少して傾転ピストン13の変位が停止する。このよ
うにして吐出圧が高くなると斜板7の傾転角度が小さく
なり、吐出流量が小さくなるように制御される。逆に吐
出圧を低くした場合には上述と逆の動作によって吐出流
量が増加するように斜板7が傾転変位する。このように
してポンプの出力馬力が吐出圧力にかかわらず一定とな
るように制御される。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】スプリット式油圧ポン
プでは2つのポンプを構成するため、2つのポンプの吐
出流量をほぼ等しくするためにピストン6は偶数個設け
られ、ピストン6を等数に2つに分割し、一方のピスト
ン挿入孔17に外側連通ポート22を設け、他方のピス
トン挿入孔17に内側連通ポート23を設ける。偶数個
のピストン挿入孔17は周方向に等間隔に設けられるた
め、図8に示すように軸線L1を中心として一直径線上
に2つのピストン挿入孔17が組を成して放射状に配置
される。また、外側連通ポート22と内側連通ポート2
3とは交互に設けられるので、一直径線上に配置される
1組のピストン挿入孔17に対し、一方のピストン挿入
孔17に外側連通ポート22が設けられ、他方のピスト
ン挿入孔17に内側連通ポート23が設けられ、この1
組の連通ポート22,23はピストン挿入孔17と同様
に一直径線上に配置される。このようにしてピストン挿
入孔17が10個設けられる場合、一直径線上に配置さ
れる外側連通ポート22と内側連通ポート23の組が5
組設けられることになる。
【0011】以下、2つのポンプがともに高圧となった
場合を説明する。半円弧状の弁孔18〜21の円周上の
設置範囲は図8に示すように中心線Cに関して対称に形
成される。ピストン6から斜板7に作用する力は、吐出
領域S1側と吸引領域S2側とで異なり、吐出領域S1
側ではピストン6をピストン挿入孔17に押込むため、
ピストン挿入孔17内が高圧となり、斜板7にはピスト
ン6からの反力によって前方(図7の左方)に力が作用
する。一方吸引領域S2側ではピストン6には吸入圧し
か作用しないためピストン6から前方(図7の左方)に
作用する力は非常に小さい。
【0012】シリンダブロック5が図8において時計ま
わりに回転し、吐出領域S1にある外側連通ポート22
aが上死点(中心線C)を通過して吸収領域S2に移動
する場合、吐出領域S1側でピストン挿入孔17内が高
圧となった状態で外側連通ポート22aが外側吸引弁孔
20の一端部に露出したとき、ピストン挿入孔17内が
高圧から瞬時にほぼ大気圧まで低下し、これによって斜
板7の上端部にはピストン6から前方への力が急激に減
少することになる。これによって斜板7に図7において
時計まわりの傾転モーメントが急激に増加する。
【0013】前記外側連通ポート22aと同一の一直径
線上に配置される内側連通ポート23aは、外側連通ポ
ート22aが上死点を通過するときに同時に下死点を通
過する。この内側連通ポート23aのピストン挿入孔1
7は吸引側領域S2で圧力はほぼ0となり、開口が弁板
12で塞がれた状態で下死点に到達し、内側吐出弁孔1
9の一端部に内側連通ポート23aが露出したとき瞬時
に低圧から高圧に切換わる。これによって斜板7の下端
部にはピストン6によって瞬時に前方に力が作用する。
これによって斜板7に、図7において時計まわりに傾転
モーメントが急激に増加する。
【0014】このようにスプリット式油圧ポンプの2つ
のポンプが同時に昇圧される場合には一直径線上に配置
される1組の外側連通ポート22と内側連通ポート23
とが同時に弁孔18と弁孔21に露出したとき、または
弁孔19と弁孔20に露出したとき斜板7には上部と下
部で同時にピストン41の油圧反力による時計まわりの
傾転モーメントが急激に増大する。ピストンの油圧反力
によるこのような傾転モーメントの変化は各連通ポート
22,23が上下死点を通過して弁孔18〜21に露出
する毎に発生する。
【0015】また油圧ポンプ1にはレギュレータ2が備
えられるので、斜板7に作用する傾転モーメントの変化
によって斜板7の傾転角度が変動する毎に、この変動を
抑制する方向に斜板7を逆方向に傾転させる力が作用す
る。逆に、斜板7の傾転モーメントのつりあいが保たれ
るためには、斜板7ははじめのつりあいの角度から傾転
する必要があるため、傾転モーメントが変動すると必ず
斜板の揺動が発生する。
【0016】上記の説明では吸入工程から吐出工程に切
換わる円周上の位置が下死点と一致する場合を例に挙げ
たが、一致しない場合でも、各連通ポート22,23が
弁孔18〜21に露出する毎に上述した斜板7の振動が
発生する。
【0017】また油圧ポンプの振動を抑制する方法とし
て特公昭48−19121号公報および特開平7−31
0646号公報にピストン挿入孔もしくは連通ポートを
不等ピッチで配置する方法が開示されているが、この方
法では偶数個のピストンを備える油圧ポンプの振動を必
ずしも抑制できるとは言えない。
【0018】本発明の目的は、振動および騒音を抑制し
た偶数個のピストンを備えるスプリット式の油圧ポンプ
を提供することである。
【0019】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の本発明
は、回転軸と、回転軸を、その軸線まわりに回転自在に
軸支するケーシングと、回転軸と一体に回転し、軸線方
向一方側面で開口し、ピストンが挿脱自在に挿入される
ピストン挿入孔が前記軸線まわりに偶数個形成されると
ともに、軸線方向他方側面で開口し、各ピストン挿入孔
に連通する内側連通ポートと、内側連通ポートよりも半
径方向外方で開口する外側連通ポートとが形成されるシ
