JP2669551B2 - 第2級アミンの製造方法 - Google Patents

第2級アミンの製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、アルコールまたは、アルデヒドと第1級ア
ミンとを反応させて対応する第2級アミンを製造する方
法に関するものである。
脂肪族第2級アミンは、防錆剤、界面活性剤、殺菌
剤、繊維の染色助剤、および柔軟基剤などの中間体とし
て、工業上重要な物質である。
〔従来の技術〕
従来より、アルコールまたはアルデヒドと第1級アミ
ンとを反応させて対応する第2級アミンを製造する方法
は知られている。例えば、特開昭62−149648号(銅−ニ
ッケル−白金族元素触媒)の報告がある。これは優れた
方法であり、汎用性も有している。
ただし、この方法も反応性の高い直鎖アルコールある
いは直鎖アルデヒドと第1級アミンとの反応において
は、副反応生成物が多く、選択性の低下という欠点を有
している。また、直鎖アルコールあるいは直鎖アルデヒ
ドを原料に用いた第2級アミンの製造に高選択性を示し
た銅−白金族元素触媒は活性という点でかならずしも満
足できる方法ではない。
〔発明が解決しようとする課題〕
そこで、原料アルコールが分岐鎖あるいは直鎖にかか
わらず第2級アミンを選択的に与える高活性かつ高選択
性を示す触媒特性が要求される。
〔課題を解決するための手段〕
そこで、本発明者らは、これらの問題点を解決すべく
鋭意検討した結果、銅に少量の第8族白金族元素を添加
した2成分金属に、第3成分金属を加えた新規な触媒を
開発し、これらの問題を一挙に解決することができた。
すなわち、本発明者らは、アルコールまたはアルデヒド
と第1級アミンの反応によって第2級アミンを製造する
にあたって、第2級アミンが選択的に生成するような、
より高活性、高選択性化をねらい、銅と第8族白金族元
素と各種第3成分金属種との金属間の復合化による新し
い機能、特性の探索を行った。
その結果、本発明者らは、触媒金属組成として銅と第
8族白金族元素とアルカリ金属またはアルカリ土類金属
3成分金属の複合効果により、少量で高活性高選択性を
示す新しい機能を見いだした。
すなわち、第8族白金族元素のうち、特に白金、パラ
ジウム、ルテニウム、ロジウムが、かつアルカリ金属ま
たはアルカリ土類金属のうち、リチウム、ナトリウム、
カリウム、ルビジウム、セシウム、マグネシウム、カル
シウム、ストロンチウム、バリウムが本発明の反応に極
めて有効な機能を発現することを見出した。
すなわち、本発明は、アルコールまたはアルデヒドと
第1級アミンとを反応させて、第2級アミンを製造する
に際し、銅−第8族白金元素−アルカリ金属またはアル
カリ土類金属触媒を使用し、この触媒の存在下、反応に
より生成する水を連続的にまたは断続的に反応系外に除
去しながら、大気圧または100気圧(ゲージ圧)以下
で、150℃ないし250℃の温度で反応させ、高収率で第2
級アミンを製造することを特徴とする方法を提供するも
のである。
反応を行うにあたって、第2級アミンを高収率で得る
ためには、第1級アミンが常に、アルコールまたはアル
デヒドの単位時間当の消費量以上に系内に存在するよう
な方法で反応させることが好ましい。
すなわち、第1級アミンをある条件下で、アルコール
またはアルデヒドが単位時間当りに消費される量以上系
内に存在するように連続的、あるいは間欠的に添加する
方法などがあるが、どのような方法でも良く、本質的に
は、その反応条件(反応温度・触媒量・圧力)下で、ア
ルコールまたはアルデヒドが単位時間当り消費される量
以上の第1級アミンを系内に存在させれば良い。この量
以下となるような第1級アミンの添加方法(例えば少量
ずつ、連続的に添加する方法)でも、反応は可能である
が、高収率・高品質の第2級アミンを得る為には好まし
くない。
本発明の触媒を用いる反応では、触媒の活性・選択性
が優れている為、反応系内に第1級アミンが過剰に存在
しても、その分解がおこりにくく、また、生成した第2
級アミンとアルコールまたはアルデヒドとの反応が抑制
される高選択性を示す。
反応条件的には、100kg/cm2G以上の加圧系でも対応可
能であるが、大気圧ないし100kg/cm2Gで充分目的を達す
ることができる。
また、銅−第8族白金族元素−アルカリ金属またはア
ルカリ土類金属触媒は耐久性に優れ、数回ないし十数回
の回収再使用でも、触媒の活性低下がほとんどないとい
う特徴を有している。
本発明の触媒は従来の触媒に比べ極めて高い活性、選
択性を示すため低温での反応、かつ、常圧での反応が可
能であり、必要触媒量が低減でき、反応選択性の向上さ
れたことによって、従来の技術では、高収率で対応する
第2級アミンを得ることができなかった分岐鎖状の脂肪
族アルコールまたはアルデヒドからも、高収率で、しか
も高品質の第2級アミンの製造が可能となった。また、
一般的に副反応が起こりやすく2級アミン収率および品
質上製造の難しい、多価アルコールや直鎖状アルコール
からも極めて高収率で、対応する第2級アミンが製造可
能となった。
本発明に使用する触媒は、使用する触媒金属組成にお
いて、銅と白金族元素及びアルカリ金属またはアルカリ
土類金属の割合は任意にとることができるが、銅に対す
る白金族元素の添加量は0.0001ないし0.1の範囲(モル
比)が好ましい。また銅と白金族元素との合計に対する
アルカリ金属またはアルカリ土類金属元素の添加量は0.
