JPH0685777U - 電動工具 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 本考案は、電気ハンマドリル等の電動工具に
関するものであり、その目的とするところは、部品点数
を削減し、組立作業性を向上させ、更に歯車ケーシング
カバーの固定を確実にすることである。 【構成】 歯車ケーシングカバー５の下部に工具軸６と
直角な方向に穴部７を有する板状の突起部８を設け、歯
車ケーシング２に歯車ケーシングカバー５の穴部７と嵌
合する突起部９を設け、歯車ケーシングカバー５の後部
表面に溝部１０を設け、この溝部１０と嵌合する掛止部
１３，１４をハンドル１１、ハンドル１２の縁部に設け
ている。歯車ケーシングカバー５をネジ１６で固定しな
くてすみ、また、歯車ケーシングカバー５の固定が確実
になる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、電気ハンマドリルのように、歯車ケーシングを覆う歯車ケーシング カバーを有する電動工具に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来の電動工具について以下説明する。実公昭５８−３１６５１号公報に記載 された第１図は、歯車ケーシング２（公報ではシリンダケースと称している）を 覆うカバーのない電気ハンマドリルの側面図である。このようなハンマドリルの 場合、歯車ケーシングは一般的にアルミニウム合金で成形されているため、連続 運転すると歯車ケーシングが熱くなり、素手で持つことができない。又、外観を 向上させることが難しい。

【０００３】 次に、これらの問題点を解決するために歯車ケーシングにカバーを設けた従来 技術を図３、図４によって説明する。図３は、この従来技術による電気ハンマド リルの縦断側面図、図４は図３においてＢから見た縦断面図である。図３におい て、歯車群を内蔵している歯車ケーシング２は、樹脂で成形された歯車ケーシン グカバー５で覆われている。レバー４の軸１７は回動させるため、歯車ケーシン グカバー５との間に空隙１８を設けなければならない。従って、歯車ケーシング カバー５はレバー４の軸１７で掛止させることができないため、ネジ１６によっ て歯車ケーシング２に固定されている。

【０００４】 又、図４において、歯車ケーシングカバー５の後部はハンドル１１、ハンドル １２の縁部と係合している。このような構造にすることにより、連続運転した状 態でも歯車ケーシングカバー部を持つことができ、又、外観を向上させることが 容易となる。

【０００５】

【考案が解決しようとする課題】 歯車ケーシングカバーを有する従来の電気ハンマドリルの場合、歯車ケーシン グカバーを歯車ケーシングにネジによって固定しているため、ネジとネジ穴の加 工が必要であり、組立作業性も良くない。

【０００６】 又、歯車ケーシングカバー後部をハンドル縁部で覆っているだけなので歯車ケ ーシングカバーの固定が不十分であるという問題があった。

【０００７】 本考案の目的は、上記した従来技術の問題点をなくし、この種の電動工具の部 品点数を削減し、組立作業性を向上させ、さらに歯車ケーシングカバーを確実に 固定することである。

【０００８】

【課題を解決するための手段】

上記目的は、歯車ケーシングカバーの下部に工具軸と直角な方向に穴部を有す る板状の突起部を設け、歯車ケーシングに、歯車ケーシングカバーの穴部と嵌合 する突起部を設け、歯車ケーシングカバーの後部表面に溝部を設け、この溝部と 嵌合する掛止部をハンドルの縁部に設けることにより達成される。

【０００９】

【作用】

歯車ケーシングカバーは工具本体前方から後方へ向かってスライドさせて取り 付けるが、上記のように構成された電動工具は、歯車ケーシングカバーの穴部を 歯車ケーシングの突起部に嵌合させる時、歯車ケーシングカバーの板状の突起部 を少し下方へたわませておいて、歯車ケーシングカバーを後方へスライドさせて はめ込む。

【００１０】 又、歯車ケーシングカバーを装着した後、ハンドル縁部の掛止部と歯車ケーシ ングカバー後部表面の溝部が嵌合するように、歯車ケーシングカバー後部を挾み 込む形で、２分割のハンドルを歯車ケーシング及びモータハウジングに固定する 。

