JP2984334B2 - 水分散体 - Google Patents
水分散体Info
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- JP2984334B2 JP2984334B2 JP2205578A JP20557890A JP2984334B2 JP 2984334 B2 JP2984334 B2 JP 2984334B2 JP 2205578 A JP2205578 A JP 2205578A JP 20557890 A JP20557890 A JP 20557890A JP 2984334 B2 JP2984334 B2 JP 2984334B2
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- Processes Of Treating Macromolecular Substances (AREA)
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Description
【発明の詳細な説明】 <産業上の利用分野> 本発明は水分散体に関し、特に各種の樹脂成形品に下
塗りして成形品の表面への塗料の付着性を向上させるこ
とができるとともに、有機溶媒を含有しないため、作業
環境を良好に保つことができる、プライマーとして好適
な水分散体に関する。
塗りして成形品の表面への塗料の付着性を向上させるこ
とができるとともに、有機溶媒を含有しないため、作業
環境を良好に保つことができる、プライマーとして好適
な水分散体に関する。
<従来の技術> 従来、ポリプロピレン等のポリオレフィンの成形品の
表面に塗装を施したり、他の樹脂層を形設したりして、
その付加価値を高めることが行われている。しかし、一
般にポリオレフィンは、極性に乏しく、一般に塗料や他
の樹脂との付着性が悪い。そのため、従来は予め成形品
の表面を、クロム酸、火炎、コロナ放電、プラズマ、溶
剤等で処理して該表面の極性を高めることにより、塗料
の付着性を改善することが試みられてきた。しかし、こ
れらの処理においては、複雑な処理を要したり、腐食性
の薬品を使用するため危険を伴なったりする難点があ
る。また、安定した処理効果を得るためには、厳しい工
程管理が必要であるという欠点がある。
表面に塗装を施したり、他の樹脂層を形設したりして、
その付加価値を高めることが行われている。しかし、一
般にポリオレフィンは、極性に乏しく、一般に塗料や他
の樹脂との付着性が悪い。そのため、従来は予め成形品
の表面を、クロム酸、火炎、コロナ放電、プラズマ、溶
剤等で処理して該表面の極性を高めることにより、塗料
の付着性を改善することが試みられてきた。しかし、こ
れらの処理においては、複雑な処理を要したり、腐食性
の薬品を使用するため危険を伴なったりする難点があ
る。また、安定した処理効果を得るためには、厳しい工
程管理が必要であるという欠点がある。
そこで、これらの欠点を改良する有効な手段として、
成形品等の表面をプライマーで塗布処理する方法があ
り、そのプライマーとして、本出願人は、先に、特定の
プロピレン・エチレン共重合体にマレイン酸またはその
無水物をグラフト共重合させてなる変性重合体を有機溶
媒に溶解してなる表面処理剤を提案した。(特公昭62−
21027号公報)また、X線回折によって測定される結晶
化度が20%以下のα−オレフィン共重合体に、モノオレ
フィンジカルボン酸モノアルキルエステルを0.5〜15重
量%グラフト共重合してなる変性重合体を有機溶媒に溶
解してなる表面処理剤を提案した(特公昭61−11250号
公報)。
成形品等の表面をプライマーで塗布処理する方法があ
り、そのプライマーとして、本出願人は、先に、特定の
プロピレン・エチレン共重合体にマレイン酸またはその
無水物をグラフト共重合させてなる変性重合体を有機溶
媒に溶解してなる表面処理剤を提案した。(特公昭62−
21027号公報)また、X線回折によって測定される結晶
化度が20%以下のα−オレフィン共重合体に、モノオレ
フィンジカルボン酸モノアルキルエステルを0.5〜15重
量%グラフト共重合してなる変性重合体を有機溶媒に溶
解してなる表面処理剤を提案した(特公昭61−11250号
公報)。
<発明が解決しようとする課題> しかし、前記に提案された表面処理剤は、良好な付着
性および保存安定性を有し、プライマーとして有用であ
るが、いずれも有機溶媒を含有している。ところで、近
年、揮発性有機溶媒の使用量を低減させ、工場内の作業
環境を良好に保つために、有機溶媒を含有しない、ある
いは有機溶媒を含有していても、その含有量が少量であ
る表面処理剤が、強く要望されている。そのため、前記
の表面処理剤では、このような要望に応えることが困難
である。
性および保存安定性を有し、プライマーとして有用であ
るが、いずれも有機溶媒を含有している。ところで、近
年、揮発性有機溶媒の使用量を低減させ、工場内の作業
環境を良好に保つために、有機溶媒を含有しない、ある
いは有機溶媒を含有していても、その含有量が少量であ
る表面処理剤が、強く要望されている。そのため、前記
の表面処理剤では、このような要望に応えることが困難
である。
そこで本発明の目的は、樹脂成形品、例えば、ポリプ
ロピレン等のポリオレフィン、合成ゴム、不飽和ポリエ
ステル、エポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂等、あるいは
これらの複合樹脂等の各種の樹脂からなる成形品との付
着性に優れるため、これらの成形品の表面に塗布して十
分な剥離強度および密着性を有する塗膜を得ることがで
き、さらに保存安定性が良好であるとともに、有機溶媒
を含有しない水系であるため、作業環境を良好に保つこ
とができる、プライマーとして好適な水分散体を提供す
ることにある。
ロピレン等のポリオレフィン、合成ゴム、不飽和ポリエ
ステル、エポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂等、あるいは
これらの複合樹脂等の各種の樹脂からなる成形品との付
着性に優れるため、これらの成形品の表面に塗布して十
分な剥離強度および密着性を有する塗膜を得ることがで
き、さらに保存安定性が良好であるとともに、有機溶媒
を含有しない水系であるため、作業環境を良好に保つこ
とができる、プライマーとして好適な水分散体を提供す
ることにある。
<課題を解決するための手段> 本発明は、前記課題を解決するために、結晶化度が20
%以下のα−オレフィン共重合体に、水酸基を有する
α,β−ビニル単量体を0.05〜25重量%含むようにグラ
フト共重合させてなる変性共重合体を、さらに塩素化し
て得られる塩素含有量10〜50重量%の塩素化変性α−オ
レフィン共重合体を水に分散させてなる水分散体であっ
て、該塩素化変性α−オレフィン共重合体5〜70重量部
に対して、水95〜30重量部を含む水分散体を提供するも
のである。
%以下のα−オレフィン共重合体に、水酸基を有する
α,β−ビニル単量体を0.05〜25重量%含むようにグラ
フト共重合させてなる変性共重合体を、さらに塩素化し
て得られる塩素含有量10〜50重量%の塩素化変性α−オ
レフィン共重合体を水に分散させてなる水分散体であっ
て、該塩素化変性α−オレフィン共重合体5〜70重量部
に対して、水95〜30重量部を含む水分散体を提供するも
のである。
また、前記α−オレフィン共重合体が、プロピレン・
エチレン共重合体およびプロピレン・ブテン・エチレン
共重合体から選ばれる少なくとも1種であると、好まし