001ないし1の範囲(モル比)が好ましく、さらに好ま
しくは0.01ないし1である。
触媒金属組成として、銅と白金族元素とアルカリ金属
またはアルカリ土類金属元素の3成分が必須であるが、
本発明に適合する触媒は種々の形態を選択できる。
すなわち、本発明は、銅と白金族元素とアルカリ金属
またはアルカリ土類金属元素の3成分が触媒組成とし
て、反応系内に存在する時、初めて、この3成分間の相
互作用による効果が発揮されるもので、この3成分組成
が本質的な触媒機能を有し、アルコールとアミンとを反
応させるにあたっては、水素雰囲気下での各金属成分の
還元操作によって初めて触媒活性が発現する。従って還
元操作前の金属の形態および還元操作後の系内の状態の
相違は本発明において特に限定されるものではなく、本
発明に記載の方法で、水素雰囲気下での還元操作によっ
て銅と白金族元素とアルカリ金属またはアルカリ土類金
属間の相互作用が発揮される形態であれば良い。
従って、本発明の方法に適合する金属の形態として
は、 1)これらの金属または、その酸化物あるいは水酸化物
等およびこれらの混合物等のように反応媒体中で分散す
るような形態のもの、 2)あるいは適当な担体上に銅、白金族元素、アルカリ
金属またはアルカリ土類金属元素がそれぞれ支持された
ものの混合物あるいは、銅、白金族元素、アルカリ金属
またはアルカリ土類金属元素の3成分が、同一の担体上
に均一に支持されて、反応媒体中で分散するような形態
のもの、 3)あるいは、これら金属の脂肪族カルボン酸塩または
適当な配位子により安定化された錯体のように反応媒体
中で金属コロイド状となり、均一系となるような形態の
もの、 4)1)〜2)のような反応媒体中で分散状となる形態
のものと、3)のような反応媒体中で均一となるような
形態のものとの混合物、あるいは、水素還元前は分散状
で水素還元後、均一な形態となるようなもの等いずれの
場合であっても良く、本発明の本質となる3成分金属が
水素雰囲気下での還元操作によって3成分間の相互作用
が発現されれば良い。
本発明の方法として、より好ましい触媒の形態として
は、触媒金属の安定化すなわち、活性表面の固定化の
面、および、触媒被毒物質に対する耐久性の面から、適
当な担体上に、これら3成分金属を均一に支持させたも
のが良い。
本発明の銅、白金族元素及びアルカリ金属またはアル
カリ土類金属の3成分金属を担体に保持させる場合、適
合する担体としては一般の触媒担体として使用されてい
るもの、例えば、アルミナ、シリカアルミナ、ケイソウ
土、シリカ、活性炭、天然および人工ゼオライト等を使
用することが出来る。触媒金属の支持体への担持量は任
意に決めることが出来るが、通常は5〜70%の範囲が良
い。
これら3成分金属を担体表面上に支持させる方法も、
種々選ぶことが出来る。この場合、触媒原料金属の形態
としては、銅、白金族元素及びアルカリ金属またはアル
カリ土類金属元素の酸化物、水酸化物あるいはそれらの
各種金属塩が使用出来る。例えば銅、白金族元素及びア
ルカリ金属またはアルカリ土類金属元素の塩化物、硫酸
塩、硝酸塩、酢酸塩脂肪族カルボン酸塩あるいは、これ
ら金属の錯体、例えば銅、白金族元素のアセチルアセト
ン錯体やジメチルグリオキシム錯体など、また、更に、
白金族元素に関してはカルボニル錯体、アミン錯体、ホ
スフィン錯体等も使用できる。これら金属原料種を用い
て担体上に支持させる方法で触媒を製造する場合には、
例えば、銅、白金族元素及びアルカリ金属またはアルカ
リ土類金属元素の適当な塩の溶液に担体を入れ充分に含
浸させた後乾燥焼成させる方法(含浸法)や担体と、
銅、白金族元素の適当な塩の水溶液、例えば硝酸銅と白
金族元素塩化物の水溶液に担体を入れ十分混合した後炭
酸ナトリウムや水酸化ナトリウムあるいはアンモニア水
等のアルカリ水溶液を加えて金属塩を担体上に沈澱さ
せ、続いてアルカリ金属またはアルカリ土類金属塩水溶
