JPH044683Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 本考案は、掃除終了後、ホース、延長パイプな
どを取り外すことなく掃除機本体に収納安置でき
るようにした電気掃除機に関するものである。

従来の技術 従来のこの種の電気掃除機の構成について図面
を参照しながら説明する。

第６図〜第７図において、１はフアンモーター
２、コード巻取装置３等を内蔵した掃除機本体
（以下本体と云う）で、前方にはハンドル４が設
けてある。５は本体１の後端部の両側に一対に取
りつけられたローラーで、掃除中の移動を容易に
している。

６は本体ケース１のハンドル４下方に差し込ま
れたホースであり、その先端には延長パイプ７、
床ノズル８が接続してある。

また、９は延長パイプ７を本体１に固着するた
めに同本体１のフアンモーター２側に設けた保持
具である。なお、１０はコード巻取装置の制動を
行うためのブレーキペダルである。

考案が解決しようとする問題点 このような従来の掃除機は、掃除終了後、延長
パイプ６を保持具９に固定し、本体１のハンドル
４を持ち上げて運搬する。しかし、保持具９には
ホース６、延長パイプ７、床ノズル８の荷重が加
わるとともに、本体１に内蔵した重量の大きいフ
アンモーター２が保持具９側に配設されているた
め、第７図に示すように重心の移動により本体１
が傾いてしまう。そのため、持ち運び時バランス
が悪く、たいへん使用性の悪いものであつた。ま
た本体１が傾くため、ハンドル４も同時に傾斜
し、使用者が手首を痛めることがあつた。

本考案はこのような問題点を解決するものであ
り、延長パイプ等を本体に固定した状態でも重量
バランスの取れた使用性の高い電気掃除機を提供
することを目的としている。

問題点を解決するための手段 本考案は上記問題点を解決するため、前方には
ハンドルおよび集塵室を、後方には並列に配置し
たフアンモーターおよびコード巻取装置をそれぞ
れ有するとともに、キヤスターローラーを裏面前
方に、ローラーを後方左右に設けた掃除機本体
と、集塵室前方の掃除機本体前面に設けた吸気口
と、接続パイプを介して吸気口に接続されるホー
スと、ホースと床ノズルとを接続する延長パイプ
とを備え、上記延長パイプには本体へ同延長パイ
プを固定する保持具を設け、一方掃除機本体の吸
気口を設けた前面の一方へ片寄つた部分には上記
保持具を係止する被係止部を形成して、上記延長
パイプが保持具を介した掃除機本体への保持状態
で、その裏面のコード巻取装置側で、しかもキヤ
スターローラー、一方のローラー間に位置するよ
うに設定したものである。

作 用 本考案は上記した構成により、延長パイプ、ホ
ース、床ノズルを固定した状態で本体を持ち上げ
ると、本体に内蔵されるフアンモーターとは反対
側に延長パイプ、ホース、床ノズルの荷重が加わ
るため、重心が本体略中心線上に存在せしめるよ
うになる。そのため、重量バランスがとれ、持ち
運びが容易となるものである。また運搬時など、
キヤスターローラーとローラーにより延長管が振
れ動くのが防止される。

実施例 以下、本考案の一実施例を添付図面に基づいて
説明する。第１図から第５図において、２１はフ
アンモーター２２、コード巻取装置２３を並列に
配設した機構室２４と、紙袋２５を内蔵するため
の集塵室２６とを前後に有する掃除機本体（以下
本体と云う）である。２７は集塵室２６の前方に
設けられ、吸気口２８を有するフロントカバーで
あり、本体２１とは別部品として構成されてい
る。

２９は本体２１下面に設けられたキヤスターロ
ーラー、３０は本体２１後方左右に設けられたロ
ーラーである。また、３１は集塵室２６上方を覆
う蓋３２と、フロントカバー２７とで構成される
ハンドルである。

次に、フロントカバー２７の吸気口２８にはホ
ース３３が接続パイプ３４を介して固着される。
ホース３３の先端には延長パイプ３５が嵌合して
おり、さらにその先端には床ノズル３６が差し込
まれ結合されている。

延長パイプ３５には保持具３７が取着されてお
り、またこの保持具３７に一体に形成された保持
具係止部３８に対向してフロントカバー２７に
は、溝状の被係止部３９が設けてある。また、本
体２１の裏面には、延長パイプ３５の形状に合わ
せて凹部４０が設けてある。ここで凹部４０は本
体２１に内蔵したコード巻取装置２３側のキヤス
ターローラー２９とローラー３０の間に設けられ
ている。また、保持具３７は通常の掃除中には保
持具係止部３８を第１図矢印方向に回動させ、じ
やまにならないようにしている。

