JPH0469642B2 - - Google Patents

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JPH0469642B2
JPH0469642B2 JP8498185A JP8498185A JPH0469642B2 JP H0469642 B2 JPH0469642 B2 JP H0469642B2 JP 8498185 A JP8498185 A JP 8498185A JP 8498185 A JP8498185 A JP 8498185A JP H0469642 B2 JPH0469642 B2 JP H0469642B2
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JP
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water
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cellulose
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minutes
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JP8498185A
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Eiji Asano
Juichi Senda
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DKS Co Ltd
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Dai Ichi Kogyo Seiyaku Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、実質的に水不溶性で、すぐれた水吸
収性と水保持力を有し、水中で膨潤性を示めす本
質的に酸性のカルボキシアルキルセルロース・ア
ルカリ金属塩の製造方法に関する。
従来、カルボキシアルキルセルロース・アルカ
リ金属塩を主体として、実質的に水不溶性である
水吸収性物質を製造する方法は種々提案されてい
る。例えば、特公昭54−935号には、セルロース
に対し、15〜40重量倍の含水有機溶媒を使用する
スラリー法が提案されている。
この方法では、極めて大倍率の含水有機溶媒を
使用する為、 (1) 製造設備の容量が大きくなり、装置の容積効
率が低く同一容量装置では生産性が劣る、 (2) 大量の有機溶媒を使用するので、エネルギ
ー・コストが大である、 (3) 水/セルロース重量比大で、かつ稀薄な状態
で反応させるためにエーテル化剤の有効利用率
が低い、 (4) 60〜80℃で3〜24時間の長時間の処理を要す
る、 (5) この為製品が高価になる、 という欠点を有する。
また、架橋剤(エピクロルヒドリン、グリオキ
ザール、ジグリシジルエーテル、メチレンビスア
クリルアマイド、ジメチロール尿素等)によつて
水不溶性とする方法も、多数提案されているが、
これらの架橋剤は安全性、刺激性に問題があるも
のが殆どであり、用途限定や、使用にあたり安
全、衛生上の配慮が必要となるため、法規上の規
制をうけることが屡々である。
また、架橋が進行しすぎると、水吸収性、水保
持性を喪失してしまうため、架橋剤の使用量や反
応条件の調節に特別の配慮を必要とする。
さらに、過度の架橋を避ける為に架橋剤を少量
使用することが多いが、この事は必然的に生成物
の不均質性をもたらすという難点がある。
さらに架橋反応を完結しておかないと、製品貯
蔵中に反応が進行して製品品質が製造直後と変化
していくという品質管理上の問題がある為、反応
時間が長くなり勝ちであるし、精製も十分に行な
う必要がある。
また特公昭58−17201号には、エーテル化反応
終了生成物にカルボキシアルキル化剤および反応
中の副生物を、水溶性カルボキシアルキルセルロ
ース重量に対し、3〜50重量%残留させた状態
で、一旦、約100℃で乾燥後120〜195℃に加熱処
理する方法が提案されているが、この方法では、
エーテル化反応終了後、瀘過等による分離工程を
必要とし、分離手段にもよるが、残留量の一定管
