JPH0592483A - 二軸配向積層フイルム - Google Patents

二軸配向積層フイルム

Info

Publication number
JPH0592483A
JPH0592483A JP3276219A JP27621991A JPH0592483A JP H0592483 A JPH0592483 A JP H0592483A JP 3276219 A JP3276219 A JP 3276219A JP 27621991 A JP27621991 A JP 27621991A JP H0592483 A JPH0592483 A JP H0592483A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
layer
particles
thickness
film
particle diameter
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP3276219A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2705398B2 (ja
Inventor
Iwao Okazaki
巌 岡崎
Hidehito Minamizawa
秀仁 南沢
Koichi Abe
晃一 阿部
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toray Industries Inc
Original Assignee
Toray Industries Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toray Industries Inc filed Critical Toray Industries Inc
Priority to JP3276219A priority Critical patent/JP2705398B2/ja
Publication of JPH0592483A publication Critical patent/JPH0592483A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2705398B2 publication Critical patent/JP2705398B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Laminated Bodies (AREA)
  • Shaping By String And By Release Of Stress In Plastics And The Like (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Magnetic Record Carriers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【構成】 少なくとも3層以上の積層構造からなり、一
方の最表層A層における含有粒子粒径/層厚さを0.5
〜3、もう一方の最表層B層における含有粒子粒径/層
厚さを0.2〜2にした二軸配向積層フイルム。 【効果】 各最表層A層、B層における含有粒子の粒径
と層厚さとの関係を特定し、各面の要求特性に応じた最
適な表面突起を形成できるようにしたので、とくにA層
表面にはすぐれた電磁変換特性、B層表面には優れた耐
削れ性をもたせることができ、各面の要求特性をより高
いレベルで満足させることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、二軸配向積層フイルム
に関し、とくに、磁気媒体用途として最適な二軸配向積
層フイルムに関する。
【0002】
【従来の技術】二軸配向積層フイルム、例えば二軸配向
ポリエステルフイルムとしては、ポリエステルにコロイ
ド状シリカに起因する実質的に球形のシリカ粒子を含有
せしめたフイルムが知られている(たとえば特開昭59
−171623号公報)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、フイルムの加
工工程、特に磁気媒体用途における磁性層塗布・カレン
ダー及び巻取、カセット組み込み工程などの工程速度の
増大に伴い、接触するロールやガイドでフイルム表面、
とくに微小凹凸を有するフイルム表面が削り取られやす
いという欠点があった。また、従来のものでは、高速磁
界転写などによるダビングの増速化にともない、ダビン
グ時の画質低下のために、画質すなわちS/N(シグナ
ル/ノイズ比)も不十分という欠点があった。さらに、
