JPH0481806B2 - - Google Patents

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JPH0481806B2
JPH0481806B2 JP59058654A JP5865484A JPH0481806B2 JP H0481806 B2 JPH0481806 B2 JP H0481806B2 JP 59058654 A JP59058654 A JP 59058654A JP 5865484 A JP5865484 A JP 5865484A JP H0481806 B2 JPH0481806 B2 JP H0481806B2
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JP
Japan
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film
stretching
magnetic
layer
particles
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JP59058654A
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JPS60202530A (ja
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Shigeo Uchiumi
Yoshinojo Tomitaka
Shigeyuki Watanabe
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Diafoil Co Ltd
Original Assignee
Diafoil Co Ltd
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Publication date
Application filed by Diafoil Co Ltd filed Critical Diafoil Co Ltd
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Publication of JPS60202530A publication Critical patent/JPS60202530A/ja
Publication of JPH0481806B2 publication Critical patent/JPH0481806B2/ja
Granted legal-status Critical Current

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Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B29WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
    • B29KINDEXING SCHEME ASSOCIATED WITH SUBCLASSES B29B, B29C OR B29D, RELATING TO MOULDING MATERIALS OR TO MATERIALS FOR MOULDS, REINFORCEMENTS, FILLERS OR PREFORMED PARTS, e.g. INSERTS
    • B29K2995/00Properties of moulding materials, reinforcements, fillers, preformed parts or moulds
    • B29K2995/0037Other properties
    • B29K2995/0072Roughness, e.g. anti-slip

Landscapes

  • Laminated Bodies (AREA)
