JP2000356183A - アキシャルピストンポンプ - Google Patents
アキシャルピストンポンプInfo
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- JP2000356183A JP2000356183A JP11164569A JP16456999A JP2000356183A JP 2000356183 A JP2000356183 A JP 2000356183A JP 11164569 A JP11164569 A JP 11164569A JP 16456999 A JP16456999 A JP 16456999A JP 2000356183 A JP2000356183 A JP 2000356183A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 斜板式ピストンポンプ(P)の自吸性能やポン
プ効率を向上させる。 【解決手段】 バルブプレート(3)に形成された吸入ポ
ート(31)及び第1〜第3吐出ポート(32〜34)に油圧変動
を低減するための楔状切欠部(38,35,36,37)を設ける。
第2吐出ポート(33)に対応する第2ポート群のシリンダ
ポート(22)の開口端において、シリンダブロック(2)の
回転方向前側でかつ楔状切欠部(38,36)と干渉しないよ
う回転軸心(X)に対し径方向にずれた位置に、作動流体
の剥離を抑制するためのアール状部(22a)を設ける。第
2吐出ポート(33)の半径方向の幅をシリンダポート(22)
に比べて小さくし、アール状部(22a)を第2吐出ポート
(33)そのものとも干渉しないように配置する。
プ効率を向上させる。 【解決手段】 バルブプレート(3)に形成された吸入ポ
ート(31)及び第1〜第3吐出ポート(32〜34)に油圧変動
を低減するための楔状切欠部(38,35,36,37)を設ける。
第2吐出ポート(33)に対応する第2ポート群のシリンダ
ポート(22)の開口端において、シリンダブロック(2)の
回転方向前側でかつ楔状切欠部(38,36)と干渉しないよ
う回転軸心(X)に対し径方向にずれた位置に、作動流体
の剥離を抑制するためのアール状部(22a)を設ける。第
2吐出ポート(33)の半径方向の幅をシリンダポート(22)
に比べて小さくし、アール状部(22a)を第2吐出ポート
(33)そのものとも干渉しないように配置する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば建設機械等
に用いられ、作動流体を各種アクチュエータに供給して
これらを作動させるピストンポンプに関し、特に複数の
ピストンがそれぞれシリンダブロックの回転軸心の延び
る方向に往復動するアキシャルピストンポンプの技術分
野に属する。
に用いられ、作動流体を各種アクチュエータに供給して
これらを作動させるピストンポンプに関し、特に複数の
ピストンがそれぞれシリンダブロックの回転軸心の延び
る方向に往復動するアキシャルピストンポンプの技術分
野に属する。
【0002】
【従来の技術】従来より、この種のアキシャルピストン
ポンプとして、例えば特開平9−280161号公報に
開示されるように、油圧ショベルの左右の走行系及び旋
回系に対し独立して作動油圧を供給できる多流量型のも
のが知られている。この多流量ポンプの構成について説
明すると、まず、原動機等によって回転駆動されるシリ
ンダブロックには、その回転軸心に対し内側及び外側の
2つのシリンダ列が設けられ、その各シリンダ室に連通
するシリンダポートが軸心方向の一端面(ポート側端
面)に個別に開口している。このシリンダポートはシリ
ンダブロックの回転軸心を中心とする3つの同心円周上
の位置に形成されていて、そのうちの外側のシリンダポ
ート群が外側シリンダ列の半数のシリンダ室に連通して
いる。また、中間のシリンダポート群は外側シリンダ列
の残りの半数のシリンダ室に連通しており、さらに、内
側のシリンダポート群は内側シリンダ列に連通してい
る。
ポンプとして、例えば特開平9−280161号公報に
開示されるように、油圧ショベルの左右の走行系及び旋
回系に対し独立して作動油圧を供給できる多流量型のも
のが知られている。この多流量ポンプの構成について説
明すると、まず、原動機等によって回転駆動されるシリ
ンダブロックには、その回転軸心に対し内側及び外側の
2つのシリンダ列が設けられ、その各シリンダ室に連通
するシリンダポートが軸心方向の一端面(ポート側端
面)に個別に開口している。このシリンダポートはシリ
ンダブロックの回転軸心を中心とする3つの同心円周上
の位置に形成されていて、そのうちの外側のシリンダポ
ート群が外側シリンダ列の半数のシリンダ室に連通して
いる。また、中間のシリンダポート群は外側シリンダ列
の残りの半数のシリンダ室に連通しており、さらに、内
側のシリンダポート群は内側シリンダ列に連通してい
る。
【0003】前記シリンダブロックのポート側端面に
は、ポンプケーシングに固定されたバルブプレートが摺
接し、このバルブプレートの略半周に亘る吸入側に、前
記3つのシリンダポート群に略同時に連通する大きな貫
通孔(吸入ポート)が形成される一方、反対側の吐出側
には前記各シリンダポート群に個別に連通するように3
つの円弧状貫通孔(吐出ポート)が形成されている。そ
して、シリンダブロックが回転されると、相対的に前記
バルブプレートによってシリンダポートが開閉されるこ
とになり、油タンク内の作動油がバルブプレートの吸入
ポートを介して各シリンダ室内に吸入され、この作動油
がバルブプレートの3つの吐出ポートからそれぞれ独立
して吐出される。
は、ポンプケーシングに固定されたバルブプレートが摺
接し、このバルブプレートの略半周に亘る吸入側に、前
記3つのシリンダポート群に略同時に連通する大きな貫
通孔(吸入ポート)が形成される一方、反対側の吐出側
には前記各シリンダポート群に個別に連通するように3
つの円弧状貫通孔(吐出ポート)が形成されている。そ
して、シリンダブロックが回転されると、相対的に前記
バルブプレートによってシリンダポートが開閉されるこ
とになり、油タンク内の作動油がバルブプレートの吸入
ポートを介して各シリンダ室内に吸入され、この作動油
がバルブプレートの3つの吐出ポートからそれぞれ独立
して吐出される。
【0004】このような構成の多流量ポンプでは、上述
の如くいずれか1つの吐出ポートからの作動油を油圧シ
ョベルの旋回系に供給し、残りの2つの吐出ポートから
の作動油をそれぞれ左右の走行系に個別に供給するよう
にすれば、油圧ショベルの左右の走行系を互いに独立し
た系統として、良好な走行直進性を得ることができると
ともに、旋回系を走行系から独立させて操作性を向上さ
せることができるものである。
の如くいずれか1つの吐出ポートからの作動油を油圧シ
ョベルの旋回系に供給し、残りの2つの吐出ポートから
の作動油をそれぞれ左右の走行系に個別に供給するよう
にすれば、油圧ショベルの左右の走行系を互いに独立し
た系統として、良好な走行直進性を得ることができると
ともに、旋回系を走行系から独立させて操作性を向上さ
せることができるものである。
【0005】また、アキシャルピストンポンプでは、例
えば実公平9−2557708号公報に提案されるよう
に、バルブプレートの吸入及び吐出ポートにそれぞれ連
なるように楔状ノッチ(切欠部)を設け、該吸入及び吐
出ポートがそれぞれシリンダポートと連通する連通開始
時に、最初に前記楔状ノッチのみをシリンダポートに連
通させるようにして、そのシリンダポートに通じるシリ
ンダ室内の圧力変動を低減するようにしたものがある。
すなわち、バルブプレートのポートとシリンダポートと
の連通開始時には、まず最初に楔状ノッチとシリンダポ
ートとが連通し、この連通部の断面積がシリンダブロッ
クの回転に伴い徐々に拡大することで、油圧の急激な変
動に起因するポンプ脈動や振動騒音を低減することがで
きる。
えば実公平9−2557708号公報に提案されるよう
に、バルブプレートの吸入及び吐出ポートにそれぞれ連
なるように楔状ノッチ(切欠部)を設け、該吸入及び吐
出ポートがそれぞれシリンダポートと連通する連通開始
時に、最初に前記楔状ノッチのみをシリンダポートに連
通させるようにして、そのシリンダポートに通じるシリ
ンダ室内の圧力変動を低減するようにしたものがある。
すなわち、バルブプレートのポートとシリンダポートと
の連通開始時には、まず最初に楔状ノッチとシリンダポ
ートとが連通し、この連通部の断面積がシリンダブロッ
クの回転に伴い徐々に拡大することで、油圧の急激な変
動に起因するポンプ脈動や振動騒音を低減することがで
きる。
【0006】特に、この提案例(実公平9−25577
08号公報)のものでは、バルブプレートのポートに楔
状ノッチを連設するのみならず、この楔状ノッチに対応
するようにシリンダポートの開口端縁にも楔状ノッチを
形成しており、これにより、バルブプレートのポートと
シリンダポートとの連通開始時には、両方の楔状ノッチ
のみが連通して作動油の仮通路を構成するようになるの
で、上述の如き油圧変動の抑制作用がさらに高められ
る。
08号公報)のものでは、バルブプレートのポートに楔
状ノッチを連設するのみならず、この楔状ノッチに対応
するようにシリンダポートの開口端縁にも楔状ノッチを
形成しており、これにより、バルブプレートのポートと
シリンダポートとの連通開始時には、両方の楔状ノッチ
のみが連通して作動油の仮通路を構成するようになるの
で、上述の如き油圧変動の抑制作用がさらに高められ
る。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、前記従来例
(特開平9−280161号公報)の如き多流量ポンプ
では、シリンダブロックの限られた寸法内で半径方向に
複数のシリンダ列を設けたり、ポート側端面に多数のシ
リンダポートを並設したりしなくてはならないので、そ
