JPH0470302B2 - - Google Patents

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JPH0470302B2
JPH0470302B2 JP63251675A JP25167588A JPH0470302B2 JP H0470302 B2 JPH0470302 B2 JP H0470302B2 JP 63251675 A JP63251675 A JP 63251675A JP 25167588 A JP25167588 A JP 25167588A JP H0470302 B2 JPH0470302 B2 JP H0470302B2
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JP
Japan
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catalyst
component
transition metal
metal element
copper
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JP63251675A
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JPH02233A (ja
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Yutaka Abe
Koshiro Sotodani
Kazuhiko Okabe
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Kao Corp
Original Assignee
Kao Corp
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Publication date
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Publication of JPH02233A publication Critical patent/JPH02233A/ja
Publication of JPH0470302B2 publication Critical patent/JPH0470302B2/ja
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    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P20/00Technologies relating to chemical industry
    • Y02P20/50Improvements relating to the production of bulk chemicals
    • Y02P20/52Improvements relating to the production of bulk chemicals using catalysts, e.g. selective catalysts

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  • Catalysts (AREA)
  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
  • Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
〔産業上の利用分野〕 本発明は、アルコールもしくはアルデヒドとア
ンモニア又は第1級アミン又は第2級アミンとを
反応させて対応するN−置換アミンを製造する方
法に関するものである。 本発明によつて製造されるアミンは、防錆剤、
界面活性剤、殺菌剤、繊維の染色助剤及び柔軟剤
