JPH0488025A - 水分散体 - Google Patents

水分散体

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JPH0488025A
JPH0488025A JP20418990A JP20418990A JPH0488025A JP H0488025 A JPH0488025 A JP H0488025A JP 20418990 A JP20418990 A JP 20418990A JP 20418990 A JP20418990 A JP 20418990A JP H0488025 A JPH0488025 A JP H0488025A
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propylene
aqueous dispersion
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meth
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時田 卓
Tadao Saito
忠雄 斉藤
Hajime Inagaki
稲垣 始
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Mitsui Petrochemical Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 本発明は水分散体に関し、特に成形品に下塗りして成形
品の表面への塗料の付着性を向上させることができると
ともに、有機溶媒を含有しないため、作業環境を良好に
保つことができる、プライマーとして好適な水分散体に
関する。
〈従来の技術〉 従来、ポリプロピレン等のポリオレフィンの成形品の表
面に塗装を施したり、他の樹脂層を形設したりして、そ
の付加価値を高めることか行われている。  しかし、
一般にポリオレフィンは、極性に乏しく、塗料や他の樹
脂との付着性が悪い。 そのため、従来は予め成形品の
表面を、クロム酸、火炎、コロナ放電、プラズマ、溶剤
等で処理して該表面の極性を高めることにより、塗料の
付着性を改善することが試みられてきた。  しかし、
これらの処理においては、複雑な処理を要したり、腐食
性の薬品を使用するため危険を伴なったりする難点があ
る。
また、安定した処理効果を得るためには、厳しい工程管
理が必要であるという欠点がある。
そこで、これらの欠点を改良する有効な手段として、成
形品等の表面をプライマーで塗布処理する方法があり、
そのプライマーとして用いられる各種の表面処理剤が提
案されている。
例えば、本出願人は、先に、特定のα−オレフィン共重
合体に、マレイン酸およびその無水物、ならびに千ノオ
レフィンジカルボン酸モノアルキルエステルから選ばれ
る少なくとも1 ff1iをグラフト共重合させてなる
変性共重合体を有機溶媒に溶解させてなる、塗膜の密着
性および貯蔵安定性に優れた表面処理剤を提案した(特
公昭62−21027号公報、特公昭61−11250
号公報)。
〈発明が解決しようとする課題〉 しかし、この表面処理剤を含めて従来のものは、いずれ
も有機溶媒を含有または有機溶媒に溶解して使用するも
のであるが、この有機溶媒は、製造および使用時の作業
環境を悪化させる原因となるという欠点がある。 その
ため、近年、工場内の作業環境を良好に保つために、揮
発性有機溶媒の使用量を低下させることが要望されてい
る。
そこで本発明の目的は、樹脂成形品、特にポリプロピレ
ン等のポリオレフィンの成形品との付着性に優れるため
、十分な剥離強度および密着性を有する塗膜を得ること
ができるとともに、有機溶媒を含有しない水系であるた
め、作業環境を良好に保つことができる、プライマーと
して好適な水分散体を提供することにある。
く課題を解決するための手段〉 本発明は、前記課題を解決するために、α−オレフィン
共重合体に、水酸基を有するα1 β不飽和ビニル単量
体を01〜25重量%含むようにグラフト共重合させて
なる変性重合体を水に分散させてなる水性分散体を提供
するものである。
また、前記α−オレフィン共重合体か、プロピレン・ブ
テン・エチレン共重合体、プロピレン・エチレン共重合
体およびプロピレン・ブテン共重合体から選ばれる少な
くとも1 fffiであると好ましい。
また、前記水酸基を有するα、β−不飽和ビニル単量体