れらのレイアウトがかなり厳しく制限されてしまい、各
シリンダ列における作動油の吸入性能(自吸性能)を十
分に確保できないことがある。そして、自吸性能が不十
分であると、ポンプの最高使用回転数を十分に高く設定
することができないという不具合があり、また、ポンプ
効率の低下やキャビテーションやエロージョンの発生を
招きやすいという問題がある。
(特開平9−280161号公報)の如き多流量ポンプ
では、シリンダブロックの限られた寸法内で半径方向に
複数のシリンダ列を設けたり、ポート側端面に多数のシ
リンダポートを並設したりしなくてはならないので、そ
れらのレイアウトがかなり厳しく制限されてしまい、各
シリンダ列における作動油の吸入性能(自吸性能)を十
分に確保できないことがある。そして、自吸性能が不十
分であると、ポンプの最高使用回転数を十分に高く設定
することができないという不具合があり、また、ポンプ
効率の低下やキャビテーションやエロージョンの発生を
招きやすいという問題がある。
【0008】本発明は斯かる問題点に鑑みてなされたも
のであり、その主たる目的とするところは、アキシャル
ピストンポンプの各シリンダ室に吸入される作動流体の
流通抵抗を低減し、もってポンプの自吸性能や運転効率
を向上させることにある。
のであり、その主たる目的とするところは、アキシャル
ピストンポンプの各シリンダ室に吸入される作動流体の
流通抵抗を低減し、もってポンプの自吸性能や運転効率
を向上させることにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に、本発明者が種々の研究を重ねた結果、従来までのポ
ンプではバルブプレートの吸入ポートに連通するシリン
ダポートの開口端(図8に仮想線で示す)において、該
シリンダポートに吸入される作動流体の流れがかなり大
きく剥離しており、このことによる流通抵抗の増大が大
きいことを見出して、本発明を完成するに至った。すな
わち、本発明では、バルブプレートの吸入ポートに連通
されるシリンダポートの開口端に、その部分での流れの
剥離を抑える剥離抑制部を設けた。
に、本発明者が種々の研究を重ねた結果、従来までのポ
ンプではバルブプレートの吸入ポートに連通するシリン
ダポートの開口端(図8に仮想線で示す)において、該
シリンダポートに吸入される作動流体の流れがかなり大
きく剥離しており、このことによる流通抵抗の増大が大
きいことを見出して、本発明を完成するに至った。すな
わち、本発明では、バルブプレートの吸入ポートに連通
されるシリンダポートの開口端に、その部分での流れの
剥離を抑える剥離抑制部を設けた。
【0010】具体的に、請求項1の発明では、シリンダ
ブロック(2)の回転軸心(X)の周りに各々ピストン(41,4
2)が収容された複数のシリンダ室(24,25)を設けるとと
もに、該シリンダ室(24,25)に連通するシリンダポート
(21,22,23)を設け、該シリンダポート(21,22,23)を、前
記シリンダブロック(2)に摺接するバルブプレート(3)に
より開閉するようにしたアキシャルピストンポンプ(P)
を前提とする。そして、前記シリンダポート(22)のバル
ブプレート(3)側の開口端に、該シリンダポート(22)に
吸入される作動流体の流れの剥離を抑える剥離抑制部(2
2a)を設ける構成とする。
ブロック(2)の回転軸心(X)の周りに各々ピストン(41,4
2)が収容された複数のシリンダ室(24,25)を設けるとと
もに、該シリンダ室(24,25)に連通するシリンダポート
(21,22,23)を設け、該シリンダポート(21,22,23)を、前
記シリンダブロック(2)に摺接するバルブプレート(3)に
より開閉するようにしたアキシャルピストンポンプ(P)
を前提とする。そして、前記シリンダポート(22)のバル
ブプレート(3)側の開口端に、該シリンダポート(22)に
吸入される作動流体の流れの剥離を抑える剥離抑制部(2
2a)を設ける構成とする。
【0011】前記の構成により、シリンダブロック(2)
の回転に伴いシリンダ室(24,25)のピストン(41,42)が往
復動し、該ピストン(41,42)が吸入行程にあるシリンダ
室(24,25)には、バルブプレート(3)の吸入ポート(31)を
介して作動流体が吸入される。この作動流体は、シリン
ダブロック(2)の回転に伴いシリンダポート(21,22,23)
が吐出ポート(32,33,34)に連通したときに、吐出行程に
あるピストン(41,42)により押し出されて吐出される。
ここで、前記シリンダポート(22)のバルブプレート(3)
側開口端には剥離抑制部(22a)が設けられているので、
前記吸入行程において、吸入ポート(31)からシリンダポ
ート(22)に流入する作動流体の流れの剥離が抑制され
る。このことで、流通抵抗を減らして自吸性能及びポン
プ効率を向上させることができるとともに、流れの剥離
に起因するキャビテーションやエロージョンの発生を回
避でき、振動や騒音も低減できる。
の回転に伴いシリンダ室(24,25)のピストン(41,42)が往
復動し、該ピストン(41,42)が吸入行程にあるシリンダ
室(24,25)には、バルブプレート(3)の吸入ポート(31)を
介して作動流体が吸入される。この作動流体は、シリン
ダブロック(2)の回転に伴いシリンダポート(21,22,23)
が吐出ポート(32,33,34)に連通したときに、吐出行程に
あるピストン(41,42)により押し出されて吐出される。
ここで、前記シリンダポート(22)のバルブプレート(3)
側開口端には剥離抑制部(22a)が設けられているので、
前記吸入行程において、吸入ポート(31)からシリンダポ
ート(22)に流入する作動流体の流れの剥離が抑制され
る。このことで、流通抵抗を減らして自吸性能及びポン
プ効率を向上させることができるとともに、流れの剥離
に起因するキャビテーションやエロージョンの発生を回
避でき、振動や騒音も低減できる。
【0012】請求項2の発明では、剥離抑制部(22a)
は、シリンダポート(22)の開口端縁を曲面形状としたも
のとする。こうすることで、バルブプレート(3)に摺接
するシリンダブロック(2)のポート側端面(2a)とシリ
ンダポート(22)の内周面とが滑らかに連続され、作動流
体の流れの剥離を略解消して、請求項1の発明の作用効
果を十分に得ることができる。
は、シリンダポート(22)の開口端縁を曲面形状としたも
のとする。こうすることで、バルブプレート(3)に摺接
するシリンダブロック(2)のポート側端面(2a)とシリ
ンダポート(22)の内周面とが滑らかに連続され、作動流
体の流れの剥離を略解消して、請求項1の発明の作用効
果を十分に得ることができる。
【0013】請求項3の発明では、バルブプレート(3)
には、シリンダブロック(2)の回転に伴い交互にシリン
ダポート(21,22,23)に連通する吸入及び吐出ポート(31,
32,33,34)と、該吸入及び吐出ポート(31,32,33,34)の少
なくとも1つに連なるように形成され、この少なくとも
1つのポート(31,32,33,34)がシリンダポート(21,22,2
3)に連通し始めるときのシリンダ室(24,25)内の圧力変
動を低減する楔状切欠部(38,35,36,37)とが備えられて
いて、剥離抑制部(22a)は、前記楔状切欠部(38,36)と干
渉しないようにシリンダブロック(2)の回転軸心(X)を中
心とする半径方向にずらして設けるものとする。
には、シリンダブロック(2)の回転に伴い交互にシリン
ダポート(21,22,23)に連通する吸入及び吐出ポート(31,
32,33,34)と、該吸入及び吐出ポート(31,32,33,34)の少
なくとも1つに連なるように形成され、この少なくとも
1つのポート(31,32,33,34)がシリンダポート(21,22,2
3)に連通し始めるときのシリンダ室(24,25)内の圧力変
動を低減する楔状切欠部(38,35,36,37)とが備えられて
いて、剥離抑制部(22a)は、前記楔状切欠部(38,36)と干
渉しないようにシリンダブロック(2)の回転軸心(X)を中
心とする半径方向にずらして設けるものとする。
【0014】このことで、楔状切欠部(38,35,36,37)が
形成されている吸入及び吐出ポート(31,32,33,34)で
は、シリンダポート(21,22,23)との連通開始時に従来同
様、シリンダ室(24,25)の油圧を緩やかに変化させて、
ポンプ脈動や振動騒音を低減することができる。しか
も、シリンダポート(22)側に剥離抑制部(22a)を楔状切
欠部(38,35,36,37)と干渉しないように設けることで、
それらの作用の相互干渉を防止して、前記の楔状切欠部
(38,35,36,37)による油圧変動の抑制作用と剥離抑制部
(22a)による自吸性能の向上作用とをいずれも最適に得
ることができる。
形成されている吸入及び吐出ポート(31,32,33,34)で
は、シリンダポート(21,22,23)との連通開始時に従来同
様、シリンダ室(24,25)の油圧を緩やかに変化させて、
ポンプ脈動や振動騒音を低減することができる。しか
も、シリンダポート(22)側に剥離抑制部(22a)を楔状切
欠部(38,35,36,37)と干渉しないように設けることで、
それらの作用の相互干渉を防止して、前記の楔状切欠部
(38,35,36,37)による油圧変動の抑制作用と剥離抑制部
(22a)による自吸性能の向上作用とをいずれも最適に得
ることができる。
【0015】請求項4の発明では、バルブプレート(3)
には、シリンダブロック(2)の回転に伴い交互にシリン
ダポート(21,22,23)に連通する吸入及び吐出ポート(31,
32,33,34)と、該吸入及び吐出ポート(31,32,33,34)の少
なくとも1つに連なるように形成され、この少なくとも
1つのポート(31,32,33,34)がシリンダポート(21,22,2
3)に連通し始めるときのシリンダ室(24,25)内の圧力変