などの中間体として、工業上重要な物質である。 〔従来の技術〕 従来より、アルコールもしくはアルデヒドとア
ンモニア又は第1級アミン又は第2級アミンとを
反応させて対応するアミンを製造する方法はよく
知られている。しかしながら、アルコール等とア
ミン等を反応させて、特定のアミンを選択的に得
ることは困難であつた。 アルコールとアミンから対応するアミンを製造
する方法に関しては、特開昭52−19604号(銅ク
ロマイト触媒、コバルト触媒)、特開昭53−59602
号(銅−モリブデン、銅−タングステン触媒)、
米国特許第3223734号(ラネーニツケル触媒、銅
クロマイト触媒)、ドイツ特許出願公開第1493781
号(担体付コバルト触媒)、特公昭57−55704号
(銅−ニツケル触媒)等の報告がある。しかしな
がら、これらの触媒は活性、選択性共に充分でな
く、触媒量が多いため目的とするアミンの収率も
低い。これらの問題を解決すべく開発された方法
として、特開昭61−15865、特開昭62−149646、
特開昭62−149647、特開昭62−149648号記載の方
法がある。これらの方法は銅−ニツケル−第8属
白金族元素触媒を用いて目的とするアミンを高収
率で得る方法である。即ち従来、活性、選択性の
不充分であつた銅−ニツケル触媒に第8属白金族
元素を少量添加することによつて活性、選択性を
向上させ、目的とするアミンを高収率で得る方法
である。 〔発明が解決しようとする問題点〕 しかしながら、この触媒を用いる反応も必ずし
も満足できる方法ではない。即ち、他の一般的な
方法に比べ、活性、選択性とも良好であるが、工
業化を考えた場合、収率面及び生成されるN−置
換アミンの品質面から一層の選択性の向上が要望
される。また更に、得られたN−置換アミンを4
級アンモニウム塩(テトラアルキルアンモニウム
塩、トリアルキルベンジルアンモニウム塩等)に
誘導する際、色相が悪化する等の問題点が挙げら
れる。 〔問題点を解決するための手段〕 そこで本発明者らは、他の一般的な方法に比べ
て、活性、選択性の良好である銅−第4周期遷移
金属元素−第8属白金族元素触媒に少量の第4成
分金属元素を添加することによる触媒反応の高選
択性化を鋭意検討した結果、第4成分金属元素と
してアルカリ金属及びアルカリ土類金属の内、リ
チウム、ナトリウム、カリウム、ルビジウム、セ
シウム、マグネシウム、カルシウム、ストロンチ
ウム、バリウムを銅−第4周期遷移金属元素−第
8属白金族元素触媒に少量添加すると活性はほぼ
同等に維持され、選択性が顕著に向上することを
見出した。また同時に、この触媒を用いて製造さ
れたN−置換アミンを原料として誘導される4級
アンモニウム塩の色相が、従来のそれに比べて非
常に向上することを見出した。このとき、第4周
期遷移金属元素としては、クロム、マンガン、
鉄、コバルト、ニツケル及び亜鉛が有効であり、
かつ第8属白金族元素としては、白金、パラジウ
ム、ルテニウム及びロジウムが有効であつた。 この結果、銅−第4周期遷移金属元素−第8属
白金族元素触媒に第4成分金属元素として少量の
アルカリ金属又はアルカリ土類金属を添加するこ
とにより、銅−第4周期遷移金属元素−第8属白
金族元素触媒と同等の活性を有し、銅−第4周期
遷移金属元素−第8属白金族元素触媒より非常に
高い選択性を示し、また得られたN−置換アミン
から誘導される4級アンモニウム塩の色相が非常
に良好である、高性能アミノ化触媒が見出され
た。 即ち本発明は、アルコール又はアルデヒドとア
ンモニア又は第1級アミン又は第2級アミンとを
反応させて、N−置換アミンを製造するに際し、
銅−第4周期遷移金属元素−第8属白金族元素−
第4成分金属元素触媒を使用し、この触媒の存在
下、反応により生成する水を連続的に又は断続的
に反応系外に除去しながら、大気圧又は100気圧
(ゲージ圧)以下で、150℃ないし250℃の温度で
反応させることを特徴とする、高収率でN−置換