リンダブロックと、軸線まわりの回転が阻止された状態
で、シリンダブロックの他方側面に摺接し、シリンダブ
ロックの内側連通ポートの移動経路に臨んで開口し、作
動油を吸引して内側連通ポートに作動油を供給する内側
吸引弁孔と、外側連通ポートの移動経路に臨んで開口す
る外側吸引弁孔と、内側連通ポートの移動経路に臨んで
開口し、内側連通ポートからの作動油を吐出する内側吐
出弁孔と、外側連通ポートの移動経路に臨んで開口する
外側吐出弁孔とが形成される弁板と、シリンダブロック
の一方側に傾転自在に支持され、傾転することによって
作動油の吐出流量を変化させる斜板と、回転軸に平行に
配置され、軸線に平行な方向に変位することによって斜
板の傾転角度を変化させる傾転ピストンと、スリーブ
と、スリーブに挿嵌されるスプールとを有し、吐出流量
の変動に応答し、吐出流量の変動が低減する向きに斜板
が傾転するようにピストンを変位させる制御弁と、制御
弁のスリーブと傾転ピストンとに連結され、傾転ピスト
ンの変位に連動し、傾転ピストンの変位を停止させる向
きにスリーブ変位させるリンク機構とを備える油圧ポン
プにおいて、シリンダブロックが回転するとき、軸線を
含む一直径線上に概ね配置される前記1組の連通ポート
の一方が、吐出弁孔との開口が塞がれて吸引弁孔に露出
するタイミングと、他方の連通ポートが吸引弁孔との開
口が塞がれて吐出弁孔に露出するタイミングとがずれる
ように、外側弁孔と内側弁孔とが相対的に周方向にずれ
て形成されることを特徴とする油圧ポンプである。
【0020】本発明に従えば、シリンダブロックには偶
数個のピストン挿入孔と、このピストン挿入孔に連通す
る外側連通ポートと内側連通ポートとが形成され、弁板
には外側吐出弁孔と内側吐出弁孔と内側吸引弁孔と外側
吐出弁孔とが形成される。油圧ポンプがスプリット式斜
板式油圧ポンプで2つのポンプが同時に昇圧されたと
き、前述したように連通ポートが吸引弁孔に露出したと
き、斜板の上端部では前方への力が急激に低減し、連通
ポートが吐出弁孔に露出したときには斜板の下端部に前
方への力が急激に作用する。前述したように従来の油圧
ポンプでは連通ポートが一直径線上に配置されるので、
一直径線上にある1組の連通ポートが同時に弁孔に露出
し、斜板に大きな傾転モーメントの変化が生じていた
が、本発明では連通ポートはタイミングがずれて弁孔に
露出するので、一直径線上に近い1組の連通ポートによ
って生じる斜板の傾転モーメントの変化のタイミングが
ずれ、ピストンの油圧反力による斜板の大きな傾転モー
メントの変化が生じない。
【0021】傾転ピストンと制御弁とリンク機構とから
構成されるレギュレータを備える斜板式油圧ポンプは、
ピストンの油圧反力による斜板の傾転モーメントが変動
したとき、レギュレータは斜板の傾転モーメントの代数
和が0となるように傾転ピストンの制御圧を制御する。
このようなレギュレータを備える油圧ポンプにおいて斜
板に周期的にピストンの油圧反力による傾転モーメント
の変化が作用すると、レギュレータの作用によって斜板
は必然的に揺動する。本発明の油圧ポンプでは上述した
構成を備えることによって、ピストンの油圧反力による
斜板の傾転モーメントの変化が小さく抑制されるため、
これによって生じる斜板の揺動も低減される。このよう
にしてレギュレータを備える油圧ポンプにおいて油圧ポ
ンプの振動および騒音を飛躍的に抑制することができ
る。
【0022】請求項2記載の本発明は、回転軸と、回転
軸を、その軸線まわりに回転自在に軸支するケーシング
と、回転軸と一体に回転し、軸線方向一方側面で開口
し、ピストンが挿脱自在に挿入されるピストン挿入孔が
前記軸線まわりに偶数個形成されるとともに、軸線方向
他方側面で開口し、各ピストン挿入孔に連通する内側連
通ポートと、内側連通ポートよりも半径方向外方で開口
する外側連通ポートが形成されるシリンダブロックと、
軸線まわりの回転が阻止された状態で、シリンダブロッ
クの他方側面に摺接し、シリンダブロックの内側連通ポ
ートの移動経路に臨んで開口し、作動油を吸引して内側
連通ポートに作動油を供給する内側吸引弁孔と、外側連
通ポートの移動経路に臨んで開口する外側吸引弁孔と、
内側連通ポートの移動経路に臨んで開口し、内側連通ポ
ートからの作動油を吐出する内側吐出弁孔と、内側吐出
弁孔よりも半径方向外方で開口する外側吐出弁孔とが形
成される弁板と、シリンダブロックの一方側に傾転自在
に支持され、傾転することによって作動油の吐出流量を
変化させる斜板と、回転軸に平行に配置され、軸線に平
行な方向に変位することによって斜板の傾転角度を変化
させる傾転ピストンと、スリーブと、スリーブに挿嵌さ
れるスプールとを有し、吐出流量の変動に応答し、吐出
流量の変動が低減する向きに斜板が傾転するようにピス
トンを変位させる制御弁と、制御弁のスリーブと傾転ピ
ストンとに連結され、傾転ピストンの変位に連動し、傾
転ピストンの変位を停止させる向きにスリーブ変位させ
るリンク機構とを備える油圧ポンプにおいて、シリンダ
ブロックには、前記ピストン挿入孔が、シリンダブロッ
クの軸線を中心として対称に形成され、シリンダブロッ
クが回転するとき、軸線を中心にほぼ点対称に配置され
る1組の連通ポートの一方が、吐出弁孔との開口が塞が
れて吸引弁孔に露出するタイミングと、他方の連通ポー
トが吸引弁孔との開口が塞がれて吐出弁孔に露出するタ
イミングとがずれるように、シリンダブロックの軸線を
中心とする一直径線上に設けられる1組のピストン挿入
孔にそれぞれ連なる一対の連通ポートは、前記一直径線
に関して相対的に周方向にずれて形成されることを特徴
とする油圧ポンプである。
【0023】本発明に従えば、前記シリンダの1組の連