理や均一性の点に問題があることから、工業的に
一定品質の製品を得ることが困難である。
また一旦乾燥後熱処理するという二段乾燥法と
いうべき方法であり、熱処理温度も高く工業的に
は工程が煩雑であり、当然設備費も多額となる
外、エネルギー消費も大きいという欠点があるた
め、製品は高価とならざるを得ない。
本発明者等は、上記欠点を改良するため鋭意研
究を重ねた結果、本発明を完成するに至つたもの
である。すなわち、 セルロースを含水有機溶媒中で、アルカリ金属
水酸化物とカルボキシル基を有するエーテル化剤
と反応せしめ、すぐれた水吸収性と水保持力を有
する全置換度が0.4〜1.3で、うち逆滴定法による
置換度が0.04〜0.45(但し全置換度の1/3を越えな
い)の範囲内にある本質的に酸性のカルボキシア
ルキルセルロース・アリカリ金属塩を製造するに
あたり、 (1) 含水有機溶媒の使用量を3〜7.5重量部/セ
ルロースとし、 (2) アルカリ金属水酸化物をエーテル化剤1モル
対し、1.3〜1.8モル使用し、 (3) 水/セルロース重量比を0.6〜1.6として、 (4) エーテル化反応終了後、70〜85℃で30〜150
分間加熱すること を特徴とする水不溶性のカルボキシアルキルセル
ロース・アルカリ金属塩の製造方法である。
本発明で使用するセルロースは、例えばリンタ
ーパルプ、木材パルプ等通常カルボキシアルキル
セルロースの製造で使用されているものである。
含水有機溶媒は、低級アルコール例えば炭素数
4個以下のアルコール類、ケトン等の親水性有機
溶媒、またはこれらとヘキサン、ベンゾール等の
非親水性有機溶媒を混合した多成分系溶媒に水を
それぞれ配合したものである。
これらの溶媒の種類、組成、さらに溶媒と水と
の組成等は溶媒法によるカルボキシアルキルセル
ロースの製造において多用されているものである
が本発明においては、特許請求の範囲に示す内容
のものを使用する。
かかる含水有機溶媒の使用量は、セルロースに
対し3〜7.5重量倍であり、3重量倍未満の場合、
反応おける撹拌が困難となり、反応が不均一とな
るため適当でない。また7.5重量倍を越えた場合、
撹拌は容易になるものの反応薬剤濃度が稀薄とな
つて、反応効率が低下し大型容量設備を必要とす
る等、前述のように経済的に不利であると共に長
い反応時間を必要とする。
アルカリ金属水酸化物は、水酸化ナトリウム、
水酸化カリウムで、特に水酸化ナトリウムが好ま
しい。その使用量は、エーテル化剤1モルに対し
て1.3〜1.8モルの範囲で、当量に対して不足量を
使用する。
エーテル化剤は、ハロゲン化低級カルボン酸で
特にモノクロル酢酸が好ましい。
かかるアルカリ金属水酸化物とエーテル化剤の
モル比は、エーテル化剤1モルに対して、1.3〜
1.8モルの科学量論的当量以下を使用する。
これは、エーテル化反応中において、セルロー
ス分子中にカルボキシアルキルセルロース・アル
カリ金属塩基と遊離酸型のカルボキシアルキル基
を同時に導入するためであると共に、これによつ
て、エーテル化反応後の部分酸性化工程や、エー
テル化剤の分離、溶剤の分離乾燥等、特別の手段
をとること無く、エーテル化反応と同時に水不溶
化を達成させるためである。
アルカリ金属水酸化物量は、アルカリセルロー
ス形成のためには、ある程度の量と濃度が確保さ
れなければならず、目標エーテル化度が低い場合
は上限にちかいモル比を使用することが望まし
い。さらに、本発明では含水有機溶媒の水および
アルカリ金属水酸化物の中和によつて生じる水の
総和とセルロースの重量比が、水/セルロース重
量比で0.6〜1.6の範囲にあることが必要である。
水/セルロース重量比を0.6〜1.6の範囲とする
のは、エーテル化反応および不溶化反応を短時間
且効率的にすすめる溶媒組成を維持するために必
要なものであり、水分量がより少なくなるとセル
ロースを良好なアルカリセルロースに導くことが
困難となるため、爾後のエーテル化反応が不均一
且不円滑となり、生成物の性状(吸水性等)が不
満足なものとなる。
一方、水の量が好適範囲を越えると、溶媒組成
がエーテル化反応における好適組成範囲外とな
り、副反応を助長するため、エーテル化薬剤有効
利用率が低下すると共に反応に長時間を必要とす
る欠点を生じる。
しかも特定量の水分の存在下70〜85℃で熱処理
する方が、より架橋反応を加速し、低温短時間で
