JPH037983Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 本考案は筐体内部から筐体外部に出るコード類
を筐体に実装するコード実装構造の改良に関する
ものである。

従来技術 筐体内部から筐体外部に出るコード類を筐体に
実装する場合、従来は一般に第４図〜第６図に示
すようにしている。

第４図はコード１が固定されているブツシング
２を筐体３に設けられている孔に嵌挿することに
よりコード１を筐体３に実装するものであり、経
済的且つ確実にコード１を実装することが可能で
あるが、次のような欠点があつた。即ち、ブツ
シング２を孔に嵌挿させる際、かなりの力が必要
である保守時等にブツシング２を取外すことが
困難である筐体３の板厚が薄い場合はコード１
を筐体３に実装することが困難である等の欠点が
あつた。

第５図はコード４が固定されている取付座５を
ねじ７，８を使用して筐体６に実装するものであ
り、第４図に示した従来例に比較してコードの取
付け、取外しを容易に行なうことができるが次の
ような欠点があつた。即ち、ねじ７，８を２本
使用することが必要なためコストが高くなるコ
ード４が引かれた場合に於いても取付座５が変形
しないように取付座５を頑丈に作成することが必
要なためコストが高くなる等の欠点があつた。

第６図は取付座１１に設けられている孔にコー
ド９が固定されているブツシング１０を嵌挿し、
該取付座１１の一端を筐体１２に設けられている
溝１３に嵌挿し、他端をねじ１４を用いてねじ締
めすることにより、コード９を筐体１２に実装す
るものであり、１本のねじ１４を用いて確実且つ
容易にコード９を実装することができると共にコ
ード９の取外しを容易に行なうことができる利点
を有するが次のような欠点があつた。即ち、筐体
１２に溝１３を設ける必要があるため筐体１２
内の実装面積が少なくなる筐体１３を鋳型をも
ちいて構成する場合、鋳型の製作が困難である
板金を用いて筐体１３を構成する場合、溝１３を
別部品を用いて構成する必要があるためコストが
高くなる等の欠点があつた。

考案が解決しようとする問題点 本考案は前述の如き欠点を改善したものであ
り、その目的はコード類を筐体に経済的な構成で
確実且つ容易に実装できるようにすることにあ
る。以下、実施例について詳細に説明する。

実施例 第１図は本考案の実施例の断面図であり、２０
はコード、２１はブツシング、２２は一端がＬ字
状に曲げられ、爪部２３を構成している取付座、
２４はねじ、２５は筐体である。また、第２図は
ブツシング２１が嵌挿されている取付座２２を矢
印イ方向から見た平面図であり、２６はねじ２４
が遊挿される第１のねじ孔、２７はブツシング２
１が嵌挿される孔である。また、第３図は筐体２
５を矢印イ方向から見た平面図であり、２８はね
じ２４と螺合する雌ねじが形成された第２のねじ
孔、２９はブツシング２１と嵌合する開口部を有
する孔、３０は板厚が他の部分に比較して薄く、
取付座２２と嵌合する座部、３１は切欠である。
尚、第１図は第２図のａ−a′間の断面を示すもの
である。

コード２０を筐体２５に実装する場合は、先ず
コード２０が固定されているブツシング２１を取
付座２２に設けられている孔２７に嵌挿し、次い
でブツシング２１が嵌挿された取付座２２を筐体
２５に設けられている座部３０と嵌合させる。こ
の際、爪部２３が切欠３１を介して筐体２５の内
壁に掛止するようにすると共に、座部３０が取付
座２２におけるブツシング２１及び爪部を除いた
部分の裏面に当設するようにすることが必要であ
る。そして、この後、ねじ孔２６，２８はねじ２
４を通してねじ２４がねじ孔２８と螺合すること
によりねじ締めを行ない、取付座２２を筐体２５
に固定する。

このように、本実施例は取付座２２の一端に設
けられている爪部２３の筐体２５の内壁に掛止さ
せると共に、座部３０を取付座２２の、ブツシン
グ２１及び爪部２３を除いた裏面に当設させ、他
端を座部３０にねじ締めすることにより、コード
２０が固定されているブツシング２１が嵌挿され
ている取付座２２を筐体２５に固定するものであ
るから、第４図に示した従来例に比較して取付け
強度を維持した上に保守時等に取外しを容易に行
なうことができる。また第５図に示した従来例に
比較して使用するねじの本数を少なくすることが
できるものであるからコストを下げることができ
ると共に取付け作業が容易になる。しかも、第６
図に示した従来例に比較して溝を設ける必要がな
いものであるから、コストを下げることができ
る。

尚、上述した実施例に於いてはブツシングを用
いてコードを取付座に固定するようにしたが、取
付座に対するコードの固定方法はこれに限られる
ものではない。

考案の効果 以上説明したように本考案は、コードが嵌挿さ
れている取付座の一端に設けられている爪部を筐
体の裏壁に掛止させると共に、座部を取付座の爪
部を除いた裏面に当設させ、且つ他端を座部の表
壁にねじ止めすることにより、コードを筐体に実
装するものであり、使用するねじは１本のみであ
るから、経済的な構成であるいも拘わらず、取付
け強度を維持し、且つ容易にコードを筐体に実装
することができる利点があると共に、コードの取
外しを容易に行なうことができる利点もある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の実施例の断面図、第２図は取
付座の平面図、第３図は筐体の平面図、第４図〜
第６図はそれぞれ異なる従来例の断面図である。 １，４，９，２０はコード、２，１０，２１は
ブツシング、３，６，１２，２５は筐体、５，１
１，２２は取付座、７，８，１４，２４はねじ、
１３は溝、２３は爪部、２６，２８はねじ孔、２
７は孔、２９は開口部を有する孔、３０は座部、
３１は切欠である。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. コードが嵌押されている取付座を筐体に固定す
   ることにより前記コードを前記筐体に実装するコ
   ード実装構造に於いて、前記取付座は一端に断面
   形状がＬ字状であり前記筐体の裏側に掛止する爪
   部を有すると共に、他端に第１のねじ孔を有し、
   前記筐体は前記爪部を除いた前記取付座の一端側
   裏面に当接すると共に前記取付座の他端側裏面に
   当接する座部と、該座部に設けられ前記コード及
   び爪部に対応する位置に設けられる切欠と、前記
   座部に前記取付座を装着した際前記第１のねじ孔
   と対応する位置に設けられた第２のねじ孔とを備
   え、前記取付座の一端は爪部及び座部によつて固
   定され、前記取付座の他端は前記第１、第２のね
   じ孔により前記座部の表壁にねじ締めされること
   を特徴とするコード実装構造。