い。
エチレン共重合体およびプロピレン・ブテン・エチレン
共重合体から選ばれる少なくとも1種であると、好まし
い。
さらに、前記水酸基を有するα,β−ビニル単量体
が、1価のアルコールのモノ(メタ)アクリル酸エステ
ルおよび多価アルコールのモノ(メタ)アクリル酸エス
テルから選ばれる少なくとも1種であると、好ましい。
が、1価のアルコールのモノ(メタ)アクリル酸エステ
ルおよび多価アルコールのモノ(メタ)アクリル酸エス
テルから選ばれる少なくとも1種であると、好ましい。
以下、本発明の水分散体について、詳細に説明する。
本発明の水分散体の主成分である塩素化変性ポリオレ
フィンは、α−オレフィン共重合体に水酸基を有する
α,β−ビニル単量体をグラフト共重合させてなる変性
重合体を、さらに塩素化してなるものである。この塩素
化変性ポリオレフィンの主要構成成分であるα−オレフ
ィン共重合体は、プロピレンおよび/またはエチレンを
主成分とするものであり、例えば、プロピレンの単独重
合体、エチレンの単独重合体、プロピレン・エチレン共
重合体、あるいはプロピレンおよび/またはエチレン
と、他のα−オレフィンとの共重合体である。このα−
オレフィン共重合体において、プロピレンの含有量は、
通常、30〜90モル%程度であり、またエチレンの含有量
は、通常、30〜90モル%程度である。また、このα−オ
レフィン共重合体が、プロピレンとエチレンを共に含有
する場合、その含有割合は、通常、モル比で95/5〜5/95
程度である。また、他のα−オレフィンとしては、例え
ば、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、4−メ
チル−1−ペンテン、1−オクテン等が挙げられる。本
発明において、これらの他のα−オレフィンの1種また
は2種以上が、α−オレフィン共重合体に含まれていて
もよい。α−オレフィン共重合体が、この他のα−オレ
フィンを含む場合、その含有量は、通常、40モル%以
下、好ましくは30モル%以下である。
フィンは、α−オレフィン共重合体に水酸基を有する
α,β−ビニル単量体をグラフト共重合させてなる変性
重合体を、さらに塩素化してなるものである。この塩素
化変性ポリオレフィンの主要構成成分であるα−オレフ
ィン共重合体は、プロピレンおよび/またはエチレンを
主成分とするものであり、例えば、プロピレンの単独重
合体、エチレンの単独重合体、プロピレン・エチレン共
重合体、あるいはプロピレンおよび/またはエチレン
と、他のα−オレフィンとの共重合体である。このα−
オレフィン共重合体において、プロピレンの含有量は、
通常、30〜90モル%程度であり、またエチレンの含有量
は、通常、30〜90モル%程度である。また、このα−オ
レフィン共重合体が、プロピレンとエチレンを共に含有
する場合、その含有割合は、通常、モル比で95/5〜5/95
程度である。また、他のα−オレフィンとしては、例え
ば、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、4−メ
チル−1−ペンテン、1−オクテン等が挙げられる。本
発明において、これらの他のα−オレフィンの1種また
は2種以上が、α−オレフィン共重合体に含まれていて
もよい。α−オレフィン共重合体が、この他のα−オレ
フィンを含む場合、その含有量は、通常、40モル%以
下、好ましくは30モル%以下である。
このα−オレフィン共重合体は、有機溶媒に溶解でき
るため溶液状態におけるグラフト共重合が容易となり、
また、後記の溶媒置換法による水分散体の調製が容易と
なる点で、結晶化度が20%以下、好ましくは2〜20%、
特に好ましくは5〜18%のものである。この結晶化度は
X線回折によって測定される値である。
るため溶液状態におけるグラフト共重合が容易となり、
また、後記の溶媒置換法による水分散体の調製が容易と
なる点で、結晶化度が20%以下、好ましくは2〜20%、
特に好ましくは5〜18%のものである。この結晶化度は
X線回折によって測定される値である。
また、このα−オレフィン共重合体の分子量は、135
℃デカリン中で測定される極限粘度[η]が、通常、0.
3〜20dl/g程度、特に好ましくは0.5〜12dl/g程度のもの
である。
℃デカリン中で測定される極限粘度[η]が、通常、0.
3〜20dl/g程度、特に好ましくは0.5〜12dl/g程度のもの
である。
本発明において、変性共重合体を得るために、前記の
ようなα−オレフィン共重合体に、グラフト共重合され
る水酸基を有するα,β−ビニル単量体(以下、単に
「ビニル単量体」という)としては、例えば、ヒドロキ
シエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピ
ル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシプロピル(メ
タ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプ
ロピル(メタ)アクリレート、3−クロロ−2−ヒドロ
キシプロピル(メタ)アクリレート等の1価のアルコー
ルの(メタ)アクリル酸エステル;グリセリンモノ(メ
タ)アクリレート、ペンタエリスリトールモノ(メタ)
アクリレート、トリメチロールプロパンモノ(メタ)ア
クリレート、テトラエチロールエタンモノ(メタ)アク
リレート、ブタンジオールモノ(メタ)アクリレート、
ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート等の
多価アルコールのモノ(メタ)アクリル酸エステル;10
−ウンデセン−1−オール、1−オクテン−3−オー
ル、2−メタノールノルボルネン、ヒドロキシスチレ
ン、ヒドロキシエチルビニルエーテル、ヒドロキシブチ
ルビニルエーテル、N−メチロールアクリルアミド、2
−(メタ)アクリロイルオキシエチルアシッドホスフェ
ート、グリセリンモノアリルエーテル、アリルアルコー
ル、アリロキシエタノールなどが挙げられる。これらは
1種単独でも2種以上を組合せても用いられる。これら
のビニル単量体の中でも、特に、1価のアルコールの
(メタ)アクリル酸エステル、および多価アルコールの
アクリル酸エステルが好ましく、特に、2−ヒドロキシ
プロピルアクリレートが好ましい。
ようなα−オレフィン共重合体に、グラフト共重合され
る水酸基を有するα,β−ビニル単量体(以下、単に
「ビニル単量体」という)としては、例えば、ヒドロキ
シエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピ
ル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシプロピル(メ
タ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプ
ロピル(メタ)アクリレート、3−クロロ−2−ヒドロ
キシプロピル(メタ)アクリレート等の1価のアルコー
ルの(メタ)アクリル酸エステル;グリセリンモノ(メ
タ)アクリレート、ペンタエリスリトールモノ(メタ)
アクリレート、トリメチロールプロパンモノ(メタ)ア
クリレート、テトラエチロールエタンモノ(メタ)アク
リレート、ブタンジオールモノ(メタ)アクリレート、
ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート等の
多価アルコールのモノ(メタ)アクリル酸エステル;10
−ウンデセン−1−オール、1−オクテン−3−オー
ル、2−メタノールノルボルネン、ヒドロキシスチレ