磁気媒体、例えば磁気テープ用フイルムとしては、磁性
層が設けられる磁性面と、反磁性面には、ともに良好な
走行性や滑り性等が要求されるものの、該要求特性が微
妙に異なる場合がある。しかし従来のフイルムでは、こ
のような両面の要求特性の違いに十分に応えることがで
きず、たとえば磁性面における優れた電磁変換特性と、
反磁性面における優れた走行性等とをともに満足させる
ことが難しかった。
【0004】本発明は、かかる問題点を解決し、特に高
速工程でフイルム表面が削り取られにくく(以下高速削
れ性に優れるという)、しかも磁気媒体用途とした時に
ダビング時等の画質低下の少ない、つまり電磁変換特性
のよい(以下電磁変換特性に優れるという)、しかもフ
イルム両面の要求特性に応じて各面それぞれに最適な表
面特性をもたせることが可能な二軸配向積層フイルムを
提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】この目的に沿う本発明の
二軸配向積層フイルムは、少なくとも3層の積層構造を
有する二軸配向積層フイルムであって、一方の最表層
(A層)が粒子を含有し、該粒子の平均粒径がA層厚さ
の0.5〜3倍であり、もう一方の最表層(B層)も粒
子を含有し、該粒子の平均粒径がB層厚さの0.2〜2
倍であるものから成る。
【0006】まず、本発明のフイルムは少なくとも3層
以上の積層構造である必要がある。3層以上であれば、
4層でも5層でもかまわないが3層構造の場合に本発明
の効果がより一層良好となり好ましい。しかし、単層や
2層構造のフイルムでは高速削れ性や電磁変換特性を満
足させると同時に、両面にそれぞれ最適な特性を付与す
ることはできない。
【0007】次に、本発明のフイルムは、これを構成す
る上記各層の少なくとも一層が二軸に配向している必要
がある。3層以上の積層構造の内、全部の層が二軸に配
向していると特に好ましい。全ての層が無配向や一軸配
向では本発明の特性を満足することはできない。
【0008】本発明の二軸配向積層フイルムを構成する
ポリマーは特に限定されないが、磁気媒体用途としては
ポリエステルが好ましい。ポリエステルとしては特に限
定されないが、エチレンテレフタレート、エチレンα,
β−ビス(2−クロルフェノキシ)エタン−4,4’−
ジカルボキシレート、エチレン2,6─ナフタレート単
位から選ばれた少なくとも一種の構造単位を主要構成成
分とする場合に特に好ましい。中でもエチレンテレフタ
レートを主要構成成分とするポリエステルの場合が特に
好ましい。なお、本発明を阻害しない範囲内で、2種以
上のポリエステルを混合しても良いし、共重合ポリマを
用いても良い。
【0009】本発明の二軸配向積層フイルムの一方の最
表層部(A層)には、平均粒径がA層厚さの0.5〜3
倍、好ましくはA層厚さの1〜3倍の粒子が含有され
る。このA層含有粒子は、微粒子ではあるが、A層の厚
さに対し相対的に0.5〜3倍と比較的大きな粒径を有
するので、極めて効率よく、目標とする高さの表面突起
を形成できる。つまり、粒子の粒径が、表面突起の高さ
に大きく関与し、粒径の揃った粒子を用いることによ
り、その粒径で高さが制御される表面突起を、高さの揃
った状態で均一に形成することが可能である。したがっ
て、このA層側を磁性面側とした場合、優れた電磁変換
特性が得られる。粒子の粒径が、A層厚さの0.5倍未
満では、粒子の表面突起形成に対する寄与度が小さくな
り、突起高さのばらつきが大きくなるおそれがある。逆
に粒子の粒径がA層厚さの3倍を超えると、所望高さの
突起形成は可能であるものの、その突起あるいは粒子が
脱落しやすくなるので好ましくない。
【0010】もう一方の最表層部(B層)には、平均粒
径がB層厚さの0.2〜2倍、好ましくは0.2〜1倍
の粒子が含有される。したがって、粒子の粒径と該粒子
を含有する層の厚さとの関係においては、このB層含有
粒子の方が、A層含有粒子よりも、層厚さに対して粒径
が相対的に小さい。つまり、B層においては、粒子が、
該粒子を含有するB層中に、A層におけるよりは深く埋
没し、B層により強固に保持される。その結果、B層表
面に形成される表面突起は、削り取られにくいものとな
り、耐削れ性と高速走行性の向上が同時に達成される。
したがって、反磁性面に適用した場合、最適な表面形態
が得られる。粒子の粒径がB層厚さの0.2倍未満で
は、表面突起形成能力が小さくなりすぎ、表面突起形成
による摩擦係数低減、走行性、滑り性改善効果が小さく
なる。逆に粒子の粒径が2倍を越えると、A層表面より
も耐削れ性が要求されるB層表面として、耐削れ性が不
足するおそれがある。
【0011】上記の如く、粒子の粒径と層厚さとの相対
