JPH0480243A - 熱可塑性樹脂組成物 - Google Patents

熱可塑性樹脂組成物

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JPH0480243A
JPH0480243A JP19247390A JP19247390A JPH0480243A JP H0480243 A JPH0480243 A JP H0480243A JP 19247390 A JP19247390 A JP 19247390A JP 19247390 A JP19247390 A JP 19247390A JP H0480243 A JPH0480243 A JP H0480243A
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JP
Japan
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copolymer
thermoplastic resin
parts
acrylate
meth
Prior art date
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Pending
Application number
JP19247390A
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English (en)
Inventor
Yasuhiro Yoshida
泰浩 吉田
Hozumi Sato
佐藤 穂積
Tatsuaki Matsunaga
松永 龍昭
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
JSR Corp
Original Assignee
Japan Synthetic Rubber Co Ltd
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Publication date
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  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、熱可塑性樹脂の耐クリープ特性、流動性、耐
衝撃特性の改質剤に適した新規なゴム状共重合体を微粒
子状に均一に分散させてなる熱可塑性樹脂組成物に関す
るものである。
[従来の技術] 従来、熱可塑性樹脂として、塩化ビニル系樹脂。
ポリエステル、ポリカーボネート、ポリオキシメチレン
、ポリフェニレンエーテル、スチレン系樹脂等が汎用さ
れている。これらの熱可塑性樹脂は、比較的バランスの
とれた良好な物性を有しており、機械部品、電子・電気
部品、自動車部品、その他の分野で広く利用されている
しかし、これらの熱可塑性樹脂には、耐衝撃特性、耐ク
リープ特性が劣るという大きな欠点がある。このような
状況下において、ゴムを混合して熱可塑性樹脂の耐衝撃
特性、耐クリープ特性を改善するために種々の提案がな
されている。
例えば、これら熱可塑性樹脂の耐衝撃特性を改良するた
めの添加剤として、共役ジエン化合物スチレン共重合体
(特公昭4B−5229号)、共役ジエンゴムにアクリ
ロニトリルおよび芳香族ビニル化合物をグラフトさせた
重合体(特公昭51−25261号) 部分水添共役ジ
エン系重合体(特開昭60−130[i42号)などを
用いることが提案されているが、いずれの場合も耐衝撃
特性がいまだ不十分であり、また熱可塑性樹脂にゴムを
添加することによりその流動性が低下し、熱可塑性樹脂
本来の成形性が低下するという問題がある。
また、熱可塑性樹脂の1っである塩化ビニル系樹脂の耐
クリープ特性を改良するための添加剤として、特定量の
ゲル分を含有したブタジェン・アクリロニトリル共重合
体(特開昭57−115342号。
特開昭57−187341号)、特定量のゲル分を含有
