JP4555515B2 - エンジン用補機の締結部の構造 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、エンジン用補機の締結部の構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、交流発電機や空調用コンプレッサなどの如き補機類は、シリンダブロックに取り付けられることが一般的であるが、これらの取付剛性が低いと、その振動音が放射される結果、騒音が増大するという問題があった。これに対し、補機取付ブラケットを工夫したものが、実開平5−15545号公報に開示されている。
【0003】
しかし、この従来技術によると、剛性の高い補機取付ブラケットを要するために部品点数並びに組付工数が増大するので、製造コストの増大を招かざるを得なかった。
【0004】
そこで本発明と同一出願人は、シリンダブロックの軸受壁とオイルパンの側壁部とに補機の取付部を一体形成する構造を、特願平10−351416号明細書(特開2000−170842号公報参照)に於いて提案した。これによれば、元来剛性が高い部分に取付部を設けることができるので、部品点数並びに組付工数を増大せずに補機の取付剛性を高めることができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかるに、取付剛性を高めても、補機の振動そのものを止めることはできないので、上記先行技術の如く空洞であるオイルパンに補機を直接結合させる構造とすると、オイルパンが共鳴して騒音を助長しないとも限らない。
【0006】
本発明は、このような従来技術の問題点を解消すべく案出されたものであり、その主な目的は、より一層振動を伝達し難くすべく改良されたエンジン用補機の締結部の構造を提供することにある。
【0007】
このような目的を果たすために、本発明においては、ロワブロック(2)および前記ロワブロックの上部に接合されたアッパブロック(1)を備えたシリンダブロックと、前記ロワブロックの下面に接合されるとともに前記ロワブロックの側方に張り出した張り出し部を備えたオイルパン(3)とを有し、シリンダ軸線が前記オイルパンの前記ロワブロックとの接合面に対して傾斜したエンジン(E)に対してエンジン用補機(交流発電機8)を締結するエンジン用補機の締結部の構造であって、前記エンジン用補機の上端(8U)を前記アッパブロックの側壁に締結し、前記エンジン用補機の下端(8L)を前記オイルパンの前記張り出し部の上壁と側壁との接続部分に設けられた補機締結部(23)に締結し、前記オイルパンを前記ロワブロックに結合させるボルト締結部(26)と前記補機締結部との間が前記オイルパンの前記張り出し部の前記上壁に設けられたリブ(27)で連結されていることを特徴とする。
【0008】
特に、ジグザク状にリブを配置したり、オイルパンを2分割構成とし、両者を結合させるボルト締結部(ボス部25)の近傍に補機締結部を設けたりすると良い。
【0009】
このようにすれば、オイルパンの補機締結部の剛性が多角的に高まるので、振動伝達の抑制効果をより一層高めることができる。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下に添付の図面を参照して本発明について詳細に説明する。
【0011】
図1は、本発明が適用された4サイクルV型8気筒エンジンのクランクプーリ側立面図である。以下、この面を前面とする。このエンジンEは、狭角が90度をなす一対のシリンダバンクを備えたアッパブロック1と、アッパブロック1の下面に接合されたロワブロック2と、ロワブロック2の下面に接合されたオイルパン3と、アッパブロック1の両シリンダバンクの各上面に接合されたシリンダヘッド4と、シリンダヘッド4の上面に接合されたヘッドカバー5とを備えている。
【0012】
アッパブロック1とロワブロック2との接合面には、公知のエンジンと同様にクランクシャフト6が支持されている。また、ロワブロック2のクランクプーリ側端部に於けるクランクシャフト6の右側方には空調機のコンプレッサ7が配設され、同じく左側方には交流発電機8が配設されている。これら空調機のコンプレッサ7並びに交流発電機8は、公知のエンジンと同様にクランクシャフト6によって駆動される。
【0013】
オイルパン3は、図2に併せて示したように、ロワブロック2の下面に結合されるアッパオイルパン9と、アッパオイルパン9の前側半分の部分9Fにて下向きに開放した開口面10に結合されるロワオイルパン11との2つの部分からなっている。これらアッパ、ロワ両オイルパン9・11は、共にアルミニウム合金材のダイキャスト成型で形成されている。
【0014】
