JPH05245985A - 二軸配向積層フイルム - Google Patents

二軸配向積層フイルム

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JPH05245985A
JPH05245985A JP4082940A JP8294092A JPH05245985A JP H05245985 A JPH05245985 A JP H05245985A JP 4082940 A JP4082940 A JP 4082940A JP 8294092 A JP8294092 A JP 8294092A JP H05245985 A JPH05245985 A JP H05245985A
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JP
Japan
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particles
film
biaxially oriented
aluminate
laminated film
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Pending
Application number
JP4082940A
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English (en)
Inventor
Iwao Okazaki
巌 岡崎
Koichi Abe
晃一 阿部
Masatoshi Aoyama
雅俊 青山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toray Industries Inc
Original Assignee
Toray Industries Inc
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Publication date
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  • Laminated Bodies (AREA)
  • Shaping By String And By Release Of Stress In Plastics And The Like (AREA)
  • Magnetic Record Carriers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【構成】 少なくとも2層の積層構造を有する二軸配向
積層フイルムであって、少なくとも一方の表層に、アル
ミン酸化合物で処理された粒子を含有させた二軸配向積
層フイルム。 【効果】 アルミン酸化合物で処理された粒子を含有さ
せることにより、積層フイルム層表面に極めて強固な削
り取られにくい所望の突起を形成でき、優れた耐スクラ
ッチ性、電磁変換特性を達成できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、コンデンサ、磁気媒体
用途等に用いられる二軸配向積層フイルムに関し、とく
に、磁気媒体用途として最適な表面特性を有する二軸配
向積層フイルムに関する。
【0002】
【従来の技術】二軸配向積層フイルム、例えば二軸配向
ポリエステルフイルムとしては、ポリエステルにコロイ
ド状シリカに起因する実質的に球形のシリカ粒子を含有
せしめたフイルムが知られている(たとえば特開昭59
−171623号公報)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、フイルムの加
工工程、特に磁気媒体用途における磁性層塗布・カレン
ダー及び巻取、カセット組み込み工程などの工程速度の
増大に伴い、接触するロールやガイドでフイルム表面、
とくに微小凹凸を有するフイルム表面が削り取られた
り、傷がついたりするという欠点があった。また、従来
のものでは、高速磁界転写などによるダビングの増速化
にともない、ダビング時の画質低下のために、画質すな
わちS/N(シグナル/ノイズ比)も不十分という欠点
があった。
【0004】本発明は、かかる問題点を解決し、特に高
速工程でフイルム表面が削り取られたり、傷がついたり
しにくく(以下耐スクラッチ性に優れるという)、しか
