JPH0469964B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、脱穀装置から横架姿勢で搬出されて
きた排ワラ結束する排ワラ結束装置の株揃え機構
に関する。

〔従来の技術〕 一般に、排ワラ結束装置は、ハーベスタ、コン
バインに取付けられ、ハーベスタでは穀稈を人為
供給するため、脱穀装置からの排ワラ株端位置が
一定せず、又、コンバインでは刈取穀稈稈長の変
化、扱き深さの調節を頻繁に行うことによつて、
脱穀装置からの排ワラの株端位置が一定しない。

それ故に、天日乾燥などの而後処理面から、排
ワラの株端をたたき揃えた状態で結束処理するこ
とが要望されている。

このような要求を充足する手段として、従来で
は、前記排ワラ結束装置の株元側部位に、搬送排
ワラの株端を株元側に押圧する株端押圧板及び電
動モータを設けるとともに、これら両者を、前記
電動モータの回動運動を株端押圧板の排ワラ稈身
方向での往復運動に変換するクランク機構を介し
て連動連結したものが存在する（実開昭57−
144432号公報など）。

〔発明が解決しようとする問題点〕

この従来の株揃え機構では、前記電動モータと
株端押圧板とがクランク機構を介して連動連結さ
れているため、電動モータの回転速度を高めて株
元押圧板の作動速度を速くするに当つても、各枢
支連結部の耐久性や騒音などの面で自と限界があ
る。それ故に、排ワラの突出端部に作用する衝撃
力は小さくなり、その結果、突出排ワラの押し込
みが不充分であるばかりでなく、その突出端部の
押し込みに伴つてこれに接触する他の隣接排ワラ
も引き摺り移動され、株端位置がばら付き易い。
しかも、前記株端押圧板に過負荷が作用すると、
その力がクランク機構及びび電動モータに直接伝
播されるため、これら構成部材の変形、破損を招
来する問題もある。

本発明は、上述の従来問題点を改善する点に目
的を有する。

〔問題点円解決するための手段〕

本発明による排ワラ結束装置の株揃え機構の特
徴構成は、前記排ワラ結束装置の株元側部位に、
搬送排ワラの株端を穂先側に押圧する株端押圧板
を設けるとともに、前記株端押圧板を穂先先側に
移動付勢するバネと、前記株端押圧板をバネの弾
性付勢力に抗して強制的に停止移動させたのち、
その係止を急速に解除可能な駆動機構とを設けた
点にあり、その作用・効果は次の通りである。

〔作用〕

つまり、チヤージされたバネの大なる弾性付勢
力を利用して株端押圧板を急速作動させることが
できるから、従来に比して排ワラの突出端部に作
用する衝撃力を可及的に大きくすることができ、
株端の突出した排ワラのみを効果的に押し込むこ
とができる。しかも、前記株端押圧板に過負荷が
作用しても、この株端押圧板を株揃え作動させる
ために設けられているバネを利用して前記の過負
荷を吸収緩和することができる。

〔発明の効果〕

従つて、バネを利用した簡単な改造をもつて、
株端揃え性能の向上を図ることができると同時
に、過負荷による構成部材の変形、破損も防止す
ることができるに至つた。

〔実施例〕

以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明す
る。

コンバインの排ワラ処理装置を構成するに、脱
穀装置１の後部で、かつ、これから横架姿勢で排
出されてくる排ワラを機体内方後方に向かつて挾
持搬送する装置２の下側部に、後方上方に向かつ
て排ワラ供給口３ａを開口させてある円盤型カツ
ター３を配設し、このカツター３の後部には結束
装置４を取付けるとともに、前記排ワラ供給口３
ａの下端近傍の横軸芯周りでの揺動により、排ワ
ラ供給口３ａを開いて排ワラをカツター３に供給
する細断処理状態と排ワラ供給口３ａを閉塞して
排ワラを結束装置４に供給する結束処理状態とに
切替え自在なカバー５を設けている。