した共役ジエン化合物−アクリロニトリル−アルキル(
メタ)アクリレート共重合体(特開昭60−8742号
)等を用いることが提案されているが、いずれの場合も
耐クリープ特性が不十分であり、また熱可塑性樹脂にゴ
ムを添加することにより流動性が低下し、熱可塑性樹脂
本来の成形性が低下するという問題がある。
[発明か解決しようとする問題点] 本発明は、上記のような従来のゴム−熱可塑性樹脂組成
物が有する問題点を解決し、耐衝撃特性耐クリープ特性
、流動性に優れた熱可塑性樹脂組成物を得るための改質
剤として新規なゴム状共重合体を提供することを目的と
するものである。
[問題点を解決するための手段] すなわち、本発明は、熱可塑性樹脂(A)1〜99重量
%と、 下記条件1〜3を含むゴム状共重合体(B)99〜1重
量%と、 を含有することを特徴とする熱可塑性樹脂組成物を提供
するものである。
■ ゴム状共重合体は、ガラス転移温度か25℃以下の
重合体からなるシート粒子の存在下において、1分子当
り2個以上の不飽和結合を有する架橋性単量体と共役ジ
エン系単量体とを少なくとも含み、かつ25℃以下のガ
ラス転移温度の共重合体を与える単量体群を重合させて
得られ、該共重合体によりシート粒子が被覆された粒子
状の共重合体である。
■ ゴム状共重合体の平均粒子径は、0.2〜1.0μ
mである。
■ ゴム状共重合体のゲル含量は、50重量%以上であ
る。
[発明の構成コ 以下、本発明の詳細な説明する。
熱可塑性樹脂(A)としては、ポリブチレンテレフタレ
ート、ポリエチレンテレフタレートなどの芳香族ポリエ
ステルや脂肪族ポリエステルなどの熱可塑性ポリエステ
ル樹脂、ポリカーボネート。
ポリオキシメチレン、ポリフェニレンエーテルなど、あ
るいはポリスチレン、スチレン−アクリロニトリル共重
合体、HIPS、ABS樹脂、AES樹脂、MBS樹脂
などのスチレン系樹脂、アクリル系樹脂および塩化ビニ
ル系樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ4−メ
チル−ペンテン1などのポリオレフィン樹脂、ポリアミ
ド、ポリスルフォン、ポリエーテルスルフォン、ポリイ
ミド、ポリフェニルサルファイド、ポリエーテルエステ
ルケトン、フッ素樹脂、シリコン樹脂などを用いること
ができる。
前記各樹脂のうち、スチレン系樹脂とは、ビニル芳香族
化合物の単独重合体、あるいはビニル芳香族化合物と共
重合可能な他の単量体との共重合体、あるいはゴム状重
合体の存在下に、ビニル芳香族化合物またはビニル芳香
族化合物と他の重合可能な単量体とを重合して得られる
グラフト共重合体、あるいはそれらの少なくとも2種の
混合物である。
前記ビニル芳香族化合物としては、スチレン。
α−メチルスチレン、メチルスチレン、p−メチルスチ
レン、ビニルキンレン、クロルスチレン。
ブロムスチレン等が挙げられ、これらは1種または2種
以上で使用される。
また、共重合可能な単量体としては、アクリレートリル
 メタクリロニトリル等のシアン化ビニル化合物があり
、これらは1種または2種以上で使用され、特にアクリ
ロニトリルが好ましい。さらに、メチルアクリレート、
エチルアクリレートプロピレンアクリレート、ブチルア
クリレート。
アミルアクリレート、ヘキシルアクリレート、オクチル
アクリレート、2−エチルへキシルアクリレート、シク
ロへキシルアクリレート ドデシルアクリレート、オク
タデシルアクリレート、フェニルアクリレート、ベンジ
ルアクリレート等のアクリル酸アルキルエステル;メト
キシエチルアクリレート、エトキシエチルアクリレート
、エトキシプロピルアクリレート等のアクリル酸アルコ
キシアルキルエステル;メチルメタクレート、エチルメ
タクリレート、プロピレンメタクリレート。
ブチルメタクリレート、アミルメタクリレート。
ヘキシルメタクリレート、オクチルメタクリレト、2−
エチルヘキンルメタクリレート シクロへキシルメタク
リレート、ドデシルメタクリレト、オクタデシルメタク
リレート、フェニルメタクリレート、ペンシルメタクリ