アミンを製造する方法である。 本発明の方法では、触媒が高活性であるため反
応条件が温和となり、設備的にも軽装備で行うこ
とができ、又、触媒の使用量が非常に少なくて短
時間で反応を完結させることができる。本発明の
触媒は特公昭57−55704記載の銅−ニツケル触媒
より数倍高活性を示し、反応選択性も極めて優
れ、公知の銅−ニツケル−第8属白金族元素触媒
よりも顕著に優れた性能を有するものである。 更に本発明の銅−第4周期遷移金属元素−第8
属白金族元素−第4成分金属元素触媒は、耐久性
に優れ、数回ないし数十回の回収再使用でも触媒
の活性低下は殆どないという特徴を有している。 本発明の触媒は、従来の触媒に比べ極めて高い
活性、選択性を示すため、低温での反応、かつ常
圧下での反応が可能であり、必要触媒量が低減で
き、反応選択性の向上されることによつて、従来
の技術では高収率で得ることができなかつた分岐
鎖状の脂肪族アルコール又はアルデヒドからも、
高収率で対応するN−置換アミンの製造が可能に
なる。また、一般的に副反応が起こりやすく高収
率化及び品質上製造の難しい多価アルコールから
も極めて高収率で、対応するN−置換アミンの製
造が可能となる。 本発明に使用する触媒は、銅と第4周期遷移金
属元素と第8属白金族元素(以下、白金族元素と
略す)及び第4成分金属元素(以下、第4成分と
略す)が必須であり、使用する触媒金属組成にお
いて、銅と第4周期遷移金属元素と白金族元素及
び第4成分の割合は任意にとることができるが、
銅と第4周期遷移金属元素の金属原子のモル比は
10:90ないし99:1の範囲が好ましく、より好ま
しくは50:50ないし99:1の範囲である。又、白
金族元素の銅と第4周期遷移金属元素の合計量に
対する添加量は0.001ないし0.1の範囲(モル比)
が好ましく、より好ましくは0.001ないし0.05で
ある。更に、第4周期遷移金属元素と第4成分の
モル比は1:0.01ないし1:1が好ましく、より
好ましくは0.01ないし0.5である。 本反応に特に適合する第4周期遷移金属元素は
クロム、マンガン、鉄、コバルト、ニツケル、亜
鉛であり、白金族元素は白金、パラジウム、ルテ
ニウム、ロジウムであり、第4成分はリチウム、
ナトリウム、カリウム、ルビジウム、セシウム、
マグネシウム、カルシウム、ストロンチウム、バ
リウムである。 触媒金属組成として、銅と第4周期遷移金属元
素と白金族元素及び第4成分の4成分が必須であ
るが、本発明に適合する触媒は種々の形態を選択
することができる。 即ち本発明は、銅、第4周期遷移金属元素、白
金族元素及び第4成分の4成分が触媒組成として
反応系内に存在するとき、初めてこの4成分間の
相互作用による効果が発揮されるもので、この4
成分組成が本質的な触媒機能を有し、反応にあた
つては、水素雰囲気下での各金属成分の還元操作
によつて初めて触媒活性が発現する。従つて還元
操作前の金属の形態及び還元操作後の系内の状態
の相違は本発明において特に限定されるものでは
なく、本明細書に記載の方法で、水素雰囲気下で
の還元操作によつて銅と第4周期遷移金属元素と
白金族元素と第4成分間の相互作用が発揮される
形態であればよい。 従つて、本発明の方法に適合する金属の形態と
しては、 (1) これらの金属、又はその酸化物或いは水酸化
物等及びこれらの混合物等のように反応媒体中
で分散するような形態のもの、或いは、 (2) 適当な担体上に銅、第4周期遷移金属元素、
白金族元素、第4成分がそれぞれ支持されたも
のの混合物、或いは銅、第4周期遷移金属元
素、白金族元素、第4成分の4成分が同一の担
体上に均一に支持されて、反応媒体中で分散す
るような形態のもの、 (3) 或いは、これらの金属の脂肪族カルボン酸塩
又は適当な配位子により安定化された錯体のよ
うに反応媒体中で金属コロイド状となり、均一
系となるような形態のもの、 (4) (1)〜(2)のような反応媒体中で分散状となる形