的関係においては、B層含有粒子の方がA層含有粒子よ
りも層厚さに対して粒径が相対的に小さいのであるが、
層厚さの絶対値としては、A層厚さがB層厚さよりも小
さいことが好ましい。すなわち、A層を磁性面とした場
合には、A層には、極く薄い層中に該層の厚さに対して
相対的に大きな粒径の粒子を含有させることにより高さ
の揃った表面突起を効率よく形成するという特徴があ
り、一方B層は、反磁性面とした場合、B層には、薄い
層中に粒子を含有させて表面突起を効率よく形成すると
同時に、その突起や粒子の脱落が起こりにくい耐削れ性
に優れた特徴を有する。このA層、B層の厚さの大小関
係が逆転すると、A層においては粒径と層厚さとの関係
を保つためにより大きな粒径の粒子を採用する必要が生
じ、突起が高くなりすぎたり、高さにばらつきが生じた
りする原因になる。B層においては、粒径と層厚さとの
関係を保つために、より小さな粒径の粒子を採用する必
要が生じ、適切な突起を形成しにくくなって、走行性が
悪化するおそれがある。望ましい層厚さとして、A層
は、0.01〜1μmであり、B層は、0.1〜3μm
である。
【0012】各粒子の含有量としては、A層では微小表
面突起を高密度で形成することが要求される点から、
0.5〜10重量%の範囲が好ましい。B層では、表面
突起を高密度で形成するというよりはむしろ削り取られ
にくい突起を形成することが要求される点から、0.0
5〜2重量%の範囲が好ましい。B層中の粒子含有量が
多くなりすぎると、層自身が脆くなるおそれがある。A
層の粒子の含有量がB層の粒子の含有量より多いことが
好ましい。各粒子の粒径の絶対値としては、特に限定さ
れないが、上記好ましいA層、B層の厚さ、各層の厚さ
と含有粒子の粒径との関係から、自ずと決まってくる。
【0013】含有粒子の種類としては、炭酸カルシウ
ム、シリカ等の無機粒子のほか、有機粒子、例えば架橋
ポリスチレンや架橋ジビニルベンゼン等の架橋型有機粒
子を用いてもよい。A層の粒子とB層の粒子は、同種粒
子でもよく、異種粒子でもよい。前記各層における含有
粒子と層厚さとの関係を保つには、A層、B層を同組成
とし、単にA層、B層の厚さを変えるだけの方法として
もよい。このようにすれば、何台かの押出機を用いて積
層フイルムを作製する際に、中間層用の押出機に対し
て、A層とB層用の押出機を同一の押出機とすることが
できる。
【0014】さらに本発明フイルムにおいては、中間層
は特に限定されないが、最表層部において、上述の如く
高速削れ性に優れたB層表面と、均一な所望突起高さの
突起が形成され電磁変換特性に優れたA層表面とを形成
できるので、中間層にいわゆるリサイクルポリマを含有
させてもよい。なおここでリサイクルポリマとは、たと
えばポリエステルの場合、ポリエステルの末端カルボン
酸が55当量/106 g以上でポリマの溶液ヘイズが1
8%以下のものをいう。
【0015】また本発明のフイルム中には、本発明の目
的を阻害しない範囲内で、異種ポリマをブレンドしても
よいし、また酸化防止剤、熱安定剤、滑剤、紫外線吸収
剤などの有機添加剤が通常添加される程度添加されてい
てもよい。
【0016】次に本発明フイルムの製造方法を、ポリエ
ステルフイルムの場合について説明する。まず、ポリエ
ステルにA層用の粒子、B層用の粒子を含有せしめる方
法としては、例えばジオール成分であるエチレングリコ
ールに各粒子を別々に所定割合にてスラリーの形で分散
せしめ、このエチレングリコールを所定のジカルボン酸
成分と重合せしめる方法が好ましい。粒子を添加する際
には、例えば、粒子を合成時に得られる水ゾルやアルコ
ールゾルを一旦乾燥させることなく添加すると粒子の分
散性が非常によく、高速削れ性、電磁変換特性を共に良
好とすることができる。また粒子の水スラリーを直接所
定のポリエステルペレットと混合し、ベント方式の2軸
混練押出機に供給しポリエステルに練り込む方法も本発
明の効果をより一層良好とするのに非常に有効である。
粒子の含有量を調節する方法としては、上記方法で高濃
度の粒子マスターを作っておき、それを製膜時に粒子を
実質的に含有しないポリエステルで希釈して粒子の含有
量を調節する方法が有効である。
【0017】次にこのポリエステルのペレットを用いて
3層以上の積層構造をもったポリエステルフイルムとす
る。上記の方法にて得られたポリエステルのペレットを
所定の割合で混合し、乾燥したのち、公知の溶融積層用
押出機に供給し、スリット状のダイからシート状に押出
し、キャスティングロール上で冷却固化せしめて未延伸
フイルムを作る。すなわち、A層用の粒子とB層用の粒
子とが異なる粒子の場合(異種又は異径あるいはその両