か、1価のアルコールの(メタ)アクリル酸エステルま
たは多価アルコールの千ノ(メタ)アクリル酸エステル
であると、好ましい。
以下、本発明の水分散体について、詳細に説明する。
本発明の水分散体の主要構成成分である変性重合体は、
α−オレフィン共重合体を主成分とするものである。 
このα−オレフィン共重合体は、例えば、エチレンおよ
び/またはプロピレンと、エチレンおよびプロピレン以
外の他のα−オレフィンとの共重合体である。 他のα
オレフィンとしては、例えは、1−ブテン、1−ペンテ
ン、1−ヘキセン、4−メチル−ペンテン、1−オクテ
ン等が挙げられる。
本発明において、これらの他のα−オレフィンの1種ま
たは2種以上が、α−オレフィン共重合体に含まれてい
てもよい。 α−オレフィン共重合体か、この他のα−
オレフィンを含む場合、その含有量は、通常、5〜50
モル%程度である。
このα−オレフィン共重合体の好ましいものとして、プ
ロピレン・ブテン・エチレン共重合体、プロピレン・エ
チレン共重合体およびプロピレン・ブテン共重合体が挙
げられる。
特に、プロピレン・ブテン・エチレン共重合体として、
プロピレンの含有量50モル以上に対して、ブテン/エ
チレンの含有割合がモル比で4515〜5/45の範囲
にあるランダム共重合体が挙げられる。
また、プロピレン・エチレン共重合体の特に好ましいも
のとして、プロピレン/エチレンの含有割合か、モル比
で30/70〜90/10のランダム共重合体か挙げら
れる。
さらに、プロピレン・ブテン共重合体の特に好ましいも
のとして、プロピレン/ブテンの含有割合か、モル比で
50150〜90/10のランダム共重合体か挙げられ
る。
このα−オレフィン共重合体は、凝集力が高く、得られ
る水分散体の接着力が良好である点で、MFRが015
以上であるものが好ましい。
本発明の水分散体は、上記のようなα−オレフィン共重
合体に、水酸基を存するα、β不飽和ビニル単量体(以
下、単に「ビニル単量体」という)をグラフト共重合さ
せてなる変性重合体を水に分散させてなるものである。
このビニル単量体としては、例えは、ヒドロキシエチル
(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ
)アクリレート、3−ヒドロキシプロピル(メタ)アク
リレート、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピル(
メタ)アクリレート、3−クロロ−2−ヒドロキシプロ
ピル(メタ)アクリレート等の1価のアルコールの(メ
タ)アクリル酸エステル;グリセリンモノ(メタ)アク
リレート、ペンタエリスリトールモノ(メタ)アクリレ
ート、トリメチロールプロパンモノ(メタ)アクリレー
ト、テトラエヂロールエタンモノ(メタ)アクリレート
、ブタンジオールモノ(メタ)アクリレート、ポリエチ
レングリコールモノ(メタ)アクリレート等の多価アル
コールのモノ(メタ)アクリル酸エステル、10−ウン
デセン−1オール、1−オクテン−3−オール、2−メ
タノールノルボルネン、ヒドロキシスチレン、ヒトロキ
シエチルヒ゛ニルエーテル チルビニルエーテル、N−メチロールアクリルアミド、
2−(メタ)アクリロイルオキシエチルアシッドホスフ
ェート、グリセリンモノアリルエーテル、アリルアルコ
ール、アリロキシエタノールなどが挙げられる。 これ
らの中でも、1価のアルコールの(メタ)アクリル酸エ
ステルまたは多価アルコールのモノ(メタ)アクリル酸
エステルが好ましく、特に2−ヒドロキシプロピルアク
リレートが好ましい。
このビニル単量体は、0 1〜25重景%重量ましくは
0 5〜15重景%重量されるように、上記ブロック共
重合体にグラフト共重合されて変性重合体を構成する。
 このような変性重合体を用いることによって、付着性
および耐水性に優れた塗膜を形成する水分散体を得るこ
とができる。
本発明の水分散体の構成成分である変性重合体の製造は
、種々の公知の方法に従って行なうことがで封る。 例
えば、ラジカル重合開始剤の存在下、不活性溶媒の存在
下もしくは不存在下に、前記ブロック共重合体に前記ビ
ニル単量体をグラフ)・共重合させることによって行な
うことかてぎる。
不活性溶媒の存在下にグラフト共重合する方法としては
、例えば、不活性溶媒にα−オレフィン共重合体を溶解
して溶液を調製し、これにビニル単量体およびラジカル