態のものと、(3)のような反応媒体中で均一とな
るような形態のものとの混合物、或いは水素還
元前は分散状で、水素還元後均一な形態となる
ようなもの等、いずれの場合であつてもよく、
本発明の本質となる4成分金属が水素雰囲気下
での還元操作によつて4成分間の相互作用が発
現されればよい。 本発明の方法として、より好ましい触媒の形態
としては、触媒金属の安定化即ち活性表面の固定
化の面、及び触媒被毒物質に対する耐久性の面か
ら、適当な担体上にこれら4成分金属を均一に担
持させたものがよい。 本発明の銅、第4周期遷移金属元素、白金族元
素、第4成分の4成分金属を担体に支持させる場
合、適合する担体としては一般の触媒担体として
使用されているもの、例えば、アルミナ、シリカ
アルミナ、珪藻土、シリカ、活性炭、天然及び人
工ゼオライト等を使用することができる。触媒金
属の担体への担持量は任意に決めることができる
が、通常は5〜70%の範囲が好ましい。 これらの4成分金属を担体表面上に支持させる
方法も種々選ぶことができる。この場合、触媒原
料金属の形態としては、銅、第4周期遷移金属元
素、白金族元素、第4成分の酸化物、水酸化物或
いはそれらの各種金属塩が使用できる。例えば、
銅、第4周期遷移金属元素、白金族元素及び第4
成分の塩化物、硫酸塩、硝酸塩、酢酸塩、脂肪族
カルボン酸塩、或いはこれらの金属錯体、例え
ば、銅、第4周期遷移金属元素、白金族元素のア
セチルアセトン錯体やジメチルグリオキシム錯体
など、また更に、白金族元素に関してはカルボニ
ル錯体、アミン錯体、ホスフイン錯体等も使用で
きる。これら金属原料種を用いて担体上に支持さ
せる方法で触媒を製造する場合には、例えば、
銅、第4周期遷移金属元素、白金族元素、第4成
分の適当な塩の溶液に担体を入れ充分に含浸させ
た後、乾燥、焼成させる方法(含浸法)や、担体
と銅、第4周期遷移金属元素、白金族元素の適当
な塩の水溶液を充分混合した後、炭酸ナトリウム
や水酸化ナトリウム或いはアンモニア水等のアル
カリ水溶液を加えて金属塩を担体上に沈澱させ、
或いは担体の水スラリーに銅、第4周期遷移金属
元素、白金族元素の適当な塩の水溶液と、炭酸ナ
トリウムや水酸化ナトリウム或いはアンモニア水
等のアルカリ水溶液を、スラリーのPHが一定(例
えばPH=7一定)になるように同時に加え、金属
塩を担体上に沈澱させ、乾燥、焼成して、まず銅
−第4周期遷移金属元素−白金族元素触媒を調製
し、その後得られた3成分系触媒をアルカリ金属
塩又はアルカリ土類金属塩の水溶液に入れ充分含
浸させた後、乾燥、焼成させて得る方法(以上、
共沈法と含浸法の組み合わせ)や、ゼオライト中
に含まれる水素或いは金属とイオン交換させる方
法(イオン交換法)等、従来公知のいずれの方法
でもよい。共沈法の場合には、金属の沈着後充分
に水洗し、100℃付近で乾燥後、300℃〜700℃で
焼成して触媒を得る。 また、このような方法で、銅のみ、或いは銅と
第4周期遷移金属元素のみを担体上に担持させ、
反応に供する前に、白金族元素或いは第4成分の
担持物、又は脂肪族カルボン酸塩や錯体を添加
し、反応媒体中、水素雰囲気下で銅と第4周期遷
移金属元素及び白金族元素及び第4成分との複合
化を図る方法も有効である。 より好ましくは、同一担体上に均一に4成分が
支持されるような触媒形態が良い。 本発明には、この銅、第4周期遷移金属元素、
白金族元素及び第4成分の4成分が本質的に不可
欠である。 本発明に使用される原料物質であるアルコール
又はアルデヒドは直鎖状又は分岐鎖状の炭素数8
ないし36の飽和又は不飽和の脂肪族アルコール又
はアルデヒドで、例えばオクチルアルコール、ラ
ウリルアルコール、ミリスチルアルコール、ステ
アリルアルコール、ベヘニルアルコール、オレイ
ルアルコール等並びにそれらの混合物アルコール
など、またチーグラー法によつて得られるチーグ
ラーアルコールや、オキソ法によつて得られるオ