方)、A層用押出機、B層用押出機、中間層用押出機の
3台の押出機を用いて、A層用粒子とB層用粒子が同一
の粒子でA層とB層の厚さを変えるだけの場合には、A
層、B層兼用押出機と中間層用押出機の2台の押出機を
用いて、3層以上のマニホールドまたは合流ブロック
(例えば角型合流部を有する合流ブロック)を用いて積
層し、口金から3層以上のシートを押し出し、キャステ
ィングロールで冷却して未延伸フイルムを作る。この場
合、ポリマ流路にスタティックミキサー、ギヤポンプを
設置する方法は有効である。また、最表層積層部側のポ
リマーを押出機の溶融温度を基層部側より5〜10℃低
くすることが、有効である。
【0018】次にこの未延伸フイルムを二軸延伸し、二
軸配向せしめる。延伸方法としては、逐次二軸延伸法ま
たは同時二軸延伸法を用いることができる。ただし、最
初に長手方向、次に幅方向の延伸を行なう逐次二軸延伸
法を用い、長手方向の延伸を3段階以上に分けて、総縦
延伸倍率を3.5〜6.5倍で行なう方法は特に好まし
い。長手方向延伸温度はポリエステルの種類によって異
なり一概には言えないが、通常、その1段目を50〜1
30℃とし、2段目以降はそれより高くすることが有効
である。長手方向延伸速度は5000〜50000%/
分の範囲が好適である。幅方向の延伸方法としてはステ
ンタを用いる方法が一般的である。延伸倍率は、3.0
〜5.0倍の範囲が適当である。幅方向の延伸速度は、
1000〜20000%/分、温度は80〜160℃の
範囲が好適である。次にこの延伸フイルムを熱処理す
る。この場合の熱処理温度は170〜220℃、特に1
80〜200℃、時間は0.2〜20秒の範囲が好適で
ある。
【0019】[物性の測定方法ならびに効果の評価方
法]本発明の特性値の測定方法並びに効果の評価方法は
次の通りである。 (1)粒子の平均粒径(平均一次粒径) B.E.T法により粒子の比表面積を求め、この比表面
積から粒子を球としたときの粒径を下式により求め、こ
れを平均一次粒径とした。 粒径=6/(粒子密度×比表面積) この方法で測定することが困難な場合、電子顕微鏡など
による粒子の観察から一次粒径を求めることもできる。
【0020】(2)粒子の含有量 フイルム母材を溶解し粒子は溶解させない溶媒を選択
し、粒子をフイルム母材から遠心分離し、粒子の全体重
量に対する比率(重量%)をもって粒子含有量とする。
また、必要に応じて熱分解ガスクロマトグラフィーや赤
外分光法や、蛍光X線分析法、ラマン散乱、SEM−X
MAなどを利用して定量することもできる。積層部およ
び基層部の粒子の含有は、各積層部を削りとることによ
り区別できる。また、必要に応じてTEMを用いて各断
面に観察される粒子の個数から計算することもできる。
【0021】(3)最表層部の厚さ 2次イオン質量分析装置(SIMS)を用いて、フイル
ム中の粒子の内最も高濃度の粒子に起因する元素とポリ
エステルの炭素元素の濃度比(M+ /C+ )を粒子濃度
とし、ポリエステルA層の表面から深さ(厚さ)方向の
分析を行なう。表層では表面という界面のために粒子濃
度は低く表面から遠ざかるにつれて粒子濃度は高くな
る。本発明フイルムの場合は深さ[I]で一旦極大値と
なった粒子濃度がまた減少し始める。この濃度分布曲線
をもとに極大値の粒子濃度の1/2になる深さ[II]
(ここでII>I)を積層厚さとした。なお、フイルム中
にもっとも多く含有する粒子が有機高分子粒子の場合は
SIMSでは測定が難しいので、表面からエッチングし
ながらXPS(X線光電子分光法)、IR(赤外分光
法)あるいはコンフォーカル顕微鏡などで、その粒子濃
度のデプスプロファイルを測定し、上記同様の手法から
積層厚さを求めても良い。さらに上述のデプスプロファ
イルからではなく、フイルムの断面観察あるいは薄膜段
差測定機等によって求めることができる。
【0022】(4)高速削れ性 フイルムを1/2インチ幅のテープ状にスリットしたも
のに角度90°で片刃を押しあて、0.5mm押し込んで
200m走行させる(速度:200m/min 、張力:10
0g)。片刃に削りとられた粉の付着高さを顕微鏡で読
み取り、削れ量(μm)とした。この削れ量が180μ
m以下の場合耐削れ性が良好、それを越える場合耐削れ
性が不良である。
【0023】(5)電磁変換特性 フイルムに下記組成の磁性塗料をグラビヤロールにより
塗布し、磁気配向させ、乾燥させる。さらに、小型テス
トカレンダー装置(スチールロール/ナイロンロール、
5段)で、温度:70℃、線圧:200kg/cm でカレン
ダー処理した後、70℃、48時間キュアリングする。
上記テープ原反を1/2インチにスリットし、パンケー
キを作成した。このパンケーキから長さ250mの長さ
