JP2752498B2 - ヒドロキシカルボン酸誘導体の製造方法 - Google Patents

ヒドロキシカルボン酸誘導体の製造方法

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    • Y02P20/52Improvements relating to the production of bulk chemicals using catalysts, e.g. selective catalysts

Description

【発明の詳細な説明】 (発明の属する技術分野) 本発明はポリマーの原料やエポキシ樹脂硬化剤として
期待し得る特定のヒドロキシカルボン酸誘導体の新規な
製造方法に関するものである。
(従来技術) 従来、ポリマーの原料やエポキシ樹脂硬化剤として様
々なポリオール,ポリカルボン酸誘導体が知られてい
る。
また、種々の要求特性にしたがって一分子内に2種以
上の官能基を有する化合物も実用に供され、これらは例
えばポリマー分野においては高耐熱,高強度のポリマー
の原料として有用なことも知られている。
しかし、近年の技術の進歩に伴ないポリマー等に求め
られる性能もより高度化し、従来の原料では必ずしも十
分なものではなくなってきた。
(発明が解決しようとする課題) 本発明は、特定のヒドロキシジカルボン酸が上記原料
として有用なことに着目し、これを効率的かつ経済的に
製造する方法を提供しようとするものである。従って、
本発明の目的は、より耐熱性や機械強度に優れたポリマ
ーの原料やエポキシ樹脂硬化剤として期待しうる下記式
(C)で表わされるヒドロキシカルボン酸誘導体を効率
的かつ経済的に製造する方法を提供することにある。
(課題を解決するための手段) 上記の如き本発明の目的は、 (a)下記式(A)で表わされる少くとも1種のアルデ
ヒドと、 [但し、Rは水素原子もしくは炭素数10以下の炭化水素
基を表わす。] (b)下記式(B)で表わされる少くとも1種の芳香族
ヒドロキシ化合物とを、 Ar−(OH) ……(B) [ここで、Arは置換されていてもよいベンゼン環、ナフ
タレン環及び/又はジフェニレン基を表わす。mは1〜
3の整数である。] 酸性触媒の存在下で反応させることを特徴とする下記式
(C)で表わされるヒドロキシカルボン酸誘導体の製造
方法、 [式(C)において、Rは水素原子及び/又は炭素原子
数10以下の炭化水素基を表わし、Arは置換されていても
よいベンゼン環、ナフタレン環及び/又はジフェニレン
基を表わす。mは1〜3の整数、nは0又は1〜10の整
数を表わす。] によって達成される。
以下、本発明について詳述する。
本発明の方法により製造するヒドロキシカルボン酸誘
導体は、上記式(C)で表わされる化学構造を有するも
のである。
上記式(C)中、nは0又は1〜10の整数であり、好
ましくは0,1又は2である。nがあまり大きいと得られ
た化合物の融点が高くなり、取扱い性が悪くなる。
本発明方法により得られるヒドロキシカルボン酸誘導
体は一般に分子量分布を有しており、ヒドロキシカルボ
ン酸誘導体の分子量とはその平均を示すものである。但
し、使用用途によってはn=0のもののみが望まれる場
合もあり、これは合成条件の選定や、得られた粗生成物
の精製により達成しうる。
また、各式中、mは1〜3の整数を表わすが、好まし
くは1又は2である。なお、式中の3個のmは必ずしも
同じ数とは限らない。
各式におけるRは水素原子及び/又は炭素原子数10以
下の炭化水素基を表わす。炭素原子数10以下の炭化水素
基としては、メチル,エチル,プロピル等の如き脂肪族
炭化水素基,シクロヘキシルの如き脂環族炭化水素基,
フェニル,ベンジル,ナフチルの如き芳香族炭化水素基
を例示することができる。
Rの好ましい例としては、水素原子及び/又はメチ
ル,エチル,プロピル等の如き炭素原子数1〜5程度の
脂肪族炭化水素基があげられる。式中の2個のRは、必