重合開始剤を添加して攪拌しながら加熱して反応させる
方法。
粉末状のα−オレフィン共重合体に、ビニル単量体およ
びラジカル重合開始剤を不活性溶媒に溶解してなる溶液
を含浸させた後、粉末が溶解しない温度まで加熱して反
応させる方法などが挙げられる。
このとき、ラジカル重合開始剤/ビニル単量体の使用割
合は、通常、モル比で、1/100〜60/100、好
ましくは1/20〜1/2の範囲である。 また、反応
は加熱攪拌下に行なうのが好ましい。 反応温度はα−
オレフィン共重合体の融点以上、特に120〜160℃
の範囲が好適であり、反応時間は2〜10時間程度であ
る。 反応方式は、回分式、連続式のいずれでもよいが
、グラフト共重合を均一に行なうためには、四分式か好
ましい。
また、グラフト共重合を不活性溶媒の不存在下に行なう
方法としては、例えば、α−オレフィン共重合体を加熱
溶融し、ビニル単量体およびラジカル重合開始剤を添加
して攪拌しながら反応させる方法;α−オレフィン共重
合体、ビニルJli量体およびラジカル重合開始剤を予
め混合しておき、混合物を押出機にて加熱溶融して押出
しなからグラフト共重合させる方法などが挙げられる。
 これらの不活性溶媒の不存在下に行なう方法において
、ビニル単量体およびラジカル重合開始剤の使用量、な
らびに両者の使用割合等は、前記の不活性溶媒の存在下
に行なう方法と同様である。
上記グラフト共重合に用いられるラジカル重合開始剤と
しては、例えば、ベンゾイルベルオキシト、ジクロルヘ
ンシイルベルオキシド、ジクミルペルオキシド、ジ−t
−ブチルペルオキシド、2.5−ジメチル−2,5−ジ
(ペルオキシベンゾエート)ヘキシン−3,1,4−ビ
ス(t−ブチルペルオキシイソプロピル)ベンゼン、ラ
ウロイルペルオキシド、25−ジメチル−2,5−ジ(
t−ブチルペルオキシ)ヘキシン−3,2,5−ジメチ
ル−25−ジ(t−ブチルペルオキシ)−ヘキサン等の
有機ペルオキシド;t−ブチルベルアセテート、t−ブ
チルベルベンゾエート、t−ブチルベルフェニルアセテ
ート、t−ブチルベルイソブチレート、t−ブチルベル
ー5ec−オクトエート、t−プチルベルビバレ−1−
、クミルベルビバレート、t−ブチルベルジエチルアセ
テ−I−等の有機ベルエステル:アゾビスイソブチロニ
トリル、ジメチルアゾイソブチロニトリル等のアゾ化合
物等が挙げられる。 これらのうちでは、有機ペルオキ
シドおよび有機ベルエステルが好ましく、特に、ジクミ
ルペルオキシド、ジー1−ブチルペルオキシド、2.5
−ジメチル2.5−ジ(t−ブチルペルオキシ)ヘキシ
ン−3,2,5−ジメチル−2,5−ジ(1−ブチルペ
ルオキシ)ヘキサン、1,4−ビス(t−ブチルペルオ
キシイソプロピル)ペンゼン等のジアルキルペルオキシ
ドが好ましい。
不活性溶媒を用いる場合、その具体例としては、ベンゼ
ン、トルエン、キシレン等の芳香族系炭化水素;ヘキサ
ン、ヘプタン、オクタン、デカン等の脂肪族系炭化水素
;トリクロルエヂレン、パークロルエチレン、ジクロル
エチレン、クロルベンゼン等のハロゲン化炭化水素など
が挙げられ、これらの中でも、芳香族系炭化水素が好ま
しく、特にアルキル基置換芳香族系炭化水素が好ましい
本発明の水分散体は、以上のようにして得られる変性重
合体を水に分散させて得られる。変性重合体を水に分散
させて、本発明の水分散体を製造する方法としては、例
えば、該変性重合体、水および界面活性剤を一括して混
合して乳化させるドラム乳化法:予め粉砕しておいた変
性重合体を界面活性剤とともに水中に投入して分散させ
る粉砕法;有機溶媒に溶解した変性重合体と界面活性剤
および水とを混合した後、有機溶媒を除去する溶媒置換
法;ホモミキサーを用いて分散を行なうホモミキサー法
:転相法等が挙げられ、使用する変性重合体の物性に応
じて適宜選択される。
用いられる界面活性剤としては、非イオン系およびアニ
オン系界面活性剤を挙げることかできる。非イオン系界
面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレンアルキ
ルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルアリルエーテ
ル、ポリオキシエチレンソルビタンエステル、ポリオキ
シエチレンアルキルアミンエーテル等が挙げられる。 
アニオン系界面活性剤としては、例えば、脂肪酸塩、高
級アルコール硫酸エステル、アルキルベンゼンスルホン