キソアルコール及びゲルベアアルコール等の分岐
鎖を有するアルコール類で、アルデヒドとして
は、ラウリルアルデヒド、オキソアルデヒド、そ
の他前記アルコールに対応するアルデヒト等が挙
げられる。 また、種々の多価アルコールを使用することが
できる。例えば、1,3−ブタンジオール、1,
4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオー
ル、1,6−ヘキサンジオール、1,9−ノナン
ジオールなどや、ジエチレングリコール、トリエ
チレングリコール等の多価アルコールが挙げられ
る。その他のアルコールとしては、芳香族アルコ
ールとしてベンジルアルコール、フエネチルアル
コールなど、ポリオキシエーテルアルコールとし
て脂肪族アルコールのエチレンオキシド又はプロ
ピレンオキシド付加物など、アミノアルコールと
してエタノールアミン、ジエタノールアミン等も
挙げられる。 アルコール又はアルデヒドとしては、特に炭素
数8ないし36の飽和又は不飽和の直鎖状又は分岐
鎖状の脂肪族アルコール又はアルデヒド、及び炭
素数2ないし12の脂肪族グリコールから選ばれる
脂肪族アルコール又はアルデヒドが好ましい。こ
れらのアルコール又はアルデヒドと反応させるア
ミンとしては、常温でガス状のもの或いは液状の
もの何れでもよく、アンモニア、又は炭素数1な
いし24の飽和又は不飽和の直鎖又は分岐状の第1
級アミン或いは第2級アミン、例えばモノメチル
アミン、エチルアミン、ドデシルアミン、ステア
リルアミン、オレイルアミン、ベヘニルアミンジ
メチルアミン、ジエチルアミン、ジドデシルアミ
ン、ジステアリルアミン、ジオレイルアミン、ジ
ベヘニルアミン等を挙げることができる。 本発明においては、アルコール又はアルデヒド
とアミンとの反応で生成する水を反応系外へ取り
出すことが必須の条件であり、生成水を系外へ取
り出さない場合には本発明の触媒性能が充分発揮
できない。即ち、触媒活性及び選択性が低下し、
N−置換アミンを高収率で容易に得ることができ
ない。例えば、アミンとしてジメチルアミンを使
用し生成水を除去せずに反応を行つた場合には、
モノアルキルメチルアミンのような蒸留のみでは
分離の困難な副生成物が多くなり、かつアルデヒ
ド縮合物のような高沸点物が多量に生成し、目的
とするN−置換アミンの収率が低下してしまう。 水の除去は反応中断続的に行つても、連続的に
行つてもよく、生成した水が長時間反応系中に存
在せず適宜除去されればよいが、生成水をその都
度連続的に除去するのが望ましい。具体的には、
適当量の水素ガスを反応系に導入し、この生成水
と過剰アミン(ガス状アミンを用いた場合)を水
素ガスと共に留出させる方法が一般的であり、凝
縮器で生成水を凝縮分離することで水素ガスを循
環使用することもできる。又、反応系中に適当な
溶媒を加えておき、生成水をこの溶媒との共沸に
より留出除去することもできる。 本発明の方法においては、別途水素ガスにより
予め還元した触媒を用いてもよいが、反応原料で
あるアルコール又はアルデヒドと一緒に還元前の
触媒を反応器に入れ、水素ガスを導入しながら反
応温度まで昇温することによつて還元する。即
ち、本発明の銅−第4周期遷移金属元素−白金族
元素−第4成分金属元素触媒は還元温度が低く、
反応温度までの昇温過程で還元できる点にも著し
い特徴を有する。 次に本発明方法の好ましい実施態様を簡単に説
明する。 水素及びアミンを導入する管と、反応で生成し
た水と過剰のアミン(ガス状アミンを用いた場
合)及び留出してくる油状物を凝縮、分離するた
めの凝縮器及び分離器を備えた反応容器に、原料
となるアルコール又はアルデヒドと触媒を仕込
む。触媒は任意の量を仕込むことができるが、本
発明触媒は活性が高いため、通常は仕込みアルコ
ール又はアルデヒドに対して重量で0.1ないし2
%の範囲である。系内を窒素ガスで置換した後、
水素を導入しながら昇温を開始する。反応温度