望ましい吸水性を有する水不溶性化カルボキシア
ルキルセルロース・アルカリ金属塩が得られる。
これは、触媒効果を有する物質が溶解状態にあ
ることがより効果的で、乾燥状態で熱処理する技
術とは根本的に異なる。
しかし、この反応は本質的には脱水反応と見ら
れるから過剰の水分存在は反応を阻害するので、
本発明においては、溶媒量と、水/セルロース重
量比を好適範囲に選定しなければならないもので
あり、本発明の条件においてのみ、水存在下でも
十分な水不溶化効果が得られるものである。
本発明に従つて、得られる水不溶性カルボキシ
アルキルセルロース・アルカリ金属塩は、全置換
度が0.4〜1.3で、かつ逆滴定法による置換度が
0.04〜0.45(但し全置換度の1/3を越えない)のも
のである。
全置換度を0.4〜1.3とするのは、通常ナトリウ
ム塩型の全置換度が0.4を越えると相当程度の水
溶性を示すようになり、それ以上の全置換度では
さらに水溶性が向上し、水に完全に溶解する。
一方、本発明の製造方法により、本質的に水不
溶化を行なつても尚、目的とする十分な水吸収
性、水保持性を示すためには、ある程度の親水性
基(この場合、カルボキシメチル基のアルカリ
塩)の量が必要となる。
この為、全置換度が0.4未満の場合、水に本質
的に不溶とはなるものの、十分な水吸収性を保持
するには親水性基の量が不足となる。
一方、全置換度を1.3を越えた場合、水溶性が
大となるので、過酷な条件で処理しなければ、水
不溶化が達成できないし、コストも高騰するので
経済的でなく、不必要である。
さらにこれらの水不溶性カルボキシアルキルセ
ルロース・アルカリ金属塩は、逆滴定法による置
換度が全置換度の1/3を越えないものである。
これは、1/3を越えると水吸収性、水保持性が
低下してしまうからである。また最低でも、10%
以上の比率でないと望ましい水不溶性が得られ
ず、好ましくは15〜30%の範囲である。
本発明でいう逆滴定法による置換度とは、下記
の方法で測定した値を指す。
試料1gを300mlフラスコに精秤し、 0.5N KOH25mlを正確に加え十分良く混合す
る。
一夜放置した後、純水100mlを加えて均一とし
た後、5分間煮沸し、室温まで冷却後、0.1N硫
酸で滴定する。
同時にブランク試験を行なう。
A=(B−T)×f/S×(1−W/100) 逆滴定法による置換度=162×A/10000−58A (B:ブランクの滴定数ml) (T:試料の滴定数ml) (f:0.1N硫酸の力価) (S:試料採取量g) (W:試料揮発分%) 分析は、精製品(食塩、グリコール酸ナトリウ
ム合計量が0.5%以下であるもの)について実施
する。
本発明でいう逆滴定法に対し、たとえば次の通
常の逆滴定法による数値と比較すると異なる結果
を得る。
通常の逆滴定法 試料1gを300mlフラスコに精秤し、純水100ml
と0.5N KOH25mlを正確に加え十分良く混合す
る。時々撹拌しつつ、5分間放置後、0.1N硫酸
で滴定し、アルカリ消費量より算出する。
本発明でいう 通常の逆滴定 逆滴定による 法による置換 置換度 度 本発明による試料1 0.23 0.08 〃試料2 0.25 0.12 〃試料3 0.31 0.07 この結果で明らかなように、本発明でいう逆滴
定法では、通常の逆滴定法より一般に大きい測定
値を与えるが、これは本発明による試料が、アル
カリと長時間接触する事によりアルカリを消費す
る性質がある事を示す。
すなわち、カルボキシメチルセルロース中に形
成されているエステル結合や、ラクトン結合等は
アルカリと接触しても、全てが直ちにアルカリ加
水分解されるものではなく、かなりの時間を要す
るためであると考えられる。これらの結合は、単
なる遊離カルボキシル基とは異なり、生成物の性
状に大きな影響を持つものである。
本発明の生成物が優れた吸水性、水保持性を示
めす為には、このような本発明に示めす適当量の
架橋結合を含む構造が必要なのであり、それを把
握する為、本発明でいう逆滴定法が必要である。
さらに、従来は、この種のカルボキシメチルセル
ロースは、試料を灰化して生成する結合アルカリ
分の測定によるナトリウム塩型の置換度と、通常
の逆滴定法による遊離酸型の置換度の合計を全置
換度としていたから、本発明で定義している全置
換度とは内容的に異なるものである。
