JPH0460119A - エンジンの補機取付装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は、エンジン本体の側部に直接もしくは取付ブラ
ケットを介して補機を取り付けるエンジンの補機取付装
置に関する。

（従来の技術） エンジンやトランスミッション等からなるパワプラント
においてはパワープラント振動が発生する。かかるパワ
ープラント振動は、実用回転域では共振状態とならない
ように結合部の剛性を高めるような構造が採用されてい
るが、４輪駆動車等のデファレンシャルをトランスミッ
ションに連接したものなどでは、重量配分が異なって実
用回転域の比較的低回転域に共振周波数が移って、大き
な振動を生じて種々の問題、例えば車内騒音の増大等を
招くので、従来よりパワープラント振動を低減すべく更
にパワープラントの剛性向上あるいはパワープラントマ
ウント部の改善等の種々の対策が施されている。

また、エンジンの側部にはエアコン用のコンブレッサ等
のエンジン補機が取り付けられており、これらの補機も
エンジンの振動に伴なって振動する。そして、上記補機
のパワープラント振動に対する共振を減衰することから
、この補機にその共振を減衰させるダイナミックダンパ
ーを設ける技術が実開昭６２−１９０８３１号公報に開
示されている。

（発明が解決しようとする課題） 上記の如きパワープラントの剛性向上やパワープラント
マウント部の改善によるパワープラント振動低減方法は
種々の問題を有している。すなわぢ、前者の方法はパワ
ープラントの剛性向上により重量やコスト増加を伴なう
という問題を有し、後者の方法は振動低減のだめのマウ
ント部の特性の設定が必ずしも容易でないという問題を
有している。

一方、各種振動の抑制技術としてはダイナミックダンパ
ーが用いられているが、エンジンには前記のように各種
補機が取り付けられ、この補機はある程度の重量を有す
ることから、その補機の取り付けを工夫して補機自体を
エンジン振動に対するダイナミックダンパーとして使用
することができれば、重量１組立工程数、コスト等を増
加することなく容易にパワープラント振動が低減できる
。

そこで、本発明は上記事情に鑑み、エンジンの補機をダ
イナミックダンパーとして利用することによりパワープ
ラント振動の低減を図るようにしたエンジンの補機取付
装置を提供することを目的とするものである。

（課題を解決するための手段） 上記目的を達成するため本発明のエンジンの補機取付装
置は、エンジン本体側部に取り付けた補機をパワープラ
ント振動のダイナミックダンパーとして利用するについ
て、上記補機を固定する補機取付部の支持剛性を、エン
ジン上下方向は低剛性に、エンジン前後方向は高剛性に
形成し、前記補機をエンジン上下方向に振れやすく取り
付けて構成したものである。

（作用） パワープラント振動のうち主たるものは上下振動モード
の振動である。また、エンジンに取り付けた補機は、通
常上下、左右、前後等の種々の振動モードで振動する。

そこで、補機の振動をエンジンと同一方向の上下にのみ
振動するようにしてやれば、該補機はエンジンと逆位相
で上下振動し、ダイナミックダンパーとして機能する。

しかして、前記のような補機取付装置では、エンジンに
直接もしくは取付ブラケットを介して補機を取り付ける
について、この補機を固定する補機取付部の支持剛性を
エンジン上下方向は低剛性に、エンジン前後方向は高剛
性に形成したことで、上記補機をエンジン上下方向に振
れやすく支持しているものであって、該補機の振動を前
記パワープラント振動の共振点に合わせて同一方向の上
下にのみ逆位相で振動させてダイナミックダンパーとし
て機能するようにしている。

よって、上記取付構造によれば、補機取付部の支持剛性
に方向性を持たせることで補機の振動方向をエンジンの
上下振動に一致させることができ、補機はエンジンの上
下振動に伴なって逆位相で上下振動するダイナミックダ
ンパーとして機能し、パワープラントの振動を減衰して
室内騒音を低減するようにしている。

（実施例） 以下、図面に沿って本発明の各実施態様を詳細に説明す
る。

実施例１ 第１図に本例の補機取付装置を備えたエンジンの要部正
面図を、第２図にその要部側面図を示し、この実施例は
補機を取付ブラケットを介してエンジンに取り付けた例
である。なお、第２図の左側がエンジン前方である。

エンジン本体２の側面の前部に、補機取付部３としての
取付ブラケット５を介してダイナミックダンパーとして
機能するエンジン補機４か取り付けられている。この補
機４としては重量の大きいエアコン用のコンプレッサが
好適である。

前記エンジン本体２は■型エンジンの例であり、シリン
ダブロック７の上部両側に傾斜状態でシリンダヘッド８
，８がそれぞれ締結され、上記シリンダブロック７の中
心下部にはクランクシャフト９（エンジン出力軸）か配
設されている。また、シリンダブロック７の下部にはロ
アブロック１０が締結されている。そして、前記補機４
の取付ブラケット５は、ロアブロック１０の側面に固着
されている。

