JPH0712240Y2 - 船外機のエンジンカバー取付装置 - Google Patents

船外機のエンジンカバー取付装置

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JPH0712240Y2
JPH0712240Y2 JP1987169325U JP16932587U JPH0712240Y2 JP H0712240 Y2 JPH0712240 Y2 JP H0712240Y2 JP 1987169325 U JP1987169325 U JP 1987169325U JP 16932587 U JP16932587 U JP 16932587U JP H0712240 Y2 JPH0712240 Y2 JP H0712240Y2
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JP
Japan
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engine
cover
upper cover
thermostat
engine upper
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JP1987169325U
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JPH0173493U (ja
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日出夫 近藤
裕司 松井
英幸 柴沼
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Suzuki Motor Co Ltd
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Suzuki Motor Co Ltd
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Description

【考案の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本考案は、船外機のエンジンカバー取付装置に関するも
のであり、詳しくはエンジンアッパカバーをエンジンロ
アカバーに取付けるときに、その作業が容易にまた確実
に行なえるように、ガイドを設けたものである。
(従来の技術) 船外機はエンジンに水がかからないように、エンジンお
よびその補機の部分をエンジンカバーで覆うのが普通で
ある。そしてこのエンジンカバーは、エンジンの修理、
点検を行ない易くするために、エンジンアッパカバーと
エンジンロアカバーとに分けられており、固定側のエン
ジンロアカバーに対し、エンジンアッパカバーを着脱自
在に取付けるようにしたものが普通である。エンジンア
ッパカバーとエンジンロアカバーとの間がエンジン等の
収容空間になる。実開昭61-73498号公報は、このように
着脱式としたエンジンアッパカバーの共振防止構造を開
示している。このエンジンアッパカバーはエンジンロア
カバーの上方から垂直に降ろして被せるようにしてい
る。
(考案が解決しようとする問題点) このようにエンジンアッパカバーをエンジンロアカバー
に対して上方より被せるようにした場合、エンジンアッ
パカバーの寸法をエンジンの寸法に対して僅かな隙間の
みを確保するようにしてあるため、その着脱時に、例え
ばロック装置の、フック係合用の軸がエンジンに当たっ
てエンジンの塗装を傷付けたり、点火プラグのコードに
引掛かってこれを損傷したりする問題があった。本考案
はこの問題点を解決することを目的として成されたもの
である。
(問題点を解決するための手段) 本考案は、エンジンアッパカバーと、該エンジンアッパ
カバーとともに、収容空間を形成するエンジンロアカバ
ーと、前記空間に収容され、前側にスタータグリップ
を、後側に点火プラグとサーモスタットとを設けたエン
ジンとを備えた船外機において、 前記エンジンロアカバーの開放上方縁を段状に折曲げて
上方に突出させ、該突出端部に断面逆U字状のシール部
材を嵌着させると共に、 該シール部材の上側から前側を通り、前記ロアカバーの
段状部の下辺に至るコ字状のフック部材を形成し、 該フック部材を前記エンジンアッパカバーの下端の少な
くとも前側下縁に取付け、 前記フック部材を前記エンジンロアカバー上方縁のシー
ル部材に係合させ、該係合部を中心として、前記エンジ
ンアッパカバーを前記エンジンロアカバーに当接するよ
うに回動可能に設け、 前記エンジンアッパカバーの後部内壁の、前記点火プラ
