JPH0451099Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は荷台の手摺を開閉可能に軸支した機構
に関するものである。

（従来の技術） 荷台の開閉手摺は積載荷物の出入れの邪魔にな
らぬように設けられるが、大型化するとどうして
も中途に軸支部を設けざるを得なくなる。しか
し、荷台との軸支点で支えるだけでは手摺ががた
つき易く、安定しないし、上位に支えを設けると
邪魔になり易い。

（技術的課題） 本考案の目的は前記の点を解決することにあ
り、簡単な構造で手摺を開閉させ易く、開放時邪
魔にならず閉時安定性が良く、しかも取扱い易い
荷台手摺用軸支機構を提供するものである。

（技術的手段） 前記目的は、手摺１を荷台２へ端部と中間部で
開閉可能に軸支した機構であつて、荷台２の端部
に設けられた上方開口の縦ガイド溝３と、荷台２
の中間部に上下可能に装着された軸承片４と、手
摺１の一端に突設され前記縦ガイド溝３に収まる
上下の外方ピン５，６と、手摺１の他端に突設さ
れ前記軸承片４に係合する上下の内方ピン７，８
とから成り、下位の内方ピン８は上下可能な軸承
片４の長孔９と係合してさらに上下可能であり、
上位の外方ピン５と内方ピン７が縦ガイド溝３と
軸承溝１０から脱した上限で、下位の外方ピン６
と内方ピン８を中心に手摺が開放動作する構成に
より達成される。

（実施例） 図示実施例により説明すると、例示の手摺１は
荷台２の正面に装着されており、荷台２は幅広で
同幅のものを２枚使用しているので左右対称の構
造となる。縦ガイド溝３は手摺１を外方に於て固
定する外方ピンを収める幅と所定の高さを有し、
荷台２の端部に固着された前板１１とそれより僅
か背の高い後板１２とから成り、手摺１はその外
方ピン５，６が前板１１、後板１２に当接するこ
とによつて前後方向に固定され、一定の高さまで
持上げられると上位の外方ピン５が前板１１上へ
脱して下位の外方ピン６を中心に前方へ回動可能
な状態となる。

荷台２の中心部側で手摺１は軸承片４を用いて
２段階に上下可能に装着されている。まず軸承片
４は荷台２へ略コ字型のブラケツト１３を用いて
上下可能に取付けられており、下位に上下方向の
長孔９、上端に軸承溝１０を有し、長孔９には手
摺１の下位の内方ピン８が係入し、軸承溝１０に
は上位の内方ピン７が係合する。これが手摺１で
荷台２の正面を閉じた状態である（第２図、第５
図ａ）。故に手摺１を持上げると内方では下位の
内方ピン８が長孔９の上端へ移行し、軸承片４を
ストツパー１４が係止するまで引上げられ、その
状態で上位の内方ピン７は軸承溝１０を脱して下
位の内方ピン８を中心に回動可能な状態となる。
１５は軸承片４に固着された抜け止めで、ブラケ
ツト１３に係止する。１６は手摺１に張られたパ
ンチングメタル等のネツト状面、１７は荷台２の
構造体１８上に張られた滑り止め鋼板、１９は可
倒式でない手摺を示す。

（考案の作用） 上述の構成に於て、手摺１を跳ね上げた状態で
は前述のように第５図ａ及び同図ｄに各々実線で
示す係合関係にあり、外方ピン５，６は縦ガイド
溝３内に、また内方ピン７，８は長孔９及び軸承
溝１０に夫々係合しているので、手摺１は縦ガイ
ド溝３と軸承片４等により規定される立設状態に
ある。

その状態から手摺１を引上げると、内方ではピ
ン８が長孔９内を上昇し、上端に突き当つて軸承
片４を持ち上げ前方へ回動可能な状態となり、か
つ外方でも上位のピン５が縦ガイド溝３の前板１
１から外れるので前方へ回動し倒すことができる
（第５図ｃ，ｄ）。

手摺１が完全に倒されると、内方ピン８と長孔
９との嵌合関係により軸承片４も下降し、軸承片
４の上端４ａは荷台２と略同高となり、殆んど突
出しない。

（考案の効果） 従つて本考案によれば、開閉手摺を任意の中間
位置で軸支でき、しかもその中間の軸支点は軸承
片４を用いて２段階に伸縮する構成であるから、
外側の縦ガイド溝３の高さを十分高くして閉時の
安定性向上に寄与すると同時に、手摺１を倒した
ときに荷台２より殆んど突出しないので荷物の出
入れの邪魔になることもない等顕著な効果があ
る。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案に係るもので第１図は軸支機構を
実施した荷台の平面図、第２図は正面図、第３図
は本案機構の正面図、第４図は平面図、第５図
ａ，ｂ，ｃ，ｄは作用説明図である。 １……手摺、２……荷台、３……縦ガイド溝、
４……軸承片、５，６……外方ピン、７，８……
内方ピン、９……長孔、１０……軸承溝。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 手摺１を荷台２へ端部と中間部で開閉可能に軸
   支した機構であつて、荷台２の端部に設けられた
   上方開口の縦ガイド溝３と、荷台２の中間部に上
   下可能に装着された軸承片４と、手摺１の一端に
   突設され前記縦ガイド溝３に収まる上下の外方ピ
   ン５，６と、手摺１の他端に突設され前記軸承片
   ４に係合する上下の内方ピン７，８とから成り、
   下位の内方ピン８は上下可能な軸承片４の長孔９
   と係合してさらに上下可能であり、上位の外方ピ
   ン５と内方ピン７が縦ガイド溝３と軸承溝１０か
   ら脱した上限で、下位の外方ピン６と内方ピン８
   を中心に手摺が開放動作する構成を有する荷台手
   摺用軸支機構。