通ポートが周方向にずれて配置されるので、1組の連通
ポートが同時に各弁孔に露出することを確実に防ぐこと
ができ、これによって油圧ポンプの振動および騒音を抑
制することができる。
【0024】請求項3記載の本発明は、シリンダブロッ
クには、前記ピストン挿入孔が、シリンダブロックの軸
線を中心として対称に形成され、シリンダブロックの軸
線を中心とする一直径線上に設けられる1組のピストン
挿入孔にそれぞれ連なる一対の連通ポートは、前記一直
径線に関して相対的に周方向にずれて形成されることを
特徴とする。
【0025】本発明に従えば、シリンダブロックが回転
するとき、軸線に関してほぼ点対称に配置される1組の
連通ポートの一方が吐出弁孔との開口が塞がれて吸引弁
孔に露出するタイミングと、他方の連通ポートが吸引弁
孔との開口が塞がれて吐出弁孔に露出するタイミングが
ずれるように各弁孔および各連通ポートが形成されるの
で、ほぼ一直径線上に配置される1組の連通ポートが同
時に吸引および吐出弁孔に露出することが確実に防がれ
る。これによって、ピストンの油圧反力により斜板に生
じる傾転モーメントの変化のタイミングを請求項1記載
の発明および請求項2記載の発明よりも大きくずらすこ
とができ、油圧ポンプの振動および騒音を抑制すること
ができる。
【0026】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の実施の一形態で
ある油圧ポンプ30を示す断面図である。油圧ポンプ3
0は建設機械や産業用機械に用いられ、吐出口を2つ備
えるスプリット式の斜板式油圧ポンプであり、たとえば
2台の油圧モータA1,A2を駆動する。油圧ポンプ3
0にはポンプの出力馬力を一定に保つためにレギュレー
タ81が備えられる。
【0027】油圧ポンプ30は、ケーシング31と、こ
のケーシング31に回転自在に軸支される回転軸34
と、回転軸34に連結され、ケーシング31内で回転軸
34と一体に回転駆動するシリンダブロック35と、斜
板37とを含んで構成される。ケーシング31は、ポン
プケーシング32と、このポンプケーシング32の開口
を塞ぐバルブカバー33とを含んで構成され、ケーシン
グ31の前方(図1の左方)側のポンプケーシング32
の一側壁36およびケーシング31の後方(図1の右
方)のバルブカバー33にはそれぞれ軸受38a,38
bが設けられ、これらの軸受38a,38bに回転軸3
4が軸線L1まわりに回転自在に軸支される。シリンダ
ブロック35は回転軸34にスプライン結合され、回転
軸34とともに一体に回転駆動する。このシリンダブロ
ック35には回転軸34の軸線L1を中心として周方向
に等間隔に複数のピストン挿入孔40が形成される。各
ピストン挿入孔40はそれぞれ軸線L1に平行であり、
挿脱可能にピストン41が収納される。
【0028】ピストン挿入孔40から突出する各ピスト
ン41の先端部42は球状に形成され、それぞれシュー
43が回動自在に装着される。斜板37は、シリンダブ
ロック35とポンプケーシング32の一側壁36との間
に配置され、シリンダブロック35に臨む平坦な滑り面
44を有する。各シュー43にはシリンダブロック35
側から円板状の押え板47が嵌まり込み、この押え板4
7はリテーナ45およびシリンダブロック35に収納さ
れるコイルばね46を介して斜板37側に押付けられ
る。これによってシリンダブロック35が回転すると各
シュー43は滑り面44に沿って滑りながら案内され、
ピストン41が軸線L1方向に往復動することになる。
【0029】斜板37には中央に回転軸34が挿通する
回転軸挿通孔が形成され、この回転軸挿通孔を挟んで、
図1の紙面に垂直方向両側に一側壁36に臨んで半球状
に開口する一対の嵌合凹所50が形成される。
【0030】ポンプケーシング32の一側壁36には一
端面が半球状の一対の支持部材52が装着される。支持
部材52は、回転軸34を挟んで両側にそれぞれ設けら
れ、斜板37の前記嵌合凹所50に摺動可能に嵌合して
斜板37を傾動自在に支持する。斜板37の傾転軸線L
2は軸線L1に垂直な平面内に含まれ、かつ回転するピ
ストン41の上下死点を結ぶ直線に垂直な線であり、支
持部材52の各半球の中心は傾動軸線L2上に存在す
る。このような一対の支持部材52に斜板37の一対の
嵌合凹所50が嵌まり込むことによって斜板37は傾動
軸線L2まわりに傾転自在に支持されることになる。
【0031】シリンダブロック35とバルブカバー33
との間には環状の弁板60が設けられる。弁板60は軸
線L1と同軸に配置され、バルブカバー33に軸線L1
まわりの回転が阻止された状態で取付けられる。弁板6
0のシリンダブロック35側の表面は前方に球状に凸に
形成され、シリンダブロック35の後面が摺接する。
【0032】図2は弁板60およびシリンダブロック3
5を図1の左方から見た正面図の透視図である。弁板6
0には軸線L1を中心とする同心円上に4つの弁孔70
〜73が形成される。ピストン41の上下死点を通る中
心線Cに関して図2の左方が吐出領域S1となり、右方
が吸引領域S2となる。主に吐出領域S1には軸線L1
を中心として半円弧状に延びる外側吐出弁孔70と外側
吐出弁孔70よりも半径方向内側で軸線L1を中心とし
て半円弧状に延びる内側吐出弁孔71が形成される。主
に吸引領域S2には前記外側吐出弁孔70に中心線Cに
関して反対側に外側吸引弁孔72が形成され、同様に内
側吐出弁孔71に中心線Cに関して対称に内側吸引弁孔
73が形成される。
【0033】シリンダブロック35には偶数個、本実施
形態では10個のピストン挿入孔40が周方向に等間
隔、すなわち36°毎に形成される。ピストン挿入孔4
0はシリンダブロック35で前方側の一方側面で開口