酸ソーダ、ナフタリンスルホン酸ホルマリン縮金物、ポ
リオキシエチレンアルキルエーテルサルフェート等が挙
げられ、特にアルキルベンゼンスルホン酸ソーダが好ま
しい。
この界面活性剤の使用量は、変性重合体の分散状態が良
好で、かつ得られる水分散体の成形品との密着性が良好
となる点で、通常、変性重合体に対して0.05〜10
重量%程重量好ましく、特に0.1〜7重景重量好まし
い。 また、本発明の水分散体を噴霧塗布によって成形
品の表面に塗布する場合には、塗布面に塗りむらが生じ
ず、塗膜付着性がはらつかず、かつ塗装後の塗膜の平滑
性が良好である点て、界面活性剤の使用量を変性重合体
に対して3〜45重量%とすると、好ましい。
本発明の水分散体中における変性重合体と水の配合割合
は、特に制限されず、塗布する成形品およびその表面性
状、使用する上塗り塗料の性状等にしたがって、適宜選
択することができる。 特に、本発明の水分散体を噴霧
塗布する場合には、塗布面に塗りむらが生しにくく、塗
膜の付着性のばらつきが生しにくく、また、形成される
塗膜の層か厚くならないため、例えば、ブライマーとし
て使用した場合に塗装後の塗膜の平滑性が良好となる点
で3〜45重量%が好ましい。
また、本発明の水分散体には、必要に応して、増粘剤、
塩基性物質、消泡剤等を添加することもできる。 さら
に、塗布される素材との濡れ性を改善するために、必要
に応して少量の有機溶媒を添加してもよい。
増粘剤としては、例えば、アルギン酸アンモニウム、ア
ルギン酸ナトリウム、ベントナイトクレー等の鉱物性増
結剤:ポリアクリル酸ナトリウム、ポリアクリル酸アン
モニウム、アクリルエマルジョンコポリマー架橋アクリ
ルエマルジョンコポリマー等のアクリル酸系増粘剤、カ
ルボキシルメチルセルロース、メチルセルロース、ヒド
ロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシエチルセ
ルロース等の繊維素誘導体等を挙げることができ、特に
カルボキシメチルセルロースが好ましい。
消泡剤としては、例えば、ヒマシ油、大豆油、アマニ油
等の植物油;スピンドル油、流動パラフィン等の鉱物油
、ステアリン酸、オレイン酸等の脂肪酸;オレイルアル
コール、ポリオキシアルキレングリコール、オクチルア
ルコ−ル等のアルコール類;エチレングリコールジステ
アレート、ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレー
ト等の脂肪酸エステル;トリブチルホスフェート、ナト
リウムオクチルホスフェート等のリン酸エステル、ポリ
オキシアルキレンアミド等のアミド類ニステアリン酸ア
ルミニウム、オレイン酸カリウム、ステアリン酸カルシ
ウム等の金属石鹸、ジメヂルシリコン、ポリエーテル変
性シリコン等のシリコン類、シアミルアミン、ポリオキ
シプロピレンアルキルアミン等のアミン類等が挙げられ
る。
さらに、本発明の水分散体は、上記以外に、必要に応じ
て酸化防止剤、耐候安定剤、耐熱防止剤等の各種安定剤
;酸化チタン、有機顔料等の着色剤;カーボンブラック
、フェライト等の導電性付与剤などを含有していてもよ
い。
本発明の水分散体は、ポリオレフィンやその他の重合体
からなる成形品の表面に塗布し、その表面への塗料の付
着性を改善するためのブライマー等として用いることが
できる。 特に、本発明の水分散体は、例えば、高圧法
ポリエチレン、中低圧法ポリエチレン、ポリプロピレン
、ポリ−4−メチル−1−ペンテン、ポリ−1−ブテン
、ポリスチレン等のポリオレフィン:エチレン・プロピ
レン共重合体、エチレン・ブテン共重合体、プロピレン
・ブテン共重合体等のオレフィン共重合体などからなる
成形品に好適に用いる事ができる。
さらに、本発明の水分散体は、上記のポリオレフィンや
その共重合体以外にも、ポリプロピレンと合成ゴムとか
らなる成形品、ポリアミド樹脂、不飽和ポリエステル樹
脂、ポリブチレンテレフタレート樹脂、ポリカーボネー
ト樹脂等からなる成形品、例えば、自動車用バンパー等
の成形品、さらには、鋼板や電着処理用鋼板等の表面処
理にも用いることができる。 また、アクリル樹脂、ア
クリル変性アルキッド樹脂、ポリウレタン樹脂、脂肪酸
変性ポリエステル樹脂、オイルフリーポリエステル樹脂
、メラミン樹脂、エポキシ樹脂等を主成分とする塗料、
ブライマー、接着剤等を塗布した表面に下塗りし、その
表面への塗料等の付着性を改善すると共に、鮮映性、低