レート等のメタクリル酸アルキルエステル、無水マイレ
ン酸、無水イタコン酸、無水シトラコン酸等の不飽和酸
無水物、アクリル酸、メタクリル酸等の不飽和酸等、ま
た、マレイミド、N−メチルマレイミド N−ブチルマ
レイミド、N−(p−メチルフェニル)マレイミド、N
−フェニルマレイミド、N−シクロへキシルマレイミド
等のα−またはβ−不飽和ジカルボン酸のイミド化合物
等か挙げられ、これらは、本発明の目的に支障のない範
囲で、1種または2種以上で使用される。
前記グラフト共重合体の製造に用いられるゴム状重合体
としては、例えばポリブタジェン ポリイソプレン、ス
チレン−ブタジェン共重合体、アクリロニトリル−ブタ
ジェン共重合体等のジエン系ゴム、エチレン−プロピレ
ン エチレン−ブテン、エチレン−プロピレン−非共役
ジェンターポリマー、アクリルゴム等の非ジエン系ゴム
かJNけられ、これらは1種または2種以上で使用され
る。
単量体成分かビニル芳香族化合物と他の共重合体可能な
単量体とからなる混合物の場合には、該混合物中のビニ
ル芳香族化合物の割合は好ましくは50重量%以上、さ
らに好ましくは70重量%以上であり、この範囲にある
と、成形加工性、成形品の表面外観が一段と優れるので
好ましい。
前記アクリル系樹脂は、(メタ)アクリル酸アルキルエ
ステルの単独重合体、あるいは(メタ)アクリル酸アル
キルエステルと他の共重合可能な単量体との共重合体、
あるいはゴム状重合体の存在下に(メタ)アクリル酸ア
ルキルエステルまたは(メタ)アクリル酸アルキルエス
テルと共重合可能な他の単量体を重合したグラフト共重
合体、あるいはそれらの少なくとも2種の混合物である
前記(メタ)アクリル酸アルキルエステルとしては、例
えばメチルアクリレート、エチルアクリレート、メチル
メタクリレート、エチルメタクリレート等が挙げられ、
好ましくはメチルメタクリレートである。
また、前記(メタ)アクリル酸アルキルエステルと共重
合可能な単量体としては、前記スチレン系樹脂て示した
共重合可能な単量体成分から(メタ)アクリル酸アルキ
ルエステルを除いたものか該当する。同様に、前記ゴム
状共重合体としては、前記スチレン系樹脂て示したゴム
状重合体が該当する。
単量体成分が(メタ)アクリル酸アルキルエステルと共
重合可能な他の単量体とからなる混合物の場合には、該
混合物中の(メタ)アクリル酸アルキルエステルの割合
は好ましくは55重量%以上、さらに好ましくは70重
量%以上である。
(メタ)アクリル酸アルキルエステルかこの範囲にある
と、−段と優れた耐候性か得られるので好ましい。
前記塩化ビニル系樹脂については特に制限はないが、通
常、分子量600〜4000程度のものか用いられ、そ
の製法は塊状重合、懸濁重合、乳化重合、溶液重合など
いずれの製造方法によるものであってもよい。また、塩
化ビニル系樹脂は、そのホモポリマーの他、塩化ビニル
と共重合可能な他の単量体との共重合物であってもよい
。塩化ビニルと共重合可能な単量体としては、エチレン
、ブロピレンなどのα−オレフィン類、酢酸ビニルなど
のビニルエステル類、メチルビニルエーテル。
ラウリルビニルエーテルなどのビニルエーテル類、アク
リル酸メチル、メタクリル酸メチルなどのアクリル酸あ
るいはメタクリル酸のエステル類、およびアクリロニト
リル、スチレン、アクリル酸、無水マレイン酸なとが挙
げられる。
本発明におけるゴム状共重合体(B)は、以下の条件1
〜3を有する。
■ ガラス転移温度(以下、Tgという)が25℃以下
、好ましくは0℃以下、より好ましくは20℃以下の重
合体をシート粒子とし、その存在下において、1分子当
り2個以上の不飽和結合を有する架橋性単量体と共役ジ
エン系単量体とを少なくとも含み、かつ25℃以下、好
ましくは0℃以下、より好ましくは一20℃以下のTg
の共重合体を与える単量体群を用いて乳化重合(シート
重合)を行うことにより得られ、ゴム状共重合体により
シート粒子か全体的あるいは部分的に被覆された粒子状
をなす。
■ ゴム状共重合体(B)の平均粒子径は0.2〜1.