は、通常150〜250℃で行うが、反応の種類によつ
てこの範囲以外の温度をとることができる。触媒
はこの昇温中に還元され活性状態の触媒となる。
所定温度に到達後、アンモニア又はアミンを導入
し反応を開始する。アミンはガス状のもの、或い
は液状のもの何れでもよく、また、それらの系内
への導入は連続的又は断続的又は一括(液状アミ
ンの場合)何れでもよい。反応中、生成してくる
水はガス状物質(水素及びガス状アミンを用いる
場合は過剰のガス状アミン)及び少量の油状物と
一緒に反応系外に排出され、凝縮器及び分離器を
経て油状物と分離される。分離された油状物は反
応器へ戻される。また、ガス状物質(水素及びガ
ス状アミンを用いる場合は過剰のガス状アミン)
を分析した結果、これらガス状物質中には殆ど副
生成物(例えば、ハイドロカーボン、原料アミン
の不均化によつて生じたアミン副生成物等)が含
まれておらず、本発明触媒の選択性の高いことが
証明され、循環器を使用することにより、これら
ガス状物質を特別な精製工程なしに再使用できる
ことがわかつた。反応が完了した後、反応物をそ
のまま蒸留するか、或いは濾過することにより、
反応物と触媒を分離する。濾過操作によつて得ら
れたN−置換アミンは、蒸留によつて極めて純粋
な形で得ることができる。また、得られたN−置
換アミンは、塩化メチル、塩化ベンジル等と反応
させることにより、色相の良好な4級アンモニウ
ム塩に誘導することができる。 〔実施例〕 本発明について、以下の実施例及び比較例をも
つて更に詳細に説明するが、本発明はこれら実施
例に限定されるものではない。 実施例1、2及び比較例1〜4 合成ゼオライトに担持された銅−第4周期遷移
金属元素−白金族元素−第4成分の4元触媒を以
下の様に調製した。 1のフラスコに合成ゼオライトを仕込み、次
いで硝酸銅と硝酸ニツケル及び塩化パラジウムを
各金属原子のモル比でCu:Ni:Pd=4:1:
0.05となるように水に溶かしたものを入れ、攪拌
しながら昇温した。90℃で10%Na2CO3水溶液を
徐々に滴下した。1時間の熟成の後、沈澱物を濾
過・水洗し、80℃、10時間乾燥後、400℃で3時
間焼成した。得られた3元触媒を炭酸リチウム水
溶液(モル比;Ni:Li=1:0.05)に充分浸し、
再び80℃、10時間乾燥後、300℃で1時間焼成し
た。得られた金属炭化物の担体に対する担持量は
50%である。 次に、この触媒を用いアルコールとジメチルア
ミンとの反応を行つた。また、比較例として、同
様の方法で調製した銅−ニツケル−パラジウム触
媒と銅−ニツケル触媒を用いて反応を行つた。 生成水を分離するための凝縮器及び分離器を付
けた1のフラスコにラウリルアルコール600g
と上記触媒を1.5g(対原料アルコール0.25wt%)
仕込み、攪拌しながら系内を窒素で置換し、昇温
を開始した。100℃に達したら、水素ガスを流量
計を用いて10/hrの流速で系内に吹き込み200
℃まで昇温した。この温度でジメチルアミンと水
素の混合ガスを40/hrの流速で反応系内に吹き
込み、反応をアミン価及びガスクロマトグラフイ
ーを用いて追跡した。 結果を表−1に示す。 この結果、従来のCu/Ni2成分触媒系(比較例
1)に比べ、本発明のCu/第4周期遷移金属元
素(Ni)/白金族元素(Pd)/第4成分(Li)
4成分触媒系は、Cu/Ni/白金族元素(Pd)3
成分触媒系と同様、高活性を示し、また選択性は
非常に向上することが判明した。
【表】 次に、これらの触媒を用いて製造したラウリル
ジメチルアミンを蒸留精製後、通常の反応条件下
でベンジルクロライド或いはメチルクロライドと
反応させ、4級アンモニウム塩を合成した。そし
て、得られた4級アンモニウム塩の色相を
Lovibond Red(1インチセルを用いて)で測定
した。 結果を表−2に示す。
【表】 この結果、Cu/Ni2成分触媒系(比較例3)、
Cu/Ni/Pd3成分触媒系(比較例4)に比べ、