また、上記補機４（エアコン用コンプレッサ）の上方に
は、他のエンジン補機１１として発電用のオルタネータ
が、エンジン本体２のシリンダブロック７の側方に上下
のブラケット１２によって取り付けられている。そして
、前記クランクシャフト９端部のクランクプーリ９ａか
ら両袖機すなわちコンプレッサ４およびオルタネータ１
１の各プーリ４ａ、１１ａに対して駆動ベルト１３が掛
けられ、駆動力か伝達される。なお、駆動ベルト１３の
背面側にはアイドラ１４が当接されている。

前記取付ブラケット５の構造を第３図および第４図に沿
って説明する。取付ブラケット５は、前後に延びる中心
線の後部の上下に４カ所のボルト孔］６が開口されたボ
ス部１７が形成され、このボス部１７のボルト孔１６に
固定ボルト１７が適用されて該取付ブラケット５が前記
ロアブロック１０の側面に固定される。

また、上記４つのボス部１７より前方にずれた位置の前
後の上下に補機取付用のねし孔１９がそれぞれ形成され
た４つの支持部２１が配設されている。上記支持部２１
は前記ボス部１７より側方に突出した位置に形成され、
上方前後および下方前後の支持部２１はそれぞれ横リブ
２２によって連結され、支持部２１の部分は横リブ２２
の端面より突出して形成されている。

上記支持部２１および横リブ２２の背面側は前記ボス部
１７に対して斜めに延びる連結部材２３で連結されてい
る。また、前方上下の支持部２１は前端の縦リブ２４に
よって連結され、この縦リブ２４は幅も前記横リブ２２
より小さく形成され、側方への突出量も中央部分で低く
なるように形成されている。

さらに、前記ボス部１７の相互間および該ボス部１７か
ら支持部２１に対して連結リブ２５が配設され、前後の
底面部分には軽量化および低剛性化の開口２６が形成さ
れている。

上記のような取付ブラケット５のボス部１７をシリンダ
ブロック７に固着し、その支持部２１に補機４の上下部
分を締結ポルト２７で固定し、補機４を取付ブラケット
５による補機取付部３でエンジンに取り付けた場合に、
上記取付ブラケット５は前後方向に延びる横リブ２２は
その幅および厚さが縦リブ２４より大きく、すなわち断
面積が大きく形成され、これにより１、上記補機４を固
定する補機取付部３の支持剛性を、エンジン上下方向は
低剛性に、エンジン前後方向は高剛性に形成し、前記補
機４をエンジン上下方向に振れやすく取り付けてなるも
のである。

すなわち、取付ブラケット５の前記支持部２１とボス部
１７とを連結する連結部材２３は薄く、この連結部材２
３の部分で上下方向の撓み変位が容易で微小上下振動が
許容され、前後方向の振動は規制されて低次の振動は上
下方向のみに生じる。

そして、上記補機４の重量に関連して取付ブラケット５
の形状寸法すなわち各部の剛性を調整して、前記微小上
下振動がパワープラント振動の共振周波数に同調して発
生し、しかもパワープラント振動と逆位相に生じるよう
に設計するものである。なお、取付ブラケット５のエン
ジン本体２への固定は、前記のように４カ所で行うほか
、前後２カ所で固定するようにしてもよい。

上記の如く構成された本例の補機取付装置によれば、取
付ブラケット５は補機４の前後方向中心線の付近でエン
ジン本体に取り付けられ、該取付ブラケット５の上端部
および下端部すなわち支持部２１は第３図において紙面
に垂直な方向に撓み変位可能であり、よって取付ブラケ
ット５のその撓み変位によって補機４は上下振動が可能
である。

また、上記取付ブラケット５は前後方向の支持剛性が高
く、補機４の前後振動モードを抑制することによって補
機４の前後振動は防止される。

よって、上記補機４はエンジン本体２の上下振動に伴な
って上下首振振動し、その振動はエンジン本体２の上下
振動に対して逆位相となり、その結果補機４はエンジン
本体２の上下振動に対してダイナミックダンパーとして
機能し、エンジン本体２の上下振動の低減、ひいてはパ
ワープラントの振動の低減が図られる。また、コンプレ
ッサ等の補機４は、質量が大きくかつエンジン本体２側
面からある程度能れた位置に取り付けられているので、
質量効果および振動振幅が大きく、ダイナミックダンパ
ーとして極めて有効である。

実施例２ 本例は第５図および第６図に示し、補機４をエンジン本
体２に直付けした例である。

エンジン本体２は前例と同様のＶ型エンジンであって、
その側面の前部に該エンジン本体２のシリンダブロック
７からロアブロック１０の側壁７ａ、１０ａおよびフロ
ントカバー１５を利用して形成した補機取付部３′に、
ダイナミックダンパーとして機能するエンジン補機４が
取り付けられている。