ずしも全て同一の基である必要はない。
各式中、Arはハロゲン原子又はアルキル基などで置換
されていてもよいベンゼン環、ナフタレン環又はジフェ
ニレン基である。Arの好適例として、もとの骨格名であ
げると、ベンゼン,トルエン,キシレン,ナフタレン,
クロルベンゼン,ジクロルベンゼン,トリクロルベンゼ
ン,クロルトルエン,クロルナフタレン,ブロムベンゼ
ン,ジブロムベンゼン,トリブロムベンゼン,テトラブ
ロムベンゼン,ブロムナフタレン,ジフェニルなどであ
る。これらのうち、特に好ましいものは、ベンゼン,ト
ルエン,ナフタレン,クロルベンベン,ジクロルベンゼ
ン,ブロムベンゼン,ジブロムベンゼンである。上記
(C)式から明らかな如く、Arのうち2個は(m+1)
価の基であり、残りの1個は(m+2)価の基である。
これらのArは一分子中に上記の複数の形態が含まれてい
てもよい。すなわち、式(C)中の3個のArはその骨格
が必ずしも同一であることを要しない。
次に、上述の如きヒドロキシカルボン酸誘導体の製造
法について述べる。
本発明の目的とする上記ヒドロキシカルボン酸誘導体
は、上記式(A)で表わされるアルデヒド化合物(a)
と上記式(B)で表わされる芳香族ヒドロキシ化合物
(b)とを、酸性触媒の存在下で反応させて、上記式
(C)で表わされるポリオールを形成せしめ、必要に応
じて該化合物を加水分解させることにより効率的かつ経
済的に製造することができる。
本発明において、原料の一成分となるアルデヒド化合
物(a)としては、下記式(A)で表わされるものが用
いられる。
[但し、式(A)において、Rは水素もしくは炭素原子
数10以下の炭化水素基を表わす] Rの具体例としては、水素、メチル,エチル,プロピ
ル,ペンチル,ヘキシル,オクチル等の脂肪族炭化水素
基、シクロヘキシル,メチルシクロヘキシルなどの脂環
族炭化水素基、フェニル,ベンジル,クロルフェニル,
ブロムフェニル,ナフチル等の芳香族炭化水素基などが
あげられ、好ましいRの具体例としては、水素、メチ
ル,エチル,プロピルの如き脂肪族炭化水素基があげら
れる。
本発明で好適に使用される代表的なアルデヒド化合物
は、P−ホルミル安息香酸,P−ホルミル安息香酸メチル
である。これらのアルデヒド化合物(a)は単独でもし
くは2種以上混合して使用される。また、物性,取扱い
性の改善という観点から上記のアルデヒド化合物のほか
に、ホルムアルデヒド,アセトアルデヒド,ベンズアル
デヒド,ブチルアルデヒド,n−ヘキシルアルデヒド,n−
オクチルアルデヒド,P−ヒドロキシベンズアルデヒドヘ
キサヒドロベンズアルデヒド,グリオキサール,クルタ
ルアルデヒド,m−ヒドロキシベンズアルデヒド,テレフ
タルアルデヒド,P−アミノベンズアルデヒドの如き他の
アルデヒドやアセトン,メチルエチルケトン,メチルイ
ソプロピルケトン,ジイソルプロピルケトン,アセトフ
ェノン,ベンゾフェノンの如きケトンなどを全アルデヒ
ド成分の30モル%以下、好ましくは20モル%以下加える
ことも可能である。
本発明における他の原料となる芳香族ヒドロキシ化合
物(b)としては、主として下記式(B)で表わされる
化合物が用いられる。
Ar−(OH) ……(B) かかる芳香族ヒドロキシ化合物の具体例としては、上
記式(B)において、m=1となるフェノール,クレゾ
ール,キシレノール,α−ナフトール,β−ナフトー
ル,ブロモフェノール,クロロフェノール,クロロクレ
ゾール,クロロナフトール,ジブロモフェノール,ジク
ロロフェノール,トリブロモフェノール,テトラブロモ
フェノール,ブロモナフトール,トリクロロフェノール
などの如き芳香族モノヒドロキシ化合物、m=2となる
レゾルシノール,ジヒドロキシナフタレン,ブロモレゾ
ルシノール,クロロレゾルシノール,ジブロモレゾルシ
ノール,ジクロロレゾルシノール,トリブロモレゾルシ
ノール,トリクロロレゾルシノール,ヒドロキノン,ク