  • Shaping By String And By Release Of Stress In Plastics And The Like (AREA)
  • Paints Or Removers (AREA)
  • Magnetic Record Carriers (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
本発明は、走行性、電磁変換特性、耐久性及び
特にドロツプアウトが改良された金属メタル塗布
型8mmビデオテープ用フイルムに関する。 近年磁気記録体の記録密度の向上は目覚ましい
が今後更により高密度記録化を図ることが熱望さ
れている。現在汎用性を有する高密度記録化にお
いて開発が進められている方法としては、基体フ
イルムに、従来の酸化金属の代わりに金属メタル
とバインダーを塗布し薄膜層を形成させるいわゆ
るメタルパウダー型磁気記録媒体を用いる方法が
最も有望視されている。 このような高密度記録型の磁気記録媒体は、記
録密度が高くなる程、磁性層の膜厚を薄くする必
要があり、基体フイルムの側の表面の改質も必要
となる。 従来の磁気テープと同様、これらの磁気記録媒
体においても、その耐熱性が良いこと、機械的強
度、耐候性が優れること、比較的安価であること
などから、通常二軸延伸しかつ熱固定されたポリ
エチレンテレフタレートPETフイルムが該メタ
ルパウダー型高密度記録用基体フイルムとしても
期待されているが、実際に適用する場合には、通
常のPETフイルムでは、達成し得ない種々の問
題点が存在する。 まず、磁気テープの磁性層の膜厚が薄くなるた
め、基体フイルム表面の凹凸が従来以上に磁性層
表面に反映する。それ故、磁気記録体の性能をあ
げるためには、基体フイルムの表面、特に磁性層
を塗布する面は可能な限り平坦化することが必要
である。 一方磁気テープを録画・再生する際フイルム面
が各ガイドピン及びヘツドと接触するため、フイ
ルムと各ガイドピン、ヘツドとの走行性が良好な
ものでなければならない。更に磁気テープ化後の
走行性を維持する事が可能であつても、ポリエス
テルフイルム製造時の走行性、巻き取り時の巻き
上げ性が悪いと、製品として使用することが出来
ないという問題が存在する。 以上のごとく磁気テープの高密度化・高品質化
においては、一方でフイルム表面の平坦性を、一
方で走行性を維持するという二律背反の要求がな
されてきた。該要求に対し、ポリエステルフイル
ムの両面とも同一の平面性を有するフイルムとし
ては、これまで限度ぎりぎりまで種々の改良方法
が試みられてきており、一応の成功を見ているこ
とは周知のごとくである。しかるに、8m/mビ
デオ用その他更に高品質グレードの開発のために
は、その要求度合が更に厳しく、もはや両面同一
の表面性を有するものでは、適用し得ないため表
裏異滑なフイルムが要求されるようになつてき
た。つまり磁性層を塗布する面は、磁気テープの
特性をあげるべく、可能な限り平坦にし、一方他
方の面は、凹凸をつけたり、易滑性を与える種々
の突起(液状、シワ状等)を付与すべく塗布延伸
したりすることにより走行性を与えようとするも
のである。その代表例としては、片面をほとんど
粒子のないフイルムとし、もう一方の面に凹凸を
付与する粒子を含んだフイルムとして共押出法等
で積層し延伸するもの、また、同様の方法で積層
し延伸処方を変えて、易滑面に粒子を核とし周辺
に窪を有する粒子を付与するもの等が提案されて
いる。また、粒子をほとんど含まないフイルムに
横延伸前に易滑性を付与する高分子液もしくは高
分子エマルジヨンを塗布し、横延伸・熱固定する
ことによつて波状、シワ状等の凹凸により易滑性
を付与する方法もよく知られている処方である。
しかしながら、これを実施するに際しては、種々
の問題点が存在し、その解決が急務である。例え
ば、共押出法により積層し、表裏異滑なフイルム
を作成する方法は、磁気テープ化工程でカレンダ
ーをし、巻きあげてエージングする際、塗膜面に
反磁性面の凹凸が転写するため、磁性面の平坦性
が損われてしまう欠陥が有ることが知られてい