本発明のCu/Ni/白金族元素(Pd)/第4成分
(Li)4成分触媒系は、4級アンモニウム塩の色
相が非常に良いことが明らかになつた。 実施例3〜7及び比較例5 銅と第4周期遷移金属元素と白金族元素及び第
4成分からなる触媒について、ステアリルアルコ
ールとモノメチルアミンとの反応で、触媒中の第
4周期遷移金属元素をCr、白金族元素をRuとし、
第4成分をLi、Na、K、Rb、Csと変えて反応活
性を調べた。これらの4元系触媒は実施例1と同
様の方法で調製した。また、比較例としてCu/
Cr/Ru触媒を用いて同様の反応を行つた。また、
得られた3級アミンを蒸留精製後、塩化メチルと
反応させ、生成した4級アンモニウム塩の色相
(lovibond Red)を観察した。 結果を表−3に示す。 この結果、ステアリルアルコールとモノメチル
アミンとの反応で、ジステアリルモノメチル3級
アミンを製造する場合、使用する触媒として第4
成分にLi、Na、K、Rb、Csを用いたCu/Cr/
Ru/第4成分触媒は、Cu/Cr/Ru触媒(比較例
5)と同等又はそれ以上の活性を示し、選択性は
向上し、4級アンモニウム塩の色相は向上するこ
とが判つた。
【表】 実施例8〜11及び比較例6 銅と第4周期遷移金属元素と白金族元素及び第
4成分からなる触媒について、ドデシルアルコー
ルとアンモニアとの反応で、触媒中の第4周期遷
移金属元素をZnとし、白金族元素をPtとし、第
4成分をMg、Ca、Sr、Baと種類を変えて反応
活性を調べた。これらの4元系触媒は実施例1と
同様の方法で調製した。また、比較例として
Cu/Zn/Pt触媒を用いて同様の反応を行つた。 結果を表−4に示す。 この結果、ドデシルアルコールとアンモニアと
の反応で、トリドデシルアミンを製造する場合、
使用する触媒として第4成分にMg、Ca、Sr、
Baを用いたCu/Zn/Pt/第4成分触媒は、
Cu/Zn/Pt触媒(比較例6)と同等又はそれ以
上の活性を示し、一方、選択性は向上することが
判つた。
【表】 実施例12及び比較例7 Cu/Co/Pd/第4成分(Ba)触媒を用いて
ラウリルアルコールとメチルアミンとの反応を行
つた。この反応において、メチルアミンの導入流
速を30/hrで系内に吹き込み、反応をアミン
価、ガスクロマトグラフイーを用いて追跡した。
また、得られた2級アミンを蒸留精製後、塩化ベ
ンジルと反応させ、生成した4級アンモニウム塩
の色相(Lovibond Red)を観察した。比較例と
してCu/Co/Pd触媒系で同様の反応を行つた。 結果を表−5に示す。 この結果、本触媒系では、ラウリルアルコール
とメチルアミンとの反応で、Cu/Co/Pd/第4
成分(Ba)触媒を用いることにより、Cu/Co/
Pd触媒系(比較例7)に比べ、高選択性をもつ
てジラウリルメチルアミンを製造でき、また得ら
れたこのジラウリルメチルアミンから誘導される
4級アンモニウム塩の色相は従来のそれに比べ良
好であることが判明した。
【表】
【表】 実施例13及び比較例8 Cu/Mn/Ru/第4成分(Ca)触媒を用いて
ラウリルアルコールとステアリルアミンとの反応
を行つた。この反応において、ステアリルアミン
を液状で反応系に一括導入し、反応をアミン価、
ガスクロマトグラフイーを用いて追跡した。比較
例としてCu/Mn/Ru触媒系で同様の反応を行
つた。 結果を表−6に示す。 この結果、本触媒系では、ラウリルアルコール
とステアリルアミンとの反応で、Cu/Mn/Ru
触媒系(比較例8)と同様、極めて高活性をもつ
て反応を進行させることができ、またCu/Mn/
Ru触媒系(比較例8)に比べ高選択性をもつて、
対応するアミンを製造できることが判明した。
【表】 実施例 14〜17 本発明触媒を用い、各種アルコール又はアルデ
ヒドとジメチルアミンとの反応による、対応する
第3級アミン合成への効果を検討した。なお、触
媒は含浸法を用いて調製した。 結果を表−7に示す。