ン、ヒドロキシエチルビニルエーテル、ヒドロキシブチ
ルビニルエーテル、N−メチロールアクリルアミド、2
−(メタ)アクリロイルオキシエチルアシッドホスフェ
ート、グリセリンモノアリルエーテル、アリルアルコー
ル、アリロキシエタノールなどが挙げられる。これらは
1種単独でも2種以上を組合せても用いられる。これら
のビニル単量体の中でも、特に、1価のアルコールの
(メタ)アクリル酸エステル、および多価アルコールの
アクリル酸エステルが好ましく、特に、2−ヒドロキシ
プロピルアクリレートが好ましい。
本発明において、このビニル単量体は、変性共重合体
中の含有量が、プライマーとして成形品に塗布して、塗
料の付着性が高い塗膜を得ることができる水分散体が得
られる点で、0.05〜25重量%、好ましくは1〜10重量%
となるようにα−オレフィン共重合体にグラフト共重合
される。
中の含有量が、プライマーとして成形品に塗布して、塗
料の付着性が高い塗膜を得ることができる水分散体が得
られる点で、0.05〜25重量%、好ましくは1〜10重量%
となるようにα−オレフィン共重合体にグラフト共重合
される。
以上のような変性重合体の製造は、種々の公知の方法
に従って行なうことができる。例えば、ラジカル重合開
始剤の存在下、不活性溶媒の存在下もしくは不存在下
に、前記α−オレフィン共重合体に前記ビニル単量体を
グラフト共重合させることによって行なうことができ
る。
に従って行なうことができる。例えば、ラジカル重合開
始剤の存在下、不活性溶媒の存在下もしくは不存在下
に、前記α−オレフィン共重合体に前記ビニル単量体を
グラフト共重合させることによって行なうことができ
る。
不活性溶媒の存在下にグラフト共重合する方法として
は、例えば、不活性溶媒にα−オレフィン共重合体を溶
解して溶液を調製し、これにビニル単量体およびラジカ
ル重合開始剤を添加して撹拌しながら加熱して反応させ
る方法などが挙げられる。
は、例えば、不活性溶媒にα−オレフィン共重合体を溶
解して溶液を調製し、これにビニル単量体およびラジカ
ル重合開始剤を添加して撹拌しながら加熱して反応させ
る方法などが挙げられる。
このとき、ラジカル重合開始剤/ビニル単量体の使用
割合は、通常、モル比で、1/100〜3/5、好ましくは1/20
〜1/2の範囲である。
割合は、通常、モル比で、1/100〜3/5、好ましくは1/20
〜1/2の範囲である。
反応温度は、50℃以上、特に80〜200℃の範囲が好適
であり、反応時間は2〜10時間程度である。
であり、反応時間は2〜10時間程度である。
反応方式は、回分式、連続式のいずれでもよいが、グ
ラフト共重合を均一に行なうためには、回分式が好まし
い。
ラフト共重合を均一に行なうためには、回分式が好まし
い。
また、グラフト共重合を不活性溶媒の不存在下に行な
う方法としては、例えば、α−オレフィン共重合体を該
α−オレフィン共重合体の軟化点以上の温度で加熱溶融
し、ビニル単量体およびラジカル重合開始剤を添加し
て、溶融状態で強撹拌しながら反応させる方法;α−オ
レフィン共重合体、ビニル単量体およびラジカル重合開
始剤を予め混合しておき、混合物を押出機にて加熱溶融
して押出しながらグラフト共重合させる方法などが挙げ
られる。これらの不活性溶媒の不存在下に行なう方法に
おいて、ビニル単量体およびラジカル重合開始剤の使用
量、ならびに両者の使用割合等は、前記の不活性溶媒の
存在下に行なう方法と同様である。
う方法としては、例えば、α−オレフィン共重合体を該
α−オレフィン共重合体の軟化点以上の温度で加熱溶融
し、ビニル単量体およびラジカル重合開始剤を添加し
て、溶融状態で強撹拌しながら反応させる方法;α−オ
レフィン共重合体、ビニル単量体およびラジカル重合開
始剤を予め混合しておき、混合物を押出機にて加熱溶融
して押出しながらグラフト共重合させる方法などが挙げ
られる。これらの不活性溶媒の不存在下に行なう方法に
おいて、ビニル単量体およびラジカル重合開始剤の使用
量、ならびに両者の使用割合等は、前記の不活性溶媒の
存在下に行なう方法と同様である。
上記グラフト共重合に用いられるラジカル重合開始剤
としては、例えば、ベンゾイルペルオキシド、ジクロル
ベンゾイルペルオキシド、ジクミルペルオキシド、ジ−
t−ブチルペルオキシド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(ペ
ルオキシベンゾエート)ヘキシン−3、1,4−ビス(t
−ブチルペルオキシイソプロピル)ベンゼン、ラウロイ
ルペルオキシド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチル
ペルオキシ)−ヘキシン3、2,5−ジメチル−2,5−ジ
(t−ブチルペルオキシ)−ヘキサン等の有機ペルオキ
シド;t−ブチルペルアセテート、t−ブチルペルベンゾ
エート、t−ブチルペルフェニルアセテート、t−ブチ
ルペルイソブチレート、t−ブチルペル−sec−オクト
エート、t−ブチルペルピバレート、クミルペルピバレ
ート、t−ブチルペルジエチルアセテート等の有機ペル
エステル;アゾビスイソブチロニトリル、ジメチルアゾ
イソブチロニトリル等のアゾ化合物等が挙げられる。こ
れらのうちでは、有機ペルオキシドおよび有機ペルエス
テルが好ましく、特に、ジクミルペルオキシド、ジ−t
−ブチルペルオキシド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−
ブチルペルオキシ)ヘキシン−3、2,5−ジメチル−2,5
−ジ(t−ブチルペルオキシ)ヘキサン、1,4−ビス
(t−ブチルペルオキシイソプロピル)ベンゼン等のジ
アルキルペルオキシドが好ましい。
としては、例えば、ベンゾイルペルオキシド、ジクロル
ベンゾイルペルオキシド、ジクミルペルオキシド、ジ−
t−ブチルペルオキシド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(ペ
ルオキシベンゾエート)ヘキシン−3、1,4−ビス(t
−ブチルペルオキシイソプロピル)ベンゼン、ラウロイ
ルペルオキシド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチル
ペルオキシ)−ヘキシン3、2,5−ジメチル−2,5−ジ
(t−ブチルペルオキシ)−ヘキサン等の有機ペルオキ
シド;t−ブチルペルアセテート、t−ブチルペルベンゾ
エート、t−ブチルペルフェニルアセテート、t−ブチ
ルペルイソブチレート、t−ブチルペル−sec−オクト
エート、t−ブチルペルピバレート、クミルペルピバレ
ート、t−ブチルペルジエチルアセテート等の有機ペル
エステル;アゾビスイソブチロニトリル、ジメチルアゾ
イソブチロニトリル等のアゾ化合物等が挙げられる。こ
れらのうちでは、有機ペルオキシドおよび有機ペルエス
テルが好ましく、特に、ジクミルペルオキシド、ジ−t
−ブチルペルオキシド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−
ブチルペルオキシ)ヘキシン−3、2,5−ジメチル−2,5
−ジ(t−ブチルペルオキシ)ヘキサン、1,4−ビス
(t−ブチルペルオキシイソプロピル)ベンゼン等のジ
アルキルペルオキシドが好ましい。
不活性溶媒を用いる場合、その不活性溶媒の具体例と
しては、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族系炭
化水素;ヘキサン、ヘプタン、オクタン、デカン等の脂
肪族系炭化水素;トリクロルエチレン、パークロルエチ