をVTRカセットに組み込みVTRカセットテープとし
た。 (磁性塗料の組成) ・Co含有酸化鉄 :100重量部 ・塩化ビニル/酢酸ビニル共重合体: 10重量部 ・ポリウレタンエラストマ : 10重量部 ・ポリイソシアネート : 5重量部 ・レシチン : 1重量部 ・メチルエチルケトン : 75重量部 ・メチルイソプチルケトン : 75重量部 ・トルエン : 75重量部 ・カーボンブラック : 2重量部 ・ラウリン酸 :1.5重量部 このテープに家庭用VTRを用いてテレビ試験波形発生
器により100%クロマ信号を記録し、その再生信号か
らカラービデオノイズ測定器でクロマS/Nを測定し
た。
【0024】
【実施例】次に実施例に基づき、本発明の実施態様を説
明する。 実施例1(表1) A層用の粒子として平均粒径0.3μmのシリカ粒子を
エチレングリコール中にて、50μm径のガラスビーズ
をメディアとして分散させ、ガラスビーズを除去したの
ちテレフタル酸と重合し、ポリエチレンテレフタレート
のマスターペレットとした。
【0025】次に、B層用の粒子として平均粒径0.6
μmの炭酸カルシウム粒子を上記メディア分散法を用い
てエチレングリコール中に均一に分散させ、上記と同様
にしてマスターペレットを得た。
【0026】上記A層用の粒子のマスターペレットと粒
子を含有しないポリエチレンテレフタレートのペレット
を、所定の含有量になるように混ぜ合わせ、ベント式二
軸混練押出機1に供給し、280℃で溶解した(ポリマ
I)。上記B層用のマスターペレットと粒子を含有しな
いポリエチレンテレフタレートのぺレットを、所定の含
有量となるように混ぜ合わせ、ベント式混練押出機2に
供給し、280℃で溶解した(ポリマII)。更に、も
う一台の押出機3を用意し、リサイクルポリマ30重量
部と粒子を含有しないペレット70重量部を混ぜ合わせ
た後、180℃で3時間減圧乾燥(3Torr)し、押
出機に供給して290℃で溶解した(ポリマIII)。
この3つのポリマを、それぞれ高精度濾過した後、矩形
積層部を備えた3層合流ブロックにて、基層部にポリマ
IIIを、両面表層積層部にポリマI、ポリマIIがく
るように積層し、フィッシュテール型の口金よりシート
状にして押し出した後、静電印加キャスト法を用いて表
面温度30℃のキャスティングドラムに巻きつけて冷却
固化し、厚さ約160μmの未延伸フイルムを作った。
この時のドラフト比は6.5であった。
【0027】この未延伸フイルムを長手方向に3段階に
分け、123℃で1.2倍、126℃で1.45倍、1
14℃で2.3倍それぞれ延伸した。この一軸フイルム
をステンタを用いて幅方向に2段階に分け、111℃で
3.7倍、113℃で1.2倍延伸し、定長下で200
℃にて5秒間熱処理し、厚さ13μmのフイルムを得
た。得られたフイルムの最表層A層の厚さは、0.2μ
で、粒子の粒径/層厚さは1.5であった。またもう一
方の最表層B層の厚さは1.0μmで、粒子の粒径/層
厚さは0.6であった。
【0028】このフイルムの電磁変換特性を測定する
と、クロマS/Nで+3.0dBであった。また、高速
削れ性も45μmと良好であった。このように、各最表
層積層部に含有される粒子の粒径と積層厚さとの関係等
が本発明の範囲内である場合には、電磁変換特性、高速
削れ性ともに良好なフイルムとすることができる。
【0029】実施例2(表1) 実施例1と同様にして、平均粒径0.45μmの架橋高
分子粒子を用い、A層、B層の厚みを二軸延伸後で0.
3μm、1.0μmになるように、2台の押出機を用
い、そのうちの1台から両最表層部に同一組成の粒子含
有ポリエチレンテレフタレートを押し出し、積層して、
二軸配向積層フイルムを得た。
【0030】実施例3〜4、比較例1〜4(表1) 実施例1と同様にして、最表層部に含有される粒子の粒
径と層厚さとの関係を種々変えて二軸配向積層ポリエス
テルフイルムとした。各最表層積層部に含有される粒子
の粒径/層厚さの関係が本発明の範囲内でない場合に
は、電磁変換特性、高速削れ性ともに良好なフイルムと
することができなかった。
【0031】
【表1】
【0032】
【発明の効果】本発明の二軸配向積層フイルムによれ
ば、各最表層A層、B層における含有粒子の粒径と層厚
さとの関係を特定し、各面の要求特性に応じた最適な表
面突起を形成できるようにしたので、とくにA層表面に
はすぐれた電磁変換特性、B層表面には優れた耐削れ性
をもたせることができ、各面の要求特性をより高いレベ
ルで満足させることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B29L 7:00 4F 9:00 4F