し、回転軸34に平行に凹状に形成される。各ピストン
挿入孔40の底部にはシリンダブロック35の後方側の
他方側面で開口し、ピストン挿入孔40に連通する連通
ポート74,75が形成される。連通ポート74,75
はシリンダブロック35の他方側面で外側吐出弁孔70
および外側吸引弁孔72に対応して開口する外側連通ポ
ート74と、外側連通ポート74よりも半径方向内方で
開口し、外側吐出弁孔71および外側吸引弁孔73に対
応して設けられる内側連通ポート75とから構成され
る。外側連通ポート74と内側連通ポート75とは周方
向に交互に設けられる。このように外側連通ポート74
と内側連通ポート75とに分けることによって油圧ポン
プ30は2つのポンプを構成するスプリット式油圧ポン
プとなる。一方側のポンプとなる外側連通ポート74か
らの吐出流量と、他方側のポンプとなる内側連通ポート
75からの吐出流量とをほぼ等しくするためには各連通
ポート74,75が連通するピストン挿入孔40の数を
同数とする必要があり、そのためピストン挿入孔40は
偶数個設けられる。
【0034】本実施形態では10個のピストン挿入孔4
0が周方向に等間隔に配置されるので、軸線L1を中心
とする一直径線上に配置される2つのピストン挿入孔4
0を1組としたとき、5組のピストン挿入孔40が軸線
L1を中心として放射状に配置されることになる。外側
連通ポート74と内側連通ポート75とは交互に設けら
れるので、1組のピストン挿入孔40に対し、一方のピ
ストン挿入孔40に外側連通ポート74が連なり、他方
のピストン挿入孔40に内側連通ポート75が連なる。
【0035】本実施形態のシリンダブロック35に形成
される外側連通ポート74および内側連通ポート75は
従来技術と同様に設けられる。すなわち一直径線上に配
置される一対のピストン挿入孔40にそれぞれ連なる外
側連通ポート74および内側連通ポート75が前記一直
径線上に配置される。
【0036】これに対して弁板60に形成される弁孔7
0〜73は周方向にずれて形成される。詳しく述べると
回転軸34の回転方向の反対の回転方向(図において反
時計まわり)を一方向Bとしたとき、外側吸引弁孔72
の前記一方向B側一端部72aに対し、この一端部72
aと軸線L1を通る一直径線131よりも、角度132
だけ内側吐出弁孔71の一方向B側端部71aはB方向
にずれて配置される。
【0037】同様に、内側吸引弁孔73の一方向B側端
部73aに対し、この一端部73aと軸線L1を通る一
直径線よりも、角度132だけ前記一方向Bとは反対方
向にずれて外側吐出弁孔70の一方向B側端部70aは
配置される。また、各弁孔70〜73の前記一方向Bと
は反対方向端部は、各弁孔70〜73の形成される角度
範囲が従来構造の弁板12のものと同等となるように配
置される。したがって、シリンダ35の連通ポート7
4,75と各弁孔70〜73とのラップ関係は従来のも
のと同等である。
【0038】図1に示されるようにバルブカバー33に
は第1吐出口65および第2吐出口66の2つの吐出口
と1つの吸引口64が形成される。吸引口64は弁板6
0の外側および内側吸引弁孔72,73に連通し、第1
吐出口65は弁板60の外側吐出口70に連通し第2吐
出口66は弁板60の内側吐出弁孔71に連通する。
【0039】エンジンまたは電動モータで回転軸34を
図1の左方からみて時計まわりに回転駆動すると、シリ
ンダブロック35とともにピストン41が軸線L1まわ
りに回転する。図1の紙面に対して手前側に配置される
ピストン41は回転に従って下方に移行するとともに斜
板37の滑り面44に沿って滑るシュー43によってピ
ストン挿入孔40から引出される。これによってピスト
ン挿入孔40内は弁板60の外側および内側吸引口7
2,73および吸引口64を介してタンク80と連通さ
れ、タンクから油を吸引する。このときピストン挿入孔
40内の圧力は、ほぼタンク圧となり、概ね大気圧と等
しい。
【0040】図1の紙面に対して奥側に配置されるピス
トン41は軸線L1まわりの回転に従って上方に移行す
るとともに斜板37によって、ピストン挿入孔40に押
し込まれる。これによってピストン挿入孔40内が高圧
となり、外側連通ポート74、弁板60の外側吐出口7
0および第1吐出口65を介して油が吐出される。同様
に内側連通ポート75に連なるピストン挿入孔40から
吐出された油は内側連通ポート75,弁板60の内側吐
出口71を介して第2吐出口66を介して吐出される。
【0041】油圧ポンプ30は出力馬力をほぼ一定に保
つためにレギュレータ81が備えられる。レギュレータ
81は傾転ピストン82と制御弁83とリンク機構84
とから構成される。傾転ピストン82は斜板37の上方
で回転軸34に平行に配置され、ポンプケーシング32
に軸線L1に平行に変位自在に装着される。傾転ピスト
ン82は前方側に設けられる小径軸100と後方側に設
けられる大径軸101とが同軸に一体に構成され、小径
軸100が挿入される凹所に第1油圧室90が形成さ
れ、大径軸101が挿入される凹所に第2油圧室91が
形成され、傾転ピストン82は第1油圧室90と第2油
圧室91に作用する油圧力によって生じる力の差によっ
て前後に変位する。
【0042】斜板37の上端部には連結凹所58が形成
され、傾転ピストン82から下方に突出する連結部材5
7が前記連結凹所58に嵌まり込む。これによって傾転
ピストン82が前方に変位したとき斜板37の傾転角度
が小さくなって吐出流量が低減し、逆に傾転ピストン8
2が後方に変位したとき斜板37の傾転角度が大きくな
り、吐出流量も大きくなる。
【0043】制御弁83はスリーブ85と、このスリー