る。そこで、該欠陥を克服することが、極めて重
要な課題であつたが、本発明者らは、該問題点を
解決すべく鋭意検討の結果塗布面と反塗布面の表
面粗度の差を規制することにより、これを解決し
得ることを見い出したものである。 しかしながら上記平坦易滑性以上に重要な要求
特性が、本発明で目的とする更に高品質の磁気記
録フイルム及び塗布型の8m/mビデオ用フイル
ムについて存在する。つまり、録画の長時間化装
置のコンパクト化の要請に従い、フイルムの厚み
を従来より格段に薄くしなければならないがその
際フイルムの強度が低いと、走行時にフイルムが
延びてしまうというような単純な問題と同時に特
に多数回走行時、いわゆるエツジダメージとか耐
久走行性と呼ばれる磁気テープのエツジ部がガイ
ド部材の磁気テープ走行規制用鍔縁に接して折損
が起こるという問題の解決が求められている。 本発明者らは、上記フイルムの薄膜化による強
度低下とエツジダメージを解決すべく鋭意検討し
た結果、縦方向の強度を高くすることによつて解
決することを見い出した。縦方向の強度の高いフ
イルムは一般に縦・横二軸延伸フイルムを再延伸
することによつて達成されることが知られてお
り、前述のごとき表裏異滑フイルムについて再延
伸を行なうと、縦延伸後塗布し横延伸時乾燥した
フイルムにおいては、塗布膜が再延伸時に破壊さ
れ、易滑性が得られないばかりか、塗膜くずのた
め、異物の混入が多く目的とするフイルムは得ら
れない。また、塗布延伸法において上記問題点を
解決すべく再延伸後塗布を行ない熱固定ゾーンで
乾燥することにより表裏異滑なフイルムを製造す
ると縦延伸工程でロール延伸により発生したもの
と思われるスリ傷が平滑面に数多く存在し、磁気
テープとした時ドロツプアウトが増加するばかり
か、出力すら低下してしまうという欠点を有す
る。該スリ傷は、縦延伸ロールの低速側の延伸ロ
ール面、特に再延伸時の低速ロール面側に入つて
いることが分かつた。そこで更に該問題を解決す
べく延伸ロールと反対面を平坦側とし、延伸ロー
ル面側に塗布するためには、極めて大がかりな塗
布設備を必要とする上、平滑面の傷は消失するも
のの逆に塗布面側にスリ傷を中心とする塗布抜け
が数多く生成して易滑面の滑り性が悪化してしま
う。 以上のごとく、塗布延伸法で平滑面にスリ傷な
しに縦方向の強度の高いフイルムを得る事は困難
であり、表裏異滑フイルムを得る方法としては、
次の共押出法が好ましい。しかし積層したフイル
ムのうち平坦面が縦延伸低速側ロールのロール側
及び/又は再延伸ロールの低速側ロール側と接触
するように延伸すると、平坦面はスリ傷が多くな
る。本発明者等は、共押出により積層したフイル
ムの易滑面を常に縦延伸ロール及び再延伸ロール
の低速側ロールと接触するように延伸すると、ス
リ傷のないフイルムが得られる事を見い出した。 即ち、本発明は、共押出し、二軸延伸、次いで
再延伸によつて一方向及び/又は二方向に強力化
された複合フイルムであつて、露出する一方の面
(A面)は、中心線平均粗さRa(1)(μ)が0〜
0.015の平滑面を与えるフイルムからなり、もう
一方の露出する面(B面)は、中心線平均粗さ
Ra(2)(μ)が0.005〜0.030の易滑面を与えるフイ
ルムからなり、Ra(1)とRa(2)は下記式〔〕を満
足し、フイルムの縦方向のF5値(Kg/mm2)(5%
伸長時の引張強度)が下記式〔〕を満足し、か
つA面の0.1mm以上のスリ傷の数が0〜500個/mm2
である金属メタル塗布型8mmビデオテープ用複合
フイルムに存する。 0.005≦Ra(2)−Ra(1)≦0.015 ……〔1〕 16≦F5 ……〔〕 本発明のフイルム原料としては、ポリエステ
ル、ポリエーテルケトンPEK、ポリエーテルエ
ーテルケトンPEEK等耐熱性の優れた高分子を使
用することができる。 本発明にいうポリエステルとは、テレフタル
酸、ナフタレン−2,6−ジカルボン酸等のごと
き芳香族ジカルボン酸と、エチレングリコール、
ジエチレングリコール、テトラメチレングリコー
ル、ネオベンチルグリコール等のごとき脂肪族グ
リコールとを重縮合させて得られるポリマーであ