レン、ジクロルエチレン、クロルベンゼン等のハロゲン
化炭化水素などが挙げられ、これらの中でも、芳香族系
炭化水素が好ましく、特にアルキル基置換芳香族系炭化
水素が好ましい。
しては、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族系炭
化水素;ヘキサン、ヘプタン、オクタン、デカン等の脂
肪族系炭化水素;トリクロルエチレン、パークロルエチ
レン、ジクロルエチレン、クロルベンゼン等のハロゲン
化炭化水素などが挙げられ、これらの中でも、芳香族系
炭化水素が好ましく、特にアルキル基置換芳香族系炭化
水素が好ましい。
本発明の水分散体は、前記のようにして得られる変性
共重合体をさらに塩素化して得られる塩素化変性α−オ
レフィン共重合体を主成分とするものである。この塩素
化変性α−オレフィン共重合体は、溶媒に溶解し易く、
後記の溶媒置換法による水分散体の製造が容易であり、
またプライマーとして成形品に塗布して塗料の付着性が
高い塗膜を得ることができる水分散体が得られ、かつ該
塗膜と成形品との付着性も高い点で、塩素含有量が10〜
50重量%、好ましくは12〜30重量%のものである。ま
た、この塩素化変性α−オレフィン共重合体の極限粘度
[η]は、水に分散が容易であり、接着強度も高い点
で、通常、0.1〜20dl/g、好ましくは0.2〜10dl/g程度で
ある。
共重合体をさらに塩素化して得られる塩素化変性α−オ
レフィン共重合体を主成分とするものである。この塩素
化変性α−オレフィン共重合体は、溶媒に溶解し易く、
後記の溶媒置換法による水分散体の製造が容易であり、
またプライマーとして成形品に塗布して塗料の付着性が
高い塗膜を得ることができる水分散体が得られ、かつ該
塗膜と成形品との付着性も高い点で、塩素含有量が10〜
50重量%、好ましくは12〜30重量%のものである。ま
た、この塩素化変性α−オレフィン共重合体の極限粘度
[η]は、水に分散が容易であり、接着強度も高い点
で、通常、0.1〜20dl/g、好ましくは0.2〜10dl/g程度で
ある。
この塩素化変性α−オレフィン共重合体の製造は、前
記変性共重合体を適当な有機溶媒に溶解または分散させ
た後、塩素ガスと反応させることによって行なうことが
できる。この反応は、通常、50〜120℃程度で、約0.5〜
5時間で行なうのが一般的である。また、反応を効率的
に進行させるために、紫外線や可視光線を照射したり、
あるいはラジカル発生剤を使用してもよい。
記変性共重合体を適当な有機溶媒に溶解または分散させ
た後、塩素ガスと反応させることによって行なうことが
できる。この反応は、通常、50〜120℃程度で、約0.5〜
5時間で行なうのが一般的である。また、反応を効率的
に進行させるために、紫外線や可視光線を照射したり、
あるいはラジカル発生剤を使用してもよい。
用いられる有機溶媒としては、例えば、ヘキサン、ヘ
プタン、オクタン、デカン、ドデカン、テトラドデカン
等の脂肪族炭化水素;メチルシクロペンタン、シクロヘ
キサン、メチルシクロヘキサン、シクロオクタン、シク
ロドデカン等の脂環式炭化水素;ベンゼン、トルエン、
キシレン、エチルベンゼン、クメン、エチルトルエン、
トリメチルベンゼン、ジイソプロピルベンゼン等の芳香
族炭化水素;クロロベンゼン、ブロモベンゼン、o−ジ
クロロベンゼン、四塩化炭素、四臭化炭素、クロロホル
ム、ブロモホルム、トリクロロエタン、トリクロロエチ
レン、テトラクロロエタン、テトラクロロエチレン等の
ハロゲン化炭化水素などが挙げられる。これらは1種単
独でも2種以上を組合せて用いてもよい。
プタン、オクタン、デカン、ドデカン、テトラドデカン
等の脂肪族炭化水素;メチルシクロペンタン、シクロヘ
キサン、メチルシクロヘキサン、シクロオクタン、シク
ロドデカン等の脂環式炭化水素;ベンゼン、トルエン、
キシレン、エチルベンゼン、クメン、エチルトルエン、
トリメチルベンゼン、ジイソプロピルベンゼン等の芳香
族炭化水素;クロロベンゼン、ブロモベンゼン、o−ジ
クロロベンゼン、四塩化炭素、四臭化炭素、クロロホル
ム、ブロモホルム、トリクロロエタン、トリクロロエチ
レン、テトラクロロエタン、テトラクロロエチレン等の
ハロゲン化炭化水素などが挙げられる。これらは1種単
独でも2種以上を組合せて用いてもよい。
本発明の水分散体は、以上のようにして得られる塩素
化変性α−オレフィン共重合体を水に分散させて得られ
る。塩素化変性α−オレフィン共重合体を水に分散させ
て、本発明の水分散体を製造する方法としては、例え
ば、該塩素化変性α−オレフィン共重合体、水および界
面活性剤を一括して混合して乳化させるドラム乳化法;
予め粉砕しておいた塩素化変性α−オレフィン共重合体
を界面活性剤とともに水中に投入して分散させる粉砕
法;有機溶媒に溶解した塩素化変性α−オレフィン共重
合体と界面活性剤および水とを混合した後、有機溶媒を
除去する溶媒置換法;ホモミキサーを用いて分散を行な
うホモミキサー法;転相法等が挙げられ、使用する塩素
化変性α−オレフィン共重合体の物性に応じて適宜選択
される。
化変性α−オレフィン共重合体を水に分散させて得られ
る。塩素化変性α−オレフィン共重合体を水に分散させ
て、本発明の水分散体を製造する方法としては、例え
ば、該塩素化変性α−オレフィン共重合体、水および界
面活性剤を一括して混合して乳化させるドラム乳化法;
予め粉砕しておいた塩素化変性α−オレフィン共重合体
を界面活性剤とともに水中に投入して分散させる粉砕
法;有機溶媒に溶解した塩素化変性α−オレフィン共重
合体と界面活性剤および水とを混合した後、有機溶媒を
除去する溶媒置換法;ホモミキサーを用いて分散を行な
うホモミキサー法;転相法等が挙げられ、使用する塩素
化変性α−オレフィン共重合体の物性に応じて適宜選択
される。
用いられる界面活性剤としては、非イオン系およびア
ニオン系界面活性剤を挙げることができる。非イオン系
界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレンアル
キルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルアリルエー
テル、ポリオキシエチレンソルビタンエステル、ポリオ
キシエチレンアルキルアミンエーテル等が挙げられる。
アニオン系界面活性剤としては、例えば、脂肪酸塩、高
級アルコール硫酸エステル、アルキルベンゼンスルホン
酸ナトリウム、ナフタリンスルホン酸ホルマリン縮合
物、ポリオキシエチレンアルキルエーテルサルフェート
等が挙げられ、特にアルキルベンゼンスルホン酸ナトリ
ウムが好ましい。
ニオン系界面活性剤を挙げることができる。非イオン系
界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレンアル
キルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルアリルエー
テル、ポリオキシエチレンソルビタンエステル、ポリオ
キシエチレンアルキルアミンエーテル等が挙げられる。
アニオン系界面活性剤としては、例えば、脂肪酸塩、高
級アルコール硫酸エステル、アルキルベンゼンスルホン
酸ナトリウム、ナフタリンスルホン酸ホルマリン縮合
物、ポリオキシエチレンアルキルエーテルサルフェート
等が挙げられ、特にアルキルベンゼンスルホン酸ナトリ
ウムが好ましい。
この界面活性剤の使用量は、塩素化変性α−オレフィ
ン共重合体の分散状態が良好で、かつ得られる水分散体
の成形品との密着性が良好となる点で、通常、塩素化変
性α−オレフィン共重合体に対して0.05〜10重量%程度
