JPH051127A - ノボラツク型フエノール樹脂の製造方法 - Google Patents

ノボラツク型フエノール樹脂の製造方法

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JPH051127A
JPH051127A JP4406091A JP4406091A JPH051127A JP H051127 A JPH051127 A JP H051127A JP 4406091 A JP4406091 A JP 4406091A JP 4406091 A JP4406091 A JP 4406091A JP H051127 A JPH051127 A JP H051127A
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JP
Japan
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biphenol
tertiary alkyl
acid catalyst
phenol
resin
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JP4406091A
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English (en)
Inventor
Yasuyuki Murata
保幸 村田
Yoshinori Nakanishi
義則 中西
Norioki Mitsune
法興 三根
Kouichi Hayashi
功一 早志
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Petrochemical Co Ltd
Yuka Shell Epoxy KK
Original Assignee
Mitsubishi Petrochemical Co Ltd
Yuka Shell Epoxy KK
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】本発明は、4,4′−ビフェノール含有ノボラッ
ク型フェノール樹脂を容易に製造することができる方法
を提供することにある。 【構成】第3級アルキル置換4,4′−ビフェノール(例
えば、3−t−ブチル−4,4'−ビフェノール)を含有する
フェノール類と、アルデヒド類及び/又はケトン類とを
酸触媒の存在下で縮合反応させる。ついで得られた反応
生成物のビフェノール骨格上にある第3級アルキル基を
酸触媒の存在下で脱アルキル化反応により除去して、4,
4′−ビフェノールを含有するノボラック型フェノール
樹脂を製造する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、4,4′−ビフェノール
含有ノボラック型フェノール樹脂の新規な製造方法に関
する。この樹脂は、その骨格中に4,4'−ビフェノール構
造を有するので、特に耐熱性に優れており、例えば半導
体封止用材料など電気機器、電子部品分野で有用なもの
である。
【0002】
【従来の技術】ノボラック型フェノール樹脂は熱硬化性
樹脂として、また多価のフェノール化合物としてエポキ
シ樹脂の原料や硬化剤として広く用いられている。ノボ
ラック型フェノール樹脂は、各種フェノール化合物とア
ルデヒド類又はケトン類との酸触媒存在下での縮合反応
で製造されるが、この際フェノール成分の全量あるいは
一部として4,4′−ビフェノールを用いて、ノボラック
型フェノール樹脂に4,4′−ビフェノール骨格を組み込
むことができれば4,4′−ビフェノールの持つ耐熱性な
どの優れた性能をノボラック型フェノール樹脂に付与す
ることができると考えられる。
【0003】しかしながら、4,4′−ビフェノールは融
点が約280℃と非常に高く、また溶媒に対する溶解性
も一般に非常に低いので反応効率が悪い。さらに、それ
自身のカルボニル化合物に対する反応性も他の一般のフ
ェノール類やビスフェノール類に比べて著しく劣るた
め、4,4′−ビフェノールをアルデヒド類又はケトン類
と直接縮合反応させたり、フェノールやクレゾールなど
の他のフェノール化合物と併用してその共縮合物を直接
製造することは困難であった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、4,4′−ビ
フェノール含有ノボラック型フェノール樹脂の容易な製
造法を提供することを目的とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、前記の課
題を解決するために種々研究を重ねた結果、溶解性及び
反応性に優れた第3級アルキル置換4,4′−ビフェノー
ルを反応原料の少なくとも一部として選択し、まずこれ
をアルデヒド類及び/又はケトン類と酸触媒の存在下で
縮合反応させてノボラック樹脂とし、ついで該ノボラッ
ク樹脂から酸触媒の存在下で第3級アルキル基を脱アル
キル化反応により除去することにより、目的とする4,
4′−ビフェノール含有ノボラック型フェノール樹脂を
容易に製造できることを見いだし、その目的を達成する
ことを可能にしたものである。
【0006】すなわち、本発明の4,4′−ビフェノール
含有ノボラック型フェノール樹脂の製造法は、 (a) 下記一般式(I):
【化2】 (式中、R1は第3級アルキル基、R2,R3は水素原子
又は第3級アルキル基を表す)で表される第3級アルキ
ル置換4,4′−ビフェノールを含有するフェノール類
