JPH04175307A - 変性オレフィン系重合体の製造方法 - Google Patents

変性オレフィン系重合体の製造方法

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JPH04175307A
JPH04175307A JP30306190A JP30306190A JPH04175307A JP H04175307 A JPH04175307 A JP H04175307A JP 30306190 A JP30306190 A JP 30306190A JP 30306190 A JP30306190 A JP 30306190A JP H04175307 A JPH04175307 A JP H04175307A
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JP
Japan
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olefin polymer
modified
graft
polymer
weight
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Pending
Application number
JP30306190A
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English (en)
Inventor
Taku Tokita
時田 卓
Tadao Saito
忠雄 斉藤
Hajime Inagaki
稲垣 始
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsui Petrochemical Industries Ltd
Original Assignee
Mitsui Petrochemical Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 本発明は変性オレフィン系重合体の製造方法に関し、特
に各種成形品、特にポリオレフィンの成形品の表面に塗
布して、該表面の塗料や接着剤との付着性を向上させる
ことができるブライマーあるいは接着剤等の主成分とし
て好適な変性オレフィン系重合体を得ることができる方
法に関する。
〈従来の技術〉 ポリプロピレン等のポリオレフィンの成形品の表面に塗
料を塗布したり、他の樹脂層を形成して、その付加価値
を高めることが行なわれている。 ところで、このポリ
オレフィンは、極性が小さく一般の塗料との付着性が悪
いため、予めクロム酸処理、火炎処理、コロナ処理、プ
ラズマ処理、溶剤処理などの方法によってポリオレフィ
ン成形品の表面の塗料に対する付着性を改良することが
行なわれている。
〈発明が解決しようとする課題〉 しかし、上記従来の方法では複雑な処理を要するため簡
便に行なうことができなかったり、腐食性の薬品を使用
するので危険を伴なう、また、安定した付着力を得るた
めには厳しい工程管理が必要であるなどの問題があった
これらの欠点を改良する有効な手段として、成形品の表
面を下塗り剤等で処理する方法かある。
そこで本発明の目的は、各種成形品、特にポリオレフィ
ンの成形品の表面に塗布して、該表面の塗料や接着剤と
の付着性を向上させることができるブライマーあるいは
接着剤等の主成分として好適な変性オレフィン系重合体
を得ることができる方法を提供することにある。
く課題を解決するための手段〉 前記課題を解決するために、本発明は、オレフィン系重
合体に水酸基含有ビニル単量体をグラフト共重合させる
工程と、オレフィン系重合体を塩素化する工程とを有す
る変性オレフィン系重合体の製造方法を提供するもので
ある。
また、本発明は、第1の態様として、オレフィン系重合
体に水酸基含有ビニル単量体をグラフト共重合させた後
、塩素化する工程を有する方法を提供するものである。
ざらに、本発明の第2の態様として、オレフィン系重合
体を塩素化した後、水酸基含有ビニル単量体をグラフト
共重合させる工程を有する方法を提供するものである。
以下、本発明の変性オレフィン系重合体の製造方法につ
いて詳細に説明する。
本発明で用いられるオレフィン系重合体は、プロピレン
および/またはエチレンを主成分とするものであり、例