動を低減する楔状切欠部(38,35,36,37)とが備えられて
いて、剥離抑制部(22a)は、前記シリンダポート(22)の
開口端縁を切り欠いた形状とし、かつ前記楔状切欠部(3
8,36)と干渉しないようにシリンダブロック(2)の回転軸
心(X)を中心とする半径方向にずれた位置に形成するも
のとする。
には、シリンダブロック(2)の回転に伴い交互にシリン
ダポート(21,22,23)に連通する吸入及び吐出ポート(31,
32,33,34)と、該吸入及び吐出ポート(31,32,33,34)の少
なくとも1つに連なるように形成され、この少なくとも
1つのポート(31,32,33,34)がシリンダポート(21,22,2
3)に連通し始めるときのシリンダ室(24,25)内の圧力変
動を低減する楔状切欠部(38,35,36,37)とが備えられて
いて、剥離抑制部(22a)は、前記シリンダポート(22)の
開口端縁を切り欠いた形状とし、かつ前記楔状切欠部(3
8,36)と干渉しないようにシリンダブロック(2)の回転軸
心(X)を中心とする半径方向にずれた位置に形成するも
のとする。
【0016】前記の構成により、シリンダポート(22)の
バルブプレート(3)側の開口端に切欠き形状の剥離抑制
部(22a)が設けられていて、その切欠き面によって、シ
リンダブロック(2)のポート側端面(2a)とシリンダポ
ート(22)の内周面とが連続するようになるので、請求項
2の発明の如く曲面形状の剥離抑制部を設けたものより
は劣るものの、作動流体の流れの剥離を抑えて自吸性能
及びポンプ効率の向上等の作用効果を得ることができ
る。しかも、前記切欠き形状の剥離抑制部(22a)をバル
ブプレート(3)側の楔状切欠部(35,36,37,38)と干渉しな
い位置に設けたので、請求項3の発明と同様にポンプの
自吸性能向上とシリンダ室(24,25)の油圧変動抑制とい
う作用効果を両方共に最適に得ることができる。
バルブプレート(3)側の開口端に切欠き形状の剥離抑制
部(22a)が設けられていて、その切欠き面によって、シ
リンダブロック(2)のポート側端面(2a)とシリンダポ
ート(22)の内周面とが連続するようになるので、請求項
2の発明の如く曲面形状の剥離抑制部を設けたものより
は劣るものの、作動流体の流れの剥離を抑えて自吸性能
及びポンプ効率の向上等の作用効果を得ることができ
る。しかも、前記切欠き形状の剥離抑制部(22a)をバル
ブプレート(3)側の楔状切欠部(35,36,37,38)と干渉しな
い位置に設けたので、請求項3の発明と同様にポンプの
自吸性能向上とシリンダ室(24,25)の油圧変動抑制とい
う作用効果を両方共に最適に得ることができる。
【0017】請求項5の発明では、請求項3又は4のい
ずれかにおける吐出ポート(33)の半径方向の幅をシリン
ダポート(22)に比べて小さくし、剥離抑制部(22a)は、
前記吐出ポート(33)と重ならないように半径方向にずら
して設けるものとする。こうすれば、シリンダブロック
(2)の回転に伴い、シリンダポート(22)とバルブプレー
ト(3)の吐出ポート(33)とが連通するときに、前記シリ
ンダポート(22)の剥離抑制部(22a)と吐出ポート(33)と
が重なり合うことがなく、このことにより、剥離抑制部
(22a)の形成に起因するシリンダブロック(2)のプレッシ
ャバランスの崩れを回避できる。
ずれかにおける吐出ポート(33)の半径方向の幅をシリン
ダポート(22)に比べて小さくし、剥離抑制部(22a)は、
前記吐出ポート(33)と重ならないように半径方向にずら
して設けるものとする。こうすれば、シリンダブロック
(2)の回転に伴い、シリンダポート(22)とバルブプレー
ト(3)の吐出ポート(33)とが連通するときに、前記シリ
ンダポート(22)の剥離抑制部(22a)と吐出ポート(33)と
が重なり合うことがなく、このことにより、剥離抑制部
(22a)の形成に起因するシリンダブロック(2)のプレッシ
ャバランスの崩れを回避できる。
【0018】請求項6の発明では、剥離抑制部(22a)を
シリンダポート(22a)の開口端におけるシリンダブロッ
ク(2)の回転方向前側にのみ設けるものとする。すなわ
ち、シリンダポート(22)内へバルブプレート(3)の吸入
ポート(31)から流入する作動流体は、主に該シリンダポ
ート(22)の前記回転方向前側の開口端縁を巻き込むよう
に流れるので(図8参照)、この部分に剥離抑制部(22
a)を設けることが最も効果的である。そこで、この発明
では、その回転方向前側の部分にのみ剥離抑制部(22a)
を設けることにより、極めて簡単な構成で十分な作用効
果を得ることができる。
シリンダポート(22a)の開口端におけるシリンダブロッ
ク(2)の回転方向前側にのみ設けるものとする。すなわ
ち、シリンダポート(22)内へバルブプレート(3)の吸入
ポート(31)から流入する作動流体は、主に該シリンダポ
ート(22)の前記回転方向前側の開口端縁を巻き込むよう
に流れるので(図8参照)、この部分に剥離抑制部(22
a)を設けることが最も効果的である。そこで、この発明
では、その回転方向前側の部分にのみ剥離抑制部(22a)
を設けることにより、極めて簡単な構成で十分な作用効
果を得ることができる。
【0019】請求項7の発明では、シリンダ室(24,25)
は、回転軸心(X)を中心とする複数の同心円周上の位置
に、複数のシリンダ列(4a,4b)を構成するように配置さ
れていて、剥離抑制部(22a)は、前記複数のシリンダ列
(4a,4b)のうちの少なくとも1つに対応するシリンダポ
ート(22)にのみ設けるものとする。
は、回転軸心(X)を中心とする複数の同心円周上の位置
に、複数のシリンダ列(4a,4b)を構成するように配置さ
れていて、剥離抑制部(22a)は、前記複数のシリンダ列
(4a,4b)のうちの少なくとも1つに対応するシリンダポ
ート(22)にのみ設けるものとする。
【0020】すなわち、一般に、シリンダブロック(2)
内に複数のシリンダ列(4a,4b)を形成した多流量ポンプ
では、各シリンダ列(4a,4b)毎に作動流体の自吸性能が
異なることがあるが、この発明では、そのうちの自吸性
能の劣るシリンダ列(4a)に対応するシリンダポート(22)
にのみ剥離抑制部(22a)を設けることで、当該シリンダ
列(4a)の自吸性能だけを向上させて、シリンダ列(4a,4
b)毎の自吸性能の較差を解消することができる。
内に複数のシリンダ列(4a,4b)を形成した多流量ポンプ
では、各シリンダ列(4a,4b)毎に作動流体の自吸性能が
異なることがあるが、この発明では、そのうちの自吸性
能の劣るシリンダ列(4a)に対応するシリンダポート(22)
にのみ剥離抑制部(22a)を設けることで、当該シリンダ
列(4a)の自吸性能だけを向上させて、シリンダ列(4a,4
b)毎の自吸性能の較差を解消することができる。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面に
基づいて説明する。この実施形態は、本発明に係るアキ
シャルピストンポンプを油圧ショベルに適用したもので
ある。
基づいて説明する。この実施形態は、本発明に係るアキ
シャルピストンポンプを油圧ショベルに適用したもので
ある。
【0022】(ポンプの構成)図1は、本実施形態のア
キシャルピストンポンプ(P)(以下ポンプという)の構成
を示している。図中(1)は図外の原動機に駆動連結され
たポンプ軸であり、このポンプ軸(1)は、その先端側を
軸受(1b)により回転自在に支持される一方、基端側は円
柱状シリンダブロック(2)の中心部に非貫通状態で挿入
され、スプライン(1c)を介してシリンダブロック(2)に
回転一体に結合されている。このシリンダブロック(2)
の内部には、回転軸心(X)の周りに各々ピストン(41,42)
を収容する複数のシリンダ室(24,24,…,25,25,…)が設
けられ、このシリンダ室(24,24,…,25,25,…)は、回転
軸心(X)について内周側の第1シリンダ列(4a)と外周側
の第2シリンダ列(4b)とを構成するように同心円周位置
に配置されている。また、シリンダブロック(2)のポー
ト側端面(2a)には、前記シリンダ室(24,24,…,25,25,
…)から吐出される作動油を分配するためのバルブプレ
ート(3)が配設されている。
キシャルピストンポンプ(P)(以下ポンプという)の構成
を示している。図中(1)は図外の原動機に駆動連結され
たポンプ軸であり、このポンプ軸(1)は、その先端側を
軸受(1b)により回転自在に支持される一方、基端側は円
柱状シリンダブロック(2)の中心部に非貫通状態で挿入
され、スプライン(1c)を介してシリンダブロック(2)に
回転一体に結合されている。このシリンダブロック(2)
の内部には、回転軸心(X)の周りに各々ピストン(41,42)
を収容する複数のシリンダ室(24,24,…,25,25,…)が設
けられ、このシリンダ室(24,24,…,25,25,…)は、回転
軸心(X)について内周側の第1シリンダ列(4a)と外周側
の第2シリンダ列(4b)とを構成するように同心円周位置
に配置されている。また、シリンダブロック(2)のポー
ト側端面(2a)には、前記シリンダ室(24,24,…,25,25,
…)から吐出される作動油を分配するためのバルブプレ
ート(3)が配設されている。
【0023】同図の(5)は前記ピストン(41,41,…,42,4
2,…)の往復動ストロークを調整する可変斜板である。
すなわち、この可変斜板(5)に対向するシリンダブロッ
ク(2)の斜板側端面(2b)にはシリンダ室(24,25,…)が開
口し、この各シリンダ室(24,25)に収容されたピストン
(41,42)の先端側が斜板側に突出していて、その先端部
に配設されたスリッパ(43,44)が可変斜板(5)の本体部(5
1)に摺動可能に当接している。そして、シリンダブロッ
ク(2)が回転すると、各ピストン(41,42)は回転軸心(X)