液に入れ、含浸させた後、乾燥・焼成させて得る方法
(共沈法と含浸法の組み合わせ)や、ゼオライト上でナ
トリウムやカリウム等と銅、白金族元素をイオン交換さ
せる方法(イオン交換法)など等従来公知のいずれの方
法でも良い。含浸法、共沈法の場合には、金属の沈着後
充分に水洗し、100℃近辺で乾燥後、300℃〜700℃で焼
成して触媒を得る。
より好ましくは、同一担体上に均一に3成分が支持さ
れるような触媒形態が良い。
本発明に使用される原料物質であるアルコールまたは
アルデヒドは直鎖状または分岐鎖状の尿素数8ないし36
の飽和または不飽和の脂肪族アルコールまたはアルデヒ
ドで、例えば2−エチルヘキシルアルコール、オクチル
アルコール、ラウリルアルコール、ミリスチルアルコー
ル、ステアリルアルコール、ベヘニルアルコール、オレ
イルアルコール等ならびにそれらの混合アルコールな
ど、また、チーグラー法によって得られるチーグラーア
ルコールや、オキソ合成によって得られるオキソアルコ
ールおよびゲルベアルコール等の分岐鎖を有するアルコ
ール類で、アルデヒドとしては、ラウリルアルデヒド、
オキソアルデヒド、その他前記アルコールに対応する脂
肪族アルデヒド等があげられる。
また、種々の多価アルコールも使用することが出来
る。例えば、1,3ブタンジオール、1,4ブタンジオール、
1,5−ペンタンジオール、1,6ヘキサンジオールなどや、
ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロ
ピレングリコール等の多価アルコールがあげられる。そ
の他のアルコールとしては、芳香族アルコールとしてベ
ンジルアルコールなど、ポリオキシエーテルアルコール
として、脂肪族アルコールのエチレンオキシドまたはプ
ロピレンオキシド付加物など、アミノアルコールとして
エタノールアミン、ジエタノールアミン等もあげられ
る。
アルコールまたはアルデヒドとしては特に炭素数8な
いし、36の飽和または不飽和の直鎖状または分岐鎖状の
脂肪族アルコールまたはアルデヒド、および炭素数2な
いし12の脂肪族グリコールから選ばれる脂肪族アルコー
ルまたはアルデヒドが好ましい。これらのアルコールま
たはアルデヒドと反応させるアミンとしては脂肪族第1
級アミンとして炭素数4ないし36の飽和または不飽和の
直鎖状または分岐鎖状の脂肪族第1級アミンで、例え
ば、ブチルアミン、2−エチルヘキシルアミン、オクチ
ルアミン、ラウリルアミン、オレイルアミン、ステアリ
ルアミン、ベヘニルアミン等種々の第1級アミンがあげ
られる。
本発明においては、アルコールまたはアルデヒドと第
1級アミンとの反応で生成する水を反応系外へ取り出す
ことが必須の要件であり、生成水を系外に取り出さない
場合には本発明の触媒性能が十分に発揮できない。すな
わち触媒活性および選択性が低下し、第2級アミンを高
収率で容易に得ることができない。水の除去は反応中断
続的に行っても、連続的に行ってもよく、生成した水が
長時間反応系中に存在せず適宜除去されればよいが、生
成水をその都度連続的に除去することが望ましい。具体
的には反応中に適当量の水素ガスを反応系に導入し、凝
縮器で生成水を凝縮分離することで水素ガスを循環使用
することもできる。また反応系中に適当な溶媒を加えて
おき、生成水をこの溶媒との共沸により留出除去するこ
ともできる。
本発明の方法においては、別途水素ガスにより予め還
元した触媒を用いてもよいが、反応原料であるアルコー
ルまたはアルデヒドまたは、第1級アミンと一緒に還元
前の触媒を反応器に入れ、水素ガスまたは水素ガスと少
量のガス状アミンとの混合ガスを導入しながら反応温度
まで昇温することによって還元する。即ち、本発明の銅
−第8族白金族−アルカリ金属またはアルカリ土類金属
元素触媒は還元温度が低く反応温度までの昇温の過程で
還元できる点にも著しい特徴を有する。