も磁気媒体用途とした時にダビング時等の画質低下の少
ない、つまり電磁変換特性のよい(以下電磁変換特性に
優れるという)、優れた表面特性をもたせることが可能
な二軸配向積層フイルムを提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】この目的に沿う本発明の
二軸配向積層フイルムは、少なくとも2層の積層構造を
有する二軸配向積層フイルムであって、少なくとも一方
の表層に、アルミン酸化合物で処理された粒子を含有さ
せたものから成る。
【0006】まず、本発明のフイルムは少なくとも2層
以上の積層構造である必要がある。2層以上であれば、
3層でも4層でもかまわない。しかし、単層のフイルム
では、後述の粒子により効率よく優れた表面特性を得る
ことが難しく、耐スクラッチ性や電磁変換特性を十分に
満足させることができない。
【0007】次に、本発明のフイルムは、これを構成す
る上記各層の少なくとも一層が二軸に配向している必要
がある。2層以上の積層構造の内、全部の層が二軸に配
向していると特に好ましい。全ての層が無配向や一軸配
向では本発明の特性を満足することはできない。
【0008】本発明の二軸配向積層フイルムを構成する
ポリマーは特に限定されないが、磁気媒体用途としては
ポリエステルが好ましい。ポリエステルとしては特に限
定されないが、エチレンテレフタレート、エチレンα,
β−ビス(2−クロルフェノキシ)エタン−4,4’−
ジカルボキシレート、エチレン2,6─ナフタレート単
位から選ばれた少なくとも一種の構造単位を主要構成成
分とする場合に特に好ましい。中でもエチレンテレフタ
レートを主要構成成分とするポリエステルの場合が特に
好ましい。なお、本発明を阻害しない範囲内で、2種以
上のポリエステルを混合しても良いし、共重合ポリマを
用いても良い。
【0009】本発明の二軸配向積層フイルムにおいて
は、少なくとも一方の表層に、アルミン酸化合物で処理
された粒子が含有されている。アルミン酸化合物は粒子
との親和性が高く、かつフイルム層を構成するポリマと
も親和性が高いので、粒子はアルミン酸化合物を介して
フイルム層内に強固に組み込まれ、表面に極めて削り取
られにくい突起を形成する。
【0010】本発明における粒子は、アルミン酸化合物
自身あるいはアルミン酸が吸着あるいは該粒子と結合で
きるものであればその種類は特に限定されず、シリカ、
酸化チタン等が挙げられるが、とくにシリカが好まし
い。シリカの製造方法としては、従来公知の方法として
例えば乾式法あるいは湿式法(ケイ酸ナトリウムの脱ア
ルカリ法、アルコキシシランの加水分解・縮合法など)
などが挙げられる。
【0011】本発明で使用する粒子の平均粒径は、好ま
しくは0.01〜3μm、より好ましくは0.03〜2
μmである。粒子径が0.01〜3μmの範囲にある場
合、フイルム製造時のフイルム破れが少なく、フイルム
の表面粗さも小さくなり良好な電磁変換特性を示す。さ
らに、この範囲ではフイルムの滑り性も良好である。
【0012】本発明で使用する粒子の粒子形状は特に限
定されない。粒子は天然品は通常粉砕法で得られるため
不定形をしているが、一方合成品については球状、方
形、多角形、ロゼッタ状、また核となる粒子の表面に微
細粒子の付着したコンペイ糖状、いくつかの粒子が結合
した繊維状粒子などがあり、いずれの形状も使用するこ
とができる。また合成後粉砕して不定形としたものであ
ってもかまわない。
【0013】本発明における粒子は、フイルム表面に微
細な突起を形成するとともに、該粒子を含有するフイル
ム層を削り取られにくいように地肌を補強する役目を担
っている。したがって、フイルム層の厚みに対して粒径
の大きすぎる粒子は好ましくなく、粒子を含有する層の
厚みと粒子の平均粒径との比が、1〜100の範囲内に
あることが好ましい。
【0014】本発明におけるアルミン酸化合物は、特に
限定されないが金属化合物あるいは炭酸塩を酸化アルミ
ニウムとともに強熱あるいは融解して得られるアルミン
酸塩などが好ましく用いられる。このような化合物とし
ては例えば、アルミン酸マグネシウム、アルミン酸カル
シウム、アルミン酸亜鉛、アルミン酸ナトリウム、アル
ミン酸ストロンチウム、アルミン酸バリウムなどが挙げ
られる。とくにアルミン酸ナトリウム、アルミン酸マグ
ネシウム、アルミン酸カルシウムなどが好ましい。
【0015】粒子のアルミン酸化合物による処理方法