の回りを公転するとともに、可変斜板(5)の傾斜角度に
応じて軸心(X)方向に往復動して、作動油を吸入又は吐
出するようになっている。
2,…)の往復動ストロークを調整する可変斜板である。
すなわち、この可変斜板(5)に対向するシリンダブロッ
ク(2)の斜板側端面(2b)にはシリンダ室(24,25,…)が開
口し、この各シリンダ室(24,25)に収容されたピストン
(41,42)の先端側が斜板側に突出していて、その先端部
に配設されたスリッパ(43,44)が可変斜板(5)の本体部(5
1)に摺動可能に当接している。そして、シリンダブロッ
ク(2)が回転すると、各ピストン(41,42)は回転軸心(X)
の回りを公転するとともに、可変斜板(5)の傾斜角度に
応じて軸心(X)方向に往復動して、作動油を吸入又は吐
出するようになっている。
【0024】また、前記可変斜板(5)は、2重のコイル
スプリング(61,62)を有するバネ機構(6)によって傾斜角
度が増加する側に付勢される一方、回動軸(52)がオフセ
ット配置されていることで、作動油を吐出するピストン
(41,41,…,42,42,…)からの反力を受けて、傾斜角度が
減少する向きの自己復帰モーメントを発生するようにな
っている。尚、図の(45)は前記各ピストン(41,42)とス
リッパ(43,44)とを連結する押え板であり、(46)は該押
え板(45)をポンプ軸(1)に回転可能に連結する押さえ板
ガイド部材である。
スプリング(61,62)を有するバネ機構(6)によって傾斜角
度が増加する側に付勢される一方、回動軸(52)がオフセ
ット配置されていることで、作動油を吐出するピストン
(41,41,…,42,42,…)からの反力を受けて、傾斜角度が
減少する向きの自己復帰モーメントを発生するようにな
っている。尚、図の(45)は前記各ピストン(41,42)とス
リッパ(43,44)とを連結する押え板であり、(46)は該押
え板(45)をポンプ軸(1)に回転可能に連結する押さえ板
ガイド部材である。
【0025】さらに、同図の(7)は、前記第2シリンダ
列(4b)から吐出される作動油の圧力を受けてポンプ軸
(1)の端面(1a)を押圧するバランスピストン機構であ
る。このバランスピストン機構(7)は、図2にも示すよ
うに、ポンプ軸(1)の基端面(1a)に対向して開口する5
個のバランスシリンダ室(71,71,…)と、その内部に収容
されたバランスピストン(72,72,…)とからなり、前記各
バランスシリンダ室(71)は連通路(73)により後述の室3
ポート群のシリンダポート(23,23,…)に連通され、第2
シリンダ列(4b)からの吐出圧が導かれている。そして、
この吐出圧を受けたバランスピストン(72,72,…)がポン
プ軸(1)の基端面(1a)を押圧する反力として、シリンダ
ブロック(2)にバルブプレート(3)側への押圧力が作用す
るようになっている。
列(4b)から吐出される作動油の圧力を受けてポンプ軸
(1)の端面(1a)を押圧するバランスピストン機構であ
る。このバランスピストン機構(7)は、図2にも示すよ
うに、ポンプ軸(1)の基端面(1a)に対向して開口する5
個のバランスシリンダ室(71,71,…)と、その内部に収容
されたバランスピストン(72,72,…)とからなり、前記各
バランスシリンダ室(71)は連通路(73)により後述の室3
ポート群のシリンダポート(23,23,…)に連通され、第2
シリンダ列(4b)からの吐出圧が導かれている。そして、
この吐出圧を受けたバランスピストン(72,72,…)がポン
プ軸(1)の基端面(1a)を押圧する反力として、シリンダ
ブロック(2)にバルブプレート(3)側への押圧力が作用す
るようになっている。
【0026】尚、(8)はシリンダブロック(2)の斜板側寄
りの外周面に全周にわたって配設されたジャーナル軸受
であり、(9)は前記シリンダブロック(2)等を収容するポ
ンプケーシング本体である。このケーシング本体(9)は
円筒状のセンタボディ(9a)とその一端(図の右端)を閉
止するフロントキャップ(9b)とからなり、反対側の他端
開口部がエンドキャップ(10)により閉止されている。こ
のエンドキャップ(10)及びケーシング本体(9)からなる
ポンプケーシングの内部は常に作動油で満たされてお
り、シリンダブロック(2)とバルブプレート(3)との間隙
から漏出した作動油を受け入れる一方、ポンプ軸(1)に
より回転駆動されるトロコイドポンプ(11)によりケーシ
ング本体(9)内の作動油が吸込まれて、そのケーシング
本体(9)に形成された通路(11b)を介して油圧ショベルの
パイロット操作回路(図示せず)に供給されるようにな
っている。
りの外周面に全周にわたって配設されたジャーナル軸受
であり、(9)は前記シリンダブロック(2)等を収容するポ
ンプケーシング本体である。このケーシング本体(9)は
円筒状のセンタボディ(9a)とその一端(図の右端)を閉
止するフロントキャップ(9b)とからなり、反対側の他端
開口部がエンドキャップ(10)により閉止されている。こ
のエンドキャップ(10)及びケーシング本体(9)からなる
ポンプケーシングの内部は常に作動油で満たされてお
り、シリンダブロック(2)とバルブプレート(3)との間隙
から漏出した作動油を受け入れる一方、ポンプ軸(1)に
より回転駆動されるトロコイドポンプ(11)によりケーシ
ング本体(9)内の作動油が吸込まれて、そのケーシング
本体(9)に形成された通路(11b)を介して油圧ショベルの
パイロット操作回路(図示せず)に供給されるようにな
っている。
【0027】前記シリンダブロック(2)内の第1シリン
ダ列(4a)は、図2及び図3にも示すように、ポンプ軸
(1)を中心として円周方向に列状に並んで配置された1
0個のシリンダ室(24,24,…)により構成され、また、第
2シリンダ列(4b)は、その外周側で円周方向に等間隔を
空けて配置された5個のシリンダ室(25,25,…)により構
成されている。これらの各シリンダ室(24,25)はポート
側端面(2a)に開口するシリンダポート(21,22,23)に連通
していて、このシリンダポート(21,22,23)により作動油
の吸入又は吐出が行われるようになっている。詳しくは
図4に示すように、前記シリンダポート(21,22,23)は、
シリンダブロック(2)のポート側端面(2a)において、ポ
ンプ軸(1)を囲む3つの同心円周位置に各々5つずつ開
口され、外周側から順に第1、第2及び第3の3つのポ
ート群を構成している。そして、図5に示すように、外
周側の第1ポート群の各シリンダポート(21)が回転軸心
(X)方向に延びて、第1シリンダ列(4a)に一つおきに配
置された第1グループの5個のシリンダ室(24a,24a,…)
に対し各々その略中心位置で連通している。
ダ列(4a)は、図2及び図3にも示すように、ポンプ軸
(1)を中心として円周方向に列状に並んで配置された1
0個のシリンダ室(24,24,…)により構成され、また、第
2シリンダ列(4b)は、その外周側で円周方向に等間隔を
空けて配置された5個のシリンダ室(25,25,…)により構
成されている。これらの各シリンダ室(24,25)はポート
側端面(2a)に開口するシリンダポート(21,22,23)に連通
していて、このシリンダポート(21,22,23)により作動油
の吸入又は吐出が行われるようになっている。詳しくは
図4に示すように、前記シリンダポート(21,22,23)は、
シリンダブロック(2)のポート側端面(2a)において、ポ
ンプ軸(1)を囲む3つの同心円周位置に各々5つずつ開
口され、外周側から順に第1、第2及び第3の3つのポ
ート群を構成している。そして、図5に示すように、外
周側の第1ポート群の各シリンダポート(21)が回転軸心
(X)方向に延びて、第1シリンダ列(4a)に一つおきに配
置された第1グループの5個のシリンダ室(24a,24a,…)
に対し各々その略中心位置で連通している。
【0028】また、前記3つのポート群の中間に位置す
る第2ポート群の各シリンダポート(22)は、前記第1ポ
ート群の各シリンダポート(21)に対して円周方向に交互
に開口される一方、前記と同様に回転軸心(X)方向に延
びていて、第1シリンダ列(4a)の前記第1グループ以外
の5個のシリンダ室、即ち第2グループの各シリンダ室
(24b,24b,…)に対し、それぞれ中心よりもポンプ軸(1)
側に偏位した位置で連通している。この第2ポート群の
各シリンダポート(22)には、詳しくは後述するが、開口
端縁における作動油の流れの剥離を抑えるためのアール
状部(22a)(剥離抑制部)が設けられている。さらに、
その内周側の第3ポート群の各シリンダポート(23)は、
回転軸心(X)方向に延びた後で半径方向外方に屈曲し、
外周側の第1ポート群よりもさらに外周側まで延びて、
第2シリンダ列(4b)の各シリンダ室(25)、即ち第3グル
ープの各シリンダ室(25)に連通している。
る第2ポート群の各シリンダポート(22)は、前記第1ポ
ート群の各シリンダポート(21)に対して円周方向に交互
に開口される一方、前記と同様に回転軸心(X)方向に延
びていて、第1シリンダ列(4a)の前記第1グループ以外
の5個のシリンダ室、即ち第2グループの各シリンダ室
(24b,24b,…)に対し、それぞれ中心よりもポンプ軸(1)
側に偏位した位置で連通している。この第2ポート群の
各シリンダポート(22)には、詳しくは後述するが、開口
端縁における作動油の流れの剥離を抑えるためのアール
状部(22a)(剥離抑制部)が設けられている。さらに、
その内周側の第3ポート群の各シリンダポート(23)は、
回転軸心(X)方向に延びた後で半径方向外方に屈曲し、
外周側の第1ポート群よりもさらに外周側まで延びて、
第2シリンダ列(4b)の各シリンダ室(25)、即ち第3グル
ープの各シリンダ室(25)に連通している。
【0029】尚、前記シリンダブロック(2)のポート側