【表】 以上の結果から、本発明触媒を用い、分岐鎖を
有するアルコール又は多価アルコール(グリコー
ル)、アルデヒドを出発原料として第2級アミン
との反応においても、極めて高活性、高選択性を
もつて第3級アミンを高収率で製造できることが
判明した。 本来、このような分岐鎖を有するアルコール
や、多価アルコール、又はアルデヒドを出発原料
とする場合、これらの分解や縮合などの副反応が
多くなるのが一般的であるが、本発明の触媒組成
からなる触媒は、これらの問題を解決する極めて
優れた触媒であることが証明された。 実施例18及び比較例9 次に、Cu/Mn/Rh/K触媒を用いてベヘニ
ルアルコールとステアリルアミンとの反応を行つ
た。この反応において、ステアリルアミンを液状
で反応系に一括導入し、反応をアミン価、ガスク
ロマトグラフイーを用いて追跡した。比較例とし
てCu/Mn/Rh触媒系で同様の反応を行つた。 結果を表−8に示す。 この結果、本触媒系では、長鎖アルコールと長
鎖アミンとの反応でも高選択性をもつて、対応す
るアミンを製造できることが判明した。
【表】
【表】 実施例19及び比較例10 Cu/Fe/Pd/第4成分(K)触媒を用いてラウリ
ルアルコールとステアリルアミンとの反応を行つ
た。この反応において、ステアリルアミンを液状
で反応系に一括導入し、反応をアミン価、ガスク
ロマトグラフイーを用いて追跡した。比較例とし
てCu/Fe/Pd触媒系で同様の反応を行つた。な
お、反応圧力は50気圧(ゲージ圧)で行つた。 結果を表−9に示す。 この結果、本触媒系ではラウリルアルコールと
ステアリルアミンとの反応で、Cu/Fe/Pd触媒
系(比較例10)に比べ、極めて高活性、高選択性
をもつて、対応するアミンを製造できることが判
明した。
【表】 実施例 20 実施例1の反応終了物から濾過により触媒を回
収し、繰り返し同様の条件でアミノ化反応を行つ
た。 結果を表−10に示す。
【表】

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 アルコールもしくはアルデヒドとアンモニア
    又は第1級アミン又は第2級アミンとを、第1成
    分として銅、第2成分として第4周期遷移金属元
    素のうちクロム、マンガン、鉄、コバルト、ニツ
    ケル、亜鉛から選ばれる1種以上(以下、第4周
    期遷移金属元素と略す)、第3成分として第8属
    白金族元素、及び第4成分としてアルカリ金属、
    アルカリ土類金属の内、リチウム、ナトリウム、
    カリウム、ルビジウム、セシウム、マグネシウ
    ム、カルシウム、ストロンチウム、バリウムから
    選ばれる1種以上(以下、第4成分金属元素と略
    す)である4成分からなる触媒の触媒の存在下
    に、反応で生成した水を除去しつつ、大気圧又は
    100気圧(ゲージ圧)以下の加圧下、150℃ないし
    250℃の温度で反応させることを特徴とするN−
    置換アミンの製造方法。 2 第8属白金族元素が、白金、パラジウム、ル
    テニウム及びロジウムから選ばれる1種以上であ
    る特許請求の範囲第1項記載のN−置換アミンの
    製造方法。 3 銅−第4周期遷移金属元素−第8属白金族元
    素−第4成分金属元素触媒の銅と第4周期遷移金
    属元素の金属原子のモル比が銅:第4周期遷移金
    属元素で10:90ないし99:1であり、かつ第8属
    白金族元素は銅と第4周期遷移金属元素の合計に
    対しモル比で0.001ないし0.1であり、かつ第4周
    期遷移金属元素と第4成分金属元素のモル比が第
    4周期遷移金属元素:第4成分金属元素で1:
    0.01ないし1:1である特許請求の範囲第1項又
    は第2項記載のN−置換アミンの製造方法。
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