えば、プロピレンの単独重合体、エチレンの単独重合体
、プロピレンとエチレンの共重合体、あるいはプロピレ
ンおよび/またはエチレンと、他のα−オレフィンとの
共重合体が挙げられる。 他のα−オレフィンとしては
、例えば、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、
4−メチル−1−ペンテン、1−オクテン等が挙げられ
る。 これらは1種単独あるいは2種以上がオレフィン
系重合体に含まれていてもよい。 このオレフィン系重
合体が、前記他のα−オレフィンを含有する場合、その
含有量は、通常、5〜40モル%程度である。
本発明の方法において、オレフィン系重合体に水酸基含
有ビニル単量体をグラフト共重合させる工程(以下、「
グラフト共重合工程」という)と、オレフィン系重合体
を塩素化する工程(以下、「塩素化工程」という)とは
、いずれを先に行なってもよいが、所望の塩素含有量を
有する変性オレフィン系重合体を得るのが容易となると
ともに、作業環境を良好に保つことができる点で、グラ
フト共重合工程を行なった後、塩素化工程を行なうのが
好ましい。
グラフト共重合工程は、例えば、不活性溶媒にオレフィ
ン系重合体を溶解して溶液を調製し、この溶液に水酸基
含有ビニル単量体およびラジカル重合開始剤を加え、加
熱・攪拌して反応させる方法;オレフィン系重合体をそ
の軟化点以上の温度で加熱・溶融し、水酸基含有ビニル
単量体およびラジカル重合開始剤を加えた後、溶融状態
で強攪拌して反応させる方法ニオレフイン系重合体、水
酸基含有ビニル単量体およびラジカル重合開始剤を、予
め混合し、得られた混合物を押出機に供給して加熱溶融
し押出しながら反応させる方法などが挙げられ、用いる
オレフィン系重合体の分子量、目標とするグラフト量、
および攪拌能力等の使用する装置の能力等に応じて適宜
選択される。
本発明でグラフト共重合単位として用いられる水酸基含
有ビニル単量体としては、水酸基を有するα、β−不飽
和ビニル単量体等が挙げられる。
水酸基を有するα、β−不飽和ビニル単量体の具体例と
しては、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−
ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、3−ヒドロ
キシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−
3−フエニキシブロピル(メタ)アクリレート、3−ク
ロロ−2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート等
の1価のアルコールの(メタ)アクリル酸エステル;グ
リセリンモノ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリト
ールモノ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパ
ンモノ (メタ)アクリレート、テトラエチロールエタ
ンモノ(メタ)アクリレート、ブチンジオールモノ(メ
タ)アクリレート、ポリエチレングリコールモノ(メタ
)アクリレート等の多価アルコールのモノ(メタ)アク
リル酸エステル:10−ウンデセン−1−オール、1−
オクテン−3−オール、2−メタノールノルボルネン、
ヒドロキシスチレン、ヒドロキシエチルビニルエーテル
、ヒドロキシブチルビニルエーテル、N−メチロールア
クリルアミド、2−(メタ)アクリロイルオキシエチル
アシッドホスフェート、グリセリンモノアリルエーテル
、アリルアルコール、アリロキシエタノールなどが挙げ
られる。 これらの中でも、1価のアルコールの(メタ
)アクリル酸エステルまたは多価アルコールのモノ(メ
タ)アクリル酸エステルか好ましく用いられる。
本発明の方法のグラフト共重合工程において、この水酸
基含有ビニル単量体の使用量は、得られる変性オレフィ
ン系重合体をブライマーとして使用した場合、上塗り塗
料との密着性か高く、またケイセイされるブライマー塗
膜層の凝集力が高い点で、得られる変性オレフィン系重
合体中の水酸基含有ビニル単量体の含有量、すなわちグ
ラフト量が0.05〜25重量%、好ましくは1〜10
重量%となる量である。
用いられるラジカル重合開始剤としては、例えば、ヘン