全置換度=D+本発明でいう逆滴定法による置換度 Dは、試料を灰化して、生成するアリカリを中
和滴定する通常カルボキシメチルセルロース・ア
ルカリ塩について実施される方法で測定した置換
度である。
叙上の如く構成される本発明の製造方法には、
次の特徴がある。
(1) 得られる水不溶性カルボキシアルキルセルロ
ース・アルカリ金属塩は、優れた水不溶性、水
吸収性及び水保持力を有する。従つて、水吸収
材、錠剤崩壊剤等に最適である。
(2) 反応に使用する含水有機溶媒量を先行技術の
1/10〜1/2の少量で反応するため、装置効率が
著しく改善される。
(3) エネルギー・コストも溶媒量に比例して大幅
に低減される。
(4) エーテル化剤の有効利用率が向上すると共に
反応時間が短縮される。
(5) エーテル化反応終了後、溶媒の分離や、洗
浄、酸性化等の特別の工程を必要とせず、その
まま次工程に進む。
(6) 乾燥加熱でなく、湿潤状態のまま比較的低温
度、短時間で目的とした品質の製品が安定して
製造できる。
(7) 通常の低倍率溶媒法によるカルボキシアルキ
ルセルロース製造設備をそのまま使用でき、何
ら特別の装置を付加する必要が無い。
以下に実施例を示すが、部および%は、いずれ
も重量部、重量%を指す。
実施例 1 反応機に木材パルプ130部、83%イソプロピル
アルコール710部に水酸化ナトリウム73部を溶解
したものを添加し、30℃で60分間撹拌、混合し、
アルカリセルロースとする。
次いで、60%モノクロル酢酸−イソプロピルア
ルコール溶液142部を45℃以下に保持しつつ添加
し、30分間撹拌、混合する。
25分を要して還流温度まで昇温し、この温度で
45分間撹拌、反応する。
次いで、60%モノクロル酢酸−イソプロピルア
ルコール溶液23部を加え、78℃で90分間反応を続
行する。
溶剤を分離後、含水メタノールで2回洗浄した
後無水メタノールで置換し流動床乾燥した。
本反応における含水有機溶媒/セルロースは
5.96、アルカリ金属水酸化物/エーテル化剤(モ
ル)は1.74、水/セルロースは1.15である。
得られた生成物の性状は次ぎのとうりであつ
た。
全置換度; 0.86 逆滴定法による置換度; 0.15 (全置換度に対し17.4%) PH; 5.5 SRV; 1720 WRV; 4230 水溶性; 20.3 比較例 1 実施例1の『78℃で90分間』を『78℃で190分
間』に代えて、その他は実施例1と同様に行なつ
た。
生成物の性状は、次ぎのとうりであつた。
全置換度; 0.89 逆滴定法による置換度; 0.30 (全置換度に対し33.7%) PH; 5.0 SRV; 485 WRV; 1040 水溶性; 4.3 反応時間が過大であると、水溶性を失うと共
に、吸水性も大きく低下してしまう。換言すれ
ば、時間とエネルギーの節約効果が大きい。
実施例 2 反応機に木材パイプ130部、83%イソプロピル
アルコール540部に水酸化ナトリウム53部を溶解
したものを添加し、30℃で60分間撹拌、混合し、
アルカリセルロースとする。
次いで、60%モノクロル酢酸−イソプロピルア
ルコール溶液109部を45℃以下に保持しつつ添加
し、30分間撹拌、混合する。
25分を要して還流温度まで昇温し、この温度で
45分間撹拌、反応する。
次いで、60%モノクロム酢酸−イソプロピルア
ルコール溶液16.5部を加え、78℃で130分間反応
を続行する。
溶剤を分離後、含水メタノールで2回洗浄した
後無水メタノールで置換し流動床乾燥した。
本反応における含水有機溶媒/セルロースは
4.50、アルカリ金属水酸化物/エーテル化剤(モ
ル)は1.66、水/セルロースは0.88である。
生成物の性状は次ぎのとうりであつた。
全置換度; 0.71 逆滴定法による置換度; 0.08 (全置換度に対し11.3%) PH; 5.6 SRV; 1600 WRV; 2950 水溶性; 12.9 実施例 3 反応機に木材パルプ108部、84%イソプロピル
アルコール590部に水酸化ナトリウム82部を溶解
したものを添加し、30℃で50分間撹拌、混合し、
アルカリセルロースとする。
次いで、60%モノクロル酢酸イソプロピルアル
コール溶液189部を50℃以下に保持しつつ添加し、
60分間撹拌、混合する。
25分を要して還流温度まで昇温し、この温度で
55分間撹拌、エーテル化反応する。