端面(2a)において第3ポート群よりも内周側に円形凹部
(2c)が形成されるとともに、該第3ポート群と第2ポー
ト群との中間位置と第1ポート群よりも外周側位置とに
それぞれ円環状溝部(2d,2e)が形成され、シリンダブロ
ック(2)とバルブプレート(3)との間のシール性を高める
ようになっている。また、前記凹部(2c)と溝部(2d)とが
それぞれ図示しない連通路よりケーシング本体(9)内に
連通されるとともに、前記溝部(2e)が半径方向に延びる
凹溝部(2f,2f,…)によりシリンダブロック外周に連通さ
れている。
端面(2a)において第3ポート群よりも内周側に円形凹部
(2c)が形成されるとともに、該第3ポート群と第2ポー
ト群との中間位置と第1ポート群よりも外周側位置とに
それぞれ円環状溝部(2d,2e)が形成され、シリンダブロ
ック(2)とバルブプレート(3)との間のシール性を高める
ようになっている。また、前記凹部(2c)と溝部(2d)とが
それぞれ図示しない連通路よりケーシング本体(9)内に
連通されるとともに、前記溝部(2e)が半径方向に延びる
凹溝部(2f,2f,…)によりシリンダブロック外周に連通さ
れている。
【0030】前記シリンダブロック(2)のポート側端面
(2a)に摺接するバルブプレート(3)には、図6に示すよ
うに、シリンダブロック(2)の回転軸心(X)を中心とする
円周方向の略半分(同図の左半分)に幅広の略円弧形状の
吸入ポート(31)が形成され、この吸入ポート(31)が前記
シリンダポート(21,22,23)の3つのポート群の略半数に
同時に連通できるようになっている。また、その吸入ポ
ート(31)は、図示しないが、エンドキャップ(10)内に形
成された吸入側通路を介して油タンクに連通する油圧配
管に接続されており、この油圧配管により供給される作
動油が吸入ポート(31)とシリンダポート(21,22,,23)と
を経て、シリンダ室(24,24,…,25,25,…)内へ吸入され
るようになっている。
(2a)に摺接するバルブプレート(3)には、図6に示すよ
うに、シリンダブロック(2)の回転軸心(X)を中心とする
円周方向の略半分(同図の左半分)に幅広の略円弧形状の
吸入ポート(31)が形成され、この吸入ポート(31)が前記
シリンダポート(21,22,23)の3つのポート群の略半数に
同時に連通できるようになっている。また、その吸入ポ
ート(31)は、図示しないが、エンドキャップ(10)内に形
成された吸入側通路を介して油タンクに連通する油圧配
管に接続されており、この油圧配管により供給される作
動油が吸入ポート(31)とシリンダポート(21,22,,23)と
を経て、シリンダ室(24,24,…,25,25,…)内へ吸入され
るようになっている。
【0031】一方、前記吸入ポート(31)とは反対側のバ
ルブプレート(3)の略半分(図6の右半分)には、回転軸
心(X)を中心とする同心円周位置に3列の略円弧状の吐
出ポート(32,33,34)が形成されている。この各吐出ポー
ト(32,33,34)はそれぞれ複数の開口からなるもので、外
周側の第1吐出ポート(32)は2つの円弧状の開口(32a,3
2b)を備え、第1ポート群のシリンダポート(21,21,…)
に連通可能な位置に設けられている。また、第1吐出ポ
ート(32)の内周側の第2及び第3吐出ポート(33,34)は
それぞれ3つのまゆ状の開口(33a,33b,33c)(34a,34b,34
c)を備え、第2吐出ポート(33)が第2ポート群のシリン
ダポート(22,22,…)と、また第3吐出ポート(34)が第3
ポート群のシリンダポート(23,23,…)とそれぞれ連通可
能な位置に設けられている。
ルブプレート(3)の略半分(図6の右半分)には、回転軸
心(X)を中心とする同心円周位置に3列の略円弧状の吐
出ポート(32,33,34)が形成されている。この各吐出ポー
ト(32,33,34)はそれぞれ複数の開口からなるもので、外
周側の第1吐出ポート(32)は2つの円弧状の開口(32a,3
2b)を備え、第1ポート群のシリンダポート(21,21,…)
に連通可能な位置に設けられている。また、第1吐出ポ
ート(32)の内周側の第2及び第3吐出ポート(33,34)は
それぞれ3つのまゆ状の開口(33a,33b,33c)(34a,34b,34
c)を備え、第2吐出ポート(33)が第2ポート群のシリン
ダポート(22,22,…)と、また第3吐出ポート(34)が第3
ポート群のシリンダポート(23,23,…)とそれぞれ連通可
能な位置に設けられている。
【0032】さらに、前記バルブプレート(3)が配設さ
れているエンドキャップ(10)内には、各々前記第1、第
2及び第3の各吐出ポート(32,33,34)に個別に連通する
第1、第2及び第3吐出側通路(10b,10c,10d)が設けら
れ、この第1吐出側通路(10b)が図外の油圧ショベルの
左側走行系統に、第2吐出側通路(10c)が油圧ショベル
の右側走行系統に、また、第3吐出側通路(10d)が油圧
ショベルの旋回系統にそれぞれ油圧配管により独立に接
続されている。そして、ポンプ(P)の作動によって第
1、第2及び第3の各グループのシリンダ室(24a,…,24
b,…,25,…)から吐出された作動油は、それぞれバルブ
プレート(3)の第1、第2及び第3吐出ポート(32,33,3
4)から前記第1、第2及び第3吐出側通路(10b,10c,10
d)へと個別に分配され、油圧ショベルの旋回系統及び左
右の走行系統に各々独立に供給される。尚、図6に破線
で示す矢印は、このバルブプレート(3)に対するシリン
ダブロック(2)の回転方向を示している。
れているエンドキャップ(10)内には、各々前記第1、第
2及び第3の各吐出ポート(32,33,34)に個別に連通する
第1、第2及び第3吐出側通路(10b,10c,10d)が設けら
れ、この第1吐出側通路(10b)が図外の油圧ショベルの
左側走行系統に、第2吐出側通路(10c)が油圧ショベル
の右側走行系統に、また、第3吐出側通路(10d)が油圧
ショベルの旋回系統にそれぞれ油圧配管により独立に接
続されている。そして、ポンプ(P)の作動によって第
1、第2及び第3の各グループのシリンダ室(24a,…,24
b,…,25,…)から吐出された作動油は、それぞれバルブ
プレート(3)の第1、第2及び第3吐出ポート(32,33,3
4)から前記第1、第2及び第3吐出側通路(10b,10c,10
d)へと個別に分配され、油圧ショベルの旋回系統及び左
右の走行系統に各々独立に供給される。尚、図6に破線
で示す矢印は、このバルブプレート(3)に対するシリン
ダブロック(2)の回転方向を示している。
【0033】ここで、前記各吐出ポート(32,33,34)の連
通開始側(各吐出ポート(32,33,34)の図6における反時
計回り方向側)の1番目の開口(32a,33a,34a)、即ちシ
リンダブロック(2)の回転に伴いそれぞれ1番最初にシ
リンダポート(21.22,23)に連通するようになる開口(32
a,33a,34a)には、楔状ノッチ(35,36,37)(楔状切欠部)
が形成されている。この楔状ノッチ(35,36,37)は、各開
口(32a,33a,34a)の連通開始側に連なるように円周方向
に延び、該開口(32a,33a,34a)と各シリンダポート(21,2
2,23)とが連通し始めるときに、その連通面積をシリン
ダブロック(2)の回転に伴って徐々に拡大するような形
状になっている。このことで、作動油の吐出開始時にお
けるシリンダ室(24,25)内の油圧の急激な変動が防止さ
れる。また、同様に吸入ポート(31)にも3つの楔状ノッ
チ(38)が形成され、これにより、作動油の吸入開始時の
油圧変動が抑制される。
通開始側(各吐出ポート(32,33,34)の図6における反時
計回り方向側)の1番目の開口(32a,33a,34a)、即ちシ
リンダブロック(2)の回転に伴いそれぞれ1番最初にシ
リンダポート(21.22,23)に連通するようになる開口(32
a,33a,34a)には、楔状ノッチ(35,36,37)(楔状切欠部)
が形成されている。この楔状ノッチ(35,36,37)は、各開
口(32a,33a,34a)の連通開始側に連なるように円周方向
に延び、該開口(32a,33a,34a)と各シリンダポート(21,2
2,23)とが連通し始めるときに、その連通面積をシリン
ダブロック(2)の回転に伴って徐々に拡大するような形
状になっている。このことで、作動油の吐出開始時にお
けるシリンダ室(24,25)内の油圧の急激な変動が防止さ
れる。また、同様に吸入ポート(31)にも3つの楔状ノッ
チ(38)が形成され、これにより、作動油の吸入開始時の
油圧変動が抑制される。
【0034】一方、図4及び図7に示すように、前記第
2吐出ポート(33)に対応する第2ポート群の各シリンダ
ポート(22)の開口端には、本発明の特徴部分であるが、
シリンダブロック(2)の回転方向前側(第2吐出ポート
(33)との連通開始側:図4における反時計回り方向側)
の外周側の部分に、図8に示すように、シリンダブロッ
ク(2)のポート側端面(2a)と各シリンダポート(22)の内
周面とを曲面により滑らかに連続させるアール状部(22
a)が設けられている。すなわち、シリンダブロック(2)
の回転に伴いシリンダポート(22)へ流入する作動油は、
そのシリンダブロック(2)側から相対的に見れば、シリ
ンダポート(22)の開口端においてシリンダブロック(2)
の回転方向前側の端縁部を巻き込むように流れるので、
この部分にアール状部(22a)を設けることにより、前記
作動油の流れは同図に実線の矢印で示すようにアール状
部(22a)に沿って緩やかに曲がるようになり、このこと
で、シリンダポート(22a)の開口端縁における流れの剥
離が大幅に抑制される。
2吐出ポート(33)に対応する第2ポート群の各シリンダ
ポート(22)の開口端には、本発明の特徴部分であるが、