る。該ポリマーの代表的なものとしては、ポリエ
チレンテルフタレートPETやポリエチレン−2,
6−ナフタレンジカルボキシレートPEN等が例
示される。また該ポリマーとしては、ホモポリマ
ー以外に、結晶性を低下させない程度つまり10モ
ル%以下他の芳香族及び脂肪族のジカルボン酸、
ジオール等を共重合して得られるポリマーでもよ
い。 また、他の重合体例えばポリアミド、ポリオレ
フイン、ポリカーボネート等を10重量%以下ブレ
ンドすることも可能である。但し、結晶性を極端
に低下させたり、ブレンドにより表面粗度が極端
に凹凸化する重合体は好ましくない。 また、可能な限りA面とB面を異なる種類のフ
イルムを組合わせて作るのも好ましい。例えば、
PETとPEN、PENとPEK、その他等異種ポリマ
ーの組合わせでも良いし、同じポリマーでも、共
重合比の異なるもの、固有粘度の異なるものの組
合わせ等目的に応じて選択することが好適であ
る。前記ポリエステル中には、エステル交換触
媒、重合触媒以外にリン酸、亜リン酸及びそれら
のエステル等の安定剤、紫外線吸収剤、二酸化チ
タン、微粒子状シリカ、カオリン、炭カル等の艶
消剤、滑剤など必要に応じて含まれていてもよ
い。 本発明は、露出する一方の面(A面)は、延
伸、熱固定後のフイルムの中心線平均表面粗さ
Ra(1)は0〜0.015μなる平滑面を与えるように微細
な粒子を包含するか、あるいは包含しないポリエ
ステル層からなり、もう一方に露出する面(B
面)は同じく延伸・熱固定後のフイルムの中心線
平均表面粗さRa(2)が0.005〜0.030μなる易滑面を
与えるように微細に粒子を包含するポリエステル
層からなるもので、融液状で各層を口金又は口金
以前で複合して押出し冷却ロールにキヤステイン
グして未延伸フイルムを作成するものである。該
A面は磁気テープ製造時磁性層を塗布する面であ
り、Raが0.015μ以上では、目的とする電磁変換
特性を得ることが出来ず不適である。8m/mビ
デオ用フイルムとして用いる場合にはRaは好ま
しくは0.011μ以下、更に好ましくは0.009μ以下で
ある。一方、該B面はフイルム製造時、磁気テー
プ製造時、及び録画・再生時のフイルムの走行性
を担う面であり、Raが0.005μ以下では、走行性
に寄与しないので不適である。一方Raが0.030μ
以上にしても、走行性が改良されないばかりか、
後で述べる磁性層の形成時裏写り現象がおこり磁
性面の平滑性が損われるため不適である。特に
8m/mビデオ用として用いる場合には、裏写り
現象に対する規制が厳しく0.020μ以下であること
が好ましい。更に好ましくは0.015μ以下である。 ここでA面とB面の中心線平均表面粗さRa、
つまり表面の粗さ形成に差をもたらす主因は、ポ
リエステルからなる該各層の中に包含されている
細かい粒子の存在の有無、および大きさ、形状、
存在状態であり、特にこれら粒子は、B面側には
必ず存在すべきものである。一般にこれらの粒子
は、外部粒子と内部粒子に分類出来るが、そのど
ちらであつても、混在であつても存在状態がどの
ようであつても最終的につまり磁性層塗布前のフ
イルムで本発明の表面粗さ指数の範囲を満足する
ものであればよい。例えば、A層とB層の厚みの
比較及びそれらの表面粗度の選択によつては、B
層の突起がA層の平滑面に影響を及ぼし、A面の
表面粗度が単独で製膜した時よりも、長周期の凹
凸もしくはうねりが生じてRaが大きくなる場合、
また、熱処理や、弛緩、延伸条件、キヤスト条件
など種々選んで微小凹凸を形成する場合でも磁気
テープの基体フイルムの両面が先に述べた条件を
満足していれば良い。特に長周期の凹凸を形成さ
せた場合粗大突起を形成させることなく凹凸を付
与することが可能であり、電磁変換特性を悪化さ
せずにしかも平滑面の滑り性が良くなるので特に
好ましい。このような長周期のうねりはB面の粒
子がA面に影響を及ぼすためと考えられ、積極的
に該うねりを与えるためには、A層とB層の厚み
比をA層の厚み/B層の厚み=1/9〜1/1が
好ましい。余りA層を薄くすると均一なA面の表