温衝撃性等にも優れる塗膜を形成するためにも用いられ
る。
また、本発明の水分散体か適用される成形品は、上記の
各種重合体あるいは樹脂か、射出成形、圧縮成形、中空
成形、押出成形、回転成形等の公知の成形法のいずれの
方法によって成形されたものであってもよい。
本発明の水分散体は、これを適用する成形品が、タルク
、亜鉛華、ガラス繊維、チタン白、硫酸マグネシウム等
の無機充填剤、顔料等が配合されている場合にも、特に
塗膜の付着性の良いプライマー塗膜を形成することがで
きる。
また、本発明の水分散体を塗布する成形品は、上記以外
に、種々の安定剤、紫外線吸収剤、塩酸吸収剤等を含有
していてもよい。
好ましく用いられる安定剤としては、例えば、2.6−
ジーt−ブチル−4−メチルフェノール、テトラキス[
メチレン(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシヒ
ドロシンナメート)]メタン、メタオクタデシル−3−
(4’−ヒドキシ−3,5−ジ−t−ブチルフェニル)
プロピオネート、2.2’  −メチレンビス(4−メ
チル−6−t−ブチルフェノール)、4.4′−ブチリ
デンビス(3−メチル−6t−ブチルフェノール)、4
.4’ −チオビス(3−メチル−6−t−ブチルフェ
ノール)、2.2−チオビス(4−メチル−6−t−ブ
チルフェノール)、1,3.5−1−リメチル2 4.
6−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシ
ベンジル)ベンゼン、1 3.5−トリス(2−メチル
−4−ヒドロキシ−5−t−ブチルフェノール)ブタン
等のフェノール系安定剤;ジラウリルチオジプロピオネ
ート、ジラウリルチオジプロピオネート等のイオウ系安
定剤;トリデシルホスファイ1へ、トリノニルフェニル
ポスファイト等のリン系安定剤などを挙げることができ
る。
また、用いられる紫外線吸収剤としては、例えば、2−
ヒドロキシ−4−オクトキシベンゾフェノン、2−エチ
ルへキシル−2−シアン3.3−ジフェニルアクリレー
ト、バラオクチルフェニルサリチレート等が挙げられる
塩酸吸収剤としては、例えば、ステアリン酸カルシウム
等が挙げられる。
本発明の水分散体を成形品の表面に適用する方法として
は、噴n塗布が好適であり、例えば、スプレーガンにて
成形品の表面に吹き付りられる。 成形品への塗布は常
温で行なえば良く、塗布した後、自然乾燥や加熱強制乾
燥等、適宜の方法によって乾燥され、塗膜を形成するこ
とができる。
以上のように、成形品の表面に本発明の水分散体を塗布
し、乾燥させた後、該成形品の表面には、静電塗装、吹
き付は塗装、刷毛塗り等の方法によりて、塗料を塗布す
ることができる。
塗料の塗布は、下塗りした後、上塗りする方法で行なっ
てもよい。 塗料を塗布した後、ニクロム線、赤外線、
高周波等によって加熱する通常の方法に従って塗膜を硬
化させて、所望の塗膜を表面に有する成形品を得ること
ができる。 塗膜を硬化させる方法は、成形品の材質、
形状、使用する塗料の性状等によって適宜選ばれる。
また、本発明の水分散体は、付着性、剥離強度および耐
水性に優れる特徴を生かして、上記の成形品のプライマ
ーとしての用途以外にも、広範囲の用途に適用可能なも
のであり、例えば、接着剤、塗料のための添加剤等の用
途にも適用可能であることはもちろんである。
〈実施例〉 以下、本発明の実施例および比較例を挙げ、本発明を具
体的に説明するが、本発明はこれら実施例により何ら限
定されるものではない。
また、以下において、塗膜の物性は下記の方法に従って
評価した。
基盤目試験 JIS  K5400に記載されている基盤目試験の方
法に準じて、基盤目を付けた試験片を作成し、セロテー
プにチバン鱈製、商品名)を試験片の基盤目上に張り付
けた後、これを速やかに90°の方向に引っ張って剥離
させ、基盤目100の内で剥離されなかフた基盤目の数
を数え、付着性の指標とした。
剥離強度 基材上に塗膜を調製し、1 cm幅にカッター刃で基月
に刃が到達するまで切れ目を入れ、端部を剥離させた後
、その剥離した塗膜の端部を50mm/分の速度で18
0°の方向に塗膜が剥離するまで引っ張って剥離強度を
測定した。
耐水性 試験片を40℃の水中に240時間浸漬させた後、基盤
目試験に供し、付着性を評価する。
(実施例1) 反応容器に、プロピレン・エチレン共rt合体(プロピ
レン含量、60モル%、MFR(190℃):0.6.