シイルバーオキシド、ジクロルベンゾイルバーオキシト
、ジクミルパーオキシド、ジ−t−ブチルバーオキシド
、2.5−ジメチル−2,5−ジ(パーオキシベンゾエ
ート)へキシン−3,1,4−ビス(t−ブチルパーオ
キシイソプロビル)ベンゼン、ラウロイルパーオキシド
、t−ブチルパーアセテート、2.5−ジメチル−2,
5−ジ(七−ブチルパーオキシ)ヘキシン−3,2,5
−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシド)ヘ
キサン、t−プチルヘンゾエート、七−ブチルパーフェ
ニルアセテート、t−ブチルパーイソブチレート、t−
ブチルパー5ec−オクトエート、t−プチルパーピパ
レート、クミルパービバレート、t−ブチルパージエチ
ルアセテート等が挙げられ、その化アゾ化合物、例えは
、アゾビス−イソブチロニトリル、ジメチルアゾイソブ
チロニトリル等が挙げられる。  これらは1種単独で
も2種以上を組合せても用いられる。 これらのうちで
は、ジクミルパーオキシド、ジ−t−ブチルバーオキシ
ド、2.5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオ
キシ)ヘキシン−3,2,5−ジメチル−2,5−ジ(
t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、1.4−ビス(を−
ブチルパーオキシイソプロビル)ベンセン等のジアルキ
ルパーオキシドか好ましい。
不活性溶媒としては、例えば、ベンゼン、トルエン、キ
シレン等の芳香族系炭化水素;ヘキサン、ヘプタン、オ
クタン、デカン等の脂肪族系炭化水素;トリクロルエチ
レン、パークロルエチレン、ジクロルエチレン、クロル
ベンゼン等のハロゲン化炭化水素などが挙げられる。
これらは1種単独でも2種以上を組合せても用いられる
。 これらのうちでは、芳香族系炭化水素が好ましく、
特に、アルキル基置換芳香族炭化水素が好ましい。
この不活性溶媒をグラフト共重合工程に使用する場合、
その使用量は、通常、不活性溶媒1℃に対して100〜
600g程度である。
塩素化工程は、例えば、前記グラフト共重合工程の前ま
たは後に、オレフィン系重合体を有機溶媒に溶解または
分散させた後、塩素ガスと反応させる方法によりて行な
うことができる。
このとき、紫外線や可視光線を照射して反応を活性化さ
せたり、あるいはラジカル発生剤を使用してもよい。 
さらに必要に応して加熱してもよい。
用いられる有機溶媒としては、例えは、ヘキサン、ヘプ
タン、オクタン、デカン、ドデカン、テトラデカン等の
脂肪族炭化水素:メチルシクロベンタン、シクロヘキサ
ン、メチルシクロヘキサン、シクロオクタン、シクロド
デカン等の脂環式炭化水素:ヘンセン、トルエン、キシ
レン、エチルベンゼン、クメン、エチルトルエン、トリ
メチルヘンセン、ジイソプロピルヘンセン等の芳香族炭
化水素:クロロベンゼン、ブロモベンゼン、0−ジクロ
ロベンゼン、四塩化炭素、四臭化炭素、クロロホルム、
ブロモホルム、トリクロルエタン、トリクロロエチレン
、テトラクロロエタン、テトラクロロエチレン等のハロ
ゲン化炭化水素などが挙げられる。
これらは1種単独でも2種以上を組合せても用いられる
この有機溶媒の使用量は、通常、オレフィン系重合体5
0〜300gに対して、有機溶媒1にの割合となる量で
ある。
塩素化工程において、ラジカル発生剤を使用する場合、
そのラジカル発生剤の具体例としては、前記グラフト共
重合工程について例示のものと同しものが挙げられる。
また、加熱する場合、加熱温度は、通常、30〜100
℃程度である。
本発明の方法で得られる変性オレフィン系重合体の塩素
含有量は、ブライマーとして塗布して、凝集力が高く、
かつ被塗布物との付着性の高い塗膜を得ることができ、
溶媒に対する溶解性が良好な変性オレフィン系重合体が
得られる点で、10〜50重量%が好ましく、特に、1
2〜30重量%が好ましい。
本発明の方法で得られる変性オレフィン系重合体は、有
機溶媒に溶解または分散して、α−オレフィン共重合体
、オレフィン共重合体、ポリアミド、不飽和ポリエステ
ル、ポリブチレンテレフタレート、ポリカーボネート、
ポリウレタン等の樹脂の成形品、あるいはポリプロピレ
ンとゴムの複合樹脂の成形品なとの表面に塗布してこれ