シリンダブロック(2)の回転方向前側(第2吐出ポート
(33)との連通開始側:図4における反時計回り方向側)
の外周側の部分に、図8に示すように、シリンダブロッ
ク(2)のポート側端面(2a)と各シリンダポート(22)の内
周面とを曲面により滑らかに連続させるアール状部(22
a)が設けられている。すなわち、シリンダブロック(2)
の回転に伴いシリンダポート(22)へ流入する作動油は、
そのシリンダブロック(2)側から相対的に見れば、シリ
ンダポート(22)の開口端においてシリンダブロック(2)
の回転方向前側の端縁部を巻き込むように流れるので、
この部分にアール状部(22a)を設けることにより、前記
作動油の流れは同図に実線の矢印で示すようにアール状
部(22a)に沿って緩やかに曲がるようになり、このこと
で、シリンダポート(22a)の開口端縁における流れの剥
離が大幅に抑制される。
【0035】また、この実施形態では、前記アール状部
(22a)が設けられているシリンダポート(22,22,…)に比
べて、これに対応する第2吐出ポート(33)の各開口(33
a〜33c)の半径方向の幅が狭くされており、このこと
で、前記シリンダポート(22)の外周側の所定範囲(図に
斜線を入れて示す範囲)が第2吐出ポート(33)の各開口
(33a〜33c)とは合致しないようになっている。そし
て、その所定範囲に対応する外周側の部分に前記アール
状部(22a)が設けられていて、該アール状部(22a)が前記
第2吐出ポート(33)の各開口(33a〜33c)や楔状切欠部
(36)とは干渉しないようになっている。
(22a)が設けられているシリンダポート(22,22,…)に比
べて、これに対応する第2吐出ポート(33)の各開口(33
a〜33c)の半径方向の幅が狭くされており、このこと
で、前記シリンダポート(22)の外周側の所定範囲(図に
斜線を入れて示す範囲)が第2吐出ポート(33)の各開口
(33a〜33c)とは合致しないようになっている。そし
て、その所定範囲に対応する外周側の部分に前記アール
状部(22a)が設けられていて、該アール状部(22a)が前記
第2吐出ポート(33)の各開口(33a〜33c)や楔状切欠部
(36)とは干渉しないようになっている。
【0036】(ポンプの運転動作)次に、本実施形態に
係るポンプ(P)の運転動作及びその作用効果を説明す
る。
係るポンプ(P)の運転動作及びその作用効果を説明す
る。
【0037】まず、原動機の運転によりポンプ軸(1)を
回転させると、ピストン(41,41,…,42,42,…)は傾斜状
態の可変斜板(5)に沿って往復動して、油タンクから吸
入した作動油を吐出する。すなわち、ピストン(41,…,4
2,…)が吐出行程にあるときには、第1グループのシリ
ンダ室(24a,24a,…)から吐出された作動油は第1ポート
群のシリンダポート(21,21,…)と第1吐出ポート(32)の
開口(32a〜32b)とを通過して第1吐出側通路(10b)に至
る。同様に、第2グループのシリンダ室(24b,24b,…)か
らの作動油は第2ポート群のシリンダポート(22,22,…)
と第2吐出ポート(33)の開口(33a〜33c)とを通過して第
2吐出側通路(10c)に至り、また、第3グループのシリ
ンダ室(25,25,…)からの作動油は第3ポート群のシリン
ダポート(23,23,…)と第3吐出ポート(34)の開口(34a〜
34c)とを通過して第3吐出側通路(10d)に至る。そし
て、3つの独立した作動油圧はそれぞれ油圧配管を介し
て油圧ショベルの各油圧系統に供給される。
回転させると、ピストン(41,41,…,42,42,…)は傾斜状
態の可変斜板(5)に沿って往復動して、油タンクから吸
入した作動油を吐出する。すなわち、ピストン(41,…,4
2,…)が吐出行程にあるときには、第1グループのシリ
ンダ室(24a,24a,…)から吐出された作動油は第1ポート
群のシリンダポート(21,21,…)と第1吐出ポート(32)の
開口(32a〜32b)とを通過して第1吐出側通路(10b)に至
る。同様に、第2グループのシリンダ室(24b,24b,…)か
らの作動油は第2ポート群のシリンダポート(22,22,…)
と第2吐出ポート(33)の開口(33a〜33c)とを通過して第
2吐出側通路(10c)に至り、また、第3グループのシリ
ンダ室(25,25,…)からの作動油は第3ポート群のシリン
ダポート(23,23,…)と第3吐出ポート(34)の開口(34a〜
34c)とを通過して第3吐出側通路(10d)に至る。そし
て、3つの独立した作動油圧はそれぞれ油圧配管を介し
て油圧ショベルの各油圧系統に供給される。
【0038】その際、前記第1グループのシリンダ室(2
4a,24a,…)と第2グループのシリンダ室(24b,24b,…)と
からそれぞれ吐出される作動油の流量は、いずれも第1
シリンダ列(4a)の等容積のシリンダ室(24)から吐出され
るものであるから、略同じ流量になり、従って、この両
者をそれぞれ油圧ショベルの左右の走行系に独立に供給
することで、走行直進性を良好に維持することができ
る。一方、前記第3グループのシリンダ室(25,25,…)か
ら吐出される作動油は油圧ショベルの旋回系に供給さ
れ、旋回系を左右の走行系の作動に影響されずに操作す
ることができるので、その操作性も向上する。
4a,24a,…)と第2グループのシリンダ室(24b,24b,…)と
からそれぞれ吐出される作動油の流量は、いずれも第1
シリンダ列(4a)の等容積のシリンダ室(24)から吐出され
るものであるから、略同じ流量になり、従って、この両
者をそれぞれ油圧ショベルの左右の走行系に独立に供給
することで、走行直進性を良好に維持することができ
る。一方、前記第3グループのシリンダ室(25,25,…)か
ら吐出される作動油は油圧ショベルの旋回系に供給さ
れ、旋回系を左右の走行系の作動に影響されずに操作す
ることができるので、その操作性も向上する。
【0039】また、吐出される油圧の反力が可変斜板
(5)に作用し、バネ機構(6)の付勢力に抗して傾斜角度が
減少する向きに回動させるようになっているので、この
可変斜板(5)の傾斜角度をポンプ吐出圧とバネ力とが均
衡した状態で維持することができる。つまり、ポンプ
(P)の吐出流量及び圧力の制御は負荷の合計に基づく総
合的な全馬力制御となり、原動機のオーバーロード運転
を防止しながら、その原動機出力の有効利用が図られ
る。
(5)に作用し、バネ機構(6)の付勢力に抗して傾斜角度が
減少する向きに回動させるようになっているので、この
可変斜板(5)の傾斜角度をポンプ吐出圧とバネ力とが均
衡した状態で維持することができる。つまり、ポンプ
(P)の吐出流量及び圧力の制御は負荷の合計に基づく総
合的な全馬力制御となり、原動機のオーバーロード運転
を防止しながら、その原動機出力の有効利用が図られ
る。
【0040】一方、ピストン(41,…,42,…)が吸入行程
にあるシリンダ室(24,…,25,…)には、バルブプレート
(3)の吸入ポート(31)に連通するシリンダポート(21,22,
23)から作動油が流入する。その際、上述の如く第2ポ
ート群の各シリンダポート(22)の開口端にアール状部(2
2a)が設けられていて、このシリンダポート(22,22,…)
に流入する作動油の流れの剥離が抑制されるので、作動
油の流通抵抗が減少して第2グループのシリンダ室(24
b,24,…)への自吸性能が向上する。このことで、全体と
してポンプ効率を向上させることができるとともに、流
れの剥離に起因するキャビテーションやエロージョンの
発生を回避でき、振動や騒音も低減できる。
にあるシリンダ室(24,…,25,…)には、バルブプレート
(3)の吸入ポート(31)に連通するシリンダポート(21,22,
23)から作動油が流入する。その際、上述の如く第2ポ
ート群の各シリンダポート(22)の開口端にアール状部(2
2a)が設けられていて、このシリンダポート(22,22,…)
に流入する作動油の流れの剥離が抑制されるので、作動
油の流通抵抗が減少して第2グループのシリンダ室(24
b,24,…)への自吸性能が向上する。このことで、全体と
してポンプ効率を向上させることができるとともに、流
れの剥離に起因するキャビテーションやエロージョンの
発生を回避でき、振動や騒音も低減できる。
【0041】しかも、前記アール状部(22a)はシリンダ
ポート(22a)の開口端において、作動油の流れが剥離し
やすいシリンダブロック(2)の回転方向前側にのみ設け
られているので、極めて簡単な構成で、前記のような作
用効果を十分に得ることができる。
ポート(22a)の開口端において、作動油の流れが剥離し
やすいシリンダブロック(2)の回転方向前側にのみ設け
られているので、極めて簡単な構成で、前記のような作
用効果を十分に得ることができる。
【0042】また、前記アール状部(22a)が吸入及び吐
出ポート(31,33)の楔状ノッチ(38,36)と干渉しない位置
に設けられているので、前記アール状部(22a)によって
作動油の流れの剥離を防止するという作用と、前記楔状
ノッチ(38,36)によってシリンダ室(24,25)の油圧変動を
抑制するという作用とを互いに干渉することなく最適に
得ることができる。さらに、前記アール状部(22a)がシ
リンダポート(22)の外周側にずらして設けられ、第2吐
出ポート(33)の各開口(33a〜33c)そのものとも干渉し
ないようになっているので、アール状部(22a)を形成し
たことに起因してシリンダブロック(2)のプレッシャバ
ランスが崩れることもない。
出ポート(31,33)の楔状ノッチ(38,36)と干渉しない位置
に設けられているので、前記アール状部(22a)によって
作動油の流れの剥離を防止するという作用と、前記楔状
ノッチ(38,36)によってシリンダ室(24,25)の油圧変動を
抑制するという作用とを互いに干渉することなく最適に