0μmである。
■ ゴム状共重合体(B)のゲル含量は50重量%以上
に制御される必要がある。
これらの条件1〜3について、さらに以下に述べる。
■ シート重合においては、シート粒子の分散体(以下
、単に「シートラテックス」という)としては、予め得
られたTgが25℃以下の重合体を溶剤に溶かし、これ
を例えばホモミキサー等の撹拌機を用いて乳化剤により
水中に分散させたものを用いることも可能であるが、最
終的に得られる共重合体粒子の粒子径コントロール性お
よび生産性の点から、シートラテックスとして乳化重合
によって得られるラテックスを用いることが好ましい。
乳化重合により得られたラテックスをシートラテックス
として用いると、シートラテックスの重合から次の重合
工程に移行することか容易であり、工程の簡素化を図る
ことができる。例えば、好ましいシート重合法として、
乳化重合を複数の段階に分けて連続的に行う方法が挙げ
られる。すなわち、第1段目として、乳化重合によりT
gが25℃以下の重合体からなるシートラテックスを合
成し、第2段目として、第1段目で得られたシートラテ
ックスの系中に、1分子当り2個以上の不飽和結合を有
する架橋性単量体と共役ジエン系単量体とを含み、25
℃以下のTgの共重合体を与える単量体群および必要な
添加剤等を添加し、重合を連続的に行うことができる。
もちろん、第1段目および/または第2段目において単
量体の添加をさらに複数回に分けて行うことも可能であ
る。
■ ゴム状共重合体(B)の平均粒子径は、0.2〜1
,0μm1好ましくは0.3〜1.0μmである。
この平均粒子径が0.2μm未満ては、得られる樹脂組
成物の粘度が高くなって流動性に劣り、従って成形材と
しての成形性、接着剤としての塗布性等の作業性が劣る
。一方、この平均粒子径が10μmを越えると、得られ
る樹脂組成物の耐衝撃特性、耐クリープ特性か劣る。
平均粒子径が0.2〜1′、0μmのゴム状共重合体(
B)を製造するには、通常合成ゴムの製造で用いられて
いるアニオン系乳化剤を用いた乳化重合処方では困難で
あり、乳化剤量を極めて押えた重合処方を用いる必要が
ある。
■ ゴム状共重合体(’B)は、少なくとも、1分子当
り2個以上の不飽和結合を有する架橋性単量体を含む単
量体を用いて製造され、ゲル含量が50重量%以上、好
ましくは80重量%以上のゴム状共重合体である。ゲル
含量が50重量%未満では、本願の特徴であるラテック
ス時の粒子径単位で共重合体粒子か分散された組成物を
得ることは困難である。
なお、本発明におけるゲル含量は、ゴム状甚平合体約1
gを精秤し、これをメチルエチルケトン100m1中に
入れ、室温で24時間静置後、30メツシユの金網でろ
過し、金網上に残留した不溶分を乾燥後秤量し、採取し
た全共重合体に対する不溶分の重量割合(%)で示した
ものである。
ゴム状共重合体(B)を構成する単量体とじては、共役
ジエン系単量体(以下「単量体■」という)、官能基を
有さない不飽和化合物(以下、「単量体■」という)、
官能基を有する不飽和化合物(以下、「単量体■」とい
う)および架橋性単量体を挙げることができる。
単量体■としては、ブタジェン、ジメチルブタジェン、
イソプレン、クロロブレンおよびこれらの誘導体等を挙
げることができる。
単量体■としては、 (メタ)アクリル酸エステルとして: (メタ)アクリ
ル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル(メタ)アクリ
ル酸プロピル、 (メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)
アクリル酸ヘキシル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシ
ル、(メタ)アクリル酸ラウリル、ポリエチレングリコ
ール(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコール
(メタ)アクリレート、ビスフェノールへのジグリシジ
ルエーテル、グリコールのジグリシジルエーテル等と(
メタ)アクリル酸、ヒドロキシアルキル(メタ)アクリ
レート等との反応によって得られるエポキシ(メタ)ア
クリレート、ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート
とポリイソシアナートとの反応によって得られるウレタ
ン(メタ)アクリレト、メトキシエチル(メタ)アクリ