ブ85に挿嵌されるスプール86と制御ピストン87と
を有する。スプール86の一方(図1の左方)側にはば
ね88が設けられ、制御ピストン87はスプール86を
ばね88に抗して他方側から押圧する。制御ピストン8
7は段付きピストンであり、外側と内側とに2つの受圧
面を有する。第1吐出口65に連なる第1油路93が制
御ピストン87の内側の受圧面に油を作用させる第1油
圧室95に連なり、第2吐出口66に連なる第2油路9
4が制御ピストン87の外側の受圧面に油を作用させる
第2油圧室96に連なる。
【0044】前記傾転ピストン82の第1油圧室90に
は第3油路102が連なり、この第3油路102はチェ
ック弁92を介して第1油路93および第2油路94に
連なる。このチェック弁92によって第1吐出口65お
よび第2吐出口66のいずれか吐出圧力の大きい方の圧
力が第3油路102を介して第1油圧室90に導かれ
る。この第3油路102は第4油路103を介して制御
弁83に連なり、また制御弁83は第5油路104を介
して傾転ピストン82の第2油圧室91に連なる。
【0045】吐出圧力が一定で、かつ斜板に作用する外
力がつくるL2まわりの傾転モーメントの変化が無視で
きる場合を考えると制御弁83は図1に示す状態であ
り、第5油路104はある一定の圧力に減圧され傾転ピ
ストン82は停止している。第5油路104の圧力は、
斜板に作用する外力による傾転中心まわりのモーメント
がつりあう値に減圧されている。吐出圧がこの状態より
も高くなると制御ピストン87はばね88のばね力に抗
してスプール86を一方側へ押圧し、スプール86が図
1において左方へ移動する。すると第4油路103と第
5油路104の連通面積が増大し、第2油圧室91に、
より高い制御圧力が作用する。第1油圧室90に臨む小
径軸100の受圧面より第2油圧室91に臨む大径軸1
01の受圧面の方が受圧面積が大きいので、傾転ピスト
ン82は図1において左方に変位する。すると斜板37
の傾転角度が小さくなるとともにリンク機構84を介し
てスリーブ85が左方に変位し、これによって再び第4
油路103と第5油路104との開口面積が減少し、傾
転ピストン82の変位が停止する。このようにして吐出
圧力が上昇すると斜板37の傾転角度が小さくなること
によって吐出流量が低減され、出力馬力が一定に保たれ
る。
【0046】逆に吐出圧力が低くなった場合にはばね8
8のばね力によってスプール86が図1の右方に変位
し、第4油路103と第5油路104との開口面積が減
少し、5油路104のタンク80との開口面積が増大
し、さらに減圧される。第1油圧室90には吐出圧が導
かれているので、第2油圧室91の圧力が減圧されるこ
とによって傾転ピストン82は図1の右方に変位し、斜
板37の傾転角度が大きくなる。これとともにリンク機
構84によってスリーブ85が右方に変位して第5油路
104のタンク80との開口面積が減圧し、第4油路1
03との開口面積が増大し、傾転ピストン82の変位が
停止する。このようにして油圧ポンプ30は、吐出圧の
変化にかかわらず、ポンプ出力馬力を一定にする働きを
持つ。
【0047】図3はシリンダブロック35の回転角度と
ピストン41の油圧反力により斜板37に作用する傾転
モーメントおよび第2油圧室91の圧力変化を示すグラ
フであり、参照符110は従来の油圧ポンプの傾転モー
メントの変化を示すグラフであり、参照符111は本発
明の油圧ポンプ30の傾転モーメントの変化を示すグラ
フであり、参照符112は従来の油圧ポンプの第2油圧
室28の圧力変化を示すグラフであり、参照符113は
本発明の油圧ポンプ30の第2油圧室91の圧力の変化
を示すグラフである。
【0048】図1および図2をも参照してピストン10
の油圧反力により斜板37に作用する傾転モーメントの
変化について説明する。図2において連通ポート74,
75を通じて吐出弁孔と連通しているピストン挿入孔4
0は、吐出圧が作用するので高圧となり、吸引弁孔と連
通しているピストン挿入孔40は油を吸引するため圧力
はほとんど発生していない。ピストン挿入孔40が高圧
となった状態で上死点近傍に回転し連通ポート74,7
5が弁板60によって開口が塞がれ、吸引弁孔72,7
3で露出したとき、高圧となったピストン挿入孔40の
圧力が急激に低減し、これによって斜板37の上端部で
は前方(図1の左方)向きの力が急激に減少し、斜板3
7には図1において時計まわりの傾転モーメントが増大
する。
【0049】逆にピストン挿入孔40が下死点に近傍に
回転し、挿入孔40の圧力がほとんど発生していない状
態で連通ポート74,75の開口が弁板60で塞がれ、
吐出弁孔70,71に連通ポート74,75が露出した
とき、ピストン挿入孔40は急激にゼロから高圧とな
り、これによって斜板37の下端部には図1において左
方に力が作用し、斜板37には前述と同様に時計まわり
の傾転モーメントが急激に増大する。
【0050】前述したように本発明では吸引弁孔72,
73の一方向B側端部72a,73aと、吐出弁孔7
0,71の一方向B側端部70a,71aを一直径線1
31,134に対して周方向にずらして形成し、かつ1
組の連通ポート74,75を一直径線上に配置すること
によって油圧ポンプ30が駆動したとき、1組の連通ポ
ート74,75が同時に弁孔70〜73に露出せず、斜
板37の上下両端部で同時に傾転モーメントの変化を生
じさせることが防がれる。
【0051】これに対して従来の油圧ポンプ1では、吸
入弁孔の端部と吐出弁孔の端部を一直径線上に配置して
いるので、油圧ポンプ1が駆動したとき、1組の連通ポ
ート22,23が同時に弁孔18〜21に露出し斜板7
の上下で同時に傾転モーメントが増大することになる。
