JPH046104A - 有機フッ素化合物合成用無水フッ化カリウムの製造方法 - Google Patents

有機フッ素化合物合成用無水フッ化カリウムの製造方法

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JPH046104A
JPH046104A JP10646190A JP10646190A JPH046104A JP H046104 A JPH046104 A JP H046104A JP 10646190 A JP10646190 A JP 10646190A JP 10646190 A JP10646190 A JP 10646190A JP H046104 A JPH046104 A JP H046104A
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、有機フッ素化合物合成用フッ素化剤としての
無水フッ化カリウムの製造方法に関するものである。
[従来の技術] 従来、フッ化カリウム(以下、KFと略記する)は工業
的には、フッ化水素酸と水酸化カリウムまたは炭酸カリ
ウムから中和合成した濃厚水溶液から、■晶出、固液分
離、乾燥、■濃厚水溶液の乾固により固体の無水KFが
得られている。
さらに有機フッ素化合物の合成反応における反応性を向
上させる方法として、特開昭58−65226号公報で
は、KF濃厚水溶液をスプレー乾燥する方法が開示され
、また、特開昭58−199715号公報では炭酸カリ
ウムまたは炭酸水素カリウムとフッ化水素ガスとの気固
反応によシバ粒状または粉状のKFを得る方法が開示さ
れている。
しかしながら、有機塩素またはブロム化合物とKFとの
置換反応による有機フッ素化合物の合成においては、K
Fが反応原料として消費されるが、反応速度を大とする
ほか、副反応を抑制し、収率を向上させることが必要で
あり、しかも安価なコストの下で達成することが工業的
に要請される。
[発明が解決しようとする課題] しかるに従来法による場合、KFの製造ロットによって
、その性能が異なることがあり、その原因を究明した結
果、発明者らは、有機塩素またはブロム化合物とKFと
の置換反応により有機フッ素化合物を合成する際の副生
成物の生成が少なく、全反応時間を通じて適度な反応速
度を保有させるためにはKFのに/Fモル比がきわめて
重要であることを見いだし、このようなモル比を有する
KFの製造方法について、研究を進め、本発明を完成す
るに至った。
即ち、K/Fモル比の最終調整を水酸化カリウムのみを
用いて行なうことも理論的には可能であるが、強アルカ
リであるため工業的には高価な計量器を用いた調整が必
要となり、実用的でない。
又、当初から炭酸カリウムを用いて行なうことも可能で
あるが、コスト的に割高となる。
そこで、本発明者等は、最終のに/Fのモル比を炭酸カ
リウムを用いて調整することにより、副生成物を最少に
抑制する組成のKFを工業的に容易、に得ることができ
ることに想到した。
[課題を解決するための手段] 本発明は、有機フッ素化合物合成用無水フッ化カリウム
製造方法であって、フッ酸にカリウム化合物を添加して
フッ化カリウム溶液を調製し、濃縮晶析によりフッ化カ
リウム粒子を製造し、乾燥する方法において、フッ酸に
水酸化カリウムを当量近傍まで添加した後、KとFのモ
ル比に/Fが1、OOO〜1.010以内となるように
炭酸カリウムを添加してフッ化カリウム溶液を調製する
ことを特徴とするものである。
次に、本発明に係るKFの製造プロセスを具体的に説明
する。
10〜60重量%濃度のフッ酸(HF)水溶液に10〜
50重量%濃度の水酸化カリウム(KOH)をに/Fモ
ル比が0.990〜1.000となるように冷却器付き
反応器中にて添加し、液温を室温〜110℃、好ましく
は40℃〜110℃で1〜100時間反応させ、さらに
に/Fが1.000−1.010以内となるように炭酸
カリウムを添加1モル比を調整する。これによりKF8
〜40重量%の水溶液が得られる。
上記水溶液を、そのKF濃度に応じて130〜400’
Cに加熱して30〜65重量%に濃縮し、KFを晶析さ
せ、次いでそのスラリ一体からKF粒子または粉体を回
収するには、スプレー乾燥して中空粒子とする方法、ま
たはロータリードラム乾燥機で乾燥する方法、あるいは
濃縮液を冷却して40℃以上で無水KFを晶析させた後
、母液を遠心分離しKFを乾燥して、無水のKF粉末を
得ると共に析出終了液を循環使用する方法等を採り得る
。例えば、スプレー乾燥の場合は、嵩比重が0.2〜0
.8.粒径30〜l 50am、に/Fモル比1.00
0〜1.010以内の中空粒子が得られる。所望により
粉砕した後、防湿容器や袋に収納する。
このようにして調製されたKFは、有機フッ素化合物合
成用のフッ素化剤として、例えば、p−クロロニトロベ
ンゼンのフッ素化剤として、ジメチルスルホキシド、ジ
メチルホルムアミド、ジメチルスルホン、テトラメチレ
ンスルホン、 N、N−ジメチルアセトアミド、N−メ
チルピロリジノン等の溶媒の存在下で適用される。
[作用] 本発明による無水フッ化カリウムはKとFのモル比に/
Fが1.000〜1.010以内の範囲であり、かつ炭
酸カリウムでモル比を調整しているため、二〇KFを有
機フッ素化合物合成用のフッ素化剤として用いたとき、
副反応の発生が抑制され、主生成物の収率が向上する。
この作用機構は確認されていないが、p−クロロニトロ
ベンゼンのフッ素化反応を例として次のように推察され
る。(溶媒ニジメチルスルホキシド。
DMSO) 主反応式として p−CI(C6H<)No2+KF−+p−F(C6H
4)NO2+ KCI  (1)副反応式(加熱反応)
として p−F(C6H4)No2 +  CH3SH−NO2
CC6H4)SCH3+  HF  (3)副反応(3
)式の抑制のためには溶媒DMSOの熱分解(2)式の
抑制、従って、その熱分解反応に関与するH+または0
1(−のないことが必要であると推察される。又、KF
が吸湿していると更に別の副反応が生じるとも云われて
いる。従って、本発明によるKFにおいては、K/F組
成が調整され、消耗されるKF中に均一に分散している
炭酸カリウムが全反応時間中作用し、(2)式のDMS
Oの熱分解が抑制されるので、(3)式による主反応生
成物の消費が抑制され、主生成物が安定的かつ高収率で
得られると推察される。
また、K/Fモル比が上述の範囲で適切に調整されてい
ると、反応終期になってKF濃度が減少しても反応速度
の著しい低下を招くことなく反応が進行するので、従来
のフッ素置換反応収率が最高80%程度であったのを9
0%程度に高めることができ、また使用するKFの過剰
量が従来当量の2倍程度であったのを1.0〜1.2倍
程度に引き下げることが可能となる。
[実施例] 以下に実施例により本発明をさらに具体的に説明する。
なお、特に断りのない限り、%は重量%を意味するもの
とする。
実施例 1 内部に冷却管を配設した反応器に55%HF水溶液1,
050m1 (HFとして693g)を投入したのち、
49%KOH水溶液2,970m1(KOHとして2.