本発明方法の実施態様を簡単に説明する。
水素およびアミンまたはアルコールまたはアルデヒド
を導入する管と、反応で生成した水を凝縮、分離するた
めの凝縮器および分離器を備えた反応容器に原料となる
アルコールまたはアルデヒドと触媒を仕込む。触媒は任
意の量を仕込むことができるが、通常は仕込アルコール
またはアルデヒドに対して重量で0.1%ないし2%の範
囲である。系内を窒素ガスで置換したのち水素ガスを導
入しながら昇温を開始する。反応温度は通常180〜230℃
位で行うが、反応の種類によってこの範囲以外の温度を
とることが出来る。触媒はこの昇温中に還元され活性状
態の触媒となる。所定温度に到達後アミンを導入し、反
応を開始する。アミンはガス状、液状のいずれのものも
使用でき、またそれらの系内への導入は連続的または断
続的または一括(液状アミンの場合)のいずれでも良
い。
反応中、生成してくる水はガス状物質及び少量の油状
物と一緒に反応系外へ排出され、凝縮器および分離器を
経て油状物と分離される。分離された油状物は反応器へ
もどされる。また、ガス状物質を分析した結果、これら
ガス状物質中には殆ど副生成物(例えばハイドロカーボ
ン、原料アミンの不均化によって生じたアミン副生物
等)が含まれておらず、本発明の触媒の選択性の高いこ
とが証明され、循環機を使用することによりこれらガス
状物質を特別な精製工程なしに再使用出来ることがわか
った。反応が完了した後反応物をそのまま蒸留するかあ
るいは濾過することにより、第2級アミンは極めて純粋
な形で得ることができる。
使用する第1級アミンは、アルコールまたはアルデヒ
ドに対し、等モルでも良く、また、それ以上の過剰系で
も、不足系でも良い。すなわち、前者では未反応の第1
級アミンを、後者では未反応のアルコールまたはアルデ
ヒドを、蒸留初留分として、除去する操作のみで極めて
高品質の第2級アミンを得ることができる。
〔実施例〕
本発明について、以下の実施例及び比較例をもって詳
細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものでは
ない。
実施例−1及び比較例−1〜2 合成ゼオライトに担持させた銅−白金族元素−アルカ
リ金属またはアルカリ土類金属元素の3元触媒を共沈法
により調製した。沈澱物を濾過、水洗、乾燥後、500℃
で焼成し、触媒を得た。
次のこの触媒を用いアルコールとして、分岐鎖アルコ
ールとしてのゲルベアルコール、第1級アミンとしてラ
ウリルアミンを用い、反応を行った。比較として、同様
の方法で銅−ニッケル−白金族元素の3成分、及び銅−
白金族元素の2成分からなる触媒を用い、同様の反応を
行った。
反応生成水を分離するための凝縮器を付けた1のフ
ラスコにオキソアルコール(炭素数12〜14)300gと前記
触媒を3.0g(対アルコール1.0%)仕込み、撹拌しなが
ら、系内を窒素置換し、昇温を開始した。オキソアルコ
ールは三菱油化製、ドバノール23(分岐率約80%)を用
いた。
100℃に達したら水素ガスを流量計を用い10/hの流
速で系内に吹き込み190℃まで昇温した。この温度で、
ラウリルアミン(対アルコール等モル)を25mole%/h・
対アルコール1moleの流速で反応系内に大気圧下で導入
し、反応をアミン価およびガスクロマトグラフィーを用
いて、追跡した。
この結果を表−1に示す。
実施例−2及び比較例−3〜4 次に、この3種の触媒を用い原料アルコールをオキソ
アルコールからステアリルアルコールに換えて実施例1
と同様の試験を行った。
この結果を表−2に示す。
この結果、比較例−2の銅−白金族元素触媒では、こ
のような分岐鎖アルコールと第1級アミンとの反応活性
が極めて低く、第2級アミンの収率が劣った。また、比
較例−3の銅−ニッケル−白金族元素触媒では、直鎖状
アルコールと第1級アミンとの選択性が低く、第2級ア
ミンの収率が劣った。