が好ましく、特に0.1〜7重量%が好ましい。
ン共重合体の分散状態が良好で、かつ得られる水分散体
の成形品との密着性が良好となる点で、通常、塩素化変
性α−オレフィン共重合体に対して0.05〜10重量%程度
が好ましく、特に0.1〜7重量%が好ましい。
本発明の水分散体中における塩素化変性α−オレフィ
ン共重合体と水の配合割合は、塩素化変性α−オレフィ
ン共重合体5〜70重量部に対して、水95〜30重量部の割
合の範囲の中で、適宜選択される。特に、本発明の水分
散体を噴霧塗布する場合には、塗布面に塗りむらが生じ
にくく、塗膜の付着性のばらつきが生じにくく、また、
形成される塗膜の層が厚くならないため、例えば、プラ
イマーとして使用した場合に塗装後の塗膜の平滑性が良
好となる点で3〜45重量%が好ましい。
ン共重合体と水の配合割合は、塩素化変性α−オレフィ
ン共重合体5〜70重量部に対して、水95〜30重量部の割
合の範囲の中で、適宜選択される。特に、本発明の水分
散体を噴霧塗布する場合には、塗布面に塗りむらが生じ
にくく、塗膜の付着性のばらつきが生じにくく、また、
形成される塗膜の層が厚くならないため、例えば、プラ
イマーとして使用した場合に塗装後の塗膜の平滑性が良
好となる点で3〜45重量%が好ましい。
また、本発明の水分散体には、必要に応じて、増粘
剤、塩基性物質、消泡剤等を添加することもできる。さ
らに、塗布される素材との濡れ性を改善するために、必
要に応じて少量の有機溶媒を添加してもよい。
剤、塩基性物質、消泡剤等を添加することもできる。さ
らに、塗布される素材との濡れ性を改善するために、必
要に応じて少量の有機溶媒を添加してもよい。
増粘剤としては、例えば、アルギン酸アンモニウム、
アルギン酸ナトリウム、ベントナイトクレー等の鉱物性
増粘剤;ポリアクリル酸ナトリウム、ポリアクリル酸ア
ンモニウム、アクリルエマルジョンコポリマー架橋アク
リルエマルジョンコポリマー等のアクリル酸系増粘剤;
カルボキシルメチルセルロース、メチルセルロース、ヒ
ドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシエチル
セルロース等の繊維素誘導体等を挙げることができ、特
にカルボキシメチルセルロースが好ましい。
アルギン酸ナトリウム、ベントナイトクレー等の鉱物性
増粘剤;ポリアクリル酸ナトリウム、ポリアクリル酸ア
ンモニウム、アクリルエマルジョンコポリマー架橋アク
リルエマルジョンコポリマー等のアクリル酸系増粘剤;
カルボキシルメチルセルロース、メチルセルロース、ヒ
ドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシエチル
セルロース等の繊維素誘導体等を挙げることができ、特
にカルボキシメチルセルロースが好ましい。
消泡剤としては、例えば、ヒマシ油、大豆油、アマニ
油等の植物油;スピンドル油、流動パラフィン等の鉱物
油;ステアリン酸、オレイン酸等の脂肪酸;オレイルア
ルコール、ポリオキシアルキレングリコール、オクチル
アルコール等のアルコール類;エチレングリコールジス
テアレート、ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレ
ート等の脂肪酸エステル;トリブチルホスフェート、ナ
トリウムオクチルホスフェート等のリン酸エステル;ポ
リオキシアルキレンアミド等のアミド類;ステアリン酸
アルミニウム、オレイン酸カリウム、ステアリン酸カル
シウム等の金属石鹸;ジメチルシリコン、ポリエーテル
変性シリコン等のシリコン類;ジアミルアミン、ポリオ
キシプロピレンアルキルアミン等のアミン類等が挙げら
れる。
油等の植物油;スピンドル油、流動パラフィン等の鉱物
油;ステアリン酸、オレイン酸等の脂肪酸;オレイルア
ルコール、ポリオキシアルキレングリコール、オクチル
アルコール等のアルコール類;エチレングリコールジス
テアレート、ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレ
ート等の脂肪酸エステル;トリブチルホスフェート、ナ
トリウムオクチルホスフェート等のリン酸エステル;ポ
リオキシアルキレンアミド等のアミド類;ステアリン酸
アルミニウム、オレイン酸カリウム、ステアリン酸カル
シウム等の金属石鹸;ジメチルシリコン、ポリエーテル
変性シリコン等のシリコン類;ジアミルアミン、ポリオ
キシプロピレンアルキルアミン等のアミン類等が挙げら
れる。
さらに、本発明の水分散体は、上記以外に、必要に応
じて酸化防止剤、耐候安定剤、耐熱防止剤等の各種安定
剤;酸化チタン、有機顔料等の着色剤;カーボンブラッ
ク、フェライト等の導電性付与剤などを含有していても
よい。
じて酸化防止剤、耐候安定剤、耐熱防止剤等の各種安定
剤;酸化チタン、有機顔料等の着色剤;カーボンブラッ
ク、フェライト等の導電性付与剤などを含有していても
よい。
本発明の水分散体は、α−オレフィン共重合体やその
他の重合体からなる成形品の表面に塗布し、その表面へ
の塗料の付着性を改善するためのプライマー等として用
いることができる。
他の重合体からなる成形品の表面に塗布し、その表面へ
の塗料の付着性を改善するためのプライマー等として用
いることができる。
特に、本発明の水分散体は、例えば、高圧法ポリエチ
レン、中低圧法ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ−
4−メチル−1−ペンテン、ポリ−1−ブテン、ポリス
チレン等のα−オレフィン共重合体;エチレン・プロピ
レン共重合体、エチレン・ブテン共重合体、プロピレン
・ブテン共重合体等のオレフィン共重合体などからなる
成形品に好適に用いることができる。
レン、中低圧法ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ−
4−メチル−1−ペンテン、ポリ−1−ブテン、ポリス
チレン等のα−オレフィン共重合体;エチレン・プロピ
レン共重合体、エチレン・ブテン共重合体、プロピレン
・ブテン共重合体等のオレフィン共重合体などからなる
成形品に好適に用いることができる。
さらに、本発明の水分散体は、上記のα−オレフィン
共重合体やその共重合体以外にも、ポリプロピレンと合
成ゴムとからなる成形品、ポリアミド樹脂、不飽和ポリ
エステル樹脂、ポリブチレンテレフタレート樹脂、ポリ
カーボネート樹脂等からなる成形品、例えば、自動車用
バンパー等の成形品、さらには、鋼板や電着処理用鋼板
等の表面処理にも用いることができる。
共重合体やその共重合体以外にも、ポリプロピレンと合
成ゴムとからなる成形品、ポリアミド樹脂、不飽和ポリ
エステル樹脂、ポリブチレンテレフタレート樹脂、ポリ
カーボネート樹脂等からなる成形品、例えば、自動車用
バンパー等の成形品、さらには、鋼板や電着処理用鋼板
等の表面処理にも用いることができる。
また、ポリウレタン樹脂、脂肪酸変性ポリエステル樹
脂、オイルフリーポリエステル樹脂、メラミン樹脂、エ
ポキシ樹脂等を主成分とする塗料、プライマー、接着剤
等を塗布した表面に下塗りし、その表面への塗料等の付
着性を改善すると共に、鮮映性、低温衝撃性等にも優れ
る塗膜を形成するためにも用いられる。
脂、オイルフリーポリエステル樹脂、メラミン樹脂、エ
ポキシ樹脂等を主成分とする塗料、プライマー、接着剤
等を塗布した表面に下塗りし、その表面への塗料等の付
着性を改善すると共に、鮮映性、低温衝撃性等にも優れ
る塗膜を形成するためにも用いられる。
また、本発明の水分散体が適用される成形品は、上記
の各種重合体あるいは樹脂が、射出成形、圧縮成形、中