【００１１】

【実施例】

以下、実施例図面を参照して本考案を説明する。図１は本考案によるハンマド リルの一実施例を示す一部縦断側面図であり、図２は図１においてＡ方向から見 た一部縦断面図である。

【００１２】 図１において、モータを内蔵したモータハウジング１と、モータの動力を先端 工具に伝達する歯車群及び回転軸を内蔵した歯車ケーシング２，３はネジによっ てそれぞれ固定されている。４は、回転と打撃を同時に行なうモードと、打撃の みのモードとを切換えるためのレバーであり、歯車ケーシング２を覆う歯車ケー シングカバー５を装着した後に取り付ける。歯車ケーシングカバー５の下部には 、工具軸６と直角な方向に穴部７を有する板状の突起部８が設けられており、穴 部７と嵌合する突起部９が歯車ケーシング２に設けられている。歯車ケーシング カバー５は、工具本体前方から後方へスライドさせて装着するが、穴部７を歯車 ケーシング２の突起部９に嵌合させる時、板状の突起部８を下方へ少したわませ ておいて、歯車ケーシングカバー５を後方へスライドさせてはめ込む。

【００１３】 上記のようにしたことにより、ネジ及びネジ穴が不要となり、ネジを締める作 業もなくなるので、組立作業性が向上する。

【００１４】 次に、図２において、歯車ケーシングカバー５の後部表面には溝部１０が形成 されており、この溝部１０と嵌合するようにハンドル１１とハンドル１２の縁部 に掛止部１３，１４が形成されている。歯車ケーシングカバー５を装着した後、 歯車ケーシングカバー５後部の溝部１０と、ハンドル１１縁部の掛止部１３を嵌 合させハンドル１１を歯車ケーシング２及びモータハウジング１にネジで固定す る。次に、歯車ケーシングカバー５後部の溝部１０にハンドル１２縁部の掛止部 １４を嵌合させ、ハンドル１２をハンドル１１にネジ１５で固定する。そして、 ハンドル１２を歯車ケーシング２及びモータハウジング１にネジで固定する。

【００１５】 上記のようにしたことにより、歯車ケーシングカバー５自体の固定を確実にす ることができる。

【００１６】

【考案の効果】

本考案によれば、歯車ケーシングカバーの下部に、工具軸と直角な方向に穴部 を有する板状の突起部を設け、歯車ケーシングに、歯車ケーシングカバーの穴部 と嵌合する突起部を設け、歯車ケーシングカバーの後部表面に溝部を設け、この 溝部と嵌合する掛止部をハンドルの縁部に設けたので歯車ケーシングカバーを固 定するためのネジが不要となる。従って、部品点数を削減し、又、ネジを締める 作業がなくなり、歯車ケーシングの突起部に歯車ケーシングカバーの穴部をはめ るだけの作業となるため組立性を向上させ、さらに歯車ケーシングカバーの固定 を確実にすることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】 本考案によるハンマドリルの一実施例を示す
縦断側面図である。

【図２】 図１のＡから見た縦断面図である。

【図３】 従来のハンマドリルの一例を示す縦断側面図
である。

【図４】 図３のＢから見た縦断面図である。

【符号の説明】

１はモータハウジング、２，３は歯車ケーシング、４は
レバー、５は歯車ケーシングカバー、６は工具軸、７は
穴部、８は板状の突起部、９は突起部、１０は溝部、１
１はハンドル、１２はハンドル、１３，１４は掛止部、
１５，１６はネジ、１７はレバーの軸、１８は空隙であ
る。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 モータと、該モータの動力を先端工具に
   伝達する歯車群及び回転軸と、前記モータを内蔵するモ
   ータハウジングと、前記歯車群と回転軸を内蔵する歯車
   ケーシングと、該歯車ケーシングを覆う歯車ケーシング
   カバーと、前記歯車ケーシング及び前記モータハウジン
   グに固定されるハンドルとを有する電動工具において、
   前記歯車ケーシングカバーの下部に工具軸と直角な方向
   に穴部を有する板状の突起部を設け、前記歯車ケーシン
   グに前記穴部と嵌合する突起部を設け、前記歯車ケーシ
   ングカバーの後部表面に溝部を設け、該溝部と嵌合する
   掛止部を前記ハンドルの縁部に設けたことを特徴とする
   電動工具。