前記補機取付部３′の構造は、上下に４カ所のボルト孔
３１が開口されたボス部３２か形成され、このボス部３
２のボルト孔３１に、前例と同様に補機４の上下固定部
が直接固定ボルト（図示せず）によって取り付けられる
。

上方前後および下方前後のボス部３２はそれぞれ横リブ
３３によって連結され、ボス部３２は横リブ３３の端面
より突出して形成されている。この横リブ３３は、前記
フロントカバー１５の取付部をも兼ねているものであっ
て、断面か円形でシリンダブロック７およびロアブロッ
ク１０の側壁７ａ、１０ａの表裏に前後方向に延びて突
出形成されている。エンジン本体２側の横リブ３３の中
心にはフロントカバー１５を固着するボルト３５のねし
孔３４が形成されている。

上記のような補機取付部３′のボス部３２に補機４の上
下部分をボルトで固定することで補機４をエンジン本体
２に取り付けた場合に、上記補機取付部３′は前後方向
に延びる横リブ３３の形成により、前例の取付ブラケッ
ト５と同様に上記補機４の支持剛性を、エンジン上下方
向は低剛性に、エンジン前後方向は高剛性に形成し、前
記補機４をエンジン上下方向に振れやすく取り付けてな
るものである。

すなわち、エンジン本体２およびフロントカバー１５の
壁面は比較的薄く、この部分で上下方向の撓み変位が容
易で微小上下振動が許容され、前後方向の振動は横リブ
３３の補強で規制されて低次の振動は上下方向のみに生
じる。

そして、上記補機４の重量に関連して補機取付部３′の
形状寸法すなわち各部の剛性を調整して、前記微小上下
振動がパワープラント振動の共振周波数に同調して発生
し、しかもパワープラント振動と逆位相に生じるように
設計するものである。

上記の如く構成された本例の補機取付装置によれば、補
機４はエンジン本体２の上下振動に伴なって上下首振振
動し、その振動はエンジン本体２の上下振動に対して逆
位相となり、その結果補機４はエンジン本体２の上下振
動に対してダイナミックダンパーとして機能し、エンジ
ン本体２の上下振動の低減、ひいてはパワープラントの
振動の低減が図られる。

なお、ダイナミックダンパーとして機能させるエンジン
補機４としては、エアコン用コンプレッサの他、オルタ
ネータ、オイルポンプなどを利用してもよく、その際補
機４の重量が変化すると振動特性も変化するので、パワ
ープラント振動に同調させるためには補機取付部の支持
剛性配分等の設計変更を要する。

（発明の効果） 上記のような本発明によれば、エンジン本体側部に補機
を固定する補機取付部の支持剛性を、エンジン上下方向
は低剛性に、エンジン前後方向は高剛性に形成し、前記
補機をエンジン上下方向に振れやすく取り付けたことに
より、補機取付部の支持剛性に方向性を持たせることで
補機の振動方向をエンジンの上下振動に一致させること
ができ、補機はエンジンの上下振動に伴なって逆位相で
上下振動するダイナミックダンパーとして機能し、パワ
ープラントの共振点の振動を有効に減衰して室内騒音を
低減することができるものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例における補機取付装置を備え
たエンジンの要部正面図、 第２図は同要部側面図、 第３図は取付ブラケットの正面図、 第４図は第３図のＴＶ−ＴＶ線に沿う断面図、第５図は
本発明の他の実施例における補機取付装置を備えたエン
ジンの要部側面図、 第６図は第５図の■−■線に沿う断面図である。 ２・・・・・・エンジン本体、３，３′・・・・・・補
機取付部、４・・・・・・エンジン補機（エアコン用コ
ンプレッサ）、５・・・・・・取付ブラケット、７・・
・・・・シリンダブロック、１０・・・・・・ロアブロ
ック、１１・・・・・・オルタネータ、１．６．３１・
・・・・・ボルト孔、１７．３２・・・・・・ボス部、
１８・・・・・・固定ボルト、２１・・・・・・支持部
、２２，３３・・・・・横リブ、２３・・・・・連結部
材、２４・・・・・・縦リブ、２７・・・・・・締結ボ
ルト。 第 図

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. （１）エンジン本体側部に取り付けた補機をパワープラ
   ント振動のダイナミックダンパーとして利用するエンジ
   ンの補機取付装置であって、上記補機を固定する補機取
   付部の支持剛性を、エンジン上下方向は低剛性に、エン
   ジン前後方向は高剛性に形成し、前記補機をエンジン上
   下方向に振れやすく取り付けたことを特徴とするエンジ
   ンの補機取付装置。