ロロヒドロキノン,ブロモヒドロキノン,2,5−ジクロロ
ヒドロキノン,t−ブチルヒドロキノン,カテコール,4,
4′−ジヒドロキシジフェニルの如き芳香族ジヒドロキ
シ化合物、m=3となる1,3,5トリヒドロキシベンゼ
ン,ピロガロールなどの如き芳香族トリヒドロキシ化合
物があげられ、なかでも、フェノール,クレゾール,α
−ナフトール,β−ナフトール,ブロモフェノール,2,6
−ジブロモフェノール,レゾルシノールが好ましい。こ
れら芳香族ヒドロキシ化合物(b)は単独で又は2種以
上の混合物で使用される。
上記の各原料は、いずれも安価なコストで製造できる
ものであり、かかる安価な原料を使用し得るということ
も本発明の利点の一つである。
本発明の製造法によれば、まず、上記のアルデヒド化
合物(a)と芳香族ヒドロキシ化合物(b)とを酸性触
媒の存在下に反応させて、ポリオール化合物を生成せし
めるが、この反応における上記式(A)で表わされるア
ルデヒド化合物と上記式(B)で表わされる芳香族ヒド
ロキシ化合物の仕込み割合は、目的とするヒドロキシカ
ルボン酸誘導体の重合度によって調節されるが、一般に
アルデヒド化合物(a)1モルに対し芳香族ヒドロキシ
化合物(b)が0.5〜2.0モルの範囲で使用される。
また、反応時に使用する酸性触媒としては、具体的に
は、硝酸,硫酸,塩酸,リン酸,メタンスルホン酸,ト
ルエンスルホン酸などのプロトン酸,三弗化ホウ素,三
弗化ホウ素エーテル錯体,塩化アルミニウム,塩化ス
ズ,塩化亜鉛,塩化鉄,塩化チタンなどのルイス酸、シ
ュウ酸などを用いることができる。
これらのうちでもプロトン酸を用いることが好まし
く、特に塩酸,硼酸,メタンスルホン酸,トルエンスル
ホン酸などが好ましく用いられる。
これら触媒の使用量は原料のアルデヒド化合物(a)
に対して0.001〜0.05モル倍の間で選定される。上記触
媒は1種又は2種以上の混合物で使用される。
本発明において、酸性触媒存在下における反応は、通
常80〜250℃で行なわれる。
また、この反応温度は初期段階は80〜150℃の間で行
なわれ、必要に応じて反応温度を更に上昇させる。また
反応時間は、1時間〜24時間の範囲内で選定できる。
上記反応にあっては、芳香族ヒドロキシ化合物(b)
を過剰に用いて溶媒として使用でき、これによって重合
度の上昇にともなう反応系の粘度上昇を防止しうる。
このように芳香族ヒドロキシ化合物(b)を溶媒とし
て使用する際は、アルデヒド化合物(a)と芳香族ヒド
ロキシ化合物(b)の使用割合は上述した範囲内に限ら
れない。
また、上記反応は、トルエン,クロルベンゼン,ジク
ロルベンゼン,ニトロベンゼン,ジフェニルエーテルな
どの芳香族炭化水素,エチレングリコール,ジエチレン
グリコールなどのジメチルエーテル,テトラヒドロフラ
ン,ジオキサンの如きエーテル及び水を溶媒として用い
ることもできる。
かくして、下記式(C)のヒドロキシカルボン酸誘導
体が得られる。この化合物はRが水素でない場合には必
要に応じて加水分解を行いRを水素化することができ
る。
加水分解の方法は、公知の方法に従って水の存在下、
酸及びアルカリ触媒を使用して実施しうる。
[但し、R,Ar,m,nは上記に同じである。] 本発明方法によるヒドロキシカルボン酸誘導体は、分
子量の測定,赤外線吸収スペクトル分析(IR)及び核磁
気共鳴スペクトル分析(NMR)によって同定することが
できる。
(発明の効果) 本発明方法により得られるヒドロキシカルボン酸誘導
体は、高性能ポリマー原料及びエポキシ樹脂の硬化剤等
として期待でき、例えば、カルボン酸及びフェノール性
水酸基をグリシジル化することによって高耐熱性エポキ
シ化合物を合成することができる。そして、本発明の製
造法によれば、上記のヒドロキシカルボン酸誘導体を効
率的かつ安価に製造することができる。
(実施例) 以下、実施例をあげて本発明を詳述するが、本発明は
これによって限定されるものではない。