と、アルデヒド類及び/又はケトン類とを酸触媒の存在
下で縮合反応させる第1工程及び、(b) 得られた反応
生成物のビフェノール骨格上にある第3級アルキル基を
酸触媒の存在下で脱アルキル化反応により除去する第2
工程を実施することを特徴とするものである。
【0007】本発明の製造方法の第1工程は、第3級ア
ルキル置換4,4′−ビフェノールを含有するフェノール
類とアルデヒド類及び/又はケトン類とを酸触媒の存在
下縮合反応させて第3級アルキル置換4,4′−ビフェノ
ール含有ノボラック型フェノール樹脂を製造する工程で
ある。
【0008】本発明で用いられる第3級アルキル置換4,
4′−ビフェノールは、4,4′−ビフェノールの水酸基に
対して4個のオルソ位(3,3′,5,5′の位置)の水素の
1〜3個が第3級アルキル基で置換された4,4′−ビフ
ェノール誘導体である。その例としては、3−t−ブチル
−4,4′−ビフェノール、3−t−アミル−4,4′−ビフェ
ノール、3,3′−ジ−t−ブチル−4,4′−ビフェノー
ル、3,5−ジ−t−ブチル−4,4′−ビフェノール、3,
3′,5−トリ−t−ブチル−4,4′−ビフェノールなどが
あげられる。これら第3級アルキル置換4,4′−ビフェ
ノールは、1種のみでも2種以上混合して使用してもよ
い。
【0009】これら第3級アルキル置換4,4′−ビフェ
ノールと縮合反応させるアルデヒド類やケトン類として
は、例えばホルムアルデヒド、パラホルムアルデヒド、
アセトアルデヒド、ベンズアルデヒド、ヒドロキシベン
ズアルデヒド、アセトン、シクロヘキサノンなどが挙げ
られる。その縮合反応に際しては、第3級アルキル置換
4,4′−ビフェノールの他に、必要に応じて他のフェノ
ール類を使用することができる。他のフェノール類の使
用量は、フェノール類混合物全体に対して80重量%以
下が好ましい。他のフェノール類の使用量が多くなりす
ぎるとノボラック型フェノール樹脂に4,4′−ビフェノ
ール骨格を導入した効果が小さくなる。第3級アルキル
置換4,4′−ビフェノールと併用できるフェノール類と
しては、例えば、フェノール、クレゾール、キシレノー
ル、ハイドロキノン、レゾルシン、ブロモフェノール、
ナフトール、ビスフェノールA、ビスフェノールFなど
が挙げられる。
【0010】また、その縮合反応で用いるフェノール類
に対するアルデヒド類及び/又はケトン類の使用割合が
多くなるほど製造されるノボラック型フェノール樹脂の
分子量が大きくなるため、使用目的等に応じて調整する
必要があるが、通常は、フェノール類1モルに対してア
ルデヒド類及び/又はケトン類の使用量は0.1〜1.0
モル、好ましくは0.2〜0.8モルである。
【0011】第1工程の縮合反応は、通常酸触媒の存在
下に40〜200℃の温度で1〜12時間程度行われ
る。酸触媒としては、例えば塩酸、硫酸などの鉱酸類、
シュウ酸、トルエンスルホン酸などの有機酸類、その他
酸性を示す有機酸塩等の通常のノボラック樹脂製造用の
酸触媒が使用できる。酸触媒の使用量はフェノール類1
00重量部に対して0.1〜10重量部である。
【0012】また、この縮合反応においては、芳香族炭
化水素類、アルコール類、エーテル類などの不活性な溶
媒、さらに触媒などの反応条件を選択することによりケ
トン系溶媒も使用することができる。このようにして製
造された第3級アルキル置換4,4′−ビフェノール含有
ノボラック型フェノール樹脂は、触媒や溶媒などを取り
除いて単離した後、次工程の脱第3級アルキル工程へ供
してもよいが、そのままの形で第2工程へ進むこともで
きる。
【0013】本発明方法における第2工程は、前記第1
工程で製造された第3級アルキル置換4,4′−ビフェノ
ール含有ノボラック型フェノール樹脂から酸触媒の存在
下、脱第3級アルキル化を行い、目的の4,4′−ビフェ
ノール含有ノボラック型フェノール樹脂を製造する工程
である。ここで用いられる酸触媒としては、例えば硫
酸、トルエンスルホン酸、フェノールスルホン酸等の鉱
酸または有機酸類、活性白土、ゼオライト等の固体酸
類、アルミニウムフェノキサイド等のルイス酸類などが
あげられる。第1工程で同様の酸触媒を用いたときには
そのまま使用しても良いし、必要に応じて酸触媒を追加
して反応を行うこともできる。その酸触媒の使用量は、
通常、第1工程で得られたノボラック型フェノール樹脂
100重量部に対して0.1〜10重量部である。
【0014】脱第3級アルキル化反応は、通常100〜
300℃の温度で1〜20時間行われる。また、この反
応は無溶媒で行ってもよいし、芳香族炭化水素類、エー
テル類などの不活性の溶媒を用いてもよい。本発明の製
造法によれば、4,4′−ビフェノール含有ノボラック型
フェノール樹脂を容易に製造することができる。また、
分子量の調整や4,4′−ビフェノール以外のフェノール
類との共縮合も任意の割合で行うことができる。
【0015】
【実施例】以下に実施例及び比較例をあげてさらに詳述
する。 実施例1 温度計、撹拌装置、冷却管を備えた内容量1リットルの
三っ口フラスコに3−t−ブチル−4,4′−ビフェノール
121g、メチルイソブチルケトン180g及びシュウ酸
1.2gを仕込み80℃に昇温して均一に溶解させた。次
いで36%ホルムアルデヒド水溶液21gを前記の溶解
液の内温を80℃に保ちながら1時間かけて滴下し、そ
の後80℃で2時間保って第1工程の縮合反応を行っ
た。次に、次第に昇温しながら水とメチルイソブチルケ
トンを留去し、最終的に150℃、5mmHgの減圧下で
1時間保って水とチルイソブチルケトンを完全に除去し