グおよび前記サーモスタット等を避けた位置にロック機
構部材を装着すると共に、 前記エンジンアッパカバーを回動させたとき、前記エン
ジンアッパカバーの後部内壁を前記サーモスタットの外
側端部でガイドするように前記サーモスタットの端部に
キャップを嵌着させたことを特徴とするものである。
(作用) 本考案において、エンジンアッパカバーをエンジンロア
カバーに装着する際は、エンジンアッパカバーの前側下
縁に取付けたフック部材を、エンジンロアカバー上端の
段状部に設けたシール部材の上側および前側と、段状部
の下側とを包囲するように係合させ、この係合部を中心
としてエンジンアッパカバーをエンジンロアカバーにま
で回動させる。その結果、係合部を回動中心としてエン
ジンアッパカバーの後部内壁に設けたロック機構部材が
一定の軌跡を描いて移動し、ロック機構部材がエンジン
に接触することがない。そして、エンジンアッパカバー
が、さらに回動して、エンジンアッパカバーの後側内壁
がサーモスタットの端部に嵌着したキャップに接触する
ことにより、フック部材の前記係合が外れることなく安
定した状態でエンジンアッパカバーが回動する。
また、エンジンアッパカバーの後部内壁のロック機構部
材はエンジンの点火プラグおよびサーモスタットを避け
た位置に取付けられているので、ロック機構部材は点火
プラグやサーモスタットに干渉することはない。
(実施例) 以下、本考案の一実施例を図について説明すると、第1
図および第2図において1は2サイクル3気筒のエンジ
ンであって、図における左側にキャブレタを接続したク
ランクケースを、右側に燃焼室を有するものである。第
1図において、図の左側が前側、すなわち船首側に位置
し、図の右側が後側、すなわち船尾側に位置する。ま
た、図の上側が船の上部になる。エンジン1のクランク
シャフト2はほぼ中央部に位置し、垂直に下方に延びて
いる。そして図示しないギヤを介して推進用のプロペラ
に結合されている。3はシリンダヘッドであり、点火プ
ラグ4が螺合されているものである。このシリンダヘッ
ド3の外側にはシリンダヘッドカバー5が設けられてお
り、このシリンダヘッドカバー5とシリンダヘッド3と
の間には後述のように冷却水の水路6,7が形成される
(第3図および第4図参照)。
第1図において符号8で示すものはサーモスタットであ
り、水路6,7内を流れる冷却水の温度を検出し、この温
度が所定値以下のときには冷却水の循環を停止させ、所
定値を超えたときには循環させる作用をするものであ
る。第5図ないし第7図に示すものはサーモスタットカ
バー9である。このサーモスタットカバー9は中空体で
あり、外側に取付け用のフランジ10を有し、このフラン
ジ10にボルト挿通用の孔11を設けたものである。中空に
よる室12の部分でサーモスタット8を収容することにな
る。
室12はサーモスタット8を収容するのに必要な容積より
は適当容積だけ大きくしてあり、この部分に、ステンレ
ス製のボルト13を鋳込んで一体にした純亜鉛のジンクア
ノード14が、ボルト13をサーモスタットカバー9に螺合
させることにより、収容されている(第7図参照)。15
はボルト13の頭部に設けられたプラス溝である。サーモ
スタットカバー9はボルト13が螺合されるために頭部が
突出して突出部16に形成されている。この突出部16はエ
ンジン1の全体を覆うエンジンアッパカバー17の側壁部
に近接しており、後述のようにエンジンアッパカバー17
をエンジンロアカバー26(後述する)に結合するとき
に、その過程において所定距離を維持するものである。
第3図に示すものはシリンダヘッド3であり、第4図に
示すものはシリンダヘッドカバー5である。シリンダヘ
ッド3には起立部18で区画された水路6,7が設けられて
おり、冷却水が循環するようになっている。一方、シリ
ンダヘッドカバー5には起立部18(逆にいえば起立部18
以外の部分は肉取りがされた凹部になる)が設けられ
て、このシリンダヘッドカバー5を通じては水路6,7が
連通しないようにしてある。シリンダヘッド3の水路6
はシリンダヘッドカバー5の冷却水流入口19に連通して
いる。シリンダヘッド3にはシリンダ側からの水路開口
(流入口)20が設けられており、シリンダヘッドカバー
5の孔21に連通している。この孔21にはサーモスタット
が挿入される。このためサーモスタットカバー9のフラ
ンジ10がこの部分に当てがわれ、シリンダヘッドカバー
5に刻設されたネジ孔22とサーモスタットカバー9の孔
11にボルトが挿通、螺合されて、サーモスタットカバー
9がシリンダヘッドカバー5に固着される。シリンダヘ
ッド3にはシリンダ側に開口した冷却水の流出口23およ
びシリンダヘッドの表裏を連通する水路開口24が設けら