面が得られないし、A層を厚くしすぎるというね
りが全く生じなくなり不適である。 本発明において特にA面に用いる粒子は、極め
て微細な粒子を有するか、実質的に粒子を含有し
ない原料ポリマーを用いるのが好ましい。極めて
微細な粒子を含有する原料レジンとしては、例え
ば、ポリエステルの重合による製造工程中にカル
シウム化合物および燐化合物またはカルシウム化
合物、リチウム化合物および燐化合物による、触
媒残渣に基づく微細粒子を形成させる方法、
200μm以下の不活性添加剤粒子例えば、超微細シ
リカ等極めて微細な無機粒子を添加してフイルム
中に存在させる方法および重合時の燐成分その他
の添加物の量を変えてそれぞれ重合を行ない、二
種以上のポリエステルをブレンドする方法など
が、好ましい。 また、ポリエステルに不活性添加剤粒子を添加
する場合の添加時期は、ポリエステル重合前でも
よく、重合反応中でもよい。また、重合終了後ペ
レタイズする時に押出機中で混練させてもよく、
さらにシート状に溶融押出する際に、添加し、押
出機中で分散して押出してもよいが、重合前に添
加するのが好ましい。 他方、粒子を実質的に含有しないポリエステル
樹脂としては、例えばマグネシウム化合物、マン
ガン化合物、亜鉛化合物等のエステル交換触媒を
用い、燐化合物によつて触媒残渣の折出を防いで
得られるポリエステル、あるいはエステル化触媒
を用いないで、製造された直重法によるポリエス
テル等が好適に用いられる。重合触媒としては、
アンチモン化合物、ゲルマニウム化合物、チタン
化合物、スズ化合物等が用いられるが特に制限は
ない。他方B面に用いる粒子は、既知の方法に従
つて用いればよい。 磁気テープを製造する際には塗布・カレンダー
後エージング工程が存在し、該エージング工程で
は巻き取つた状態で放置されるため、A面が平滑
でB面が粗れていると磁性層の面にB面の凹凸が
A面の磁性面上に転写され、磁気テープの特性が
著しく低下してしまうが、本発明者らは該問題点
について鋭意検討の結果平滑面と易滑面のRaの
差が0.005以上0.015以下であれば、実質的に問題
がないことを見い出した。このRaの差が0.005μ
以下では、易滑面の走行性が維持されないため好
ましくない。このRaの差が0.015μ以上では、裏
写りによる凹凸の転写が著しく不適である。
8m/mビデオ用等に用いる場合には、Raは好ま
しくは0.013μ以下である。両面のRaの差がこの
範囲に包含され、かつ、裏写りを防止する既知の
手段を用いるのも特に好ましい。例えば、延伸条
件を適切に選択してB面の突起を核として、その
周辺に窪みを有するように突起を形成させ粒子が
窪みの中に埋れるように存在させて裏写りしにく
くする等の手段である。 以上のごとく本発明のフイルムは、表裏異滑
で、かつ表面粗度が規定されたフイルムでなけれ
ばならないが、それと同時に縦方向の5%伸長時
の引張り強度(F5値)は16Kg/mm2以上であるこ
とが必要である。縦方向のF5値が16Kg/mm2未満
のフイルムでは、多数回走行時、いわゆるエツジ
ダメージとか耐久走行性と呼ばれる、磁気テープ
のエツジ部が、ガイド部材の磁気テープ走行規制
用鍔縁に接して折損が起こりワカメ状となつてし
まう問題点を有す。該条件を満足するフイルムを
得る方法としては、共押出により積層した未延伸
フイルムを縦横二軸延伸した後ロールで再延伸す
るのが好適である。 以上のごとく表裏異滑かつ縦方向の強度の高い
フイルムを製造することによつて磁気テープ特性
のうち出力の高いかつ走行性、耐久走行性に優れ
たフイルムを得ることが出来たが、上記条件を満
足しながらもドロツプアウトが多く使用に耐えな
いフイルムが製造された。該問題を解決すべく更
に鋭意検討したところ、A面の表面をアルミ蒸着
し観察した際の平滑面に生じたスリ傷に起因する
ことが判明した。ドロツプアウトを低減するに
は、A面の0.1mm以上のスリ傷の数が0〜500個/
mm2の範囲であることが必要であつた。0.1mm以上
のスリ傷の数が500個/mm2以上では磁気テープ化
