JPH0446841Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は噴霧器に係り、特に香水などの携帯用
の噴霧器に関する。

〔従来の技術〕

従来、第７図及び第８図に示すように、容器５
１の上部にスプレー５２を設けるとともに、この
スプレー５２を覆うカバー体５３を容器５１の上
部に取り付け、このカバー体５３の前側に前記ス
プレー５２のノズル部５４が顔を出す開口部５５
を形成するとともに、この開口部５５に薄肉ヒン
ジ５６を介して蓋体５７を回動開閉自在に取り付
け、さらに、前記スプレー５２のノズル部５４の
上方にあたるカバー体５３上面に挿入孔５８が形
成されているとともに、前記蓋体５７を回動して
開き、蓋体５７がカバー体５３の上面に添つたと
き、前記挿入孔５８に対応する蓋体５７の外面
に、挿入孔５８に挿入可能で挿入時に前記スプレ
ー５２のノズル部５４に当接する突起５９を設
け、開いた蓋体５７を押すことにより突起５９が
スプレー５２のノズル部５４を押して噴霧をする
構造の噴霧器として、実公昭57−9267号公報に記
載されたものが知られている。

〔考案が解決しようとする問題点〕

しかし、この構造のものはカバー体５３でスプ
レー５２を覆つており、蓋体５７で開口部５５を
閉じれば、スプレー５２のノズル部５４が隠れる
が、蓋体５７の外面に突起５９が設けてあるた
め、見栄えが良くなく、また、この噴霧器の容器
５１及びカバー体５３は共に円柱形でスマートで
なく、殺虫剤用の噴霧器のようなイメージを与
え、香水などの噴霧器として使用するのにふさわ
しくない。

しかも、この蓋体５７は薄肉ヒンジ５６を介し
て取り付けてあるだけであるから、蓋体５７を開
いた時、薄肉ヒンジ５６の弾性力で蓋体５７が閉
じようとし、さらに、この蓋体５７は、略270度
回動させなければ、内容液を噴出させられず使い
にくい面もある。

本考案はこのような従来の問題に鑑みなされた
もので、全体としてスマートな形状で、香水など
に使用するのにふさわしく、しかも、蓋体の開閉
操作が容易で使いやすい噴霧器を提供することを
技術的課題とするものである。

〔問題点を解決するための手段〕

本考案はこのような技術的課題を解決するた
め、容器１の上面にスプレー２１を設けるととも
に、このスプレー２１を覆うカバー体３１を容器
１の上部に取り付け、このカバー体３１の一部に
前記スプレー２１のノズル部２２が顔を出す開口
部３２を形成し、この開口部３２に回動開閉自在
の蓋体３７を取り付けた噴霧器において、前記容
器１及びカバー体３１を、それぞれ、上面が長円
形をなす直方体状に形成し全体として直方体状に
形成し、スマートな形状とすることができるよう
にし、また、前記スプレー２１をポンプ式とする
とともに、前記容器１の上面の前側寄りに設けら
れた口部２に螺合部２５で取り付け、前記開口部
３２をカバー体３１の上部から前側にかけて形成
し、前記カバー体３１の前側下部は、前記螺合部
２５を露出させる第１の切欠部３３に形成し、ス
プレー５２と開口部３２とをできるだけ近付ける
ことにより、スプレー５２からの噴霧が開口部３
２の開口縁に邪魔されることのないようにし、前
記蓋体３７を前記開口部３２の開口縁であるカバ
ー体３１に薄肉ヒンジ３８を介して回動開閉自在
に取り付けるとともに、この薄肉ヒンジ３８に隣
接して蓋体３７の後方に水平方向に突出した突出
部３９を設け、さらに、前記カバー体３１は、前
記蓋体３７が回動して開放された位置で、前記蓋
体３７の突出部３９が当接して、蓋体３７を開放
位置に保持する略水平状の台座部４０を設けるこ
とにより、蓋体３７を開いたとき蓋体３７の突出
部３９が台座部４０を乗り越え蓋体３７を開いた
ままに係止するようにしたものである。

〔作用〕

容器１を、上面が長円形をなす直方体状に形成
し、この容器１の上面の前方寄りに前記ポンプ式
のスプレー２１を取り付けることにより、カバー
体３１の形状をスマートな直方体状に形成するこ
とができる。

さらに、前記カバー体３１の前側下部に、前記
ポンプ式のスプレー２１を螺着する螺合部２５を
露出させる、第１の切欠部３３を設けたので、前
記カバー体３１の外面が、前記螺合部２５の外面
と略同一の平面となるように、カバー体３１を薄
形に形成できる。