なお、実施例中単に「部」とあるは、特にことわらな
い限り、重量部を表わす。
また、各実施例で得たヒドロキシカルボン酸誘導体の
同定に使用した赤外吸収スペクトル分析(IR),核磁気
共鳴スペクトル分析(NMR)の分析方法は次のとおりで
ある。
a)赤外吸収スペクトル分析(IR) 得られた化合物と粉砕したKBr粉末をプレス成形し常
法により測定した。
b)核磁気共鳴スペクトル分析(NMR) 溶媒に重水素化ジメチルスルホキシドを使用し、標準
サンプルとしてテトラメチルシランを使用して測定し
た。
実施例1 フェノール235部,p−ホルミル安息香酸25部,p−トル
エンスルホン酸1水和物0.05部,濃塩酸0.07部を撹拌下
窒素気流中60℃で3時間、続いて徐々に昇温しながら12
時間反応させ、最終的に反応温度を160℃とした。この
時、反応の結果生成してくる水を反応系外に留出させ
た。ここで得られた反応物を反応器より取りだし、トル
エン300部を添加した後、水100部で3回洗浄した後、未
反応のフェノールを80℃5mmHgで減圧留去し、さらに水
蒸気でフラッシングすることで除き、ヒドロキシカルボ
ン酸30部を得た。
得られたヒドロキシカルボン酸の融点は130〜145℃で
ありジオキサンを用いた凝固点降下法で求めた分子量は
325であった。又元素分析の結果はC(%):75.35,H
(%):5.14であった。
このもののIRスペクトルを図1に示した。
これらの事実から、得られたヒドロキシカルボン酸が
下記の化学構造を有することが確認された。
実施例2 フェノール1410部,p−ホルミル安息香酸メチル164部,
p−トルエンスルホン酸1水和物1.5部,濃塩酸0.4部を
撹拌下窒素気流中150℃で1時間,続いて徐々に昇温し
ながら8時間反応させ、最終的に反応温度を161℃とし
た。この時、反応の結果生成してくる水を反応系外に留
出させた。ここで得られた反応物を反応器より取りだ
し、トルエン2000部を添加した後、水600部で3回洗浄
した後、トルエンを減圧留去し、さらに未反応のフェノ
ールを80℃5mmHgで減圧留去し、さらに水蒸気でフラッ
シングすることで除き、ヒドロキシカルボン酸誘導体31
1部を得た。図2に得られた化合物のNMRスペクトルを示
すが得られたヒドロキシカルボン酸誘導体はNMRにより6
5%がメチルエステルであることを確認できた。
得られたヒドロキシカルボン酸誘導体は融点が115〜1
30℃であり、またジオキサンを用いた凝固点降下法で求
めた分子量は332であった。また、元素分析の結果はC
(%):75.35,H(%):5.19であった。
これらの事実から、得られたヒドロキシカルボン酸誘
導体が下記の化学構造を有することが確認された。
実施例3 実施例2で得られたヒドロキシカルボン酸誘導体160
部に5%水酸化ナトリウム水溶液1500部を加えて2時間
加熱還留してメチルエステルを加水分解した後10%塩酸
水溶液で酸析し、得られた固形物を水1000部で3回洗浄
した後80℃で減圧乾燥した。得られたヒドロキシカルボ
ン酸は123部であり、図3にそのNMRスペクトルを示す
が、このNMRスペクトル図より完全に加水分解されてい
ることがわかった。
得られたヒドロキシカルボン酸の融点は133〜146℃で
あり、ジオキサンを用いた凝固点降下法で求めた分子量
は329であった。また、元素分析の結果はC(%):75.3
7,H(%):5.15であった。
この化合物のIRスペクトルは実施例1のものと酷似し
ており、実施例1に示した構造式の化合物が得られてい
ることが確認された。
実施例4 フェノール1410部,p−ホルミル安息香酸エチル164部,
p−トルエンスルホン酸1水和物1.5部,濃塩酸0.4部を
撹拌下窒素気流中150℃で1時間、続いて徐々に昇温し
ながら8時間反応し最終的に反応温度を161℃とした。
この時、反応の結果生成してくる水を反応系外に留出さ
せた。ここで得られた反応物より未反応のフェノールを