【0052】したがって図3で参照符110で示すよう
に従来の油圧ポンプでは連通ポート22,23が露出す
る毎に、すなわち36°毎に傾転モーメントの急激な増
大が発生していたが、本発明の油圧ポンプ30では参照
符111で示すように先ず内側連通ポート75が内側吐
出弁孔71に露出したときに小さな傾転モーメントが発
生し、引続き外側連通ポート74が外側吸引弁孔72に
露出したときに再び小さな傾転モーメントが発生する。
シリンダ35が36°回転すると、前記と同様にまず内
側連通ポート75が内側吸引弁孔73に露出したとき
と、引続き外側連通ポート74が外側露出したときに、
各々小さな傾転モーメントの増加が発生する。このよう
な一続きの小さな傾転モーメントの変化が36°毎に発
生することになる。図3の参照符114で示す従来の油
圧ポンプ1の1回の傾転モーメントの変化量と参照符1
15に示す本発明の油圧ポンプ30の1回の傾転モーメ
ントの変化量とを比べて判るように本発明では傾転モー
メントの変化量が従来の約半分となる。
【0053】またピストン41の油圧反力による斜板3
7の傾転モーメントが変化すると、以下に示す理由によ
りこの斜板37に連結される傾転ピストン82を介して
第2油圧室91の圧力も変化し、図3の参照符112で
示すように従来の油圧ポンプではピストン41の油圧反
力による斜板37の大きな傾転モーメントの変化に応じ
て第2油圧室91の圧力も大きく変化していたが、本発
明ではピストン41の油圧反力により斜板に作用する傾
転モーメントの変化量が小さくなるので図3で参照符1
13で示すように第2油圧室91の圧力変化も小さくな
る。
【0054】以下に、斜板37に作用する傾転モーメン
トの変化と、第2油圧室91の圧力の変化との関係につ
いて述べる。図1においてピストンの油圧反力による斜
板37の傾転軸L2まわりの時計方向の傾転モーメント
が増大すると斜板37の傾転角度がわずかに大きくなる
とともに傾転ピストン82が後方(図1の右方)にわず
かに変位する。すると傾転ピストン82の変位がリンク
機構84を介してスリーブ85を右方へ変位させる。こ
れは、図1の回路図上でスリーブ85が停止した状態で
スプール86が左方へ移動したのと同じこととなり第2
油圧室91の圧力が増大する。圧力の変化量は斜板の傾
転モーメントの変化量に応じて増大する。第2油圧室9
1の圧力の変化は、スリーブ85の移動量、さらには傾
転ピストン82の移動量によってもたらされるので、結
局、斜板37の傾転モーメントの変化量に応じて斜板の
傾転角の変化量(揺動角の振幅)が増減する。したがっ
て、斜板37の傾転モーメントの変化が大きいものほ
ど、斜板の傾転角の変化(揺動)による振動が大きくな
る。これに対して本発明の油圧ポンプ30では斜板37
に作用する傾転モーメントの変化が低減され、斜板の揺
動量が低減されているので油圧ポンプ30の振動を従来
に比べて飛躍的に抑制することができる。したがって、
これによって生じる騒音も飛躍的に低減することができ
る。
【0055】なお、弁板60の外側弁孔70,72を内
側弁孔71,73に対して各々周方向にずらして形成す
る方向については、上述と逆の方向も可能である。
【0056】図4は本発明の実施の他の形態である油圧
ポンプ130のシリンダブロック121および弁板12
0を示す正面図である。なおこの油圧ポンプ130のシ
リンダブロック121および弁板120以外の構成は図
1に示す油圧ポンプ30と同様の構成であるものとす
る。弁板120には従来技術の弁板12と同様に外側お
よび内側吸引孔122,123と外側および内側吐出弁
孔124,125が形成される。
【0057】本実施形態ではシリンダブロック121に
一直径線上に設けられる1組のピストン挿入孔40にそ
れぞれ連なる外側連通ポート126と内側連通ポート1
27とはこの一直径線上で開口するのでなく、周方向に
ずれて開口する。たとえば、図4に示すように本実施形
態では連通ポート126,127の組は、一直径線に対
して外側連通ポート126が内側連通ポート127に対
して、ピストン穴の円周方向ピッチの1/6程度に相当
する角度110だけ図4における反時計まわりにずれて
形成される。
【0058】前述したように本発明では一直径線上に配
置される1組のピストン挿入孔40にそれぞれ連通する
外側連通ポートおよび内側連通ポートは前記一直径線に
関して周方向にずれて形成されるので、たとえば図4に
おいて内側連通ポート127が内側吸引弁孔125に露
出した瞬間にはこの内側連通ポート127と対を成す外
側連通ポート126はまだ外側吐出弁孔122に露出し
ておらず、内側連通ポート127とはタイミングが遅れ
て外側連通ポート126が露出することになる。これに
よって先ず内側連通ポート127のみが露出したときに
ピストン41の油圧反力により斜板37に小さく傾転モ
ーメントが増大し、次にこれとタイミングが遅れて外側
連通ポート126が内側吐出弁孔123に露出したとき
再びピストン41の油圧反力により斜板37に小さく傾
転モーメントが増大することになる。さらにシリンダ1
21が回転すると、今度は内側連通ポート127が内側
吐出弁孔123と露出し、ピストン41の油圧反力によ
る斜板37の傾転モーメントが小さく増大し、外側連通
ポート126が外側吸引弁孔125に露出したときに、
再び小さく傾転モーメントが増大する。
【0059】これに対して従来の油圧ポンプでは対を成
す外側連通ポート22と内側連通ポート23とが一直径
線上に配置されていたので、外側連通ポート22が外側
吸引弁孔20に露出すると同時に内側連通ポート23も
内側吐出弁孔19に露出し、斜板37の上下で同時に傾
転モーメントを作用させることになるので、斜板37に