らに対するブライマーとして、あるいは接着剤の主成分
や塗料用ビヒクルとして、好適に使用できる。 特に、
極性に乏しいため、従来、塗膜または他の樹脂層との付
着性か悪かったポリオレフィンからなる成形品に適用し
て、その成形品の表面の塗装性および付着性を改善する
ことができるため、ポリオレフィンの成形品用のブライ
マーとして好適である。
このポリオレフィンとしては、例えば、エチレン、プロ
ピレン、1−ブテン、1−ヘキセン、1−ヘプテン、4
−メチル−1−ペンテン、1−オクテン、1−デセン等
のα−オレフィン、およびスチレン、α−メチルスチレ
ン等の芳香族ビニル化合物などから選ばれる少なくとも
1種の単量体の単独重合体あるいは共重合体;もしくは
これらの単量体を主成分とし、これらと他の共重合性単
量体との共重合体などが挙げられる。 また、これらの
重合体または共重合体を7レイン酸、ハイミック酸等の
不飽和カルボン酸、もしくはその無水物、酸アミド等で
変性したものも挙げられる。 台地の共重合性単量体と
しては、例えば、酢酸ビニル、アクリル酸、アクリル酸
エステル、ビニルアルコール、塩化ビニル、エチリデン
ノルホルネン、1.4−へキサジエン等が挙げられ、こ
れらは1種単独でも2種以上を組合せても用いられる。
 前記のα−オレフィンあるいは芳香族ビニル化合物の
単独重合体または共重合体の具体例としては、低密度ポ
リエチレン(高圧法、低圧法)、中密度ポリエチレン、
高密度ポリエチレン、ポリプロピレン(ホモ、ランダム
、ブロック)、ポリブテン、ポリスチレンなとが挙げら
れる。
また、α−オレフィンまたは芳香族ビニル化合物と、他
の共重合性単量体との共重合体の具体例としては、エチ
レン・酢酸ビニル共重合体、エチレン・アクリル酸共重
合体、エチレン・塩化ビニル共重合体、EPDM等が挙
げられる。
本発明で得られる変性オレフィン系重合体は、ポリオレ
フィンとして、これらの単独重合体または共重合体を1
種単独でも2種以上を組合せた混合物からなる成形品に
も適用できる。
また、これらのポリオレフィンに、亜鉛華、グラスファ
イバー、チタン白、硫酸マグネシウム等の無機充填剤、
顔料等が配合されている場合には、塗料の付着性がさら
に良好となる。
さらに、ポリオレフィンは、安定剤、紫外線吸収剤、塩
酸吸収剤等の配合剤を含んでいても差し支えない。
安定剤としては、2,6−シーtert−ブチル−4−
メチルフェノール、テトラキス[メチレン−3(3,5
−ジーtert−ブチルー4−ジヒドロキシ−フェニル
)−プロピオネートコメタン、n−オクタデシル−3−
(4’ −ヒドロキシ−3’ 、5’ −ジーtert
−ブチルフェニル)プロピオネート、2.2′−メチレ
ンビス(4−メチル−6−tert〜ブチルフェノール
)、4.4′−ブチソデンビス(3−メチル−6−te
rt−ブチルフェノール)、4.4’ −チオヒス(3
−メチル−6〜tert−ブチルフェノール)、1.3
.5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジー
tert−ブチルー4−ヒドロキシヘンシル)ベンゼン
、1,3.5−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−
5terj −ブチルフェノール)ブタン等のフェノー
ル系安定剤、ジラウリルチオジプロピオネート、ジステ
アリルチオジプロピオネート等の硫黄系安定剤、トリデ
シルホスファイト、トリノニルフェニルホスファイト等
のリン系安定剤などが挙げられる。
紫外線吸収剤としては、例えば、2−ヒドロキシ−4−
オクトキシベンゾフェノン、2−エチルへキシル−2−
シアノ−3,3−ジフヱニルアクリレート、p−オクチ
ルフェニルサリチレート等が挙げられる。
塩酸吸収剤としては、例えば、ステアリン酸カルシウム
、ハイドロタルサイト等が挙げられる。
本発明で得られる変性オレフィン系重合体は、いずれの
方法によって得られた成形品にも、ブライマーとして通
用可能であり、例えば、射出成形、圧縮成形、中空成形
、押出成形、回転成形等の各種成形法によって得られた
いずれの成形品にも適用できる。
本発明で得られる変性オレフィン系重合体をポリオレフ
ィン成形品等に塗布する方法は、種々の公知の方法、例
えば、刷毛、ロール、スプレー等を用いる方法、あるい
は変性オレフィン系重合体の溶液あるいは分散液に成形