80℃5mmHgで減圧留去し、さらに水蒸気でフラッシング
することで除いた。得られた化合物に10%水酸化ナトリ
ウム水溶液2000部を加えて2時間加熱還留し、その後10
%塩酸水溶液で酸析し、得られた固形物を水1000部で3
回洗浄した後80℃で減圧乾燥した。
得られたヒドロキシカルボン酸の融点は148〜195℃で
あり、ジオキサンを用いた凝固点降下法で求めた分子量
は587であった。元素分析の結果はC(%):73.98,H
(%):4.01であった。
このもののIRスペクトルを図4に示した。
これらの事実から、得られたヒドロキシカルボン酸は
下記の化学構造を有することが確認された。
実施例5 後掲の表1に示した所定量の各種の芳香族ヒドロキシ
化合物(b),P−トルエンスルホン酸1水和物0.3部を
トルエン90部に溶かし、100℃に加熱した溶液にP−ホ
ルミル安息香酸メチル92部をトルエン92部に溶かした溶
液を窒素気流中撹拌下2時間かけて滴下した。反応中出
てくる水は系外に留去しつつさらに1時間反応させた
後、さらに110℃で1時間反応を行い、ここに濃塩酸3
部を加えさらに1時間反応させ、引続きこれを120℃で
3時間反応させた。ここで得られた反応混合物に10%水
酸化ナトリウム水溶液700部を加えて2時間加熱還留下
加水分解した後トルエン層を分離除去し、水層を10%塩
酸水溶液で酸析し、得られた固形物を水300部で3回洗
浄した後、減圧留去及び水蒸気のフラッシングで未反応
の芳香族ヒドロキシ化合物を除きヒドロキシカルボン酸
を得た。得られたヒドロキシカルボン酸の収量,融点,
ジオキサンを用いた凝固点降下法で求めた分子量,元素
分析の結果及びIR,NMRで確認された化合物の構造を上記
式C中のnの平均値で表1に示した。
得られたヒドロキシカルボン酸100部とベンジルトリ
メチルアンモニウムクロライド2部をエピクロルヒドリ
ン2000部に加え加熱還流下5時間撹拌しながら反応させ
た。反応混合物を95℃にした後、水酸化ナトリウムの50
%水溶液100部を160mmHgで撹拌下1.5時間で滴下した。
この際系中からできる水は系外に留去した。得られた反
応混合物を精製したエポキシ化合物を得た。得られたエ
ポキシ化合物は、硬化性樹脂の成分として有用であっ
た。
【図面の簡単な説明】
図1及び図4はそれぞれ実施例1及び実施例4で合成さ
れたヒドロキシカルボン酸の赤外吸収スペクトル図であ
り、図2及び図3はそれぞれ実施例3及び実施例4で合
成されたヒドロキシカルボン酸誘導体の核磁気共鳴スペ
クトル図で、この分析に当り溶媒には重水素化ジメチル
スルホキシドを使用し標準サンプルとしてテトラメチル
シランを使用したものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C07B 61/00 300 C07B 61/00 300 C08G 63/06 C08G 63/06

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(a)下記式(A)で表わされる少くとも
    1種のアルデヒドと、 [但し、式(A)において、Rは水素原子又は炭素数10
    以下の炭化水素基を表わす。] (b)下記式(B)で表わされる少くとも1種の芳香族
    ヒドロキシ化合物とを、 Ar−(OH) ……(B) [但し、式(B)において、Arは置換基を有してもよい
    ベンゼン環、ナフタレン環及び/又はジフェニレン基を
    表わす。] 酸性触媒の存在下で反応させることを特徴とする下記式
    (C)で表わされるヒドロキシカルボン酸誘導体の製造
    方法。 [但し、式(C)において、nは0又は1〜10の整数を
    表わす。Rは式(A)に同じであり、Ar及びmは式
    (B)に同じである。]
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