JPH0462917B2

JPH0462917B2 -

Info

Publication number: JPH0462917B2
Application number: JP60063724A
Authority: JP
Inventors: Hideo Watanabe
Original assignee: Sanshin Kogyo KK
Current assignee: Yamaha Marine Co Ltd
Priority date: 1985-03-29
Filing date: 1985-03-29
Publication date: 1992-10-08
Also published as: JPS61222894A

Description

【発明の詳細な説明】［産業上の利用分野］本発明は、船外機のトツプカウリング固定構造
に関する。

［従来の技術］船外機は、エンジンへの海水等のかぶりによる
トラブル発生を防止するとともに、エンジン騒音
を防止すべく、ボトムカウリングとトツプカウリ
ングが形成するエンジン収容空間内にエンジンを
収容している。

従来、上記トツプカウリングのボトムカウリン
グに対する固定作業は以下のようになされてい
る。すなわち、ボトムカウリングの前面部に形成
されている係合部に、トツプカウリングの前面部
に形成されているフツクを係合した後、トツプカ
ウリングの後面部に形成されている係合部に、ボ
トムカウリングの後面部に取付けられている締付
具を係合することとしている。

ここで、上記トツプカウリングのボトムカウリ
ングに対する固定作業は、揺れ動く船の上で迅速
かつ確実に行なうことが要求される。

［発明が解決しようとする問題点］しかしながら、従来のトツプカウリング固定構
造にあつては、トツプカウリングの前面部のフツ
クをボトムカウリングの前面部の係合部に係合さ
せようとする時、フツクの位置が容易には定まら
ず、装着作業性が悪い。

また、トツプカウリングの装着過程で、フツク
がボトムカウリングの一部に衝突して変形した
り、トツプカウリングの装着完了状態下で、フツ
クがボトムカウリングの係合部に対して変位する
おそれがある。これらにより、フツクと係合部の
確実な係合状態を確保するのが困難となり、装着
安定性が悪い。

本発明は、ボトムカウリングに対するトツプカ
ウリングの装着作業性および装着安定性を向上す
ることを目的とする。

［問題点を解決するための手段］本発明は、ボトムカウリングの前面部に形成さ
れている係合部に、トツプカウリングの前面部に
形成されているフツクを係合可能とするととも
に、トツプカウリングの後面部に形成されている
係合部に、ボトムカウリングの後面部に取付けら
れている締付具を係合可能とする船外機のトツプ
カウリング固定構造において、ボトムカウリング
の前面部における係合部配設部位に対向する部位
に、トツプカウリングの装着過程では、フツクの
背面を案内して該フツクを対応する係合部との係
合位置に導き、トツプカウリングの装着完了状態
下では、フツクの背面を支持する案内部を設ける
ようにしたものである。

［作用］本発明によれば、トツプカウリングの装着時、
フツクは案内部の案内作用によつて係合部との係
合位置に導かれ、装着作業性が良好となる。ま
た、トツプカウリングの装着過程、装着完了状態
下で、フツクは案内部によつて背面支持され、変
形したり、係合部に対する変位を生ずることがな
く、装着安定性が良好となる。

［実施例］第１図は本発明の一実施例が適用されてなる船
外機１０の要部を破断して示す側面図、第２図は
第１図の−線に沿う断面図である。

船外機１０は、取付ブラケツト１１を介して、
船体の船尾板１２に取付け可能とされている。船
外機１０は、ケーシング１３の上部に中間部材１
４を介して、３気筒２サイクルエンジン１５を搭
載している。

中間部材１４の上部もしくはエンジン１５の下
部には、ボトムカウリング１６が固定されてい
る。ボトムカウリング１６には、トツプカウリン
グ１７が着脱可能とされている。両カウリング１
６，１７は、エンジン１５の収容空間を形成可能
としている。

ボトムカウリング１６は、第１図、第２図に示
すように、その下方に開口している固定周縁部１
８にシール部材１９を装着され、そのシール部材
１９を中間部材１４のシール面２０に密着させて
いる。なお、ケーシング１３の上部および中間部
材１４の周囲には、エプロン２１が装着されてい
る。エプロン２１は、ケーシング１３に固定さ
れ、ケーシング１３の上部に当接するとともに、
ボトムカウリング１６の底部外面に係着されてい
る。