品を浸漬する方法等が採り得る。
本発明の方法で得られる変性オレフィン系重合体は、加
熱して用いてもよいが、常温でも十分その性能を発揮し
得る。 塗布処理後、成形品は、自然乾燥、強制乾燥等
の方法によって乾燥すればよい。
本発明の方法で得られる変性オレフィン系重合体によっ
て表面を処理した成形品は、静電塗装、吹き付は塗装、
刷毛塗り等の方法で塗料を塗布することができる。
塗料は、下塗りした後、上塗りする方法で塗布してもよ
く、また、使用される塗料は特に限定されず、例えば、
アクリル樹脂塗料、アクリル変性アルキッド樹脂塗料、
エポキシ樹脂塗料、ポリウレタン塗料等を用いることか
でざる。
これらの塗料が塗布されたポリオレフィン成形品は、ニ
クロム線、赤外線、高周波加熱等の通常の方法で加熱し
て、塗膜を硬化させるが、硬化条件はポリオレフィン成
形品の材質、形状、塗料の性状等によって適宜選択すれ
ばよい。 本発明の方法で得られた変性オレフィン系重
合体により処理されたポリオレフィン成形品は、自動車
用部品、工業用部品、電気器具等の各種成形品として広
く利用される。
〈実施例〉 以下、本発明の実施例および比較例を挙げて一本発明を
具体的に説明する。  また、以下の実施例および比較
例において、基盤目試験、剥離強度の測定および耐水性
の評価は下記の方法にしたがって行なった。
基盤目試験 JIS  X5400に記載されている基盤目試験の方
法に準じて、基盤目を付けた試験片を作成し、粘着テー
プにチバン銖製、セロテープ)を試験片の基盤目上に張
り付けた後、これを速やかに909方向に引っ張って剥
離させ、基盤目100個のうち、塗膜が剥離されなかっ
た基盤目の数を数え、これを塗膜の付着性の指標とした
旦JUt工 基材上に塗膜を調製し、1 cm幅にカッター刃で基材
に刃が届くまで塗膜に切れ目を入れた後、塗膜の端部を
剥離させ、その剥離した塗膜の端部を50+nm/分の
速度で180゛の方向に引っ張って、剥離強度を測定し
た。
耐水性 塗装品を40℃の水に240時間浸漬後、基盤目試験お
よび剥離強度の測定に供した。
(実施例1) 加圧反応容器に、プロピレン・エチレン共重合体(プロ
ピレン含有量:60モル%、極限粘度[η] (デカリ
ン中135℃):1.93dl/g、X線回折による結
晶化度:12%)250重量部およびトルエン5o○重
量部を仕込み、攪拌しながら加熱して160℃まで昇温
した。  2−ヒドロキシプロピルアクリレート25重
量部およびジ−t−ブチルパーオキシドロ、5重量部を
、それぞれ5時間かけて分割して滴下した後、さらに1
60℃で2時間、攪拌しながら反応させた。 反応終了
後、反応混合物に大量のメタノールを加え、生成したグ
ラフト変性共重合体を析出させ、これをf別し、アセト
ンで繰返し洗浄した後、減圧乾燥した。
得られたグラフト変性共重合体中の2−ヒドロキシプロ
ピルアクリレートの含有量を測定したところ、3.1重
量%であった。
上記に得られたグラフト変性共重合体を、クロロベンゼ
ン溶媒中、110℃に加熱して完全に溶解させ、温度を
保ちながら、光を完全に遮断し、塩素ガスを供給して、
約2時間反応させた。 得られた反応混合物に大過剰の
メタノールを加えて、反応生成物を析出させ、これをf
刑し、メタノールで繰返し洗浄した後、減圧乾燥してグ
ラフト変性および塩素化された変性重合体を得た。
得られた変性重合体の塩素含有量を測定したところ、3
0重量%であった。
この変性重合体をトルエンに濃度20重量%に溶解して
試料を調製した。
得られた試料を、1,1.1−トリクロルエタン蒸気で
洗浄したポリプロピレン(三井石油化学工業株式会社製
、X440)製陶板に、塗布量が200g/m2となる
ように噴霧塗布した。 次に、この角板をエアーオーブ
ン中で100℃で30分間加熱乾燥させた。 さらに、
ウレタン系塗料(日本ビーケミカル■製、R−271)
を乾燥膜厚が60戸になるように上塗りした。 次に、
100℃のエアーオーブン中で30分間焼付を行ない、
塗膜試料を得た。 得られた塗膜試料を、基盤目試験、
剥離強度の測定および耐水性の評価に供した。 結果を
表1に示す。
(実施例2) 攪拌装置を備えた容量1.5にの反応容器に、ポリプロ
ピレン(極限粘度[η]:2.0dj2/g)250重
量部およびトルエン500重量部を仕込み、攪拌しなが