密度:0.9)75gおよびトルエン240mj2を仕
込み、反応容器内の窒素置換を1時間行なりた。 反応
系の温度を145℃に加熱し、プロピレン・エチレン共
重合体を完全に溶解させた後、2−ヒドロキシプロピル
アクリレート7gをトルエン30mflに溶解してなる
溶液、およびジ−t−ブチルバーオキシド2.4gをト
ルエン30m℃に溶解してなる溶液を、それぞれ同時に
4時間掛けて連続滴下して加え、反応させた。 次に、
温度を145℃に保ちながら、さらに反応を2時間継続
させた。 温度を常温に戻した後、大過剰のメタノール
を反応混合物に加えて生成した変性重合体を析出させた
。 析出した変性重合体を濾過して分離し、メタノール
で繰返し洗浄した後、乾燥し、2−ヒドロキシプロピル
アクリレートによりグラフト変性された変性重合体を得
た。
得られた変性重合体中の2−ヒドロキシプロピルアクリ
レートの含有量(グラフト量)を測定したところ、3.
2重量%であった。
この変性重合体に、トルエンを加え、変性型合体濃度が
125g/Aの重合体溶液を調製した。 この重合体溶
液500gに、蒸溜水500gおよびドデシルベンゼン
スルポン酸ナトリウム(ネオペレックスF−25、花王
■製)1.44gを、回転数 10000 rpmで攪
拌して、混合した。 次いで、カルボキシメヂルセルロ
ース(第1工業薬品■製、f(E −600)0.72
gを加え、攪拌・混合して乳化液を得た。 得られた乳
化液中のトルエンをエバポレーターを用いて減圧留去し
、変性重合体(粒径:5押)濃度:20重量%の水分散
体を得た。
この水分散体を、1,1.1−トリクロルエタン蒸気で
洗浄したポリプロピレン(X440、三井石油化学工業
株式会社製)製角板に、200g/m2となるように噴
TiJ塗布した。
この角板をエアオーブン中で100℃で30分間加熱乾
燥させたのち、これを基盤目試験、剥離強度の測定およ
び耐水性の評価に供した。
結果を表1に示す。
(実施例2) 実施例1と同様に、ポリプロピレン製角板に水分散体を
塗布した後、さらにウレタン系塗料(日本ビーケミカル
社製、R−271)を乾燥膜厚60μmになるように上
塗りした。 次に、100℃のオーブン中で30分間焼
付を行なった。
得られた塗膜を基盤目試験、剥離強度の測定および耐水
性の評価に供した。 結果を表1に示す。
(実施例3) 実施例1と同様に、ポリプロピレン製角板に水分散体を
塗布した後、さらにウレタン系塗料(犬日本塗料■製、
ブラニット$800)を乾燥膜厚60μmになるように
上塗りした。
次に、100℃のオーブン中で30分間焼付を行な・ク
ツご。
得られた塗膜を基盤目試験、剥離強度の測定および耐水
性の評価に供した。 結果を表1に示す。
(実施例4) 実施例1で使用したものと同じプロピレン・エチレン共
重合体2kg、2−ヒドロキシプロピルアクリレート6
0g、および2,5−ジメチル−2,5′−ジ(t−ブ
チルペルオキシ)ヘキサン8gを、ヘンシェルミキサー
にかけて予め混合し、得られた混合物を2軸押比機に供
給して樹脂温度230℃、回転数260 rpmで加熱
混練して反応させ、変性重合体を得た。
得られた変性重合体中の2−ヒドロキシプロピルアクリ
レートの含有量(グラフト量)を測定したところ、1.