空成形、押出成形、回転成形等の公知の成形法のいずれ
の方法によって成形されたものであってもよい。
の各種重合体あるいは樹脂が、射出成形、圧縮成形、中
空成形、押出成形、回転成形等の公知の成形法のいずれ
の方法によって成形されたものであってもよい。
本発明の水分散体は、これを適用する成形品が、タル
ク、亜鉛華、ガラス繊維、チタン白、硫酸マグネシウム
等の無機充填剤、顔料等が配合されている場合にも、特
に塗膜の付着性の良いプライマー塗膜を形成することが
できる。
ク、亜鉛華、ガラス繊維、チタン白、硫酸マグネシウム
等の無機充填剤、顔料等が配合されている場合にも、特
に塗膜の付着性の良いプライマー塗膜を形成することが
できる。
また、本発明の水分散体を塗布する成形品は、上記以
外に、種々の安定剤、紫外線吸収剤、塩酸吸収剤等を含
有していてもよい。
外に、種々の安定剤、紫外線吸収剤、塩酸吸収剤等を含
有していてもよい。
好ましく用いられる安定剤としては、例えば、2,6−
ジ−t−ブチル−4−メチルフェノール、テトラキス
[メチレン(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシヒ
ドロシンナメート)]メタン、メタオクタデシル−3−
(4′−ヒドキシ−3,5−ジ−t−ブチルフェニル)プ
ロピオネート、2,2′−メチレンビス(4−メチル−6
−t−ブチルフェノール)、4,4′−ブチリデンビス
(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)、4,4′−
チオビス(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)、
2,2−チオビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノー
ル)、1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−
t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン、1,3,
5−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−t−ブ
チルフェノール)ブタン等のフェノール系安定剤;ジラ
ウリルチオジプロピオネート、ジステアリルチオジプロ
ピオネート等のイオウ系安定剤;トリデシルホスファイ
ト、トリノニルフェニルホスファイト等のリン系安定剤
などを挙げることができる。
ジ−t−ブチル−4−メチルフェノール、テトラキス
[メチレン(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシヒ
ドロシンナメート)]メタン、メタオクタデシル−3−
(4′−ヒドキシ−3,5−ジ−t−ブチルフェニル)プ
ロピオネート、2,2′−メチレンビス(4−メチル−6
−t−ブチルフェノール)、4,4′−ブチリデンビス
(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)、4,4′−
チオビス(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)、
2,2−チオビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノー
ル)、1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−
t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン、1,3,
5−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−t−ブ
チルフェノール)ブタン等のフェノール系安定剤;ジラ
ウリルチオジプロピオネート、ジステアリルチオジプロ
ピオネート等のイオウ系安定剤;トリデシルホスファイ
ト、トリノニルフェニルホスファイト等のリン系安定剤
などを挙げることができる。
また、用いられる紫外線吸収剤としては、例えば、2
−ヒドロキシ−4−オクトキシベンゾフェノン、2−エ
チルヘキシル−2−シアノ−3,3−ジフェニルアクリレ
ート、パラオクチルフェニルサリチレート等が挙げられ
る。
−ヒドロキシ−4−オクトキシベンゾフェノン、2−エ
チルヘキシル−2−シアノ−3,3−ジフェニルアクリレ
ート、パラオクチルフェニルサリチレート等が挙げられ
る。
塩酸吸収剤としては、例えば、ステアリン酸カルシウ
ム等が挙げられる。
ム等が挙げられる。
本発明の水分散体を成形品の表面に適用する方法とし
ては、噴霧塗布が好適であり、例えば、スプレーガンに
て成形品の表面に吹き付けられる。成形品への塗布は常
温で行なえば良く、塗布した後、自然乾燥や加熱強制乾
燥等、適宜の方法によって乾燥され、塗膜を形成するこ
とができる。
ては、噴霧塗布が好適であり、例えば、スプレーガンに
て成形品の表面に吹き付けられる。成形品への塗布は常
温で行なえば良く、塗布した後、自然乾燥や加熱強制乾
燥等、適宜の方法によって乾燥され、塗膜を形成するこ
とができる。
以上のように、成形品の表面に本発明の水分散性を塗
布し、乾燥させた後、該成形品の表面には、静電塗装、
吹き付け塗装、刷毛塗り等の方法によって、塗料を塗布
することができる。
布し、乾燥させた後、該成形品の表面には、静電塗装、
吹き付け塗装、刷毛塗り等の方法によって、塗料を塗布
することができる。
塗料の塗布は、下塗りした後、上塗りする方法で行な
ってもよい。塗料を塗布した後、ニクロム線、赤外線、
高周波等によって加熱する通常の方法に従って塗膜を硬
化させて、所望の塗膜を表面に有する成形品を得ること
ができる。塗膜を硬化させる方法は、成形品の材質、形
状、使用する塗料の性状等によって適宜選ばれる。
ってもよい。塗料を塗布した後、ニクロム線、赤外線、
高周波等によって加熱する通常の方法に従って塗膜を硬
化させて、所望の塗膜を表面に有する成形品を得ること
ができる。塗膜を硬化させる方法は、成形品の材質、形
状、使用する塗料の性状等によって適宜選ばれる。
また、本発明の水分散体は、付着性、剥離強度および
耐水性に優れる特徴を生かして、上記の成形品のプライ
マーとしての用途以外にも、広範囲の用途に適用可能な
ものであり、例えば、接着剤や塗布料のための添加剤等
の用途にも適用可能であることはもちろんである。
耐水性に優れる特徴を生かして、上記の成形品のプライ
マーとしての用途以外にも、広範囲の用途に適用可能な
ものであり、例えば、接着剤や塗布料のための添加剤等
の用途にも適用可能であることはもちろんである。
<実施例> 以下、本発明の実施例および比較例を挙げ、本発明を
具体的に説明するが、本発明はこれら実施例により何ら
限定されるものではない。また、以下において、塗膜の
物性は下記の方法に従って評価した。
具体的に説明するが、本発明はこれら実施例により何ら
限定されるものではない。また、以下において、塗膜の
物性は下記の方法に従って評価した。
碁盤目試験 JIS K5400に記載されている碁盤目試験の方法に準じ
て、碁盤目を付けた試験片を作成し、セロテープ(ニチ
バン(株)製、商品名)を試験片の碁盤目上に張り付け
た後、これを速やかに90゜の方向に引っ張って剥離さ
せ、碁盤目100の内で剥離されなかった碁盤目の数を数
え、付着性の指標とした。
て、碁盤目を付けた試験片を作成し、セロテープ(ニチ
バン(株)製、商品名)を試験片の碁盤目上に張り付け
た後、これを速やかに90゜の方向に引っ張って剥離さ