アッパオイルパン9は、後側半分の部分9Rは比較的浅底とされ、その底壁9Bは、前側半分の部分9Fへ向けて前下がりに傾斜している。そして前側半分の部分9Fは、後側半分の部分9Rよりも広幅とされ、ロワブロック2の下面と略同一輪郭の対ロワブロック接合面12から、空調機のコンプレッサ7並びに交流発電機8の下方へ向けて左右へ張り出した形状をなしている。そしてこの前側半分の部分9Fのクランクシャフト6の中心軸線に平行な平面をなす下方への開口面10に、比較的浅底で扁平なロワオイルパン11が、複数のボルトBをもって締結されている。
【0015】
このようにして、オイルパン3を、空調機のコンプレッサ7や交流発電機8といった補機の下方の通常はデッドスペースとなる部位へ向けて大きく張り出した形状とすることにより、エンジンEの高さ寸法をできるだけ小さくした上で所要の貯油容量の確保を図っている。
【0016】
アッパオイルパン9の前側半分の部分9Fにおける正面に向かって左側方へ張り出した上壁と側壁との接続部には、交流発電機8の下部ステー8Lを固定するための下側締結部23が一体形成されている。この下側締結部23は、クランク軸6の軸線と平行にボルトB2(図1)を挿通する孔24が形成されており、ロワオイルパン11の締結ボルトBを螺着するねじ孔が形成されたボス部25の直上方に設けられている。また、図3に示したように、アッパオイルパン6のロワブロック2に対する締結ボルトの挿通部26と下側締結部23の前後各端との間が、合計3本のリブ27で結ばれている。これら3本のリブ27は、上面から見てジグザク状に配置されている。
【0017】
交流発電機8の上部ステー8Uは、アッパブロック1の側方上部に固定されている。この構成によると、交流発電機8の上部ステー8Uと下部ステー8Lとの締結点間寸法を比較的大きくし得るので、クランクシャフト6で駆動される大重量となりがちな補機類の支持剛性を容易に高めることができる。しかも、上部ステー8U側を予め仮止めして交流発電機8を吊り下げた状態で、強度・剛性のより一層高い下側締結部21に下部ステー8Lを固定することができるので、組付作業性を高めることができる。また側方へ張り出したオイルパン3に補機類の締結部を設ける構造とすることにより、シリンダブロックにステーを介して結合する構造に比して補機類の支持剛性を容易に高めることができる上、別部材のステーが不要となるので部品点数の削減にも寄与し得る。
【0018】
このようにして、他端(8U)がアッパブロック1に締結された交流発電機8などのエンジン用補機の一端(8L)の締結部としての下部締結部23を、アッパオイルパン10をロワブロック2に結合させるボルト締結部としての挿通部26に対してジグザグ状に配置したリブ27で連結すると共に、上下2分割構成とされたオイルパン3の2つの部分9・11同士を結合させるボルト締結部としてのボス部25の近傍に設けることにより、オイルパン3に設けられた補機締結部23の剛性を多角的に高めることができる。
【0019】
【発明の効果】
以上詳述した通り本発明によれば、部品点数並びに組付工数の増大を招かずに補機締結部の剛性をより一層高めることができ、これをもって補機振動のオイルパンへの伝達量を低減することができるので、放射騒音を低減する上に大きな効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明が適用されたエンジンのクランクプーリ側の概略立面図
【図2】オイルパンの左側面図
【図3】アッパオイルパンの要部平面図
【符号の説明】
2 ロワブロック
8 交流発電機
8L 下部ステー(一端)
9 アッパオイルパン
23 下部締結部
25 ボス部
26 ボルト挿通部
27 リブ
Claims (2)
- ロワブロックおよび前記ロワブロックの上部に接合されたアッパブロックを備えたシリンダブロックと、前記ロワブロックの下面に接合されるとともに前記ロワブロックの側方に張り出した張り出し部を備えたオイルパンとを有し、シリンダ軸線が前記オイルパンの前記ロワブロックとの接合面に対して傾斜したエンジンに対してエンジン用補機を締結するエンジン用補機の締結部の構造であって、
前記エンジン用補機の上端を前記アッパブロックの側壁に締結し、
前記エンジン用補機の下端を前記オイルパンの前記張り出し部の上壁と側壁との接続部分に設けられた補機締結部に締結し、
前記オイルパンを前記ロワブロックに結合させるボルト締結部と前記補機締結部との間が前記オイルパンの前記張り出し部の前記上壁に設けられたリブで連結されていることを特徴とするエンジン用補機の締結部の構造。 - 前記オイルパンは2分割構成であり、両者を結合させる締結ボルトを螺着するねじ孔が形成されたボス部の直上方に、クランク軸の軸線方向に延びる前記補機締結部が設けられることを特徴とする請求項1に記載のエンジン用補機の締結部の構造。
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