レート、エトキシエチル(メタ)アクリレート等のアル
コキシ(メタ)アクリレート、さらにはアクリロニトリ
ル、メタクリロニトリル等のシアノ基含有化合物等を、 前記以外の不飽和炭化水素として:エチレンブロビレン
、1−ブテン、2−ブテン、イソブチン、1−ペンテン
等のオレフィン、スチレン、メチルスチレン等の芳香族
ビニル等を、 挙げることができる。
単量体■としては、 例えば官能基がカルボキシル基の場合は、(メタ)アク
リル酸、イタコン酸、マレイン酸、フマル酸、コハク酸
β−(メタ)アクリロキシエチル。
マレイン酸β−(メタ)アクリロキシエチル、フタル酸
β−(メタ)アクリロキンエチル、ヘキサヒドロフタル
酸、β−(メタ)アクリロキシエチル等の不飽和酸を、 官能基が酸無水物基の場合は、無水マレイン酸。
無水コハク酸等の不飽和酸無水物を、 官能基がエポキシ基の場合は、グリシジル(メタ)アク
リレート、アリルグリシジルエーテル等を、 官能基がアミノ基の場合は、ジメチルアミノ(メタ)ア
クリレート、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレー
ト等を、 官能基がアミド基の場合は、(メタ)アクリルアミド、
ジメチル(メタ)アクリルアミド等を、官能基がヒドロ
キシル基の場合は、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレ
ート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート等を、 官能基がインシアネート基の場合は、ビニルイソシアネ
ート、イソシアネートエチル(メタ)アクリレート、p
−スチリルイソシアネート等を、官能基がリン酸基の場
合は、(メタ)アクリロキシエチルホスフェート等を、 挙げることができる。
また、架橋性単量体としては、ジビニルベンゼン、ジビ
ニルエーテル、ジアリルフタレート、エチレングリコー
ルジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパント
リ(メタ)アクリレート等の分子内に重合性二重結合を
複数個有する化合物を挙げることができる。
ゴム状共重合体(B)を構成するための単量体は、第1
段目のシートラテックスの合成においては、少なくとも
単量体Iを含み、単量体I単独または単量体Iと単量体
■、単量体■および架橋性単量体から選ばれる少なくと
も1種とからなり、その(共)重合体のTgが25℃以
下となるような単量体組成か選ばれる。同様に、第2段
目の重合反応においても、その共重合体のTgが25℃
以下となるような組成か選ばれるが、単量体1と架橋性
単量体とが必須であり、さらに単量体■を含むことが望
ましい。w量体■を含むと、ゴム状共重合体(B)の熱
可塑性樹脂(A)に対する界面接着性が増大し、得られ
る組成物の機械的強度および耐衝撃特性がより良好とな
る。
ゴム状共重合体(B)の分子量は特に制限されないが、
取扱い性、成形加工性などの面から、ムニー粘度ML 
++4  (100℃)が20〜120の範囲にあるも
のか好ましい。
熱可塑性樹脂(A)に対するゴム状共重合体(B)の混
合割合(A)/ (B)は、重量比で、1/99〜99
/1、好ましくは50150〜99/1である。ゴム状
共重合体(B)が1重量%未満ては、組成物における耐
衝撃特性および耐クリープ特性の改良効果がない。一方
、ゴム状共重合体(B)が99重量%を越えると、ゴム
状共重合体(B)が相対的に過多となり、熱可塑性樹脂
(A)本来の特性である成形加工性なとが十分に発揮さ
れない。
熱可塑性樹脂(A)とゴム状共重合体(B)との混合方
法としては、通常行われる密閉型混合機。
押出機、ロールなどを用いた混練りの他、例えばゴム状
共重合体(B)のラテックスに熱可塑性樹脂(A)ある
いは予め熱可塑性樹脂(A)を界面活性剤を用いて乳化
したラテックスを添加し、剪断力下に強制撹拌し、その
後ゴム状共重合体(B)を凝固するのと同様の手順で固
形分を水から分離し、乾燥する方法を用いることができ
る。
本発明において、ゴム状共重合体(B)の重合方法は、
バッチ式、連続式のいずれてもよいが、最も好ましい方
法、すなわち第1段目のシートラテックスを乳化重合で
得た後、第2段目の重合に必要な単量体を反応器に加え
、目的とす・るラテックスを得る方法においては、バッ
チ式が好ましい。
得られたラテックスからゴム状共重合体(B)を凝固す
る方法としては特に制限はなく、通常の合成ゴムの製造