せ、碁盤目100の内で剥離されなかった碁盤目の数を数
え、付着性の指標とした。
剥離強度 基材上に塗膜を調製し、1cm幅にカッター刃で基材に
刃が到達するまで切れ目を入れ、端部を剥離させた後、
その剥離した塗膜の端部を50mm/分の速度で180゜の方向
に塗膜が剥離するまで引っ張って剥離強度を測定した。
刃が到達するまで切れ目を入れ、端部を剥離させた後、
その剥離した塗膜の端部を50mm/分の速度で180゜の方向
に塗膜が剥離するまで引っ張って剥離強度を測定した。
耐水性 試験片を40℃の水中に240時間浸漬させた後、碁盤目
試験に供し、付着性を評価する。
試験に供し、付着性を評価する。
(実施例1) 加圧反応容器に、プロピレン・エチレン共重合体(プ
ロピレン含有量:60モル%、極限粘度[η](デカリン1
35℃):1.93dl/g、X線回折による結晶化度:12%)250
重量部およびトルエン500重量部を仕込み、撹拌しなが
ら加熱して160℃まで昇温した。2−ヒドロキシプロピ
ルアクリレート25重量部およびジ−t−ブチルパーオキ
シド6.5重量部を、それぞれ5時間かけて分割して滴下
した後、さらに160℃で2時間、撹拌しながら反応させ
た。反応終了後、反応混合物に大量のメタノールを加
え、生成したグラフト変性共重合体を析出させ、これを
別し、アセトンで繰返し洗浄した後、減圧乾燥した。
ロピレン含有量:60モル%、極限粘度[η](デカリン1
35℃):1.93dl/g、X線回折による結晶化度:12%)250
重量部およびトルエン500重量部を仕込み、撹拌しなが
ら加熱して160℃まで昇温した。2−ヒドロキシプロピ
ルアクリレート25重量部およびジ−t−ブチルパーオキ
シド6.5重量部を、それぞれ5時間かけて分割して滴下
した後、さらに160℃で2時間、撹拌しながら反応させ
た。反応終了後、反応混合物に大量のメタノールを加
え、生成したグラフト変性共重合体を析出させ、これを
別し、アセトンで繰返し洗浄した後、減圧乾燥した。
得られたグラフト変性共重合体の2−ヒドロキシプロ
ピルアクリレートの含有量を測定したところ、3.1重量
%であった。
ピルアクリレートの含有量を測定したところ、3.1重量
%であった。
上記に得られたグラフト変性共重合体を、クロロベン
ゼン溶媒中、110℃に加熱して完全に溶解させ、温度を
保ちながら、光を完全に遮断し、塩素ガスを供給して、
約2時間反応させた。得られた反応混合物に大過剰のメ
タノールを加えて、反応生成物を析出させ、これを別
し、メタノールで繰返し洗浄した後、減圧乾燥してグラ
フト変性・塩素化共重合体を得た。
ゼン溶媒中、110℃に加熱して完全に溶解させ、温度を
保ちながら、光を完全に遮断し、塩素ガスを供給して、
約2時間反応させた。得られた反応混合物に大過剰のメ
タノールを加えて、反応生成物を析出させ、これを別
し、メタノールで繰返し洗浄した後、減圧乾燥してグラ
フト変性・塩素化共重合体を得た。
得られたグラフト変性・塩素化共重合体の塩素含有量
を測定したところ、30重量%であった。
を測定したところ、30重量%であった。
次に、得られたグラフト変性・塩素化共重合体をトル
エンに溶解し、ポリマー濃度125g/の溶液を調製し
た。このポリマー溶液500g、蒸留水500gおよびドデシル
ベンゼンスルホン酸ナトリウム(花王(株)製、ネオペ
レックスF−25)1.44gを、回転数10000rpmで15分間撹
拌して混合させた。次いで、ポリアクリル酸(和光純薬
(株)製、ハイビスワコー304)0.72gを加え、撹拌、混
合して乳化液を得た。得られた乳化液中のトルエンをエ
バボレーターで減圧留去し、ポリマー濃度20重量%の水
分散体を得た。
エンに溶解し、ポリマー濃度125g/の溶液を調製し
た。このポリマー溶液500g、蒸留水500gおよびドデシル
ベンゼンスルホン酸ナトリウム(花王(株)製、ネオペ
レックスF−25)1.44gを、回転数10000rpmで15分間撹
拌して混合させた。次いで、ポリアクリル酸(和光純薬
(株)製、ハイビスワコー304)0.72gを加え、撹拌、混
合して乳化液を得た。得られた乳化液中のトルエンをエ
バボレーターで減圧留去し、ポリマー濃度20重量%の水
分散体を得た。
この水分散体を、1,1,1−トリクロルエタン蒸気で洗
浄したポリプロピレン(X440,三井石油化学工業株式会
社製)製角板に、塗布量が200g/m2となるように噴霧塗
布した。次に、この角板をエアオーブン中で100℃で30
分間加熱乾燥させた後、碁盤目試験および耐水性の評価
に供した。結果を表1に示す。
浄したポリプロピレン(X440,三井石油化学工業株式会
社製)製角板に、塗布量が200g/m2となるように噴霧塗
布した。次に、この角板をエアオーブン中で100℃で30
分間加熱乾燥させた後、碁盤目試験および耐水性の評価
に供した。結果を表1に示す。
(実施例2) 実施例1と同様に、ポリプロピレン製角板に水分散体
を塗布、乾燥した後、さらにウレタン系塗料(日本ビー
ケミカル(株)製、R−271)を乾燥膜厚60μmになる
ように上塗りした。
を塗布、乾燥した後、さらにウレタン系塗料(日本ビー
ケミカル(株)製、R−271)を乾燥膜厚60μmになる
ように上塗りした。
次に、100℃のエアオーブン中で30分間焼付を行な
い、塗膜試料を得た。
い、塗膜試料を得た。
得られた塗膜試料を碁盤目試験、剥離強度の測定およ
び耐水性の評価に供した。結果を表1に示す。
び耐水性の評価に供した。結果を表1に示す。
(実施例3) プロピレン・エチレン共重合体の代わりに、プロピレ
ン・ブテン・エチレン共重合体(プロピレン/ブテン/
エチレンのモル比:65/25/10)を使用した以外は、実施
例1と同様にしてポリマー濃度20重量%の水分散体の調
製を行った。水分散体の調製の途中で得られたグラフト
変性共重合体の2−ヒドロキシプロピルアクリレートの
含有量は2.9重量%であった。また、塩素化変性共重合
体の塩素含有量は30重量%であった。
ン・ブテン・エチレン共重合体(プロピレン/ブテン/
エチレンのモル比:65/25/10)を使用した以外は、実施
例1と同様にしてポリマー濃度20重量%の水分散体の調
製を行った。水分散体の調製の途中で得られたグラフト
変性共重合体の2−ヒドロキシプロピルアクリレートの
含有量は2.9重量%であった。また、塩素化変性共重合
体の塩素含有量は30重量%であった。
得られた水分散体を用いて、実施例2と同様にして塗
膜試料を調製し、これを碁盤目試験、剥離強度の測定お
よび耐水性の評価に供した。結果を表1に示す。
膜試料を調製し、これを碁盤目試験、剥離強度の測定お
よび耐水性の評価に供した。結果を表1に示す。
(実施例4) 2−ヒドロキシプロピルアクリレートの代わりに、2
−ヒドロキシエチルメタクリレートを使用した以外は実
施例1と同様にして、グラフト変性共重合体を製造し
た。得られたグラフト変性共重合体の2−ヒドロキシエ
チルメタクリレートの含有量を測定したところ、2.2重
量%であった。このグラフト変性ポリプロピレンを、実
施例1と同様にして、塩素含有量:30%になるように塩
素化した後、さらに実施例1と同様にして、ポリマー濃
度20重量%の水分散体を調製し、実施例2と同様にして
塗膜試料を作製して碁盤目試験、剥離強度の測定および
耐水性の評価に供した。結果を表1に示す。
−ヒドロキシエチルメタクリレートを使用した以外は実
施例1と同様にして、グラフト変性共重合体を製造し
た。得られたグラフト変性共重合体の2−ヒドロキシエ
チルメタクリレートの含有量を測定したところ、2.2重
量%であった。このグラフト変性ポリプロピレンを、実