は、たとえばポリエステル製造時に反応系に添加する以
前の任意の段階において該粒子スラリにアルミン酸化合
物を共存させれば良いが、特にシリカの場合には湿式法
において、シリカ粒子の成長段階において反応系にアル
ミン酸化合物を共存させることが、アルミン酸とシリカ
の強い結合が生成するのでとくに好ましい。
【0016】粒子に対するアルミン酸化合物の処理量
(A−AO )は、粒子表面のアルミン酸化合物のアルミ
ニウム量と粒子母体を構成する元素の量の原子数比
(A)と、未処理の値(AO )との差をとることで定量
できる。本発明においては、 0.001≦A−AO ≦0.200 であることが好ましい。
【0017】アルミン酸化合物は粒子に対して0.05
〜20重量部用いると、アルミン酸化合物同士凝集せ
ず、フイルム中で粗大突起を生じないため好ましい。
【0018】アルミン酸化合物で処理された粒子の含有
量は、該粒子を含有するフイルム層に対し、0.1〜5
重量%の範囲内にあることが好ましい。0.1重量%よ
りも含有量が少ないと、表面の突起形成効果が薄れ、5
重量%を超えると、粒子含有量が多くなりすぎフイルム
層自身が脆くなるおそれがある。
【0019】また本発明のフイルム中には、本発明の目
的を阻害しない範囲内で、異種ポリマをブレンドしても
よいし、また酸化防止剤、熱安定剤、滑剤、紫外線吸収
剤などの有機添加剤が通常添加される程度添加されてい
てもよい。本発明フイルム中には他に粒子(アルミン酸
で処理されない)を併用してもよい。好ましい粒子とし
ては炭酸カルシウム、コロイダルシリカ、架橋型有機粒
子等を挙げることができる。
【0020】次に本発明フイルムの製造方法を説明す
る。まず、ポリエステルにアルミン酸化合物で処理され
た粒子を含有せしめる方法としては、例えばジオール成
分であるエチレングリコールに粒子を所定割合にてスラ
リーの形で分散せしめ、このエチレングリコールを所定
のジカルボン酸成分と重合せしめる方法が好ましい。粒
子を添加する際には、例えば、粒子を合成時に得られる
水ゾルやアルコールゾルを一旦乾燥させることなく添加
すると粒子の分散性が非常によく、耐スクラッチ性、電
磁変換特性を共に良好とすることができる。また粒子の
水スラリーを直接所定のポリエステルペレットと混合
し、ベント方式の2軸混練押出機に供給しポリエステル
に練り込む方法も本発明の効果をより一層良好とするの
に非常に有効である。粒子の含有量を調節する方法とし
ては、上記方法で高濃度の粒子マスターを作っておき、
それを製膜時に粒子を実質的に含有しないポリエステル
で希釈して粒子の含有量を調節する方法が有効である。
【0021】次にこのポリエステルのペレットを用いて
2層以上の積層構造をもったポリエステルフイルムとす
る。上記の方法にて得られたポリエステルのペレットを
所定の割合で混合し、乾燥したのち、公知の溶融積層用
押出機に供給し、スリット状のダイからシート状に押出
し、キャスティングロール上で冷却固化せしめて未延伸
フイルムを作る。すなわち、2台又はそれ以上の押出機
を用いて、2層以上のマニホールドまたは合流ブロック
(例えば角型合流部を有する合流ブロック)を用いて積
層し、口金から2層以上のシートを押し出し、キャステ
ィングロールで冷却して未延伸フイルムを作る。この場
合、ポリマ流路にスタティックミキサー、ギヤポンプを
設置する方法は有効である。また、最表層積層部側のポ
リマーの押出機の溶融温度を基層部側より5〜10℃低
くすることが、有効である。
【0022】次にこの未延伸フイルムを二軸延伸し、二
軸配向せしめる。延伸方法としては、逐次二軸延伸法ま
たは同時二軸延伸法を用いることができる。ただし、最
初に長手方向、次に幅方向の延伸を行なう逐次二軸延伸
法を用い、長手方向の延伸を3段階以上に分けて、総縦
延伸倍率を3.5〜6.5倍で行なう方法は特に好まし
い。長手方向延伸温度はポリエステルの種類によって異
なり一概には言えないが、通常、その1段目を50〜1
30℃とし、2段目以降はそれより高くすることが有効
である。長手方向延伸速度は5000〜50000%/
分の範囲が好適である。幅方向の延伸方法としてはステ
ンタを用いる方法が一般的である。延伸倍率は、3.0
〜5.0倍の範囲が適当である。幅方向の延伸速度は、
1000〜20000%/分、温度は80〜160℃の
範囲が好適である。次にこの延伸フイルムを熱処理す