そして、ポンプ式のスプレー２１のポンプ装置
を内蔵していて、あまり小径に形成できない螺合
部２５を備えた噴霧器を、ぎりぎりまで薄く形成
でき、全体の形状をすつきりとした薄形にするこ
とができるとともに、蓋体３７に後方に水平方向
に突出した突出部３９を設け、カバー体３１にこ
の突出部３９が当接する、略水平方向の台座部４
０を設けたので、蓋体３７を略90度開くと、突出
部３９が台座部４０を乗り越え蓋体３７を開状態
に保持する 〔実施例〕 以下、本考案の一実施例を第１図ないし第４図
に基づいて説明する。

１は容器で、この容器１は、上面から見て長円
形で側面から見ると正方形をした直方体状に形成
され、その上面前側寄りに筒状の口部２が設けら
れ、上面後側寄りに外縁に沿つた係合柵３が形成
されている。そして、口部２には雄ねじ４が形成
されているとともに、係合柵３には係合突起５が
突設されている。また、容器１の底部中央に注入
口６が筒体７で形成されており、この注入口６に
Ｏリング８を介在させてシールする栓９が嵌着さ
れている。そして、この注入口６を形成する筒体
７の内面に一対のスリツト１０が形成されている
とともに、容器１内側の筒体７の端縁円周１１は
一方のスリツト１０の部分から他方のスリツト１
０の部分に向かうにつれて徐々に高くなるよう傾
斜して形成され、一方のスリツト１０と他方のス
リツト１０との中間となる部分にストツパ１２が
突設されている。また、栓９は注入口６に嵌合す
る円柱１３の基端に一条の溝１４を有する円板１
５を設け、先端両側に側方に向かつて突出すると
ともに前記スリツト１０内を通過可能な大きさの
係止突起１６を突設したもので、スリツト１０に
係止突起１６を合わせて栓９を注入口６内に挿入
し、ドライバーなどで回転させると係止突起１６
が徐々に高くなる筒体７の端縁円周１１に係止
し、Ｏリング８に締め付けを与えて栓９が外れな
いようになつている。

この容器１の前記口部２にはポンプ式のスプレ
ー２１が取り付けられ、このスプレー２１の上部
にノズル部２２が設けられ、このノズル部２２を
押すと容器１内の例えば香水などが吸い上げられ
ノズル部２２に設けた噴霧孔２３から霧状に噴出
されるようになつている。そして、前記ノズル部
２２の上面に凹部２４が形成されているととも
に、スプレー２１の中間部に前記口部２の雄ねじ
４に螺合する筒状の螺合部２５が設けられてい
る。

また、この螺合部２５を除いて前記スプレー２
１を覆うカバー体３１が前記容器１の係合柵３に
係合して取り付けられている。このカバー体３１
は前記容器１と略同一の上面から見て長円形の直
方体状に形成されており、上部から前側にかけて
前記スプレー２１のノズル部２２が顔を出す開口
部３２が形成され、さらに、前側下部に前記螺合
部２５を露出させる第１の切欠部３３が形成され
ているとともに、後側上部に第２の切欠部３４が
形成されている。また、内側面下部に前記係合柵
３の係合突起５に噛み合う係合凹部３５が形成さ
れているとともに、前記第２の切欠部３４部分か
ら垂下して両側内側面に一対のガイド突条３６が
形成されている。

そして、前記開口部３２にカバー体３１の上部
から前側に沿う蓋体３７が取り付けられている。
この蓋体３７は前記開口部３２の開口縁であるカ
バー体３１の上面前端縁に薄肉ヒンジ３８を介し
て回動開閉自在に取り付けられるとともに、この
薄肉ヒンジ３８に隣接してその両側に前記蓋体３
７の後方に向かつて水平方向に突出した突出部３
９を有し、前記カバー体３１は、この突出部３９
に対応している両側壁の上端縁をこの突出部３９
が当接する略水平状の台座部４０としている。ま
た、この蓋体３７は閉じた時開口部３２の周縁部
に引つ掛かつて蓋体３７を閉状態に保持するフツ
ク４１を内面に有している。

さらに、このカバー体３１の前記第２の切欠部
３４内に前記スプレー２１を連動させる押ボタン
４２が設けられている。この押ボタン４２は前記
ノズル部２２の凹部２４内に挿入係止されるジヨ
イント４３を先端に有する連結部４４を有し、こ
の連結部４４を介してスプレー２１のノズル部２
２に連結されているとともに、前記ガイド突条３
６とカバー体３１の後側壁との間に上下摺動自在
に嵌合される案内部４５を有しており、ガイド突
条３６に沿つて上下動自在となつている。