183 g)を攪拌しながら添加し中和反応を行ない、
次いで炭酸カリウム粉末をLog加え70℃で1日間攪
拌を継続した。
上記操作により、KF濃度38%の濃厚溶液が得られ、
これをそのま)スプレー乾燥機に送給し、350℃の加
熱空気で噴霧乾燥した。得られたKFは無水KFの中空
粒子で、その特性は次のとおりであった。
K/Fモル比 BET比表面積 平均粒径 嵩比重 含水率 1.006 1m2/g 100μm O,25(軽装)〜0.65(重装) 0.1% 次に、得られたものの評価実験を行なった。
評価実験 100m1の水冷還流冷却器付き四つロフラスコにジメ
チルスルホキシド75m1を入れた。これに実施例1の
方法で得られたKF (K/Fモル比 1.006)9
.7gを秤取し、攪拌しながら添加し、液温を180℃
にコントロールした。
P−グロロニトロベンゼン(試薬級)27.1gを秤取
して上記フラスコに添加し、反応を開始させ、反応開始
6時間後に反応液を採取し、水中に分散させたのち、ベ
ンゼンで抽出し、ガスクロマトグラフで反応生成物の定
量分析を行なった。
実施例1のKFの調製と全く同様の手順でに/Fモル比
のみを種々に変えた無水のKFを調製し、これらを用い
てフッ素化置換反応を行なった。
K/Fと主生成物p−フルオロニトロベンゼン(PFN
B)生成率の関係を第1図に、K/Fと副生成物p−メ
チルチオニトロベンゼン(PMTA)副生率の関係を第
2図に示す。
また、比較例としてKFの製造方法を、HFと水酸化カ
リウムのみで行なって、それぞれ異なるに/Fモル比の
KFを調製し、それを用いて全く同様にフッ素化置換反
応を行なった。その性能評価実験の結果を第1図及び第
2図に併載した。
第1図、第2図の結果から、 1)HFとKOHのみを原料としたフッ化カリウムでは
、主生成物PFNBが高収率で、かつ副生物PNTAが
低収率の良好な結果は、K/F=1.OOO+O,OO
lのごく狭い領域に限られることがわかる。
2)  HF、KOHと、さらにに2co3を原料とし
たKFの場合、 K/F=1.000〜1.010以内の広い範囲にわた
り、良好な結果が得られることがわかる。
[発明の効果] 本発明のKFの製造方法によれば、炭酸カリウムを併用
するので、全量を水酸化カリウムで処理する場合に比較
して計量精度が低くてもに/Fモル比を簡便に調整でき
るので、設備コストが低く現場管理が安易であり、しか
も全量を炭酸カリウ4゜ ムにて行なうよりもKF製造コストの低減ができる。
また、本発明方法による無水KFはフッ素化剤として、
副生成物の発生が少なく、適度の反応速度を示し、反応
終期の低濃度範囲でも適度の反応速度が持続されるので
、収率が良く、反応に必要な投入KF量が従来と較べて
少なくて済む。
【図面の簡単な説明】
第1図及び第2図はそれぞれ、本発明方法及び比較例方
法で調整された無水KFによるに/Fモル比と主生成物
の収率及び副生成物の副生率の関係を示す図面である。 特 代 許 理 出 願 人 人 日 弁 本 理 軽 士 金 属 松 株 永 式 %式%)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1、フッ酸にカリウム化合物を添加してフッ化カリウム
    溶液を調製し、濃縮および/または晶析によりフッ化カ
    リウム粒子を製造し、乾燥する方法において、フッ酸に
    水酸化カリウムを当量近傍まで添加した後、KとFのモ
    ル比K/Fが1.000〜1.010以内となるように
    炭酸カリウムを添加してフッ化カリウム溶液を調製する
    ことを特徴とする有機フッ素化合物合成用無水フッ化カ
    リウムの製造方法。
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