法で用いられているように、未反応単量体を除去したラ
テックスに所定量の老化防止剤を加え、さらに塩化ナト
リウム、硫酸アルミニウム 塩化カルシウム等の凝固剤
を用いて凝固することができる。
また、特開昭63−125589号公報に記載されてい
るようなノニオン系乳化剤をラテックスに添加し、ノニ
オン系乳化剤の曇点以上に加温して重合体を凝固するこ
ともてきる。この場合、先の金属塩を用いた凝固に比し
、得られた共重合体に含有される金属が少なく、電気絶
縁性に優れ、かつ金属腐蝕性も少ないという特徴を有し
ている。
本発明の熱可塑性樹脂組成物には、慣用の補助添加成分
、例えば難燃化剤、離型剤、酸化防止剤耐候性付与剤、
帯電防止剤、熱安定剤1着色剤。
可塑剤、補強材、架橋剤、界面活性剤、滑剤、核剤など
を添加することができる。また、炭酸カルシウム、カオ
リン、タルク、アスベスト、ガラス繊維などの充填剤も
添加することができる。
このようにして得られる本発明の熱可塑性樹脂組成物は
、通常の熱可塑性樹脂に比し、耐衝撃特性、耐クリープ
特性および成形加工性に優れているので、LEDランプ
、リレーケース、スイ1.チ。
コネクター、コイルボビン、抵抗器、コンピュタ部品、
電話交換器部品、コンデンサーケース。
チューナー、端子台、タイマーケースなとの電気通信部
品用;ヘアードライヤー、アイロン5 シェバー、卵ゆ
で器、コーヒーメーカー、VTR部品、電子レンジ部品
、TV部品、音響部品、コンパクトディスク、冷蔵庫部
品、エアコン部品、ワドプロセッサー 照明カバーなど
の家庭電気部品用;カメラボディー、カメラ部品1時計
部品。
ストロボ部品、双眼鏡、顕微鏡部品、映写機部品などの
精密機械部品用;電動工具、自動販売機部品、ハンドラ
ベラー、エレベータ部品1エスカレータ部品、モータケ
ース、オイルフィルタケース。
ポンプ部品、ボルト、ナツト、ギヤ、カム、繊維ボビン
、カウンターフレーム、オフィスコンピュタ部品、レジ
スタ一部品、電卓部品、タイプライタ一部品、製図器部
品、ファクシミリ部品、複写機部品などの機械関係部品
用:カーヒータファン、バンパー、インスツルメントパ
ネル、 計器aオートバイ風防部品、ヘッドランプ、テ
ールランプ、整風板、レール絶縁部品、車両肘掛け、カ
ーテンカバー ワイパーカバー モールドグリップメー
タ針、ホイールカバーなとの自動車・車両関係部品用、
その他サーフライダー、ゴルフ用品などのレジャー関係
部品用、各種カバー、表面処理材、ホース、ガスケット
、レザー、フィルム1電線被覆材、パツキン、モール、
クツション材、床タイル等の用途に特に有用である。
[実施例コ 以下、実施例を挙げて本発明をさらに具体的に説明する
。なお、「部」および「%」は、重量基準である。
実施例1〜8.比較例1〜5 (1)ゴム状共重合体(B)の製造 表−1に示す下記の乳化重合処方を用い、オートクレー
ブ中において60℃で乳化重合を実施した。
ブタジェン           8部スチレン   
     11部 メタクリル酸          1部水      
            280部Fデシルベンゼンス
ルフォン酸ナトリウム002部 過硫酸カリウム        0.8部ドデシルメル
カプタン     0.7部重合転化率95%まで反応
を進めた後、以下の単量体をオートクレーブにさらに添
加した。
ブタジェン          22部スチレン   
        10部メタクリル酸        
  1部過硫酸カリウム        0.2部重合
を継続し、重合転化率が95%に達した時点て、これを
シートラテックスとし、以下の単量体をさらに添加して
重合を続けた。
ブタジェン         28部 アクリロニトリル     12部 メタクリル酸        5部 ジビニルヘンゼン      2部 過硫酸カリウム       0.1部重合転化率が9
5%に達した後、単量体100部当り0.2部のヒドロ
キシルアミン硫酸塩を添加し、重合を停止させた。続い
て減圧下で約70℃にて水蒸気蒸溜により残留単量体を
回収した。得られたラテックスについて、日科機■製コ
ールターサブミクロン粒子アナライサー(モデルN−4
)を用いてラテックス粒子の平均粒子径を測定したとこ
ろ、0.54μmであった。
次に、得られたラテックスにポリオキシエチレンノニル
フェニルエーテル(花王石鹸■製、エマルゲン920)
を共重合体100部当り8部添加し、さらに老化防止剤
としてアルキル化フェノルを1部添加した。次いで、耐