そして、これらを組み立てると、全体として上
面が長円形をなす直方体状になる。

この噴霧器は、使用にあたり蓋体３７を略90度
開くと、回動する突出部３９が台座部４０上を摺
動し乗り越え、台座部４０に引つ掛かつて蓋体３
７が開状態に保持される。そこで、押ボタン４２
でスプレー２１を押し容器１内の香水などを噴霧
する。

また、第５図及び第６図のように、押ボタン４
２を設けずに開口部３２を大きくとつて蓋体３７
も大きくし、スプレー２１のノズル部２２自体を
直接押せるようにしてもよい。

さらに、この実施例の蓋体３７は薄肉ヒンジ３
８の両側に突出部３９を設けているが、これとは
逆に中間部を突出部３９とし、その両側を薄肉ヒ
ンジ３８としてもよい。

〔考案の効果〕

本考案によれば、容器１を上面が長円形をなす
直方体状に形成し、この容器１の上面の前方寄り
に前記スプレー２１を取り付け、カバー体３１の
上面が長円形をなす形状を直方体状に形成したの
で、全体の形状をスマートな直方体状に形成する
ことができる。

さらに、前記カバー体３１の前側下部に、前記
ポンプ式のスプレー２１を螺着する螺合部２５を
露出させる、第１切欠部３３を設けたので、前記
カバー体３１の外面が、前記螺合部２５の外面と
略同一の平面となるように、カバー体３１を薄形
に形成できる。

したがつて、ポンプ式のスプレー２１のポンプ
装置を内蔵していて、あまり小径に形成できない
螺合部２５を備えた噴霧器を、ぎりぎりまで薄く
形成でき、全体の形状がすつきりとしたものとな
り、香水などを入れるのにふさわしいものとな
る。

また、蓋体３７に後方に水平方向に突出した突
出部３９を設け、カバー体３１に、この突出部３
９が当接する略水平状の台座部４０を設けたの
で、蓋体３７を略90度開くと、突出部３９が台座
部４０を乗り越えて蓋体３７を開状態に保持す
る。したがつて、蓋体３７の開閉操作が容易であ
る。

そして、蓋体３７が薄肉ヒンジ３８の弾性力で
閉状態に戻ろうとせず、噴霧操作がスムーズに行
なえる。

さらに、スプレー２１を容器１の上面の前側寄
りに取り付け、開口部３２をカバー体３１の上部
から前側にかけて形成し、スプレー２１と開口部
３２とをできるだけ近付けたので、スプレーから
の噴霧が開口部の開口縁に邪魔されることがなく
円滑に噴出する。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例を示す蓋体を開いた
状態の斜視図、第２図はその蓋体を閉じた状態の
斜視図、第３図はその縦断面図、第４図はその分
解斜視図、第５図及び第６図は他の実施例を示す
斜視図、第７図及び第８図は従来例を示す縦断面
図及び斜視図である。 １……容器、２……口部、２１……スプレー、
２２……ノズル部、２５……螺合部、３１……カ
バー体、３２……開口部、３３……第１の切欠
部、３７……蓋体、３８……薄肉ヒンジ、３９…
…突出部、４０……台座部。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 容器１の上面にスプレー２１を設けるととも
   に、このスプレー２１を覆うカバー体３１を容器
   １の上部に取り付け、このカバー体３１の一部に
   前記スプレー２１のノズル部２２が顔を出す開口
   部３２を形成し、この開口部３２に回動開閉自在
   の蓋体３７を取り付けた噴霧器において、 前記容器１及びカバー体３１は、それぞれ、上
   面が長円形をなす直方体状に形成されて全体とし
   て直方体状をなし、 前記スプレー２１はポンプ式とするとともに、
   前記容器１の上面の前側寄りに設けられた口部２
   に、螺合部２５で取り付けられ、 前記カバー体３１の開口部３２は、カバー体３
   １の上部から前側にかけて形成され、 前記カバー体３１の前側下部は、前記螺合部２
   ５を露出させる第１の切欠部３３に形成され、前
   記蓋体３７は、前記開口部３２の開口縁であるカ
   バー体３１に薄肉ヒンジ３８を介して回動開閉自
   在に取り付けられるとともに、この薄肉ヒンジ３
   ８に隣接して蓋体３７の後方に水平方向に突出し
   た突出部３９を有し、 前記カバー体３１は、前記蓋体３７が回動して
   開放された位置で、前記蓋体３７の突出部３９が
   当接して、蓋体３７を開放位置に保持する略水平
   状の台座部４０を有することを特徴とする噴霧
   器。