3重量%であフた。
この変性重合体(粒径・55牌)を用いて、実施例1と
同様にして水分散体を得た。
次に、実施例2と同様にして塗装を行ない、得られた塗
膜を基盤目試験、剥離強度の測定および耐水性の評価に
供した。 結果を表1に示す。
(実施例5) オレフィン系熱可塑性エラストマー(ポリプロピレンと
エチレン・プロピレン共重合体との混合物)を射出成形
して得られる成形品を1.1.1−トリクロルエタンの
蒸気て洗浄して作製した試料に、実施例1で得られた水
分散体を、200 g / m 2 となるように噴霧
塗布した。 これをエアオーブン中で100℃で30分
間加熱乾燥させたのち、実施例2と同様に塗装を行ない
、得られた塗膜を基盤目試験、剥離強度の測定および耐
水性の評価に供した。 結果を表1に示す。
(実施例6) プロピレン・エチレン共重合体の代わりに、プロピレン
・ブテン・エチレン共重合体(フロピレン/ブテン/エ
チレンの含有割合・70/20/10)を用いた以外は
、実施例4と同様にして変性重合体を得た。 得られた
変性重合体中の2−ヒドロキシプロピルアクリレートの
含有量(グラフト量)を測定したところ、1.6重量%
であった。
この変性重合体(粒径:4戸)を用いて、実施例1と同
様にして水分散体を得た。
次に、実施例2と同様にして塗装を行ない、得られた塗
膜を基盤目試験、剥離強度の測定および耐水性の評価に
供した。 ゛結果を表1に示す。
(実施例7) プロピレン・エチレン共重合体の代わりに、エチレン・
プロピレン共重合体(エチレンの含有量・50モル%)
を用いた以外は、実施例4と同様にして変性重合体を得
た。 得られた変性重合体中の2−ヒドロキシプロピル
アクリレートの含有量(グラフト量)を測定したところ
、1.8重量%であった。
この変性重合体(粒径:6μs)を用いて、実施例1と
同様にして水分散体を得た。
次に、実施例2と同様にして塗装を行ない、得られた塗
膜を基盤目試験、剥離強度の測定および耐水性の評価に
供した。 結果を表1に示す。
(比較例1) 実施例1で使用したプロピレン・エチレン共重合体を、
2−ヒドロキシプロピルアクリレートで変性しないで、
そのまま用いて水分散体を調製し、この水分散体を用い
た以外は、実施例2と同様にして塗装を行ない、得られ
た塗膜を基盤目試験、剥離強度の測定および耐水性の評
価に供した。 結果を表1に示す。
(比較例2) 実施例7で使用したものと同じエチレン・プロピレン共
重合体を、2−ヒドロキシプロピルアクリレートで変性
しないで、そのまま用いて水分散体を調製し、この水分
散体を用いた以外は、実施例2と同様にして塗装を行な
い、得られた塗膜を基盤目試験、剥離強度の測定および
耐水性の評価に供した。 結果を表1に示す。
表 〜比較例はブライマーと塗料層の間で剥離した基盤目試
験 X/100 剥離強度  g/ c m 〈発明の効果〉 本発明の水分散体は、スチレン・イソプレンブロック共
重合体またはその水素添加物に水酸基を有するα、β−
不飽和ビニル単量体をグラフト共重合させてなる変性重
合体を水に分散してなるものであり、樹脂成形品、特に
ポリプロピレン等のポリ第1ノフインの成形品との付着
性に優れるため、十分な剥離強度および密着性を有する
塗膜を得ることができるとともに、有機溶媒を含有しな
い水系であるため、作業環境を良好に保つことができる
、ブライマーとして好適なものである。
・7詮゛。
佇′

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)α−オレフィン共重合体に、水酸基を有するα,
    β−不飽和ビニル単量体を0.1〜25重量%含むよう
    にグラフト共重合させてなる変性重合体を水に分散させ
    てなる水性分散体。
  2. (2)前記α−オレフィン共重合体が、プロピレン・ブ
    テン・エチレン共重合体、プロピレン・エチレン共重合
    体およびプロピレン・ブテン共重合体から選ばれる少な
    くとも1種である請求項1に記載の水分散体。
  3. (3)前記水酸基を有するα,β−不飽和ビニル単量体
    が、1価のアルコールの(メタ)アクリル酸エステルま
    たは多価アルコールのモノ(メタ)アクリル酸エステル
    である請求項1に記載の水分散体。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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EP0782179A2 (en) 1995-12-27 1997-07-02 Shin-Etsu Handotai Co., Ltd Method of manufacturing semiconductor mirror wafers
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