施例1と同様にして、塩素含有量:30%になるように塩
素化した後、さらに実施例1と同様にして、ポリマー濃
度20重量%の水分散体を調製し、実施例2と同様にして
塗膜試料を作製して碁盤目試験、剥離強度の測定および
耐水性の評価に供した。結果を表1に示す。
(実施例5) 実施例2で使用したものと同じプロピレン・ブテン・
エチレン共重合体3kg、2−ヒドロキシプロピルアクリ
レート120gおよび2,5−ジメチル−ジ(t−ブチルパー
オキシ)ヘキサン12gを、ヘンシェルミキサーで予め混
合した後、2軸押出機(池貝鉄工所製、PCM−45)に供
給して、加熱温度230℃、回転数260rpmで混練しながら
押出して反応させ、グラフト変性共重合体を得た。
エチレン共重合体3kg、2−ヒドロキシプロピルアクリ
レート120gおよび2,5−ジメチル−ジ(t−ブチルパー
オキシ)ヘキサン12gを、ヘンシェルミキサーで予め混
合した後、2軸押出機(池貝鉄工所製、PCM−45)に供
給して、加熱温度230℃、回転数260rpmで混練しながら
押出して反応させ、グラフト変性共重合体を得た。
このグラフト変性共重合体を実施例1と同様にして、
塩素化した後、さらに実施例1と同様にして、ポリマー
濃度20重量%の水分散体を調製し、実施例2と同様に塗
膜試料を作製して碁盤目試験、剥離強度の測定および耐
水性の評価に供した。結果を表1に示す。
塩素化した後、さらに実施例1と同様にして、ポリマー
濃度20重量%の水分散体を調製し、実施例2と同様に塗
膜試料を作製して碁盤目試験、剥離強度の測定および耐
水性の評価に供した。結果を表1に示す。
(比較例1) グラフト変性共重合体の変性を行なわない以外は、実
施例1と同様にして水分散体を調製し、これを用いて、
実施例2と同様にして塗膜試料を作製し、これを碁盤目
試験、剥離強度の測定および耐水性の評価に供した。結
果を表1に示す。
施例1と同様にして水分散体を調製し、これを用いて、
実施例2と同様にして塗膜試料を作製し、これを碁盤目
試験、剥離強度の測定および耐水性の評価に供した。結
果を表1に示す。
(比較例2) 水分散体を塗布しない以外は、実施例2と同様にして
塗膜試料を作製し、これを碁盤目試験、剥離強度の測定
および耐水性の評価に供した。結果を表1に示す。
塗膜試料を作製し、これを碁盤目試験、剥離強度の測定
および耐水性の評価に供した。結果を表1に示す。
剥離強度:g/10mm 注 表中の「−」は測定を行わなかったことを示す。
碁盤目試験:碁盤目100当りの剥離されなかった碁盤目
の数 <発明の効果> 本発明の水分散体は、樹脂成形品、例えば、ポリプロ
ピレン等のα−オレフィン共重合体、合成ゴム、不飽和
ポリエステル、エポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂等、あ
るいはこれらの複合樹脂等の各種の樹脂からなる成形品
との付着性に優れるため、これらの成形品の表面に塗布
して十分な剥離強度および密着性を有する塗膜を得るこ
とができるとともに、有機溶媒を含有しない水系である
ため、作業環境を良好に保つことができる、プライマー
として好適なものである。
の数 <発明の効果> 本発明の水分散体は、樹脂成形品、例えば、ポリプロ
ピレン等のα−オレフィン共重合体、合成ゴム、不飽和
ポリエステル、エポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂等、あ
るいはこれらの複合樹脂等の各種の樹脂からなる成形品
との付着性に優れるため、これらの成形品の表面に塗布
して十分な剥離強度および密着性を有する塗膜を得るこ
とができるとともに、有機溶媒を含有しない水系である
ため、作業環境を良好に保つことができる、プライマー
として好適なものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭63−139903(JP,A) 特開 平1−256556(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C08J 3/03 C08F 255/00 - 255/10
Claims (3)
- 【請求項1】結晶化度が20%以下のα−オレフィン共重
合体に、水酸機を有するα,β−ビニル単量体を0.05〜
25重量%含むようにグラフト共重合させてなる変性共重
合体を、さらに塩素化して得られる塩素含有量10〜50重
量%の塩素化変性α−オレフィン共重合体を水に分散さ
せてなる水分散体であって、該塩素化変性α−オレフィ
ン共重合体5〜70重量部に対して、水95〜30重量部を含
む水分散体。 - 【請求項2】前記α−オレフィン共重合体が、プロピレ
ン・エチレン共重合体およびプロピレン・ブテン・エチ
レン共重合体から選ばれる少なくとも1種である請求項
1に記載の水分散体。 - 【請求項3】前記水酸基を有するα,β−ビニル単量体
が、1価のアルコールのモノ(メタ)アクリル酸エステ
ルおよび多価アルコールのモノ(メタ)アクリル酸エス
テルから選ばれる少なくとも1種である請求項1に記載
の水分散体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2205578A JP2984334B2 (ja) | 1990-08-02 | 1990-08-02 | 水分散体 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2205578A JP2984334B2 (ja) | 1990-08-02 | 1990-08-02 | 水分散体 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0489833A JPH0489833A (ja) | 1992-03-24 |
JP2984334B2 true JP2984334B2 (ja) | 1999-11-29 |
Family
ID=16509206
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2205578A Expired - Lifetime JP2984334B2 (ja) | 1990-08-02 | 1990-08-02 | 水分散体 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2984334B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4553294B2 (ja) * | 2003-06-10 | 2010-09-29 | 関西ペイント株式会社 | 自動車車体外板用水性塗料及び複層塗膜形成方法 |
WO2006129804A1 (ja) * | 2005-06-03 | 2006-12-07 | Mitsubishi Chemical Corporation | 水性樹脂分散体及びその製造方法、塗料、並びに積層体 |
JP5358870B2 (ja) * | 2005-07-07 | 2013-12-04 | 三菱化学株式会社 | 水性樹脂分散体及びその製造方法、塗料、積層体及びその製造方法 |
-
1990
- 1990-08-02 JP JP2205578A patent/JP2984334B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0489833A (ja) | 1992-03-24 |
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