る。この場合の熱処理温度は170〜220℃、特に1
80〜200℃、時間は0.2〜20秒の範囲が好適で
ある。
【0023】[物性の測定方法ならびに効果の評価方
法]本発明の特性値の測定方法並びに効果の評価方法は
次の通りである。 (1)粒子の平均粒径(平均一次粒径) B.E.T法により粒子の比表面積を求め、この比表面
積から粒子を球としたときの粒径を下式により求め、こ
れを平均一次粒径とした。 粒径=6/(粒子密度×比表面積) この方法で測定することが困難な場合、電子顕微鏡など
による粒子の観察から一次粒径を求めることもできる。
【0024】(2)粒子の含有量 フイルム母材を溶解し粒子は溶解させない溶媒を選択
し、粒子をフイルム母材から遠心分離し、粒子の全体重
量に対する比率(重量%)をもって粒子含有量とする。
また、必要に応じて熱分解ガスクロマトグラフィーや赤
外分光法や、蛍光X線分析法、ラマン散乱、SEM−X
MAなどを利用して定量することもできる。積層部およ
び基層部の粒子の含有は、各積層部を削りとることによ
り区別できる。また、必要に応じてTEMを用いて各断
面に観察される粒子の個数から計算することもできる。
【0025】(3)最表層部の厚さ 2次イオン質量分析装置(SIMS)を用いて、フイル
ム中の粒子の内最も高濃度の粒子に起因する元素とポリ
エステルの炭素元素の濃度比(M+ /C+ )を粒子濃度
とし、ポリエステルA層の表面から深さ(厚さ)方向の
分析を行なう。表層では表面という界面のために粒子濃
度は低く表面から遠ざかるにつれて粒子濃度は高くな
る。本発明フイルムの場合は深さ[I]で一旦極大値と
なった粒子濃度がまた減少し始める。この濃度分布曲線
をもとに極大値の粒子濃度の1/2になる深さ[II]
(ここでII>I)を積層厚さとした。なお、フイルム中
にもっとも多く含有する粒子が有機高分子粒子の場合は
SIMSでは測定が難しいので、表面からエッチングし
ながらXPS(X線光電子分光法)、IR(赤外分光
法)あるいはコンフォーカル顕微鏡などで、その粒子濃
度のデプスプロファイルを測定し、上記同様の手法から
積層厚さを求めても良い。さらに上述のデプスプロファ
イルからではなく、フイルムの断面観察あるいは薄膜段
差測定機等によって求めることができる。
【0026】(4)耐スクラッチ性 25℃相対湿度60%の雰囲気下で、外径6mmの固定
軸(表面粗度0.2S)に1/2インチ幅のテープ状フ
イルムを角度θ=π/3radで接触させ、250m/
minの速さで走行させる。入口テンションT1 を90
gとし100m走行後のフイルムをアルミ蒸着して、ス
クラッチ傷の本数、幅の大きさ及び白粉の発生状態を微
分干渉顕微鏡で観察した。全くスクラッチ傷が見られず
かつ白粉の発生のないものを耐スクラッチ性:5、スク
ラッチ傷が3本/mm未満でかつ白粉の発生がほとんど
ないものを耐スクラッチ性:4、スクラッチ傷3〜10
本/mmで幅の大きいものもあり、かつ白粉がかなり発
生しているものを耐スクラッチ:3、スクラッチ傷が1
0本/mm以上で幅も大きくかつ白粉が著しく発生して
いるもの耐スクラッチ性:2、それ以外を耐スクラッチ
性:1と判定した。耐スクラッチ性が5または4であれ
ば実用上問題なく使用できる。
【0027】(5)電磁変換特性 フイルムに下記組成の磁性塗料をグラビヤロールにより
塗布し、磁気配向させ、乾燥させる。さらに、小型テス
トカレンダー装置(スチールロール/ナイロンロール、
5段)で、温度:70℃、線圧:200kg/cm でカレン
ダー処理した後、70℃、48時間キュアリングする。
上記テープ原反を1/2インチにスリットし、パンケー
キを作成した。このパンケーキから長さ250mの長さ
をVTRカセットに組み込みVTRカセットテープとし
た。 (磁性塗料の組成) ・Co含有酸化鉄 :100重量部 ・塩化ビニル/酢酸ビニル共重合体: 10重量部 ・ポリウレタンエラストマ : 10重量部 ・ポリイソシアネート : 5重量部 ・レシチン : 1重量部 ・メチルエチルケトン : 75重量部 ・メチルイソプチルケトン : 75重量部 ・トルエン : 75重量部 ・カーボンブラック : 2重量部 ・ラウリン酸 :1.5重量部 このテープに家庭用VTRを用いてテレビ試験波形発生
器により100%クロマ信号を記録し、その再生信号か
らカラービデオノイズ測定器でクロマS/Nを測定し
た。
【0028】