圧管にこのラテックスを入れ、110℃に加温してラテ
ックスを凝固させた。凝固された共重合体は微粒子状で
あり、これを濾別によって集めた後、常法に従った脱水
乾燥を行い、ゴム状重合体を得た。これを「ゴム状共重
合体A」とする。
得られたゴム状共重合体Aの平均粒子径、Tg。
ムーニー粘度、ゲル含量を表−1に示す。なお、Tgは
DSC分析により得られたものである。
さらに、表−1および表−2に示す仕込み組成の単量体
を用い、上述したゴム状共重合体Aと同様にして重合を
行い、実施例に関する9種のゴム状共重合体B−Jおよ
び比較例に関する10種のゴム状共重合体a −jを製
造した。また、その特性についてもゴム状共重合体Aと
同様に表−1および表−2に示した。
なお、これらのうち、ゴム状共重合体り、Eおよびゴム
状共重合体c、dについては、重合を停止させた後、老
化防止剤としてアルキル化フェノールを1部添加し、塩
化カルシウム1%水溶液中にラテックスを投入すること
により共重合体を塩析させ、洗浄、乾燥を行い試料を得
たものである。
(2)熱可塑性樹脂組成物の調製および評価表−1およ
び表−2に示したゴム状共重合体とポリブチレンテレフ
タレート(三菱化成■ノバドウール5010)とを、表
−3に示した比率にて、Haake社製「レオノックス
254型」小型押出機を用い、280℃で5分間部合し
た後、ペレット化して乾燥し、0.5オンス射出成形機
により月SK 7110に準してアイゾツト衝撃試験片
を形成した。
アイゾツト衝撃テストは、試験片に1/4′のノツチを
つけてから評価を行った。
また、得られた組成物の加工性代用指標として、組成物
の流動性について、MFR試験により280℃、荷重2
.16kgの条件で測定を行った。
また、得られた熱可塑性樹脂組成物のアイゾツト衝撃試
験片について、ウルトラミクロトームを用いて超薄切片
を切出し、1%の四酸化オスミウム水溶液にて染色した
後、透過型電子顕微鏡(日本電子■製TEM−100型
)を用いて観測し、ゴム状共重合体の分散粒子における
平均粒子径(以下、これを「ゴム分散粒子径」という)
を測定し、分散性について評価を行った。
以上の各試験結果を表−3に示した。
実施例1〜8は、本発明の範囲内の熱可塑性樹脂組成物
であり、本発明の目的とするものが得られている。
比較例1〜5は、いずれも本発明の範囲外のゴム状共重
合体を用いた例であり、アイゾツト衝撃強度 流動性(
MFR)およびゴム状共重合体の分散性の特性全般にお
いて劣っており、特に、コム状共重合体の分散性におい
て劣っている。
実施例9〜12.比較例6〜12 実施例1のポリブチレンテレフタレートに加えて表−4
に示した各種の熱可塑性樹脂およびゴム状共重合体を使
用した他は、実施例1と同様に熱可塑性樹脂組成物を調
製し、さらに同様の物性試験を行った。その結果を表−
4に示す。
実施例9〜12は、いずれも本発明の範囲内の熱可塑性
樹脂組成物であり、本発明の目的とするものが得られて
いる。
一方、比較例8,10〜12は、ゴム状共重合体を添加
しない熱可塑性樹脂単体の例であり、これらはいずれも
アイゾツト衝撃強度の点て著しく劣っている。また、比
較例6,7.9は、本発明の範囲外のゴム状共重合体を
用いた例であり、特性の全般において劣ったものとなっ
ている。特に、比較例6.7においては、2段目の反応
においてシート粒子を被覆する共重合体の単量体として
架橋性単量体を含んでいないため、ゴム状共重合体の分
散性が著しく悪く、ゴム状共重合体が均一に分散された
熱可塑性樹脂組成物を得ることができなかった。
実施例13〜18.比較例13〜20 塩化ビニル樹脂(重合度2500) 100部、三塩基
性硫酸鉛3ダ部およびジオクチルフタレート(以下、D
OPと略す)80部を混合してヘンシェルミキサーによ
って内容物が均一となるよう高速撹拌を行い、均一にな
ったところでこの熱可塑性樹脂成分に表−5に示す配合
処方で表−1および表−2に示したゴム状共重合体10
0部を添加し、撹拌を続けた。
得られた組成物を6インチの2本ロールを用い180℃
にて10分間の混線を行い、次いてこの組成物を190
℃にて5分間のプレス成形を行うことにより、物性評価
用試験片を作製した。この試験片について、以下の測定
を行った。
耐クリープ特性の指標としての圧縮永久歪特性は、JI
S K 8301に準拠し、70℃×22時間の条件で
測定を行った。
また、得られた組成物の加工性代用指標として、組成物
の流動性を品性製作所製フローテスターを用い、1. 