れている。25は点火プラグ取付け用の孔である。
以上の構成により、ジンクアノード14はサーモスタット
8と共に冷却水に接触することになるので、電食が生ず
る条件になったときにはジンクアノード14とサーモスタ
ットカバー9との間で電食が起きることになる。この場
合において、純亜鉛のジンクアノード14はステンレス製
のボルト13に鋳込んであるので、この間に水が入って電
食が生ずることはないが、単なる嵌合等により、これら
の間に隙間があるとこの間に水が入り、電食が生じてジ
ンクアノード14がボルト13に対してガタを起こすことに
なる。なお、ジンクアノード14の冷却水への接触度はサ
ーモスタット8の開閉状態によって変化することになる
が、ジンクアノード14の機能上においては何ら支障を生
ずるものではない。
前述のようにエンジンの全体を覆うエンジンアッパカバ
ー17はエンジンロアカバー26の上部に結合するようにな
っている。その部分の具体的な構造としては、エンジン
ロアカバー26の開放上方縁を段状に折曲げて上方に突出
させ、この突出端部である起立部27に、断面逆U字状
の、すなわち中央に下向きの溝28を設けた、シール部材
であるシールゴム29の溝28部分を起立部27に嵌合させる
ことにより装着し、その上(外側)にエンジンアッパカ
バー17の下縁部分を嵌合するのである。この作業は修
理、点検の都度行なうことになる。ところでこの作業
は、リコイルスタータのスタータグリップ30が図の左側
に設けられている関係で、第1図および第2図における
左端部の係合を先に行ない、上方に開口した状態のエン
ジンロアカバー26に対して斜め上方に起立した状態のエ
ンジンアッパカバー17を第13図に示すように図における
時計方向に回動させ、エンジンロアカバー26上に被せる
ことになる。エンジンロアカバー26は大きいためにこの
作業が意外に難しく、作業に時間がかかることになる。
第8図ないし第11図に示すものはこのためのものであ
る。これを説明すると、これらの図に示すものはサーモ
スタットカバー9の突出部16に取付けるキャップ31であ
り、適度な硬度を有するゴムで製作されているものであ
る。符号32で示すものはサーモスタットカバー9の突出
部16に嵌合(嵌合時接着してもよい)させるための凹部
であり、符号33で示すものはこのキャップ31に弾力を持
たせるための中空部分である。第10図および第11図に符
号34で示すものは、この中空部分に変えて設けた発泡ゴ
ム材である。このような構成のキャップ31はその取付け
位置によって、エンジンアッパカバー17をエンジンロア
カバー26に取付ける過程においてその上端部分がエンジ
ンアッパカバー17の内側に接して、エンジンアッパカバ
ー17のガイド作用を行なうことになる。このため、上面
の面積は可及的に大きくするのがよい。
第1図において左側に示すように、エンジンアッパカバ
ー17の前側下縁にはコ字状をしたフック部材であるフッ
ク金具35がリベット36によって取付けられており、この
フック金具35でシールゴム29の上側および前側からエン
ジンロアカバー26の段状部分の下辺に至るまでを包囲し
て係合させるようにする。そして、この係合部を中心と
してエンジンアッパカバー17を回動させれば、エンジン
アッパカバー17およびエンジンアッパカバー17の後部内
壁に設けた、後述するロック係合用の軸37が一定の軌跡
を描いて移動することになる。したがって第1図におけ
る右側中央には当然にこれに対抗するロック機構が設け
られる。これを第1図、第2図と第12図について説明す
ると、第12図に拡大して示すものはエンジンアッパカバ
ー17とエンジンロアカバー26とのロック機構であって、
符号37で示すものはエンジンアッパカバー17側に設けら
れた、ロック機構部材である、フック係合用の軸であ
り、38はエンジンロアカバー26側に設けられた、軸39を
中心に回動するフックである。フック38は回動させたと
き、エンジンアッパカバー17の内側にあり、外側に設け
られたハンドル40と一体に回動するようになっている。
第13図は以上説明した構造により、エンジンアッパカバ
ー17をエンジンロアカバー26に被せて固着する過程を示
している。再三説明したような手順によりエンジンアッ
パカバー17をエンジンロアカバー26に被せるとき、サー
モスタットカバー9の突出部16に嵌合させたキャップ31
がエンジンアッパカバー17の内壁に接することになる。
これにより、フック金具35の係合が外れることなく寸法
の大きなエンジンアッパカバー17は安定した状態、すな
わち、一定の軌跡41を描いて移動し、エンジンロアカバ
ー26上に被さることになる。そこでフック38を軸37に係