【実施例】次に実施例に基づき、本発明の実施態様を説
明する。 実施例1(表1) アルミン酸化合物としてアルミン酸ナトリウムを用い、
このアルミン酸化合物で処理された粒子として、平均粒
径90mμのシリカ粒子(SiO2 粒子)をエチレング
リコール中にて、50μm径のガラスビーズをメディア
として分散させ、ガラスビーズを除去したのちテレフタ
ル酸と重合し、ポリエチレンテレフタレートのマスター
ペレットとした。
【0029】上記マスターペレットと粒子を含有しない
ポリエチレンテレフタレートのペレットを、所定の含有
量になるように混ぜ合わせ、ベント式二軸混練押出機1
に供給し、280℃で溶解した。更に、もう一台の押出
機2を用意し、粒子を含有しないポリエチレンテレフタ
レートのペレットを供給して、両押出機からの2つのポ
リマを、それぞれ高精度濾過した後、矩形積層部を備え
た2層合流ブロックにて積層し、フィッシュテール型の
口金よりシート状にして押し出した後、静電印加キャス
ト法を用いて表面温度30℃のキャスティングドラムに
巻きつけて冷却固化し、厚さ約160μmの未延伸フイ
ルムを作った。この時のドラフト比は6.5であった。
【0030】この未延伸フイルムを長手方向に3段階に
分け、123℃で1.2倍、126℃で1.45倍、1
14℃で2.3倍それぞれ延伸した。この一軸フイルム
をステンタを用いて幅方向に2段階に分け、111℃で
3.7倍、113℃で1.2倍延伸し、定長下で200
℃にて5秒間熱処理し、厚さ13μmのフイルムを得
た。得られたフイルムの粒子含有表層の厚さは、0.9
μで、積層厚み/粒径の比は10であった。
【0031】このフイルムの粒子含有層の表面の耐スク
ラッチ性はランク5であり、電磁変換特性を測定する
と、クロマS/Nで+2.9dBであった。このよう
に、最表層積層部に含有される粒子をアルミン酸化合物
で処理された粒子とすることにより、電磁変換特性、耐
スクラッチ性ともに良好なフイルムとすることができ
る。
【0032】実施例2〜7(表1)、比較例1〜3(表
2) 粒子の粒径、添加量、粒子種(実施例7にあってはTi
2 粒子)、アルミン酸化合物の種類、粒子中のアルミ
ン酸濃度等を変更したが、本発明の条件範囲内にある場
合には(実施例2〜7)、いずれも優れた耐スクラッチ
性および電磁変換特性が得られたが、アルミン酸化合物
で処理していない粒子の場合には(比較例1、2)、耐
スクラッチ性、電磁変換特性ともに不十分であった。ま
た、比較例3においては、アルミン酸化合物で処理され
た無機粒子を用いたが、そのアルミン酸濃度が高すぎる
ため、耐スクラッチ性、電磁変換特性ともに悪化した。
このことにより、アルミン酸化合物による処理にあって
は、前述の濃度比に納めることが望ましいことが判る。
【0033】
【表1】
【0034】
【表2】
【0035】
【発明の効果】本発明の二軸配向積層フイルムによれ
ば、アルミン酸化合物で処理された粒子を含有させるこ
とにより、積層フイルム層表面に極めて強固な削り取ら
れにくい所望の突起を形成でき、優れた耐スクラッチ
性、電磁変換特性を達成できる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G11B 5/704 7215−5D // B29L 9:00 4F

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも2層の積層構造を有する二軸
    配向積層フイルムであって、少なくとも一方の表層に、
    アルミン酸化合物で処理された粒子を含有させたことを
    特徴とする二軸配向積層フイルム。
  2. 【請求項2】 前記粒子を含有する層の厚みと粒子の平
    均粒径との比が1〜100である請求項1の二軸配向積
    層フイルム。
  3. 【請求項3】 前記粒子がシリカである請求項1又は2
    の二軸配向積層フイルム。
  4. 【請求項4】 前記一方の表層中のアルミン酸化合物で
    処理された粒子の含有量が0.1〜5重量%である請求
    項1ないし3のいずれかに記載の二軸配向積層フイル
    ム。
JP4082940A 1992-03-06 1992-03-06 二軸配向積層フイルム Pending JPH05245985A (ja)

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