得ることができる。さらに、前記アール状部(22a)がシ
リンダポート(22)の外周側にずらして設けられ、第2吐
出ポート(33)の各開口(33a〜33c)そのものとも干渉し
ないようになっているので、アール状部(22a)を形成し
たことに起因してシリンダブロック(2)のプレッシャバ
ランスが崩れることもない。
【0043】加えて、この実施形態では、前記アール状
部(22a)を第2ポート群の各シリンダポート(22,22,…)
にのみ設けており、第1及び第3ポート群の各シリンダ
ポート(21,…,23,…)には設けていない。これは、この
実施形態のポンプ(P)について第1シリンダ列(4a)の自
吸性能を第2シリンダ列(4b)と比較したときに、全ての
シリンダポート(22)にアール状部(22a)を設けない状態
では第1シリンダ列(4a)の自吸性能がやや低いことに対
応したものである。すなわち、この実施形態のポンプ
(P)では、そのように自吸性能の劣る第1シリンダ列(4
a)に連通するシリンダポート(21,…,22,…,)のうち、第
2ポート群のシリンダポート(22,22,…)にのみアール状
部(22a,22a,…)を設けることにより、該第1シリンダ
列(4a)の自吸性能を適度に向上させて、第2シリンダ列
(4b)との自吸性能の較差を解消できるものである。
部(22a)を第2ポート群の各シリンダポート(22,22,…)
にのみ設けており、第1及び第3ポート群の各シリンダ
ポート(21,…,23,…)には設けていない。これは、この
実施形態のポンプ(P)について第1シリンダ列(4a)の自
吸性能を第2シリンダ列(4b)と比較したときに、全ての
シリンダポート(22)にアール状部(22a)を設けない状態
では第1シリンダ列(4a)の自吸性能がやや低いことに対
応したものである。すなわち、この実施形態のポンプ
(P)では、そのように自吸性能の劣る第1シリンダ列(4
a)に連通するシリンダポート(21,…,22,…,)のうち、第
2ポート群のシリンダポート(22,22,…)にのみアール状
部(22a,22a,…)を設けることにより、該第1シリンダ
列(4a)の自吸性能を適度に向上させて、第2シリンダ列
(4b)との自吸性能の較差を解消できるものである。
【0044】上述した作用効果を確認するために、この
実施形態のようにシリンダポート(22,22,…)にアール状
部(22a)を設けたピストンポンプ(P)と、アール状部(22
a)を設けていないピストンポンプとを用いて、ポンプ回
転数に対するポンプ吸入流量を実際に計測する比較試験
を行ったところ、図9に示すような試験結果が得られ
た。すなわち、ポンプ吸入流量は両者共にポンプ回転数
が低い間は回転数の増加に従って増大するのだが、同図
に破線で示す従来構成のものでは、回転数を上げてもそ
れ以上、吸入流量が増加しなくなるいわゆる自吸限界
が、図に実線で示す本実施形態のものに比べて低くなっ
ており、これはポンプ回転数の増加に連れて流速が高く
なるほど、シリンダポートの開口端における流れの剥離
が大きくなることによると考えられる。これに対し、本
実施形態のポンプ(P)では、上述の如くシリンダポート
(22,22,…)の開口端にアール状部(22a、22a、…)を設けて
いるので、流速が高くなっても流れの剥離を抑制し、流
通抵抗の増大やキャビテーションの発生を防止して、ポ
ンプ効率を向上できることが確認された。
実施形態のようにシリンダポート(22,22,…)にアール状
部(22a)を設けたピストンポンプ(P)と、アール状部(22
a)を設けていないピストンポンプとを用いて、ポンプ回
転数に対するポンプ吸入流量を実際に計測する比較試験
を行ったところ、図9に示すような試験結果が得られ
た。すなわち、ポンプ吸入流量は両者共にポンプ回転数
が低い間は回転数の増加に従って増大するのだが、同図
に破線で示す従来構成のものでは、回転数を上げてもそ
れ以上、吸入流量が増加しなくなるいわゆる自吸限界
が、図に実線で示す本実施形態のものに比べて低くなっ
ており、これはポンプ回転数の増加に連れて流速が高く
なるほど、シリンダポートの開口端における流れの剥離
が大きくなることによると考えられる。これに対し、本
実施形態のポンプ(P)では、上述の如くシリンダポート
(22,22,…)の開口端にアール状部(22a、22a、…)を設けて
いるので、流速が高くなっても流れの剥離を抑制し、流
通抵抗の増大やキャビテーションの発生を防止して、ポ
ンプ効率を向上できることが確認された。
【0045】(他の実施形態)尚、本発明は前記実施形
態に限定されるものではなく、その他の種々の実施形態
を包含するものである。すなわち、前記実施形態では図
7に示すように、第2吐出ポート(33)の各開口(33a〜33
c)の半径方向の幅を第2ポート群のシリンダポート(22,
22,…)よりも狭くするとともに、該シリンダポート(22,
22,…)の外周側の所定範囲が前記各開口(33a〜33c)に合
致しないように配置して、その所定範囲に対応するよう
に外周側にアール状部(22a)を設けているが、これに限
るものではない。すなわち、例えば図11(a)に示す
ように、各開口(33a〜33c)よりも幅広のシリンダポート
(22,22,…)をその内周側が前記各開口(33a〜33c)に合致
しないように配置し、そこにアール状部(22a)を設けて
もよい。
態に限定されるものではなく、その他の種々の実施形態
を包含するものである。すなわち、前記実施形態では図
7に示すように、第2吐出ポート(33)の各開口(33a〜33
c)の半径方向の幅を第2ポート群のシリンダポート(22,
22,…)よりも狭くするとともに、該シリンダポート(22,
22,…)の外周側の所定範囲が前記各開口(33a〜33c)に合
致しないように配置して、その所定範囲に対応するよう
に外周側にアール状部(22a)を設けているが、これに限
るものではない。すなわち、例えば図11(a)に示す
ように、各開口(33a〜33c)よりも幅広のシリンダポート
(22,22,…)をその内周側が前記各開口(33a〜33c)に合致
しないように配置し、そこにアール状部(22a)を設けて
もよい。
【0046】また、同図(b)(c)にそれぞれ示すよ
うに、第2吐出ポート(33)の各開口(33a〜33c)はシリン
ダポート(22,22,…)と略同じ幅を有するものとし、アー
ル状部(22a)は開口(33a)に連なる楔状ノッチ(36)と干渉
しないように設けるようにしてもよい。この際、同図
(c)に示すようにアール状部(22a)を2カ所に設ける
こともできる。
うに、第2吐出ポート(33)の各開口(33a〜33c)はシリン
ダポート(22,22,…)と略同じ幅を有するものとし、アー
ル状部(22a)は開口(33a)に連なる楔状ノッチ(36)と干渉
しないように設けるようにしてもよい。この際、同図
(c)に示すようにアール状部(22a)を2カ所に設ける
こともできる。
【0047】また、前記実施形態では、作動油の流れの
剥離を抑えるために、シリンダポート(22)の開口端にア
ール状部(22a)、即ち曲面形状の部分を設けているが、
これに限らず、例えば図11に示すように、シリンダポ
ート(22)の開口端縁に切り欠き形状の部分を設けること
によっても、ある程度は流れの剥離を抑えることが可能
である。
剥離を抑えるために、シリンダポート(22)の開口端にア
ール状部(22a)、即ち曲面形状の部分を設けているが、
これに限らず、例えば図11に示すように、シリンダポ
ート(22)の開口端縁に切り欠き形状の部分を設けること
によっても、ある程度は流れの剥離を抑えることが可能
である。
【0048】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1の発明に
係るアキシャルピストンポンプ(P)によると、バルブプ
レート(3)により開閉されるシリンダポート(22)の開口
端の少なくとも一部分に剥離抑制部(22a)を設けて、そ
の部分での差動流体の流れの剥離を抑えることにより、
流通抵抗を減らして自吸性能及びポンプ効率を向上でき
るとともに、キャビテーション等の発生を回避して振動
騒音を低減できる。
係るアキシャルピストンポンプ(P)によると、バルブプ
レート(3)により開閉されるシリンダポート(22)の開口
端の少なくとも一部分に剥離抑制部(22a)を設けて、そ
の部分での差動流体の流れの剥離を抑えることにより、
流通抵抗を減らして自吸性能及びポンプ効率を向上でき
るとともに、キャビテーション等の発生を回避して振動
騒音を低減できる。
【0049】請求項2の発明によると、剥離抑制部(22
a)を曲面形状とすることで、請求項1の発明の効果を十
分に得ることができる。
a)を曲面形状とすることで、請求項1の発明の効果を十
分に得ることができる。
【0050】請求項3の発明によると、バルブプレート
(3)の吸入及び吐出ポート(31,32,33,34)に設けた楔状切
欠部(38,35,36,37)により、シリンダポート(21,22,23)
との連通開始時にシリンダ室(24,25)の油圧変動を抑え
て、ポンプ脈動や振動騒音を低減できる。また、剥離抑
制部(22a)を前記楔状切欠部(38,36)と干渉しないように
ずらして設けることで、それらの作用の相互干渉を防止
して、両方の作用効果を最適に得ることができる。
(3)の吸入及び吐出ポート(31,32,33,34)に設けた楔状切
欠部(38,35,36,37)により、シリンダポート(21,22,23)
との連通開始時にシリンダ室(24,25)の油圧変動を抑え
て、ポンプ脈動や振動騒音を低減できる。また、剥離抑
制部(22a)を前記楔状切欠部(38,36)と干渉しないように
ずらして設けることで、それらの作用の相互干渉を防止
して、両方の作用効果を最適に得ることができる。
【0051】請求項4の発明によると、請求項3の発明
と同様の効果が得られる。
と同様の効果が得られる。
【0052】請求項5の発明によると、剥離抑制部(22