合してロックすればよい。以上の作業は逆の見方をすれ
ば、エンジンアッパカバー17の内壁をキャップ31に当
て、当たったところで第13図における右端を下降させる
ようにすればよいということになる。このように作業す
れば、リコイルスタータのスタータグリップ30はエンジ
ンアッパカバー17に設けられた孔42から外部に露出する
ことになる。なお、点火プラグおよびサーモスタット等
は、ロック機構に当たらないように位置をずらしておく
ことはいうまでもない。以上、エンジンアッパカバー17
をエンジンロアカバー26に装着する場合について述べた
が、エンジンアッパカバー17を外す場合は、装着時とは
逆に行えばよい。
(考案の効果) 本考案は、以上説明したように構成された船外機のエン
ジンカバー取付装置であるから、エンジンアッパカバー
をエンジンロアカバーに取付けるときには、エンジンア
ッパカバーの前側下縁に設けたフック部材をエンジンロ
アカバーのシール部材等に係合させ、この係合部を中心
としてエンジンアッパカバーを回動させると、エンジン
アッパカバーのロック機構部材が一定の軌跡を描いて移
動することになる。これにより、ロック機構部材がエン
ジンに接触することがなく、エンジンの塗装を傷付ける
ことがない。
また、エンジンアッパカバーをさらに回動させて、エン
ジンアッパカバーの後側内壁をサーモスタットのキャッ
プに接触させれば、フック部材のシール部材への係合が
外れることなく、安定してエンジンアッパカバーを回動
させることができ、エンジンアッパカバーを常時、確実
にエンジンロアカバーに被せることができる。このよう
にエンジンアッパカバーの回動が一定ならば、エンジン
アッパカバーの着脱を容易に行うことができる。
また、エンジンアッパカバーのロック機構部材は、点火
プラグやサーモスタットを避けた位置に取付けられてい
るので、エンジンアッパカバーの回動時には、ロック機
構部材が点火プラグやプラグキャップのハイテンション
コードに接触してこれを損傷させたりすることがない。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案の一実施例の断面図、第2図は第1図の
ものの内部の平面図、第3図はシリンダの底面図、第4
図はシリンダヘッドの平面図、第5図はサーモスタット
カバーの底面図、第6図は第5図のVI-VI線に沿う断面
図、第7図は第5図のVII-VII線に沿う断面図、第8図
はキャップの正面図、第9図は第8図のものの側面図、
第10図は第8図のものの変形例の正面図、第11図は第10
図のものの側面図、第12図はロック機構の正面図、第13
図はエンジンアッパカバーを被せる状態の説明図であ
る。 1……エンジン 3……シリンダヘッド 5……シリンダヘッドカバー 8……サーモスタット 9……サーモスタットカバー 17……エンジンアッパカバー 26……エンジンロアカバー

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】エンジンアッパカバーと、該エンジンアッ
    パカバーとともに、収容空間を形成するエンジンロアカ
    バーと、前記空間に収容され、前側にスタータグリップ
    を、後側に点火プラグとサーモスタットとを設けたエン
    ジンとを備えた船外機において、 前記エンジンロアカバーの開放上方縁を段状に折曲げて
    上方に突出させ、該突出端部に断面逆U字状のシール部
    材を嵌着させると共に、 該シール部材の上側から前側を通り、前記ロアカバーの
    段状部の下辺に至るコ字状のフック部材を形成し、 該フック部材を前記エンジンアッパカバーの下端の少な
    くとも前側下縁に取付け、 前記フック部材を前記エンジンロアカバー上方縁のシー
    ル部材に係合させ、該係合部を中心として、前記エンジ
    ンアッパカバーを前記エンジンロアカバーに当接するよ
    うに回動可能に設け、 前記エンジンアッパカバーの後部内壁の、前記点火プラ
    グおよび前記サーモスタット等を避けた位置にロック機
    構部材を装着すると共に、 前記エンジンアッパカバーを回動させたとき、前記エン
    ジンアッパカバーの後部内壁を前記サーモスタットの外
    側端部でガイドするように前記サーモスタットの端部に
    キャップを嵌着させたことを特徴とする船外機のエンジ
    ンカバー取付装置。
JP1987169325U 1987-11-05 1987-11-05 船外機のエンジンカバー取付装置 Expired - Lifetime JPH0712240Y2 (ja)

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