これに対し、本発明の触媒系(実施例−1及び実施例
−2)では、極めて高活性かつ高選択性を示し、対応す
る第2級アミン(アルキル基非対称)を高収率で製造で
きることが判明した。
実施例−3〜5及び比較例−5〜7 次に、銅とニッケル及び第3成分金属からなる触媒に
ついて、オクチルアルコールと牛脂脂肪酸より誘導した
第1級アミン(炭素数14〜18)との反応を、実施例−1
と同様の方法で行い、触媒中の白金族元素とアルカリ金
属またはアルカリ土類金属の組み合わせを種々かえて、
その効果を調べた。
この結果を表−3に示す。
この結果、本発明の銅−白金族元素−アルカリ金属ま
たはアルカリ土類金属元素の3成分触媒系が、極めて高
活性で、かつ高選択性をもって、第2級アミンを製造で
きることが判明した。
これに対し、白金族元素に代え、Fe,Cr等を添加した
系では、反応活性及び第2級アミン選択性が著しく低
く、本発明の3成分が必須であることが判明した。
実施例−6〜10 次いで、本発明触媒を用い、各種アルコールまたはア
ルデヒドと、各種第1級アミンとの反応を実施例−1と
同様の方法でおこなった。
この結果を表−4に示す。
以上の結果から、本発明の銅−白金族元素−アルカリ
金属またはアルカリ土類金属元素触媒を用いることによ
って、直鎖状または分岐鎖を有するアルコールまたはア
ルデヒド及び多価アルコールと第1級アミンとから、高
活性、高選択性をもって対応する第2級アミンを製造で
きることが判明した。
実施例−11〜12 実施例−1の反応終了後、触媒を回収し、繰り返し同
様の条件でアミノ化反応を行った。
この結果を表−5に示す。
以上の結果より本発明の触媒は繰り返し再使用が可能
であることが判明した。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C07C 211/08 8828−4H C07C 211/08 // C07B 61/00 300 C07B 61/00 300

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】アルコールまたはアルデヒドと第1級アミ
    ンとを、銅−第8族白金族元素−アルカリ金属またはア
    ルカリ土類金属の3成分からなる触媒の存在下に、反応
    で生成した水を除去しつつ、大気圧または100気圧(ゲ
    ージ圧)以下の加圧下、150℃ないし250℃の温度で反応
    させることを特徴とする第2級アミンの製造方法。
  2. 【請求項2】第8族白金族元素が白金、パラジウム、ル
    テニウムおよびロジウムから選ばれる1種以上である請
    求項1記載の第2級アミンの製造方法。
  3. 【請求項3】アルカリ金属またはアルカリ土類金属がリ
    チウム、ナトリウム、カリウム、ルビジウム、セシウ
    ム、マグネシウム、カルシウム、ストロンチウム、バリ
    ウムから選ばれる1種以上である請求項1記載の第2級
    アミンの製造方法。
  4. 【請求項4】銅−第8族白金族元素−アルカリ金属また
    はアルカリ土類金属の3元系触媒の銅と第8族白金族元
    素の金属原子のモル比が1:0.0001ないし1:0.1であり、
    かつアルカリ金属またはアルカリ土類金属は、銅と第8
    族白金族元素の合計に対し、金属原子のモル比で0.001
    ないし1である請求項1または2または3記載の第2級
    アミンの製造方法。
  5. 【請求項5】アルコールまたはアルデヒドと第1級アミ
    ンとの反応において、第1級アミンが単位時間当たりの
    アルコールまたはアルデヒドの消費量以上に系内に存在
    するような方法で反応させることを特徴とする請求項1
    または2記載の第2級アミンの製造方法。
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