前記結束装置４の結束空間Ｓへの排ワラ搬送経
路Ｒの下側に形成される側面視ほぼ三角形状の空
間内に、前記カバー５が結束処理状態にあるとき
排ワラを結束装置４に搬送供給する搬送作用姿勢
に、かつ、細断処理状態にあるとき結束装置４側
に退避させた非作用姿勢に揺動切換え可能な補助
搬送装置６，６を設けるとともに、前記結束装置
４の株元側部位には、排ワラの株端を揃える機構
７を設けている。

前記結束装置４を排ワラ稈長方向にスライド移
動ならびは固定自在に構成するに、前記カツター
３に対して着脱自在な取付けフレーム８に、排ワ
ラ稈長方向に沿う状態で前後方向に適宜間隔を隔
てて２つの支持フレーム９，１０を架設し、その
うち、前方に位置する丸筒状の支持フレーム９に
対して後方から嵌係合可能なガイド部材１１ａ及
び後方に位置する角筒状の支持フレーム１０に対
して上方から嵌係合可能なガイド部材１１ｂを有
するスライドフレーム１１を、前記結束装置４に
連設するとともに、前記後部ガイド部材１１ｂ
に、これの浮き上がりを後部支持フレーム１０と
の接当によつて阻止する押え部材１２を設け、更
に、前記スライドフレーム１１と取付けフレーム
８との間には、結束装置４を支持フレーム９，１
０に沿つてスライド移動させる機能とそのスライ
ド移動範囲の任意の位置で固定保持する機能とを
備えたネジ式スライド操作機構（図示せず）を設
けている。

前記株揃え機構７は次の如く構成されている。

前記両支持フレーム９，１０に亘つて架設され
るフレーム１３に、排ワラの株端を穂先側に押圧
する株端押圧板１４を、排ワラ搬送方向上手側の
縦ピン１５周りで揺動自在に取付け、この株端押
圧板１４の背面に固着されたブラケツト１４ａに
は、二本のロツド１６，１７を夫々縦軸芯周りで
揺動自在に枢支している。そのうち、一方のロツ
ド１６に枢支連結されたアーム１８を、前記フレ
ーム１３のケース状フレーム部１８Ａに縦軸芯周
りでシーソー揺動自在に枢着するとともに、他方
のロツド１７の他端側を、前記ケース状フレーム
部１３Ａに固着された規制部材１９に貫通支持さ
せる。

前記他方のロツド１７の一端側に設けた座金２
０と規制部材１９の一側面との間に、株端押圧板
１４を穂先側に移動付勢するバネ２１を介在する
とともに、このロツド１７の他端部に設けた座金
２２と規制部材１９の他側面との間には、緩衝機
能を備えたストツパー用バネ２３を介在し、更
に、前記規制部材１９の他側面には、ゴムなどの
吸音材２４を設けている。

前記座金２２を係止保持するβピン２５の挿通
孔１７ａを、前記ロツド１７の長手方向に適宜間
隔を隔てて複数個形成して、前記βピン２５の挿
通位置を選択することにより、前記バネ２１によ
る株端押圧板１４の弾性付勢力を早期稲、枯稲、
麦等の摩擦係数に応じて複数段に変更可能に構成
している。

また、前記ケース状フレーム部１３Ａに固着さ
れた上下方向姿勢のボス２６に、電動モータ２７
に連動された回転軸２８を回転のみ自在に挿嵌
し、この回転軸２８に固着された回転体２９の、
その周方向に90度ずつ変位した４箇所には夫々、
前記アーム１８をバネ２１の弾性付勢力に抗して
係止揺動させることが可能なローラ利用のカム突
起３０を取付け、そつて、これら電動モータ２
７、回転軸２８、回転体２９、カム突起３０なら
びに前記のアーム１８及びロツド１７から、前記
株端押圧板１４をバネ２１の弾性付勢力に抗して
強制的に係止移動させたのち、その係止を急速に
解除する駆動機構３１を構成している。