は大きな傾転モーメントが発生することになる。この現
象はシリンダ5がさらに36°回転した際も、同様に発
生する。
【0060】図5はシリンダブロック121の回転角度
とピストンの油圧反力により斜板37に作用する傾転モ
ーメントおよび第2油圧室91の圧力変化を示すグラフ
であり、参照符135は従来の油圧ポンプの斜板37に
作用する傾転モーメントの変化を示すグラフであり、参
照符136は本発明の油圧ポンプ130の斜板37に作
用する傾転モーメントの変化を示すグラフであり、参照
符137は従来の油圧ポンプの第2油圧室91の圧力変
化を示すグラフであり、参照符138は本発明の油圧ポ
ンプ130の第2油圧室91の圧力変化を示すグラフで
ある。これらのグラフからも判るように本実施形態の油
圧ポンプ130でのピストン41の油圧反力による斜板
の傾転モーメントの変化量は従来のポンプの斜板に作用
する傾転モーメントの変化量に比べて約半分とすること
ができる。
【0061】なお、外側連通ポート126を内側連通ポ
ート127に対して相対的にずらす方向については上述
の逆の場合も可能である。
【0062】図6は本発明の実施のさらに他の形態の油
圧ポンプ140のシリンダブロック141および弁板1
42を示す正面図である。なお油圧ポンプ140のシリ
ンダブロック141および弁板142以外の構成は図1
に示す油圧モータ30と同様の構成であるものとする。
【0063】本実施形態ではシリンダブロック141に
形成される連通ポート150,151が前述のシリンダ
ブロック121の連通ポート126,127と同様に周
方向にずれて形成され、弁板142に形成される弁孔1
43〜146は前述の弁板60の弁孔70〜73と同様
に周方向にずれて形成される。このようにシリンダブロ
ック141に形成される連通ポート150,151およ
び弁板142に形成される弁孔143〜146を周方向
にずれて形成することによって、1組の連通ポート15
0,151が同時に弁孔143〜146に露出すること
を防ぎ、斜板37の上下両端部に同時に傾転モーメント
の急激な変化を発生させることが防がれる。
【0064】このようにピストンの油圧反力により斜板
37に発生する傾転モーメントの変化量を小さくするこ
とによってレギュレータ81によって発生する前記第2
油圧室27の油圧の変化量を小さくすることができ、前
述の斜板37の傾転角度の変化を小さくすることができ
るので油圧ポンプ140の振動および騒音を低減するこ
とができる。
【0065】また本実施形態では連通ポート150,1
51および弁孔143〜146の両方を周方向にずらす
ことによって前述の2つの実施形態よりも上下死点付近
の1組の連通ポート150,151が生じさせる傾転モ
ーメントの変化のタイミングを大きくずらすことがで
き、油圧ポンプの振動を分散することができる。
【0066】なお、シリンダブロック141の連通ポー
ト150,151および弁板142に形成される弁孔1
43〜146をずらす方向については図6に示す方向と
逆の場合も可能である。
【0067】上述した各実施形態の油圧ポンプ30,1
30,140はいずれも斜板37が傾転可能な油圧ポン
プしたが、本発明はこれに限らず、斜板とケーシングと
が一体に構成され、斜板が傾転しない油圧ポンプに適用
してもよく、また斜板式ピストンポンプに限らず、斜軸
式ピストンポンプに適用することも可能である。
【0068】さらに、ピストンの本数についても10本
に限らず8本または12本のポンプに適用することも可
能である。
【0069】
【発明の効果】請求項1記載の本発明によれば、弁板に
形成される内・外の弁孔を周方向にずらして形成するこ
とによって油圧ポンプの振動および騒音を抑制すること
ができる。
【0070】請求項2記載の本発明によれば、シリンダ
ブロックに形成される組をなす内・外の連通ポートを周
方向にずらして形成することによって油圧ポンプの振動
および騒音を低減することができる。
【0071】請求項3記載の本発明によれば、弁板に形
成される内・外の弁孔を周方向にずらして形成し、さら
に、シリンダブロックに形成される組をなす内・外の連
通ポートを周方向にずらして形成することによって油圧
ポンプの振動および騒音を低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態である油圧ポンプ30の
構成を示す断面図である。
【図2】シリンダブロック35および弁板60を示す正
面図(透視図)である。
【図3】シリンダブロック35の回転角度とピストン4
1の油圧反力により斜板37に生じる傾転モーメントの
変化および第2油圧室91の圧力変化の関係を示すグラ
フである。
【図4】本発明の実施の他の形態である油圧ポンプ13
0のシリンダブロック121および弁板120を示す正
面図(透視図)である。
【図5】油圧ポンプ130のシリンダブロック121の
回転角度とピストン41の油圧反力により斜板37に生
じる傾転モーメントの変化および第2油圧室91の圧力
変化を示すグラフである。
【図6】本発明の実施のさらに他の形態である油圧ポン
プ140のシリンダブロック141および弁板142を
示す正面図(透視図)である。
【図7】従来の油圧ポンプ1の構成を示す断面図であ
る。
【図8】弁板12およびシリンダブロック5を示す正面
図(透視図)である。
【符号の説明】
1,30,130,140 油圧ポンプ 31 ケーシング 32 ポンプケーシング 33 バルブカバー 34 回転軸 37 斜板 5,35,121,141 シリンダブロック 40 ピストン挿入孔 41 ピストン 81 レギュレータ 83 制御弁 82 傾転ピストン 84 リンク機構 12,60,120,142 弁板 70,122,143 外側吐出弁孔 71,123,144 内側吐出弁孔 72,125,145 外側吸引弁孔 73,124,146 内側吸引弁孔 74,126,150 外側連通ポート 75,127,151 内側連通ポート