次いで、78℃で130分間反応を続行する。
溶剤を分離後、含水メタノールで2回洗浄した
後無水メタノールで置換し流動床乾燥した。
本反応における含水有機溶媒/セルロースは
6.15、アルカリ金属水酸化物/エーテル化剤(モ
ル)は1.7、水/セルロースは0.87である。
生成物の性状は次ぎのとうりであつた。
全置換度; 0.93 逆滴定法による置換度; 0.23 (全置換度に対し24.7%) PH; 5.6 SRV; 1520 WRV; 2140 水溶性; 13.4 実施例 4 高重合度セルロースパルプ97部を84%イソプロ
ピルアルコール458部に水酸化ナトリウム54部を
溶解した液中に撹拌しつつ添加し、25〜30℃で30
分間反応させる。次ぎに、60%モノクロル酢酸−
イソプロピルアルコール溶液118部を30分間で添
加し、78℃、50分間エーテル化後、さらに95分間
加熱反応した。
含水メタノールで2回洗浄した後、無水メタノ
ールで置換し流動床乾燥した。
本反応における含水有機溶媒/セルロースは
5.2、アルカリ金属水酸化物/エーテル化剤(モ
ル)は1.80、水/セルロースは1.0である。
生成物の性状は次ぎのとうりであつた。
全置換度; 0.86 逆滴定法による置換度; 0.15 (全置換度に対し17.4%) PH; 5.5 SRV; 863 WRV; 1400 水溶性; 14.8 本発明の方法により、比較例に比して、短時間
に且低温で簡単に、より性状の優れた生成物が得
られている。しかも、薬剤量も少なくてすみ、経
済的にも優れていることは明白である。
実施例 5 反応機にリンターパルプ130部、83%イソプロ
ピルアルコール520部に水酸化ナトリウム33部を
溶解したものを添加し、30℃で75分間撹拌、混合
し、アルカリセルロースとする。
次ぎに、60%モノクロル酢酸−イソプロピルア
ルコール溶液53部を45℃に保持しつつ添加し、40
分間撹拌、混合する。
20分を要して78℃まで昇温し、この温度で45分
間撹拌、反応する。
次に、60%モノクロル酢酸−イソプロピルアル
コール溶液36部を加え、78℃で110分間加熱を続
行する。
溶剤を分離後、含水メタノールで2回洗浄した
後無水メタノールで置換し、流動床乾燥した。
本反応における含水有機溶媒/セルロースは
4.29、アルカリ金属水酸化物/エーテル化剤(モ
ル)は1.38、水/セルロースは0.79である。
得られた生成物の性状は次ぎのとうりであつ
た。
全置換度; 0.46 逆滴定法による置換度; 0.12 (全置換度に対し26%) PH; 5.7 SRV; 1480 WRV; 1920 水溶性; 5.2 比較例 2 反応機にリンターパルプ130部、85%イソプロ
ピルアルコール3900部に水酸化ナトリウム73部を
溶解したものを添加し、30℃で60分間撹拌、混合
し、アルカリセルロースとする。
次いで、60%モノクロル酢酸−イソプロピルア
ルコール溶液142部を45℃以下に保持しつつ添加
し、30分間撹拌、混合する。
25分を要して還流温度まで昇温し、この温度で
45分間撹拌、反応する。
次いで、60%モノクロル酢酸−イソプロピルア
ルコール溶液23部を加え、78℃で90分間反応を続
行する。
溶剤を分離後、含水メタノールで2回洗浄した
後無水メタノールで置換し流動床乾燥した。
本反応における含水有機溶媒/セルロースは
30.5、アルカリ金属水酸化物/エーテル化剤(モ
ル)は1.74、水/セルロースは4.75である。
生成物の性状は次ぎのとうりであつた。
全置換度; 0.61 逆滴定法による置換度; 0.03 (全置換度に対し4.9%) PH; 5.8 SRV; − WRV; − 水溶性; 溶解 この様に、溶媒倍率が本発明より大である従来
技術では、本発明のような短時間では目的の性能
を備えた製品は得られない。
比較例 3 反応機に木材パルプ130部、85%イソプロピル
アルコール3900部に水酸化ナトリウム73部を溶解
したものを添加し、30℃で60分間撹拌、混合し、
アルカリセルロースとする。
次いで、60%モノクロル酢酸−イソプロピルア
ルコール溶液146部を45℃以下に保持しつつ添加
し、30分間撹拌、混合する。
25分を要して還流温度まで昇温し、この温度で
135分間撹拌、反応する。
溶剤を分離後、含水メタノールで2回洗浄した
後無水メタノールで置換し流動床乾燥した。