ら加熱して150℃まで昇温した。  2−ヒドロキシ
プロピルアクリレート25重量部およびジ−t−ブチル
パーオキシドロ、5重量部を、それぞれ5時間かけて分
割して滴下した後、さらに150℃で2時間攪拌しなが
ら反応させ、グラフト変性ポリプロピレンを得た。
得られたグラフト変性ポリプロピレン中の2−ヒドロキ
シプロピルアクリレートの含有量を測定したとこ、16
重量%であった。 また、極限粘度[ηコは、135℃
デカリン中で測定したところ、0. 7  dj2/g
であった。
上記に得られたグラフト変性ポリプロピレンを、クロロ
ヘンゼン溶媒中、110℃に加熱して完全に溶解させ、
温度を保ちなから、光を完全に遮断して、塩素カスを供
給して、約2時間反応させた。 得られた反応混合物に
大過剰のメタノールを加えて、反応生成物を析出させ、
これをf別し、メタノールで綬返し洗浄した後、減圧乾
燥してグラフト変性・塩素化ポリプロピレンを得た。
得られたグラフト変性・塩素化ポリプロピレンの塩素含
有量を測定したところ、30重量%であ)た。
このグラフト変性・塩素化ポリプロピレンを、実施例1
と同様にしてトルエンに溶解して溶液を調製し、これを
ポリプロピレン製角板に塗布して塗膜試料を作成した。
 この塗膜試料を基盤目試験、剥離強度の測定および耐
水性の評価に供した。 結果を表1に示す。
(実施例3) プロピレン・エチレン共重合体の代わりに、プロピレン
・ブテン・エチレン共重合体(プロピレン/ブテン/エ
チレンのモル比 65/25/10)を使用した以外は
、実施例1と同様にしてグラフト変性・塩素化共重合体
を得、さらにグラフト変性・塩素化共重合体のトルエン
溶液を調製した。 なお、調製の途中で得られたグラフ
ト変性共重合体の2−ヒドロキシプロピルアクリレート
の含有量は2,9重量%であった。 また、グラフト変
性・塩素化共重合体の塩素含有量は30重量%てあった
。 次に、得られたグラフ)・変性・塩素化共重合体の
トルエン溶液を、実施例1と同様にしてポリプロピレン
製角板に塗布して塗膜試料を作成し、これを基盤目試験
、剥離強度の測定および耐水性の評価に供した。 結果
を表1に示す。
(実施例4) 実施例3で使用したものと同しプロピレン・ブテン・エ
チレン共重合体3kg、2−ヒドロキシプロピルアクリ
レート120gおよび2.5−ジメチルージ(t−ブチ
ルパーオキシ)ヘキサン12gを、ヘンシェルミキサー
で予め混合した後、2軸押出機(池貝鉄工所製、PCM
−45)に供給して、加熱温度230℃、回転数260
 rpmで混練しながら押出して反応させ、グラフト変
性共重合体を得た。
得られたグラフト変性共重合体の2−ヒドロキシプロピ
ルアクリレートの含有量を測定したところ、1.8重量
%であった。
このグラフト変性共重合体を実施例1と同様にして塩素
化して、グラフト変性・塩素化共重合体を得、これをト
ルエンに溶解して溶液を調製した。 得られたグラフト
変性・塩素化共重合体のトルエン溶液を、実施例1と同
様にしてポリプロピレン製角板に塗布して塗膜試料を作
成し、これを基盤目試験、剥離強度の測定および耐水性
の評価に供した。 結果を表1に示す。
表    1 〈発明の効果〉 本発明の方法によれば、各種成形品、特にポリオレフィ
ンの成形品の表面に塗布して、該表面の塗料や接着剤と
の付着性を向上させることができるプライマーあるいは
接着剤等の主成分や塗料用ビヒクルとして好適な変性オ
レフィン系重合体を得ることかできる。
特許出願人 三井石油化学工業株式会社。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)オレフィン系重合体に水酸基含有ビニル単量体を
    グラフト共重合させる工程と、オレフィン系重合体を塩
    素化する工程とを有する変性オレフィン系重合体の製造
    方法。
  2. (2)オレフィン系重合体に水酸基含有ビニル単量体を
    グラフト共重合させた後、塩素化する工程を有する請求
    項1に記載の変性オレフィン系重合体の製造方法。
  3. (3)オレフィン系重合体を塩素化した後、水酸基含有
    ビニル単量体をグラフト共重合させる工程を有する請求
    項1に記載の変性オレフィン系重合体の製造方法。
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