a)を吐出ポート(33)そのものと干渉しないように設ける
ことで、該剥離抑制部(22a)の形成に起因する悪影響を
回避できる。
a)を吐出ポート(33)そのものと干渉しないように設ける
ことで、該剥離抑制部(22a)の形成に起因する悪影響を
回避できる。
【0053】請求項6の発明によると、剥離抑制部(22
a)をその作用効果が最も有効になる部分にのみ設けるこ
とで、構成の簡略化が図られる。
a)をその作用効果が最も有効になる部分にのみ設けるこ
とで、構成の簡略化が図られる。
【0054】請求項7の発明によると、複数のシリンダ
列(4a,4b)を有するポンプにおいて、自吸性能の劣るシ
リンダ列(4a)に対応するように剥離抑制部(22a)を設け
ることで、シリンダ列(4a,4b)毎の自吸性能の較差を解
消できる。
列(4a,4b)を有するポンプにおいて、自吸性能の劣るシ
リンダ列(4a)に対応するように剥離抑制部(22a)を設け
ることで、シリンダ列(4a,4b)毎の自吸性能の較差を解
消できる。
【図1】本発明の実施形態に係るアキシャルピストンポ
ンプを示す縦断面図である。
ンプを示す縦断面図である。
【図2】図1のII−II線における横断面図である。
【図3】シリンダブロックの斜板側端面を示す図であ
る。
る。
【図4】シリンダブロックのポート側端面を示す図であ
る。
る。
【図5】第1及び第2シリンダ列とポート群との連通状
態を示す模式図である。
態を示す模式図である。
【図6】バルブプレートをシリンダブロック側から見た
平面図である。
平面図である。
【図7】シリンダポートと吐出ポートの開口との連通状
態を示す説明図である。
態を示す説明図である。
【図8】シリンダポートの開口端における作動油の流れ
の状態を示す説明図である。
の状態を示す説明図である。
【図9】ポンプ回転数と吸入流量との関係を、シリンダ
ポートの開口端にアール状部を設けないときと比較して
示すグラフ図である。
ポートの開口端にアール状部を設けないときと比較して
示すグラフ図である。
【図10】アール状部の配置等を変更した他の実施形態
に係る図7相当図である。
に係る図7相当図である。
【図11】アール状部に代えて切り欠き部を設けた他の
実施形態に係る図8相当図である。
実施形態に係る図8相当図である。
(P) アキシャルピストンポンプ (2) シリンダブロック (2a) シリンダブロックのポート側端面 (41,42) ピストン (4a,4b) シリンダ列 (24,25) シリンダ室 (21〜23) シリンダポート (22a) アール状部(剥離抑制部) (3) バルブプレート (31) 吸入ポート (32〜34) 吐出ポート (35〜38) 楔状切欠部 (X) 回転軸心
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3H070 AA01 BB04 BB06 BB16 CC03 CC04 CC06 CC07 CC22 CC29 DD05 DD08 DD09 DD68 3H071 AA03 BB02 CC13 CC23 CC24 CC28 DD06 DD32 DD35
Claims (7)
- 【請求項1】 シリンダブロック(2)の回転軸心(X)の周
りに各々ピストン(41,42)が収容された複数のシリンダ
室(24,25)を設けるとともに、該シリンダ室(24,25)に連
通するシリンダポート(21,22,23)を設け、該シリンダポ
ート(21,22,23)を、前記シリンダブロック(2)に摺接す
るバルブプレート(3)により開閉するようにしたアキシ
ャルピストンポンプ(P)において、 前記シリンダポート(22)のバルブプレート(3)側の開口
端に、該シリンダポート(22)に吸入される作動流体の流
れの剥離を抑える剥離抑制部(22a)を設けたことを特徴
とするアキシャルピストンポンプ。 - 【請求項2】 請求項1において、 剥離抑制部(22a)は、シリンダポート(22)の開口端縁を
曲面形状としたものであることを特徴とするアキシャル
ピストンポンプ。 - 【請求項3】 請求項2において、 バルブプレート(3)には、シリンダブロック(2)の回転に
伴い交互にシリンダポート(21,22,23)に連通する吸入及
び吐出ポート(31,32,33,34)と、該吸入及び吐出ポート
(31,32,33,34)の少なくとも1つに連なるように形成さ
れ、この少なくとも1つのポート(31,32,33,34)がシリ
ンダポート(21,22,23)に連通し始めるときのシリンダ室
(24,25)内の圧力変動を低減する楔状切欠部(38,35,36,3
7)とが備えられ、 剥離抑制部(22a)は、前記楔状切欠部(38,36)と干渉しな
いようにシリンダブロック(2)の回転軸心(X)を中心とす
る半径方向にずらして設けられていることを特徴とする
アキシャルピストンポンプ。 - 【請求項4】 請求項1において、 バルブプレート(3)には、シリンダブロック(2)の回転に
伴い交互にシリンダポート(21,22,23)に連通する吸入及
び吐出ポート(31,32,33,34)と、該吸入及び吐出ポート
(31,32,33,34)の少なくとも1つに連なるように形成さ
れ、この少なくとも1つのポート(31,32,33,34)がシリ
ンダポート(21,22,23)に連通し始めるときのシリンダ室
(24,25)内の圧力変動を低減する楔状切欠部(38,35,36,3
7)とが備えられ、 剥離抑制部(22a)は、前記シリンダポート(22)の開口端
縁を切り欠いた形状とされ、かつ前記楔状切欠部(38,3
6)と干渉しないようにシリンダブロック(2)の回転軸心
(X)を中心とする半径方向にずれた位置に形成されてい
ることを特徴とするアキシャルピストンポンプ。 - 【請求項5】 請求項3又は4のいずれかにおいて、 吐出ポート(33)の半径方向の幅はシリンダポート(22)に
比べて小さくされ、 剥離抑制部(22a)は、前記吐出ポート(33)と重ならない
ように半径方向にずらして設けられていることを特徴と
するアキシャルピストンポンプ。 - 【請求項6】 請求項1において、 剥離抑制部(22a)は、シリンダポート(22a)の開口端にお
けるシリンダブロック(2)の回転方向前側にのみ設けら
れていることを特徴とするアキシャルピストンポンプ。 - 【請求項7】 請求項1において、 シリンダ室(24,25)は、回転軸心(X)を中心とする複数の
同心円周上の位置に、複数のシリンダ列(4a,4b)を構成
するように配置され、 剥離抑制部(22a)は、前記複数のシリンダ列(4a,4b)のう
ちの少なくとも1つに対応するシリンダポート(22)にの
み設けられていることを特徴とするアキシャルピストン
ポンプ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11164569A JP2000356183A (ja) | 1999-06-11 | 1999-06-11 | アキシャルピストンポンプ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11164569A JP2000356183A (ja) | 1999-06-11 | 1999-06-11 | アキシャルピストンポンプ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000356183A true JP2000356183A (ja) | 2000-12-26 |
Family
ID=15795671
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP11164569A Pending JP2000356183A (ja) | 1999-06-11 | 1999-06-11 | アキシャルピストンポンプ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2000356183A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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CN104454421A (zh) * | 2013-09-24 | 2015-03-25 | 林德液压两合公司 | 静压轴向活塞机 |
JP2015512479A (ja) * | 2012-03-19 | 2015-04-27 | ビー.ブラウン メルズンゲン アーゲーB.Braun Melsungen Ag | ピストンポンプおよびピストンポンプによって医療用流体を供給および測定するための装置 |
CN108644104A (zh) * | 2018-05-17 | 2018-10-12 | 徐工集团工程机械有限公司 | 柱塞式流体机械的配流盘和柱塞式流体机械 |
US20220228580A1 (en) * | 2019-06-26 | 2022-07-21 | Danfoss Power Solutions Ii Technology A/S | Valve plate for fluid pump |
-
1999
- 1999-06-11 JP JP11164569A patent/JP2000356183A/ja active Pending
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US9427517B2 (en) | 2012-03-19 | 2016-08-30 | B. Braun Melsungen Ag | Piston pump and device for feeding and metering a fluid for medical purposes by means of a piston pump |
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