本反応における含水有機溶媒/セルロースは
30.5、アルカリ金属水酸化物/エーテル化剤(モ
ル)は1.96、水/セルロースは4.75である。
生成物の性状は次ぎのとうりであつた。
全置換度; 0.58 逆滴定法による置換度; 0.04 (全置換度に対し6.9%) PH; 5.6 SRV; − WRV; − 水溶性; 溶解 反応時間を240分に延長した場合でも、水溶性
は以前として大であり、目的とする水不溶性には
程遠いものであつた。
比較例 4 高重合度セルロースパルプ97部を92%イソプロ
ピルアルコール2600部に水酸化ナトリウム66.2部
を溶解した液中に撹拌しつつ添加し、25〜30℃で
30分間反応させる。
次ぎに、60%モノクロル酢酸−イソプロピルア
ルコール溶液180部を30分間で添加し、55℃で270
分間エーテル化反応を実施する。反応終了後ブフ
ナー漏斗で吸引濾過し、トレー上にひろげて、
100℃で15分間乾燥し、溶媒を除去する。この時
点での生成物は、完全に水溶性であつた。次いで
160℃、10分間加熱処理した。
含水メタノールで3回洗浄した後無水メタノー
ルで置換して流動床乾燥した。
本反応における含水有機溶媒/セルロースは
27.5、アルカリ金属水酸化物/エーテル化剤(モ
ル)は1.447、水/セルロースは2.45である。
生成物の性状は次ぎのとうりであつた。
全置換度; 0.86 逆滴定法による置換度; 0.21 (全置換度に対し24.4%) PH; 5.6 SRV; 407 WRV; 812 水溶性; 12.1 エーテル化剤の有効利用率は、約40%と極めて
低い。また、このように乾燥後、高温処理して初
めて水不溶性となる。
このような高温処理は、特別の装置を要すると
共に工程管理が困難である。
本発明において使用した分析試験法は、以下の
とうりである。
塩分測定法;電位差滴定法による。
エーテル化度測定法;灰化後アルカリ分を中和滴
定。
水保持力;試料約0.2gを精秤し、100mlの水中に
室温で16時間浸漬する。
次いで、水中より取出し、80メツシユのスク
リーンバスケツトに移して暫く水切り後、その
まま遠沈管に入れ、1500Gの遠心力で20分間遠
心分離し、速やかに風袋既知の秤量瓶に移し密
栓、秤量する。次ぎに105℃で恒量となるまで
乾燥し、残渣を秤量する。
水保持力=遠心分離後の湿つた試料の重量−乾燥した試
料の重量/乾燥した試料の重量×100 水溶性分;試料約10gを精秤し、正確に計量した
室温の水800ml中へ浸漬し、10分間隔で1分間
緩やかに撹拌する。3回目の撹拌後60分間静置
する。上澄液200mlを瀘紙で濾過し、約150mlの
瀘液を集め精秤する。濃縮後105℃で4時間乾
燥し残渣を秤量する。
水溶性分=100×乾燥残渣重量(800+試料重
量)/試料重量+瀘液重量(1−0.01×試料の揮発分)

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 セルロースを含水有機溶媒中で、アルカリ金
    属水酸化物とカルボキシル基を有するエーテル化
    剤と反応せしめ、すぐれた水吸収性と水保持力を
    有する全置換度が0.4〜1.3で、うち逆滴定法によ
    る置換度が0.04〜0.45(但し全置換度の1/3を越え
    ない)の範囲内にある本質的に酸性のカルボキシ
    アルキルセルロース・アルカリ金属塩を製造する
    にあたり、 (1) 含水有機溶媒の使用量を3〜7.5重量部/セ
    ルロースとし、 (2) アルカリ金属水酸化物をエーテル化剤1モル
    に対し、1.3〜1.8モル使用し、 (3) 水/セルロース重量比を0.6〜1.6として、 (4) エーテル化反応終了後、70〜85℃で30〜150
    分間加熱すること を特徴とする水不溶性のカルボキシアルキルセル
    ロース・アルカリ金属塩の製造方法。 2 逆滴定法による置換度が全置換度の15〜30%
    の範囲にある特許請求の範囲第1項記載の方法。
JP8498185A 1985-04-19 1985-04-19 水不溶性のカルボキシアルキルセルロ−ス・アルカリ金属塩の製造方法 Granted JPS61243801A (ja)

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