て、3−t−ブチル−4,4′−ビフェノールノボラック樹
脂を得た。このノボラック樹脂の赤外スペクトル分析結
果を図1に示す。
【0016】ついで、フラスコ内の溶融状態の3−t−ブ
チル−4,4′−ビフェノールノボラック樹脂にp−トルエ
ンスルホン酸1.8gを加え、150℃で3時間撹拌して
第2工程の脱t−ブチル化反応を行い、赤褐色の4,4′−
ビフェノールノボラック樹脂95gを得た。このノボラ
ック樹脂の赤外スペクトル分析結果を図2に示す。図1
に見られた2960cm-1のt−ブチル基の吸収が図2で
はほぼ完全に消滅しており、4,4′−ビフェノールノボ
ラック樹脂が生成していることが確認された。また、こ
のノボラック樹脂のGPC分析の結果、4,4′−ビフェ
ノールが33%、2分子の4,4′−ビフェノールがメチ
レン基で結合された化合物(2量体)が31%及び3量
体以上が36%の組成を持ち、数平均分子量は430で
あった。
【0017】実施例2 実施例1で用いたのと同様の装置に3,3′−ジ−t−ブチ
ル−4,4′−ビフェノール149g、メチルイソブチルケ
トン300g、パラホルムアルデヒド9g及びp−トルエ
ンスルホン酸1.5gを仕込み、90℃に昇温して均一に
溶解させた。次いで内温を90℃に保ちながら2時間保
って第1工程の縮合反応を行った。ついで、次第に昇温
しながら水とメチルイソブチルケトンを留去し、最終的
に160℃、5mmHgの減圧下で3時間保って水とメチ
ルイソブチルケトンを完全に除去すると同時に第2工程
の脱t−ブチル化反応を行った。得られた4,4′−ビフェ
ノールノボラック樹脂の数平均分子量はGPC分析の結
果520であった。
【0018】実施例3 実施例1で用いたのと同様の装置に3,3′−ジ−t−ブチ
ル−4,4′−ビフェノール149g、フェノール188
g、パラホルムアルデヒド49gを仕込み90℃に昇温し
均一に溶解させた後、90℃で2時間第1工程の縮合反
応を行った。ついで、水を留去しながら昇温し、150
℃で3時間第2工程の脱t−ブチル化反応を行った。そ
の後減圧下で水と未反応のフェノールを除去し、最終的
には150℃、5mmHg減圧下に1時間保持して水と未
反応のフェノールを完全に除去した。250gの4,4′−
ビフェノール/フェノール共縮合ノボラック樹脂が得ら
れた。
【0019】比較例 2−t−ブチル−4,4′−ビフェノール121gのかわり
に、4,4′−ビフェノール93gを用いて実施例1の第1
工程と同様な反応を試みたが、4,4′−ビフェノールが
メチルイソブチルケトンに大部分が溶解せず、生成物の
90%以上が未反応の4,4′−ビフェノールであり、目
的の4,4′−ビフェノールノボラック樹脂は殆ど得られ
なかった。
【0020】
【発明の効果】上記のように、本発明方法により4,4′
−ビフェノール含有ノボラック型フェノール樹脂を容易
に製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明実施例1の第1工程で得られた樹脂の赤
外スペクトル分析チャートである。
【図2】本発明実施例1の第2工程で得られた4,4′−
ビフェノール含有ノボラック樹脂の赤外スペクトル分析
チャートである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 三根 法興 三重県四日市市東邦町1番地 三菱油化株 式会社四日市総合研究所内 (72)発明者 早志 功一 三重県四日市市東邦町1番地 三菱油化株 式会社四日市総合研究所内

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 【請求項1】 フェノール成分の全量又は一部として4,
    4′−ビフェノールを含有するノボラック型フェノール
    樹脂を製造するに際し、 (a) 下記一般式(I): 【化1】 (式中、R1は第3級アルキル基、R2,R3は水素原子
    又は第3級アルキル基を表す)で表される第3級アルキ
    ル置換4,4′−ビフェノールを含有するフェノール類
    と、アルデヒド類及び/又はケトン類とを酸触媒の存在
    下で縮合反応させる第1工程及び、(b) 得られた反応
    生成物のビフェノール骨格上にある第3級アルキル基を
    酸触媒の存在下で脱アルキル化反応により除去する第2
    工程を実施することを特徴とする4,4′−ビフェノール
    含有ノボラック型フェノール樹脂の製造方法。
JP4406091A 1991-02-18 1991-02-18 ノボラツク型フエノール樹脂の製造方法 Pending JPH051127A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH05156120A (ja) * 1991-12-04 1993-06-22 Sumitomo Bakelite Co Ltd 熱硬化性成形材料
CN102153718A (zh) * 2011-01-10 2011-08-17 河南工业大学 耐热酚醛树脂及其在超硬材料树脂磨具中的应用
US11130724B2 (en) * 2015-12-25 2021-09-28 Mitsubishi Gas Chemical Company, Inc. Compound, resin, composition, resist pattern formation method, and circuit pattern formation method

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