ボトムカウリング１６の合面部２２に対するト
ツプカウリング１７の装着周縁部２３には、シー
ル部材２４が装着されている。第３図は、トツプ
カウリング１７の前面部におけるシール部材２４
の装着状態を示し、第７図はトツプカウリング１
７の後面部におけるシール部材２４の装着状態を
示し、第１０図は、トツプカウリング１７の左右
の側面部におけるシール部材２４の装着状態を示
している。

ここで、トツプカウリング１７は、装着周縁部
２３を、該装着周縁部２３より上方の基部２５よ
り薄肉状としている。また、トツプカウリング１
７は、上記装着周縁部２３の外面２３Ａを、上記
基部２５の外面２５Ａに対して、内方に段差をな
すように形成している。２６は、上記外面２３Ａ
と外面２５Ａに交差する段差面である。

シール部材２４は、横断面を略Ｕ字状として長
手方向に連続し、１次リツプ部２４Ａと２次リツ
プ部２４Ｂを備えている。また、シール部材２４
は、内部にＵ字状板ばね２７を保有しており、そ
のＵ字状開口の両端部２８Ａ，２８Ｂを閉止する
方向の弾性力を備えている。シール部材２４は、
外方側の端部２８Ａを前記段差面２６に密着させ
る状態で、上記弾性力により、トツプカウリング
１７の上記装着周縁部２３に係着されている。

他方、ボトムカウリング１６の背面部２２は、
横断面を略Ｌ字状とされ、外方側において連続す
る１次シール面２９と、内方側において連続する
２次シール面３０を形成している。

すなわち、トツプカウリング１７の装着周縁部
２３に装着された前記シール部材２４は、第３
図、第７図、第１０図に示すように、１次リツプ
部２４Ａをボトムカウリング１６の１次シール面
２９に密着させるとともに、２次リツプ部２４Ｂ
をその２次シール面３０に密着させることを可能
としている。これにより、ボトムカウリング１６
とトツプカウリング１７は、外部に対して封止さ
れるエンジン１５の収容空間を形成可能とする。

なお、上記トツプカウリング１７はボトムカウ
リング１６に対する装着状態を以下の構造によつ
て固定可能とされている。

第３図〜第６図はボトムカウリング１６、トツ
プカウリング１７の前面部の固定構造を示す説明
図である。

すなわち、ボトムカウリング１６の前面部に
は、第５図、第６図に示すように、２次シール面
３０の中間部が切除された係入口部３１が形成さ
れるとともに、１次シール面２９を備える状態で
係入口部３１の前方に延設される係合部３２が形
成されている。

また、トツプカウリング１７の前面部には、取
付具３３により、フツク３４が前方に向けて突出
する状態に固定されている。

すなわち、トツプカウリング１７のフツク３４
は、第３図に示すように、ボトムカウリング１６
の係入口部３１に挿通されて、その係合部３２に
係合可能とされている。

ところで、上記ボトムカウリング１６の前面部
における係合部３２の配設部位に対向する部位、
すなわち係入口部３１の後方には、わん曲面状の
案内部３５が形成されている。案内部３５は、ト
ツプカウリング１７の装着過程では、第４図に示
すように、フツク３４の背面を案内して該フツク
３４を係合部３２との係合位置に導き、トツプカ
ウリング１７の装着完了状態下では、第３図に示
すように、フツク３４の背面を支持するようにな
つている。なお、上記係入口部３１の後方よりの
両側部、すなわち案内部３５の両側部には位置決
め部３６が形成されている。位置決め部３６は、
トツプカウリング１７の装着過程、および装着完
了状態下で、係入口部３１に位置するフツク３４
の両側面を位置決め可能とする。

第７図〜第９図はボトムカウリング１６、トツ
プカウリング１７の後面部の固定構造を示す説明
図である。

すなわち、トツプカウリング１７の後面部に
は、第７図に示すように、取付具３７により、フ
ツク状係合部３８が固定されている。係合部３８
はＵ字状に屈曲し、その屈曲先端部を後方に向け
て突出されている。

また、ボトムカウリング１６の後面部寄りの底
部には、船外機１０の全体をハンドリング可能と
する手掛け溝部３９が形成され、この手掛け溝部
３９の後方側の仕切壁には、ブツシユ４０を介し
て軸４１が回転可能に支持されている。軸４１
は、その後端部をボトムカウリング１６の内部に
配置し、その前端部を手掛け溝部３９の内部に配
置している。軸４１の後端部には、ボルト４２に
よつてフツク状締付具４３が固定されている。軸
４１の前端部には、締付具４３の操作部としての
操作レバー４４が溶接によつて固定されている。
締付具４３は、その先端を前方に向けて突出させ
ている。