mmφX2mmのダイを用い、160℃にて測定を行っ
た。
また、得られた熱可塑性樹脂組成物の物性評価用試験片
について、ウルトラミクロトームを用いて超薄切片を切
出し、1%の四酸化オスミウム水溶液にて染色した後、
透過型電子顕微鏡(日本電子■製TEM−100型)を
用いて観測し、ゴム分散粒子径を測定し、分散性の評価
を行った。
以上の各測定結果について表−5に示した。
実施例13〜18は、本発明の範囲内の熱可塑性樹脂組
成物であり、本発明の目的とするものが得られている。
比較例13は、ゴム状共重合体を使用しない塩化ビニル
樹脂単独の例であり、圧縮永久歪特性に劣る。
比較例14〜20は、本発明の範囲外のゴム状共重合体
を用いた例であり、圧縮永久歪特性、流動性および分散
性の特性全般において劣っている。
特に、比較例19.20においては、シート粒子を被覆
する共重合体の単量体として架橋性単量体を用いていな
いゴム状共重合体を用いているため、該ゴム状共重合体
と熱可塑性樹脂との分散が不良で、実質的に成形か不可
能であった。
[発明の効果] 本発明で得られる新規なゴム状共重合体を用いれば、耐
衝撃特性、耐クリープ特性および流動性に優れた熱可塑
性樹脂組成物を提供することができ、既述した各種用途
に好適に用いることができる。
代理人 弁理士 布 施 美千栄(他2名)手続補正書
(自発) 平成3年4月12日 2゜ 3゜ 平成2年 特許願 第192473号 発明の名称 熱可塑性樹脂組成物 補正をする者 事件との関係 特許出願人 住 所 東京都中央区築地二丁目11番24号名 称 
(417)日本合成ゴム株式会社6゜ 明細書の「発明の詳細な説明」の欄。
補正の内容 明細書第32頁および第33頁の「表−1」および「表
−2」を別紙のとおり訂正する。
以  上

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)熱可塑性樹脂(A)1〜99重量%と、下記条件
    1〜3を含むゴム状共重合体(B)99〜1重量%と、 を含有することを特徴とする熱可塑性樹脂組成物。 (1)ゴム状共重合体は、ガラス転移温度が25℃以下
    の重合体からなるシート粒子の存在下において、1分子
    当り2個以上の不飽和結合を有する架橋性単量体と共役
    ジエン系単量体とを少なくとも含み、かつ25℃以下の
    ガラス転移温度の共重合体を与える単量体群を重合させ
    て得られ、該共重合体によりシート粒子が被覆された粒
    子状の共重合体である。
  2. (2)ゴム状共重合体の平均粒子径は、0.2〜1.0
    μmである。
  3. (3)ゴム状共重合体のゲル含量は、50重量%以上で
    ある。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1078563A1 (en) * 1999-08-25 2001-02-28 National Starch and Chemical Investment Holding Corporation Seed coating compositions for low temperature applications
JP2004509226A (ja) * 2000-08-22 2004-03-25 中国石油化工股▲分▼有限公司 強化されたプラスチック及びその調製
WO2005040225A1 (en) * 2003-10-29 2005-05-06 Lg Chem. Ltd. Rubber latex and method for preparing the same

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