後のドロツプアウトが多すぎて使用に耐えない。
好ましくは300個/mm2以下、更に好ましくは100
個/mm2以下である。ここでスリ傷がすべてドロツ
プアウトになるという訳ではないが、スリ傷とド
ロツプアウト個数はほぼ比例する。縦方向のF5
値が14Kg/mm2で表裏異滑のフイルムの平滑面のス
リ傷の少ないフイルムを得る方法としては、二軸
延伸時の縦延伸の場合及び再延伸を縦方向に行う
場合において、ロールの周速差により延伸する
際、低速側延伸ロール面と接触するフイルム面を
B面つまり粗度の高い面のみに限定することが好
適である。 かくして得られたフイルムを熱収縮率を低下さ
せる目的で必要に応じて熱固定したり、熱弛緩し
たりすると良い。 以上のごとき条件を満足する本発明のフイルム
は、従来より電気特性に優れたよりハイグレード
化された磁気記録体や、純鉄を主成分として含む
磁性層をその表面に塗布したいわゆるメタル塗布
型の磁気記録体に好適に用いられるが、要求に応
じて磁性金属薄膜を設けた蒸着型磁気記録媒体等
の基体フイルムにも好適に用いられる。 以下本願明細書で用いる各物性値の測定法を説
明する。 1 表面スリ傷の測定法 A面のフイルム表面に薄いアルミニウム蒸着
をしたものをカールツアイス製微分干渉顕微鏡
で200倍で観察し、その大きさをスケールで測
定する。 2 摩擦係数(μd)の測定方法 ASTM−D−1844に基づき測定したフイル
ムの平滑面(A面)と易滑面(B面)の間の摩
擦係数。 3 F5値 1/2インチ幅、チヤツク間50mm長の試料フ
イルムを東洋ボールドウイン社製テンシロン
(UTM−)により、20℃、65%RHにて50
mm/minで引張り、5%伸張時の荷重を初期の
断面積で割り、Kg/mm2で表わした。 4 中心線平均表面粗さ(Ra:μm) 小坂研究所社製表面粗さ測定器(SE−3FK)
によつて次のように求めた。触針の先端半径は
2μm、荷重は30mgである。フイルム断面曲線か
らその中心線の方向に基準長さL(2.5mm)の部
分を抜き取り、この抜き取り部分の中心線をX
軸、縦倍率の方向をY軸として、粗さ曲線y=
(x)で表わしたとき、次の式で与えられた
値をμmで表わす。但しカツトオフ値は80μmで
ある。Raは縦方向に5点、横方向に5点の計
10点の平均値を求めた。 Ra=1/L∫L 0|(x)|dx 5 クロマS/N、ドロツプアウト、テープ走行
性、耐久走行性 市販の家庭用VTRを用いて、シバソク
NTBC型ビデオノイズ測定器Q25Rでクロマ
S/Nを測定した。また、大倉インダストリー
製ドロツプアウトカウンターによりドロツプア
ウトを測定した。テープ走行性は実機での走行
状態を観察した。 耐久走行性は40℃、65%RHでの100回走行
後のテープのエツジの損傷の度合いにより判定
した。 また磁性粉のコーテイングは次の方法で行つ
た。 下記に示す磁性粉末塗料を表面を清浄化し前
処理を施したフイルム上にグラビアロールによ
り塗布し、ドクターナイフにより磁性塗料層を
スムージングし、約6μmの磁性層を形成する。
磁性塗料が乾く前に常法により磁気配向させ乾
燥、カレンダー加工したのち80℃、20時間キユ
アリングした後1/2インチ幅にスリツトしてテ
ープ化した。 組 成 部 γ−Fe2O3を主体とする強磁性体粉末 250 ポリウレタン樹脂 50 塩化ビニル・酢酸ビニル共重合体 30 ニトロセルロース 20 レシチン 3 カーボン 15 MEK 900 ポリイソシアナート化合物 15 比較例1,2、実施例1,2 ジメチルテレフタレート100部、エチレングリ
コール60部をエステル交換触媒として酢酸カルシ
ウムの一水塩0.095部、重合触媒としてSb2O3
0.04部、重合安定剤としてエチルアシツドホスフ
エート0.069部を添加して常法によりポリエチレ
ンテレフタレートを重合した。このポリマーをカ
ツト状にとり出し切断し、チツプとした(チツプ
)。該ポリマーをベースフイルムの平滑面(A
面)層の原料素材とした。 一方、ジメチルテレフタレート100部とエチレ