そして、前記株端押圧板１４を、バネ２１の弾
性付勢力を利用して前記回転体２９の一回転で４
回の株揃え作動を行わせることができる。

前記アーム１８は、株端押圧板１４に異常負荷
が作用したとき、これに伴う株端押圧板１４の揺
動に連動した前記カム突起３０の回転軌跡から逃
げ揺動すべく構成されている。

前記フレーム１３のパイプ状フレーム部１３Ｂ
の後部には、後部支持フレーム１０に対して株端
揃え機構７を横軸芯周りで前後揺動自在に枢支す
る第一取付け具３２を設けるとともに、前記フレ
ーム１３のコの字状フレーム部１８Ｃには、前部
支持フレーム９に対して前記の揺動方向から嵌合
離脱自在で、かつ、その嵌合状態で前部支持フレ
ーム９に固定可能な第二取付け具３３を設けてい
る。

前記第一取付け具３２を構成するに、前記押え
部材１２に固着したブラケツト３２ａに横向き姿
勢のボス３２ｂを固着し、このボス３２ｂに揺動
支点軸３２ｃを挿嵌させるとともに、前記フレー
ム１３の後部脚部材１３Ｄを前記揺動支点軸３２
ｃに固着している。

前記第二取付け具３３を構成するに、前記フレ
ーム１３の前部脚部材１３Ｅの下端に、前部支持
フレーム９の上方から嵌合可能なコの字状の部材
３３ａを固着し、このコの字状部材３３ａ内に
は、前部支持フレーム９の下面に接当して該コの
字状部材３３ａの抜け出しを阻止するローラ３３
ｂをボルト・ナツトにて取付けている。

また、この種のフレーム構造においては、３つ
の機種に対応できるように、前記後部脚部材１３
Ｄをパイプ状フレーム部１３Ｂに対して上下３段
に取付け位置変更自在に構成するとともに、前記
コの字状フレーム部１３Ｃには、前部脚部材１３
Ｅを３つの姿勢で取付けるためのボルト孔を形成
している。

尚、前記電動モータ２７の駆動軸２７ａと回転
軸２８とが同軸芯上にないため、一方の回転軸２
８には、係止孔３４ａを切欠形成してあるアーム
３４を固着するとともに、他方の駆動軸２７ａに
は、前記係止孔３４ａ内に係入する回転伝動用突
起３５ａを備えたアーム３５を固着している。

また、前記株端押圧板１４の下端端部には、排
ワラ搬送ガイド板３６との間隙を閉塞可能なウレ
タン製の帯状カバー３７を取り付けている。

【図面の簡単な説明】

図面は本発明に係る排ワラ結束装置の株揃え機
構の実施例を示し、第１図、第２図は要部の一部
切欠平面図と縦断背面図、第３図、第４図は排ワ
ラ結束装置全体の平面図と一部切欠側面図、第５
図は株揃え機構の取付け構造を示す一部切欠側面
図である。 １…脱穀装置、４…結束装置、１４…株端押圧
板、２１…バネ、３１…駆動機構。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 脱穀装置１から横架姿勢で搬出されてきた排
   ワラを結束する排ワラ結束装置４の株揃え機構で
   あつて、前記排ワラ結束装置４の株元側部位に搬
   送排ワラの株端を穂先側に押圧する株端押圧板１
   ４を設けるとともに、前記株端押圧板１４を穂先
   側に移動付勢するバネ２１と、前記株端押圧板１
   ４をバネ２１の弾性付勢力に抗して強制的に係止
   移動させたのち、その係止を急速に解除可能な駆
   動機構３１とを設けてある排ワラ結束装置の株揃
   え機構。 ２ 前記株端押圧板１４が排ワラ搬送方向上手側
   を支点として揺動するものである特許請求の範囲
   第１項に記載の排ワラ結束装置の株揃え機構。