すなわち、ボトムカウリング１６の前面部の係
合部３２にトツプカウリング１７のフツク３４を
前述のように係合し、ボトムカウリング１６の上
部にトツプカウリング１７を載置した状態で、操
作レバー４４によつて締付具４３を回転すること
により、締付具４３をトツプカウリング１７の係
合部３８に係脱することを可能としている。

ところで、上記操作レバー４４は、第７図〜第
９図に示すように、板金加工により製作され、手
掛け溝部３９の後方側の内面に形成された収納凹
部４５に収納可能とされる本体部４６と、手掛け
溝部３９の一側方に形成された操作凹部４７に停
留可能とされるグリツプ部４８とからなつてい
る。本体部４６は、前記軸４１に直交する略平板
状とされ、グリツプ部４８は、その本体部４６に
直交する略平板状とされている。これにより、本
体部４６は、手掛け溝部３９の収納凹部４５にコ
ンパクトに収納されて、手掛け溝部３９の手掛け
空間を狭小化することのない形状となり、グリツ
プ部４８は、回転操作の容易な形状となる。

次に、上記実施例の作用について説明する。

上記船外機１０にあつては、トツプカウリング
１７の装着時、トツプカウリング１７の前面部の
フツク３４は、ボトムカウリング１６の案内部３
５、位置決め部３６の案内作用によつて、ボトム
カウリング１６の前面部の係合部３２との係合位
置に導かれ、装着作業性が良好となる。これによ
り、揺れ動く船の上で、両カウリング１６，１７
の前面部の係着を迅速かつ確実に行なつた後、操
作レバー４４に加える操作により、両カウリング
１６，１７の後面部の係着を行なうことが可能と
なる。

また、上記船外機１０にあつては、トツプカウ
リング１７の装着過程、装着完了状態下で、フツ
ク３４は案内部３５によつて背面支持され、変形
したり、係合部３２に対する変位を生ずることが
なく、装着安定性が良好となる。

［発明の効果］以上のように、本発明は、ボトムカウリングの
前面部に形成されている係合部に、トツプカウリ
ングの前面部に形成されているフツクを係合可能
とするとともに、トツプカウリングの後面部に形
成されている係合部に、ボトムカウリングの後面
部に取付けられている締付具を係合可能とする船
外機のトツプカウリング固定構造において、ボト
ムカウリングの前面部における係合部配設部位に
対向する部位に、トツプカウリングの装着過程で
は、フツクの背面を案内して該フツクを対応する
係合部との係合位置に導き、トツプカウリングの
装着完了状態下では、フツクの背面を支持する案
内部を設けるようにしたものである。したがつ
て、トツプカウリングの装着時、フツクは案内部
の案内作用によつて係合部との係合位置に導か
れ、装着作業性が良好となる。また、トツプカウ
リングの装着過程、装着完了状態下で、フツクは
案内部によつて背面支持され、変形したり、係合
部に対する変位を生ずることがなく、装着安定性
が良好となる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例が適用されてなる船
外機の要部を破断して示す側面図、第２図は第１
図の−線に沿う断面図、第３図はカウリング
前面部の固定構造を示す断面図、第４図は第３図
の装着過程を示す断面図、第５図は第３図の要部
を取出して示す断面図、第６図は第５図の−
線に沿う矢視図、第７図はカウリング後面部の固
定構造を示す断面図、第８図は第７図の−線
に沿う断面図、第９図は第８図の方向から視た
要部外観図、第１０図はカウリング側面部の装着
状態を示す断面図である。１０……船外機、１６……ボトムカウリング、
１７……トツプカウリング、３２……係合部、３
４……フツク、３５……案内部、３８……係合
部、４３……締付具。

Claims

【特許請求の範囲】

１ボトムカウリングの前面部に形成されている
係合部に、トツプカウリングの前面部に形成され
ているフツクを係合可能とするとともに、トツプ
カウリングの後面部に形成されている係合部に、
ボトムカウリングの後面部に取付けられている締
付具を係合可能とする船外機のトツプカウリング
固定構造において、ボトムカウリングの前面部に
おける係合部配設部位に対向する部位に、トツプ
カウリングの装着過程では、フツクの背面を案内
して該フツクを対応する係合部との係合位置に導
き、トツプカウリングの装着完了状態下では、フ
ツクの背面を支持する案内部を設けたことを特徴
とする船外機のトツプカウリング固定構造。