ングリコール60部をエステル交換触媒として酢酸
カルシウムの一水塩0.09部、酢酸リチウムの二水
塩0.18部を用いて常法によりエステル交換反応さ
せ、続いてP/Ca+1/2Li(P,Ca,Liはそれぞ
れ元素のモル数を示す。)が1となるように正リ
ン酸及びトリエチルホスフエート(但し正リン
酸:トリエチルホスフエートのモル比は1:6)
を加え、更にSb2O3 0.04部を添加し、常法によ
つて重合させたのちカツト状にとり出して切断し
てチツプを得た(チツプ)。このチツプをA
面用に用いるチツプでチツプ/チツプ=
40/60で稀釈し、易滑面(B面)層の原料素材と
した。 これらの2種(,)のチツプをそれぞれ乾
燥し、90m/m,60m/mの直径を有する別個の
溶融押出機により290℃で溶融押出し、同一口金
内に導いて複合し、一体となして50℃に保つた平
滑な回転ドラム上に平滑な口金リツプを通してキ
ヤステイング、冷却固化させて、各種厚みの未延
伸シートを製造した。A,B層の厚み比率は1:
1つまり同じ厚みになるように吐出量を調節し
た。 このシートを85〜90℃の温度で縦方向に3.7倍
に延伸し、ひきつづきテンターに導いて横方向に
95〜100℃の温度で3.5倍延伸したのち、200℃で
熱固定して10μのフイルムを得た(比較例1)。
また、200℃で熱固定する前にそれぞれ1.05倍
(比較例2)、1.13倍(実施例1)および1.2倍
(実施例2)縦延伸した後200℃で熱固定して10μ
のフイルムを得た。得られたフイルムの物性につ
いては表1に示す。 これらのフイルムについて磁性層を塗布し、耐
久走行性を調べた。結果を表1に示す。
【表】 比較例3,4および実施例3,4 実施例1と同様にフイルムを製造する際、A面
を縦延伸ロール及び再延伸ロールの低速側ロール
と接触させて延伸したものを比較例3とした。一
方、縦延伸ロールについてはB面であるが再延伸
ロールはA面のもの(比較例4)、縦延伸ロール
はA面であるが再延伸ロールはB面のもの(実施
例3)、両ロールともB面と接触するもの(実施
例4)をそれぞれ製膜し、A面のスル傷の個数及
び磁性層を塗布したのちのドロツプアウトの個数
を調べたところ表2のとおりであつた。
【表】 比較例5,6,7,8及び9並びに実施例5及び
6 実施例1で用いたチツプとチツプの比を
種々変更することによりA面及びB面の表面粗度
を種々変えたものについて実施例4と同様に押
出・延伸・熱固定してフイルムを得た。これらの
フイルにについてA面に磁性層を塗布し、各種特
性を測定した。結果を表3に示す。但しクロマ
S/Nについては実施例4を基準とし0dBとし
た。またチツプとチツプの比は変更しないで
A層とB層の厚さ比を1:1から2:8に変更し
たものについて実施例6とした。
【表】

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 共押出し、二軸延伸、次いで再延伸によつて
    一方向及び/又は二方向に強力化された複合フイ
    ルムであつて、露出する一方の面(A面)は、中
    心線平均粗さRa(1)(μ)が0〜0.015の平滑面を与
    えるフイルムからなり、もう一方の露出する面
    (B面)は、中心線平均粗さRa(2)(μ)0.005〜
    0.030の易滑面を与えるフイルムからなり、Ra(1)
    とRa(2)は下記式〔〕を満足し、フイルムの縦
    方向のF5値(Kg/mm2)(5%伸長時の引張強度)
    が下記式〔〕を満足し、かつA面の0.1mm以上
    のスリ傷の数が0〜500個/mm2)である金属メタ
    ル塗布型8mmビデオテープ用複合フイルム。 0.005≦Ra(2)−Ra(1)≦0.015 ……〔〕 16≦F5 ……〔〕
JP59058654A 1984-03-27 1984-03-27 高密度磁気記録体用強力化複合フイルム Granted JPS60202530A (ja)

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