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも3層の積層構造を有する二軸
    配向積層フイルムであって、一方の最表層(A層)が粒
    子を含有し、該粒子の平均粒径がA層厚さの0.5〜3
    倍であり、もう一方の最表層(B層)も粒子を含有し、
    該粒子の平均粒径がB層厚さの0.2〜2倍であること
    を特徴とする二軸配向積層フイルム。
  2. 【請求項2】 前記A層の粒子の平均粒径がA層厚さの
    1〜3倍、B層の粒子の平均粒径がB層厚さの0.2〜
    1倍である請求項1の二軸配向積層フイルム。
  3. 【請求項3】 前記A層の厚さがB層の厚さよりも小さ
    い請求項1又は2の二軸配向積層フイルム。
  4. 【請求項4】 前記A層中における粒子の含有量が0.
    5〜10重量%、B層中における粒子の含有量が0.0
    5〜2重量%である請求項1ないし3のいずれかに記載
    の二軸配向積層フイルム。
  5. 【請求項5】 前記A層の厚さが0.01〜1μm、B
    層の厚さが0.1〜3μmである請求項1ないし4のい
    ずれかに記載の二軸配向積層フイルム。
  6. 【請求項6】 前記A層の粒子の含有量がB層の粒子の
    含有量よりも多い請求項1ないし5のいずれかに記載の
    二軸配向積層フイルム。
  7. 【請求項7】 前記A層とB層が同組成物である請求項
    1ないし6のいずれかに記載の二軸配向積層フイルム。
JP3276219A 1991-09-30 1991-09-30 二軸配向積層フイルム Expired - Lifetime JP2705398B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3276219A JP2705398B2 (ja) 1991-09-30 1991-09-30 二軸配向積層フイルム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3276219A JP2705398B2 (ja) 1991-09-30 1991-09-30 二軸配向積層フイルム