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回転軸と、 回転軸を、その軸線まわりに回転自在に軸支するケーシ
    ングと、 回転軸と一体に回転し、軸線方向一方側面で開口し、ピ
    ストンが挿脱自在に挿入されるピストン挿入孔が前記軸
    線まわりに偶数個形成されるとともに、軸線方向他方側
    面で開口し、各ピストン挿入孔に連通する内側連通ポー
    トと、内側連通ポートよりも半径方向外方で開口する外
    側連通ポートとが形成されるシリンダブロックと、 軸線まわりの回転が阻止された状態で、シリンダブロッ
    クの他方側面に摺接し、シリンダブロックの内側連通ポ
    ートの移動経路に臨んで開口し、作動油を吸引して内側
    連通ポートに作動油を供給する内側吸引弁孔と、外側連
    通ポートの移動経路に臨んで開口する外側吸引弁孔と、
    内側連通ポートの移動経路に臨んで開口し、内側連通ポ
    ートからの作動油を吐出する内側吐出弁孔と、外側連通
    ポートの移動経路に臨んで開口する外側吐出弁孔とが形
    成される弁板と、 シリンダブロックの一方側に傾転自在に支持され、傾転
    することによって作動油の吐出流量を変化させる斜板
    と、 回転軸に平行に配置され、軸線に平行な方向に変位する
    ことによって斜板の傾転角度を変化させる傾転ピストン
    と、 スリーブと、スリーブに挿嵌されるスプールとを有し、
    吐出流量の変動に応答し、吐出流量の変動が低減する向
    きに斜板が傾転するようにピストンを変位させる制御弁
    と、 制御弁のスリーブと傾転ピストンとに連結され、傾転ピ
    ストンの変位に連動し、傾転ピストンの変位を停止させ
    る向きにスリーブ変位させるリンク機構とを備える油圧
    ポンプにおいて、 シリンダブロックが回転するとき、軸線を含む一直径線
    上に概ね配置される前記1組の連通ポートの一方が、吐
    出弁孔との開口が塞がれて吸引弁孔に露出するタイミン
    グと、他方の連通ポートが吸引弁孔との開口が塞がれて
    吐出弁孔に露出するタイミングとがずれるように、外側
    弁孔と内側弁孔とが相対的に周方向にずれて形成される
    ことを特徴とする油圧ポンプ。
  2. 【請求項2】 回転軸と、 回転軸を、その軸線まわりに回転自在に軸支するケーシ
    ングと、 回転軸と一体に回転し、軸線方向一方側面で開口し、ピ
    ストンが挿脱自在に挿入されるピストン挿入孔が前記軸
    線まわりに偶数個形成されるとともに、軸線方向他方側
    面で開口し、各ピストン挿入孔に連通する内側連通ポー
    トと、内側連通ポートよりも半径方向外方で開口する外
    側連通ポートが形成されるシリンダブロックと、 軸線まわりの回転が阻止された状態で、シリンダブロッ
    クの他方側面に摺接し、シリンダブロックの内側連通ポ
    ートの移動経路に臨んで開口し、作動油を吸引して内側
    連通ポートに作動油を供給する内側吸引弁孔と、外側連
    通ポートの移動経路に臨んで開口する外側吸引弁孔と、
    内側連通ポートの移動経路に臨んで開口し、内側連通ポ
    ートからの作動油を吐出する内側吐出弁孔と、内側吐出
    弁孔よりも半径方向外方で開口する外側吐出弁孔とが形
    成される弁板と、 シリンダブロックの一方側に傾転自在に支持され、傾転
    することによって作動油の吐出流量を変化させる斜板
    と、 回転軸に平行に配置され、軸線に平行な方向に変位する
    ことによって斜板の傾転角度を変化させる傾転ピストン
    と、 スリーブと、スリーブに挿嵌されるスプールとを有し、
    吐出流量の変動に応答し、吐出流量の変動が低減する向
    きに斜板が傾転するようにピストンを変位させる制御弁
    と、 制御弁のスリーブと傾転ピストンとに連結され、傾転ピ
    ストンの変位に連動し、傾転ピストンの変位を停止させ
    る向きにスリーブ変位させるリンク機構とを備える油圧
    ポンプにおいて、 シリンダブロックには、前記ピストン挿入孔が、シリン
    ダブロックの軸線を中心として対称に形成され、 シリンダブロックが回転するとき、軸線を中心にほぼ点
    対称に配置される1組の連通ポートの一方が、吐出弁孔
    との開口が塞がれて吸引弁孔に露出するタイミングと、
    他方の連通ポートが吸引弁孔との開口が塞がれて吐出弁
    孔に露出するタイミングとがずれるように、シリンダブ
    ロックの軸線を中心とする一直径線上に設けられる1組
    のピストン挿入孔にそれぞれ連なる一対の連通ポート
    は、前記一直径線に関して相対的に周方向にずれて形成
    されることを特徴とする油圧ポンプ。
  3. 【請求項3】 シリンダブロックには、前記ピストン挿
    入孔が、シリンダブロックの軸線を中心として対称に形
    成され、 シリンダブロックの軸線を中心とする一直径線上に設け
    られる1組のピストン挿入孔にそれぞれ連なる一対の連
    通ポートは、前記一直径線に関して相対的に周方向にず
    れて形成されることを特徴とする請求項1記載の油圧ポ
    ンプ。
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