次に作用について説明する。

使用者が掃除を終えてホース３３、延長パイプ
３５及び床ノズル３６を固定するには、ハンドル
３１を持つて本体２１を立てた後、延長パイプ３
５に固定した保持具３７の保持具係止部３８をフ
ロントカバー２７に設けた被係止部３９に差し込
む。同時に、本体２１の凹部４０に延長パイプ３
５を合わせるものである。この時、延長パイプ３
５先端に取着された床ノズル３６は、第５図に示
すようにその端面がフアンモーター２２側のロー
ラー３０に接するように配設されるものである。

ここで、ホース３３、延長パイプ３５、床ノズ
ル３６を本体２１に固着した状態で、同本体２１
のハンドル３１を持ち上げて運搬する。ここで、
本体２１に内蔵した重量の大きいフアンモーター
２２とは反対側のコード巻取装置２３側に延長パ
イプ３５が保持され、ホース３３、延長パイプ３
５、床ノズル３６の荷重とフアンモーター２２の
荷重との重量バランスが保たれ、重心は本体２１
のほぼ中心で第５図矢印の位置となる。このた
め、本体２１を持ち上げても傾くことはなく、持
ち運び時バランスが取れ、運び易く、使用性の高
いものとなる。

また、ハンドル３１も同様に、本体２１が傾か
ないため水平を保つことができ、ホース３３等に
より本体２１の全重量が増しても、手首をひねる
などして使用者が負傷することがない。

また、延長パイプ３５をキヤスターローラー２
９とコード巻取装置２３側のローラー３０の間に
配設しているため、本体２１の運搬時の延長パイ
プ３５の振れをキヤスターローラー２９及びコー
ド巻取装置２３側のローラー３０によつて防止で
きる。

そのため、本体２１を持ち運ぶ際、ホース３
３、延長パイプ３５による重心位置の変化がな
く、持ち運び易いものとなる。また、振れを防止
できることによつて、延長パイプ３５を本体２１
のフロントカバー２７へ固定している保持具３７
に、こじる力が加わることがなくなり、保持具３
７の強度、耐久性が向上する。

さらに、床ノズル３６のフアンモーター２２側
端面をローラー３０に当てているため、ホース３
３、延長パイプ３５、床ノズル３６の振れをより
一層確実に防止できる。また、床ノズル３６自体
も延長パイプ３５に対して抜けてしまう力が働き
にくくなり、床ノズル３６は落下しない。このた
め、使用者が、運搬時に床ノズル３６を足の上へ
落とすなどして負傷することがなくなる。また、
落下による床ノズル３６の破壊や故障も防止でき
るものである。

考案の効果 以上述べたように本考案によれば、フアンモー
ターとコード巻取装置を並列に配置した本体の、
コード巻取装置側裏面に、本体へ固定される保持
具を具備した延長管を配設したことにより、フア
ンモーターと、延長管、ホース、床ノズルとによ
り全体の重心が本体の略中心位置となるため、持
ち運び時バランスが取り易く、使用性が向上す
る。しかもハンドルも同様に水平を保つため手首
を痛めるなど負傷する危険がなくなる。また持ち
運び時において延長管の振れがないところから、
勝手がよく、加えて保持具にも無理な力が加わら
ず、その破損などを防止し得るものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例における電気掃除機
の裏側からの斜視図、第２図は一部欠截正面図、
第３図は同縦断面図、第４図は同延長パイプを取
り付けた状態の側面図、第５図は同本体裏面図、
第６図、第７図は従来例における電気掃除機の外
観図である。 ２１……掃除機本体、２２……フアンモータ
ー、２３……コード巻取装置、２８……吸気口、
２９……キヤスターローラー、３０……ローラ
ー、３１……ハンドル、３３……ホース、３４…
…接続パイプ、３５……延長パイプ、３６……床
ノズル、３７……保持具、３９……被係止部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 前方にはハンドルおよび集塵室を、後方には並
   列に配置したフアンモーターおよびコード巻取装
   置をそれぞれ有するとともに、キヤスターローラ
   ーを裏面前方に、ローラーを後方左右に設けた掃
   除機本体と、集塵室前方の掃除機本体前面に設け
   た吸気口と、接続パイプを介して吸気口に接続さ
   れるホースと、ホースと床ノズルとを接続する延
   長パイプとを備え、上記延長パイプには本体へ同
   延長パイプを固定する保持具を設け、一方掃除機
   本体の吸気口を設けた前面の一方へ片寄つた部分
   には上記保持具を係止する被係止部を形成して、
   上記延長パイプが保持具を介した掃除機本体への
   保持状態で、その裏面のコード巻取装置側で、し
   かもキヤスターローラー、一方のローラー間に位
   置するように設定した電気掃除機。