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0592483A true JPH0592483A (ja) 1993-04-16
JP2705398B2 JP2705398B2 (ja) 1998-01-28

Family

ID=17566351

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP3276219A Expired - Lifetime JP2705398B2 (ja) 1991-09-30 1991-09-30 二軸配向積層フイルム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2705398B2 (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6024420A (en) * 1995-12-26 2000-02-15 Denso Corporation Brake control apparatus for a vehicle
US6142581A (en) * 1995-12-26 2000-11-07 Denso Corporation Hydraulic circuit having a rotary type pump and brake apparatus for a vehicle provided with the same
US6474751B1 (en) 1995-12-26 2002-11-05 Denso Corporation Hydraulic circuit having a rotary type pump and brake apparatus for a vehicle provided with the same

Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0277431A (ja) * 1988-06-08 1990-03-16 Toray Ind Inc 二軸配向熱可塑性樹脂フィルム

Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0277431A (ja) * 1988-06-08 1990-03-16 Toray Ind Inc 二軸配向熱可塑性樹脂フィルム

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6024420A (en) * 1995-12-26 2000-02-15 Denso Corporation Brake control apparatus for a vehicle
US6142581A (en) * 1995-12-26 2000-11-07 Denso Corporation Hydraulic circuit having a rotary type pump and brake apparatus for a vehicle provided with the same
US6474751B1 (en) 1995-12-26 2002-11-05 Denso Corporation Hydraulic circuit having a rotary type pump and brake apparatus for a vehicle provided with the same

Also Published As

Publication number Publication date
JP2705398B2 (ja) 1998-01-28

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPH07326044A (ja) 磁気テープ
JPH0760923A (ja) 二軸配向積層ポリエステルフイルム
JP2705398B2 (ja) 二軸配向積層フイルム
JPH05269842A (ja) 二軸配向積層フイルム
JP2820176B2 (ja) 二軸配向積層フイルム
JP2897554B2 (ja) 二軸配向フィルム
JPH0584818A (ja) 二軸配向積層フイルム
JP2576321B2 (ja) 二軸配向積層フイルム
JP2803770B2 (ja) 二軸配向積層フイルム
JP2697360B2 (ja) 二軸配向積層ポリエステルフィルム
JP2530747B2 (ja) 二軸配向積層ポリエステルフイルム
JP3123665B2 (ja) 二軸配向積層フイルム
JP2867789B2 (ja) 二軸配向積層フイルム
JP3139513B2 (ja) 二軸配向積層ポリエステルフイルム
JP3097160B2 (ja) 二軸配向積層ポリエステルフイルム
JP2743713B2 (ja) 二軸配向積層フイルム
JP2803772B2 (ja) 二軸配向積層フイルム
JP2743695B2 (ja) 二軸配向積層フイルム
JPH04278349A (ja) 二軸配向積層ポリエステルフイルム
JPH0584821A (ja) 二軸配向積層フイルム
JPH07101025A (ja) 二軸配向ポリエステルフイルム
JPH05318579A (ja) 二軸配向積層フィルム
JP2001270056A (ja) 二軸配向ポリエステルフィルム
JP2001341260A (ja) 二軸配向ポリエステルフィルム
JPH05245985A (ja) 二軸配向積層フイルム

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081009

Year of fee payment: 11

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081009

Year of fee payment: 11

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091009

Year of fee payment: 12

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101009

Year of fee payment: 13

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101009

Year of fee payment: 13

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111009

Year of fee payment: 14

EXPY Cancellation because of completion of term